JP4249012B2 - 新規な2h−ピリダジン−3−オン誘導体、該誘導体を含有する医薬組成物及びこの有効成分の製法 - Google Patents

新規な2h−ピリダジン−3−オン誘導体、該誘導体を含有する医薬組成物及びこの有効成分の製法 Download PDF

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Description

本発明は、新規な2H-ピリダジン-3-オン誘導体、有効成分として該誘導体を含有する医薬組成物及びこの有効成分の製法に関する。この新規な化合物は神経遮断作用を有し、主として、精神分裂症の治療に使用される。
感情に関する各種の臨床像を含む精神疾患(精神分裂症、不安症、うつ病)は、医学に対する大きな課題を形成している。人口の約1%が精神分裂症で苦しんでいる。しかし、最近の薬物療法は、このような疾患の治療に関して、必ずしも完全には好適なものではない。臨床的には、精神分裂症は、病因及び薬物療法に対する反応について、根本的に異なる2つの症候群によって特徴付けられる。これらは、いわゆる、陽性又は生産的症状(幻覚、妄想)及び陰性又は欠乏的症状(情緒的な活気がなくなること、無言症)である(Crow, T.J., Brit. Med. J., 280, 66(1980))。生産的症状の形成は、中脳辺縁ドーパミン作動系の機能亢進によるものであり(Kahn, R.S.及びDavis, K.L., The Fourth Reneration of Progress, 編者:Bloom, F.E.及びkupfer, D.J., Raves Press, ニューヨーク, p1215(1995))、これらの症状は、いわゆる古典的な神経遮断薬(ハロペリドール、クロルプロマジン)によって、良好にコントロールされる。しかし、陰性症状の場合には、中脳辺縁ドーパミン作動系の機能低下が特徴であり(Knable, M.B.及びWinberger, D.M., Psychopharmacology, 11, 123(1997))、上述の薬剤は無効であり、さらに、これらは陰性症状の悪化の原因となりうる。主としてドーパミンD2リセプター拮抗物質である、いわゆる古典的な神経遮断薬(ハロペリドール、クロルプロマジン)は、これまで、治療の中心であった。その結果、上述のように、これらは多くの好ましくない副作用を有し、精神分裂症の症候群の1つ(陰性症状)においては無効である(Ellenbroek, B.A., Pharmacol. Ther., 57, 1(1993))。
5-HT2Aリセプターの発見(Leysenら, Biochem. Pharmacol., 27, 307(1978))の後、これらリセプターの役割が、精神分裂症に対する治療効果において評価されている。クロザピンは、D2リセプターよりも5-HT2Aリセプターに強く結合し、古典的な薬剤の特徴である望ましくない副作用を持たない第1の薬剤であり、さらに、クロザピンは陰性症状をもコントロールする(Melzer, H.Y., Schizophr. Bull., 17, 263(1991))。クロザピンに続いて、いくつかの新たな次世代神経遮断薬(例えば、オランザピン、セロクエル等)が開発されたが、クロザピンは標準的な非定型神経遮断薬と認められる。上記の新たな非定型薬剤も、精神分裂症の特徴である陽性症状(幻覚、妄想)及び陰性症状(情緒面の空疎化、無言症)に等しく有効である。
神経遮断作用を有する3-(1-置換-4-ピペリジニル)-1,2-ベンゾイソオキサゾール誘導体は、論文(J. Med. Chem., 28(6), 761-769(1985))に開示されている。抗不整脈作用を有する3(2H)-ピリダジンノン誘導体は、米国特許第5,395,934号によって知られている。
本発明の目標は、精神分裂症の両症状に対して好ましい影響を及ぼし、クロザピンよりも有効であり、錐体外路系及び内分泌系のいずれの副作用も持たない、神経遮断作用を有する新規な化合物を調製することにある。
さらに詳述すれば、本発明は、式(I)
Figure 0004249012
(式中、Rは、水素又はC1-4アルキル基であり;X及びYは、独立して、水素原子、ハロゲン原子又は式(II)
Figure 0004249012
(ここで、nは1又は2である)で表される基であり、ただし、X及びYの1つは、常に式(II)で表される基であり、他の1つは、水素原子又はハロゲン原子である)で表される新規な2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩に関する。
発明者らは、(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イルアルキルアミノ基によって置換された2H-ピリダジン-3-オン誘導体が非常に好ましい神経遮断作用を有し、精神分裂症の両症状の治療に使用されるとの知見を得た。
明細書及び請求の範囲において、C1-4アルキル基は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-プロピル基、n-ブチル基、第2級ブチル基、イソブチル基又は第3級ブチル基であり、好ましくはメチル基である。
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子であり、好ましくは塩素原子である。
式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体の薬学上好適な酸付加塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の如き無機酸、又はギ酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の如き有機酸によって形成される該誘導体の無毒性の酸付加塩を意味する。
本発明の化合物の好適なサブグループは、式(I)において、Xが式(II)で表される基であり;Yが水素原子又はハロゲン原子であり;R及びnが式(I)に関連して限定されるものである、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩でなる。
上記サブグループにおいて、特に好適な式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩は、式(I)において、Yが水素原子又は塩素原子を表し、Rが水素原子又はメチル基を意味し、Xが式(II)で表される基(ここで、nは式(I)に関連して定義される)であるものである。
本発明の化合物の他の好適なサブグループは、式(I)において、Yが式(II)で表される基であり;Xが水素原子又はハロゲン原子であり;R及びnが式(I)に関連して限定されるものである、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩でなる。
このサブグループにおいて、特に好適な式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩は、式(I)において、Xが塩素原子を表し、Rがメチル基を意味し、Yが式(II)で表される基(ここで、nは式(I)に関連して定義される)であるものである。
上記の特に好適な化合物の中でも、下記のものが好適である:
4-クロロ-5-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン、
4-クロロ-5-{3-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]プロピルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン、及び
その薬学上好適な酸付加塩。
本発明の化合物は、次のようにして調製される。
a)式(I)において、Yが式(II)で表される基であり、X、R及びnが式(I)に関連して定義されるものである式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体を調製するため、式(III)
Figure 0004249012
(式中、Zは脱離基であり;R、Y及びnは前記のとおりである)で表されるアルキルアミノピリダジン-3-オン誘導体を、式(IV)
Figure 0004249012
で表される6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾールと反応させるか;又は
b)式(I)において、Xが式(II)で表される基であり、Y、R及びnが式(I)に関連して定義されるものである式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体を調製するため、式(V)
Figure 0004249012
(式中、Zは脱離基であり;R、Y及びnは前記のとおりである)で表されるアルキルアミノピリダジン-3-オン誘導体を、式(IV)で表される6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾールと反応させるか;又は
c)式(I)において、Xが水素原子を表し、Yが式(II)で表される基であり、及び/又はYが水素原子を表し、Xが式(II)で表される基であり、R及びnが式(I)に関連して限定されるものである式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体を調製するため、式(VI)
Figure 0004249012
(式中、X'及びY'はハロゲン原子を意味し;Rは前記のとおりである)で表されるジハロピリダジン-3-オン誘導体を、式(VII)
Figure 0004249012
(ここで、nは前記のとおりである)で表されるベンゾイソオキサゾール誘導体と反応させ;及び
所望により、得られた式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体を、その薬学上好適な酸付加塩に変換するか、又はその酸付加塩から脱離させる。
本発明のプロセスa)、b)及びc)は、文献(例えば、March, J.: Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanism and Structure, 4th edition, John Wiley & Sons, New York, 1992)から公知の方法に従って実施される。本発明のプロセスc)の場合、原料化合物によって、通常、式(I)型の化合物、すなわち、式(I)において、Xが式(II)で表される基であり、Yがハロゲン原子である化合物、及び、式(I)において、Xがハロゲン原子であり、Yが式(II)で表される基であり、R及びnが式(I)に関連して定義されるされるものである化合物の混合物が生成される。混合物の各成分は、分取有機化学の常法、例えば、分別結晶化によって分離される。
式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体は、その薬学上好適な酸付加塩を得るために、それ自体公知の様式で、無機酸又は有機酸と反応されるか、又は、好適な無機塩基又は有機塩基を使用して、その酸付加塩から脱離される。
原料物質として使用される式(III)及び(V)で表されるアルキルアミノピリダジン-3-オン誘導体は、国際特許出願(PCT/HU98/00054号)に開示された方法によって調製される。
式(IV)で表される6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾールは、論文(J. Med. Chem., 28(6), 761-769(1985))に開示されている。
式(VI)で表されるジハロピリダジン-3-オン誘導体も公知である(J. Chem. Soc., 1948, 2192, 2194)。
式(VII)で表されるベンゾイソオキサゾール誘導体は、文献(Arch. Pharm., 329(1), 3-10(1996); J.Med. Chem., 28(12), 1934-1943(1985))から公知の様式でのアミノアルキル化によって、式(IV)で表される6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾールから調製される。
式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体の薬理活性を、下記のテストについて検討した。
1.陽性症状をモデル化する方法
1.1 条件回避反応(CAR)の阻止
学習条件回避反射の阻止を測定することによって、抗精神病(神経遮断)作用を評価した。教授の開始に当たり、体重120〜150gの雄Wistarラットを実験に使用した。実験装置は、壁によって相互に分離された2個の室(サイズ:24cm×24.5cm×23cm)でなる、いわゆる、シャトルボックスである。2個の室を、ゲート(サイズ:6cm×9cm)によって接続した。テストの間、動物の仕事は、適切な警告刺激があった場合に、ゲートを通って一方の室から他の室に移動して、これによって、懲罰(無条件)刺激を回避することである。警告(条件)刺激は、動物が滞在する室において出現する。条件刺激(CS)は、白色光(1Hz)の15秒間の発光である。無条件刺激(US)は、条件刺激の最後の5秒間で出現する強さ0.6mAの足裏へのランダムな電気ショックである。条件刺激の間におけるシャトルボックスの1個の室から他の室への通過を回避反応とみなし、一方、無条件刺激の間の通過を逃亡反応とみなした。両反応があったときに実際の刺激を停止し、試験を終了した。試行間間隔(ITI)は15秒である。1日当たり80回の試行を行った。学習能力を、成功した回避反応の回数/試行の総回数の比(%)として測定した。条件反射の安定化後、少なくとも75%の能力を示した動物について、神経遮断薬の作用を測定した。テスト化合物を、毎週1回、一連の実験前1時間の時点で、ラットに投与した。各群において神経遮断薬の作用を評価する際、コントロールとして、前日における動物の能力を使用した。得られたデータから、50%阻止用量(ID50)を測定した。これらの値を表1に示す。対照物質として、クロルプロマジン(2-クロロ-10-(3-ジメチルアミノプロピル)フェノチアジン)及びクロザピン(8-クロロ-11-(4-メチル-1-ピペラジニル)-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン)を使用した。
表1
条件回避反応の阻止

化合物(実施例番号) 条件反射,ID 50 (mg/kg)
1 0.7
2 5.8
4 0.3〜0.5
5 ≦3.0
クロルプロマジン 13.2
クロザピン 21.3
表1に示した結果は、テストして本発明の各化合物が、条件回避反応を効果的に阻止したことを示している。その効力は、対照の分子のものを少なくとも1桁上回るものである。
1.2 マウスに関するアポモルフィン常同症及びクライミングの阻止
実験では、体重20〜24gの雄NMRIマウスを使用した。動物を、それぞれ、キャリヤー及びテスト物質(20ml(容量)/kg(体重))にて処置し、30分後、馴化のため、動物を、パイレックス(登録商標)ガラスによって覆うことができるワイヤースクリーンケージ(サイズ:12cm×12cm×12cm)に入れた。30分後、塩酸アポモルフィン1ml/kgを、動物に、容量10ml/kgで皮下投与した。アポモルフィンでの処置直後に常同化された行動の測定を開始し、25分間続けた。5つの等級をもつスケール手段によって測定を実施した。5つ等級は次のとおりである。
0ポイント:コントロールの動物のものに相当する正常な行動
1ポイント:永続的な探査活動;嗅ぎまわる又は時折、頭部を横向きに動かす行動
2ポイント:激しく、連続して頭部を動かす又は嗅ぎまわる行動;定期的な探査活動
3ポイント:時折、なめる、かみつく又はかじる行動;激しく嗅ぎまわること又は頭部を動かすことを交互に行う行動;非常に短い時間の自発運動
4ポイント:全く自発運動又は探査活動を行うことなく、同一の位置において、連続して、激しくなめる及び/又はかじる行動
マウスが垂直壁に少なくとも3肢で上った時の状態を、クライミングとみなした。イエス/ノー(+/−)を基準として、最後の10分間で評価を行った。
常同症の評価:各動物において、観察の間に得られた最高ポイントを考慮し、それぞれ記録した。最大ポイント値から、各群に関する平均値を算定し、作用を%で算定するため、この平均値を、コントロール群の平均値と関連させた。これらの値から、用量対作用の関係に基づき、直線回帰によってID50(阻止50%を生ずる用量)を算定した。
クライミングの評価:阻止作用を評価する際、クライミングを示した動物の数を考慮した。各群における頻度を算定し、コントロール群に関して得られた結果を100%として、作用を%として測定した。作用(%)から、ED50(動物の50%において阻止を生ずる用量)の値を、Litchfield及びWilcoxon(J. Pharmacol. Exp. Ther., 96, 99(1949))に従って、用量対作用の関係に基づいて算定した。
得られた結果を表2に要約する。この場合も、対照物質として、クロルプロマジン及びクロザピンを使用した。
表2
アポモルフィン惹起常同症及びクライミングの阻止

化合物(実施例番号) 常同症の阻止, ID 50 (mg/kg) クライミングの阻止, ED 50 (mg/kg)
1 0.4 0.3
2 2.0 0.6
3 1.2 0.8
4 0.2 0.06
5 2.0 0.6
クロルプロマジン 6.8 6.1
クロザピン 35.4 11.8
表2のデータから、本発明の化合物が、対照物質のものよりも多少低い用量において、アポモルフィンによって惹起される行動反応と拮抗することが理解される。非定型クロザピンと同様に、テストした新規な化合物は、常同症に対するよりも効果的にクライミング反応を阻止した。
2.陰性症状をモデル化するテスト
2.1 フェンシクリジン(PCP)によって惹起される自発運動過剰症の阻止
1個の通路当たり動物1匹を使用し、通路10個の「デジタル形運動測定装置」にて実験を行った。各測定部位(サイズ44cm×8cm×10cmのボックス)において、3個の平行の赤外光ビームの遮断(装置によって記録する)によって、動物の動きを表示した。テストに供する化合物及びキャリヤーを経口投与(20ml/kg)後60分の時点で、それぞれ、フェンシクリジン(1-(1-フェニルシクロヘキシル)ピペリジン)3mg/kgを、用量10ml/kgで、動物に腹腔内投与した。15分後、処置した動物を装置に入れ、45分後、各通路における赤外光の遮断回数を読みとった。各テスト群としてマウス10匹を使用した。評価の間、各テスト群において平均値を算定し、コントロール群の平均値を100%として、作用を決定した。作用(%)から、ID50の値を、用量対作用の関係に基づいて、直線回帰によって算定した。得られた結果を表3に示す。対照物質として、ハロペリドール(4-(4-クロロフェニル-4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル)-1-(4-フルオロフェニル)-1-ブタノン)及びクロザピンを使用した。
表3
フェンシクリジンによって惹起される自発運動過剰症の阻止

化合物(実施例番号) ID 50 (mg/kg)
1 0.4
4 0.07
5 0.46
6 0.9
7 0.4
8 0.2
9 1.4
ハロペリドール 1.2
クロザピン 2.9
表3から、本発明のテストした化合物は、対照物質よりも多少効果的にフェンシクリジンによって惹起される行動の増大を阻止したことが理解される。
3.cataleptogenous作用
Morpurgoの方法(Morpurgo, C., Arch. Int. Pharmacodyn., 137, 84(1962))に従って、cataleptogenous作用を検討した。実験では、体重220〜240gの雄Wistarラットを使用した。1匹ずつ、ラットの前肢をゴムストッパーの上に置き、動物が異常な姿勢にどのように耐えうるかを観察した。正常な(非カタレプシー)動物は、測定時間10秒の間にストッパーから足を離す。この測定時間の間、動物が足をストッパーの上に維持したままの場合、筋緊張症を伴うこの硬直した状態をカタレプシーと評価する。テストした各化合物について、最小有効量(MED)を測定した。得られた結果を表4に示す。対照物質として、ハロペリドール及びリスペリドン(3-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジニル]エチル}-6,7,8,9-テトラヒドロ-2-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン)を使用した。カタレプシーを惹起する用量及び条件回避反応(CAR)の阻止を特徴付けるID50値の比も表4に示している。
表4
cataleptogenous作用

化合物(実施例番号) MED 50 (mg/kg)p.o. 比Cat/CAR(MED/ID 50
4 3 約6
5 10 >3
6 >30
7 〜30
8 〜10
9 >10
ハロペリドール 1 1.6
リスペリドン 1 2
表4のデータから、本発明の化合物が対照物質よりも明らかに高い用量範囲(差異は少なくとも3倍である)においてカタレプシーを惹起することが明らかである。治療上の用量範囲及びカタレプシーを惹起する用量の比較から、式(I)で表される化合物が、対照物質よりもかなり有利な副作用プロフィールを有していることが明らかである。
4.心臓毒性作用
心臓毒性作用を、ウサギの単離した右心室乳頭筋においてインビトロ測定した。
方法
Hacketらの変法を使用した(Hacket, A.M., Mc Donald S.J., P., Schweingruber, F.及びGartwaite, S.M.: 抗不整脈薬を特徴付ける簡単なインビトロ法, J. Pharmacol. Methods, 23, 107-116, 1990)。
ウサギの単離した右心室乳頭筋において、有効不応期(ERP)をインビトロ測定した。
体重2.5〜3.2kgのNew Zealandウサギから得た乳頭筋プレパラートの収縮を評価した。収縮(1Hzで同じペース)を、4チャンネルHugo Sachs装置によって記録した。テスト化合物又は対照の作用を、濃度1μMで測定した。
化合物がEPRを明らかに(p<0.01又はp<0.001)延長する場合、作用を心臓毒性とみなした。
結果を表5に要約する。
表5

化合物(実施例番号) ERP(1μM)の変化(%)
4 11.1±1.7
5 5.3±0.4
6 6.1±1.9
8 1.5±1.5
9 0.4±1.1
リスペリドンル 34.8±4.8***
イロペリドン 31.9±7.8**

注 **:p<0.01; ***:p<0.001 vs.ベースライン
驚くべきことには、本発明の化合物は、ベンゾイソオキサゾール構造部分を含有するとの事実にもかかわらず、濃度1μMにおいて、心臓毒作用を有していない。構造的に類似する対照物質リスペリドン及びイロペリドンは、相当の、かつ顕著な心臓毒性を示した。
要約すると、本発明の化合物は、精神及び情緒面の障害を伴う疾患の治療に有効であるといえる。新規な化合物は、精神分裂症の陽性及び陰性症状の両方に対して顕著な治療有効性を有している。これは、条件回避反応を測定するテスト、フェンシクリジンの作用の阻止と共に、アポモルフィンによって惹起される相互作用テストにおいて得られた結果によって支持される。すなわち、フェンシクリジンは、精神分裂症の欠乏的症状に非常に類似した精神病的症状をヒトにおいて惹起できる。従って、テストで使用したPCPモデルは、陰性症状に関する作用の評価に特に適している(Steinpreis, R.E., Behav. Brain Res., 74, 1-2, 45(1995))。検査した新規な化合物が、常同症行動よりもかなり低い用量範囲において、アポモルフィンによって惹起されるクライミング反応を阻止することが特に顕著である。文献記載のデータによれば、アポモルフィン常同症の阻止は、線状体ドーパミンリセプターの遮断に関連し、一方、クライミングの阻止は、中隔側坐核のドーパミンリセプターの遮断に関連する(Costallら, Eur. J. Pharmacol., 50, 39(1978))ため、このような知見は重要である。その結果、本発明の化合物は、治療用量において、錐体外路系の副作用を惹起しないことが予測される。
本発明の化合物は、ベンゾイソオキサゾールの構造要素にもかかわらず、心臓毒作用を持たないことが見出された。
上記テストに基づき、本発明の化合物及びその薬学上好適な酸付加塩は、医薬組成物における有効成分として使用される。
さらに、本発明は、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩及び1以上の一般的なキャリヤーを含有する医薬組成物に関する。
本発明の医薬組成物は、一般に、有効成分0.1〜95質量%、好ましくは1〜50質量%、好適には5〜30質量%を含有する。
本発明の医薬組成物は、経口、非経口、直腸又は経皮投与又は局所投与に適しており、固状又は液状である。
経口投与に適する固体医薬組成物は、粉末、カプセル、錠剤、フィルムコーティング錠剤、マイクロカプセル等であり、ゼラチン、ソルビトール、ポリビニルピロリドン等の如き結合剤;ラクトース、グルコース、デンプン、リン酸カルシウム等の如き賦形剤;ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ等の如き打錠用助剤;ラウリル硫酸ナトリウム等の如き湿潤剤をキャリヤーとして含有できる。
経口投与に適する液状医薬組成物は、溶液、懸濁液又はエマルジョンであり、例えば、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等の如き懸濁化剤;モノオレイン酸ソルビタン等の如き乳化剤;水、オイル、グリセリン、プロピレングリコール、エタノール等の如き溶媒;p-ヒドロキシ安息香酸メチル等の如き保存料をキャリヤーとして含有できる。
非経口投与に適する医薬組成物は、一般に、有効成分の殺菌溶液でなる。
上記の剤形及び他の剤形は、それ自体公知である(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, Mack Publishing Co., Easton, USA(1990)参照)。
医薬組成物は、一般に、用量単位を含有する。大人の患者の代表的な用量は、1日、体重1kg当たり、式(I)で表される化合物又はその薬学上好適な酸付加塩0.1〜1000mgである。日用量は、1回で又は数回に分けて投与される。実際の用量は、多数のファクターに左右され、医師によって決定される。
医薬組成物は、式(I)で表される化合物又はその薬学上好適な酸付加塩を1以上のキャリヤーと混合し、得られた混合物を、それ自体公知の様式で、医薬組成物に変換することによって調製される。使用できる方法は、文献、例えば、上記のRemington's Pharmaceutical Sciencesから公知である。
本発明の医薬組成物の1つのサブグループは、有効成分として、式(I)において、Xが式(II)で表される基であり;Yが水素原子又はハロゲン原子であり;R及びnが式(I)に関連して定義されるものである、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する。
このサブグループにおいて、好適な医薬組成物は、有効成分として、式(I)において、Rが水素原子又はメチル基を意味し、Yが水素原子又は塩素原子を表し、X及びnが上記のとおりである、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する。
本発明の医薬組成物の他のサブグループは、有効成分として、式(I)において、Xが水素原子又はハロゲン原子であり;Yが式(II)で表される基であり;R及びnが式(I)に関連して定義されるものである、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩含有する。
このサブグループにおいて、好適な医薬組成物は、有効成分として、式(I)において、Rが水素原子又はメチル基を意味し、Xが水素原子又は塩素原子を表し、Y及びnが上記のとおりである、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する。
特に好適な医薬組成物は、有効成分として、4-クロロ-5-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン、4-クロロ-5-{3-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]プロピルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン、又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する。
本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学上好適な酸付加塩の、神経遮断作用を有する医薬組成物の製造における使用にも関する。
さらに、本発明は、式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩の非毒性量を、精神及び情緒面の障害を伴う疾患、特に精神分裂症に罹った患者に投与する治療法に関する。
本発明を、下記の実施例によって、さらに説明する。
4-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-5-クロロ-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オンの調製
2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミン1.5g(5.7ミリモル)、ジオキサン50cm3、4,5-ジクロロ-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン0.93g(5.2ミリモル)及び炭酸カリウム1.38gの混合物を、撹拌下で、24時間沸騰させた。ついで、反応混合物を濾過し、蒸発させ、粗製生成物を、ヘキサン及びアセトンの3:1混合物を溶媒として使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーに供した。生成物を含有するフラクションを合わせ、蒸発させ、残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、濾過し、乾燥させた。
このようにして、題記の化合物0.74g(35.4%)が得られた。
融点:108〜109℃
IR(KBr):3290, 1630, 1607, 1554
1H-NMR(CDCl3, i400):7.76(m, 1H), 7.50(s, 1H), 7.24(dd, J1=1.7Hz, J2=8.5Hz, 1H), 7.70(〜dt, Jd=1.8Hz, Jt=8.8Hz, 1H), 6.47(b, 1H), 3.91(m, 2H), 3.73(s, 3H), 3.08(m, 3H), 2.72(m, 2H), 2.31(m, 2H), 2.03(m, 4H)
13C-NMR(CDCl3, i400):164.07(d, J=251.0Hz), 163.81, 160.83, 156.37, 139.79, 139.07, 122.81, 117.15, 112.37(d, J=25.6Hz), 97.38(d, J=26.7Hz), 57.44, 53.06, 40.53, 39.93, 34.34, 30.31
4-{3-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]プロピルアミノ}-5-クロロ-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-(3-ブロモプロピルアミノ)-5-クロロ-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン1.12g(4ミリモル)、アセトニトリル20cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール1.05g(4.8ミリモル)及びトリエチルアミン0.87cm3の混合物を、撹拌下で、2時間沸騰させた。ついで、反応混合物を蒸発させ、粗製生成物に水30cm3を添加した。水相を、各回、酢酸エチル30cm3を使用して3回抽出した。合わせた有機相を、各回、水30cm3を使用して2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥させた。濾過後、有機相を蒸発させ、得られた粗製生成物を2-プロパノールから再結晶した。
このようにして、題記の生成物1.1g(65.8%)が得られた。
融点:117〜119℃
2023ClFN52(419.89)に関する元素分析:
理論値:C 57.21%, H 5.52%, N 16.68%, Cl 8.44%
測定値:C 56.94%, H 5.50%, N 16.57%, Cl 8.43%
IR(KBr):3200, 1611, 1493
1H-NMR(CDCl3, i400):8.16(bdd, J1=5.3Hz, J2=8.3Hz, 1H), 7.47(s, 1H), 7.23(m, 2H), 7.04(〜td, Jd=2.1Hz, Jt=8.9Hz, 1H), 3.92(〜q, J=6.1Hz, 2H), 3.75(s, 3H), 3.14(m, 3H), 2.58(m, 2H), 2.34(m, 2H), 2.18(m, 2H), 2.00(m, 2H), 1.85(m, 2H)
13C-NMR(CDCl3, i400):164.11(d, J=250.6Hz), 164.02(d, J=13.4Hz), 161.23, 156.48, 139.92, 139.45, 123.70(d, J=10.7Hz), 117.15, 112.15(d, J=24.8Hz), 105.82, 97.21(d, J=26.7Hz), 57.28, 53.73, 44.06, 39.88, 34.73, 30.01, 26.49
4-{3-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]プロピルアミノ}-5-クロロ-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-(3-ブロモプロピルアミノ)-5-クロロ-2H-ピリダジン-3-オン4.32g(16ミリモル)、アセトン80cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール4.11g(16.8ミリモル)、炭酸カリウム4.48g(32ミリモル)及びヨウ化カリウム0.27g(1.6ミリモル)の混合物を、撹拌下で、24時間沸騰させた。ついで、反応混合物を蒸発させ、粗製生成物を、ヘキサン、酢酸エチル及びメタノールの1:1:0.2混合物を溶媒として使用するシリカゲル上でのクロマトグラフィーに供した。生成物を含有するフラクションを合わせ、蒸発させ、残渣をジエチルエーテルに懸濁化させ、濾過し、乾燥させた。
このようにして、題記の化合物1.94g(30.0%)が得られた。
融点:198〜200℃
1921ClFN52に関する元素分析:
理論値:C 56.23%, H 5.22%, N 17.26%, Cl 8.74%
測定値:C 55.80%, H 5.17%, N 16.99%, Cl 8.52%
IR(KBr):3348, 1615, 1494
1H-NMR(CDCl3, i400):12.82(s, 1H), 8.22(bdd, J1=5.6Hz, J2=8.2Hz, 1H), 7.73(d, J=8.0Hz, 1H), 7.32(m, 3H), 3.81(m, 2H), 3.4〜3.0(m, 5H), 2.4〜2.0(m, 6H), 1.84(m, 2H)
13C-NMR(CDCl3, i400):166.05(d, J=250.3Hz), 163.15(d, J=14.5Hz), 161.22, 156.94, 140.03, 139.53, 124.05(d, J=11.1Hz), 117.19, 112.55(d, J=25.3Hz), 105.43, 97.20(d, J=27.5Hz), 56.06, 52.95, 42.74, 33.51, 29.53, 26.73
4-クロロ-5-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-クロロ-5-(2-クロロエチルアミノ)-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン1.9g(8.6ミリモル)、アセトニトリル40cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール2.07g(9.4ミリモル)、炭酸カリウム2.36g(32ミリモル)及びヨウ化カリウム0.17g(1.6ミリモル)の混合物を、撹拌下で、24時間沸騰させた。ついで、反応混合物を、硫酸マグネシウムを含有する炭素床を通して濾過し、有機相を蒸発させた。粗製生成物を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄し、有機相を無水硫酸マグネシウムにて乾燥させた。濾過後、有機相を蒸発させ、得られた粗製生成物を酢酸エチルから再結晶した。
このようにして、題記の化合物2.8g(80.5%)が得られた。
融点:145〜147℃
1921ClFN52(405.86)に関する元素分析:
理論値:C 56.23%, H 5.22%, N 17.26%, Cl 8.74%
測定値:C 55.73%, H 5.26%, N 16.98%, Cl 8.89%
IR(KBr):3278, 1635, 1616
1H-NMR(CDCl3, i400):7.66(dd, J1=5.1Hz, J2=8.7Hz, 1H), 7.56(s, 1H), 7.25(dd, J1=2.1Hz, J2=8.5Hz, 1H), 7.07(〜td, Jd=2.1Hz, Jt=8.8Hz, 1H), 5.62(bt, 1H), 3.76(s, 3H), 3.40(〜q, J=5.6Hz, 2H), 3.13(m, 1H), 3.04(m, 2H), 2.75(t, J=6.0Hz, 2H), 2.32(m, 2H), 2.10(m, 4H)
13C-NMR(CDCl3, i400):164.03(d, J=250.6Hz), 163.81(d, J=13.4Hz), 160.71, 157.75, 144.04, 125.62, 122.35(d, J=11.1Hz), 117.13, 112.39(d, J=25.6Hz), 107.40, 97.40(d, J=27.1Hz), 56.02, 52.92, 40.11, 39.23, 34.20, 30.48
4-クロロ-5-{3-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]プロピルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-クロロ-5-(2-クロロプロピルアミノ)-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン2.4g(10ミリモル)、アセトニトリル40cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール2.46g(11ミリモル)、炭酸カリウム2.8g及びヨウ化カリウム0.18gの混合物を、撹拌下で、24時間沸騰させた。ついで、反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾過した物質を、撹拌下、水100cm3に懸濁させ、再度、濾過した。濾取した粗製生成物をアセトニトリルから再結晶した。
このようにして、題記の化合物2.4g(57.3%)が得られた。
融点200〜202℃
2023ClFN52(419.89)に関する元素分析:
理論値:C 57.21%, H 5.52%, N 16.68%, Cl 8.44%
測定値:C 56.78%, H 5.48%, N 16.38%, Cl 8.44%
IR(KBr):3348, 1606
1H-NMR(DMSO-d6, i400):8.00(dd, J1=5.3Hz, J2=8.7Hz, 1H), 7.91(s, 1H), 7.68(dd, J1=2.1Hz, J2=9.1Hz, 1H), 7.28(〜dtm, Jd=2.1Hz, Jt=9.0Hz, 1H), 6.94(bt, J=5.7Hz, 1H), 3.58(s, 3H), 3.42(〜q, J=6.1Hz, 2H), 3.16(m, 1H), 3.00(m, 2H), 2.43(t, J=6.3Hz, 2H), 2.07(m, 4H), 1.89(m, 2H), 1.74(〜qn, J=6.4Hz, 2H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):163.81(d, J=248.0Hz), 163.15(d, J=14.1Hz), 161.56, 156.92, 144.84, 126.58, 123.89(d, J=11.1Hz), 117.44, 112.65(d, J=25.2Hz), 104.34, 97.27(d, J=27.5Hz), 56.07, 53.18, 41.66, 39.59, 33.52, 30.20, 26.08
5-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オンの調製
5-(2-クロロエチルアミノ)-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン3.67g(16.4ミリモル)、アセトニトリル90cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール4.05g(18.4ミリモル)、炭酸カリウム6.84g及びヨウ化カリウム0.37gの混合物を、撹拌下で、24時間沸騰させた。ついで、反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾過した物質に水100cm3を添加し、水相を、各回、ジクロロメタン50cm3を使用して5回抽出した。合わせた有機相を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、濾過した。得られた粗製生成物をアセトニトリルから再結晶した。
このようにして、題記の化合物3.4g(55.9%)が得られた。
融点:200〜202℃
1922FN52(371.42)に関する元素分析:
理論値:C 61.44%, H 5.97%, N 18.86%
測定値:C 62.00%, H 5.98%, N 18.84%
IR(KBr):3261, 1620, 1571, 1114
1H-NMR(CDCl3, i400):8.01(dd, J1=5.4Hz, J2=8.6Hz, 1H), 7.68(dd, J1=2.1Hz, J2=9.1Hz, 1H), 7.53(s, 1H), 7.28(dd, J1=2.1Hz, J2=8.5Hz, 1H), 6.80(bt, J=5.9Hz, 1H), 5.51(s, 1H), 3.47(s, 3H), 3.16(m, 1H), 3.15(m, 2H), 3.01(m, 2H), 2.52(m, 2H), 2.19(m, 2H), 2.05(m, 2H), 1.84(m, 2H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):163.80(d, J=247.6Hz), 163.16(d, J=14.1Hz), 161.52, 161.03, 149.17, 131.01, 123.95(d, J=11.4Hz), 117.44, 112.65(d, J=25.2Hz), 97.50(d, J=27.5Hz), 94.40, 56.11, 53.16, 39.49, 38.29, 33.54, 30.22
5-{3-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]プロピルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オンの調製
5-(3-クロロプロピルアミノ)-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン塩酸塩4.12g(17.3ミリモル)、アセトニトリル100cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール4.29g(19.5ミリモル)、炭酸カリウム7.24g及びヨウ化カリウム0.39gの混合物を、撹拌下で、24時間沸騰させた。ついで、反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾過した物質に水150cm3を添加し、各回、ジクロロメタン90cm3を使用して、水相を5回抽出した。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させ、活性炭を通して濾過した。有機相を減圧下で蒸発させ、得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁させ、ついで、濾過した。粗製生成物をアセトニトリルから再結晶した。
このようにして、題記の化合物4.14g(62.2%)が得られた。
融点:163〜165℃
2024FN52(385.44)関する元素分析:
理論値:C 62.32%, H 6.28%, N 18.17%
測定値:C 62.18%, H 6.27%, N 18.09%
IR(KBr):3264, 1624, 1591, 1119
1H-NMR(CDCl3, i400):7.71(dd, J1=5.0Hz, J2=8.7Hz, 1H), 7.32(s, 1H), 7.26(dd, J1=2.1Hz, J2=8.4Hz, 1H), 7.10(dt, Jd=2.1Hz, Jt=8.8Hz, 1H), 6.48(b, 1H), 5.65(d, J=2.7Hz, 1H), 3.66(s, 3H), 3.22(m, 5H), 2.72(m, 2), 2.42(m, 2H), 2.42(m, 4H), 1.93(m, 2H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):164.26(d, J=251.8Hz), 164.00(d, J=13.7Hz), 162.23, 160.42, 148.81, 130.69, 122.29(d, J=11.1Hz), 117.22, 112.61(d, J=25.2Hz), 97.52(d, J=26.7Hz), 96.38, 57.21, 53.22, 42.31, 38.94, 33.70, 30.16, 23.92
5-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-4-クロロ-2H-ピリダジン-3-オンの調製
5-(3-ブロモエチルアミノ)-4-クロロ-2H-ピリダジン-3-オン5.6g(22.2ミリモル)、無水ジメチルホルムアミド16cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール5.62g(25.5ミリモル)、トリエチルアミン8.85cm3及びヨウ化カリウム0.44gの混合物を、60℃において2時間撹拌した。ついで、反応混合物を室温に冷却し、水50cm3中に炭酸ナトリウム5.46gを含有する溶液を1滴ずつ添加した。混合物を30分間攪拌し、得られた懸濁液を濾過し、濾過によって分離した物質を、各回、水20cm3を使用して3回洗浄した。得られた粗製生成物を、沸騰させながら、アセトニトリル及び水の9:1混合物に溶解させ、熱時濾過し、母液を初期容量の1/3まで蒸発させた。ついで、母液を氷にて冷却し、2時間攪拌した。得られた結晶を濾取した。
このようにして、題記の化合物6.75g(77.6%)が得られた。
融点:229〜231℃
1819ClFN52(391.84)関する元素分析:
理論値:C 55.18%, H 4.89%, Cl 9.05%, N 17.87%
測定値:C 54.79%, H 4.94%, Cl 8.75%, N 17.56%
IR(KBr):3305, 3141, 1641, 1607
1H-NMR(DMSO-d6, i400):12.58(bs, 1H), 7.96(dd, J1=5.3Hz, J2=8.8Hz, 1H), 7.88(s, 1H), 7.68(dd, J1=2.1Hz, J2=9.1Hz, 1H), 7.30(〜td, Jd=2.1Hz, Jt=9.1Hz, 1H), 6.42(bt, J=5.9Hz, 1H), 3.47(〜q, J=6.1Hz, 2H), 3.15(m, 1H), 3.01(m, 2H), 2.57(t, J=6.2Hz, 2H), 2.23(m, 2H), 2.02(m, 2H), 1.80(m, 2H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):163.79(d, J=248.0Hz), 163.18(d, J=14.1Hz), 161.46, 157.98, 145.28, 128.09, 127.96, 123.90(d, J=11.0Hz), 123.80(d, J=8.7Hz), 117.37(d, J=0.8Hz), 112.72(d, J=24.0Hz), 112.66(d, J=24.8Hz), 104.40, 97.61(d, J=27.1Hz), 97.45(d, J=27.5Hz), 57.23, 57.40, 53.12, 39.70, 33.54, 33.44, 30.40
5-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オンの調製
5-(2-クロロエチルアミノ)-2H-ピリダジン-3-オン塩酸塩2.72g(12.9ミリモル)、無水ジメチルホルムアミド11cm3、6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾール5.0g(22.7ミリモル)、トリエチルアミン6.3cm3及びヨウ化カリウム0.21gの混合物を、還流温度において8時間撹拌した。ついで、反応混合物を室温に冷却し、濾過した。母液に、水40cm3中に炭酸水素ナトリウム2.6gを含有する溶液を1滴ずつ添加した。得られた沈殿物を濾取し、ジクロロメタン100mlに懸濁させ、30分間攪拌し、再度、濾過した。得られた粗製生成物を、水及びアセトニトリルの4:1混合物から再結晶した。生成した結晶を濾取した。
このようにして、題記の化合物2.98g(64.6%)が得られた。
融点:97〜99℃
1820FN52(357.39)関する元素分析:
理論値:C 60.49%, H 5.64%, N 19.60%
測定値:C 59.97%, H 5.74%, N 19.28%
IR(KBr):3261, 1616, 1272, 1176
1H-NMR(DMSO-d6, i400):11.92(bs, 1H), 8.00(dd, J1=5.0Hz, J2=8.8Hz, 1H), 7.68(dd, J1=2.2Hz, J2=9.2Hz, 1H), 7.52(d, J=2.6Hz, 1H), 7.28(td, Jd=2.2Hz, Jt=9.0Hz, 1H), 6.84(bt, J=5.2Hz, 1H), 5.42(d, J=2.4Hz, 1H), 3.15(m, 1H), 3.01(m, 2H), 3.02(m, 2H), 2.56(t, J=6.5Hz, 2H), 2.20(m, 2H), 2.03(m, 2H), 1.87(m, 2H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):163.80(d, J=248.0Hz), 163.18(d, J=14.1Hz), 162.34, 161.5, 149.43, 131.67, 123.93(d, J=11.4Hz), 117.42, 112.64(d, J=25.2Hz), 97.49(d, J=27.1Hz), 94.36, 56.10, 57.40, 53.16, 39.37, 33.56, 30.22

Claims (16)

  1. 式(I)
    Figure 0004249012
    (式中、Rは水素又はC1-4アルキル基であり;X及びYは、独立して、水素原子、ハロゲン原子又は式(II)
    Figure 0004249012
    (ここで、nは1又は2である)で表される基であり、ただし、X及びYの1つは、常に式(II)で表される基であり、他の1つは、水素原子又はハロゲン原子である)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩。
  2. Rが水素又はC1-4アルキル基であり;Xが水素又はハロゲンであり;Yが式(II)で表される基であり;及びnが1又は2である請求項1記載の式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩。
  3. Rがメチル基であり;Xが塩素であり;Yが式(II)で表される基であり;及びnが1又は2である請求項2記載の化合物及びその薬学上好適な酸付加塩。
  4. 4-クロロ-5-{2-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]エチルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン及びその薬学上好適な酸付加塩である請求項3記載の化合物。
  5. 4-クロロ-5-{3-[4-(6-フルオロ-1,2-ベンゾイソオキサゾール-3-イル)ピペリジン-1-イル]プロピルアミノ}-2-メチル-2H-ピリダジン-3-オン及びその薬学上好適な酸付加塩である請求項3記載の化合物。
  6. Rが水素又はC1-4アルキル基であり;Xが式(II)で表される基であり;Yが水素又はハロゲンであり;及びnが1又は2である請求項1記載の式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩。
  7. Rが水素又はメチル基であり;Xが式(II)で表される基であり;Yが塩素であり;及びnが1又は2である請求項6記載の2H-ピリダジン-3-オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩。
  8. 請求項1記載の式(I)で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体であって、Yが式 (II) で表される基であり、X、R及びnが請求項1において定義されたとおりである2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を製造する方法であって、式(III)
    Figure 0004249012
    (式中、Zは脱離基であり;R、X及びnは前記のとおりである)で表されるアルキルアミノピリダジン-3-オン誘導体を、式(IV)
    Figure 0004249012
    で表される6-フルオロ-3-ピペリジン-4-イル-1,2-ベンゾイソオキサゾールと反応させ;及び
    所望により、得られた式(I)で表される2H-ピリダジン-3-オン誘導体を、その薬学上好適な酸付加塩に変換するか、又はその酸付加塩から脱離させることを特徴とする2H-ピリダジン-3-オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩の製法。
  9. 請求項1記載の式 ( ) で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体であって、Xが式 (II) で表される基であり、Y、R及びnが請求項1において定義されたとおりである 2H- ピリダジン -3- オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を製造する方法であって、式 ( )
    Figure 0004249012
    (式中、Zは脱離基であり;R、Y及びnは前記のとおりである)で表されるアルキルアミノピリダジン -3- オン誘導体を、式 (IV)
    Figure 0004249012
    で表される 6- フルオロ -3- ピペリジン -4- イル -1,2- ベンゾイソオキサゾールと反応させ;及び
    所望により、得られた式 ( ) で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体を、その薬学上好適な酸付加塩に変換するか、又はその酸付加塩から脱離させることを特徴とする 2H- ピリダジン -3- オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩の製法。
  10. 請求項1記載の式 ( ) で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体であって、Xが水素原子を表し、Yが式 (II) で表される基であるか、又はYが水素原子を表し、Xが式 (II) で表される基であり、R及びnが請求項1において定義されたとおりである 2H- ピリダジン -3- オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を製造する方法であって、式 (VI)
    Figure 0004249012
    (式中、X ' 及びY ' はハロゲン原子を意味し;Rは前記のとおりである)で表されるジハロピリダジン -3- オン誘導体を、式 (VII)
    Figure 0004249012
    (ここで、nは前記のとおりである)で表されるベンゾイソオキサゾール誘導体と反応させ;及び
    所望により、得られた式 ( ) で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体を、その薬学上好適な酸付加塩に変換するか、又はその酸付加塩から脱離させることを特徴とする 2H- ピリダジン -3- オン誘導体及びその薬学上好適な酸付加塩の製法。
  11. 一般的なキャリヤーに加えて、請求項1記載の式 ( ) (式中、n、R、X及びYは請求項1において定義したとおりである)で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を含有することを特徴とする医薬組成物。
  12. 有効成分として、式 ( ) (式中、n、R、X及びYは請求項2において定義したとおりである)で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する請求項11記載の医薬組成物
  13. 有効成分として、式 ( ) (式中、n、R、X及びYは請求項3において定義したとおりである)で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する請求項11記載の医薬組成物
  14. 有効成分として、 4- クロロ -5-{2-[4-(6- フルオロ -1,2- ベンゾイソオキサゾール -3- イル ) ピペリジン -1- イル ] エチルアミノ }-2- メチル -2H- ピリダジン -3- オン又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する請求項11記載の医薬組成物。
  15. 有効成分として、 4- クロロ -5-{3-[4-(6- フルオロ -1,2- ベンゾイソオキサゾール -3- イル ) ピペリジン -1- イル ] プロピルアミノ }-2- メチル -2H- ピリダジン -3- オン又はその薬学上好適な酸付加塩を含有する請求項11記載の医薬組成物。
  16. 神経遮断作用を有する医薬組成物の製造における、請求項1記載の式 ( ) (式中、n、R、X及びYは請求項1において定義したとおりである)で表される 2H- ピリダジン -3- オン誘導体又はその薬学上好適な酸付加塩の使用。
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