JP4249615B2 - パラメトリックアレイ用動的搬送システム - Google Patents

パラメトリックアレイ用動的搬送システム Download PDF

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Description

本発明は、一般にサウンド再生のためのシステム、装置および方法に関する。より詳細には、本発明は、パラメトリックアレイで再生されるソースオーディオ信号の入力レベルの変化に応答して、アレイにおいて超音波搬送波レベルを動的に調節することによって経済性が実現されるパラメトリックサウンド再生システムに関する。
パラメトリックスピーカシステム応用例で超音波搬送波の出力パワーレベルまたは「エンベロープ」を変調(振幅変調または単側波帯変調)することに利点があることが理解されている。このことは少なくとも、以下で指摘するようにKamakura、Aoki、およびKumamotoの研究が発表された1991年には知られていた。搬送波の変調は、固定振幅の搬送波を使用するよりも効率的なシステムを提供することができ、したがって固定搬送波は、ひずみなしにオーディオソース材料信号のピークレベルを収容するのに十分な振幅レベルでなければならない。固定搬送波とは対照的に、被変調搬送波を使用すると、エンベロープは、ソース信号レベルと共に拡大および収縮することができ、例えば、ソース信号レベルが本質的にゼロであるとき、本質的にゼロである搬送波振幅を生成することが可能である。ソース信号レベルを収容するのに必要であるのと同程度の搬送波振幅を供給することだけに高い効率が付随するため、平均放射出力が著しく低下する。したがって、必要な増幅器電力が少なくなり、エミッタ加熱がより低減され、それらがあいまってシステムのコストを抑えることが可能となる。この搬送波の放射出力の変化を実施するために、様々な方式で試みが行われた。
そのような従来の研究の例と、パラメトリックアレイシステムおよび搬送波変調に関するより一層の背景情報を、以下の参考文献から得ることができる。公開欧州特許出願EP 0973152 A2、マサチューセッツ工科大学により1999年7月15日出願、発明者Frank J.Pompei、公開欧州特許出願EP 0003931 A1、Sennheiser Electric GMBH&CO.KGにより2000年5月5日出願、発明者Wolfgang Niehoff等、ならびに上記で参照した「パラメトリックラウドスピーカ用の搬送超音波の適切な変調(Suitable Modulation of the Carrier Ultrasound for Parametric Loudspeaker)」、T.Kamakura、K.Aoki、およびY.Kumamoto、ACUSTICA Vol.73(1991)。これらの参考文献はそれぞれ、この開示に一致する関連する教示に関して、参照によりこの開示に組み込まれる。
上記で議論したように、入力レベルの変化に応答してパラメトリックアレイシステムで超音波搬送波レベルを動的に調節するシステムを開発することが有利であることが理解されている。こうした搬送波の変調が、ひずみやその他の可聴サウンドアーティファクトを導入する可能性があり、それは望ましくない可能性があることも理解されている。本発明は、聴取者が受けるオーディオダイナミクスに悪影響を及ぼさず、かつ典型的な聴取者にとって顕著となる可能性のあるひずみやその他の望ましくない可聴アーティファクトを引き起こすことなく、搬送波レベルを、所与のソース材料にとって本質的に必要なだけのレベルに動的に低減することを可能にする。
このシステムは、パラメトリックスピーカシステムの性能を向上させる方法であって、
a)オーディオ信号をパラメトリックに再生する前に、そのオーディオ信号を遅延するステップと、
b)遅延中にオーディオ信号のレベルを監視するステップと、
c)監視したオーディオ信号のレベルに基づいて搬送波エンベロープを変調し、所望のオーディオ出力を生成するのに十分な電力を供給し、信号を再生する必要がないときに搬送波エネルギーを低減し、遅延したオーディオ信号を被変調搬送波と組み合わせ、オーディオ信号をパラメトリックに再生し、それによって電力使用効率を向上させるステップとを含む方法を提供する。
より詳細な態様では、この方法は、オーディオ信号を前処理して、パラメトリックに再生するオーディオ信号のひずみを最小限に抑えるステップをさらに含み、搬送波変調によって誘導されるサウンドアーティファクトを、
i)オーディオ信号の第1目標値に基づいて搬送波エンベロープの成長速度を制限し、
ii)オーディオ信号の第2目標値に基づいて搬送波エンベロープの遅延速度を制限することにより、聴取者にとって実質上気づかないように低減するステップをさらに含む。
さらに詳細な態様では、このシステムは、
a)約1ミリ秒までの遅延を与えるステップと、
b)遅延の時間枠にわたって搬送波エンベロープの成長速度を第1目標値の約70%に制限するステップとをさらに含むことができる。さらに詳細な態様では、第1目標値は、オーディオ信号のピーク振幅値でよく、第2目標値は、オーディオ信号の最小振幅値である。遅延は最大3ミリ秒とすることができる。
さらに詳細な態様では、このシステムは、搬送波エンベロープのスロープの変化を時間の関数として制限することにより、搬送波エンベロープの成長速度および減衰速度を制限するように構成することができる。さらに、このシステムは、遅延オーディオ信号を解析し、搬送波エンベロープを修正し、オーディオ信号を包含する平滑化エンベロープを含むように構成することができる。搬送波エンベロープの増加速度と減衰速度を共に事前設定限度内に制御するように平滑化搬送波信号エンベロープを変調する別のステップを行うことができる。また、平滑化被変調搬送波エンベロープ上にオーディオ信号を加えて側波帯信号を生成し、それによって搬送波エンベロープ変調による側波帯信号のひずみを最小限に抑える別のステップを設けることができる。
さらに詳細には、このシステムは、オーディオ信号に事前歪を与えて、超音波エンベロープの変調によって導入される望ましくないひずみを大幅に補償するように構成することができる。このシステムは、搬送波エンベロープに事前歪を与えて、搬送波エンベロープの変調によって誘導されるひずみを補償するように構成することができる。
別のより詳細な態様では、このシステムは、時間遅延中にオーディオ信号のレベルをサンプリングし、オーディオ信号に基づいて搬送波エンベロープの変調に対する最適な変更を計算し、望ましくない搬送波エンベロープ変調のオーディオアーティファクトを低減するように構成することができる。
本発明の別の態様では、このシステムは、パラメトリックスピーカシステムの性能を向上させる方法であって、
a)オーディオ信号をパラメトリックに再生する前に、そのオーディオ信号を遅延するステップと、
b)遅延中にオーディオ信号のレベルを監視するステップと、
c)オーディオ信号レベルの急速な変化の前および後の成長および減衰を制限して、搬送波エンベロープを平滑化し、コーナ変調の結果として生じるオーディオアーティファクトを低減するように、オーディオ信号に関連付けるべき搬送波エンベロープを変調し、それによってパラメトリック再生の電力使用効率が向上し、オーディオ信号の顕著なひずみが減少するステップとを含む方法を実施するように構成することができる。
本発明の別の態様では、パラメトリックオーディオ再生システムでの動的オーディオ信号再生のために搬送波信号強度を最適化するためのシステムであって、
a)オーディオ信号を遅延し、オーディオ信号をパラメトリックに再生する前にオーディオ信号を感知および処理することを可能にする時間遅延プロセッサと、
b)オーディオ信号のパラメータに対応するエンベロープを感知するように構成された信号エンベロープセンサと、
c)信号エンベロープセンサによって感知されるエンベロープに基づいて、被変調搬送波を生成するように構成された搬送波ジェネレータとを備え、
d)オーディオ信号が遅延され、信号エンベロープが感知され、搬送波が生成および変調されて、オーディオ信号のパラメトリック再生での電力使用効率を向上するシステムを提供することができる。
さらに詳細には、オーディオ信号を前処理して、オーディオ信号の検出可能な最小のひずみを生成するように構成されたプリプロセッサを設けることができる。このシステムは、オーディオ信号の目標値に基づいて搬送波の成長速度または減衰速度を増加または減少させることによって搬送波ジェネレータが搬送波を変調するように構成することができる。このシステムは、オーディオ信号を前処理して、オーディオ信号の検出可能な最小のひずみを生成するように構成されたプリプロセッサを含むことができる。
さらに詳細な態様では、時間遅延プロセッサは、最大1、2、または3ミリ秒だけ、あるいは広帯域低周波数応答の応用例ではもっと長く、オーディオ信号を遅延する。
さらに詳細には、搬送波の増加速度および減衰速度を共に事前設定された限度内に制御するように搬送波ジェネレータが搬送波を変調するように搬送波ジェネレータを構成することができる。このシステムは、オーディオ信号に事前歪を与えて、搬送波の変調によって導入される望ましくないひずみを大幅に補償するオーディオ信号プロセッサを含むことができる。このシステムは、搬送波に事前歪を与えて、搬送波の変調によって導入される望ましくないひずみを大幅に補償する搬送波プロセッサをさらに含むことができる。
別のより詳細な態様では、このシステムは、ダイナミックレンジ圧縮器および/またはダイナミックレンジエキスパンダを含むことができる。感知したソース材料のダイナミックレベルに基づいてオーディオソース材料を処理する専用回路またはアルゴリズムを含めることができる。ダイナミックレンジ圧縮器は、具体的には雑音のある聴取環境での聴取体験の改善、さらに具体的にはソース材料のダイナミックレンジが広いときの聴取体験の改善を実現することができる。
本発明の追加の特徴および利点は、添付の図面と共に行われる以下の例示的実施形態の詳細な説明から明らかとなるであろう。以下の例示的実施形態の詳細な説明と添付の図面とがあいまって、本発明の特徴が例示的に示される。
次に、本発明の原理を理解しやすくするために、図面に示す例示的実施形態を参照して、その例示的実施形態を以下の詳細な説明で説明する。その例示的実施形態を説明するのに特定の用語を使用する。しかし、それによって本発明の範囲の限定が意図されているわけではないことを理解されたい。この開示を所有する関連技術の技術者に思いつく、本明細書に示される本発明の特徴の変更およびさらなる修正、ならびに本明細書に示される本発明の原理の任意の追加の応用は、本発明の範囲内にあるとみなされる。本発明の範囲は、許容される特許請求の範囲によって定義され、主題のこの例示的な扱いおよび説明によって限定されない。
上記で論じたように、本発明は、聴取者の知覚するオーディオ信号ダイナミクスに悪影響を及ぼさず、また、他の望ましくない可聴アーティファクトを引き起こすことなく、所与のソース材料に対する搬送波レベルを最小限に抑えるパラメトリックオーディオ再生アレイシステムを可能にする。これにより、平均超音波放射エネルギーが低下し、平均電力消費が低下するなどの効率が得られる。さらに、単位時間当たりの平均放射エネルギーが低下することにより、エミッタ加熱が低減される。この加熱の低減により、エミッタの耐用年数を向上させることができる。さらに、システムのエミッタ構成要素は、それほど高い平均温度に耐える必要がないので、それほど堅固である必要がない。より低コストの材料および/または低コストの製造技法を使用することにより、コストを節約することができる。
別の利点は、強い一定超音波搬送波の結果として生じる可能性のある高ピッチのファントムトーンが低減され、かつ/またはオーディオ内容によってより効果的にマスクされることである。平均放射出力が同一である場合、可変ピッチ/強度の強い(すなわちラウドな)可聴音は、一定のピッチおよび強度の強いトーンよりも不快ではないことが理解されている。このことが可聴周波数スペクトルの超音波部分であらゆる場合に必ず成り立つか否かは不明であるが、全般には、聴取者の観点からは可変搬送波の方が一定振幅搬送波よりも優れている可能性が高い。
搬送波の上昇速度および減衰速度を制限することによって搬送波の変調を制御するように構成された例示的システムをまず説明する。しかし、上記の議論から、本発明の別の実装が、ソースプログラム材料信号を変更して、ソースプログラム材料信号に事前歪を与え、搬送波の変調によって導入されるひずみを補償し、または同様に、搬送波に「事前歪を与え」て同じ補正を行う(本質的には、変調をさらに微調整することによって変調の望ましくない効果を補正すること、すなわち、ある意味では事前歪を与えるのと同様に、搬送波の周波数の急速な変化によって引き起こされるひずみを補償する)ものであることを理解されよう。後者の実施により、搬送波レベルをソース信号のレベルとほぼ整合させることが可能となり、電力消費の観点からは最も効率的となる。別の実施形態では、搬送波変調の可聴アーティファクトをなくすために、ソース信号と搬送波の両方に補正を加えることもできる。
いずれの場合にも、本発明によるソース信号の遅延によって補正措置が可能となることは明らかであろう。このことは、遅延が上昇速度および減衰速度の制限を容易にするためであっても、ソース信号および/または搬送波に加えるべき適切な補正の計算を容易にするためであっても当てはまる。
以下の他の例示的実施形態では、搬送波の変調を制御して上昇速度および減衰速度を制限し、前記搬送波変調からのひずみおよびアーティファクトを、少なくとも典型的な聴取者にとって概して気づかない程度まで最小限に抑えることに関することは、ソース信号または搬送波に事前歪を与えて搬送波変調ひずみを補償するよりも、一般的に実施するのが簡単であるという点で有利である。それにもかかわらず、搬送波変調を制御する実施形態は、平均電力要件の低減およびひずみの最小化という目標を実質上達成する。一般に、1から2ミリ秒の遅延が使用される。しかし、一部のソース材料、一部の応用例では、より長い遅延を使用することができる。例えば、広帯域低周波数応答が特徴的なある応用例では、ずっと長い遅延が望ましいことがある。
まず気柱復調オーディオ信号に対するBerktayの遠距離場解法を再び取り上げることにより、以下のさらなる説明および分析を続けることにする。次いで、基本搬送波レベル制御方式を提示し分析する。パラメトリック制御則群を導出し説明する。その法則の実施により、一定搬送波レベル(搬送波制御なし)から、単一パラメータを使用する一定変調率(全動的搬送波制御)まで変調器特性を設定することが可能となる。次に、信号検出器の設計と、その動的応答を検討する。最後に、既存の単一側波帯変調器でヒルベルト変換フィルタをエンベロープ検出器として使用する実用的な動的搬送波制御システムを開発する。最後に、ひずみの補償を導入することによってひずみを補償することについて論じる。
パラメトリックスピーカシステムのオーディオ出力は、搬送波レベルに比例する。単一側波帯変調の離散的トーンの場合について、ひずみ積が導出されている。電気的変調指数と音響的変調指数との間の関係も開発されている。
次に、離散的トーンの場合についてのひずみ積の周波数および振幅の導出を再検討する。Berktayの式(以下で再現する)は、2次(復調)ビームの振幅が、変調器エンベロープの2乗の2次導関数に比例することを表していることを想起されたい。
変調解除オーディオ=p(t)=k・∂2/∂t2・[env(t)2] (A1)
上式で、env(t)は、超音波搬送波の時間変動エンベロープであり、kはここでは一定と仮定する(実際にはkは、(その他のパラメータの中でもとりわけ)1次ビーム圧力振幅の2乗にビームの断面積を掛け、変換器までの距離で割ったものに比例する)。詳細は、Berktayの論文「水面下伝達応用における非線形音響学の可能な活用(Possible Exploitation of Non−linear Acoustics in Underwater Transmitting Applications)」、Sound Vibration、1965年、435〜461ページを参照されたい。
2次導関数因子により、周波数応答の傾き+12dB/オクターブが生成され、高周波数がブーストされる。2乗により、エンベロープがAM変調器で生成される場合に著しいひずみが加えられる。周知であるように、単一側波帯変調は、単一トーンを変調するときひずみを生成しない。しかし、2つ以上のトーンでSSB変調を実施するときはひずみが生じる。ここでは、1、2、または3つ以上の離散的正弦トーンでSSB変調を使用すると仮定する。

1トーンの場合
SSB変調器および単一正弦入力トーンを有するパラメトリックアレイシステムを考慮する。
ω0=搬送波周波数(ラジアン/秒では、ω0=2πf0
ω1=所望のオーディオ周波数
c=搬送波振幅レベル
a=側音振幅レベル
とする。
単一トーン入力に対する上側波帯変調器の電気的出力は、以下によって与えられる。
SSB変調器出力=vli=ccos(ω0t)+acos((ω0+ω1)t)
(A2)
エンベロープを計算したいので、(A2)を90度移相したものを定義すると好都合である。
vlq=csin(ω0t)+asin((ω0+ω1)t) (A3)
変数vliおよびvlqは、それぞれSSB変調器出力の単一トーン同相成分および単一トーン直角成分を表す。帯域通過信号のエンベロープの2乗は、同相成分の2乗と直角成分の2乗の和であることを想起されたい。したがって、単一トーンの場合について2乗エンベロープを以下のように書くことができる。
env1(t)2=vli2+vlq2
=c2cos2(ω0t)+a2cos2((ω0+ω1)t)+2accos(ω0t)cos((ω0+ω1)t)+c2sin2(ω0t)+a2sin2((ω0+ω1)t)+2acsin(ω0t)sin((ω0+ω1)t)
=c2+a2+2ac[cos(ω0t)cos((ω0+ω1)t)+sin(ω0t)sin((ω0+ω1)t)]
=c2+a2+2accos(ω1t) (A4)
三角関数の恒等式を使用して、2乗エンベロープが搬送波周波数ω0によらないことが示された。2乗エンベロープは、単に差分周波数ω1の関数である。
次に、気柱で超音波信号を忠実に再生する変換器を使用すると仮定する。すなわち、変換器の周波数応答がフラットであり、変換器は、気柱で信号(A2)を完璧に生成する。その場合、Berktayの式(k=1と仮定する)を、2乗したエンベロープについての式(A4)と共に用いて、復調出力オーディオを書くことができる。
audio1=∂2/∂t2・[env(t)2] (A5)
また、最後の微分の後、オーディオ出力を得る。
audio1−2acω1 2cos(ω1t) (A6)
観察:
1.オーディオ信号は搬送波周波数ω0とは無関係である。
2.SSB変調について単一トーンの場合、ひずみがない(追加のトーンが存在しない)。
3.オーディオ信号の振幅は、搬送波レベルcに比例する。
4.オーディオ信号の振幅は、側音レベルaに比例する。
5.オーディオ信号の振幅はまた、所望のオーディオ周波数ω1の2乗に比例し、オクターブ当たり+12dBの高周波数ブーストが得られる。
等式(A6)は、SSB変調器出力から超音波変換器出力(気柱への入力)への伝達関数が1である条件下で成り立つ。実際には、電力増幅器、整合ネットワーク、および超音波変換器はすべて、周波数依存の伝達関数を有する。この全伝達関数は、以下によって表される。
H(ω)=Hイコライサ゛(ω)H増幅器(ω)H整合ネットワーク(ω)H変換器(ω) (A7)
上式で、イコライザ部分は、全パラメトリックアレイ応答を制御するのに使用することができる。このイコライザは通常、DSP上にある。
式(A2)の2つの変調器出力トーンの振幅および位相に伝達関数がどのように影響を与えるかを観測することによって伝達関数を調節するのが簡単である。変換器からの実際の超音波出力は、以下によって与えられる。
真の超音波出力=c’cos(ω0t+θ0)+a’cos((ω0+ω1)t+θ01 (A8)
上式で、音響振幅は、
c’=c|H(ω0)|, (A9)
a’=a|H(ω0+ω1)| (A10)
であり、音響位相(伝播遅延を無視する)は、
θ=∠Hω0), (A11)
θ01=∠Hω0+ω1), (A12)
現実世界の変換器の場合に得られる復調オーディオ出力(A8)は、
audio1’=−2ac|H(ω0)||H(ω0+ω1)|ω1 2cos(ω1t+θ01−θ0) (A13)
(A13)から、ω1 2項の結果として生じる望ましくないオクターブ当たり+12dBの高ブーストを除去するようにH(ω)を指定できることに留意されたい。一定搬送波周波数では、|H(ω0)|が一定であり、無視できることに留意されたい。|H(ω0+ω1)|項は、(A6)中の適切なイコライザフィルタHイコライサ゛(ω)を設計することにより、1/ω1 2(指定された最小周波数より大きい)に比例するように制限することができる。この設計手順により、所望の動作周波数にわたって一定のオーディオ出力レベルが得られる。

2トーンの場合
次に、SSB変調器および2つの入力トーンを有するパラメトリックアレイシステムを考慮する。
ω0=搬送波周波数(ラジアン/秒では、ω0=2πf0
ω1=第1の所望のオーディオ周波数
ω2=第2の所望のオーディオ周波数
c=搬送波振幅レベル
1=第1側音振幅レベル
2=第2側音振幅レベル
とする。
2トーン入力に対する上側波帯変調器の電気的出力は、以下によって与えられる。
SSB変調器出力=v2i=ccos(ω0t)+a1cos((ω0+ω1)t)+a2cos((ω0+ω2)t) (A14)
H(ω)=1と仮定すると、2トーンの場合のオーディオ出力は、
audio2=−2ca1ω1 2cos(ω1t)
−2ca2ω2 2cos(ω2t)
+2a12(2ω1ω2−ω1 2−ω2 2)cos((ω1−ω2)t) (A15)
観察:
1.オーディオ信号は搬送波周波数とは無関係である。
2.オーディオ信号の振幅は、搬送波レベルcに比例する。
3.SSB変調について2トーンの場合、(差分トーンの形の)ひずみを有する。
4.オクターブ当たり+12dBの高周波数ブーストが存在する。
ひずみが、差分周波数の形で存在する。ひずみ振幅はa12に比例し、したがって、一方のトーンの振幅が(1と比べて)非常に小さい場合、ひずみが非常に小さくなる。さらに、両方のトーンの振幅が小さい場合(低変調指数)、出力にひずみはほとんど生じない。
現実世界の変換器の場合の結果として得られる2トーン復調オーディオ出力は、
audio2’=−2ca1|H(ω0)||H(ω0+ω1)|ω1 2cos(ω1t+θ01)−2ca1|H(ω0)||H(ω0+ω2)|ω2 2cos(ω2t+θ02)−2a12|H(ω0+ω1)||H(ω0+ω2)|(2ω1ω2−ω1 2−ω2 2)cos((ω1−ω2)t+ω01−ω02) (A16)

複数トーンの場合
3トーンの場合について数式が導出され、その数式は、一般に、復調オーディオ出力が所望の3トーンに、3つの追加のトーン周波数からなるひずみ積を加えたものからなることを示している。ひずみ積の周波数は、所望のトーンの各対の差分周波数である。例えば、所望の周波数が1kHz、3kHz、および8kHzである場合、ひずみ積2kHz、5kHz、および7kHzを有することになる。
複数トーンの場合、復調オーディオ出力は、所望のトーンすべてに、すべてのトーン対の差分周波数からなるひずみ積を加えたものからなることになる。ひずみ積の周波数は常に、0と最高の入力周波数の間にあることが観察される。すなわち、最高の入力周波数よりも高く生成される周波数は存在しない。このことは、帯域幅が拡大することなくひずみを緩和できることを示唆している。これは、Croft等によって1999年8月26日に出願された同時係属の米国特許出願第09/384,084号で先に開発され、文書化されたひずみ補償器システムの基礎であった。この方法は、ソース信号に事前歪を与えて、搬送波変調によって誘導されたひずみを補償する際に、本願で使用することができる。
次に、電気的変調指数と音響的変調指数との間の関係を導出する。変調器の出力での変調率は、搬送波振幅に対する側波帯振幅の比として定義される。1、2、および3トーンについて、変調指数は、
単一トーンに対し、 m1=a/c (B1)
2トーンに対し、 m2=(a1+a2)/c (B2)
3トーンに対し、 m3=(a1+a2+a3)/c (B3)
上式で、各aは側波帯トーンの振幅であり、cは搬送波の振幅である。
変換器出力についての実際の音響的変調率は、変調率の定義と、式(A8)、(A9)、(A10)を使用して書くことができる。
単一トーンに対し、 m1=a’/c’=a|H(ω0+ω1)|/c|H(ω0)|
(B4)
2トーンに対し、 m2=(a1’+a2’)/c’
={a1|H(ω0+ω1)|+a2|H(ω0+ω2)|}/c|H(ω0)|
(B5)
3トーンに対し、 m3=(a1’+a2’+a3’)/c’
={a1|H(ω0+ω1)|+a2|H(ω0+ω2)|+a3|H(ω0+ω3)|}/c|H(ω0)| (B6)
上式で、H(ω)は増幅器/変換器の伝達関数である。この結果は、実際の変調率は伝達関数に大きく依存することを示している。例えば、変換器の応答が搬送波周波数で低い場合、50%変調の入力が、変換器出力で200%変調となることが想定される。単一トーンを変調するときは、単一トーンはひずみを示さないので過変調は問題ではない。しかし、複数トーンまたは音声や音楽などのオーディオソース材料を変調するときは、過変調によってひずみが大きくなる。過変調を回避するために2つの基本的アプローチがある。
アプローチ1:H(ω)がフラットとなるようにシステムを設計する。この場合、電気的変調率と音響的変調率は同等である。電気的過変調がない場合、通常は音響的過変調もない。オーディオ信号は、Berktayの式(A1)における2次導関数のオクターブ当たり+12dBの高ブーストを補償するために、低音ブーストを組み込まなければならない可能性がある。
アプローチ2:|H(ω0+ω1)|が1/ω1 2に比例するようにシステムを設計する。すなわち、(イコライザなどを備える)変換器が、2次導関数の効果の逆数を近似する。この場合、変調の前のオーディオ等化が不要である。一定の搬送波レベルでは、トーンの振幅aは周波数に対して一定となる。電子出力の変調率はaに比例するので、音響出力の変調率はa/ω1 2に比例する。一実施形態の実装では、この2番目のアプローチは、2次導関数の影響を補償するように整合ネットワークと変換器の組合せを構成することによって近似される。
上記のアプローチとは無関係に、一定振幅トーンにより、周波数と共に減少する音響変調率が得られる。複合信号では、高周波数成分は変調率が低くなり、したがってひずみが少なくなる。これを見る別の方法は、パラメトリックアレイが高周波数をより効率的に生成し(2次導関数のため)、したがって高周波数で変調の必要が少ないということである。
次に、従来型パラメトリックアレイ応用例を参照すると、所望の信号が、25KHzから100KHzの範囲の超音波搬送波上で振幅変調(AM)または単一側波帯(SSB)変調され、増幅され、次いで超音波変換器またはエミッタに印加される。超音波強度が十分な振幅を有する場合、気柱が、ある長さ(この長さは主に搬送波周波数に依存する)にわたって復調またはダウンコンバージョンを実施し、パラメトリックアレイを実現する。
上記で指摘したように、H.O.Berktayによる論文「水面下伝達応用における非線形音響学の可能な活用(Possible Exploitation of Non−linear Acoustics in Underwater Transmitting Applications)」、Sound vibration、1965年、435〜461ページで、いくつかの仮定を用いて、遠距離場での復調オーディオ信号p(t)が変調エンベロープの2乗の2次導関数に比例することが示された。
audio=p(t)=k・∂2/∂t2・[env(t)2] (1)
上式でkは、この場合一定であると仮定する。再び、これがパラメトリック音響アレイについての「Berktayの遠距離場解法」である。超音波信号が(定義により)そこにはもはや存在しないため、Berktayは遠距離場に注目した。近距離場復調は、同一のオーディオ信号をより低いレベルで生成するが、一般解に含めなければならない超音波も存在する。超音波は可聴ではないので、パラメトリックアレイ応用例では超音波を無視することができる。この仮定を用いると、Berktayの解は、遠距離場だけでなく近距離場でも有効である。上記で指摘したように、式(1)(または(A1))は、単一側波帯変調での離散的トーンの場合のひずみ積、ならびに電気的変調指数と音響的指数との関係を開発するための出発点として使用される。
有用な搬送波レベル制御アプローチは、入力信号レベルの低下に応答して、搬送波レベルを低減すべきであり、その逆に、信号レベルの増加に応答して搬送波レベルを増加させるべきである。コントローラはまた、搬送波レベルを信号レベル以上に維持して、過変調と、結果として生じるひずみを回避すべきである。
こうした目標を達成する際の最初のステップは、システムのオーディオ出力ボリュームが搬送波レベルによってどのように影響を受けるかを判断することである。側波帯レベルが一定のままであると仮定すると、パラメトリックアレイのオーディオ出力レベルは、搬送波レベルに正比例する。搬送波レベルが2倍になると、オーディオ出力レベルも2倍になる。
例えば、ピーク入力信号レベルに正比例して搬送波レベルを調節する制御方式を使用することができる。この基本搬送波レベルコントローラの一モデルを図1に示す。入力信号は最大±1の範囲を有すると仮定し、0から1の範囲の検出器出力dを与えると仮定する。一定の乗算器mは変調率を設定し、0から1の間の値を有する。図の乗算器は、システム利得が搬送波レベルに比例することを示す。
入力信号レベルが時間と共に変化しない場合、コントローラの定常状態の挙動を解析することができる。ピーク検出器は、搬送波レベルに対して所望の効果を及ぼす。フル入力によりフル搬送波レベルが得られ、入力の低下により搬送波が低下し、入力がないと搬送波が得られない。このコントローラは、入力レベルと無関係の一定変調率mを与える。しかし、このシステムは、信号のダイナミックレンジを増大させるという望ましくない効果を有する。例えば、入力信号レベルが低下した場合、検出器出力が降下し、それによってシステム利得が低下し、最終的には出力レベルが過剰に降下する。具体的には、m=1かつ入力レベルが0dB(ピーク振幅=1)と仮定した場合、検出器出力は1となり、オーディオ出力dは0dBとなる。入力が−6dB(振幅=1/2)まで降下することが許される場合、検出器出力は1/2となり、オーディオ出力は−12dB(振幅=1/4)となる。同様に−12dBの入力は−24dBの出力となり、以下同様である。
望ましくない結果は、図1に示すシステムが下方1:2ダイナミックレンジ拡大を実施していることである。入力のx−dBの降下は、出力の2x−dBの降下となる。搬送波コントローラのダイナミックレンジ拡大挙動を緩和するために、搬送波コントローラの前に2:1ダイナミックレンジ圧縮器が置かれる。得られる縦続により、全エンドツーエンドシステム利得を変更することなく搬送波レベル制御が達成される。
入力レベルに比例して、または入力レベルの非減少関数として搬送波レベルを制御するアプローチにより、図1に示す乗算器を通る信号のダイナミックレンジが拡大することを理解されよう。実際の搬送波レベルコントローラは一般に、システム利得に対する搬送波レベルの乗算的効果のためにこのカテゴリに当てはまる。
上記に従って、図1の基本搬送波コントローラの前にダイナミックレンジ圧縮器を追加することにより、基本搬送波コントローラの望ましくない拡大特性を補償することができる。幾分一般化された搬送波レベルコントローラを備えるそのようなシステムを示す図2を参照しながら、このシステムおよび動作原理をさらに説明する。搬送波制御区間では、ピーク検出器の後ろに、べき関数(d2jが追加されている。この関数は、動的搬送波を制御する際により高い柔軟性を与える。このべき関数はさらに、[0,1]の範囲および領域での任意の非減少関数に一般化することができる。
0≦j≦1として、第2検出器の出力をj乗まで上昇させることにより、搬送波レベルを、1(ダイナミック搬送波なし)からフルダイナミック搬送波(一定変調率)まで変化させることができる。得られる搬送波コントローラ部分のダイナミックレンジ拡大比は、1:(1+j)である(例えば、j=1ではダイナミックレンジ拡大が1:2、j=0では1:1である)。
次に、定常状態入力レベルの場合に入力−出力オーディオレベルを保持する図2の関数f(.)についての式を見つけ、次いで必要な検出器が1つだけとなるようにシステムを単純化することができる。確実に正味のダイナミックレンジの拡大または圧縮がないようにするため、エンドツーエンドシステム利得を1に設定し(かつm=1とする)、図2を参照すると、
12=1 (2)
が成り立つことが明らかとなる。
1=f(d1) (3)
かつ
2=f(d2)j (4)
であることを利用し、第2検出器出力が第1検出器の出力と
2=k11 (5)
によって関係付けられることを用いると、圧縮器の利得制御関数を以下のように表すことができる。
f(d1) d1(j/1+j) (6)
(2)、(3)、および(6)を組み合わせることにより、利得k1とk2を共に、第1検出器の出力だけによって表すことができる。
Figure 0004249615
式(7)を使用して、図2の第2検出器を省略することにより、図2のダイナミック搬送波コントローラを単純化することができる。得られるシステムを図3に示す。j=1と設定することにより、一定変調率でフルダイナミック搬送波制御を達成することができる。j=1では、搬送波レベルが検出器出力の平方根、すなわちk=√dとなる。他方の極限、すなわちダイナミック搬送波なしでは、j=0と設定すると、k=1となり、一定搬送波出力1が得られる。
この点に対する説明は、入力レベルが定常状態であり、定常状態のままであるという仮定を利用した。理解するであろうが、これは例示に過ぎず、実際のスピーチ/音楽プログラム材料と共に使用する際のこの実施形態の実際の実現では、信号ダイナミクスが存在し、この仮定を放棄する必要がある。実際には、高速ターンオンまたは衝撃過渡を伴う入力信号を操作しなければならない。しかし、前述のように、搬送波レベルを過度に急速に上昇させることができず、さもなければ、その変化の結果として生じる可聴アーティファクトが、聴取者にとって問題となる程度まで顕著となる。これら2つの問題を同時に解決することは、信号経路で遅延線を使用することによって対処できることがわかっている。ルックアヘッド遅延により、信号トランジエントが変調器に到着する前に、適切なレベルまで搬送波をゆっくりと上昇させることが可能となる。エンベロープがピークを収容するように、搬送波が十分に上昇する前に信号が到着すべき場合、望ましくない過変調とひずみが生じる可能性がある。
上記に従って搬送波振幅を変更することは、搬送波のAM変調と同等であることを理解されよう。AM変調は、変調周波数が高過ぎる場合、パラメトリックアレイシステムのオーディオ出力の聴取者にとって可聴である可能性がある。約200Hzより上の周波数では可聴となることがわかっている。したがって、直接的な緩和の方策は、搬送波レベル制御経路中に、十分長い時定数を有する低域フィルタを設けることである。許容できる方策は、時間枠1ミリ秒にわたる目標値(ピーク)の70%に等しい上昇に対応する最大速度で搬送波を上昇させることであることがわかっている。理解するであろうが、振幅時間関数の上昇勾配(導関数)は固定値に制限されるのではなく、次のピークの一定の割合に制限される。この方法を、ピークの反対側に関して使用して、降下勾配を目標値の70%に制限することができる。この場合、目標値は、ソース信号レベルと時間との関数プロットの次の谷の低点でよい。
この方法は実際に十分よく機能することがわかっている。この方式により、上昇速度に対する制限値が単に固定である場合に潜在的に生じる可能性がある、ピークを捕らえるように十分に大きく、十分に高速に作成されていない搬送波エンベロープによる過変調が緩和される。同時に、搬送波変調の可聴アーティファクトが、典型的な聴取者にとって本質的に顕著とならないように十分に低減される。しかし、上記で指摘したように、ある応用例、特に広帯域低周波数応答を伴う応用例では、ずっと長い遅延が望ましいことがある。エンベロープの増加または減少の変化速度も同様に制限することができるが、ピークおよびバレーに備え、アレイにおいて再生されるオーディオ信号の顕著なひずみを導入することなく、信号レベルに合わせてエンベロープを調整するための時間がより多くあるので、より小さい値に制限することができる。例えば、処理のための十分な遅延時間が与えられたとすると、本明細書で説明するオーディオレベルエンベロープ検出器を適切なアルゴリズムと組み合わせて、良好な合い具合でオーディオ信号のエンベロープに合わせて搬送波を調整することができる。
再び着信信号検出器に注意を向けると、本発明の原理によるルックアヘッド方法でソース信号のレベルを検出する際に、従来のレベル検出方式はしばしば不十分であり、したがって問題のあることがある。検出器は入力信号のピークに応答しなければならない。平均化またはRMS応答タイプの検出器の使用は、そのような検出器は信号ピークを捕らえないので、過変調を引き起こす可能性があり、より適切には過変調が可能となる可能性がある。一方、従来型ピーク検出器は、指定のアタック時間でコンデンサを充電するために全波整流器を使用する。アタック時間に達した後、信号波形はゼロに低下し、コンデンサは、指定の復旧時間内に放電される。このタイプの検出器は、理想的には、信号ピークを捕らえるためにアタック時間が高速であり、低入力周波数で生じる出力リップルを回避するために復旧時間が低速であるべきである。しばしば、リップルを回避するために復旧時間が過剰でなければならず、長いルックアヘッド遅延が必要となる。加えて、従来型ピーク検出器に内在する非対称的なアタック/復旧時間は、搬送波制御には望ましくない。したがって、従来型ピーク検出器は動的搬送波ソース信号レベル検出応用例にも最良には適さない。
この実施形態では、瞬間エンベロープ検出器を使用して、従来型ピーク検出器の欠点の多くを解消できることが理解されている。帯域通過信号のエンベロープを抽出する周知の技法は、ヒルベルト変換フィルタを使用して、信号の同相(I)部分と直角(Q、90度移相)部分を導出し、エンベロープを、IとQの2乗の和の平方根として計算することである。企図される瞬間エンベロープ検出器がヒルベルト変換フィルタを必要とすることを理解されよう。やはり企図されるパラメトリックアレイシステム全体は、そのSSB変調器でヒルベルト変換フィルタを既に使用している。さらに、図4と、その図に関連して述べる以下の議論からわかるであろうが、ヒルベルトフィルタは、動的搬送波コントローラと共に使用するために信号経路中の適切な位置にある。
図3aを参照すると、別の実施形態では、このシステムはダイナミックレンジ圧縮器(あるいは圧縮器および/またはエキスパンダ)を含むことができる。これは、ピーク検出器からの出力に基づいて、制御則(周知の多数の圧縮/拡大方式のうちの1つ)を搬送波レベル信号に適用することによって出力レベルを調節するダイナミックレンジ圧縮器(エキスパンダ)の追加によって実施される。この信号は乗算器(システム利得モデル)に供給され、このようにして、搬送波レベル制御およびダイナミックレンジ圧縮(拡大)の各機能が同時に実現される。もちろん、別の実施形態では、ダイナミックレンジ圧縮(拡大)を先のプロセスステップとして独立に実施することができるが、図示する実装により、ハードウェアコスト、例えば別の検出器や乗算器の節約を実現することができる。代替方法として、搬送波エンベローププロセッサ(信号経路中の第1制御則ボックス)からの出力を、ダイナミックレンジ圧縮器/エキスパンダに対する入力とすることができ、制御則関数の適切な変更により、本質的に同一の結果が達成される。
図4に、エンベロープ検出のために既存のヒルベルトフィルタ出力をタップする動的搬送波コントローラを備えるSSB変調器の実際の実装を示す。ヒルベルトフィルタの同相出力および直角出力がそれぞれ2乗され、足し合わされ、その和の平方根により、入力のエンベロープが計算される。入力信号が急激にゼロに低下したときに過変調を回避するため、システムの搬送波変調部分の1ブロックとして示すピーク保持アルゴリズムが設けられる。ピーク保持ブロックが存在しない場合、以下の状況が生じる可能性がある。(1)入力信号が急激にゼロに降下し、ヒルベルトフィルタの遅延の後、I信号およびQ信号もゼロに降下し、(2)検出器出力が降下し、(3)以前のピーク値を保持していた低域フィルタ出力が減衰し始め、(4)搬送波レベルが低下し、(5)遅延線を通じて伝播し続けるフルレベル信号が変調器入力に提示され、最後に(6)信号レベルが搬送波レベルより高いので過変調が生じる(m=1と仮定)。この過変調のシナリオに対処するため、検出器出力が降下中である場合、ピーク保持ブロックアルゴリズムが、遅延時間τの間、検出器出力を保持する。逆に検出器出力が増大する場合、値が保持ブロックに直ちに渡され、遅延タイマがリセットされ、したがって、次のレベル降下の間、フル遅延時間τの間保持することができる。図4でピーク保持アルゴリズムが実施された後、制御則(以下でより完全に説明する)が計算され、低域平滑フィルタが適用される。
信号が存在しない場合にゼロによる除算を回避するため、計算した搬送波レベルに小さい定数が加えられる。以下の表に、動的搬送波コントローラの例示的Cコードセグメントを示す。
Figure 0004249615
ヒルベルトフィルタ出力値xIおよびxQは先に計算してあると仮定していることに留意されたい。このコードは入力サンプルごとに1回実行される。
図5を参照すると、本発明および上記によるSSB変調器および搬送波制御システムの別の例示的実施形態が示されている。この実装は、遅延線を1つだけ使用し、抑圧搬送波変調器の後に搬送波信号を注入する。それ以外は、図4に示すのと同様である。本発明の概念の2つの実施形態としての具現を比較すると、検査によって図4のSSB出力を書くことができ、それを以下のように単純化することができる。
SSB出力図4={I(t−τ)/c・m+c}cos(ω0t)−Q(t−τ)/c ・m・sin(ω0t) (8)
=c・cos(ω0t)+m/c・{I(t−τ)cos(ω0t)− Q(t−τ)sin(ω0t)}
上式で、I(t)およびQ(t)は、ヒルベルトフィルタからのエンドフェーズ信号および直角信号である。同様に、図5のSSB出力を検査によって以下のように書くことができる。
SSB出力図5=c・cos(ω0t)+m/c・{I(t−τ)cos(ω0(t− τ))−Q(t−τ)sinω0(t−τ)} (9)
=c・cos(ω0t)+m/c・{I(t−τ)cos(ω0t− ω0τ)−Q(t−τ)sin(ω0t−ω0τ)}
この2つの式より、この2つの出力の唯一の差は、第2の具現(図5)の変調器での自明の位相ずれ定数−ω0τであることがわかる。この位相ずれは、変調器の性能に実質上影響を及ぼさない。
前述のように、前述の本発明の実施形態でシステムを実施する際、SSB変調器が過変調しないように保証するのに制御則も使用する。図6に、いくつかのjの値に対して計算した制御則関数のプロットを示す。x∈[0,1]で√x以上かつ1未満である任意の非減少関数を制御則として使用することができる。この任意の非減少関数は、入力レベルが減少したときに搬送波レベルを低下させ、したがって、SSB変調器による過変調を防止する。しかし、(m≦1について)電子変調器は100%変調に制限されるが、そのことは、得られる音響出力が100%変調に制限されることを意味するわけではないことを理解されたい。例えば、増幅器/エミッタの組合せが搬送波に対してよりも側波帯信号に対して高い利得を有する場合、空中に放出される実際の信号の変調比は増加する。
エミッタ出力の音響変調(m’)の実際の最大比率の意義を理解されたい。聴取者の位置で生成されるひずみ量を最終的に決定するのは、この値であるからである。単一トーン入力では、前述の2番目のイコライザ設計アプローチを仮定すると、最大音響変調m’は、SSB変調器の最大変調mに比例し、入力周波数の2乗に反比例する。
m’∝m・1/ω2 (10)
この関係は、以下の仮定の下に成り立つ。増幅器/エミッタ振幅応答がBerktayの式の2次導関数の効果を完全に等化し、聴取者の位置で応答がフラットになる。この仮定が、関係するパラメトリックサウンド再生システムの現在の経験的評価でほぼ成り立つことがわかっている。エミッタのロールオフ特性と、下側波帯変調の使用により、応答がほぼ等化されるからである。式(10)は上述の動的搬送波コントローラが使用可能であっても、使用不能であっても成り立つ。動的搬送波コントローラが一定変調に設定された場合、式(10)でm(電子変調率)が単に一定となり、音響変調率が入力周波数の2乗に反比例する。
この「周波数依存変調指数」の含意は、周波数が高いと変調率が低下し、周波数が低いと変調が増大するということである。SSB変調器が100%未満であっても、低周波数で重大な過変調が生じる可能性がある。低周波数過変調と、その結果として生じるひずみを回避するため、高域フィルタを用いて、または変換器応答を適切に修正することで、最低のオーディオ周波数を制限しなければならず、その結果上記の仮定は、低周波数で、または両方で成り立たなくなる。
前述のように、別の実施形態では、ソース信号および/または搬送波に事前歪を与えてひずみを補償することにより、搬送波ひずみの可聴アーティファクトを緩和することができる。前述のように、Croft等によって1999年8月26日に出願され、本願の譲受人に譲渡され、この開示と一致する関係する教示に関して参照により本明細書に組み込まれる、同時係属の米国特許出願第09/384,084号では、オーディオ信号に事前歪を与えて予期されるひずみを補償するアプローチが開示されている。参照する同時係属出願に記載のひずみ補償器システムは、パラメトリックアレイモデルおよび搬送波レベルに基づいてひずみ積を予測する。次いでひずみ補償器が、変調器の前に信号に事前歪を与える。
上記で参照した出願では、搬送波レベルが一定値1に設定されると仮定される。その中に記載のひずみ補償器は、可変搬送波レベルで動作するように修正することができる。搬送波レベルを1に設定するのではなく、SSBチャネルモデルと同様に、搬送波レベルが、生成される搬送波制御値を用いて直接的に変化するように作成される。この搬送波制御値は0から1まで変化することができる。
実際の搬送波レベルの入力が与えられたとすると、ひずみ補償器は、正しい事前歪を計算して、信号に印加および修正し、所望のひずみ補償を達成することができる。このアプローチの直接的応用に対して1つの注意がある。すなわち、その参考文献に記載のひずみ補償器ステージを通じて、搬送波制御信号を、時間遅延と比べてゆっくりと変化するように作成しなければならない。1ステージ当たり1ミリ秒の(ひずみ補償の)典型的な遅延では、全遅延が迅速に高次補償器で累積する。その結果として、高速応答動的搬送波検出器が、ひずみ補償器内で乱調状態となる可能性がある。
しかし、動的搬送方式で十分なルックアヘッド遅延を使用することにより、この問題に対処することができる。ルックアヘッド遅延を使用し、かつ搬送波制御変数がひずみ補償器ステージに戻されるときに搬送波制御変数の遅延補償を使用することにより、前述の潜在的問題自体が緩和される。
理解するであろうが、上記では、変調の前にソース信号に事前歪を適用することに対処するが、この補正は、同様に計算し、代わりに搬送波に適用することもできる。前述のように、事前歪をソース信号と搬送波信号の両方に適用することができる。例えば、異なる理由によるひずみが別々に補償され、計算され、適用されるときに、後者の方式を使用することができる。
理解するであろうが、本発明によるシステムは、パラメトリックアレイからのオーディオ出力を顕著に劣化させることなく、システムの正味電力要件を低減することができる。実現される効率により、コストを削減することができ、システムで使用されるエミッタの寿命を延ばすことができる。さらに、本発明により、平均搬送波レベルおよび出力エネルギーが著しく低いシステムが可能となる。こうした利点は、典型的な聴取者の観点からオーディオ出力品質を顕著に犠牲にすることなく実現される。
前述のように、前述の構成は本発明の原理の応用例の単なる例に過ぎないことを理解されたい。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多数の修正形態および代替構成を当業者は考案することができる。したがって、本発明の最も実際的かつ好ましい実施形態と現在みなされるものに関連して、本発明を図面に示し、具体的かつ詳細に上記で完全に説明したが、本明細書で説明される原理および概念から逸脱することなく、限定はしないがサイズ、材料、形状、形式、機能、動作方式、アセンブリ、および使用法の変形を含む多数の修正形態を作成できることは当業者には明らかであろう。
基本搬送波レベルコントローラおよび利得モデルでの本発明の原理を示す略図である。 より一般化された搬送波レベルコントローラ実施形態を示す略図である。 別の搬送波レベルコントローラ実施形態を示す略図である。 図3のコントローラの変動を示す概略図であり、ダイナミックレンジ圧縮器を含める方式および、実現の代替方(点線)を例示する。 動的搬送波コントローラを備える単一側波帯変調器での実施形態を示す略図である。 単一遅延線を使用する動的搬送波コントローラを備える別の単一側波帯変調器での別の実施形態を示す略図である。 本発明の一実施形態での搬送波制御則曲線群を示す、入力と出力との関係をプロットしたグラフである。

Claims (23)

  1. a)オーディオ信号をパラメトリックに再生する前に、前記オーディオ信号を遅延するステップと、
    b)遅延中に前記オーディオ信号のレベルを監視するステップと、
    c)前記オーディオ信号の監視した前記レベルに基づいて搬送波エンベロープを変調し、所望のオーディオ出力を生成するのに十分な電力を供給し、前記オーディオ信号を再生する必要がないときに搬送波エネルギーを低減し、遅延した前記オーディオ信号を被変調搬送波と組み合わせ、前記オーディオ信号をパラメトリックに再生し、それによって電力使用効率を向上させるステップと、
    を含むパラメトリックスピーカシステムの性能を向上させる方法。
  2. a)搬送波変調によって誘導されるサウンドアーティファクトを、
    i)前記オーディオ信号の第1目標値に基づいて前記搬送波エンベロープの成長速度を制限し、
    ii)前記オーディオ信号の第2目標値に基づいて前記搬送波エンベロープの減衰速度を制限することにより、
    聴取者にとって実質上気づかないように低減するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. a)前記搬送波エンベロープの成長に対し約1ミリ秒の遅延を与えるステップと、
    b)前記遅延の時間枠にわたって前記搬送波エンベロープの成長速度を前記第1目標値であるオーディオ信号のピーク振幅値の約70%に制限するステップとをさらに含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記第1目標値は、前記オーディオ信号のピーク振幅値であり、前記第2目標値は、前記オーディオ信号の最小振幅値である、請求項に記載の方法。
  5. 前記遅延は最大3ミリ秒である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記搬送波エンベロープのスロープの変化を時間の関数として制限することにより、前記搬送波エンベロープの成長速度および減衰速度を制限するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記遅延されたオーディオ信号を解析し、前記オーディオ信号を包含する平滑化エンベロープを含むように前記搬送波エンベロープを修正するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記搬送波エンベロープの成長速度と減衰速度を共に事前設定限度内に制御するように前記修正された搬送波エンベロープを変調するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記変調された搬送波エンベロープ上に前記オーディオ信号を加えて側波帯信号を生成し、それによって搬送波エンベロープ変調による前記側波帯信号のひずみを最小限に抑えるステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記オーディオ信号に事前歪を与え超音波エンベロープの変調によって導入される望ましくないひずみを大幅に補償するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記搬送波エンベロープに事前歪を与えて、前記搬送波エンベロープの変調によって誘導されるひずみを補償するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 時間遅延中に前記オーディオ信号のレベルをサンプリングし、前記オーディオ信号に基づいて前記搬送波エンベロープの変調に対する最適な変更を計算し、望ましくない搬送波エンベロープ変調のオーディオアーティファクトを低減するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. a)オーディオ信号をパラメトリックに再生する前に、前記オーディオ信号を遅延するステップと、
    b)前記遅延中に前記オーディオ信号のレベルを監視するステップと、
    c)前記オーディオ信号レベルの急速な変化の前および後の成長および減衰を制限し、搬送波エンベロープを平滑化し、コーナ変調の結果として生じるオーディオアーティファクトを低減するように、前記オーディオ信号に関連付けるべき前記搬送波エンベロープを変調し、それによってパラメトリック再生の電力使用効率が向上し、オーディオ信号の顕著なひずみが減少するステップと、
    を含むパラメトリックスピーカシステムの性能を向上させる方法。
  14. パラメトリックオーディオ再生システムにおける動的オーディオ信号再生のために搬送波信号強度を最適化するためのシステムであって、
    a)オーディオ信号を遅延し、前記オーディオ信号をパラメトリックに再生する前に前記オーディオ信号を感知および処理することを可能にする時間遅延プロセッサと、
    b)前記オーディオ信号のパラメータに対応するエンベロープを感知するように構成された信号エンベロープセンサと、
    c)前記信号エンベロープセンサによって感知されるエンベロープに基づいて、変調された搬送波を生成するように構成された搬送波ジェネレータとを備え、
    d)前記オーディオ信号は遅延され、前記信号エンベロープは感知され、前記搬送波は生成および変調されて、前記オーディオ信号のパラメトリック再生における電力使用効率が向上する、
    システム。
  15. 前記オーディオ信号を前処理し、前記オーディオ信号の検出可能な最小のひずみを生成するように構成されたプリプロセッサをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記搬送波ジェネレータは、前記オーディオ信号の目標値に基づいて前記搬送波の成長速度または減衰速度を増加または減少させることによって前記搬送波を変調する、請求項14に記載のシステム。
  17. 前記オーディオ信号を前処理し、前記オーディオ信号の検出可能な最小のひずみを生成するように構成されたプリプロセッサをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
  18. 前記時間遅延プロセッサは、最大3ミリ秒だけ前記オーディオ信号を遅延する、請求項14に記載のシステム。
  19. 前記搬送波ジェネレータは、前記搬送波の成長速度および減衰速度を共に事前設定された限度内に制御するように前記搬送波を変調する、請求項14に記載のシステム。
  20. 前記オーディオ信号に事前歪を与えて、前記搬送波の変調によって誘導される望ましくないひずみを大幅に補償するオーディオ信号プロセッサをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
  21. 前記搬送波に事前歪を与え、前記搬送波の変調によって誘導される望ましくないひずみを大幅に補償する搬送波プロセッサをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
  22. ダイナミックレンジ拡大挙動を緩和するため、ダイナミックレンジを圧縮するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  23. ダイナミックレンジ拡大挙動を緩和するため、ダイナミックレンジを圧縮するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
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