JP4247150B2 - 超音波殺菌分解装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水などの液体が流れる配管内に超音波振動を与えることにより、液体の殺菌や配管内の目詰まり防止、あるいは超音波振動が与えられた液体による洗浄を可能にする超音波殺菌分解装置に関するものである。
配管内に流れる流体に超音波振動を与える従来の殺菌処理装置は、超音波送波器により水道管の一部に超音波を照射するものがある。飲料水は超音波照射領域を通過する途中で超音波照射により殺菌され、出路から飲用に供される。また、より細菌の破壊を効果的に行う構成としては、水道管の水流路がクランク状となるように構成し、このクランク部の横幅の広い部分を照射領域とし、該領域に超音波を照射して水の流れ方向と直行するように照射を行う。これにより、細菌が音圧の腹を通過するようになり、細菌が効果的に破壊できる(例えば、特許文献1)。
また、超音波振動を利用して被洗浄物を洗浄する従来の超音波洗浄装置は、円錐台カバーの一端に超音波振動子を装着し、他端に超音波振動子の径よりも小さい液体噴出口を形成し、側面に液体導入口を設ける。そして、超音波振動子から発生して液体噴出口をストレートに通過する超音波と内面で反射して液体噴出口を通過する超音波とが液体噴出口の外側で集束するようにして、カバー内に液体導入口から洗浄液を供給して超音波が集束する部分に、液体噴出口に対向して被洗浄物を配設する(例えば、特許文献2)。
特開平11−262762号公報 特許第2521730号公報
上記のような従来の殺菌処理装置では、効果的な殺菌を行うために、照射される超音波にはある程度以上のエネルギが必要であるが、水の流れ方向に垂直に超音波を照射するために、配管側面が超音波に垂直に照射され、配管が損傷したり劣化することがあった。さらに、水道管の水流路がクランク状となるように構成する場合では、形状に制約があり、通常の配管に広く適用できないものであった。
また、上記従来の超音波洗浄装置では、超音波は壁面での反射を繰り返して、最終的に先端部に届く構造になっている。壁面は金属などで作られ、超音波が流体から壁面素材の界面で反射する際、例えば水と金属界面の場合、通常、半分程度のエネルギ減衰を伴うものである。このため、先端部に到達するまで数回の反射は必須であるため、多大なエネルギロスが発生するという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を改善するためになされたものであり、液体の流路に超音波を照射し、照射された超音波が大きなエネルギを有して効果的に細菌、微生物などの殺菌・分解に利用できると共に、配管や周囲の設備に超音波照射による悪影響を与えることが抑制できる超音波殺菌分解装置を提供することを目的とする。
この発明に係る超音波殺菌分解装置は、液体の流路に超音波を照射して細菌、微生物などを殺菌・分解するものであり、上記流路の外周部に配設された超音波振動子と、該超音波振動子から照射される超音波を流路内に集束させる集束手段とを備えたものである。
またこの発明に係る超音波殺菌分解装置は、液体の流路に超音波を照射して細菌、微生物などを殺菌・分解するものであり、上記液体はポンプにて吸い上げられ、該液体の吸い上げ口近傍に配設された超音波振動子と、該超音波振動子から照射される超音波を上記吸い上げ口の流路内に集束させる集束手段とを備えたものである。
またこの発明に係る超音波殺菌分解装置は、液体の流路に超音波を照射して細菌、微生物などを殺菌・分解するものであり、上記流路を形成する配管を先細り形状とし、該配管内で上記液体の流路の周囲を、所定の圧力で該液体と同方向に流れる気体流で覆い、該流路の上流から下流方向に超音波を照射する超音波振動子を備える。そして、該超音波振動子から照射された超音波を上記配管内の上記気体流により反射させて上記配管の先端部近傍で集束するように導き、該集束超音波を上記液体と共に上記先端部から放出するものである。
この発明による超音波殺菌分解装置は、流路の外周部に配設された超音波振動子から照射される超音波を流路内に集束させて用いるため、流路内に超音波集束場が形成され大きなエネルギにて細菌、微生物などを効果的に殺菌・分解できる。また、集束される超音波は、配管に垂直に照射される成分が少ないため、配管や周囲の設備への超音波照射による悪影響を抑制できる。
またこの発明による超音波殺菌分解装置は、液体の吸い上げ口近傍に配設された超音波振動子から照射される超音波を上記吸い上げ口の流路内に集束させて用いるため、液体の吸い上げ口に超音波集束場が形成され大きなエネルギにて細菌、微生物などを効果的に殺菌・分解でき、吸い上げ口の目詰まりを効果的に防止できる。
またこの発明による超音波殺菌分解装置は、流路を形成する配管を先細り形状とし、超音波振動子から下流方向に照射された超音波を上記配管内の流路を覆う気体流により反射させて配管先端部近傍で集束するように導くため、反射の際のエネルギロスを抑制して配管先端部近傍で超音波を大きなエネルギで集束させることができ、細菌、微生物などを効果的に殺菌・分解できる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による超音波殺菌分解装置を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。
図に示すように、配管1内を水などの液体2が矢印の方向に流れて流路が形成されており、配管1の外周部に集束手段としての凹面レンズ4を介して超音波振動子3を配設し、レンズ4と配管1との間に充填材6を設けて超音波殺菌分解装置を構成する。
超音波振動子3で発生した超音波10はレンズ4によって流路内で集束され、焦点5に集まる。この際、配管1の材質、およびレンズ4と配管1との間の充填材6は、流れる液体2とほぼ同程度の音響インピーダンスを持つ材質であり、例えば液体2が水の場合、配管1や充填材6の材質は、水やポリエチレンなど音響インピーダンスが10Ns/mオーダのものとする。
以上のように、この実施の形態では、超音波振動子3から発生される超音波10をレンズ4により液体2の流路内で集束させて超音波集束場を形成する。これにより液体2に大きなエネルギの集束超音波10が照射され、液体2にキャビテーションや超音波噴流を励起させて、細菌、微生物などを殺菌・分解したり、配管の目詰まり物質を分解して破壊する。さらに、同様に気泡の破壊も可能とすることから、液体2中の脱気を実現することができる。
また上述したように、配管1の材質、およびレンズ4と配管1との間の充填材6は、液体2と同程度の音響インピーダンスを持つ材質とすることで、超音波振動子3から液体2までの材質の音響インピーダンスを、液体2の音響インピーダンスと同程度にする。これにより超音波10のエネルギ損失を極力抑制して集束させることができ、液体2に大きなエネルギの集束超音波10を効果的に照射でき、細菌、微生物などの殺菌・分解を促進できる。
また、集束超音波10は配管1の壁面に対し垂直成分が少ないため、配管1や周囲の設備に対する超音波の照射に伴う損傷などの悪影響を防止できる。
また、配管1内壁に付着増殖した微生物が増粘多糖類を産出し、その増粘多糖類が配管1の目詰まり原因になるものであるが、集束超音波10の照射により液体2にキャビテーションや超音波噴流を励起させて、上記のような配管1内壁の付着物も、分解して除去できる。
なお、上記実施の形態1では、超音波の集束手段として凹面レンズ4を超音波振動子3に密着させて設けたが、超音波振動子3自身の振動面を球状に形成して集束手段を持たせても良い。また、平面状の超音波振動子を焦点を結ぶように円形あるいは球状に配列して集束手段を持たせても良い。
振動面が球状の超音波振動子を用いて集束超音波を用いた場合と、単に振動面が平面の超音波振動子を用いた場合とで、配管内壁に付着増殖した微生物に起因する増粘多糖類を模擬して固化させたゼラチンを水中に設置し、例えば3.4MHz、23Wの一定条件でゼラチンに対して超音波照射する比較実験を行った。この結果、振動面が平面の超音波振動子の場合には変化がなかったが、振動面が球状の超音波振動子による集束超音波を用いた場合には、瞬時にゼラチンが破壊された。このように、集束超音波によって効率的に配管の目詰まりが防止できることが確認された。
また、超音波10が異なる物質界面を透過する際にはエネルギ損失が生じるが、図1に示すように、配管1の外周面に反射防止膜7を設置すると、超音波10が界面を透過する際のエネルギ損失が低減でき、殺菌や分解の効率が良くなる。またこのような反射防止膜7は、配管1の外周面のみでなく、配管1の内側に反射防止コ−トとして形成しても良く、また全ての界面に設置しても良い。
また、上記実施の形態で示した超音波殺菌分解装置は、配管1に縦方向に複数個配列させて備えると、より効果的に細菌、微生物などの殺菌・分解処理が行える。さらに、配管の内径が特に細くなっているような箇所に超音波殺菌分解装置を配設すると、より効果的である。
実施の形態2.
次に、上記実施の形態1による超音波殺菌分解装置における集束手段であるレンズ4について詳細に説明する。
上述したように、超音波振動子3から発した超音波10を液体2の流路内で局所的に集束させるため、超音波振動子3にレンズ4を密着させて設けるが、この凹面レンズ4の形状を求める考え方を記す。
図4において、y=y0が振動面であり、上方向に振動が伝わる。集束点は、図中でF(0,F)とする。超音波を1点に集束させ、強め合わせるためには、同時間に同位相で1点に集まる。よって、図中の矢印点線で示す2つの音路20を通る時間が同じになる。液体中音速、レンズ中音速が図中のようにそれぞれc1、c2のとき、図中(x0,y0)で表される振動面から焦点Fに到着する時間と、振動面(x,y0)からレンズ面上(x,y)を通過してFに到達する時間が等しいことから求める。
この凹面レンズ4は、集束焦点までの距離をFとしたとき、例えば次式を満たすx、yで表される表面形状を持つレンズである。
x/{F*(1-μ)/(1+μ)} + {y-F/(1+μ)}/{F/(1+μ)}=1
但し、(μ=液体中音速/レンズ中音速)
上記式で表されるレンズ4は、楕円形状の非球面レンズとなる。またこのレンズ4は金属で作られ、機械的強度を持ち、エネルギ吸収率が低いため温度上昇が少ないという特徴をもつ。また共振周波数が出来るだけ高い超音波振動子3を用いて、焦点距離を小さくすると集束効果がより良くなる。
このような楕円形状を持つ非球面レンズを用意し、超音波振動子を底面にしてその上に楕円形状が上になるようこの非球面レンズを置き、焦点位置まで水を浸して超音波照射を行ない、球面レンズを用いた場合と比較実験を行った。結果、球面レンズを用いた場合は集束が悪く集束径が大きかったが、上記のような非球面レンズを用いた場合は水面の盛り上がりが中央部1箇所となり、ツノが立つような水面の隆起を見せた。このように球面レンズを用いた場合に比べ、上記式で表される楕円形状の非球面レンズを用いた場合には、より1点に超音波が集束することが確認された。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による超音波殺菌分解装置を図について説明する。
図3はこの発明の実施の形態3による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。
図に示すように、上記実施の形態1で示した超音波殺菌分解装置における超音波振動子3の裏面側に反射板9を配設し、超音波振動子3と反射板9との間に充填材8を充填する。超音波振動子3の裏面側の電極面にも絶縁処理を施し、充填材8として、例えば水を充填して流すあるいはレンズ状の金属を充填するなど、液体2とほぼ同程度の音響インピーダンスを有する材質を用いる。
超音波振動子3は、電極の両面から超音波が照射されるものであるが、振動面から大気へのエネルギ透過率はゼロに近い。このため上述したように、超音波振動子3の裏面側に、裏面から出た超音波10aのエネルギ損失が少なくなるように充填材8を介して反射板9を設け、裏面側から放出される超音波10aを反射板9にて反射させて液体2の流路内に集束させる。
これにより、超音波振動子3の裏面側から放出される超音波10aも流路内に集束されて有効利用でき、液体2にさらに大きなエネルギの集束超音波10、10aを効果的に照射でき、細菌、微生物などの殺菌・分解を一層促進できる。
なお、集束超音波10(10a)は、焦点5を通過した後、拡散するが、図4に示すように、配管1の外周部で超音波振動子3と対向する位置に第2の反射板11を配設し、焦点5を通過した後に拡散した超音波を反射板11を用いて、再度焦点5に集束させて利用することもできる。これにより一層効率良く超音波が利用でき、細菌、微生物などの殺菌・分解を一層促進できる。なお図4では、図3で示した超音波殺菌分解装置の構成要素3、4、6、8、9は便宜上省略した。また、図示は省略したが、この場合も反射板11の内側には、配管1との間に液体2とほぼ同程度の音響インピーダンスを有する材質を充填して、超音波10のエネルギ損失が少なくなるようにする。また、反射板11は配管1の壁面中に配設しても良い。
さらに、焦点5を通過した超音波を反射板11を用いて再集束させて利用する図4の構成は、上記実施の形態1および実施の形態3の場合に、同様に適用できる。
実施の形態4.
上記実施の形態3では、超音波振動子3の裏面側に反射板9を配設して、裏面側から放出される超音波10aも有効利用したが、この実施の形態では、裏面側からの超音波10aを、焦点5とは異なる位置に集束させる。
図5に示すように、焦点5aが焦点5よりも所定の距離で下方にずれるように、反射板9aの表面形状を例えば放物線形状などに構成する。これにより、集束超音波10、10aによる殺菌・分解処理の処理範囲を広げることができ、効率的な殺菌・分解処理ができる。
なお、反射板9aの形状が、電子制御等によって可変としても良く、その場合、反射板9aの形状変化によって、焦点5aの位置をスキャンさせることができる。これにより集束超音波10、10aによる殺菌・分解処理の処理範囲をさらに広げることができ、一層効率的な殺菌・分解処理ができる。
実施の形態5.
上記実施の形態1では超音波振動子3を配管1の外周部に配設したが、この実施の形態では図6に示すように、配管1の外周囲を所定の幅で覆うように、例えば、照射面が球状である超音波振動子を配管1周囲で回転させたような回転体形状を有する超音波振動子12を用いる。または回転体形状のレンズを備えるものでも良い。これにより、超音波振動子12の電極面積が増加し、より大きなエネルギで集束超音波10を液体2に照射でき、液体2にキャビテーションや超音波噴流を励起させて、細菌、微生物などを効果的に殺菌・分解する。このような構造の超音波振動子12では、難分解性の対象物でも容易に分解可能となる。
実施の形態6.
超音波振動子3の裏面から放射された超音波エネルギを有効に使用する例を以下に示す。
超音波振動子3の両側の振動面に対して配管1を並列に配置し、超音波振動子1の両側の振動面にそれぞれ凹面レンズ4と充填材6とを配設する。これにより、超音波振動子3は1つでその両側に存在する流路内の液体2に対して集束超音波10を照射でき、効率良く殺菌・分解処理ができる。
実施の形態7.
上記各実施の形態では、超音波振動子3から照射する超音波を集束させるものとしたが、この実施の形態では、図7に示すように、超音波振動子3から液体2の流路に対して垂直方向に照射された超音波10bを、集束手段としての第3の反射板11aにより反射させて流路内に集束させる。反射板11aは、流路の外周部で超音波振動子3と対向する位置に配設するものであり、図7では配管1の壁面中に設けた。
この実施の形態においても、超音波振動子3から発生される超音波10bを液体2の流路内で集束させて、液体2に大きなエネルギの集束超音波が照射できるため、上記実施の形態1と同様に、液体2にキャビテーションや超音波噴流を励起させて、細菌、微生物などを殺菌・分解し、配管の目詰まり物質を分解して破壊することができる。
なお、反射板11aは配管1の外周部に設けても良く、その場合、反射板11aの内側には、配管1との間に液体2とほぼ同程度の音響インピーダンスを有する材質を充填して、超音波10のエネルギ損失が少なくなるようにする。配管1の材質も液体2とほぼ同程度の音響インピーダンスを有する材質されているものとする。
実施の形態8.
次に、液体2がポンプにて配管1内に吸い上げられる場合に用いる超音波殺菌分解装置について説明する。
図8に示すように、液体2は矢印の方向に配管1内を吸い上げられ、液体2を吸い込む入口(吸い上げ口)の内部に焦点5bを作るように、集束手段を備えた超音波振動子3aを設置し、集束超音波を照射する。超音波振動子3aは吸い上げ口直下に配設するのが効果的であるが、吸い上げ口近傍の他の位置でも良い。
ポンプの吸い上げ口である配管1の先端部では、配管1中に生息する微生物の産出する増粘多糖類などが詰まり易く、ポンプ吸い上げの支障となるものであったが、上述したように、超音波殺菌分解装置により集束超音波を吸い上げ口の流路内に照射することにより、目詰まり物質19を分解して除去することができる。また、目詰まり物質19の原因となる細菌、微生物も殺菌・分解することができる。
実施の形態9.
次に、この発明の実施の形態9による超音波殺菌分解装置を図9について説明する。
図に示すように、配管1の外周部に集束手段を備えた、例えば振動面が球状の超音波振動子3bを配設し、配管1との間に図示しない充填材6を設ける。また、液体2の流路中の異物や配管1内壁の付着物を検出する異物検出手段として、例えば検出用超音波振動子21とセンシング部22とを備える。検出用超音波振動子21は、超音波振動子3bよりも上流の配管1の外周部に配設される。さらに、センシング部22に接続された制御部23を備えて、超音波振動子3bからの超音波照射を制御する。
この実施の形態では、検出用超音波振動子21およびセンシング部22にて目詰まり物質等の異物19aを検出すると、その情報を基に、集束超音波10が照射されるように超音波振動子3bからの超音波照射を制御する。これにより、効果的に異物19aを分解することができる。
なお、集束される集束超音波10の焦点距離、集束径、あるいは照射角度を変化させることで集束位置を調整可能に構成すると、検出用超音波振動子21およびセンシング部22からの検出情報を基に、制御部23が超音波照射の集束位置も制御し、確実に異物19aを分解することができる。また、検出用超音波振動子21による異物検出位置と超音波振動子3bとの配設位置を適切に設定することで、配管1内壁の付着物を検出してその付着物に対して集束超音波10を照射することもできる。
図10は、焦点距離、集束径が可変となる超音波振動子3cを用いた場合を示す図である。図に示すように、超音波振動子3cは、複数の平板振動子が連結した構造で、照射面は側面形状が扇形であり、該照射面の形状が変化することにより、焦点距離が変化する。このため、図10(a)に示すように、通常、流路内の中央の焦点5に超音波10を集束させるが、図10(b)に示すように、流路内の端部の焦点5cに超音波10を集束させるように制御できる。
実施の形態10.
次に、この発明の実施の形態10による超音波殺菌分解装置を図11について説明する。
図に示すように、超音波殺菌分解装置を配管1に沿って移動可能に構成する。ここでは、配管1の周囲に密着して移動する所定の幅の円筒管から成る移動体24を構成し、レール25を配して配管1に沿って移動可能とし、この移動体24の外周部に充填材6およびレンズ4を介して超音波振動子3を配設する。また、移動体24は、液体2とほぼ同程度の音響インピーダンスを持つ材質で構成する。
この実施の形態では、超音波殺菌分解装置を配管1に沿って移動可能に構成したため、集束超音波10による殺菌・分解処理の処理範囲を、移動範囲の配管全域に広げることができる。
また、上記実施の形態9で示した異物検出手段を備えて、検出された異物に集束超音波10を照射するように移動体24を移動させると、より効果的に集束超音波10を照射することができる。
また、図11で示した移動体24は上下移動のみであるが、上下だけでなく、回転移動も可能にすると、集束超音波10による殺菌・分解処理の処理範囲をさらに効果的に広でることができる。
実施の形態11.
次に、この発明の実施の形態11による超音波殺菌分解装置を図12について説明する。
図に示すように、流路を形成する配管14を先細り形状とし、配管14内で液体2の流路の周囲を、所定の圧力で液体2と同方向に流れる気体流15で覆い、流路の上流から下流方向に超音波を照射する超音波振動子13を備える。超音波振動子13は平面型振動子を1つあるいは複数個用いて構成する。気体流15は空気や窒素ガスなどをエアーカーテンのように高圧ジェット流で流す。そして超音波振動子13から照射された超音波17を配管14内の気体流15により反射させて配管14の先端部16近傍で集束するように導き、この集束超音波を液体2と共に先端部16から放出する。
この実施の形態では、超音波17は配管壁面の内側の気体流15での反射を繰り返して、最終的に先端部に届く構造になっているが、気体流15での反射の際にはエネルギ損失が殆ど発生しないため、反射の際のエネルギ損失を抑制して超音波17を大きなエネルギで集束させることができ、細菌、微生物などを効果的に殺菌・分解できる。
これにより、液体2内や配管先端部16に付着する細菌、微生物などを効果的に殺菌・分解できる、あるいは、被洗浄物に対して集束超音波を液体2と共に先端部16から放出することにより、被洗浄物表面を効果的に洗浄することができる。
上記各実施の形態では、液体2に対し超音波のみを用いて殺菌・分解処理を行ったが、超音波によるキャビテーションや噴流が発生する反応場において、高電圧パルスや大出力光パルスによる反応場を組み合わせても良く、この相乗効果よって、より効果的な反応場を作り出し、さらに効率良い分解や殺菌が可能となる。
この発明の実施の形態1による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態2によるレンズによる超音波の集束を説明する図である。 この発明の実施の形態3による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態3の別例による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態4による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態5による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態7による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態8による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態9による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態9の別例による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態10による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。 この発明の実施の形態11による超音波殺菌分解装置の構造を示す図である。
符号の説明
1 配管、2 液体、3,3a,3b,3c 超音波振動子、
4 集束手段としてのレンズ、5,5a,5b,5c 焦点、6,8 充填材、
9,9a 反射板 10,10a 超音波(集束超音波)、10b 超音波、
11 第2の反射板、11a 集束手段としての第3の反射板、12 超音波振動子、
13 超音波振動子、14 配管、15 気体流、16 配管先端部、17 超音波、
21 異物検出手段としての検出用超音波振動子、22 センシング部、23 制御部、
24 移動体。

Claims (8)

  1. 液体の流路に超音波を照射して細菌、微生物などを殺菌・分解する超音波殺菌分解装置において、上記流路の外周部に配設された超音波振動子と、該超音波振動子から照射される超音波を流路内に集束させる集束手段とを備えた超音波殺菌分解装置。
  2. 上記超音波振動子と超音波が照射される上記液体の流路との間は、該液体の有する音響インピーダンスとほぼ同程度の音響インピーダンスを有する材質で構成することを特徴とする請求項1記載の超音波殺菌分解装置。
  3. 上記集束手段は、上記超音波振動子の振動面に密着して配された凹面レンズで構成され、該凹面レンズは表面が楕円形状の非球面レンズであることを特徴とする請求項1または2記載の超音波殺菌分解装置。
  4. 超音波振動子の裏面側に反射板を配設し、該超音波振動子と該反射板との間を、上記液体の有する音響インピーダンスとほぼ同程度の音響インピーダンスを有する材質で構成して、上記超音波振動子の裏面側から放出される超音波を上記反射板により反射させて上記流路内に集束させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波殺菌分解装置。
  5. 上記流路の外周部で上記超音波振動子と対向する位置に第2の反射板を配設し、該流路と該第2の反射板との間を、上記液体の有する音響インピーダンスとほぼ同程度の音響インピーダンスを有する材質で構成して、上記超音波振動子から照射された超音波を一旦集束させた後、上記第2の反射板により反射させて上記流路内に再度集束させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超音波殺菌分解装置。
  6. 液体の流路に超音波を照射して細菌、微生物などを殺菌・分解する超音波殺菌分解装置において、上記液体はポンプにて吸い上げられ、該液体の吸い上げ口近傍に配設された超音波振動子と、該超音波振動子から照射される超音波を上記吸い上げ口の流路内に集束させる集束手段とを備えた超音波殺菌分解装置。
  7. 上記集束手段にて集束される集束超音波の焦点距離、集束径、あるいは照射角度を変化させることで集束位置を調整可能としたことを特徴とする請求項記載の超音波殺菌分解装置。
  8. 液体の流路に超音波を照射して細菌、微生物などを殺菌・分解する超音波殺菌分解装置において、上記流路を形成する配管を先細り形状とし、該配管内で上記液体の流路の周囲を、所定の圧力で該液体と同方向に流れる気体流で覆い、該流路の上流から下流方向に超音波を照射する超音波振動子を備えて、該超音波振動子から照射された超音波を上記配管内の上記気体流により反射させて上記配管の先端部近傍で集束するように導き、該集束超音波を上記液体と共に上記先端部から放出することを特徴とする超音波殺菌分解装置。
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