JP4246219B2 - トラクタのキャビン - Google Patents

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Description

本発明は、トラクタのキャビンに係り、より具体的には、キャビンの骨格体を板金製と
したものに関する。
操縦運転装置を取囲んでトラクタ車体に搭載されているトラクタのキャビンは公知であり、例えば特開平8−108741号公報等で提案されている。
特開平8−108741号公報
従来のキャビンにおける骨格体は、引抜き又は押出による鋼管、特に異形パイプ材(以下、単に支柱、ピラー等という)で構成されていた。
すなわち、左右一対の前支柱を左右ステップ部に立設させ、左右一対の後支柱を後車軸ケースに立設させ、この左右一対の前後支柱の上端部に平面視方形状の天井枠にて連結しており、各連結部分はアーク溶接にて接合されていた。
このアーク溶接による接合での骨格体の生産では、生産のライン化が困難であって生産効率が非常に悪く、これがコストアップになっていた。
また、アーク溶接による接合では、溶接欠陥、特に溶接歪が発生しやすく、接合部での強度が低くなって信頼性に欠けるものであった。
そこで本発明は、キャビンの骨格体を板金製とすることによって、生産のライン化が可能で生産効率を向上できるとともに、各部の接合は歪の少ないスポット溶接が可能なトラクタのキャビンを提供することが目的である。
本発明における課題を解決するための具体的手段は、次の通りである。
第1に、左右のフェンダとキャビン天井部とを後ピラーで連結し、キャビン天井部と左右ステップとを前ピラーで連結してキャビン骨格体を構成し、前記左右後ピラーにドアが備えられているトラクタのキャビンにおいて、前記ドアのドア枠が板金製で一体成形されていることである。
第2に、前記ドア枠は天板枠部分を有し、この天板枠部分が後ピラーと一体成形されていることである。
第3に、前記ドア枠は天板枠部分を有し、この天板枠部分が前ピラーと一体成形されていることである。
第4に、前記左右のドア枠の天板枠部分はキャビン天井部を形成する板金製の天井部に接合され、左右のフェンダは板金製のフロアシートに接合されていることである。
また、トラクタのキャビンは次のことを特徴とする。
トラクタのキャビンは、板金製のキャビン天井部と板金製の左右フェンダとを板金製のピラーで連結しているとともに、前記キャビン天井部と左右のステップとを板金製のピラー又は鋼管製のピラーで連結している。
このような構成を採用したことにより、キャビン天井部と左右ステップとを連結している鋼管のピラーの接合部分を除き、各接合部分はスポット溶接が可能となって生産のライン化ができて生産効率が向上できる。
このことは、アーク溶接部分がほとんど必要でなく(キャビン天井部と左右ステップとを鋼管製ピラーで接合したときは、この部分のアーク溶接は予め実施していることができる)、これによって溶接歪も少なく信頼性に富んだキャビンとなるのである。
また、キャビンの骨格体を前述のように板金製で構成することにより、キャビン重量が大幅に軽減できてトラクタ車体に搭載する組立も容易になるだけでなく、トラクタ全体の重量も延いては軽減できることとなり、このことは燃費の無駄も少なくなるし、水田用トラクタにおいては圃場での過度な沈下も少なくなって走行性能、作業性能も向上できるのである。
更に、トラクタのキャビンは、板金製のキャビン天井部と板金製の左右フェンダとを板金製のピラーで連結しており、この連結部がキャビン天井部および左右フェンダに向って末広がり形状とされており、前記キャビン天井部と左右のステップとを板金製のピラーで連結しており、この連結部がキャビン天井部に向って末広がり形状とされている。
このような構成を採用したことによって、キャビン骨格体を板金製として前述した作用効果を奏しながらも、接合部分における応力分散が末広がり形状にて確保されて信頼性に富んだキャビンとできる。
また、末広がり形状部分が、キャビンの前後方向に延伸するとともにキャビンの内外方向に弯曲する三次元構成とされている。
このような構成を採用したことにより、各接合部分においての応力分散を確保しながら、居住空間の拡大化が約束されたのである。
なお、キャビン天井部と左右フェンダとを連結する板金製ピラーについては、当該ピラーの長さ(高さ)を大中小のように用意しておくことにより、機種に大中小があってもこれに即応できて部品の共用化ができるのである。
また、キャビン天井部、ピラー、フェンダを板金製としたとき、プレス成形時にリブを形成しておくことにより、キャビン骨格体としての強度は確保できるのであり、ピラーを板金製としたときは最中構造の中空部を形成しておくことによって、キャビンに空調装置を具備するときにおいてのドレン通路、空調流のダクトとしても利用可能である。
本発明によれば、生産のライン化が可能で軽量にして強固なトラクタのキャビンを提供できる。ドアのドア枠が板金製で一体成形されていることにより、ドア枠の成形が容易となり、より一層の生産効率を向上できる。
また、ドア枠の左右を板金製のフロアシートで互いに接合しているとともに、左右のドア枠における天井枠部分を板金製のキャビン天井部で互いに接合したことにより、キャビンの全体が板金製にできて生産のライン化が約束できる。
この場合、フロアシートについては、座席を支持する後半部分とウォークスルーとなる前半部分とを段差部を介してそれぞれ板金にて個別に形成しておいて段差部をスポット溶接等にて接合することが可能となる。
以下、図を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係るトラクタのキャビン1の全体側面を示している図1および全体正面(前面)を示している図2並びに全体背面(後面)を示している図3において、キャビン1はトラクタ車体2に図示省略した前後左右に備えた防振支持体を介して搭載されており、該キャビン1は、操縦ハンドル3と座席4とを前後に配置して構成されている操縦運転装置5を取囲んでいる。
トラクタ車体2は実質的にミッションケースで構成されていて、その後部上面には左右一対のリフトアーム6を有する作業機昇降用の油圧装置7が備えられており、符号8は左右の後輪を示している。
キャビン1は、板金製のキャビン天井部9と板金製の左右フェンダ10とを板金製のピラー11で連結しているとともに板金製のキャビン天井部9と左右のステップ12とを板金製のピラー又は鋼管製のピラー13で連結することでキャビン骨格体を構成しており、左右ステップ12は実質的に操縦運転装置5に対する乗降口とされていて、この乗降口にはヒンジ金具14を介してドア15が開閉自在として備えられている。
なお、左右のドア15はピラー11に対して上下のヒンジ金具14によって後下り状の傾斜軸X−X廻りに開閉されることによって、その開放時においてステップ12部分においてドア前下部が後上り状となることで乗降空間を拡大して乗降し易いようにされている。
左右のフェンダ10は、立面部10Aとこの上部で後輪8を覆う円弧状で前下り状とされている天板部10Bとで構成されており、立面部10Aにはリブ10Cが形成(プレス成形時に成形)されることでその剛性向上がなされている。
左右のフェンダ10における立面部10Aは板金製のフロアシート16の左右端板がスポット溶接又はフランジボルト結合等で接合されており、該フロアシート16は後半部の座席装着部17と前半部のウォークスルー部18とが段差部19を介して高低差を有して形成されており、図5で示すように座席装着部17には点検窓17Aが形成されており、
該窓17Aを着脱自在なカバー(図示せず)で閉塞した状態でシート支持体を介して座席4が装着されており、ウォークスルー部18には図5で示すように切欠部18Aが形成されており、この切欠部18Aの周縁を利用して操縦ハンドル3、ペダル等を有する操縦ボックスが立設されている。
更に、フロアシート16の座席装着部17に背面板20が連接されて該背面板20は座席4の背もたれの後方にて立設されており、該背面板20の左右端面が左右フェンダ10における立面部10Aの後方にスポット溶接、フランジボルト手段等で接合されている。
ここで、フロアシート16はウォークスルー部18、座席装着部17および背面板20を板金のプレス成形にて一体に形成されており、図7〜9で示すように補強リブ21およびチェンジレバー案内孔22等が形成されている。
但し、フロアシート16は、ウォークスルー部18、座席装着部17および背面板20を個別にプレス成形してこれらを接合したものであってもかまわないし、補強リブ21の形態も任意である。
図1〜図3で示しているキャビン1は天井部9と左右フェンダ10とはいずれも板金製であり、天井部9の後方側寄りと左右フェンダ10の後方側寄りとを板金製のピラー11が連結部23を介して連結されており、該連結部23は実質的にスポット溶接であり、該連結部23は天井部9およびフェンダ10に向って前後に弯曲して延伸する末広がり形状とされることで応力分散して外力が作用しても座屈するのが防止されており、実質的に左右フェンダ10が板金製であることから、その弾性変形を介して外力を担持した状態でトラクタ車体2にマウントされている。
天井部9の前端部と左右ステップ12の前端部とを連結するピラー13は、図1〜図3の実施形態においては鋼製、具体的には略ひょうたん形の異形鋼管とされていて、このピラー13によってキャビン1の剛性を増強するようにされている。
この場合、図9で示すように上取付金具24はピラー13の孔13Aに適合する挿嵌部24Aと天井下面に対するスポット溶接部24Bとを有し、挿嵌部24Aをピラー13の孔13Aに挿嵌してアーク溶接しているとともに、内張金具25はピラー13の外周にアーク溶接しており、一方、下取付金具26はその凹部26Aをピラー13の内側外周に当接させてアーク溶接しており、このように、ピラー13の上下にそれぞれ取付金具24,25,26を予め固着した状態にしておいて、スポット溶接部24B,25Aは組立(生産)ラインにおいて天井部9にスポット溶接し、スポット溶接部26Bはステップ12にスポット溶接しているのである。
ここにおいて、取付金具24,25,26等は連結部を構成しているとともに、キャビン1の前面部は天井部9の前縁、左右のピラー13等によって枠組みされており、該枠組みの下方中央部にボンネット27の外嵌凹部を形成して該ボンネット27の左右両脇(スカート部)を含む全面にはウェザーストリップ等を介して前面ガラスが張設されていて、この前面ガラスには図示省略しているがワイパー等が備えられる。
なお、ピラー13はこれを板金製で構成することも可能であり、この場合、ピラー13の上端部に天井部9の左右前端に末広り状の連結部23を介して接合され、いずれにしても図2で示すようにピラー13をキャビン外方に弯曲突出させることにより、前面ガラスを介しての前方視界を良好にしているとともにキャビン1の居住空間の拡大を図っている。
図1〜3に示しているキャビン1は、ピラー11が座席4の真横ではなくやや後方側寄りに配置(立設)されており、該ピラー11の上下端部が連結部23を介して後方に延伸されることでリヤガラス28の装着部29が構成されている。
装着部29は、左右のピラー11における下端部間若しくは左右フェンダ10の上端部間を互いに連結する平面視にてU字状若しくはコ字形状とされている下リヤ連結体30と、左右のピラー11における上端部間を互いに連結する平面視にてU字形若しくはコ字形状とされている上リヤ連結体31と左右のピラー11における後縁部とによって構成されており、下リヤ連結体30は実質的にフロアシート16における背面板20の上縁を形成し、一方、上リヤ連結体31は実質的に天井部9の後縁を形成している。
上下リヤ連結体30,31の左右コーナー部30A,31Aは実質的に丸味形状とされていて該連結体30,31がキャビン外方に弯曲突出されていることから後方視界性が拡大されているとともにキャビン空間を増大しており、左右ピラー11が座席4のやや後方にあり、かつ、左右コーナ部30A,31Aの前方に位置することから、後方両側の視界性が向上されているのである。
上記装着部29には、球面状で外方に拡大したリヤガラス28の上端部がヒンジ金具28Aを介して図10および図11で示すように開閉自在に装着されており、該リヤガラス28の開閉動作は把手32をオペレータが後方に押込むことにより、左右対のガスダンパー部材33を介してゆっくりと開動作され、一方、把手32をガスダンパー部材33のガス圧等に抗して前方に引込むことによりゆっくりと閉動作され、図示省略した施錠具によって閉姿勢を保持可能である。
ここに、リヤガラス28はその周縁にウェザーストリップ等の弾性縁取材28Bが添接されていて平面視でU字形のリアハッチバックを構成しているのである。リヤガラス28にはワイパー34が設けられているとともに、上リヤ連結体31の左右方向中間部位には後方に向って突出する空調装置(空気調和装置をいい、冷房、暖房、冷・暖房、送風、換気等の機能をもっている)のための外気導入体35が備えられており、該外気導入体35における外気導入面35Aには面状フィルタが着脱自在(交換自在)として備えられている。
外気導入面35Aは後上り傾斜面とされることでリヤガラス28の開度を拡大可能であるとともにフィルタ面を拡大可能とされている。
この実施例では外気導入体35を有することから、上リヤ連結体31は外気導入路のダクトを構成するため中空構造とされており、該上リヤ連結体31に連結されている左右ピラー11も外気導入路のダクトを構成するために中空構造とされており、図12の矢示Aで示すように左右ピラー11の下部およびフェンダ10に形成した図示省略のダクトを介してフロアシート16における背面板20部分に形成したダクト36を介して内外気導入切換ダンパ装置に導入可能である。
ダクト36には内気導入口37が形成されてダクト36には連絡ダクト38を介してエアコン本体(空調装置の本体をいい、蒸発器、ブロアー等を有する)39に接続されている。
図12を参照すると、エアコン本体39は左右フェンダ10における一方の立面部10Aとトラクタ車体2の側面との間でキャビン1の下部に着脱自在に装着されており、実質的にフロアシート16でその上方が覆われており、ここに、エアコン本体39を座席4側方に近接配置することによって該エアコン本体39を天井部9に配置したものに比べキャビン1の居住空間特に、ヘッドクリアランスを拡大できるとともに熱損(熱エネルギーの損失)および圧損(圧力損失)を防止しているとともに、エアコンホース(図示せず)を取外さなくとも取り外せるようになっている。
エアコン本体39の出口は、実質的にフロアシート16の段差部(立面部)19の一側方(図では右側)に形出した開口40であり、この開口40に分岐ダクト41が連通して接続されている。
図12で示すように、分岐ダクト41は分岐主ダクト141と、これの一側方(図では右フェンダ側)に連通接続されていて一方(右側)のフェンダ10における天板部10Bの円弧面に沿って添接されている一方の分岐側ダクト241と、フロアシート16の立面部19の前面にあって分岐主ダクト141に連通接続されていて他側方(左フェンダ)に向って延伸されている連絡ダクト341と、該連絡ダクト341に連通接続されていて他方(左側)のフェンダ10における天板部10Bの円弧面に沿って添接されている他方の分岐側ダクト441と、左右の分岐側ダクト241,441の下部に連通接続されていて左右ステップ12の上面で前方に延伸する左右の連絡ダクト541と、ボンネットの外郭を形造っており、操縦パネルの取付板42の左右で立上っていて左右の連絡ダクト541に連通接続されているデフロスタダクト641とで構成されている。
前記分岐ダクト41は硬質樹脂成形品で構成することが望ましいが、金属製であっても
良く、左右の分岐側ダクト241,441については左右フェンダ10における天板部10Bと一体形成したものでもよく、また、デフロスタダクト641についても取付板42と一体形成したものでもよく、更には左右のデフロスタダクト641については取付板42の上縁に沿う横ダクトで連通連絡しても良い。
左右の分岐側ダクト241,441には、座席4におけるオペレータの胴廻り(太もも、臀部、腰部、腹部、肩部等の上半身を含む)に対する吹出口43A,43Bが上下に間隔をおいて形成されているとともに、足元部分すなわちステップ12のやや上方に対する吹出口44A,44Bが上下に間隔をおいてかつ内外に形成されていて、該吹出口44A,44Bの下段吹出口44Bが外側にあってステップ12の上面における砂等をキャビン外に放出可能とされている。
なお、図12においては、吹出口44A,44Bは左側のみを図示しているが分岐側ダクト241にも同様に形成されている。
連絡ダクト341にも、その左右、左右と中間部に吹出口45が形成されており、また、ダクト541とダクト641との接合部にも後方に向う吹出口46が形成されているとともに、ダクト641には前面ガラスの左右スカート部47A,47Bに対する吹出口48A,48Bが上下に間隔をおいて設けられている。
なお、左右のダクト641を横ダクトで連通連絡したときには、該横ダクトについても吹出口が形成されることが望ましい。
また、前記した吹出口は(図12では43A,43Bについて代表して示している)、風向を変更可能な羽板が付設されていて、温風(暖房用)、冷風(冷房用)、排風(換気用)等の送気方向(風向)をオペレータの希望する部位に変更可能としている。
更に、図示していないが吹出口に付設した羽板とともに吹出口の開口面積を大中小に調整可能なシャッタを付設することにより、送気量、送気圧を調節可能にすることが望ましい。
図14を参照して各吹出口からの送気方向Bおよび送気流Cを示しているように、内気導入口37に対して循環流となってエアコン本体39に送気流が起ることにより、内気導入口37において室内気の短絡(ショートカット)が防止できて熱交換効率を向上している。
図6〜図8を参照してキャビン1の骨格体の他の有用な実施形態のいくつかを説明する。
図6は天井部9の主体部119と、フロアシート16とを板金製として分離構成し、天井部9の左右側縁219、ピラー11および13並びに左右フェンダ10をスポット溶接等によって枠組みしたものである。
図7はドア15のためのドア枠115が板金製で一体成形されており、該ドア枠115を板金製左右フェンダ10の天板部10Bを介して板金製フロアシート16で互いにスポット溶接などで接合しているとともに、左右のドア枠115における天板枠部分115Aを板金製の天井部9で互いにスポット溶接にし接合したものである。
図8は、板金製フロアシート16の左右側縁に板金製の左右フェンダ10をスポット溶接又はボルトナット等で接合してユニットにしているとともに、板金製の天井部9の前側左右に末広り状の連結部23を介して左右の鋼製ピラー13の上端をスポット溶接又はアーク溶接で固着し、左右の鋼製ピラー13の下端はステップ12のコーナ部にスポット又はアーク溶接で固着し、更に、天井部9の後側寄りの左右と左右フェンダ10の天板部10Bとを板金製のピラー11で連結部23を介して連結したものであり、ピラー11は末広り形状部を有しており、その下端の連結部23はフェンダの天板部10Bにスポット溶接することで構成されている。
図6〜図8で明らかなように、板金製のピラー11はその上下端部が前後方向に弯曲部を介して延伸した末広り形状であるとともに、その上下端部はキャビン外方に突出して弯曲し、ここに、三次元構成とされていてキャビンの居住空間を拡大しているとともにプレス成形による成形容易化を図っている。
なお、ピラー(前後左右のものを含む)を板金製としたときは、その断面は長方形(偏
平形)で内部に中空部を有するものとされる。
キャビン天井部9にはその前側で左右方向中央部にルームランプ50が、また、後側の左右にスピーカ51が装着されており、図15および図16ではルームランプ50の装着構成を、図17ではスピーカ51の装着構成を示している。
図15〜17において、天井部9は板金製のアウタルーフ52と発砲樹脂材(発砲PPO材)等よりなるインナールーフ53とからなり、アウタールーフ52にはそれぞれランプ取付ブラケット54、スピーカ取付ブラケット55がボルト等で固着されており、これらをインナールーフ53で覆って見栄えを良くしているとともに、ルーフ52,53の端縁52A,53Aは断面S字形で弾性を有するトリム(縁取り部材)56に形成した溝56Aに嵌装することで接合してインナールーフ53をアウタールーフ52に向ってトリム56の弾性力で押付けるようにされており、このトリム56を備えることによって、ドア15の開閉時にもバタ付くのが防止されているのである。
本発明に係るキャビンの側面図である。 本発明に係るキャビンの正面図である。 本発明に係るキャビンの背面図である。 本発明に係るキャビンの天井部の左半分を示す平面図である。 本発明に係るキャビンのフロアシートの左半分の平面図である。 本発明に係るキャビンの第1例を示す斜視図である。 本発明に係るキャビンの第2例を示す斜視図である。 本発明に係るキャビンの第3例を示す斜視図である。 前ピラーの接合(連結)状態を示す斜視図である。 キャビンの後方から見た斜視図であり、リヤドアー閉じ状態を示している。 キャビンの後方から見た斜視図であり、リヤドアー開き状態を示している。 キャビンのダクト構成を示し天井部を省略した斜視図である。 図12の天井部を示す斜視図である。 空調流の説明図である。 ルームランプ取付部の断面図である。 図15の要部拡大図である。 スピーカ取付部の断面図である。
符号の説明
1 キャビン
9 天井部
10 フェンダ
11 ピラー(後)
12 ステップ
13 ピラー(前)
15 ドア
16 フロアシート

Claims (3)

  1. トラクタ車体に前後左右に備えた防振支持体を介して搭載されていて、左右のフェンダとキャビン天井部とを後ピラーで連結し、キャビン天井部と左右ステップとを前ピラーで連結してキャビン骨格体を構成し、前記左右後ピラーにドアが備えられているトラクタのキャビンにおいて、
    前記ドアのドア枠が板金製で一体成形され、このドア枠は天板枠部分を有し、この天板枠部分が前記後ピラー及び前ピラーと一体成形され、かつキャビン天井部を形成する板金製の天井部に接合されており、
    前記左右のフェンダは板金で形成されかつ板金製のフロアシートの左右端に接合されており、
    前記フロアシートは、座席を装着する座席装着部と、座席の後方で座席装着部から立設してフロアシートに接合された背面板と、前記座席装着部から段差部を介して前部に形成されたウォークスルー部とが設けられていることを特徴とするトラクタのキャビン。
  2. 前記ウォークスルー部は前部に切欠部が形成され、この切欠部の周縁を利用して操縦ボックスが立設されていることを特徴とする請求項1に記載のトラクタのキャビン。
  3. 前記後ピラーは内部に中空部を有する断面長方形に形成され、前記キャビン天井部及びフェンダと末広り状の連結部を介して連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトラクタのキャビン。
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