JP4249798B1 - 検出装置および検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】気体や液体等の媒体中を、略一定速度で移動する粒子サイズを簡易な構成且つ簡易な演算処理で検出する。
【解決手段】液滴の移動速度Uを検出し、液滴の飛翔方向の幅が所定幅Lである孔44a,44bを備え、これらの孔の有効視野において液滴の占める面積情報を所定時間置きに複数回取得し、取得した面積情報A1〜Anを取得回数nで平均化し、複数回取得に要した総時間Tを、液滴が上記所定幅Lを移動するのに要する時間L/Uで除算して、取得回数nを正規化した正規化枚数Nを得て、平均面積情報Bと正規化された取得回数Nとの積を実粒子面積Sとし、実粒子面積を1.5乗して実粒子体積Vを得る。
【選択図】図9

Description

本発明は、気体や液体等の媒体中を、略一定速度で移動する粒子サイズを検出する検出装置および検出方法に関する。
気中や液中を移動する粒子の検出は、従来、各種の方法で行われている。フォトダイオードと光電センサを対面配置し、間を通過する液滴数をカウントする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。同様の技術をインクジェットプリンタのインク滴に適用し、吐出ノズルの吐出不良を検出する技術も知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
また、気中を飛翔するインクジェット液滴のサイズを検知する手法として、電子天秤の皿で液滴を受けて、その重量からインク量を算出する方法、μ波を用いて粒子サイズを検知する方法、高速度カメラを用いる方法等が知られている。
実開昭62−109271号公報 特開2006−305846号公報 特開2005−343142号公報
しかしながら、前述した特許文献の技術は何れも液滴の有無をカウントするのみであって、各液滴のサイズや量を検知するものではない。
電子天秤を用いる手法では、インクジェットのインク滴1滴当りの重量は数pl〜数十plであり、電子天秤の計量下限(一般に、数μg〜数十μg)を大きく下回る。そのため、一滴毎の計測は不可能であり、複数液滴の重量に基づいて計測するしかない。また、インクジェットプリンタの構造上、電子天秤を用いる計測手段は、現場では使いにくいという欠点がある。マイクロ波を用いる手法は、検出対象が微細(例えば数十μmを下回るサイズ)になると検出が困難である。なお、高速度カメラは高価である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、気体や液体等の媒体中を、略一定速度で移動する粒子サイズを、簡易な構成且つ簡易な演算処理で検出する検出装置および検出方法を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の検出装置は、所定方向に移動する粒子のサイズを求める検出装置であって、上記粒子の移動速度を検出する検出手段と、上記所定方向の幅が所定幅である開口を備え、該開口の有効視野において上記粒子の占める面積情報を所定時間置きに複数回取得する取得手段と、上記取得手段における取得回数をカウントするカウンタと、上記取得手段が上記複数回取得するのに要した総時間を計時するタイマと、取得した上記面積情報を上記取得回数で平均化し、上記移動速度と上記総時間とに基づいて上記粒子が上記所定幅を移動するのに要する移動時間を算出し、記総時間を上記移動時間で除算することにより上記総時間の間に上記面積情報が互いに重複せず且つ取得漏れ無しに取得された場合の取得回数を算出し、該算出された取得回数と上記平均化された面積情報との積を実粒子面積とする算出手段と、を備える構成としてある。
上記検出手段としては、様々なものが採用可能であり、いわゆる飛翔時間(Time of Flight)法を用いる方法が一般的である。すなわち、既知の所定距離を通過するのに要する移動時間を計測し、所定距離を移動時間で除算することにより移動速度を検出できる。なお、上記粒子は検出装置の検出系においては略一定の移動速度であるものとする。
上記開口の有効視野からは、上記粒子を開口に向けて正射影した情報に相当する面積情報が観測される。
上記粒子は、液体でも固体でも良く、液体であれば気中を飛翔する略球形の液滴や連続吐出される連続体等であり、固体であれば気中や液中を略一定方向に移動するものである。なお、正射影面積に基づいて体積を算出する関係上、正射影面積と体積とに所定の相関がある形状が好ましい。
上記取得手段が取得した複数の面積情報は、情報の欠損を防止するために多重取得されており、粒子の正射影面積を算出するためには、取得された複数の上記面積情報における情報の重複を解消しなければならない。このような情報の重複は、上記移動速度を利用すれば解消可能であり、得られた正射影面積情報、すなわち実粒子面積に基づいて上記粒子サイズを算出される。
情報の重複を解消する方法としては、まず、取得した上記面積情報を取得回数で平均化して平均面積を算出する。次に、上記複数回取得に要した総時間を、上記粒子が上記所定幅を移動するのに要する時間で除算して、取得回数を正規化する。この正規化された取得回数とは、上記所定幅の開口から観察される有効視野画像取得する際に、上記粒子の画像を、漏れ無く且つ重複無く取得する場合の取得回数に相当する。すなわち、上記正規化された取得回数とは、上記総時間の間に、上記面積情報が互いに重複せず且つ取得漏れ無しに取得された場合の取得回数である。検出前には、正確な粒子速度は不明であるため、漏れ防止を目的として、多重撮影しているイメージである。よって、上記平均面積に正規化された取得回数を掛けると、漏れ無く且つ重複無く取得した面積情報が得られる。さらに必要であれば、面積情報が二次元情報であり、粒子体積が三次元情報であるので、面積情報を1.5乗して粒子サイズを得る。
また、上記移動速度を検出するためのより具体的な本発明の選択的な一側面として、上記所定方向に所定間隔をあけて並設された一組の開口を備え、上記検出手段は、上記粒子が上記一組の開口の有効視野で各々検出される時間差に基づいて上記移動速度を算出する構成としてもよい。該構成においては、既知の開口間隔と、各開口で粒子が検出されるタイミングとを利用して粒子の移動速度を検出する。上記一組の開口は所定間隔を開けて並設されているため、まず、粒子の進入方向側開口の有効視野で粒子が観測される。そして所定時間遅れて、粒子の進行方向側開口の有効視野で粒子が観測される。すなわち、各開口への粒子侵入時間から粒子の移動時間が判明し、開口間隔との関係で移動速度が算出される。なお、上記粒子は略一定速度で移動しているものとする。また、上記一組の開口としては、2つ以上の開口の組合せであればよく、その数を限定する必要は無い。開口が3つ以上であれば、各開口間の検出時間差を利用してより高精度に移動速度が算出されるが、少なくとも2つあればよい。
また、上記粒子は、上記開口に対し、間欠的に侵入するのみならず、間隔を置かずに連続して侵入する場合がある。このような場合に好適な本発明の選択的な一側面として、上記所定方向に所定間隔をあけて並設された一組の開口を備え、上記検出手段は、上記開口の双方から時系列で粒子面積情報を各々取得し、上記算出手段は、時系列で得られる各粒子面積情報のずれ時間を変更しつつ相互相関係数を算出して該相互相関係数が極大化するずれ時間Δ max を探索し、該ずれ時間Δ max を上記移動時間として上記移動速度を算出する構成としてもよい。該構成によれば、連続して侵入する粒子についても、移動速度を検出可能となる。
本発明の選択的な一側面として、請求項1に記載の開口は、請求項2または請求項3に記載の開口のうち上記粒子が移動する方向において下流側の開口と同一であり、上記取得手段は、上記上流側の開口の有効視野への粒子進入を契機として、上記下流側の開口の面積情報の複数回取得を開始する構成としてもよい。下流側の開口とは、面積情報の取得対象となる開口よりも上流側の開口であればよく、その意味では最上流の開口を除いた何れの開口も上記下流側の開口に該当しうる。不要な面積情報取得を省く意味では、直近の開口同士の一方を上流側、他方を下流側とすればよい。すなわち下流側の開口を、取得手段が使用する開口と共通化し、上流側の開口を、上記取得手段の面積情報取得のトリガとして利用する。よって、上記取得手段が実行する取得処理を最適なタイミングで開始できる。
本発明の選択的な一側面として、上記一組の開口の間隔は、検出対象となる上記粒子が上記開口の有効視野へ入来する平均間隔よりも狭くなるように予め形成されている構成としてもよい。すなわち、上記取得手段が面積情報を取得している間に次の粒子が進入してしまうと、有効視野に2つの粒子が入ってしまう可能性がある。1つの面積情報に、1つの粒子の面積情報しか入らないようにすることで、上記算出手段の演算精度を向上できる。
本発明の選択的な一側面として、上記一組の開口へ向けて略平行な光束を照射する照射手段を更に備え、上記開口と上記照射手段の間に上記粒子移動経路が位置する構成としてもよい。すなわち開口へ向けて略平行光束を照射することにより、上記粒子の正確な正射影の陰影を上記開口に形成できる。従って、面積情報がより正確に算出される。
本発明の選択的な一側面として、上記照射手段の点灯周期と、上記取得手段の面積情報取得周期とが同期していてもよい。すなわち上記照射手段の照射光以外の外来光やノイズ成分を除去して、より正確な面積情報を取得可能となる。
本発明の選択的な一側面として、上記各開口に入射される光学的映像が開口毎に異なる分割受光面に入射される分割フォトダイオードを更に備え、上記取得手段は、上記分割フォトダイオードを介して取得した光情報に基づいて上記面積情報を取得する構成としてもよい。該構成によれば、上記開口を近接して配置し、各開口を通して入射される光を1つの分割フォトダイオードで受光して面積情報とすることができる。よって、検出装置の省スペース化に寄与する。
本発明の選択的な一側面として、所定位置を通過する粒子の光学的映像を上記取得手段の開口へ結像させるレンズを更に備える構成としてもよい。該構成によれば、開口に入射される光学的映像において、粒子に関する情報のS/Nを向上できる。
本発明の選択的な一側面として、所定位置を通過する粒子の陰影を上記一組の開口に入射し、開口面の光学的映像を、分離された各受光素子へ、レンズを使って結像させる構成としてもよい。上記粒子の陰影とは、上記開口の有効視野において上記粒子の占める面積情報の一種であり、粒子の通過する経路の一方に光源を配置し、他方に受光素子の受光面を配置した場合の例である。無論、開口に入射される粒子の面積情報としては、陰影に限るものではなく、粒子から反射散乱された実像であってもよい。該構成によれば、上記開口に入射された粒子の陰影を受光する受光素子にあたり、S/Nを向上することができる。
本発明の選択的な一側面として、上記取得手段は、上記開口の開口パターンを結像倍率に合わせて拡縮した一組の開口マスクを、上記受光素子の受光面に設置した構成としてもよい。すなわち、受光面に入射する光のうち、上記開口を通過した光に由来しない成分を遮光し、受光素子の受光信号における粒子面積情報のS/Nを向上できる。
上述した検出装置は、他の機器に組み込まれた状態で実施されたり他の方法とともに実施されたりする等の各種の態様を含む。また、本発明は上記検出装置を備える検出システム、上述した装置の構成に対応した工程を有する検出方法、上述した装置の構成に対応した機能をコンピュータに実現させる検出プログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、等としても実現可能である。これら検出システム、検出方法、検出プログラム、該プログラムを記録した媒体、の発明も、上述した作用、効果を奏する。むろん、請求項2〜9に記載した構成も、前記システムや前記方法や前記プログラムや前記記録媒体に適用可能である。
以上説明したように本発明によれば、気体や液体等の媒体中を、略一定速度で移動する粒子サイズを、簡易な構成な構成且つ簡易な演算処理で検出する検出装置を提供することができる。
そして請求項にかかる発明によれば、粒子が連続的に飛来しても、粒子速度を簡易に測定可能になる。
さらに請求項にかかる発明によれば、粒子サイズの検出と粒子速度の検出とを効率的に行える検出装置を提供可能となる。
また請求項にかかる発明によれば、粒子サイズを個別に検出可能な検出装置を提供可能となる。
そして請求項にかかる発明によれば、粒子サイズの検出精度が向上する。
さらに請求項にかかる発明によれば、外来光やノイズの影響を低減し、粒子サイズの検出精度を向上できる。
さらに請求項にかかる発明によれば、装置の省スペースを実現できる。
さらに請求項にかかる発明によれば、粒子サイズ検出精度を向上できる。
さらに請求項10にかかる発明によれば、S/Nを向上できる。
さらに請求項11にかかる発明によれば、気体や液体等の媒体中を、略一定速度で移動する粒子サイズを、簡易な構成な構成且つ簡易な演算処理で検出する検出方法を提供することができる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)検出装置の構成:
(2)液滴測定処理:
(3)演算処理:
(4)まとめと変形例:
(1)検出装置の構成:
本発明の検出装置は、所定の経路を通過する粒子を光学的に検出し、通過する粒子のサイズに関する情報を光学的に取得し、該情報に基づいて所定の演算を行うことで粒子のサイズを算出する。検出対象の粒子は、所定の媒体(例えば気体や液体)中を移動する微小(例えば、100μm以下)且つ軽量(1粒子当り数十ピコグラム以下)な粒子である。軽量であるがゆえに計量装置(例えば、電子天秤等)を用いても単一の粒子サイズの決定が困難であり、微小であるがゆえにマイクロ波を利用したサイズ測定が困難である。また移動する微小粒子であるがゆえに写真撮影でのサイズ測定も困難である。移動中の微小粒子を補足するには、高速度かつ高解像度カメラが必要であり、どうしても高コストになる。そこで本発明の検出装置では、所定の経路を粒子が通過した際の光量の変動を検出する光学系と、該光学系から入力されるデータに基づく演算を行う演算系とを備えてある。
図1は、本実施形態にかかる検出装置100の外観を示す斜視図である。本実施形態では、気中を飛翔する液滴(例えばインクジェットプリンタのノズルから吐出される数pl〜数十plの微小なインク滴等)を検出する検出装置を例に取り説明を行う。同図において検出装置100は、主に電気信号の演算処理を行う演算系30が収納された胴部10と、胴部10から延長されて主に光学系40が収納された腕部20とを備えている。腕部20は先端が2つに分かれており、各腕の先端面は所定の隙間を空けて対面配置されている。一方の腕の先端には発光面11が形成され、発光面11の発する平行光束が他方の腕の先端に形成された受光面12へ照射される。この平行光束の経路上に、液滴の飛翔経路がある。すなわち、液滴は、発光面11から受光面12へと放射される光の経路を横切って通過し、通過中に受光面12の受光量を液滴の正射影面積分だけ減少させる。よって、受光面12の受光量には、通過中の液滴面積情報が反映される。
図2は、本発明の実施形態にかかる検出装置100の電気的・光学的構成を示すブロック図である。同図の光学系40は模式的に示してあり、液滴の飛翔方向を紙面上下、検出光の進行方向を紙面略左右としてある。なお以下に説明する各部には、必要に応じて電源回路31から電源電圧が供給されている。図1のような検出装置の電源は、例えば乾電池供給タイプにすると持ち運びが容易になり、測定環境に依存性を低下して汎用性が向上して好適である。
光学系40は、LED41が照射する光を上記発光面11へ導く導光部42と、受光面12に入光された光をフォトダイオード45a,45bの受光面へと導く導光路43a,43bと、受光面12への入光を制限するスリット44とを備える。導光路42,43a,43bは、例えば、透明な樹脂やガラス製であり、いわゆるライトパイプや光ファイバー等を用いることが出来る。LED41は点灯制御回路32から駆動電源を供給されており、所定の強度で光を放射する。LED41は、例えば、平行光束を放射する平行光LEDとする。平行光束を用いると、受光面12に形成される陰影が、経路を通過中の液滴の正射影を正確に反映にするからである。なお、平行光LEDの代わりに、レーザ発振器等も使用可能である。以上、LED41が本発明の照射手段や光源を構成する。
平行光束が入射される導光路43a,43bの入光面には、スリット44が配置される。スリット44は孔44a,44bを備えており、孔44a,44bは液滴の飛翔方向(図2のy方向)に狭く、液滴の飛翔方向に略垂直な方向(図2の紙面垂直方向)に長くなるように細長く形成されている。孔44a,44bは本発明の開口に相当する。孔44a,44bは、図2において、y方向成分がほぼ0でx方向成分方向有する光、図2の紙面で略垂直に入射する光を選択的に通過させる。よって、スリットを通過した光は、周囲の環境光成分に影響されにくい。
スリット44の孔44aと孔44bは、液滴の飛翔方向に間隔pをあけて並設され、各スリットの液滴の検出タイミングにタイムラグを発生させている。各孔の液滴の検出タイミングの時間差を利用すると、液滴の飛翔速度を算出できる。図3は、液滴の飛翔速度算出を説明する図である。同図に示すように、液滴の飛翔速度をU(m/sec)とし、液滴の発生頻度をm(個/sec,Hz)とすると、平均粒子間隔q(m)は、下記式(1)で表現される。
Figure 0004249798

ただし、上記計算を正確に行うためには、2つの液滴が同時に入射しないようにする必要がある。そのため、上記スリット間隔pは、上記経路を通過する液滴の飛来間隔よりも狭く形成されている。すなわち、スリット間隔pは、少なくとも下記関係式(2)を満たすように設計されている。
Figure 0004249798
また、本実施形態においては、上流側の孔44aにおける液滴検出をトリガとして、下流側の孔44bで液滴陰影の取得を開始する。孔44aの有効視野に液滴が侵入した時点では孔44bの有効視野に液滴は侵入していないため、検知液滴陰影の検出遅れを防止できる。
スリット44を通過して導光路43a,43bを経由し、フォトダイオード45a,45b(受光増幅器)に到達した光は、その光量に応じて光電変換および増幅され、受光信号として同期検波部33a,33bに入力される。なお、フォトダイオード45a,45bから同期検波部、低域通過フィルタ、比較器を経てマイクロコンピュータに検知信号を入力するラインは、2ライン設けられ、各孔44a,44bから入光した光情報が各ラインで各々処理されることになる。以下、受光増幅器から同期検波回路、低域通過フィルタ、比較器までの説明は、各ライン共通に行うことにする。その際、特に区別する必要がある場合を除き、符号からa,bを省いて説明を行う。
同期検波部33は、受光信号からLED41に由来する成分を抽出する。同期検波部33には、点灯制御回路32の点滅タイミングを示す同期信号が供給されており、同期検波部33では、LED41の発光タイミングに合わせて受光信号から同期検波する。よって、LED41で省電力を実現しつつ、高精度な検波出力が得られる。得られた検波出力は、低域通過フィルタ34に供給される。
低域通過フィルタ34は、検波出力に含まれる同期信号の立上り/立下り成分や、不必要な高周波成分やノイズ成分を抑圧し、液滴通過に起因して発生した所望の低周波数信号を検波出力から抽出する。低域通過フィルタ34の通過周波数帯は、標準的な液滴飛翔速度に合わせて予め設定されている。抽出された低周波信号は、フィルタ出力として比較器35に出力される。
比較器35は、フィルタ出力に基づいてスリットの有効視野への液滴侵入を検知する。図4は、フィルタ出力と、比較器の検知信号の関係を示すグラフである。同図には、低域通過フィルタ34aの第1フィルタ出力(同図上)と、低域通過フィルタ34bの第2フィルタ出力(同図下)とを、時間軸を一致させて示してある。比較器35はフィルタ出力と閾値とを比較して、フィルタ出力が閾値を下回ると立下がりとして検知し、マイクロコンピュータ37に検出信号を出力する。比較のために比較器35に設定される閾値は、液滴非通過時のフィルタ出力と液滴の最幅広部分が通過した時のフィルタ出力レベルとを予め比較して適切なレベルが設定されている。なお、検知の仕方には他にも種々の方法が採用可能であり、例えばピーク値をクランプしたり、フィルタ出力の微分波形を算出して特有の波形を検出したりしてもよい。
変換器36は、低域通過フィルタ34bのフィルタ出力を、所定のサンプリングレートでアナログデジタル(A/D)変換し、マイクロコンピュータ37に入力する。マイクロコンピュータは、比較器35や変換器36から入力される信号を利用して、後述の液滴測定処理を実行することになる。
マイクロコンピュータ37は、演算中枢としてのCPU37aや演算ワークエリアとしてのRAM37bや記憶媒体としてのROM37c等を備えており、ROM37cからプログラムコードを適宜RAM37bに展開してCPU37aで適宜演算を行いつつプログラムを実行することにより各種演算処理を実行する。また、マイクロコンピュータ37には表示機60が接続されており、マイクロコンピュータ37の制御に従って、演算結果等の各種情報を表示する。
(2)液滴測定処理:
以上の構成を利用してマイクロコンピュータ37で実行される液滴測定処理について説明する。図5は、液滴測定処理のフローチャート、図6は液滴測定処理のデータ取得タイミングを模式的に示したタイムチャートである。液滴測定処理は、例えば、検出装置100に設けられた操作部70に対して所定の操作入力が行われたときに開始される。無論、最初に飛来した液滴をトリガとして、本処理が開始されるようにしても構わない。
処理が開始されると、ステップS100において、測定時間tを初期化する。測定時間tは、液滴測定実行中にカウントされ続けるタイマであり、この測定時間tが所定の観測時間tLimに達するまで液滴測定処理が実行される。所定の観測時間tLimは、例えば予めユーザによって操作部70等の操作により所定時間が設定されたり、後述の統計量を算出するために適切な時間が既定値として設定されたりしているものとする。無論、測定時間tに基づいて測定完了を判定する以外にも、液滴の検出数等で測定完了を判定してもよい。
ステップS110においては、孔44aの有効視野に液滴が侵入(以下上流侵入と記載する。)したか否かを判断する。すなわち、比較器35aの出力を監視し、検出信号の有無を判断する。検出信号が入力されると液滴侵入と判断してステップS120に進む。一方、検出信号の入力を検出しない場合は、ステップS110の処理を繰り返す。すなわち液滴が飛来しない場合は、後述の撮影処理や液滴速度算出処理を開始せずに待機する。無論、全く液滴が飛来しない場合もありえるので、該処理を実行しつつも測定時間tを監視し、測定時間tが所定の観測時間tLimを超過した場合は該処理を強制終了させてもよい。
ステップS120においては、走行時間τと取得回数カウンタnと下流データDを初期化する。走行時間τについては、初期化されるとすぐにカウントアップを開始する。以降の撮影処理や走行時間測定処理を正確に実行するためである。なお、ステップS150からステップS120に戻ってきた場合は、ステップS133で上流侵入を検知してからステップS134,150の実行に要した時間を補正して走行時間τを初期化してもよい。
ステップS130においては、有効視野画像を取得する画像情報取得処理を実行する。
まずステップS131において、変換器36の出力を取得し、取得回数カウンタnをインクリメントする。この変換器36の出力が、孔44bの有効視野画像情報に相当する。
続くステップS132においては、ステップS131で取得した変換器出力を下流データDに加算する。なお、ステップS131〜S133の繰り返し処理(ステップS131で変換器出力を取込んでからステップS133からステップS131に戻って次に変換器出力を取込む処理)は、所定時間t毎に繰り返し実行されるように調整されている。すなわち、変換器出力は、所定のサンプリングレートで取得される。
ステップS133においては、上流侵入したか否かを判断する。次の液滴が上流侵入した場合はステップS134に進む。一方、上流侵入していない場合は、ステップS131に戻って撮影枚数カウンタnをインクリメントして変換器出力の取得と下流データDへの加算とを実行する。なお、ステップS133からステップS131へ戻る際にも測定時間tが観測時間tLimに対して超過しているか否かを判断し、超過している場合はステップS134に進んでもよい。
このように次の液滴の上流侵入を撮影処理の終了トリガとするためには、図3に示すように検出エリアに2つの液滴が同時に侵入しないように予め調整しておく必要がある。すなわち、液滴の飛来間隔qは、スリット間隔p+wよりも長くしてあり、次の液滴が上流侵入した時点で孔44bの有効視野に直前の液滴は無い。従って、次の液滴の上流侵入をトリガとして、直前の液滴に対する撮影処理を終了できる。無論、撮影処理の終了トリガには他のトリガを利用してもよく、例えば、ステップS140で実行される液滴飛翔速度に基づき、液滴が孔44bの有効視野から外れるまでの時間を想定し、この時間の経過をもって終了してもよい。
ステップS134に進むと、下流データDと取得回数nと取得時間Tとを関連付けてRAMの所定のアドレスに格納する。そして、後述の走行時間測定処理の終了を待ってステップS150に進む。
ステップS140においては、侵入した液滴の走行時間測定処理を実行する。
上流侵入の時間は、ステップS120で特定されているので、ステップS141では孔44bの有効視野へ液滴が侵入(以下、下流侵入と記載する。)したか否かを判断する。下流侵入を検知するとステップS142に進み、下流侵入を検知しない場合は検知するまでステップS141を繰り返す。
ステップS142においては、走行時間τを確定し、RAMの所定のアドレスに格納する。走行時間τは、並行して実行される撮影処理の撮影回数nや下流データDと関連付けて格納される。そして撮影処理の終了を待ってステップS150に進む。
ステップS150においては、測定完了したか否かを判断する。測定終了条件を満たせば、ステップS160に進み、測定終了条件を満たさない場合は、ステップS120に戻り、走行時間τ、取得回数Nを初期化し、次の液滴に対する撮影処理と走行時間測定処理を実行する。
ステップS170においては、後述の演算処理(正規化枚数算出、液滴面積算出、液滴体積算出等)を実行して液滴体積を算出し、該液滴体積の統計情報を算出する。統計情報とは、たとえば、各液滴サイズの分散、平均、標準偏差等である。
ステップS180においては、ステップS170で算出された演算結果を必要に応じて表示器に表示して、処理を終了する。
(3)演算処理:
図7〜図9は、演算処理で算出される正規化枚数Nについて説明する図である。これらの図は概念的に正規化枚数算出処理を説明したものであり、前述した撮影処理においてステップS131の実行される時間間隔tを撮影間隔tとして説明し、ステップS131においてn1〜ni回目に取得された変換器36出力を陰影面積A1〜Aiとして説明し、取得回数nを撮影回数nとして説明し、スリットの幅wをスリットの有効視野Lとして説明してある。
図7に示すように、撮影間隔tの間の液滴移動距離は、スリットの有効視野Lに比べてを短くなっており、多重撮影されるようになっている。従って、各撮影タイミングで取得される有効視野画像は互いに重複した情報を含むことになる。すなわち、下流データDから算出される液滴の正射影面積は、本来のものより水増しされたものであり、液滴の正射影面積を算出するためには補正が必要である。そのため、本発明においては、正規化枚数という概念を導入し、該正規化枚数を利用して有効視野画像情報を補正して液滴体積を算出する方法を提案する。
図8は、正規化枚数の概念について説明する図である。正規化枚数は、有効視野画像をn回撮影するのに要した総時間Tを、液滴がスリット幅Lを飛翔するのに要した時間(L/U)で除算することで得られる(下記式(3))。すなわち、正規化枚数とは、総撮影時間Tの間に、有効視野画像が互いに重複せず且つ撮影漏れ無しに撮影した場合の撮影枚数である。
Figure 0004249798
次に、下記式(4)に示すように、1枚の撮影画像に含まれる液滴正射影面積の平均値Bを算出する。平均値Bは、各有効視野画像Piに含まれる液滴正射影面積Aiを積算し、実際の撮影枚数nで除算することで算出される。なお、実際の撮影枚数は、撮影回数をカウントしてもよいし、下記のように総撮影時間Tを撮影間隔tで除算して得てもよい。
Figure 0004249798
図9は、そして下記式(5)で液滴の正射影面積を算出する。すなわち、液滴正射影面積の平均値Bと正規化枚数Nの積が液滴の正射影面積Sに相当する。
Figure 0004249798
最後に、下記式(6)で液滴の体積を算出する。なお、本実施形態においては、気中を飛翔する液滴を想定しており、飛翔液滴が略球形であるとの事実に基づいて液滴の正射影面積の1.5乗を液滴体積としてあるが、液滴形状に応じて体積の算出は様々に変更可能である。
Figure 0004249798
(5)まとめと変形例:
以上説明したように、本実施形態においては、液滴の移動速度Uを検出し、液滴の飛翔方向の幅が所定幅Lである孔44a,44bを備え、これらの孔の有効視野において液滴の占める面積情報を所定時間置きに複数回取得し、取得した面積情報A1〜Anを取得回数nで平均化し、複数回取得に要した総時間Tを、液滴が上記所定幅Lを移動するのに要する時間L/Uで除算して、取得回数nを正規化した正規化枚数Nを得て、平均面積情報Bと正規化された取得回数Nとの積を実粒子面積Sとし、実粒子面積を1.5乗して実粒子体積Vを得る。
本発明は前記実施形態に限られず、例えば以下の1〜7のような各種変形例を含むものである。
1.上記実施形態においては、平行光束を発生する光源を用いて液滴飛翔経路の対面から照射し、経路通過中の液滴が受光面に形成する陰影のコントラストを高めるようにしたが、平行光束でない通常光源を用いてもよい。例えば、光束が平行でない通常光源を採用し、レンズ等の集光手段で受光面12に集光照射する方法が考えられる。このとき、集光経路上で略平行光束となるようにレンズの屈折度合を調節することにより、平行光束を発生する光源と同様の作用効果が期待できる。該変形例のように通常の光源を用いると、検出装置のコストダウンが可能である。
2.上記実施形態においては、照射されている光を液滴が遮光した陰影面積を利用して液滴サイズを算出したが、陰影ではなく、液滴からの反射光を利用して液滴サイズを算出してもよい。図10に該変形例にかかる装置構成の一例を示した。同図は、液滴の進行方向から光学系を見た側面図である。同図では、液滴の通過経路に対し、略同一側にスリットと光源が配置される。ここで使用される光源は、平行光束を発生する光源でもよいし、通常の拡散光を発生する光源でもよい。無論、通常の拡散光を発生する光源にレンズを組合せて略平行光束を発生してもよい。光源の光は、スリットと略同じ側から液滴の通過経路に向けて照射されており、液滴が所定位置を通過すると、その反射・散乱光の主成分がスリットに向けて反射・散乱するように角度調整されている。このように構成すると、粒子の飛翔経路が、発光面と受光面の間に限定されないため、粒子飛翔経路の両側に発光面と受光面を配置できないような狭隘部においても、粒子サイズの計測が可能となる。
なお、このとき液滴の反射散乱光をさらにレンズで集光して、受光面へ集光・結像させてもよい。スリットは略垂直に入射した光のみを通過させるので、反射・散乱光の主成分がスリットへ垂直に入射するように構成するとS/N比を向上して、サイズ検出の精度向上が見込まれる。
3.前述した実施形態では、粒子が間欠飛来するように予め調整した例について説明したが、図11のように複数の液滴が近接して串団子状に連続した液滴や、液体を連続的に吐出する場合であっても本発明を適用可能である。この場合、問題となるのは速度の算出であるが、これは各スリットから得られる1組の時間軸信号の相互相関係数を演算するとスリット間の通過時間が算出可能であるので、この通過時間を利用して速度が算出される。すなわち、スリットの双方から時系列で粒子面積情報を各々得て、時系列で得られる各粒子面積情報の相互相関を最大化するずれ時間を算出し、該ずれ時間に基づいて上記移動時間を算出する。一方の時系列信号をXiとし、他方の時系列信号をYiとすると、相互相関係数Rは、下記式(7)で表される。
Figure 0004249798

各時系列信号のずれ時間Δtを変更しつつ相互相関係数Rを算出し、相互相関係数Rが極大値をとるずれ時間Δtmaxを探索する。このように算出され多ずれ時間Δtmaxが、孔44aから孔44bまでの移動に要する時間となる。
なお、複数の液滴が不具合等で連続して吐出された場合には、連続吐出された液滴については、1つの液滴と見做してサイズ計算が実行される。従って、1滴のサイズが本来よりも過大になり、不具合が発見できる。一方、連続吐出が正常状態の液体吐出装置に対して本変形例を適用した場合は総吐出量を算出できる。
4.前述した実施形態では、1つの光源を用いた形態について説明を行ったが、スリット毎に光源を用意して、各光源の点灯タイミングをずらして各々に同期検波することが考えられる。このような例について図12に示した。同図では、各光源を交互に個別点灯し、同期検波部33a,33bでは、各スリットを通って入射する光を各々対応する光源の点灯周期に同期検波する。このように同期検波すれば、他方の光源の影響を排除しつつ、各スリット入力のS/Nを向上できる。
該変形例を適用して好適な状況として、発光面と受光面の距離が離れている場合がある。光源を出射する時点では擬平行光束であっても、気中や液中の進行中に次第に平行でなくなる。前述した実施形態では、擬平行光束を用い、且つ発光面と受光面とを短距離にして擬平行光束が拡散する前の光を用いて検出を実行している。しかしながら、発光面と受光面の距離が拡がるにつれて平行が維持できなくなり、スリットに垂直に入射しにくくなる。そこで、2つのスリットに各々光源を用意して、スリットへの到達効率を高めるようにする。この場合は、平行光束を発生する光源である必要は無く、例えば、通常光源であっても光源の中心軸とスリットの略垂直方向に各々一致させればスリットへの入光量を高めることができる。
5.前述した実施形態においては、撮影処理には孔44bの有効視野画像情報のみを利用したが、無論、孔44aの有効視野画像情報を撮影処理に利用してもよいし、両方の有効視野画像情報を利用して演算の任意の段階で平均してもよい。このようにすると演算結果の精度向上が見込める。ただし、孔44aの有効視野画像情報の取得は、液滴侵入を検知してからしか開始されるため、穴44aの有効視野へ液滴侵入直後の情報が欠落する。この欠落を防止するために、図13のような手法が考えられる。すなわち、先頭の所定時間が欠落した情報を補うために、次に侵入した情報の先頭部分から所定時間分を、直前の情報の一部と見做して演算するのである。よって、上流側の液滴に関する有効視野画像情報も欠損なく算出され、孔44aの有効視野画像情報に基づく液滴サイズ検出や、孔44a,44b双方の有効視野画像情報に基づく液滴サイズ検出の何れであっても、実行可能である。
6.前述した実施形態においては、上流と下流との受光に別々のフォトダイオードを用意したが、これを1つの分割フォトダイオードで実現すると、各受光素子の温度特性を揃えることが出来るとともに、装置の省スペースに寄与する。すなわち孔44a,44bから入射する光を各分割受光面で受光するのである。図14に、受光に分割フォトダイオードを利用した変形例を説明する模式的な断面図を示した。なお、同図において、分割受光面の隙間をsとすると、スリット間隔pとの間に、p>sなる関係が成立する必要がある。ここで、隙間sは一般に20μm程度であり、インクジェット液滴の平均液滴間隔q=280μmである。スリットピッチpは平均粒子間隔qとの間には上記式(2)の関係が満たされればよいので、インクジェット液滴については、p>sの関係が容易に満たされる。
このように分割フォトダイオードを用いる構成例は、例えば、前述した実施形態における導光路を装置のスペース上配置できない場合等、スリットとフォトダイオードとの間に距離を確保しにくい装置構成において好適である。
7.前述した実施形態は、フォトダイオードの受光面におけるS/Nを向上させる構成を追加してもよい。図15は、フォトダイオードの受光面におけるS/Nを向上させる変形例にかかる模式的な断面図である。同図においては、孔44a,44bとフォトダイオードの受光面との間にレンズを配置し、孔44a,44bに入射する光をフォトダイオードの受光面に結像させ、さらに、フォトダイオードの受光面に開口マスクを配置し、上記スリットの孔44a,44bを通過してきた光以外を遮光してある。開口マスクは、スリットの孔44a,44bの開口パターンをレンズの結像倍率に合わせて拡縮調整されており、孔44a,44bを通過してきた光を選択的に通過させる。なお、図15においては、フォトダイオードとして分割フォトダイオードを示してあるが、無論、通常のフォトダイオードを利用してもよい。
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
本実施形態にかかる検出装置の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態にかかる検出装置の電気的・光学的構成を示すブロック図である。 液滴の飛翔速度算出を説明する図である。 フィルタ出力と、比較器の検知信号の関係を示すグラフである。 液滴測定処理のフローチャートである。 液滴測定処理のデータ取得タイミングのタイムチャートである。 演算処理で算出される正規化枚数Nについて説明する図である。 演算処理で算出される正規化枚数Nについて説明する図である。 演算処理で算出される正規化枚数Nについて説明する図である。 変形例にかかる装置構成の一例である。 粒子飛来の変形例の説明図である。 光源を2つ使う変形例のブロック図である。 撮影処理の画像情報を両方のスリットから得る場合の変形例である。 受光に分割フォトダイオードを利用する変形例の模式的な断面図である。 フォトダイオードの受光面におけるS/Nを向上させる変形例にかかる模式的な断面図である。
符号の説明
10…胴部、11…発光面、12…受光面、20…腕部、30…演算系、31…電源回路、32…点灯制御回路、33a,33b…同期検波部、34a,34b…低域通過フィルタ、35a,35b…比較器、36…変換器、37…マイクロコンピュータ、40…光学系、42…導光路、43a…導光路、43b…導光路、44…スリット、44a…孔、44b…孔、45a…フォトダイオード、45b…フォトダイオード、60…表示器、70…操作入力部、100…検出装置

Claims (12)

  1. 所定方向に移動する粒子のサイズを求める検出装置であって、
    上記粒子の移動速度を検出する検出手段と、
    上記所定方向の幅が所定幅である開口を備え、該開口の有効視野において上記粒子の占める面積情報を所定時間置きに複数回取得する取得手段と、
    上記取得手段における取得回数をカウントするカウンタと、
    上記取得手段が上記複数回取得するのに要した総時間を計時するタイマと、
    取得した上記面積情報を上記取得回数で平均化し、上記移動速度と上記総時間とに基づいて上記粒子が上記所定幅を移動するのに要する移動時間を算出し、記総時間を上記移動時間で除算することにより上記総時間の間に上記面積情報が互いに重複せず且つ取得漏れ無しに取得された場合の取得回数を算出し、該算出された取得回数と上記平均化された面積情報との積を実粒子面積とする算出手段と、
    を備えることを特徴とする検出装置。
  2. 上記所定方向に所定間隔をあけて並設された一組の開口を備え、
    上記検出手段は、上記粒子が上記一組の開口の有効視野で各々検出される時間差に基づいて上記移動速度を算出する請求項1に記載の検出装置。
  3. 上記所定方向に所定間隔をあけて並設された一組の開口を備え、
    上記検出手段は、上記開口の双方から時系列で粒子面積情報を各々取得し、
    上記算出手段は、時系列で得られる各粒子面積情報のずれ時間を変更しつつ相互相関係数を算出して該相互相関係数が極大化するずれ時間Δ max を探索し、該ずれ時間Δ max を上記移動時間として上記移動速度を算出する請求項1に記載の検出装置。
  4. 請求項1に記載の開口は、請求項または請求項に記載の開口のうち上記粒子が移動する方向において下流側の開口と同一であり、
    上記取得手段は、上記粒子が移動する方向において上流側の開口の有効視野への粒子進入を契機として、上記下流側の開口の面積情報の複数回取得を開始する検出装置。
  5. 上記一組の開口の間隔は、検出対象となる上記粒子が上記開口の有効視野へ入来する平均間隔よりも狭くなるように予め形成されている請求項〜請求項の何れか1項に記載の検出装置。
  6. 上記一組の開口へ向けて略平行な光束を照射する照射手段を更に備え、
    上記開口と上記照射手段の間に上記粒子の移動経路が位置する請求項〜請求項の何れか1項に記載の検出装置。
  7. 上記照射手段の点灯周期と、上記取得手段の面積情報取得周期とが同期している請求項に記載の検出装置。
  8. 上記各開口に入射される光学的映像が開口毎に異なる分割受光面に入射される分割フォトダイオードを更に備え、
    上記取得手段は、上記分割フォトダイオードを介して取得した光情報に基づいて上記開口から各々上記面積情報を取得する請求項〜請求項の何れか1項に記載の検出装置。
  9. 所定位置を通過する粒子の光学的映像を上記取得手段の開口へ結像させるレンズを更に備える請求項1〜請求項の何れか1項に記載の検出装置。
  10. 所定位置を通過する粒子の陰影を上記一組の開口に入射し、開口面の光学的映像を、分離された各受光素子へ、レンズを使って結像させる請求項〜請求項の何れか1項に記載の検出装置。
  11. 上記取得手段は、
    上記開口の開口パターンを結像倍率に合わせて拡縮した一組の開口マスクを、上記受光素子の受光面に設置した請求項10に記載の検出装置。
  12. 所定方向に移動する粒子のサイズを求める検出装置であって、
    上記粒子の移動速度を検出する検出工程と、
    上記所定方向の幅が所定幅である開口の有効視野において上記粒子の占める面積情報を所定時間置きに複数回取得する取得工程と、
    上記取得手段における取得回数をカウントする工程と、
    上記取得手段が上記複数回取得するのに要した総時間を計時する工程と、
    取得した上記面積情報を上記取得回数で平均化し、上記移動速度と上記総時間とに基づいて上記粒子が上記所定幅を移動するのに要する移動時間を算出し、記総時間を上記移動時間で除算することにより上記総時間の間に上記面積情報が互いに重複せず且つ取得漏れ無しに取得された場合の取得回数を算出し、該算出された取得回数と上記平均化された面積情報との積を実粒子面積とする算出工程と、
    を備えることを特徴とする検出方法。
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