JP4248456B2 - 生理用ナプキン - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキン(以下、吸収性物品ともいう)に関する。
従来、生理用ナプキンとして、着用時に、着用者の背中寄りに配される長手方向後方部の両側部それぞれに、ショーツ等の着衣の内面(肌対向面)上に配される後部フラップを備えたものが知られている。斯かる後部フラップは、着用中に経血等の液が、液排泄部よりも背中側に移動して漏れ出す、いわゆる後ろ漏れの発生を防止するものである。このような後部フラップを有する生理用ナプキンの左右両側に、耐水性のシート材を配して防漏用の障壁を形成することも知られている。
例えば、特許文献1には、防漏側壁形成用のシート材により防漏側壁を形成すると共に、後方部における主吸収体の両側縁部から前記シート材及び裏面シートを延出させて後部フラップを形成した生理用ナプキンが記載されている。同文献1には、後部フラップに副吸収体を配することが記載されている。
また、特許文献2には、後部フラップの少なくとも肌面側表面に液止用の凹部を形成した生理用ナプキンが記載されている。同文献2には、透液性の表面シートを本体部の側方に延出させて、後部フラップの肌側表面層を形成しても良い旨も記載されている。
更に、特許文献3には、後部フラップではないが、ナプキンの長手方向中央部に設けたフラップ(ウイング部)に、本体部分の吸収性芯とは別のフラップ吸収性芯を配し、フラップの肌面側表面から吸液可能にした生理用ナプキンが記載されている。
特開2002−219144号公報 特開2003−290277号公報 実開平7−3622号公報
しかし、特許文献1記載の生理用ナプキンにおいては、防漏側壁形成用のシート材により後部フラップの表面が形成されているため、主吸収体が吸収した液が、防漏側壁形成用のシート材と裏面シートとの間を通って、後部フラップの副吸収体に移行することはあるが、防漏側壁を乗り越えて後部フラップ上に達した液を、後部フラップあるいは副吸収体に吸収保持させることができない。同文献1には、防漏側壁形成用のシート材として、開孔不織布や親水性の不織布を用いることもできる旨が記載されているが、その場合には、防漏側壁による防漏効果が著しく損なわれてしまう
また、特許文献2記載の生理用ナプキンにおいて、透液性の表面シートを本体部の側方に延出させて後部フラップの肌面側表面を形成した場合、吸収体に吸収された液が、表面シート中又は表面シートと裏面シートとの間を伝って、後部フラップから漏れを生じやすくなる。
また、特許文献3記載の生理用ナプキンにおいては、本体部分の吸収性芯の上面全域が、液透過性の表面シートにより被覆され、吸収性芯の側部上面も耐水性の材料で被覆されていないため、表面シートを伝って液が移動するため、漏れを生じやすい。
従って、本発明の目的は、後部フラップ上への液の移動及び後部フラップからの液の漏れ出しを効果的に防止でき、優れた防漏性を得ることのできる吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面層、裏面層及びこれら両層間に配置された本体吸収層を有し、着用者の背中寄りに配される長手方向後方部の両側部それぞれに後部フラップを有する吸収性物品であって、前記後部フラップには、フラップ部吸収層が配されており、前記フラップ部吸収層の上面が、前記本体吸収層の上面上に一部を有するシート材の延出部分によって覆われており、前記シート材は、前記本体吸収層の上面上に位置する部分が液不透過性又は撥水性を有し、前記フラップ部吸収層を覆う部分が該フラップ部吸収層に対して通液可能になされている吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである(以下、第1発明というときは、この発明をいう)。
また、表面層、裏面層及びこれら両層間に配置された本体吸収層を有し、着用者の背中寄りに配される長手方向後方部の両側部それぞれに後部フラップを有する吸収性物品であって、前記後部フラップには、前記本体吸収層の上面上に一部を有するシート材の延出部分が配されており、前記シート材は、前記本体吸収層の上面上に位置する部分が液不透過性又は撥水性を有し、前記後部フラップに位置する部分が親水化油剤による親水化処理又は親水性不織布の積層により液保持性を有している吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである(以下、第2発明というときは、この発明をいう)。
本発明(第1、第2発明)の吸収性物品によれば、後部フラップ上への液の移動及び後部フラップからの液の漏れ出しを効果的に防止でき、優れた防漏性が得られる。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基いて説明する。
第1発明の一実施形態(第1実施形態)としての生理用ナプキン1(以下、単にナプキン1ともいう)は、図1及び図2に示すように、表面層として液透過性の表面シート2、裏面層として防漏性の裏面シート3及びこれら両層間に介在された本体吸収層として液保持性の本体吸収体4を具備し、実質的に縦長に形成されている。
ナプキン1は、長手方向の一端部から他端部に向かって順に、着用時に着用者の腹側寄りに配される前方部A、着用者の液排液部に対向配置される排泄部対向部B及び着用者の背中寄りに配される後方部Cを有している。
表面シート2としては、不織布や開孔フィルム等の液透過性のものが用いられる。裏面シート3としては、樹脂フィルム、微細孔を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の防漏性のものが用いられる。本体吸収体4としては、パルプや親水性繊維を用いた繊維集合体、不織布、紙、またこれらに高吸収性ポリマーを配合した液保持性のものが用いられる。
本体吸収体4並びにその両面(肌対向面及び非肌対向面)を被覆する表面シート2及び裏面シート3は、図2に示すように積層されて、ナプキン1の幅方向中央部に、ナプキン1の長手方向に亘って延びる本体部分10を形成している。
ナプキン1は、後方部Cの両側部に、本体吸収体4の長手方向の両側縁41それぞれから延出し、着用時にショーツ等の着衣の内面(肌対向面)上に粘着固定される後部フラップ5を備えている。尚、ナプキン1は、左右対称であるので、図2には、図1の左側半分のみを示してある。
後方部Cにおける裏面シート3は、図2に示すように、吸収体4の長手方向の側縁41より幅方向外方に大きく延出しており、その延出部分31が、後部フラップ5の非肌対向面を形成している。後部フラップ5の非肌対向面には、ショーツ等の内面(肌対向面)上に固定するためのフラップ部粘着層51が設けられている。
後部フラップ5には、フラップ部吸収層としてのフラップ部吸収体4Sが配されており、該フラップ部吸収体4Sの上面(肌対向面)は、本体吸収体4の上面上に一部6aを有するシート材6の延出部分(後部フラップに延出した部分)6bによって覆われている。
シート材6は、図1に示すように、ナプキン1の長手方向の両側部それぞれに配されており、各シート材6は、ナプキン1の長手方向と略平行に延びる内側縁61と、ナプキン1の側縁に達する外側縁62とを有している。各シート材6は、公知の接合手段(ヒートシール、超音波シール、高周波シール、接着剤による接着等)により、外側縁62近傍が裏面シート3に接合され、長手方向の前後端部63,64が裏面シート3又は表面シート2に接合されている。
シート材6は、本体吸収体4の上面上に位置する部分においては液不透過性又は撥水性を有している。これにより、シート材6を乗り越えての液の移動が起こりにくく、また、本体吸収体4に吸収された液がシート材6に滲み出して漏れることが防止できる。
本体吸収体4(本体吸収層)の上面上に位置するという表現には、シート材6が本体吸収体4(本体吸収層)に上面に接触ないし隣接している場合に限定されず、本実施形態のナプキン1のように、シート材6と本体吸収体4の上面との間に、表面シート2等の他のシートが介在していても良い。本体吸収体4(フラップ部吸収体4Sも同様)の上面とは、着用時に、着用者の肌側に向けられる面(肌対向面)である。
ナプキン1におけるシート材6は、図2に示すように、内側縁61から所定幅離間した部位(例えば、3〜20mm離間した部位)において、表面シート2と接合されており、シート材6における、その接合部65と内側縁61との間は、表面シート2から離間可能である。内側縁61側に表面シート2から離間可能な部分を設けることで、シート材6を乗り越えての液の移動が一層生じにくくなる。
ナプキン1においては、本体吸収体4と各フラップ部吸収体4Sとがナプキン1の幅方向に離間しており、シート材6が、本体吸収体4と各フラップ部吸収体4Sとの間において、裏面シート3に接合されている。このようにして、本体吸収体4に吸収された液が、シート材6と裏面シート3との間を通ってフラップ部吸収体4Sに移動しないようにすることで、漏れ防止性を一層向上させることができる。シート材6と裏面シート3との接合には公知の接合手段(ヒートシール、超音波シール、高周波シール、接着剤による接着等)を用いることができる。この接合による接合部66は、ナプキン1の長手方向におけるフラップ部吸収体4S部が存在する部分の全域に亘っていることが好ましい。
シート材6は、上述したように、本体吸収体4の上面上に位置する部分においては液不透過性又は撥水性を有するが、本体吸収体4の側縁41から延出した延出部分6bのうち、フラップ部吸収体4Sを覆う部分6cは、該フラップ部吸収体4Sに対して通液可能になされている。
ナプキン1におけるシート材6は、フラップ部吸収体4Sを覆う部分6cに、貫通孔である開孔67が多数形成されており、これらの開孔67を介して、後部フラップ5の肌対向面からフラップ部吸収体4Sに対して通液可能である。多数の開孔67は、平面視して千鳥状に分散配置されている。
第1実施形態のナプキン1によれば、シート材6における、液不透過性又は撥水性を有する部分が、本体吸収体4の上面から側部にかけての部分を覆っているため、本体部分上に排出され、あるいは本体吸収体4が吸収した液が、後部フラップ5に滲みながら移動することを防止でき、しかも、本体部分10から後部フラップ5に移動した液、或いは装着位置のズレ等により後部フラップ5上に排泄された液を、後部フラップの肌対向面からフラップ部吸収体4Sに吸収保持することができる。このため、優れた漏れ防止性能が得られる。また、シート材6の一部を液不透過性又は撥水性、他の一部を通液性として用いているため、後部フラップ5に液が流れ、または排泄されない状況下においても装着中のムレ感が少ないので、使用者にとって快適である。
また、フラップ部吸収体4Sを覆う部分に開孔67を形成して通液性を付与してあるため、特にシート材6として撥水性不織布を用いた場合、微視的に見れば開孔67間に撥水性の部分が残存するため、装着中におけるべたつきが防止され、さらっとした快適な装着感が得られる。
シート材6としては、液不透過性又は撥水性の各種公知のシート材を原料シートとして用いることができる。但し、本体吸収体4の上面上に配される部分については、液不透過性又は撥水性を維持する一方、フラップ部吸収体4Sを覆う部分には、開孔又はスリットを施し通液性を付与して用いる。
シート材6の原料シートとしては、部分的な圧縮や繊維間の融着、後述する親水化油剤の併用等により、撥水性や親水性の程度を部分的に異ならせる等のコントロールが容易であるので、撥水性不織布を用いることが好ましい。
液不透過性のシート材としては、液不透過性の樹脂フィルムや、不織布と液不透過性の樹脂フィルムとのラミネート体等を挙げることができる。
撥水性のシート材としては、撥水性不織布が挙げられる。撥水性不織布を構成する繊維は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂などの疎水性の合成樹脂や、ナイロンなどのポリアミド系樹脂などの親水性を示す合成樹脂から構成されているものを用いることができる。また、2種の樹脂の組み合わせからなる複合繊維(芯鞘型複合繊維やサイド・バイ・サイド型複合繊維)を用いることもできる。合成樹脂からなる繊維の表面には、撥水性を示す界面活性剤が付着していれば良く、疎水性の合成樹脂の場合には、その表面は樹脂のみであっても良い。また、各種成分からなる繊維は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
撥水性不織布としては、ヒートロール不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド不織布(S)とメルトブローン不織布(M)とを組み合わせた不織布(SM、SMS、SMMSなど)、エアスルー不織布、スパンレース不織布などを用いることができる。
フラップ部吸収体4Sを覆う部分6cに通液性を付与するための開孔67は、良好な通液性を得る観点から、個々の開孔67の面積が、1.0mm2以上であることが好ましく、吸液後のさらっと感(ドライ感)の観点から、2.0mm2以下であることが好ましい。開孔67の開孔形状は、平面視円形の他、楕円形、矩形、三角形、星形等、任意の形状とすることができる。また、開孔67に代えて、スリットを設けても良い。スリットは、長さが1.0〜2.0mm程度、幅が0.5〜1.0mm程度のものが好ましい。スリットは、その幅の広いものは、開孔として把握することもできる。各後部フラップに設ける開孔は、例えば8〜800個程度とすることができるが、後部フラップの全域に設けなくてもよい。
第1実施形態のナプキン1においては、裏面シート3が、排泄部対向部Bにおいても、吸収体4の長手方向の両側縁41,41から大きく延出しており、その延出部分にもシート材6が積層されて、ナプキン1の排泄部対向部Bの両側部にウイング部7が形成されている。ウイング部7は、その片面に粘着剤が塗布されてウイング部粘着層(図示せず)が形成されており、ナプキンを装着する際には、該ウイング部7を折り曲げ、ウイング部粘着層を、ショーツ等の衣類或いはショーツ内面に設けられた装着部の外表面側に固定する。ナプキン1は、その長手方向において、後部フラップ5とウイング部7との境界部付近が細幅に括れている。
フラップ部吸収体4Sとしては、前述の本体吸収体4と同様の材料を用いることができるが、装着中の違和感のなさの点から、本体吸収体4よりも、薄くて柔らかいものを用いることが好ましい。
フラップ部吸収体4Sとしては、積層した不織布又は紙の境界部付近に吸水性ポリマーを保持させたシート状の吸収体や、乾式パルプシート〔商品名「JS−50HB」ハビックス(株)製等〕、湿式吸収紙にエンボス加工したエンボス吸収紙等を用いることができる。
エンボス吸収紙は、エンボス加工を施すことにより、吸収紙に厚みを出し、且つ液が1方向に拡散しないようにするものである。エンボスパターンは特に制限されないが、1〜30ケ/cm2の密度でドット状にエンボス加工されているものが好ましい。フラップ部吸収体4Sは、1gの生理食塩水を吸収体の約1cm上方より滴下した後、1分後の吸収面積が80cm2 以下であることが好ましく、50cm2以下であることが更に好ましい。吸収面積が80cm2以下となるようにすることにより、液の拡散を遅くすることができ、体液がフラップ部吸収体4S中を拡散して漏れやすくなることを防止できる。
次に、第1発明の他の実施形態(第2実施形態)としての生理用ナプキン1A(以下、単にナプキン1Aともいう)について図3及び図4を参照して説明する。ナプキン1Aについては、主として、上述したナプキン1との相違点について説明し、同様の点については、同一の符号を付して説明を省略する。特に言及しない点については、上述したナプキン1に関する説明が適宜適用される。
ナプキン1Aにおいては、図3及び図4に示すように、原料シートとして撥水性不織布を用いたシート材6Aが、後方部Cにおける本体吸収体4の上面上に一部6aを有すると共に本体吸収体4の側縁から延出した部分6bが、後部フラップ5に位置するように配されている。
ナプキン1Aにおいては、シート材6Aのフラップ部吸収体4Sを覆う部分6cが、親水化油剤による親水化処理により通液可能になされている。
即ち、ナプキン1Aにおけるシート材6Aは、撥水性不織布からなり、本体吸収体4の上面上に位置する部分6aは撥水性のままであるのに対して、フラップ部吸収体4Sを覆う部分6cは、親水化油剤による親水化処理が施されて、フラップ部吸収体4Sに対して通液可能になされている。図3及び図4において、シート材6A上に、多数の細かい点が表わされている部分が親水化処理を施されている部分である。
親水化処理を行うための親水化油剤としては、アニオン系、カチオン系、両性系、ノニオン系の界面活性剤の様々な分子量のものを単独もしくは組み合わせて用いることができる。これらの中でも、繊維表面における親水化油剤の耐久性の点からは、ノニオン系の界面活性剤を用いることが好ましく、ノニオン系のなかでも、分子量の大きなオリゴマータイプやポリマータイプを用いることが、汗等による湿潤状態下での肌とのこすれによっても親水状態が維持されやすい特徴があることからより好ましい。一方、強い親水性を実現する点からは、アニオン系、カチオン系の界面活性剤を使用することが好ましく、カチオン系の場合には、ノニオン系ほどではないが、耐久性を制御しやすい点でより好ましい。不織布による液保持性を考慮した場合には、液保持がし易い点から、ノニオン系界面活性剤の高い耐久性が好ましく、多層構造(他の不織布や吸収体と組合わせた場合)の表面側不織布には、液通過性が良い点から、カチオン系界面活性剤の高い親水性が好ましい。
親水化油剤の塗工方法としては、グラビアコートなどのロールコート方式、スプレー方式、インクジェットプリンターなどに使用されているノズル方式等を用いることができるが、微小量を安定的に(ムラが少なく飛散が少ない)塗工できる点から、スプレー方式とノズル方式を用いることが好ましい。また、親水化油剤の塗工量は、同様の観点及び通液性もしくは液保持性の観点から0.2〜5g/m2程度とすることが好ましい。シート材6Aの一部に通液性を付与する観点からは、塗工量を0.2〜1.5g/m2とすることがより好ましく、シート材6Aの一部に液保持性を付与する観点からは、塗工量を2〜5g/m2とすることがより好ましい。
親水化油剤は、フラップ部吸収体4Sを覆う部分6cの全域に塗工しても良いし、該部分6cの所望の範囲のみに施しても良い。親水化油剤の塗工は、隙間無く塗工しても良いし、散点模様状、ストライプ状、格子状等にパターン塗工しても良い。パターン塗工の場合には、隙間無く塗工する場合に比べて、使用中におけるべたつき感を低減することができる。この場合、グラビア塗工やノズル方式が好ましい塗工方法である。
第2実施形態のナプキン1Aによれば、ナプキン1と同様の効果が奏される。
次に、第2発明の実施形態(第3実施形態)としての生理用ナプキン1B(以下、単にナプキン1Bともいう)について図5を参照して説明する。
ナプキン1Bは、図5に示すように、後部フラップ5にフラップ部吸収体が配されていない点においてのみ、第2実施形態のナプキン1Aと相違する。
ナプキン1Bにおいても、ナプキン1Aと同様に、本体吸収体4の上面上に一部6aを有するシート材6Bの延出部分6bによって、後部フラップ5の肌当接面が形成されており、その延出部分6bの一部6c(全体としても良い)に、親水化油剤による親水化処理が施されている。この場合の親水化油剤は、前述したようにノニオン系の界面活性剤が好ましい。
ナプキン1Bによれば、シート材6Bにおける撥水性を有する部分により、本体部分10から後部フラップ5上への液の移動することを防止でき、しかも、本体部分10から後部フラップ5に移動した液、或いは装着位置のズレ等により後部フラップ5上に排泄された液を、後部フラップにおいて、親水化されたシート材内に吸収保持する吸収保持することができる。
このため、ナプキン1Bによれば、上述したナプキン1及び1Aと同様の効果が奏される。
後部フラップ5に、フラップ部吸収体が配されていない場合、液保持性を高める観点から、シート材6として用いる不織布は、その坪量が10g/m2以上、特に20〜80g/m2であることが好ましい。親水化油剤としては、第2実施形態に関して上述したものを用いることができる。
次に、第2発明の他の実施形態(第4実施形態)としての生理用ナプキン1C(以下、単にナプキン1Cともいう)について図6を参照して説明する。ナプキン1Cについては、主として、上述したナプキン1との相違点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に言及しない点については、上述したナプキン1に関する説明が適宜適用される。
ナプキン1Cは、図6に示すように、後部フラップ5にフラップ部吸収体が配されていない。そして、本体吸収体4の上面上に一部6aを有するシート材6Cの延出部分6bによって、後部フラップ5の中間層が形成されており、その延出部分6bの一部6c(全体としても良い)に、親水性の不織布8が積層されている。第2発明においては、本実施形態のナプキン1Cのように、親水性不織布8が液保持性を有することによって後部フラップ5に液保持性が付与されている場合を含めて、シート材6Cにおける、後部フラップ5に位置する部分が液保持性を有すると表現している。
ナプキン1Cによれば、シート材6Cとは別に親水性不織布8を配置する必要がある以外は、上述したナプキン1と同様の効果が奏される。
後部フラップ5に配する親水性不織布8としては、疎水性合成繊維を親水化処理により親水化して得られた親水性繊維や、パルプ繊維やコットン繊維、レーヨン等の親水性繊維を主体とする不織布や、不織布としたのちに、親水化処理して得られる親水性不織布等を用いることができる。親水性不織布又は親水化して用いる不織布としては、一般的に用いられる不織布、例えばエアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等を挙げることができ、特にエアスルー不織布を用いることが、肌触りが良好となるので好ましい。
親水性不織布は、その坪量が10g/m2以上、特に20〜80g/m2であることが、充分な液吸収性を付与する観点から好ましい。
また、親水性不織布を得るための、親水化油剤としては、第2実施形態に関して上述したもの等を用いることができる。
本発明(第1、第2)の吸収性物品は、上記の各実施形態に制限されるものではなく、各発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変形可能である。
例えば、第1及び第2発明における親水化処理を施す範囲は、後部フラップのみに制限されず、図7に示すナプキン1Dのように、ナプキンの長手方向においては、後方部Cから排泄部対向部B、更には前方部Aに亘るように施されていても良く、また、ナプキンの幅方向においては、後部フラップ5における、本体部分10に近い一部分のみであっても良い。液保持性を付与するために、親水化処理に代えて、上述したナプキン1Cのように親水化不織布を配する場合も同様である。
また、上述した各ナプキンのウイング部7を、各ナプキンの後部フラップと同様の構成として液保持性とすることもできる。図7に示すナプキン1Dにおいては、ウイング部7にウイング部吸収体4Wが配されており、本体吸収体4の上面上から延出したシート材6が、ウイング部吸収体4Wを覆って、ウイング部7の肌当接面を形成しており、ウイング部吸収体4Wを覆う部分の一部に親水化油剤による親水化処理が施されて通液性が付与されている。また、上述したナプキン1やナプキン1Aの各シート材6,6Aの通液性部分の上面又は下面側に、ナプキン1Cで用いたような親水性不織布を積層配置することもできる。
本発明の吸収性物品(生理用ナプキン)は、ウイング部7を有しないものであっても良い。
図1は、本発明(第1発明)の一実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。 図2は、図1のI−I線断面図である。 図3は、本発明(第1発明)の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。 図4は、図3のII−II線断面図である。 図5は、本発明(第2発明)の一実施形態としての生理用ナプキンを示す図(図2相当図)である。 図6は、本発明(第2発明)の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す図(図2相当図)である。 図7は、本発明(第1,第2発明)の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。
符号の説明
1,1A〜1D 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート(表面層)
3 裏面シート(裏面層)
4 本体吸収体(本体吸収層)
4S フラップ部吸収体(フラップ部吸収層)
5 後部フラップ
6,6A〜6C シート材
6a 本体吸収体の上面上に位置する部分
6b 後部フラップに延出した部分
6c フラップ部吸収体を覆う部分
7 ウイング部
8 フラップ部粘着層
A 前方部
B 排泄部対向部
C 後方部

Claims (3)

  1. 表面層、裏面層及びこれら両層間に配置された本体吸収層を有し、着用者の背中寄りに配される長手方向後方部の両側部それぞれに後部フラップを有する生理用ナプキンであって、
    後部フラップには、フラップ部吸収層が配されており、
    前記フラップ部吸収層の上面が、前記本体吸収層の上面上の前記表面層上に一部を有するシート材の延出部分によって覆われており、
    前記シート材は、前記本体吸収層の上面上に位置する部分が液不透過性又は撥水性を有し、前記フラップ部吸収層を覆う部分が該フラップ部吸収層に対して通液可能になされており、
    ナプキンの幅方向における、前記本体吸収層と前記フラップ部吸収層との間において、前記シート材が前記裏面層に接合され、その接合部よりナプキン幅方向中央側における該シート材は、液不透過性又は撥水性を有すると共にナプキンの幅方向中央に達しない位置に内側縁を有しており、
    前記表面層が、液透過性の表面シートからなり、該表面シートは、前記長手方向後方部におけるナプキンの幅方向において、前記フラップ部吸収層が存在する位置に達しておらず、
    前記後部フラップは、前記フラップ部吸収層が位置する部分の前記裏面層側の面に、着衣の内面に固定するためのフラップ部粘着層が設けられている、生理用ナプキン。
  2. 前記シート材における、前記フラップ部吸収層を覆う部分は、開孔又はスリットが設けられて通液可能になされている請求項1記載の生理用ナプキン。
  3. 前記シート材は、不織布からなり、前記フラップ部吸収層を覆う部分は、親水化油剤による親水化処理により通液可能になされている請求項1記載の生理用ナプキン。
JP2004217044A 2004-07-26 2004-07-26 生理用ナプキン Expired - Fee Related JP4248456B2 (ja)

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