JP4250203B2 - 金属鉱石還元用の還元ガスを製造する方法 - Google Patents

金属鉱石還元用の還元ガスを製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、特に鉄鉱石とされた微粒化された金属鉱石の還元に用いるCOおよびH2を含有する高温の還元ガスを製造する方法および該方法を実施するためのプラントに関する。還元ガスは、特に石炭とされたカーボン含有体を酸素供給下でガス化することによりガス化領域内で生成され、続けて、還元プロセスに適した還元ガス温度まで冷却される。
上記した種の方法は、例えば欧州特許第0 594 557号公開公報に開示されている。この既知の方法によれば、銑鉄または鋼予備製造物(steel pre-product)は、カーボン含有体および酸素含有ガスが供給される溶け落ちガス化領域内で少なくとも予還元された海綿鉄を溶解することにより得られるとともに、COおよびH2含有ガスが生成される。溶け落ちガス化領域を形成する還元ガスは、1000℃〜1200℃の温度範囲を示す。この温度において、解放された炭化水素成分は分解される。同時に、CO2およびH2Oは、それぞれCOおよびH2に変換されるので、上記温度の作用によりCO2は6%以下、H2Oは4%以下に降下する。
還元炉内で利用するために、高温の還元ガスは、還元炉内に導入される前に冷却されなければならない。このため、欧州特許第0 594 557号公開公報によれば、スプレー冷却器が設けられている。このように冷却された還元ガスの一部分は、溶け落ちガス化領域から排出される還元ガスに対して混合される。冷却された同種の還元ガスによって約700℃〜900℃まで還元ガスを冷却する上記従来方法は、鉱石の還元中における還元領域内の鉱石粒子の初期溶解の発生を妨げるものである。ただし、還元ガスの還元能力を減じさせるものではない。しかしながら、このように冷却された還元ガスは熱力学的に不安定であるという欠点がある;すなわち、ブドワー(Boudouard)平衡によって一酸化炭素から二酸化炭素および炭素が形成され、また、異種水性ガス平衡によって一酸化炭素および水素から水および炭素への反応が行われる。この反応は、上記第一の反応と同様に発熱を伴うものである。これにより、還元ガスの温度が上昇するとともに、反応炉材料の温度も上昇することになる。そして、凝集物が形成される。したがって、還元プロセスだけでなく、還元領域からの反応炉材料の生産量についても影響が及ぶことになる。
発明は、上記各欠点および困難性を回避することをねらいとする。本発明の目的は、金属鉱石の還元に適した温度領域において、かつ、少なくとも部分的に還元された金属鉱石内で初期溶解および付着(fouling)が生じうる温度以下で還元ガスを製造することができる、冒頭に述べた種の方法および該方法を実施するためのプラントを提供することである。さらに、還元ガス中のH2O/CO2の含有量を最適化し、かつ、ガス輸送システムの金属材料すなわち、反応炉、ガス輸送ダクト、作り付け構造物等に対する化学的攻撃を回避することである。上記目的は、冒頭に述べた種の方法に対して以下の方法を採用することにより達成される。つまり、ブドワー反応および異種水性ガス反応ならびにこれら反応による還元ガスおよび金属鉱石の加熱を回避するために、還元ガスに対してH 2 O及び/又はCO 2 を付加することなく冷却工程が既に行われた還元ガスは、H 2 O及び/又はCO 2 を付加することにより、還元ガス温度において熱力学的にさらに安定した還元ガスヘと変換される。
選択的にH2O及び/又はCO2を付加することにより、熱力学的に条件付けられたCOおよびH2の分解が、選択的に影響され或いは妨げられる。還元ガス中の濃度範囲は、強度の発熱を伴うブドワー反応および異種水性ガス反応を抑制する範囲に調節される。したがって、不適切な還元ガスの温度上昇は生じることはない。同時に、この方法によれば、還元ガスの酸化の程度が制御されるとともに、金属材料に対する化学的攻撃が抑制される。
好ましくは、還元プロセスに適した温度において還元ガスのブドワー反応および異種水性ガス反応の平衡がほぼ得られるまで、H2O及び/又はCO2を付加する。
好ましくは、還元ガスの冷却は、同種の冷却ガス、頂部ガス及び/又はH2O及び/又はCO2を供給することにより行うことができる。
好ましくは、H2Oの付加は水蒸気を供給することにより行われ、CO2の付加はCO2含有ガスを供給することにより行われる。
好ましい態様によれば、還元プロセスにおいて反応した還元ガス即ちいわゆる頂部ガスが還元ガス内に供給されることによって、還元ガス内へのCO2の供給を少なくとも部分的に行うことができる。例えばCO2浄化手段からのガス如く他のCO2含有ガスを採用することもできる。
還元ガスの強力な冷却を得るために、好ましくは、同種の冷却済み還元ガスが、従来から知られているように還元ガスに対して混合される。さらに、H2O及び/又はCO2は、同種の冷却済み還元ガス内へと付加される。
上記方法を実施するためのプラントは、少なくとも一つの還元炉と、ガス化炉と、冷却手段とを備えており、前記還元炉は、金属鉱石用のコンベアダクトと、該還元炉内へと走行する還元ガスダクトとを有しており、前記ガス化炉は、該ガス化炉内へと走行するカーボン含有体用および酸素含有ガス用の複数の供給ダクトと、該ガス化炉から出発する還元ガスダクトとを有しており、前記冷却手段は、前記還元ガスダクトに設けられているとともに還元ガスに対するH2O/CO2の付加を行わないようにされており、CO2源および/またはH2O源が、冷却が既に行われた還元ガスに接続された前記還元ガスダクトに対して流体的に接続されていることを特徴とする。
好ましくは、還元炉は、反応済み還元ガスを排出する頂部ガス排出ダクトを備えており、分岐ダクトが、前記頂部ガス排出ダクトから出発しているとともに還元ガスダクトに対して流体的に接続されている。
他の好ましい態様において、還元ガス再循環ダクトが、還元ガスダクトからスクラバおよびコンプレッサを介して還元ガスダクト内へと再び走行し、還元ガス再循環ダクトの分岐点のガス流れ方向に見た際の上流位置において、特に還元ガスダクトに設けられた脱ダスト手段の上流位置に、CO2源および/またはH2O源が還元ガス再循環ダクトと接続されている。還元炉として、静的流動床、ベンチュリ式流動床、循環式流動床または各サイクロンから成るカスケードを備えた反応炉を設けることができる。
以下に、添付図面に概略的に示した例示的な実施形態を参照して本発明をさらに詳細に説明する。図は、本発明によるプラントの好適な実施形態を概略的に示している。
符号1は、流動床予熱炉として構成された予熱炉を示している。この予熱炉内には、鉄鉱石およびフラックスを含有する投入物質が、流動床領域(予熱領域)2の高さ位置において側方から進入する投入ダクト3を介して投入される。流動床予熱炉1の上端部において生成されかつ通過するガスが、ガス浄化サイクロン4およびベンチュリスクラバ(Venturi scrubber)等のガススクラバ5を備えたガス排出ダクト6を介して引き出される。このガスは、約8000kJ/Nm3の熱量を有する高品質な輸出ガスとして、酸素の生成を伴う或いは伴わない発電等の種々の用途に利用することができる。
流動床予熱炉1内で予熱された投入物質の全量は、コンベアダクト7を介して、流動床反応炉または流動床カスケードとして同様に構成された還元炉8内に導かれ、該還元炉8内で大部分が完全に還元される。
流動床還元炉8内で形成された還元生成物は、(例えばガス注入器を備えた)海綿鉄コンベアダクト9を介して溶融ガス化炉10内へと導かれる;より詳細には、溶融ガス化炉内に設けられたカーボン含有床の高さ位置において、該床の上方あるいは内部に導かれる。溶融ガス化炉は、少なくとも一つの石炭およびフラックス用フィーダ11と、種々の高さ位置に設けられた複数の酸素含有ガス用ノズルフィーダ12とを有している。
溶融ガス化炉10内の溶け落ちガス化領域の下方には溶融銑鉄13および溶融スラグ14が集められ、これら溶融銑鉄13および溶融スラグ14は、それぞれ一つのタップ15,16を介して別々に取り出すことができる。溶融ガス化炉10内ではカーボン含有体および酸素含有ガスから還元ガスが生成される。この還元ガスは、カーボン含有床の上方の沈静空間(calming space)内に集められるとともに、ガスダクト17を介して流動床還元炉8すなわち本質的に矢柄状とされた流動床反応炉8の円錐台形狭小部へと供給される。この狭小部は、ガス分配底部19を形成しているとともに、流動床(還元領域)18を形成するように設けられている。還元ガスは、循環ダクト20を用いて狭小部の周囲から供給される。
流動床内において浮遊状態で維持することができない程度の大きな固体粒子は、重力にしたがって下方中央部へと沈み、中央固体排出部21を介して引き出される。固定床流れが、コーン状底部24を備えた円筒容器部23内に流入する放射状ガスフィーダ22によって形成され、かつ円錐台状ガス分配底部19の下方に配置されるように、中央固体排出部21は構成されている。これにより、大きな粒子に対しても満足のいく還元を行うことができる。
ガス分配底部19の形状を円錐台形としたので、高さの関数としてみかけ速度が変化する。結果として、ガス分配底部19の高さにわたって特定の粒径分布が調整されることになる。ガス分配底部19内に複数のノズルを適切に設けることにより、周縁部よりも中央部の方がガス速度が大きい内部循環を行う流動床を形成することができる。このような流動床の構成は、還元炉8および予熱炉1のいずれに対しても適用することができる。
溶融ガス化炉10から排出される還元ガスの一部は、高温サイクロン25内で浄化され、続けて接続されたスクラバ26内で冷却され、再循環ダクト28を通過し、コンプレッサ27を介して溶融ガス化炉10から排出される還元ガスと混合するよう戻される。高温サイクロン25で分離されたダストは、ガス注入器29を介して溶融ガス化炉10内へと戻される。高温サイクロン25から流出する未冷却の還元ガスの一部は、循環ダクトにより形成されたガスフィーダ22を介して、流動床還元炉8内へと円筒容器部分23を通過して導かれる。
流動床還元炉8から引き出されたガスは、ガスダクト30を介して還元サイクロン31へと供給される。還元サイクロン31内では、還元ガス内に依然として存在する微粒子が分離されるとともに完全に還元される。これら微粒子は、コンベアダクト32およびガス注入器33を介して、床の上端部の概略高さ位置において溶融ガス化炉10内へと投入される。
還元炉8から流出する部分的に酸化された還元ガスは、ガスダクト30を介して流動床予熱炉1内へと導かれる。しかし、この還元ガスの一部は、還元ガスを加熱するために即ち酸素含有ガスを供給するダクト35が内部へと走行する燃焼チャンバ34内で燃焼される。
完全に還元された投入物質の一部は、排出スクリュー36によって流動床18の高さ位置において流動床反応炉8から引き出され、コンベアダクト37を通過して、好ましくは還元サイクロン31からの微粒子と一緒に、床の上端部の概略高さ位置において溶融ガス化炉10内へとガス注入器33を介して導かれる。
輸出ガス用のガス排出ダクト6のサイクロン4において分離された微粒子材料は、複数のスルースゲート(sluices)39を備えたコンベアダクト38、および還元ガスを供給する循環ダクト20を介して流動床還元炉8へと投入される。各スルースゲートは、部分的に或いは完全に還元された材料のために、他のコンベアダクト9,32,37…にも設けられている。
詳細には、図1によるプラントの機能は以下の通りである:
選定しかつ乾燥して準備された微粒鉱石は、空気流によって或いはバッグコンベア若しくはエレベータを用いて予熱炉1へと投入される。徴粒鉱石は、流動床領域2内で約850℃の温度まで予熱されるとともに、略ウスタイト段階(wustite stage)まで還元雰囲気中で選択的に予還元される。
この予還元工程において、還元ガスは、十分な還元能力を発揮するために少なくとも25%のCO+H2を含有していなければならない。
続けて、予熱されかつ選択的に予還元された微粒鉱石は、好ましくは自重により還元炉8内の流動層または流動床18内に流入し、該流動床内で微粒鉱石は、約850℃の温度でFe段階まで大部分が還元される。この還元工程において、還元ガスは、少なくとも68%のCO+H2を含有していなければならない。
より長い還元時間を有する微粒鉱石に対しては、追加的な選元サイクロンを備えた第二の(必要であれば第三の)流動床還元炉が第一の還元炉8に対して直列的に設けられている。微粒鉱石の還元は、第二の還元炉によってウスタイト段階まで行われるとともに、第一の還元炉8によってFe段階まで行われる。
図において、符号40は、上述したプラントのうち最も重要な部分を示している。これらの部分において、本明細書ではCO2及び/又はH2O含有ガス用供給手段とされたCO2源及び/又はH2O源との接続可能手段が、特に有利な方法で実現される;前記各ガスの作用は以下に説明する。
各供給部分40は好適には、溶融ガス化炉10と還元炉8とを接続する各ダクト17、または還元ガス冷却サイクル26,27,28に設けられる。もし供給部分40が冷却サイクル26,27,28のコンプレッサ27の下流位置に設けられた場合には、例えば、コンプレッサ27をさらに小さな大きさに構成することができ、また、圧縮過程により昇温したガスをCO2及び/又はH2Oを供給することにより冷却することができるという有利な効果を得ることができる。
上述した本発明の各手段による効果は、以下の実施例I〜IVを参照してより詳細に説明される。実施例Iは単に従来技術を示しているだけである。ガス分析において記載された全ての値は体積百分率で示されている。
実施例I:
例えば欧州特許第0 594 557号公開公報による従来技術において生成された還元ガスは、下の表Iの成分を有している。還元ガスは、圧力4.5bar(絶対圧)、温度1050℃の下で溶融ガス化炉10から排出されるものである。
これは鉄鉱石を還元するために利用される。
Figure 0004250203
約850℃の還元ガス温度を得るために、冷却ガスを還元ガスに対して混合しなければならない。実施例Iによれば、70℃の同種の冷却ガスが同様の圧力4.5bar(絶対圧)の下で混合される。850℃温度を得るために27.8%の冷却ガスを混合しなければならない。このために、以下の問題点が生じることになる:
・非常に大量の冷却ガスが必要とされる。すなわち、高温還元ガスの大部分を分岐させなければならず、これにより、冷却工程を行うためには、エネルギーおよび装置に関して非常に大量の無駄をもたらすことになる。
・CO2及びH2Oの全成分が平衡に達していないので、冷却ガスを混合した後に、還元炉8への通路において以下の化学式により示されるCOおよびH2の分解が生じることになる。それは、2CO⇔CO2+C(ブドワー(Boudouard)反応)およびCO+H2⇔H2O+C(異種水性ガス反応)であり、それぞれ分解反応では強度の発熱を伴うものである。したがって、温度上昇が生じることになり、より多くの冷却ガスを供給しなければならないことになる。この温度上昇は、反応炉材料(reactor material)の凝集物を形成することになる。さらに、還元ガスを運搬する、金属材料で形成された作り付けの各部材、各パイプ等に化学的な攻撃を及ぼすことになる。また、COおよびH2の反応によって、還元用ガスの有効量が減少することになる。
実施例II:
表Iに示した化学成分を有する還元ガスに対して、70℃のCO2に富むガスが圧力4.5bar(絶対圧)で供給される。CO2に富むガスの分析結果は下の表IIに示す通りである。
Figure 0004250203
実施例Iと同種の冷却ガス12.3%および表IIのCO2に富むガス10.7%を表Iに示す還元ガスに対して混合することにより、温度850℃、圧力4.5bar(絶対圧)の還元ガスを得ることができる。この還元ガスの化学成分は下の表IIIに示す。
Figure 0004250203
この還元ガスによって、CO2およびH2Oの全成分は850℃における平衡値に近くなり、これにより、COおよびH2の分解をほぼ完全に回避することができる。CO2に富むガスは、例えば図における再循環ダクト28等のガス冷却サイクル内に供給される。実施例Iでは27.8%もの冷却ガスを混合していた代わりにたった12.3%の冷却ガスを混合すればよいので、ガス冷却サイクルの大きさを大幅に減少させることができる。実施例IIによれば、低い熱量を有するガス即ちCO2に富むガスを適切に使用することができる。このように実施される還元ガスを用いた鉄鉱石の還元において、反応炉材料の過剰加熱を確実に回避することができ、還元された材料を難なく溶融ガス化炉10内へと導くことができる。
実施例III:
本実施例によれば、浄化、冷却そして圧縮される還元炉8から引き出される頂部ガスは、温度70℃、圧力4.5bar(絶対圧)で、溶融ガス化炉10から排出される還元ガスと混合される。頂部ガスの化学成分は下の表IVに示すとおりである。
Figure 0004250203
還元ガスに23.3%の頂部ガスを混合することにより、温度850℃、圧力4.5bar(絶対圧)を有する混合ガスが生成され、その化学成分は表Vに示すとおりである。本実施例においても、CO2およびH2Oの全成分は850℃における平衡値に近くなり、これにより、ブドワー反応および異種水性ガス反応がほぼ完全に回避されることになる。
Figure 0004250203
実施例IIIにおいても同様に、溶融ガス化炉10から排出される還元ガスを冷却するために要求されるガス量は、実施例Iにおいて必要とされるガス量よりも少ないものとされる。頂部ガスは、頂部ガス排出ダクト30からダクト17へと走行する分岐ダクト41を介してそれぞれ各ダクト17,28内で混合される。前記分岐ダクトは、適切な冷却手段およびコンプレッサを介して接続されている。選択的に、供給部分40を介して混合が行われる。
実施例IV:
実施例IVによれば、同種の冷却ガスに対してH2O蒸気が混合される。溶融ガス化炉10から排出される還元ガスおよび冷却ガスの化学成分は、実施例Iで示した化学成分と同一のものとされる。
蒸気(100%H2O)は、温度250℃、圧力12bar(絶対圧)で混合される。18%の冷却ガスと8.5%の水蒸気とを混合したとき、温度850℃、圧力4.5%(絶対圧)の還元ガスが生成される。還元ガスの化学成分は下の表VIの通りである。
Figure 0004250203
この変形例においても、CO2およびH2Oの全成分が平衡値近くとされたガス冷却サイクルを、小さく構成することができるという有利点を提供するものである。この変形例によってもたらされる追加的な有利点は、還元剤の僅かな変更ということである。

Claims (8)

  1. 微細粒状の金属鉱石の還元に用いるCOおよびH2を含有する高温の還元ガスが、カーボン含有体を酸素供給下でガス化することによりガス化領域内で生成され、続けて還元プロセスに適した還元ガス温度まで冷却される、還元ガスを製造する方法において、
    還元ガスに対してH2O/CO2を付加することなく冷却工程が既に行われた還元ガスは、ブドワー反応および異種水性ガス反応ならびにこれら反応による還元ガスの加熱を回避するために、H2O及び/又はCO2を付加することにより、還元ガス温度において熱力学的にさらに安定した還元ガスへと変換され、
    同種の冷却済み還元ガスが還元ガスに対して混合され、かつ、H 2 O及び/又はCO 2 が冷却済み還元ガスに付加されることを特徴とする方法。
  2. 還元プロセスに適した温度において還元ガスのブドワー反応および異種水性ガス反応の平衡がほぼ得られるまで、H2O及び/又はCO2を付加することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 2Oの付加は、水蒸気を供給することにより行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. CO2の付加は、CO2含有ガスを供給することにより行われることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の方法。
  5. 還元プロセスにおいて反応した還元ガスが、処理された後、前記溶融ガス炉から排出される還元ガス内に供給されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の方法。
  6. 少なくとも一つの還元炉(8)と、ガス化炉(10)と、冷却手段とを備えており、前記還元炉は、金属鉱石用のコンベアダクト(7)と、該還元炉内へと到達する還元ガスダクト(17)とを有し、前記ガス化炉は、該ガス化炉内へと到達するカーボン含有体用および酸素含有ガス用の複数の供給ダクト(11,12)と、該ガス化炉から出発する前記還元ガスダクト(17)とを有し、前記冷却手段は、前記還元ガスダクト(17)に設けられているとともに還元ガスに対するH2O/CO2の付加を行わないようにされている、請求項1から請求項のいずれかに記載された方法を実施するためのプラントにおいて、
    CO2源および/またはH2O源が、冷却が既に行われた還元ガスを導く前記還元ガスダクト(17)に対して流体的に接続されていることを特徴とするプラント。
  7. 前記還元炉(8)は、反応済み還元ガスを排出する頂部ガス排出ダクト(6,30)を備えており、分岐ダクト(41)が、前記頂部ガス排出ダクトから出発しているとともに前記還元ガスダクト(17)に対して流体的に接続されていることを特徴とする請求項記載のプラント。
  8. 還元ガス再循環ダクト(28)が、前記還元ガスダクト(17)からスクラバ(26)およびコンプレッサ(27)を介して前記還元ガスダクト(17)内へと再び到達し、
    前記還元ガス再循環ダクト(28)の分岐点のガス流れ方向に見た際の上流位置に、前記還元ガスダクト(17)に設けられた脱ダスト手段(25)の上流位置に、CO2源および/またはH2O源が前記還元ガス再循環ダクト(28)と接続されていることを特徴とする請求項または請求項に記載のプラント。
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