JP4248517B2

JP4248517B2 - 歯科用チップ

Info

Publication number: JP4248517B2
Application number: JP2005129713A
Authority: JP
Inventors: 雅基中川; 正和東海林
Original assignee: 株式会社長田中央研究所
Priority date: 2005-04-27
Filing date: 2005-04-27
Publication date: 2009-04-02
Anticipated expiration: 2025-04-27
Also published as: JP2006304958A

Description

本発明は、歯科用チップ、より詳細には、歯科治療において、歯の側面に差し込んで振動させ、埋没歯や折れた歯根を掘り起こして抜くのに使用して好適な歯科用チップに関する。

歯科治療においては、しばしば抜歯を行うが、従来、この抜歯は、抜歯鉗子を用いて行われている。この抜歯鉗子は、歯を把握し、動揺させて、脱臼させ、次いで、牽引抜去するもので、前歯，小臼歯，大臼歯，残根用と、上顎，下顎，乳歯，永久歯用等々多種あるが、いずれも、歯を把持する嘴部と、手指および手掌で把握する把柄部と、さらに、両部を連結する関節部よりなるが、埋没歯や折れた歯根等は、把持しにくく、使い勝手が悪かった。

本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、特に、埋没歯や折れた歯根等、鉗子では掴みにくい歯牙を、振動させ、掴むことなく、効果的に抜歯することができ、更には、歯牙等骨の表面を削り、削った骨片をかき集め、所望の箇所へ移動させるのに好適な歯科治療具を提供することを目的としてなされたものである。

請求項１の発明は、振動体に着脱自在に連結され、該振動体によって振動される歯科治療用チップであって、該チップの先端側は、該チップの延長軸に直角の断面形状が弧状であり、かつ、前記弧状の径が先端部側で徐々に小さくなって終端していることを特徴としたものである。

請求項２の発明は、請求項１の発明において、前記チップは先端部において前記延長軸が内側に向って丸みをもって湾曲していることを特徴としたものである。

本発明によると、振動体に着脱自在に連結され、該振動体によって振動される歯科治療用チップであって、該チップの先端側は、該チップの延長軸に直角の断面形状が弧状で、この弧状の両側部より歯に効果的に振動を与えることができるので、歯を掴むことなく抜歯することができ、特に、埋没歯や折れた歯根等、従来の鉗子では掴むことが困難な歯牙を容易に抜歯することができ、更には、歯牙等骨の表面を削り、削った骨片をかき集め、所望の箇所へ移動させるのに好適な歯科治療具を提供することを目的としてなされたものである。

図１は、本発明による歯科用チップの一実施例を説明するための分解斜視図で、図中、１は振動子（例えば、超音波振動子、エアー振動子、モータ振動子等、周知の任意所望の振動子）で、該振動子１の先端部には雌ねじ１ａが形成されており、この雌ねじ１ａに、本発明による歯科用チップ１０の雄ねじ部１０ａが着脱自在に連結されるようになっている。１０ｂは、チップ１０を振動子１に螺着する時に用いるレンチを係合させるレンチ係合部で、該レンチ係合部１０ｂにレンチを係合させ、該レンチにてチップ１０を回転して該チップ１０のねじ部１０ａを振動子１のねじ部１ａに締め付けて固定する。

本発明によるチップ１０は、上述のように、振動子１に連結されて使用されるものであるが、振動伝達部１０ｃは、その先端側１０ｄにおいて、図１（Ｂ）（図１（Ａ）のＢ−Ｂ断面図）に示すように、軸心（延長軸）Ｐに直角の断面が弧状に形成されており、この弧状の両側部１０ｅが歯牙等の骨２０に当接するようになっており、この両側部１０ｅにおいて、歯牙を動揺させ、或いは、骨を切削する。また、先端部１０ｄ’は、好ましくは、図１（Ａ）に破線にて示すように、内側に向って丸みをもって湾曲しており、歯を抜くときに、この先端部１０ｄ’を歯に引っかけて抜くことにより、より効果的に抜歯することができ、或いは、歯牙を切削し、切削した骨片をかき集め、移動させるのに効果的に使用することができる。

図２は、図１に示したチップ１０の弧状部１０ｄを斜め下から見た図で、この弧状部１０ｄの最先端１０ｆは、図２（Ｂ）に示すように、両側部１０ｅ，１０ｅを平行に保ったままの状態で外面側にＲ（丸み）を持たせて終端してもよいが、図２（Ｃ）に示すように、弧状が徐々に小さくなるように、つまり、先端１０ｆが丸みをもって尖出して終端するようにしてもよく、このようにすると、先端部を歯と歯肉の間に入れやすく、また、切削した骨粉をかき集めやすくなる。

図３は、本発明による歯科用チップの使用状態の一例を示す図で、図中、２０は歯、２１は歯肉、１０ｄは本発明によるチップ１０の先端側で、該チップ１０の先端１０ｄ’は丸みをもって歯２０側に湾曲されており（図１（Ａ）の破線）参照、これによって、歯２０と歯肉２１の間に効果的に挿入することができ、更には、先端部の弧状の径を徐々に小さくして終端するようにしておくと（図２（Ｃ）の１０ｆ）、中央部の尖ったところから徐々に挿入することができるので、より効果に、歯２０に沿って挿入することができ、また、埋没した歯や折れた歯根を掘り起こして抜くのに効果的である。更には、両側部及び先端部にて歯牙を切削し、切削した歯骨粉をかき集め、上方にかき出すのに使用して好適である。

本発明による歯科用チップの一実施例を説明するための要部分割斜視図である。本発明による歯科用チップを斜め下から見た時の図である。本発明による歯科用チップの使用状態の一例を示す図である。

符号の説明

１…振動子、１ａ…雌ねじ、１０…歯科用チップ、１０ａ…雄ねじ部、１０ｂ…レンチ係合部、１０ｃ…振動伝達部、１０ｄ…弧状部、１０ｄ’…弧状部先端部、１０ｅ…弧状部側部、１０ｆ…チップ先端、２０…歯、２１…歯肉。

Claims

振動体に着脱自在に連結され、該振動体によって振動される歯科治療用チップであって、該チップの先端側は、該チップの延長軸に直角の断面形状が弧状であり、かつ、前記弧状の径が先端部側で徐々に小さくなって終端していることを特徴とする歯科用チップ。
前記チップは先端部において前記延長軸が内側に向って丸みをもって湾曲していることを特徴とする請求項１に記載の歯科用チップ。