JP4247656B2 - 生体パターン検出方法及び生体パターン検出装置 - Google Patents

生体パターン検出方法及び生体パターン検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真皮等の皮膚深層パターンを捕捉し得る新規な生体パターン検出方法及び生体パターン検出装置に関するものであり、さらには、これを応用した生体認証方法及び生体認証装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
広く個人認証に用いられている指紋、掌紋等は、皮膚の表皮組織が真皮の凹凸構造に中に沈み込んでできた隆線網が外部から直接見える部分であり、基本的には真皮等の皮膚深層構造を反映するものである。手掌や足底などの部位の皮膚は、皮膚深層に分布する触覚神経終端がより外部刺激を検出し易くする目的や摩擦に対する強度等の生理的理由により、他の部位の皮膚と異なり真皮等の皮膚深層構造の形状と表皮の形状とが一致した独特の皮膚構造を有している。従来から個人認証に用いられてきた指紋は、基本的にこの深層構造の恒久性を利用したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記指紋を用いた生体認証は、いわゆる「なりすまし」等に対して、その対策が必ずしも十分とは言えない。例えば、指紋は容易に他の物体に痕跡として残り、また目視も容易であるために、第三者に偽造される危険性が否定できない。
【0004】
これに対して、例えば他の部位の表皮により生体認証を行うことができれば、前記偽造の危険性を回避できるものと考えられる。しかしながら、表皮層は28日周期で細胞がすべて入れ替わる等、流動的であり、また肌荒れや乾燥などによりさまざまな変化があるため、この部分の紋理には恒久性が無い。また、測定の結果、指幹部や母指球部等では、指先の指紋と全く異なり表皮と表皮下の紋理は全く別でむしろ直交する傾向すらあり、表皮紋理は生体認証には使用することができない。
【0005】
深層構造を直接表皮が反映し目視できる指先の指紋等の特殊な場合と異なり、同じ手掌型といえども母指球等の手掌部、指幹部や手背部の皮膚も含む人体の大半の皮膚では、深層構造の紋理は表皮層の紋理とは一致せず、また、6層からなる表皮構造による散乱や基底細胞等のメラニン色素に可視光が遮蔽されるため、外部から目視することも困難である。このため、例えば指輪型の認証装置を形成する場合、装着時に当該指輪の内側に接触する皮膚紋理はそのままでは認証には使用できないのが実情である。
【0006】
一方、皮膚の深層構造は基本的には生体固有のものであり、また経年変化も指紋等で言われているようにほとんど無く、例えばこの部分に色素を注入した刺青や妊娠線と呼ばれるものの恒久性も同様の部位の性質によるものである。したがって、皮膚の深層構造である表皮下紋理は、生体認証に適するものと考えられるが、直観的に目視できないことや物体に接触しても痕跡が残らないこともあり、指紋と同等の生体認証特性を有しながらも、個人認証方法として顧みられることは無かった。
【0007】
本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたものであり、表皮下に隠れた皮膚深層組織の凹凸隆起分布(表皮下紋理)を把握し得る生体パターン検出方法及び生体パターン検出装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、偽造等による「なりすまし」の危険がなく、恒久的な生体認証が可能な生体認証方法及び生体認証装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するべく種々の検討を重ねてきた。その結果、表皮組織と皮膚深層組織の電気的な特性の違い、あるいは温度差を利用することによりこれらを識別し、表皮に遮蔽されて目視困難な皮膚深層組織の凹凸隆起分布パターンを明瞭化することが可能であり、指紋のように真皮層パターンと表皮層パターンが一致する特殊な場所以外の全身の皮膚及び皮下組織においても、その紋理を検出し、これを生体認証(個人認証)に応用することが可能であるとの知見を得るに至った。
【0009】
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。すなわち、本発明の生体パターン検出方法は、表皮組織と皮膚深層組織との電気特性の相違を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を電気的に読み取り、生体固有のパターンを抽出することを特徴とするものであり、あるいは、表皮組織と皮膚深層組織との温度差を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を読み取り、生体固有のパターンを抽出することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の生体パターン検出装置は、表皮組織と皮膚深層組織との電気特性の相違を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を電気的に読み取る手段を有し、生体固有のパターンを抽出することを特徴とするものであり、あるいは、表皮組織と皮膚深層組織との温度差を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を読み取る手段を有し、生体固有のパターンを抽出することを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明の生体認証方法は、表皮組織と皮膚深層組織との電気特性の相違を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を電気的に読み取り、予め登録されたパターンと照合することにより生体認証を行うことを特徴とするものであり、また、表皮組織と皮膚深層組織との温度差を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を読み取り、予め登録されたパターンと照合することにより生体認証を行うことを特徴とするものである。
【0012】
さらにまた、本発明の生体認証装置は、表皮組織と皮膚深層組織との電気特性の相違を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を電気的に読み取る手段を有し、予め登録されたパターンと照合することにより生体認証が行われることを特徴とするものであり、また、表皮組織と皮膚深層組織との温度差を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を読み取る手段を有し、予め登録されたパターンと照合することにより生体認証が行われることを特徴とするものである。
【0013】
本発明は、表皮の紋理を認証に利用するのではなく、皮膚深層組織、例えば真皮層の紋理を検出して認証に利用するというのが基本的なコンセプトである。皮膚深層組織の表皮下組織形状である凹凸隆起分布パターン(紋理)は、指紋や掌紋、足底紋等と同様に生体固有であり、経年変化が少なく恒久的であるばかりでなく、例えば指先等、指紋として認識可能な部位を除いて、大半の皮膚では表皮層の紋理とは一致せず、表皮構造によって隠蔽されていることから、外部から目視することは困難である。また、物体に接触しても痕跡を残すことはない。したがって、その偽造はほとんど不可能である。
【0014】
さらに、本発明では、上記の通り、指紋のように皮膚角質等の核を喪失して死んだ組織の形状を捕捉するのではなく、皮膚深層組織という生きた組織の形状を捕捉している。この皮膚深層組織は、生体から切り離されるとそのパターンを維持することができない。例えば、皮膚深層組織には、毛細血管が存在するが、この毛細血管の血流がなすパターンは、生体特有のものであり、組織が生体から切り離された場合には、血管萎縮、血流停止、血液喪失等により直ちに消失し、皮膚深層組織全体のパターンにも影響を及ぼす。したがって、本発明では、生体認証と生体所属識別とが一体化され、生体組織を入手しての「なりすまし」は不可能であり、本当の意味での生体認証が実現される。
【0015】
上記皮膚深層組織の表皮下組織形状、例えば真皮層の凹凸隆起分布パターンは、単体の細胞やその痕跡組織の集合体である表皮組織と、密性結合組織である真皮組織の構成の違いが、電気的な特性の違いになることを利用して、電気的に検出することができる。
【0016】
また、皮膚構造において、表皮組織は血管を有さず体温に関して受動的であり、これに対して真皮組織は、血管網を有して血流に起因して体温を能動的に生成する。このような機構に基づいて、表皮組織に対して真皮組織の方が相対的に温度が高くなることから、温度差を利用して表皮下組織形状を検出することもできる。このとき、生体の体温が特定波長の赤外線を放射することに着目し、温度差を赤外線強度差として検出することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した生体パターン検出方法、検出装置、及び生体認証方法、認証装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
例えば指紋による生体認証の場合、他の物体に痕跡(指紋)が容易に残り、また目視が容易であるため第三者に偽造される危険性が否定できず、その対策として、検出された指紋が正しく生体の指のものであるか否かを判定するための生理学的な生体所属識別を別途必要とする。これは、指紋による生体認証では、直接には皮膚角質など核を喪失して死んだ組織の形状を光学的・電気的に捕捉しているためである。
【0019】
上記指紋や虹彩、その他の生体認証手段のセキュリティ強度は、検出精度ではなく、むしろこの生理学的生体所属確認に依存すると言っても良く、例えば指紋による生体認証において生理学的生体所属識別が破られれば、認証対象となる生体組織を入手して容易に「なりすまし」が可能になり、その意味で当該システムのセキュリティ強度は無きに等しいことになる。一般のクレジットカードなどのセキュリティであれば、それが突破されても経済的損失のみで生命身体に直接の危害は発生しないが、上記生体組織の入手による「なりすまし」は、生命身体に重大な二次災害を新たに招く結果になる。以降これを外科的災害(Surgical Hazard)と呼ぶこととする。
【0020】
生体認証においては、一般的な認証技術で用いられる局所的なセキュリティ強度の他に、新たにシステムとして、外科的災害に対するセキュリティ強度の概念が必要であり、利用者の安全をも含めたセキュリティを考慮する必要があるが、従来技術ではその点が明確にされていない。
【0021】
すなわち、生体認証としてのセキュリティは、「本人のものに一致する、かつ本人から切り取られた等のものではない生体組織」という「認証」と認証対象の正常な生体であることを識別する「生体所属識別」という2つの条件をどれほどの信頼性で確立できるかに依存しているが、従来の生体認証技術では単純に前者の認証の精度や信頼性のみ着目されている。この場合、生体認証と言いながら、実は「生体所属識別」することなしに対象を認証することになり、実際には「生体」認証ではないという矛盾を生じてしまう。したがって、実運用も含めたセキュリティシステムとしてみた場合、かかる矛盾から外科的災害という2次災害を誘発する可能性があると言える。
【0022】
最も簡便で何の技術知識も設備も必要としない「なりすまし方法」は、生体から指、腕、眼球等の組織を切断・摘出して第三者が認証を行う方法である。仮に個人の小口預金以下程度の経済的価値しか得られなくても、こうした生体認証手段の導入は、その手口の簡便さゆえ、却って利用者の生命や身体に金銭に換え難い深刻な被害をもたらす結果となる。このため、指紋や目の虹彩等による従来の生体認証方法は、他の認証手段の補足的手段として用いられたり、簡易用途等のように曖昧に限定された形で利用されるに止まり、広く普及させることは困難である。
【0023】
一方、上記指紋による生体認証等の比較的偽造が容易な方法では、例えば静電容量による指紋認証を例に取れば、偽造対策として、指紋表面の汗等の塩分を含む湿度(水分)により皮膚表面を導電体として機能させ、電極との間の静電容量や静電誘導を測定することにより、微小電極と皮膚表面との距離を検出して指紋パターンを捕捉する方法が試みられている。これは、ある意味で生体所属識別を試みた例である。生体から分泌される汗等の塩分を含む電解性の湿度が存在しないと、上記測定は不可能だからである。
【0024】
しかしながら、当該検出方法では認証対象に電解性の湿度の存在は必要ではあるが、それが必ずしも生体由来のものである必要は無く、これ以外に例えば切り取られたものではないことを検出するための生体所属識別は成立していない。そのため、保水性を持つゲル状物質等に指紋パターンを形成した模造物や、切断した指に生理食塩水を噴霧または浸漬したものを用いられても、これを排除することは困難である。
【0025】
また、DNA等を用いた生体認証では、確かにDNAの「偽造」そのものは困難であるが、その認証対象となるDNAが生体に所属しているものなのか、死体や髪の毛から採取されPCRなどで大量複製されたものなのか判別することは、本質的に不可能であり、これも生体所属識別が成立しない方法である。このため、生体認証手段に加えて、赤外線による指の血流検出等、生体認証そのものとは別に生体であることを何らかの方法で識別する新たなセンサーを別途付加するなどの対策が必要となる。
【0026】
ここで、生体認証は「生体・認証」という2つに分離されて、生体認証とは異なるものとなり、認証をフロントドア(front door)とすれば、その認証対象の生体所属識別を認証とは別な物理的検出に依存することは、バックドア(back door)を作ることと同様の問題となる。この矛盾は、バックドアの生体所属識別手段を欺瞞できれば、その時点で認証システムとしてのセキュリティは破綻し、物体を用いた「なりすまし」や、さらには外科的災害が誘発される危険性がある。生体所属識別は、多様性に富む生物組織を前提として「生きている組織か否か」を識別するものであるが、生命とは何かというセントラルドグマでも明らかなように、それ単体のみではその多様性への対応故に識別の間口が大きくなり、結果として欺瞞が可能という本質的な問題を抱えている。生体認証と生体所属識別に用いる検出手段を別々に用意する従来の方法では、生体所属識別のセンシング方法を第三者が容易に発見し解析可能であったと言え、このようなことから、結論として、認証と生体所属識別とが一体化され、認証=生体所属識別であるバックドアのない本当の意味での生体認証方法が求められている。
【0027】
そこで、本発明においては、上記指紋のような表皮紋理を利用するのではなく、皮膚深層組織、例えば真皮層の凹凸隆起分布パターンを検出し、これを利用して生体認証を行うこととする。
【0028】
図1は、皮膚組織の模式図であり、皮膚組織は、大別して表皮1と真皮2とからなる。表皮(Epidermis)1は、角化重層偏平上皮組織であり、角質層11、透明層12、顆粒層13、有棘層14、基底層15、及び基底膜16から構成される。これら各層のうち、顆粒層13、有棘層14及び基底層15は、併せてマルピギー層と呼ばれる。
【0029】
角質層11は、角質細胞間脂質の2分子膜によるラメラ液晶形態を持ち、透明層12はコレステリック型液晶形態を、また顆粒層13はケラトヒアリン顆粒と呼ばれる光を反射・散乱するビーズのような光学的性質を有する塩基性の構造体を細胞質に含んでいる。また、基底層15はメラニン顆粒を持つ等、外部の紫外線等から生体を防御するため光学的に各層で多様な散乱・吸収形態を持っている。特に紫外線帯域の光に対しては、表皮は屈折率の異なる多層薄膜構造から、ある種のダイクロイックな特性を有する。しかしながら、基本的に表皮1は、メラニン色素による着色を除くと可視光領域でも比較的散乱性を有する半透明状の組織である。ただし、可視光の赤や近赤外線よりも長波長の帯域では透過性が高くなる。このため、表皮1下の真皮2の毛細血管網内の血流が散乱され、外部からも例えば顔色や血色として観察することが可能であり、皮膚の色は基本的にメラニン色素と真皮2の毛細血管内の血液により決定される。表皮1は、毛細血管やリンパ液等の電解質の循環が無く、基本的には角質層11に代表されるように誘電体としての性質が強い。
【0030】
一方、真皮(Dermis)2は、表皮1と比較すると全く違う様相を呈している。基本的に、真皮2はコラーゲンやエラスチンからなる密生結合組織と毛細血管網からなり、単体の細胞の集合体で毛細血管が存在しない表皮1とは大きく異なっている。
【0031】
この真皮2は、乳頭層と網状層に分かれている。真皮乳頭層は表皮組織の最下層である基底膜により表皮組織と接する組織であり、結合組織と毛細血管からなり、感覚神経終端が存在する。網状層は一定の配列構造を持つコラーゲンとそれを繋ぐエラスチン、そして、それらの間を埋める基質からなる。真皮2は毛細血管が豊富で、またリンパ液等の循環により電解質に富んでおり、このため表皮1に比べて導電性が著しく高い。
【0032】
本発明では、これらの電気的特性の違いを利用することにより、皮膚深層組織(例えば真皮組織)の凹凸隆起分布パターン等を検出し、生体認証に利用する。
【0033】
図2は、静電誘導を用いて皮膚の電位を検出し、これにより表皮下の真皮組織の深さを検出してその皮下パターンを得る検出装置の一例を示すものである。この検出装置では、相対的に見た場合、表皮層が誘電体としての性質を持ち、真皮層が高い導電性を有することを利用して、検出電極と真皮層との間で発生する静電容量を検出する。
【0034】
上記静電容量を検出するために、図2に示す検出装置では、皮膚表面に接触させる検出面上に複数の微小電極21をマイクロマシニング等により2次元アレー等の形に構成して検出電極面としている。検出電極面の各微小電極21と真皮層との間に容量結合を発生させ、電極に対する距離に応じた静電容量から各微小電極21下の表皮下導電層の距離分布を求め、この分布から表皮下組織形状を検出する。すなわち、皮膚の上に平行に置かれた微小電極21群とそれに皮膚との間でコンデンサを形成し、これらのコンデンサの端子電圧を測定することにより、その値から真皮層の形状を検出する。
【0035】
上記微小電極21は、例えば金属製の円筒状の筐体22内に絶縁担体23によって支持された状態で封入されており、高抵抗を有する抵抗24を介して筐体22と電気的に接続されている。微小電極21と筐体22との間には空隙が設けられており、筐体22を皮膚に接触させた時には、上記微小電極21は、筐体22の開口部22aにおいて所定の距離をもって皮膚と対向する。
【0036】
ただし、ここで問題となるのは、皮膚表面は誘電体としての性質を有するが、それ故に外来のAC電源や蛍光灯のノイズ等の誘導を受け易く、また表面形状的にも角質層のはがれや落屑等があり、そのままでは極めて不安定であることである。このため、指紋検出等では、人体の皮膚に高周波電気信号を印加してこれを検出する方法も考えられているが、このような方法は、指紋等、表皮と真皮パターンが一致する場合には適用可能であるが、これらが一致しない他の部分の皮膚組織では表皮パターンを検出することになる。この場合、表皮パターンには指紋のような恒常性は無く、生体個人認証として使用できない。
【0037】
そこで、これらの問題に対処するために、例えば図3に示すように、金属製の筐体22の開口部に誘電体薄膜25を設ける。接触する皮膚表面との間に誘電体薄膜25を配置し、この誘電体薄膜25と微小電極21を被う接地側と接続された金属製の筐体22を接触させ、筐体22側にもコンデンサを形成させる。これにより、形状的にも皮膚角質の不安定さに影響されることが少なくなる。
【0038】
また、検出電極面に設けられた各微小電極21の表面には、エレクトレット被膜26を設ける。エレクトレット被膜26は、テトラフルオロエチレン等からなる膜に電荷を半永久的に電荷を保持させたものである。このエレクトレット被膜26の恒久分極によって、真皮組織(導電性組織)との間にバイアスとなる静電容量を発生させ、外部から高周波バイアスを加えることなしに各微小電極21の静電容量差の分布を検出して、非侵襲的に皮膚表面から真皮層等の皮膚深層形状を検出することができる。
【0039】
図3の構成の検出装置では、上記筐体22の皮膚側に開口した開口部22aからエレクトレット被膜26を配した微小電極21が前記誘電体薄膜25を介して皮膚との間にコンデンサを形成させる。筐体22は皮膚との対向電極が接地側であり、開口部22a側は逆に検出電極側となる。このため、両方に共通して入る表皮性の電位変動成分は互いに逆極性となり相殺しあう。
【0040】
その一方で、皮膚深部の電位変動は、導電性を持つ真皮層と検出電極である微小電極21との間でキャパシタンスが生じ、該微小電極21から検出させることができるが、筐体22側ではエレクトレット等のバイアスが存在しないため、表面帯電に引きずられて皮膚深層の電位変化は検出できない。このため、皮膚表面の誘導や帯電による影響を相殺し、皮膚深層の電位変化のみを正確に検出できる。
【0041】
前記で抽出された電位変化を皮膚の各点で測定した場合に、表皮の厚みによる容量変化によりそれぞれで検出される振幅が変化する。図4は、2次元マトリクス状に前記の検出電極(微小電極21)を配置することで、歩行時など人体全体に同期して発生する電位変化の振幅の相違によって皮下の導電層の形状を得るものである。
【0042】
図5に示すように、歩行時には人体全体に同期して同一位相の電荷量の変化が足の路面との接地・剥離によって生ずる。歩行に伴う人体電荷量変化について説明すると、歩行に伴い皮膚面上に形成された静電容量型センサーで検出される波形は、下記の2つのメカニズムから生成される。
【0043】
第一のメカニズムは、基本的にはコンデンサマイクと同じものである。マイクの場合には、振動板とエレクトレット電極との間の空隙の距離が振動板の振動により変化し、それにより空隙の静電容量(C)が変化するため、これをFETのゲートを介してインピーダンス変換して捉える。本発明ではマイクの振動板を取り外し、センサーと人体とを誘電体膜を介して密着させて電荷結合する。エレクトレットと誘電体膜との間の空隙でコンデンサ(静電容量)が形成されると同時に、更に人体との電荷結合により、人体の静電容量と当該空隙の静電容量が合成される。この状態が形成されると、人体が歩行運動等によって外界(接地物など)と相互作用してその静電容量が変化すると、それがそのままセンサーにマイクの音声検出のように波形信号として検出される。
【0044】
ここで、人体静電容量(C)は路面との接地と空間の足の位置により変化する。つまり、路面と接していれば、容量が大きく足が路面から離れれば足の裏(靴底)と路面との間に誘電率の低い空気の層ができるため静電容量は著しく小さくなる。また足の路面との接触面積が大きければ容量も大きくなる。コンデンサの静電容量Cは、
C=ε・S/d[F]
(εは電極間の空隙を満たす媒質の誘電率、Sは電極面積、dは電極間の距離)
なる関係が成立する。このため足の接地面積が大きければ電極面積(S)も大きくなり静電容量も大きくなる。
【0045】
第二のメカニズムは、電極自体が帯電センサーとして作用するものであり、金属筒に封入され誘電体膜を介して皮膚と接触しているセンサー内部の電極は、人体の帯電によって誘電体膜上に誘導された電極電圧の電位変化を波形として検出する。
【0046】
よって、この二つのメカニズムによって人体から検出される波形は、基本的に、電位ではなく電荷量であると考えられ、下記の式に従う現象であり、等価回路のシミュレーションによっても観測波形の再現が確認された。
Q(電荷量)=C(静電容量)・V(電極電圧)
【0047】
上記電荷量の変化は、基本的には体全体で同一波形であるが、皮膚組織の微細構造、特に表皮と真皮層との関係によって振幅が異なる。電荷量変移波形は全身で同期するため前記の2次元マトリクス状に構成した微細な検出電極により、振幅の差を比較することにより、各電極での真皮層までの距離を測定し表皮下の形状を得ることができる。
【0048】
このように、電荷を印加する電極等の能動的電荷発生手段を用いず、歩行時等の足の着地・離床等の対物運動により、人体自体に電荷量変化が日常的に発生することを利用して、歩行や動作等の活動に伴って発生する電荷量の変化を各微小電極21で検出し、運動に伴い全身で同期して発生する電荷量の変移波形の各微小電極21における振幅差を皮膚表面と皮下組織との距離として変換し、検出電極面下の真皮層等の皮膚深層形状を検出することができる。
【0049】
静電容量や抵抗による皮膚紋理検出としては、従来、指紋の検出技術としてマイクロマシニングにより微小電極を検出面上に構成し、その上に指が接触した際の指紋の溝と隆線を静電容量や静電誘導により検出する方法が知られている(例えば特開平8−305832号公報、特開平11−19070号公報、特開2001−311752公報参照)。また、指紋ではなく指幹部の皮膚の凹凸パターンに対応した一次元の抵抗分布を用い表面凹凸からなる紋理を用いて個人認証を行う方法(特許第2971296号)や、皮膚表面の汗等の影響を排除した方法として、特定周波数の電気信号を皮膚に接触させた複数の電極から各電極下の皮膚の凹凸による電極との接触・非接触によるインピーダンスの違いを用いて皮膚のパターンを得る方法も考えられている(特開2000−242770)。
【0050】
しかしながら、これら従来の皮膚紋理の検出方法は、静電容量、圧力、抵抗方式の別を問わず、あくまで表層の紋理の検出を目的としたもので、指紋等、皮下真皮層と表皮とで隆起形状が一致している手掌型皮膚の一部にのみ適用可能である。手掌型皮膚の一部以外の皮膚で認証を行おうとすると、恒久性の無い表皮の紋理を検出することとなり、皮膚全般では実用には適さない。また、単純に皮膚表面の電気・光学特性を用いた従来の方法では、生体所属識別が困難であり、バックドア対策のために、別途、何らかの生体所属識別手段を設ける必要があり、構成が複雑化するとともにセキュリティ性の点でも不安がある。
【0051】
また、従来の静電容量方式は、基本的に固定型の認証装置が前提とされているものと考えられ、装置に接地が取れている前提の構成となっている。このため、例えば人体に認証装置を装着し装着者自体を認証するウェアラブルな環境において、例えば冬季の乾燥時に絨毯上を歩いた場合には、検出電極と接地部の双方が強く帯電して正確な検出が困難となる可能性がある。これは、ウェアラブルな環境では、接地部も人体上にあるためである。
【0052】
そうした問題の解決策として、検出電極の他に新たに電極や振動子等の送信手段を用意して人体に密着させ、積極的に人体に伝播するように超音波や一定の高周波信号を印加し、これを皮膚上の微小電極で受信させて皮膚との接触面と非接触面を識別させて指紋パターンを得る方法等が考案されている。しかしながら、こうした方法では構成が複雑となるとともに、前記のこれまでの指紋認証同様、指紋等、手掌型皮膚の一部に限定されるものである。例えば、指輪等に内蔵し、指輪の下の皮膚面を認証に用いることを考えた場合、当該部位では皺などの表皮層の紋理が、真皮層のパターンと直交するがごとく異なる傾向にあるために、恒久性の無い表皮パターンを検出してしまうことになり、認証精度の点でも課題がある。
【0053】
本発明は、先にも述べたように、表皮の紋理ではなく、表皮下組織の形状(例えば真皮層の凹凸隆起分布パターン)を静電容量により検出し、これに基づいて生体認証を行うものであり、上記の不都合は悉く解消される。
【0054】
すなわち、本発明は表皮下組織形状により生体認証を行うものであるため、生体認証と生体所属認識が一致することになり、このため切断した組織を生理食塩水などに浸漬して細胞を生かしていたとしても、血流が存在しないためこれを認証排除し得るものである。認証対象組織は、肺循環と拍動を備えて血流と血液の各ヘモグロビン比率を正しく備える必要があり、仮に腕を外科的に切断して用いようとしても、その腕の各血管を外科的に人工心肺装置に接続し、かつ拍動波形も正確に再現する必要があり、例えば携帯型人工心肺も実用化されていない今日の状況では実現は困難である。また仮に将来それが実用化されたとしても、腕の切断から始まって、各血管と装置への接続、切断された微小血管や神経に対する処置、切断に対する生活反応による組織変化の解消や血流再開後の組織の安定等、高度な外科的技術と医療設備を必要とし、現実的な作業ではない。一方、微細な毛細血管の3次元立体構造や散乱等について、生体を用いないで人工的に同一のものを正確に構成することはさらに困難である。
【0055】
また、本発明は、ウェアラブルな環境に適用することも可能である。例えば、人体装着型または携帯型情報装置において、該装置を保持または装着した際に利用者の皮膚と該装置が接触する面に自然光では目視困難な表皮下の組織又は血管パターン等の検出手段を設け、利用者が該装置を把持または装着する際に、身体と該装置との接触部分の表皮下の皮膚組織パターンを検出して、該装置または該装置とネットワーク接続されたサーバーなどに予め登録してあるパターンと照合し、その結果から少なくとも該装置やネットワークから提供されるサービスの少なくとも一部を許可や制限する、いわゆるアクセスコントロールを実現することが可能である。
【0056】
ところで、上記の検出装置や認証装置を、例えば腕時計型等の人体装着型認証装置とした場合に、装着時に取り付け位置や方向を厳密に定める必要があり、また、生体に緩み無く密着させて生体が活動しても動かないようにする等の対策が必要である。具体的には、皮膚のどの面が認証対象となるのか特定する必要がある。対象領域を含む広範な皮膚領域の干渉パターンを予め登録する方法も考えられるが、広い領域のパターンから特定のパターンを照合する必要があるため、処理上大きな負荷が発生する。携帯型機器にした場合には、消費電力等の点でかかる大きな負荷は好ましくない。
【0057】
例えば、皮膚紋理を用いた生体認証において、指紋等の特殊な場合では渦、馬蹄等の中心が捕捉し易く、また指表面の形状も限られた狭いものであること等から認証対象の位置を特定することが容易である。しかしながら、そうした限定された特異な部位を除いた一般の皮膚においては、領域も指先に比べて広く、且つ指紋のように渦状等の位置特定し易い幾何学的形状を持たない微細な皮膚紋理パターンの中から認証対象となる領域を特定することは極めて難しい。
【0058】
このため、上記のように予め広い領域の皮膚紋理を登録し、認証時に検出した紋理が当該登録パターンに含まれるかを検索する方法も考えられるが、本来不要な領域まで登録するため登録に手間がかかる上に、認証の際の照合にも装置に処理上の負荷と時間がかかる。また、全身の皮膚紋理の登録が理想的であるが前記の理由から実用的ではなく、またその場合に「広い領域」の定義が曖昧であり、実際の運用では、人体の柔軟性やその時々の認証装置への認証対象のコンタクトの違いにより、個認証時に当該領域から外れてしまう可能性もある。
【0059】
そこで、これを解決するための手法として、検出対象皮膚面を皮下血管の分岐部とすることが好適である。当該分岐の形状を用いることで、容易に上記主軸方向を割り出すことができる。例えば、皮下血管の分岐部の位置関係を予め登録時に決定・記録しておけば、認証時に血管分岐部の位置から検出対象皮膚面を簡単に合わせることができる。
【0060】
次に、温度差を利用した生体パターンの検出及び認証について説明する。皮膚構造において、表皮組織は血管を有さず体温に関して受動的であり、これに対して真皮組織は、血管網を有して血流に起因して体温を能動的に生成する。したがって、直射日光への体表の暴露等、外的に熱が印加された場合を除き、表皮組織に比べて真皮組織の方が相対的に皮内温度が高くなる。これを利用して表皮下組織形状を検出する。
【0061】
例えば、先の微小電極の代わりに、サーミスタボロメータやサーモパイル等の温度検出用の微小素子を2次元アレー化し、各点での温度を測定する。このとき、各微小素子下の表皮層の厚さ等に応じて微小素子間で温度差が生ずる。これを利用することで表皮下の真皮層の凹凸分布を検出することができる。特に、温度検出のために人体の放射する赤外線帯域に応じたサーモパイルを用いることにより、太陽光等の外的な熱源による影響を排除することが可能である。
【0062】
また、例えば生体の体温が特定波長の赤外線(例えば波長10μm程度)を放射することに着目し、温度検出手段として赤外線検出手段をマトリクス状に配置して皮膚表面に近接させ、表皮組織下の真皮層パターンを検出することも可能である。マトリクス状の配置された個々の赤外線検出手段においては、表皮の厚さや赤外線発生源である真皮との距離に応じて赤外線強度に差異が発生する。この赤外線強度分布に基づいて、表皮下組織の形状、例えば真皮層の凹凸パターンを検出する。
【0063】
上記において、皮下血管の存在により温度が他の部分よりも局所的に高くなることを利用して、血管位置を特定し、それを用いて生体認証を行うことも可能である。あるいは、検出した毛細血管像を基に、認証対象の位置や方向の特定を行うことも可能であるし、さらには、生体所属識別を行うことも可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、指先等、特定の場所ではなく全身の皮膚でユビキタスに生体認証が可能である。また、認証対象は指紋と異なり外部からは目視できず、指紋や虹彩等のように容易に身体上の場所を特定されることがないため、秘匿性が高く、偽造は困難である。
【0065】
さらに、本発明は、真皮組織のような血流、体液循環に富む場所を用いた認証法であり、これらの変化に対して鋭敏にその特性が変化するため、基本的に生体認証手段と生体所属識別とが完全に一体化していることになる。これにより外科的災害の無効化が実現でき、利用者の安全性を高めることが可能である。
【0066】
さらにまた、本発明の検出装置、認証装置では、例えばウェアラブル装置の人体接触面に検出部を設けることができるため、認証を意識せずに日常の動作で生体認証を完了することができる。また、検出や照合エラーが発生しても利用者に意識されること無くリトライが行われるため、利用者にとって認証のリトライに伴う煩雑さがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】皮膚組織の模式図である。
【図2】皮膚表面電位検出素子の一例を示す模式図である。
【図3】皮膚表面電位検出素子の他の例を示す模式図である。
【図4】皮膚表面電位検出素子を2次元アレイ状に配列した皮下組織パターン検出装置の一例を示す模式図である。
【図5】歩行時に生ずる電位波形の一例を示す波形図である。
【符号の説明】
1 表皮、2 真皮、21 微小電極、22 金属製筐体、23 絶縁担体、25 誘電体薄膜、26 エレクトレット被膜

Claims (8)

  1. 表皮組織と真皮組織との電気特性の相違を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を、生体固有のパターンとして検出する生体パターン検出方法であって、
    所定の間隔をもって平行に配列され、検出対象となる皮膚上に配される複数の電極と真皮組織との間に容量結合を発生させ、各電極における静電容量から表皮下の導電層の距離分布を算出して表皮下組織形状を検出する生体パターン検出方法。
  2. 上記複数の電極は、金属製の筐体内に絶縁担体を介して配置され、該筐体と皮膚の間に誘電体薄膜が介在される請求項1に記載の生体パターン検出方法。
  3. 上記複数の電極の表面にはエレクトレット被膜が設けられ、当該エレクトレット被膜の恒久分極により真皮組織との間にバイアスとなる静電容量を発生させる請求項1に記載の生体パターン検出方法。
  4. 上記表皮下組織形状を、登録されたパターンと照合する請求項1に記載の生体パターン検出方法。
  5. 表皮組織と真皮組織との電気特性の相違を利用して表皮組織に遮蔽された表皮下組織形状を、生体固有のパターンとして検出する生体パターン検出装置であって、
    所定の間隔をもって平行に配列され、検出対象となる皮膚上に配される複数の電極と真皮組織との間に容量結合を発生させる手段と、
    各電極における静電容量から表皮下の導電層の距離分布を算出する手段と
    を有する生体パターン検出装置。
  6. 上記複数の電極は、金属製の筐体内に絶縁担体を介して配置され、該筐体と皮膚の間に誘電体薄膜が介在される請求項に記載の生体パターン検出装置。
  7. 上記複数の電極の表面にはエレクトレット被膜が設けられ、当該エレクトレット被膜の恒久分極により真皮組織との間にバイアスとなる静電容量を発生させる請求項に記載の生体パターン検出装置。
  8. 上記表皮下組織形状を、登録されたパターンと照合する手段をさらに有する請求項に記載の生体パターン検出装置。
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