JP4250304B2 - 画像復号装置、画像復号方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号化された画像を含むファイルを送信する画像送信装置、あるいは符号化データを復号化する画像復号装置及びこれらの制御方法並びに記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からX線による医療画像は撮像後フィルムに現像され診断に用いられることが広く行われてきた。しかし、近年のコンピュータの性能向上、記憶媒体の大容量化等から医療画像を電子フォーマットとして保存または伝送し、診断の用途に用いられることが行われるようになってきている。
【0003】
図11は医療画像を電子フォーマットとして扱う場合の一連の処理を行う画像処理装置の構成を示したものである。同図において、画像入力装置1はX線撮像装置などの撮像装置であり、用途に応じたセンサにより必要な画像を生成し出力する。ここで生成される画像は例えば縦横の画素数が各々2500画素またはそれ以上の解像度を持ち、各画素の精度は1画素あたり12ビットで表現されている。このように解像度が高く、しかも画素精度が高い画像をそのままの形で保存するためには大きな容量の記憶媒体が必要となるため、必要に応じ、画像は圧縮符号化される。
【0004】
図11における画像符号化装置2はこのような画像を圧縮するために用いられ、画像入力装置1から入力した画像を所定の方式により可逆または非可逆で圧縮符号化して出力する。ここで医療画像においては、その用途から画像に含まれる情報を完全に保存する可逆圧縮が用いられることが多い。そのため圧縮符号化方式としては、例えばISOおよびITU−Tにより勧告された圧縮符号化方式であるJPEGにおける可逆圧縮モードが用いられる。
【0005】
又近年、画像をウェーブレット変換し、ビットプレーン毎にエントロピー符号化する、いわゆるJPEG2000方式が検討されている。本方式は可逆圧縮も可能であり、医療画像の圧縮にも大変に適している。
【0006】
圧縮符号化された画像信号は符号列として後続のファイル出力装置3に出力される。ファイル出力装置3は、画像符号化装置2により圧縮符号化された符号列に対し、診断に必要な情報、例えば患者の氏名、撮像時の条件を追加したファイルフォーマットに構成し、記憶・伝送装置4に対して出力する。記憶・伝送装置4はこのようにして構成された所定のフォーマットを持つデータをファイルとして記憶或いは他の装置に対して伝送する。
【0007】
ここで、記憶媒体としてはハードディスク、MOなどが用いられ、伝送に際してはネットワーク等が用いられる。次にこのように記憶・伝送されたデータを表示する際には次のように処理が行われる。
【0008】
記憶・伝送装置4から出力されたファイルはファイル入力装置5により読み込まれ、必要な情報が抽出された後、符号列が後続の画像復号装置6に出力される。画像復号装置6は入力した符号化列を復号し、元の画像信号に再生して後続の画像表示装置7に対して出力する。画像表示装置7は入力した画像信号を表示し、診断等の用途に用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述した画像処理装置において、画像入力装置1には例えばX線を用いた撮像装置が用いられることが多いが、被験者に与える影響などから撮像時のX線量は少ないことが望ましい。しかし、X線量を小さくすることにより撮像された画像には量子ノイズが多く含まれることが知られており、このような量子ノイズは画像表示装置7により診断を行う際の妨害となる。
【0010】
本発明は以上の問題点に対して鑑みられたものであり、画像をビットプレーン単位に圧縮・復号する際に、元の画像に含まれるノイズを除去することも可能な画像復号技術あるいは符号化ファイルの作成技術を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成するために、例えば本発明の画像復号装置は以下の構成を備える。
即ち、画像の撮像時のX線量と、ビットプレーン単位に符号化された当該画像の符号列と、を受信する受信手段と、
前記X線量に基づいて、前記画像に含まれるノイズ量を計算する計算手段と、
前記符号列をビットプレーン単位で復号化する復号化手段とを備え、
前記復号化手段は、
前記計算手段が計算した前記ノイズ量に基づいて、ビットプレーンの復号化の際の下限ビットプレーンを算出する手段と、
復元された変換係数がどのサブバンドに属するかを調べ、その結果、最低周波数帯域以外のサブバンドに属する場合には、前記下限ビットプレーンでビットプレーンの復号化処理をうち切り、それ以降、最下位ビットプレーンまでのすべてのビットプレーンに含まれる変換係数のビットを0に設定する手段と
を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の目的を達成するために、例えば本発明の画像復号方法は以下の構成を備える。
即ち、画像の撮像時のX線量と、ビットプレーン単位に符号化された当該画像の符号列と、を受信する受信工程と、
前記X線量に基づいて、前記画像に含まれるノイズ量を計算する計算工程と、
前記符号列をビットプレーン単位で復号化する復号化工程とを備え、
前記復号化工程段は、
前記計算工程で計算した前記ノイズ量に基づいて、ビットプレーンの復号化の際の下限ビットプレーンを算出する工程と、
復元された変換係数がどのサブバンドに属するかを調べ、その結果、最低周波数帯域以外のサブバンドに属する場合には、前記下限ビットプレーンでビットプレーンの復号化処理をうち切り、それ以降、最下位ビットプレーンまでのすべてのビットプレーンに含まれる変換係数のビットを0に設定する工程と
を備えることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下添付した図面に従って、本発明を好適な実施形態に従って詳細に説明する。
【0014】
[第1の実施形態]
図1は本実施形態における画像送信装置の基本構成を示すブロック図である。同図において、1から7までの各部の機能および全体の処理概要は図11に示した従来の技術において説明したものと基本的に同じであるため、処理の概要について再度の説明は省略する。以降では、各部の動作の詳細について、本実施形態における画像送信装置の動作のフローチャートを示す図12を用いて順次説明を行う。
【0015】
前述したように画像入力装置1から入力された画像信号(ステップS1201)は画像符号化装置2により圧縮符号化される。図2は画像符号化装置2の構成を示した図であり、入力された画像信号は離散ウェーブレット変換部201において変換処理が施されて変換係数が生成され(ステップS1202)、この変換係数はエントロピ符号化部202により符号化(エントロピ符号化)されている。以下画像符号化装置2の内部の各部の動作について説明する。
【0016】
離散ウェーブレット変換部201は、画像入力装置1から入力した画像信号に対して2次元の離散ウェーブレット変換処理を行い、変換係数を計算して出力するものである。
【0017】
図3(a)は離散ウェーブレット変換部201の基本構成を示した図である。画像入力装置1から入力された画像信号はメモリ201Aに記憶され、処理部201Bにより画像信号は順次読み出されて離散ウェーブレット変換処理が行われる。そして離散ウェーブレット変換の結果、変換係数が生成され、この変換係数はメモリ201Aに書きこまれる。本実施形態においては、処理部201Bの構成は同図(b)に示すものとする。同図において、入力された画像信号は遅延素子301およびダウンサンプラ302a,302bの組み合わせにより、メモリ201aにおけるアドレスにおいて、偶数アドレスおよび奇数アドレスの信号に分離され、2つのフィルタpおよびuによりフィルタ処理が施される。同図(b)sおよびdは、各々1次元の画像信号に対して1レベルの分解を行った際のローパス係数およびハイパス係数を表しており、次式により計算されるものとする。
【0018】
d(n)=x(2*n+1)-floor((x(2*n)+x(2*n+ 2))/2) (式1)
s(n)=x(2*n)+floor((d(n-1)+d(n))/4) (式2)
ただし、x(n)は変換対象となるアドレスnにおける画像信号である。また、floor(x)はxを超えない最大の整数値を返す関数である。
【0019】
以上の処理により、画像信号に対する1次元の離散ウェーブレット変換処理が行われる。2次元の離散ウェーブレット変換は、1次元の変換を画像の水平・垂直方向に対して順次行うものであり、その詳細は公知であるのでここでは説明を省略する。
【0020】
図3(c)は2次元の離散ウェーブレット変換処理により得られる2レベルの変換係数群の構成例であり、画像信号は異なる周波数帯域の係数列HH1、HL1、LH1、…、LLに分解される。なお、以降の説明ではこれらの係数列をサブバンドと呼ぶ。各サブバンドの係数は後続のエントロピ符号化部202に出力される。
【0021】
エントロピ符号化部202は入力した変換係数をビットプレーンに分解し、ビットプレーンを単位に2値算術符号化を行って符号列を出力する。
【0022】
図4(a)、(b)はエントロピ符号化部202の動作を説明する図であり、この例においては4×4の大きさを持つサブバンド内の領域において非0の変換係数が3個存在しており、それぞれ+13、−6、+3の値を持っている。エントロピ符号化部202はこの領域を走査して最大値Mを求め、次式により最大の変換係数を表現するために必要なビット数Sを計算する(ステップS1203)。
【0023】
S=ceil(log2(abs(M))) (式3)
ここでceil(x)はx以上の整数の中で最も小さい整数値を表す。図4(a)においては、最大の変換係数値は13であるのでSは4であり、シーケンス中の16個の変換係数は同図(b)に示すように4つのビットプレーンに分解され(ステップS1204)、これらのビットプレーンを単位として処理が行われる。最初にエントロピ符号化部203は最上位ビットプレーン(同図MSBで表す)の各ビットを2値算術符号化し(ステップS1205)、ビットストリームとして出力する。次にビットプレーンを1レベル下げ、以下同様に対象ビットプレーンが最下位ビットプレーン(同図LSBで表す)に至るまで、ビットプレーン内の各ビットを符号化し、ビットストリームとして出力する。そしてその結果、後述する符号列を生成し、出力する(ステップS1206)。この時、ビットプレーン内で最初の非0ビットが検出されるとそのすぐ後に当該変換係数の符号がエントロピ符号化される。
【0024】
図5は、このようにして生成され出力される符号列の構成を表した概略図である。同図(a)は符号列の全体の構成を示したものであり、MHはメインヘッダ、THはタイルヘッダ、BSはビットストリームである。メインヘッダMHは同図(b)に示すように、符号化対象となる画像のサイズ(水平および垂直方向の画素数)、画像を複数の矩形領域であるタイルに分割した際のサイズ、各色成分数を表すコンポーネント数、各成分の大きさ、ビット精度を表すコンポーネント情報から構成されている。なお、本実施形態において画像はタイルに分割されていないので、タイルサイズと画像サイズは同じ値を取る。また、対象画像がモノクロの多値画像の場合、コンポーネント数は1となる。
【0025】
次にタイルヘッダTHの構成を図5(c)に示す。タイルヘッダTHには当該タイルのビットストリーム長とヘッダ長を含めたタイル長および当該タイルに対する符号化パラメータから構成される。符号化パラメータには離散ウェーブレット変換のレベル、フィルタの種別等が含まれている。本実施形態におけるビットストリームの構成を同図(d)に示す。同図において、ビットストリームはビットプレーンを単位としてまとめられ、MSBからLSBに向かう形で配置されている。各ビットプレーンには、各サブバンドにおける量子化インデックスの当該ビットプレーンを符号化した結果が順次サブバンド単位で配置されている。
【0026】
同図においてSは最大の量子化インデックスを表現するために必要なビット数であり、(式3)によって計算される。このようにして生成された符号列は、ファイル出力装置3に出力される。
【0027】
なお、以上の処理において画像信号は(式1)および (式2)における演算の結果、整数の係数として表現され、また後続のエントロピ符号化部203において情報損失は発生しないため、生成された符号列を復号することで元の画像は完全に復元される(可逆圧縮)。
【0028】
ファイル出力装置3は、画像符号化装置2より入力した符号列と、画像入力装置1から入力したデータから、記憶伝送装置4に記憶または伝送するファイルを構成する(ステップS1207)。この時画像入力装置1から入力したデータとしては、撮影対象となる患者の氏名、撮像年月日および撮像時のX線量が入力され、前述した符号列と組み合わせて図6に示す構成のファイルを作成し、記憶伝送装置4に対して出力する。記憶伝送装置4は入力したファイルを用途に応じて記憶、またはネットワーク等を介して外部の画像受信装置に対して出力する(ステップS1208)。
【0029】
次に、本実施形態における画像受信装置、及びその動作をこの装置の動作のフローチャートを示す図13を用いて説明する。
【0030】
記憶伝送装置4により記憶されたファイルは図1においてファイル入力装置5により読み込まれる(ステップS1301)。ファイル入力装置5は、入力したファイルを解析し、前述したファイル出力装置3により付加された部分(撮影対象となる患者の氏名、撮像年月日および撮像時のX線量)と、画像符号化装置2により生成された符号列を分離する(ステップS1302)。ここで、該符号列に関しては復号処理のため後続の画像復号装置6に出力し、またファイル出力装置3により付加されたデータのうちX線量のデータを同じく画像復号装置6に対して出力する。以下に本実施形態による画像受信装置における画像復号装置6の動作について説明する。
【0031】
図7は本実施形態における画像復号装置6の構成を表すブロック図であり、601は符号入力部、602はエントロピ復号部、603は逆離散ウェーブレット変換部である。
【0032】
符号入力部601は符号列を入力し、それに含まれる各ヘッダ(MHやTH)を解析して後続の処理に必要なパラメータを抽出し必要な場合は処理の流れを制御し、あるいは後続の処理ユニットに対して該当するパラメータを送出するものである。また、符号列に含まれるビットストリームはエントロピ復号部602に出力される。
【0033】
エントロピ復号部602はビットストリームをビットプレーン単位で復号化し離散ウェーブレット変換部603に出力する。この時の様子を図8に示す。同図(a)は復号対象となるサブバンドの一領域をビットプレーン単位で順次復号する流れを図示したものであり、同図の矢印の順にビットプレーンが復号され変換係数が復元される。
【0034】
一方エントロピ復号部602はファイル入力装置5から入力したX線量から後続の逆離散ウェーブレット変換部603に出力するべき変換係数の値を決定する。まず、エントロピ復号部602はX線量から所定の方法により決定されたノイズ量εを計算し(ステップS1303)、これを元に下限ビットプレーンLを次式に基き算出する(ステップS1304)。
【0035】
L=ceil(log2(ε))+1 ; ε≧1 (式4)
L=0 ; ε=0 (式5)
但しεは1以上の整数で表現されている。次にエントロピ復号部602は復元された変換係数がどのサブバンドに属するかを調べ(ステップS1305)、当該係数がLL以外のサブバンドに属する場合は、図8(a)におけるビットプレーンの復号をLビットプレーン(復号時の下限のビットプレーン)で打ち切り、それ以降、LSBまでのビットプレーンに対してはこのビットプレ−ンに含まれる全てのビットを0に設定し(ステップS1306)、後続の逆離散ウェーブレット変換部603に出力する。例えば、図8(a)に示した係数分布において下限のビットプレーンのLが1の時、LSBに含まれる全変換係数は全て0に置き換えられるため、逆離散ウェーブレット変換部603に出力される変換係数の値は、12、6、2となる。
【0036】
なお、復元された変換係数がLLのサブバンドに属する場合には、通常通りすべてのビットプレーンに対して復号化を行う(ステップS1307)。
【0037】
図9は逆離散ウェーブレット変換部603の構成および処理のブロック図を示したものである。同図(a)において、入力された変換係数はメモリ603Aに記憶される。処理部603Bは1次元の逆離散ウェーブレット変換を行い、メモリ603Aから順次変換係数を読み出して処理を行うことで、2次元の逆離散ウェーブレット変換を実行する(ステップS1308)。2次元の逆離散ウェーブレット変換は、順変換と逆の手順により実行されるが、詳細は公知であるので説明を省略する。また同図(b)は処理部603Bの処理ブロックを示したものであり、入力された変換係数はuおよびpの2つのフィルタ処理を施され、アップサンプリングされた後に重ね合わされて画像信号x’が出力される。これらの処理は次式により行われる。
【0038】
x'(2*n)=s'(n)-floor((d'(n-1)+d'(n))/4) (式6)
x'(2*n+1)=d'(n)+floor((x'(2*n)+x'(2*n+2))/2) (式7)
以上の処理により画像が復元され、CRTや液晶画面などにより構成されている画像表示装置7に出力、表示される(ステップS1309)。
【0039】
以上述べたように本実施形態によれば、画像を離散ウェーブレット変換した変換係数をビットプレーン符号化し、上位ビットプレーンから順に符号化を行った。この符号列を復号する過程において、ノイズ量εの値に相当するビットプレーンを復号時の下限のビットプレーンとして復号を行っている。これにより、画像にノイズが含まれている場合において、ノイズ成分を除去した復号画像を得ることができる。
【0040】
なお、図12,13に示したフローチャートに従ったプログラムコードは夫々画像送信装置、画像受信装置が有する不図示のROMもしくはRAMなどのメモリに格納されている。
【0041】
[第2の実施形態]
前述した第1の実施形態における画像受信装置では、ノイズ量εの大きさに応じて復号する変換係数の下限ビットプレーンを制御したが、ノイズの除去処理をより細かく制御する必要性がある場合もある。本実施形態では、より細かい制御によるノイズ除去処理を実現する画像受信装置について説明する。
【0042】
図10は本実施形態の画像受信装置における画像復号装置6の構成を図示したものである。
【0043】
図10において符号入力部601から出力された符号列はエントロピ復号部602においてビットプレーン単位で復号が行われるが、本実施形態においてはエントロピ復号部602は入力した全てのビットプレーンを復号し、復元された変換係数を後続の係数処理部604に出力する。係数処理部604は第1の実施形態で示した方法と同様に、ファイル入力装置5から入力したX線量から所定の方法により決定されたノイズ量εを計算し、(式4)および(式5)に基いて下限ビットプレーンLを求める。次に係数処理部604はノイズ量εに基いた所定の閾値TからLL以外のサブバンドの変換係数cに対し次式により補正された変換係数c'を計算し、出力する。
【0044】
c’=c ; abs(c)>2^L (式8)
c’=sign(c)(abs(c)-T) ; abs(c)≦2^L (式9)
逆離散ウェーブレット変換部603はc’を用いて逆変換を行い、復元された画像を画像表示装置7に出力する。
上述した処理により、ビットプレーンL以下のビットプレーンに含まれる変換係数に対しては、所定の閾値を設定して閾値処理を施すことによりより細かいレベルでのノイズ除去処理を復号過程で行うことができる。
【0045】
又、本実施形態における画像受信装置の動作のフローチャートは図13に示したフローチャートにおいて、2次元の逆離散ウェーブレット変換に用いる変換係数を(式8)(式9)によって補正する処理をステップS1308までに行うとしたフローチャートである。なお、このフローチャートに従ったプログラムコードは本実施形態における画像受信装置内の不図示のROMもしくはRAMなどのメモリに格納されている。
【0046】
また、第1、2の実施形態においては、符号化時に変換係数は直接エントロピ符号化されたが、エントロピ符号化に先立ち量子化を行っても良い。この場合復号時においてはエントロピ復号後逆量子化が行われる。
【0047】
[他の実施形態]
さらに、第1、2の実施形態は上記実施の形態を実現するための装置及び方法のみに限定されるものではなく、上記システム又は装置内のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に、上記実施の形態を実現するためのソフトウエアのプログラムコードを供給し、このプログラムコードに従って上記システムあるいは装置のコンピュータが上記各種デバイスを動作させることにより上記実施の形態を実現する場合も第1、2の実施形態の範疇に含まれる。
【0048】
またこの場合、前記ソフトウエアのプログラムコード自体が上記実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、具体的には上記プログラムコードを格納した記憶媒体は第1、2の実施形態の範疇に含まれる。
【0049】
この様なプログラムコードを格納する記憶媒体としては、例えばフロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0050】
また、上記コンピュータが、供給されたプログラムコードのみに従って各種デバイスを制御することにより、上記実施の形態の機能が実現される場合だけではなく、上記プログラムコードがコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上記実施の形態が実現される場合にもかかるプログラムコードは第1、2の実施形態の範疇に含まれる。
【0051】
更に、この供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上記実施の形態が実現される場合も第1、2の実施形態の範疇に含まれる。
【0052】
なお上述の第1、2の実施形態を上述の記憶媒体に適応する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図12,13に示す)フローチャート、もしくは第2の実施形態におけるフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、下位ビットプレーンの復号動作を制御できる構成を備えたことにより、ビットプレーン単位に画像を圧縮・復号する際に、元の画像に含まれるノイズを除去することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における画像送信装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】画像符号化装置2の構成を示す図である。
【図3】離散ウェーブレット変換部201の基本構成を示した図である。
【図4】エントロピ符号化部202の動作を説明する図である。
【図5】符号列の内部の構成を示す図である。
【図6】ファイルの構成を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における画像復号装置6の構成を示すブロック図である。
【図8】エントロピ符号化部202の動作を説明する図である。
【図9】逆離散ウェーブレット変換部603の構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態における画像受信装置における画像復号装置6の構成を示したブロック図である。
【図11】従来例の医療画像を電子フォーマットとして扱う場合の一連の処理を行う画像処理装置の構成を示した説明図である。
【図12】本発明の第1の実施形態における画像送信装置の動作のフローチャートを示した図である。
【図13】本発明の第1の実施形態における情報受信装置の動作のフローチャートを示した図である。
Claims (3)
- 画像の撮像時のX線量と、ビットプレーン単位に符号化された当該画像の符号列と、を受信する受信手段と、
前記X線量に基づいて、前記画像に含まれるノイズ量を計算する計算手段と、
前記符号列をビットプレーン単位で復号化する復号化手段とを備え、
前記復号化手段は、
前記計算手段が計算した前記ノイズ量に基づいて、ビットプレーンの復号化の際の下限ビットプレーンを算出する手段と、
復元された変換係数がどのサブバンドに属するかを調べ、その結果、最低周波数帯域以外のサブバンドに属する場合には、前記下限ビットプレーンでビットプレーンの復号化処理をうち切り、それ以降、最下位ビットプレーンまでのすべてのビットプレーンに含まれる変換係数のビットを0に設定する手段と
を備えることを特徴とする画像復号装置。 - 画像の撮像時のX線量と、ビットプレーン単位に符号化された当該画像の符号列と、を受信する受信工程と、
前記X線量に基づいて、前記画像に含まれるノイズ量を計算する計算工程と、
前記符号列をビットプレーン単位で復号化する復号化工程とを備え、
前記復号化工程段は、
前記計算工程で計算した前記ノイズ量に基づいて、ビットプレーンの復号化の際の下限ビットプレーンを算出する工程と、
復元された変換係数がどのサブバンドに属するかを調べ、その結果、最低周波数帯域以外のサブバンドに属する場合には、前記下限ビットプレーンでビットプレーンの復号化処理をうち切り、それ以降、最下位ビットプレーンまでのすべてのビットプレーンに含まれる変換係数のビットを0に設定する工程と
を備えることを特徴とする画像復号方法。 - コンピュータに請求項2に記載の画像復号方法を実行させるためのコンピュータプログラムを格納した、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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