JP4248191B2 - アレイ構造体の製造方法 - Google Patents

アレイ構造体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4248191B2
JP4248191B2 JP2002107961A JP2002107961A JP4248191B2 JP 4248191 B2 JP4248191 B2 JP 4248191B2 JP 2002107961 A JP2002107961 A JP 2002107961A JP 2002107961 A JP2002107961 A JP 2002107961A JP 4248191 B2 JP4248191 B2 JP 4248191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating layer
pairs
forming step
forming
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002107961A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003303759A (ja
Inventor
研爾 玉森
裕一 岩崎
真人 村木
宏二 浅野
義明 茂呂
義則 中山
正喜 江刺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Advantest Corp
Hitachi Ltd
Original Assignee
Canon Inc
Advantest Corp
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc, Advantest Corp, Hitachi Ltd filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002107961A priority Critical patent/JP4248191B2/ja
Priority to US10/406,274 priority patent/US6818911B2/en
Priority to EP03252185A priority patent/EP1355192B1/en
Publication of JP2003303759A publication Critical patent/JP2003303759A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4248191B2 publication Critical patent/JP4248191B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アレイ構造体の製造方法、荷電粒子ビーム露光装置及びデバイス製造方法に係り、特に荷電粒子ビーム露光装置のブランキングアパーチャアレイとして好適なアレイ構造体、該アレイ構造体をブランキングアパーチャアレイとして有する荷電粒子ビーム露光装置、及び、該荷電粒子ビーム露光装置を利用したデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の荷電粒子ビームを用いたマルチ荷電粒子ビーム露光装置として、例えば、複数の開孔を有するブランキングアパーチャアレイによって複数の荷電粒子ビームの照射を個別に制御する方法がある(例えば、実公昭56-19402号公報参照)。
【0003】
一般に、ブランキングアパーチャアレイは、シリコンなどの半導体結晶の基板に複数の開孔を所定間隔で2次元的に形成し、各開孔の両側面に一対のブランキング電極を形成することにより製造される。それぞれの一対のブランキング電極間に電圧を印加するか、しないかをパターンデータに従って制御することにより所望のパターンを試料に描画することができる。
【0004】
例えば、各開孔に設けられた一対のブランキング電極のうち一方のブランキング電極を接地し、他方のブランキング電極に所定の電圧を印加すると、該開孔を通過する電子ビームが偏向されるので、該電子ビームは下方に配置されたレンズを通過した後に単開孔アパーチャでカットされて試料面(半導体基板上のレジスト層)には達しない。一方、他方の電極に電圧を印加しないと、開孔を通過する電子ビームが偏向されないので、該電子ビームは下方に配置されたレンズを通過した後に単開孔アパーチャでカットされずに試料面に達する。
【0005】
ブランキングアパーチャアレイのブランキング電極は、典型的には金属で形成される。ブランキング電極は、例えば、基板に一対の溝を掘り、その溝表面及び基板表面を覆うように絶縁膜を形成し、該一対の溝内にブランキング電極とすべき金属(例えば、タングステン)を蒸着法又はスパッタリング法などで堆積することにより形成される。そして、一対のブランキング電極の間の基板部分をエッチングにより除去して開孔を形成することによりブランキングアパーチャアレイが形成される。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
従来のブランキング電極の形成方法においては、溝の開口に比して深さが大きいために、溝内に金属を堆積(充填)する際に、図5(a)及び(b)に示すように、溝内の中央に巣(空洞)が形成され溝内を完全に充填することが難しい。
【0007】
より具体的には、従来の形成方法では、例えばシリコン基板51に選択エッチング(トレンチエッチング)により溝を形成し、熱酸化法により該溝を含め基板51の全面にSiO2絶縁膜52を形成し、ブランキング電極とすべきタングステン53をスパッタリング法により堆積させる。この際に、タングステン53を堆積させる下地の全面が絶縁膜52であるので、選択成長法を利用して溝内に金属を充填することができず、図5(b)のように巣54が形成されうる。
【0008】
このような巣がブランキング電極中に形成されると、一対のブランキング電極間に開孔を形成した後に該開孔の側面の絶縁膜52を除去する際に、ブランキング電極の一部が欠けることがある。また、ブランキングアパーチャアレイの製造中にブランキング電極が欠けない場合においても、ブランキングアパーチャアレイを組み込んだ露光装置の使用中に、ブランキング電極に熱が加わってブランキング電極が変形し、これにより一対のブランキング電極の間隔が変動することがある。すると、電子ビームを適切に偏向させることができず、試料に所望のパターンを描画することができない。
【0009】
すなわち、従来の製造方法では、信頼性の高いブランキングアパーチャアレイを製造することが難しく、また、製造の歩留まりが低いという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたものであり、例えば、高い信頼性を有するブランキングアパーチャアレイその他のアレイ構造体を高歩留まりで製造する製造方法、そのようなアレイ構造体を有する荷電粒子ビーム露光装置、並びに、そのような荷電粒子ビーム露光装置を利用したデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、複数の開孔と、前記複数の開孔をそれぞれ通過する複数の荷電粒子ビームの軌道を制御するために前記複数の開孔にそれぞれ対応して配置された複数対の対向する電極とを有するアレイ構造体の製造方法に関する。この製造方法は、基板の2つの面のうち複数対の対向する溝の形成を開始する面を表面側とし、前記基板の裏面側に第1の絶縁層を形成する裏面側絶縁層形成工程と、前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記基板の裏面側の絶縁層上に導電層を形成する導電層形成工程と、前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記第1の絶縁層をエッチングストッパー層として前記基板に複数対の対向する溝を形成する溝形成工程と、前記溝形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の側面に第2の絶縁層を形成する側面絶縁層形成工程と、前記側面絶縁層形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の底部の前記第1の絶縁層をエッチングして前記底部に導電層を表出させる加工工程と、前記加工工程の後であって、前記複数対の対向する溝の底部に表出した導電層をメッキ電極として利用して、前記複数対の対向する溝に導電材料をメッキ法により導電材料を成長させながら前記複数対の溝に前記導電材料を充填し、これにより複数対の対向する電極を形成する電極形成工程と、前記電極形成工程の後であって、前記の各対向する電極の間に開孔を形成する開孔形成工程と、を含み、前記第2の絶縁層は、前記加工工程で前記溝の底部の前記第1の絶縁層がエッチングされる際に前記溝の側面に残存する、前記第1の絶縁層とは異なる材料で構成されることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の側面は、複数の開孔と、前記複数の開孔をそれぞれ通過する複数の荷電粒子ビームの軌道を制御するために前記複数の開孔にそれぞれ対応して配置された複数対の対向する電極とを有するアレイ構造体の製造方法に関する。この製造方法は、基板の2つの面のうち複数対の対向する溝の形成を開始する面を表面側とし、前記基板の裏面側に第1の絶縁層を形成する裏面側絶縁層形成工程と、前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記基板の裏面側の絶縁層上に導電層を形成する導電層形成工程と、前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記第1の絶縁層をエッチングストッパー層として前記基板に複数対の対向する溝を形成する溝形成工程と、前記溝形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の側面に第2の絶縁層を形成する側面絶縁層形成工程と、前記側面絶縁層形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の底部の前記第1の絶縁層をエッチングして前記底部に導電層を表出させる加工工程と、前記加工工程の後であって、プラズマCVD法により、前記複数対の対向する溝の底部に表出した導電層の上に導電材料を成長させながら前記複数対の溝に前記導電材料を充填し、これにより複数対の対向する電極を形成する電極形成工程と、前記電極形成工程の後であって、前記の各対向する電極の間に開孔を形成する開孔形成工程と、を含み、前記第2の絶縁層は、前記加工工程で前記溝の底部の前記第1の絶縁層がエッチングされる際に前記溝の側面に残存する、前記第1の絶縁層とは異なる材料で構成されることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態としての電子ビーム露光装置について説明する。しかしながら、この電子ビーム露光装置は、本発明の一適用例に過ぎず、本発明は、電子ビーム以外の荷電粒子ビーム、例えば、イオンビームを利用した露光装置にも適用することができる。
【0021】
まず、本発明の好適な実施の形態としての電子ビーム露光装置の概略構成を説明する。
【0022】
図6Aは、本発明の好適な実施の形態としての電子ビーム露光装置の要部を模式的に示す図である。図6Bは、図6Aに示す電子ビーム露光装置を上方から見た図である。なお、図6Aにおいて、磁界レンズアレイ21、22、23、24についてはそれらの断面が示されている。
【0023】
この露光装置は、電子ビームを発生する電子ビーム源として、複数のマルチソースモジュール1を有する。各マルチソースモジュール1は、複数の電子源像を形成し、それらの電子源像にそれぞれ対応する複数の電子ビームを放射する。マルチソースモジュール1は、この実施の形態では3x3構成で配列されている。マルチソースモジュール1の詳細については後述する。
【0024】
複数のマルチソースモジュール1とステージ5との間には、磁界レンズアレイ21、22、23、24が配置されている。各磁界レンズアレイは、マルチソースモジュール1の配列に対応して3x3構成で配列された同一形状の開孔を有する2枚の磁性体円板MDを間隔を置いて上下に配置し、それらを共通のコイルCC1、CC2、CC3、CC4によって励磁したものである。その結果、各開口部分が各磁界レンズMLの磁極となり、設計上は同一のレンズ磁界を発生する。各マルチソースモジュール1において形成される複数の電子源像は、磁界レンズアレイ21、22、23、24の対応する4つの磁界レンズ(ML1,ML2、ML3,ML4)によって、ステージ5上に保持されたウエハ4上に投影される。ここで、1つのマルチソースモジュール1から出射された電子ビームがウエハに照射されるまでに、その電子ビームに磁界等の場を作用させる電子光学系をカラムと定義する。すなわち、この実施の形態の露光装置では、9カラム(col.1〜col.9)の構成を有する。
【0025】
磁界レンズアレイ21の磁界レンズと該磁界レンズに対応する磁界レンズアレイ22の磁界レンズにより、マルチソースモジュール1中の電子源の中間像が形成され、次いで、磁界レンズアレイ23の磁界レンズと該磁界レンズに対応する磁界レンズアレイ24の磁界レンズにより電子源の更にもう1つの中間像がウエハ4上に形成される。すなわち、マルチソースモジュール1中の電子源がウエハ4上に投影される。そして、磁界レンズアレイ21、22、23、24のそれぞれの励磁条件をそれぞれのコイルCC1、CC2、CC3、CC4で個別に制御することにより、各カラムの光学特性(焦点位置、像の回転、倍率)のそれぞれを略一様に(すなわち同じ量だけ)調整することができる。
【0026】
各カラムには主偏向器3が配置されており、各主偏向器3は、該当するマルチソースモジュール1からの複数の電子ビームを偏向させて、複数の電子源の像をウエハ4上でX,Y方向に変位させる。
【0027】
ステージ5は、その上に載置されたウエハ4を光軸AX(Z軸)と直交するXY方向とZ軸回りの回転方向に移動させることができる。ステージ5の上にはステージ基準板6が固設されている。
【0028】
反射電子検出器7は、電子ビームによってステージ基準板6上のマークが照射された際に生じる反射電子を検出する。
【0029】
図7は、図6Aの1つのカラムの詳細を示す図である。図7を参照しながらマルチソースモジュール1及びカラムの詳細構成を示す図である。
【0030】
マルチソースモジュール1は、電子源(クロスオーバ像)101を形成する電子銃(不図示)を有する。この電子源101から放射される電子の流れは、コンデンサーレンズ102によって略平行な電子ビームとなる。この実施の形態のコンデンサーレンズ102は、3枚の開口電極からなる静電レンズである。
【0031】
コンデンサーレンズ102を通過して形成された略平行な1本の電子ビームは、複数の開孔が2次元配列して形成されたアパーチャアレイ103に照射され、これらの複数の開孔をそれぞれ電子ビームが通過する。アパーチャアレイ103を通過した複数の電子ビームは、同一の光学パワーを有する静電レンズが2次元配列されて形成されたレンズアレイ104を通り、更に、個別に駆動可能な静電型の8極偏向器が2次元配列されて形成された偏向器アレイ105、106を通り、更に、個別に駆動可能な静電型ブランカーが2次元配列されて形成されたブランキングアパーチャアレイ(以下ではブランカーアレイともいう)107を通り抜ける。このブランカーアレイ107の好適な構造及びその製造方法については、第1及び第2の実施の形態として後述する。
【0032】
図8は、マルチソースモジュール1の一部を拡大した図である。図8を参照しながらマルチソースモジュール1の各部の機能を説明する。コンデンサーレンズ102で形成された略平行な電子ビームは、複数の開孔を有するアパーチャアレイ103によって複数の電子ビームに分割される。分割された複数の電子ビームは、対応するレンズアレイ104の静電レンズを介して、ブランカーアレイ107の対応するブランカー上(より正確には、各ブランカーのブランキング電極間)に電子源の中間像を形成する。
【0033】
偏向器アレイ105、106の各偏向器は、ブランカーアレイ107上の対応するブランカーの位置に形成される電子源の中間像の位置(光軸AXと直交する面内の位置)を個別に調整する機能を有する。
【0034】
また、ブランカーアレイ107の各ブランカーで偏向された電子ビーム(すなわち軌道を変更された電子ビーム)は、図7のブランキングアパーチャ(前述の単開孔アパーチャに相当する)APによって遮断されるため、ウエハ4には照射されない。一方、ブランカーアレイ107で偏向されなかった電子ビーム(すなわち軌道を変更されなかた電子ビーム)は、ブランキングアパーチャAPによって遮断されないため、ウエハ4に照射される。すなわち、主偏向器3で複数の電子ビームを偏向させながら、ブランカーアレイ107の複数のブランカーにより、該複数の電子ビームをウエハ4上に照射させるか否かを個別に制御することにより、ウエハ4上に所望のパターンを描画することができる。
【0035】
図7に戻り、各マルチソースモジュール1で形成された電子源の複数の中間像は、それぞれ磁界レンズアレイ21、22、23、24の該当する4つの磁界レンズ(同一カラムの4つの磁界レンズ)を介して、ウエハ4に投影される。
【0036】
ここで、複数の中間像がウエハ4に投影される際の各カラムの光学特性のうち、像の回転、倍率は、ブランカーアレイ107上の各中間像の位置(すなわち、磁界レンズアレイへの電子ビームの入射位置)を個別に調整するための複数の独立した偏向器をそれぞれ有する偏向器アレイ105、106によって個別に補正することができる。すなわち、偏向器アレイ105、106は、ウエハ4に投影される像の回転、倍率をカラムごとに個別に補正するための電子光学素子として機能する。一方、各カラムの焦点位置は、カラム毎に設けられたダイナミックフォーカスレンズ(静電若しくは磁界レンズ)108、109によって個別に調整することができる。すなわち、ダイナミックフォーカスレンズ108、109は、カラムごとに焦点位置を個別に補正するための電子光学素子として機能する。
【0037】
図9は、上記の電子ビーム露光装置のシステム構成を示す図である。
【0038】
ブランカーアレイ制御回路41は、ブランカーアレイ107を構成する複数のブランカー(ブランキング電極)を個別に制御する回路、偏向器アレイ制御回路42は、偏向器アレイ105、106を構成する複数の偏向器を個別に制御する回路、D_FOCUS制御回路43は、ダイナミックフォーカスレンズ108、109を個別に制御する回路、主偏向器制御回路44は、主偏向器3を制御する回路、反射電子検出回路45は、反射電子検出器7からの信号を処理する回路である。これらのブランカーアレイ制御回路41、偏向器アレイ制御回路42、D_FOCUS制御回路43、主偏向器制御回路44、反射電子検出回路45は、カラムの数(col.1〜col.9の9個)と同じだけ装備されている。
【0039】
磁界レンズアレイ制御回路46は、磁界レンズアレイ21,22、23,24のそれぞれの共通コイルCC1、CC2、CC3、CC4を制御する回路、ステージ駆動制御回路47は、ステージ5の位置を検出する不図示のレーザ干渉計と共同してステージ5を駆動制御する制御回路である。主制御系48は、上記複数の制御回路を制御し、電子ビーム露光装置全体を管理する。
【0040】
(光学特性の調整方法の説明)
この実施の形態の電子ビーム露光装置では、磁性体円板の透磁率および開孔形状の不均一性等により、磁界レンズアレイを構成する複数の磁界レンズの電子光学特性が相互に僅かに異なる。例えば、カラムごとに異なる像の回転、倍率のために、実際にウエハに照射される電子ビームの入射位置は、図10のようになっている(ただし、図10は誇張して表現されている)。すなわち、カラムごとに電子光学特性(焦点位置、像の回転、倍率等)が異なる。
【0041】
以下、上記のような問題点を解決する方法として、本発明の好適な実施の形態の電子ビーム露光装置における電子光学特性の調整方法について説明する。
【0042】
主制御系48は、図11に示すような電子光学特性の調整処理を実行する。主制御系48は、このような電子光学特性の調整処理をカラムの電子光学特性の経時変化及び電子光学特性の目標値の変更を考慮して、例えば、ウエハに描画すべきパターンが変更される都度(すなわちジョブの変更の都度)実行する。以下、各ステップを説明する。
【0043】
ステップS101では、主制御系48は、ウエハ上において各カラムを代表する電子ビーム(ここでは、各カラムの複数の電子ビームの中で中心に位置する電子ビーム)の焦点位置を検出するために、ブランカー制御回路41に命じ、焦点位置の検出対象として選択された電子ビームだけをウエハ4側に照射するようにするブランカーアレイ107を制御する。
【0044】
その際、予め、ステージ駆動制御回路47によってステージ5を移動させ、選択された電子ビームの照射位置近傍に基準板6の基準マークを位置させておく。そして、主制御系48は、D_FOCUS制御回路43に命じ、ダイナミックフォーカスレンズ108及び/又は109で電子ビームの焦点位置を振りながら、主偏向制御回路44により、選択された電子ビームで基準マーク上を走査し、基準マークからの反射電子に関する情報を反射電子検出回路45から得る。それにより、電子ビームの現在の焦点位置を検出する。ステップS101では、カラムを代表する電子ビームのすべてに対して以上の処理を実行する。
【0045】
ステップS102では、主制御系48は、図12(a)に示すように、カラムごとに代表する電子ビームについて検出された実際の焦点位置の中から、最大位置(MAXP)と最小位置(MINP)を検出し、その中間位置(CP)を決定する。
【0046】
ステップS103では、主制御系48は、中間位置(CP)が目標位置(TP)になるように、磁界レンズアレイ制御回路46に命じ、磁界レンズアレイ21,22、23,24のそれぞれの共通コイルを調整して、全カラムについて、それらの焦点位置だけを略一定量だけ移動させる。その結果、図12(b)のようになる。すなわち、目標位置とそれぞれのカラムの実際の焦点位置との差の最大値(δmax)が最小になり、次のステップにおいてカラムごとに設けられた焦点位置補正器としてのダイナミックフォーカスコイル108,109による調整量を最小化することができる。これは、カラムごとに設けられた複数の焦点位置補正器108,109を小型化することができること、及び、それらの相互干渉を最小化することができることを意味する。
【0047】
ステップS104では、主制御系48は、図12(b)に示すような目標位置と各カラムの実際の焦点位置との差に基づいて、カラム毎に、焦点位置を目標位置に一致させるように、ダイナミックフォーカスコイル108,109によって焦点位置を調整する。
【0048】
ステップS105では、主制御系48は、ウエハに対する各電子ビームの入射位置を検出するために、ブランカー制御回路41に命じ、選択した電子ビームだけをウエハ側に照射するようにする。その際、予め、ステージ駆動制御回路47によってステージ5を移動させ、選択された電子ビームの理想的照射位置(設計上の照射位置)に基準板6の基準マークを位置させておく。そして、主制御系48は、主偏向制御回路44によって選択された電子ビームで基準マーク上を走査し、基準マークからの反射電子に関する情報を反射電子検出回路45から得る。それにより、電子ビームの現在の照射位置を検出することができる。ステップS105では、以上の処理をすべての電子ビームについて実行する。そして、主制御系48は、カラムごとの実際の電子ビーム照射位置に基づいて、対応するカラムの像の回転、倍率を求める。
【0049】
ステップS106では、主制御系48は、図13(a)に示すように、カラムごとに求められた像の回転、倍率の中から、最大値(MAXV)と最小値(MINV)を検出し、その中間値(CV)を決定する。
【0050】
ステップS107では、主制御系48は、中間値(CV)が目標値(TP)になるように、磁界レンズアレイ制御回路46に命じ、磁界レンズアレイ21,22、23,24のそれぞれの共通コイルを調整して、全カラムについて、それらにおける像の回転、倍率だけ(すなわち、焦点位置を変化させずに)を略一定量だけ移動させる。その結果、図13(b)のようになる。すなわち、目標値と各カラムとの間の実際の像の回転、倍率の差の最大値(δmax)が最小になり、次のステップにおいてカラムごとに設けられた像の回転、倍率補正器としての偏向器アレイ105,106の調整量を最小化することができる。これは、カラムごとに設けられた像の回転、倍率補正器としての偏向器アレイ105,106をそれぞれ構成する複数の偏向器を小型化することができること、及び、該複数の偏向器間の相互干渉を低減することができることを意味する。
【0051】
ステップS107では、主制御系48は、図13(b)に示すような目標値と各カラムとの間の実際の像の回転、倍率の差に基づいて、カラム毎に、像の回転、倍率をそれぞれ目標値に一致させるように、対応する像の回転、倍率補正器としての偏向器アレイ105、106によって像の回転、倍率を調整する。ここで、像の回転、倍率の補正は、偏向器アレイ105,106をそれぞれ構成する複数の偏向器を個別に制御することによりなされる。
【0052】
以下、上記のブランキングアパーチャアレイ(ブランカーアレイ)107及びその製造方法に関して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0053】
<第1実施形態>
図1A〜図1Mは、電子ビーム露光装置のブランキングアパーチャアレイ(アレイ構造体)107の製造方法の第1実施形態を説明する断面図である。なお、図1A〜図1Mは、作図の便宜上、複数対のブランキング電極(複数のブランカー)のうち一対のブランキング電極(1つのブランカー)のみを示している。また、以下の説明において適宜用いられる「一対」という表現は、「複数対」の構成要素を代表するものである。
【0054】
まず、基板301として、例えば、直径4inch(100mm)、厚さ200μmのSiウェハを準備して、図1Aに示すように、その表面及び裏面の双方に、絶縁層302として、プラズマCVD法を用いてSi窒化膜を約1μmの厚さに成膜する。
【0055】
次に、図1Bに示すように、絶縁層302上にレジストを塗布し、これを露光及び現像工程によりパタニングして、複数対の溝に対応する領域以外を覆うレジストパターン303を形成する。このレジストパターン303をエッチングマスクとして、絶縁層302を、例えば反応性イオンエッチング(RIE)法により除去する。
【0056】
次に、図1Cに示すように、レジストパターン303と絶縁層302をエッチングマスクとして、基板(Siウェハ)301を誘導結合型プラズマ(ICP)-RIE法により加工し、複数対の溝304を形成する。このとき、基板301の裏面に形成されている絶縁層(Si窒化膜)302は、エッチングストッパー層として機能する。また、絶縁層302は、後述する導電層306と基板301とを電気的に絶縁するための層としても機能する。
【0057】
次に、図1Dに示すように、レジストパターン303を除去した後、基板301を熱酸化法により酸化することにより、基板301の一対の溝304の側面に、絶縁層305として、例えば厚さ2μmのSi酸化膜を形成する。この絶縁層305は、後述する導電材(ブランキング電極)308と基板301とを電気的に絶縁する。
【0058】
次に、図1Eに示すように、基板301の裏面に、導電層306として、例えばEB蒸着法等により順にCr膜、Pt膜、Cr膜を成膜して積層膜を形成する。ここで、導電層306としてのCr/Pt/Cr積層膜におけるそれぞれの膜厚は、例えばCr膜を500Å、Pt膜を2000Å、Cr膜を500Åとすることができる。さらに、導電層306の上に絶縁層307としてプラズマCVD法等によってSi酸化膜を約1μmの厚さに成膜する。
【0059】
次に、図1Fに示すように、一対の溝304の側面に位置する絶縁層305を残すように、基板301の表面側の絶縁層302及び一対の溝304の底部に位置する絶縁層302のみを、例えばRIE法により、一対の溝304の底部に導電層306が表出するまで、選択的にエッチングして除去する。その他の方法としては、例えば、熱リン酸を用いたウェットエッチングにより、一対の溝304の側面に位置する絶縁層305を残しながら、基板301の表面側の絶縁層302及び一対の溝304の底部に位置する絶縁層302のみを除去することも可能である。或いは、基板301の表面側の絶縁層302及び一対の溝304の底部に位置する絶縁層302が完全にエッチングされた後においても所望の厚さ(絶縁層として機能しうる厚さ)の絶縁層305が残るように、図1Dに示す工程において絶縁層305を十分に厚く形成してもよい。
【0060】
次に、図1Gに示すように、一対の溝304の底部に表出している導電層306をメッキ用電極(シード層)として利用して、電解メッキ法により、一対の溝304内に選択的にメッキを行い、金等からなる導電材(ブランキング電極)306を充填する。言い換えれば、この製造方法によれば、一対の溝304内に導電材308を選択的に成長させることができる。このとき、基板301の裏面の絶縁層307は、溝304内に表出している部分以外の導電層306がメッキされないようにするための保護層として働く。
【0061】
溝304に導電材308を埋め込んだ後、不必要な導電材308を例えば化学的機械的研磨法(CMP)法により研磨して除去する。また、金メッキ前に、Si酸化膜からなる絶縁層305と金からなる導電材308との密着性を向上させる目的で、絶縁層305の表面にCr膜をスパッタ法等により成膜しても良い。また、メッキ材料として、金の他に、例えば銅を用いることもできる。以上により、一対のブランキング電極が形成される。
【0062】
次に、図1Hに示すように、基板301の裏面に位置する導電層306及び絶縁層307をRIE等によりエッチング除去する。
【0063】
次に、図1Iに示すように、基板301の表面側に、絶縁層309として、プラズマCVD法等によってSi酸化膜を約1μmの厚さに成膜し、さらに、絶縁層309上にレジストを塗布し、これを露光及び現像工程によりパタニングして、導電材308上の所定領域に開孔を有するレジストパターンを形成する。このレジストパターンをエッチングマスクとして、導電材308上の所定領域の絶縁層309を例えば反応性イオンエッチング(RIE)法により除去する。さらに、レジストパターンを除去した後、基板の全面に配線層310としての金をスパッター法により堆積させる。
【0064】
次に、図1Jに示すように、配線層310上にレジストを塗布し、これを露光及び現像工程によりパタニングしてレジストパターンを形成する。このレジストパターンをエッチングマスクとして、露出している配線層310を例えば反応性イオンエッチング(RIE)法により除去することにより、配線パターンを形成する。この配線パターンにより複数対のブランキング電極を個別に制御することができる。
【0065】
次に、図1Kに示すように、基板301の表面側にプラズマCVD法等によって絶縁層311としてのSi酸化膜を約1μmの厚さに成膜し、さらに、絶縁層311上の全面に導電層312としての金をスパッター法により堆積させる。この導電層312は、チャージアップ防止用金属層として機能するものであり、アースされる。
【0066】
次に、図1Lに示すように、導電層312上にレジストを塗布し、これを露光及び現像工程によりパタニングして、一対の導電材(ブランキング電極)308間の部分に開孔を有するレジストパターン313を形成する。このレジストパターン313をエッチングマスクとして、導電層312を例えばイオンミリング法によりエッチングして、次に、反応性イオンエッチング(RIE)法により絶縁層311及び絶縁層309をエッチングする。更に、レジストパターン313の開孔部を通して基板301をICP-RIE法によりエッチングした後、該開口部を通して絶縁層(窒化Si膜)302を反応性イオンエッチング(RIE)法で除去する。その結果、一対の導電材(ブランキング電極)308の内側の絶縁膜305間に開孔314が形成される。このとき、絶縁層302は、基板301をエッチングする際のエッチングストッパー層として機能する。
【0067】
次に、図1Mに示すように、開孔314の側壁部のSi酸化膜からなる絶縁層305をHFとNH4Fの混合液を用いてウェットエッチングにより除去して、更に、絶縁層(Si窒化膜)302を例えば熱リン酸を用いてウェットエッチングにより除去する。これにより、ブランキングアパーチャアレイ107が完成する。
【0068】
図2は、図1MのAA’断面図である。図2に示すように、ブランキング電極としての一対の導電材308は、開孔314を通過する電子ビーム315の経路を挟んで対向しており、該一対の導電材308は、それぞれ対応する絶縁層305を介して基板301に固定されている。電子ビーム315と一対の絶縁層305との各間には、導電材308が配置されているので、絶縁層305がチャージアップされても、その電荷によって形成される電界は、電子ビーム315に対して導電材308からなるブランキング電極によって遮蔽される。
【0069】
図3は、さらに電極による遮蔽効果を高めた構造の一例を示す図である。この構造は、図2に示す構造に対して、絶縁層305がチャージアップされた場合にその電界によって形成される電界がブランキングアパーチャアレイの開孔を通過する電子ビーム315に与える影響が小さい。
【0070】
<第2実施形態>
図4A〜図4Mは、電子ビーム露光装置のブランキングアパーチャアレイ(アレイ構造体)107の製造方法の第2実施形態を説明する断面図である。なお、図4A〜図4Mは、作図の便宜上、複数対のブランキング電極(複数のブランカー)のうち一対のブランキング電極(1つのブランカー)のみを示している。また、以下の説明において適宜用いられる「一対」という表現は、「複数対」の構成要素を代表するものである。
【0071】
まず、基板401として、例えば、直径4inch(100mm)、厚さ200μmのSiウェハを準備して、図4Aに示すように、その裏面に絶縁層422としてプラズマCVD法を用いてSi窒化膜を約1μmの厚さに成膜し、その後、基板401を熱酸化法により酸化することにより、基板401の表面に、絶縁層423として例えば厚さ1μmのSi酸化膜を形成する。
【0072】
次に、図4Bに示すように、絶縁層423上にレジストを塗布し、これを露光及び現像工程によりパタニングして、溝を形成すべき領域に開孔を有するレジストパターン424を形成する。このレジストパターン424をエッチングマスクとして、その開孔を通して絶縁層423を例えば反応性イオンエッチング(RIE)法により除去する。
【0073】
次に、図4Cに示すように、レジスト424と絶縁層423をエッチングマスクとして、基板(Siウェハ)401を誘導結合型プラズマ(ICP)-RIE法により加工し、複数対の溝404を形成する。このとき、基板401の裏面に形成された絶縁層(Si窒化膜)422は、基板401をエッチングするときのエッチングストッパー層として機能する他、後述する導電層426と基板401とを電気的に絶縁するための層としても機能する。
【0074】
次に、図4Dに示すように、レジスト424を除去した後、基板401を熱酸化法により酸化することにより、基板401の一対の溝404の側面に、絶縁層425として例えば厚さ2μmのSi酸化膜を形成する。この絶縁層425は、後述する導電材428と基板401とを電気的に絶縁する。
【0075】
次に、図4Eに示すように、基板401の裏面に、導電層426として、例えば、EB蒸着法等により順にCr膜、Pt膜、Cr膜を成膜して積層膜を形成する。さらに、導電層426の上に絶縁層427としてプラズマCVD法等によってSi酸化膜を約1μmの厚さに成膜する。
【0076】
次に、図4Fに示すように、一対の溝404の底部に位置する絶縁層422のみを、例えば熱リン酸を用いたウェットエッチングにより、一対の溝404の底部に導電層426が表出するまで、選択的にエッチングして除去する。
【0077】
次に、図4Gに示すように、プラズマCVD法により、一対の溝404の底部に表出している導電層426上に、導電材(ブランキング電極)428としてのタングステンを選択的に成長させ、一対の溝404内に導電材428を充填する。溝404に導電材428を埋め込んだ後、不必要な導電材428を例えば化学的機械的研磨法(CMP)法により研磨して除去する。以上により、一対のブランキング電極が形成される。
【0078】
次に、図4Hに示すように、絶縁層427上にレジストを塗布し、これを露光及び現像工程によりパタニングして、ブランキング電極を配線するための配線パターンに対応する領域以外を覆うレジストパターンを形成する。このレジストパターンをエッチングマスクとして、絶縁層427及び導電層426を例えば反応性イオンエッチング(RIE)法により除去する。これにより、導電層426が電極の配線パターンとなる。この配線パターンにより複数対のブランキング電極を個別に制御することができる。
【0079】
次に、図4Iに示すように、基板401の裏面側に絶縁層429としてプラズマCVD法等によってSi酸化膜を成膜する。
【0080】
次に、図4Jに示すように、絶縁層429上の全面に導電層430として金をスパッター法により堆積させる。この導電層430は、チャージアップ防止用金属層として機能するものであり、アースされる。
【0081】
次に、図4Kに示すように、導電層430上にレジストを塗布し、これを露光及び現像工程によりパタニングして、一対の導電材(ブランキング電極)428間開孔を有するレジストパターン431を形成する。
【0082】
次に、レジストパターン431をエッチングマスクとして、導電層430を例えばイオンミリング法によりエッチングする。次に、図4Lに示すように、レジストパターン431の開孔を通して反応性イオンエッチング(RIE)法により絶縁層429及び絶縁層422を順にエッチングする。更に、レジストパターン431の開孔を通して基板401をICP-RIE法によりエッチングする。その結果、一対の導電材(ブランキング電極)428の内側の絶縁膜425間に開孔432が形成される。
【0083】
次に、図4Mに示すように、開孔432の側面のSi酸化膜からなる絶縁層425及びSi酸化膜からなる絶縁層423をHFとNH4Fの混合液を用いてウェットエッチングにより除去して、更に、開孔432の側壁部に位置するSi窒化膜422を例えば熱リン酸を用いてウェットエッチングにより除去するとブランキングアパーチャアレイ107が完成する。
【0084】
(デバイスの生産方法)
次に上記の電子ビーム露光装置等の荷電粒子ビーム露光装置を利用したデバイスの生産方法について説明する。
【0085】
図14は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(露光制御データ作成)では設計した回路パターンに基づいて露光装置の露光制御データを作成する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意した露光制御データが入力された露光装置とウエハを用いて、リソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0086】
図15は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によって回路パターンをウエハに描画する。ここで、該露光装置は、露光処理に先立って、上記の方法により、カラムごとに焦点位置が調整されるとともに、カラムごとに像の回転及び倍率が調整される。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0087】
このような製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを低コストに製造することができる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、高い信頼性を有するブランキングアパーチャアレイその他のアレイ構造体を高歩留まりで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】、
【図1B】、
【図1C】、
【図1D】、
【図1E】、
【図1F】、
【図1G】、
【図1H】、
【図1I】、
【図1J】、
【図1K】、
【図1L】、
【図1M】電子ビーム露光装置のブランキングアパーチャアレイ(アレイ構造体)の製造方法の第1実施形態を説明する断面図である。
【図2】図1MのAA’断面図である。
【図3】遮蔽効果を高めた開孔構造を示す図である。
【図4A】、
【図4B】、
【図4C】、
【図4D】、
【図4E】、
【図4F】、
【図4G】、
【図4H】、
【図4I】、
【図4J】、
【図4K】、
【図4L】、
【図4M】電子ビーム露光装置のブランキングアパーチャアレイ(アレイ構造体)の製造方法の第2実施形態を説明する断面図である。
【図5】従来のブランキング電極の形成方法を示す図である。
【図6A】本発明の好適な実施の形態としての電子ビーム露光装置の要部を模式的に示す図である。
【図6B】図6Aに示す電子ビーム露光装置を上方から見た図である。
【図7】図6Aの1つのカラムの詳細を示す図である。
【図8】マルチソースモジュールの一部を拡大した図である。
【図9】電子ビーム露光装置のシステム構成を示す図である。
【図10】複数のカラムの電子光学特性を説明する図である。
【図11】電子光学特性の調整処理を説明する図である。
【図12】磁界レンズアレイによる焦点位置の調整を説明する図である。
【図13】磁界レンズアレイによる像の回転、倍率の調整を説明する図である。
【図14】微小デバイスの製造フローを説明する図である。
【図15】ウエハプロセスを説明する図である。
【符号の説明】
1 マルチソースモジュール
21,22,23,24 磁界レンズアレイ
3 主偏向器
4 ウエハ
5 ステージ
6 基準板
7 反射電子検出器
ML1,ML2,ML3,ML4 磁界レンズ
CC1,CC2,CC3,CC4 コイル
101 電子源
102 コンデンサーレンズ
103 アパーチャアレイ
104 レンズアレイ
105、106 偏向器アレイ
107 ブランカーアレイ
108、109 ダイナミックフォーカスレンズ
41 ブランカーアレイ制御回路
42 偏向器アレイ制御回路
43 D_FOCUS制御回路
44 主偏向制御回路
45 反射電子検出回路
46 磁界レンズアレイ制御回路
47 ステージ駆動制御回路
48 主制御系
301 基板
302 絶縁層
303 レジストパターン
304 溝
305 絶縁膜
306 導電層
307 絶縁層
308 導電材
309 絶縁層
310 配線層
311 絶縁層
312 導電層
313 レジストパターン
314 開孔
401 基板
422 絶縁層
423 絶縁層
424 レジストパターン
425 絶縁層
426 導電層
427 絶縁層
428 導電材
429 絶縁層
430 導電層
432 開孔

Claims (2)

  1. 複数の開孔と、前記複数の開孔をそれぞれ通過する複数の荷電粒子ビームの軌道を制御するために前記複数の開孔にそれぞれ対応して配置された複数対の対向する電極とを有するアレイ構造体の製造方法であって、
    基板の2つの面のうち複数対の対向する溝の形成を開始する面を表面側とし、前記基板の裏面側に第1の絶縁層を形成する裏面側絶縁層形成工程と、
    前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記基板の裏面側の絶縁層上に導電層を形成する導電層形成工程と、
    前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記第1の絶縁層をエッチングストッパー層として前記基板に複数対の対向する溝を形成する溝形成工程と、
    前記溝形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の側面に第2の絶縁層を形成する側面絶縁層形成工程と、
    前記側面絶縁層形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の底部の前記第1の絶縁層をエッチングして前記底部に導電層を表出させる加工工程と、
    前記加工工程の後であって、前記複数対の対向する溝の底部に表出した導電層をメッキ電極として利用して、前記複数対の対向する溝に導電材料をメッキ法により成長させながら前記複数対の溝に前記導電材料を充填し、これにより複数対の対向する電極を形成する電極形成工程と、
    前記電極形成工程の後であって、前記の各対向する電極の間に開孔を形成する開孔形成工程と、
    を含み、
    前記第2の絶縁層は、前記加工工程で前記溝の底部の前記第1の絶縁層がエッチングされる際に前記溝の側面に残存する、前記第1の絶縁層とは異なる材料で構成されることを特徴とするアレイ構造体の製造方法。
  2. 複数の開孔と、前記複数の開孔をそれぞれ通過する複数の荷電粒子ビームの軌道を制御するために前記複数の開孔にそれぞれ対応して配置された複数対の対向する電極とを有するアレイ構造体の製造方法であって、
    基板の2つの面のうち複数対の対向する溝の形成を開始する面を表面側とし、前記基板の裏面側に第1の絶縁層を形成する裏面側絶縁層形成工程と、
    前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記基板の裏面側の絶縁層上に導電層を形成する導電層形成工程と、
    前記裏面側絶縁層形成工程の後であって、前記第1の絶縁層をエッチングストッパー層として前記基板に複数対の対向する溝を形成する溝形成工程と、
    前記溝形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の側面に第2の絶縁層を形成する側面絶縁層形成工程と、
    前記側面絶縁層形成工程の後であって、前記複数対の対向する溝の底部の前記第1の絶縁層をエッチングして前記底部に導電層を表出させる加工工程と、
    前記加工工程の後であって、プラズマCVD法により、前記複数対の対向する溝の底部に表出した導電層の上に導電材料を成長させながら前記複数対の溝に前記導電材料を充填し、これにより複数対の対向する電極を形成する電極形成工程と、
    前記電極形成工程の後であって、前記の各対向する電極の間に開孔を形成する開孔形成工程と、
    を含み、
    前記第2の絶縁層は、前記加工工程で前記溝の底部の前記第1の絶縁層がエッチングされる際に前記溝の側面に残存する、前記第1の絶縁層とは異なる材料で構成されることを特徴とするアレイ構造体の製造方法。
JP2002107961A 2002-04-10 2002-04-10 アレイ構造体の製造方法 Expired - Lifetime JP4248191B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107961A JP4248191B2 (ja) 2002-04-10 2002-04-10 アレイ構造体の製造方法
US10/406,274 US6818911B2 (en) 2002-04-10 2003-04-04 Array structure and method of manufacturing the same, charged particle beam exposure apparatus, and device manufacturing method
EP03252185A EP1355192B1 (en) 2002-04-10 2003-04-07 Array structure for charged particle beam exposure apparatus and device manufacturing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107961A JP4248191B2 (ja) 2002-04-10 2002-04-10 アレイ構造体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003303759A JP2003303759A (ja) 2003-10-24
JP4248191B2 true JP4248191B2 (ja) 2009-04-02

Family

ID=29391855

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002107961A Expired - Lifetime JP4248191B2 (ja) 2002-04-10 2002-04-10 アレイ構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4248191B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2494579B1 (en) * 2009-10-26 2017-08-02 Mapper Lithography IP B.V. Charged particle multi-beamlet lithography system, modulation device, and method of manufacturing thereof
JP6442295B2 (ja) * 2015-01-19 2018-12-19 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビーム像の回転角測定方法、マルチ荷電粒子ビーム像の回転角調整方法、及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003303759A (ja) 2003-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1355192B1 (en) Array structure for charged particle beam exposure apparatus and device manufacturing method
EP1505629B1 (en) Electrostatic lens and charged beam exposure apparatus using the same
JP3796317B2 (ja) 電子ビーム露光方法及びそれを用いたデバイス製造方法
US6784442B2 (en) Exposure apparatus, control method thereof, and device manufacturing method
US20010028038A1 (en) Multi-beam exposure apparatus using a multi-axis electron lens, fabrication method a semiconductor device
JP2957669B2 (ja) 反射マスク及びこれを用いた荷電ビーム露光装置
US20030189180A1 (en) Multi-beam exposure apparatus using a multi- axis electron lens, electron lens convergencing a plurality of electron beam and fabrication method of a semiconductor device
JPH10214779A (ja) 電子ビーム露光方法及び該方法を用いたデバイス製造方法
US6703624B2 (en) Multi-beam exposure apparatus using a multi-axis electron lens, electron lens convergencing a plurality of electron beam and fabrication method of a semiconductor device
JP2004134388A (ja) 粒子光学装置、電子顕微鏡システムおよび電子リソグラフィーシステム
JP2007266525A (ja) 荷電粒子線レンズアレイ、該荷電粒子線レンズアレイを用いた荷電粒子線露光装置
US20010028043A1 (en) Multi-beam exposure apparatus using a multi-axis electron lens, fabrication method of a multi-axis electron lens and fabrication method of a semiconductor device
JP5159035B2 (ja) レンズアレイ及び該レンズアレイを含む荷電粒子線露光装置
JP2007019248A (ja) 偏向器、荷電粒子線露光装置およびデバイス製造方法
JP4248191B2 (ja) アレイ構造体の製造方法
JP2003045789A (ja) 描画装置及び描画方法
JP4116316B2 (ja) アレイ構造体の製造方法、荷電粒子ビーム露光装置並びにデバイス製造方法
JP4541798B2 (ja) 荷電粒子線レンズアレイ、及び該荷電粒子線レンズアレイを用いた荷電粒子線露光装置
JP2008066359A (ja) 荷電ビームレンズアレイ、露光装置及びデバイス製造方法
JP4143204B2 (ja) 荷電粒子線露光装置及び該装置を用いたデバイス製造方法
JP2005136114A (ja) 電極基板およびその製造方法、ならびに該電極基板を用いた荷電ビーム露光装置
JP2006049703A (ja) 荷電粒子線レンズアレイ、及び該荷電粒子線レンズアレイを用いた荷電粒子線露光装置
JP3919255B2 (ja) 電子ビーム露光装置及びデバイス製造方法
JP4532184B2 (ja) 電極およびその製造方法ならびに偏向器アレイ構造体の製造方法
JP2004128284A (ja) 偏向器、偏向器の製造方法、及び荷電粒子線露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4248191

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140123

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term