JP4245957B2 - 中空糸膜等を用いた濾過装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水の濾過処理を中空糸膜等を用いて実施する濾過装置に関し、特に、上水濾過設備等のように濾過流量の多い用途に好適であり、メンテナンス時、交換時等における膜エレメントの取り付け、取り外し作業を容易に行うことができ、しかも、運転時の圧力変動等に影響されることなく、確実に濾過処理機能を発揮することができる中空糸膜等を用いた濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の濾過装置には、各種のものが提案されている。
例えば、中空糸束を装着する管板に正三角形配置に配列された多数の中空糸膜装着孔と、隣接する3個の中空糸束の装着孔で形成される正三角形の1つの中心を頂部とした正三角形配置に管板に埋め込まれた多数の締付ボルトと、隣接する3個の中空糸束装着孔に収容される中空糸束と、締付ボルトに挿入され、かつ締付ボルトに隣接する3個の中空糸束の集束具部に設けられたフランジの上面と係合する固定板と、締付ボルトと螺嵌される締付ナットからなり、締付ナットにより隣接する3個の中空糸束装着孔にパッキン体を介して収容された中空糸束の集束具部に設けられたフランジ上面を固定板で同時に押圧し、フランジ上面の3個所を等間隔で押圧し、多数の中空糸束を管板に液密に収容した流体処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、多数の中空糸膜で構成され、かつ中空糸膜の少なくとも一方の端面が開口した状態で樹脂封止固定されている中空糸膜エレメントと、前記中空糸膜エレメントの樹脂封止固定部が装着される隔壁と、これらを収納するケーシングと、流体の出入口部を有するキャップ、及び前記ケーシングの内側に設けられ前記中空糸膜エレメントの貫通口を有するガイド板からなるカートリッジ型中空糸膜モジュールが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公昭64−5925号公報(第1頁、第1−2図)
【特許文献2】
特開平8−206463号公報(第1−2頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭64−5925号公報(特許文献1)の流体処理装置は、必ずエレメント上部にフランジ部を設ける必要があり、このフランジ部は樹脂製のものが大半であるため、運転時の圧力変動等により破損するおそれがある。
さらに、フランジ部を設けるためには、封止剤(ポッティング剤)を使用して成形する方法と、フランジを設けた部品を使用する二通りの方法があるが、封止剤(ポッティング剤)を使用して成型する方法では、成形時にフランジ部に鬆が発生するなどの技術的な困難さがあり、また、フランジを設けた部品を使用する方法では、部品点数が増え、コストが増加する等の問題を有していた。
また、特開平8−206463号公報(特許文献2)のカートリッジ型中空糸膜モジュールは、エレメント交換時に、キャップ及び隔壁を取り外さなければならないため、工数及び時間が非常にかかる。また、ガイド板がない場合は、下の隔壁にエレメントを取り付けた後、上の隔壁を取り付ける際にエレメントがぐらつくため、確実にシールするのに工数がかかり、しかも、シール部を破損するおそれがある。さらに、片方ループ形状のモジュールを取り付ける場合にも、必ず下の隔壁が必要となるため、モジュールの部品点数が増え、コストが増加する。
【0005】
本発明は、上記の実情に鑑みて開発に至ったものであり、その目的とするところは、特に、上水濾過設備等のように濾過流量の多い用途に好適であり、メンテナンス時、交換時等における膜エレメントの取り付け、取り外し作業を容易に行うことができると共に、運転時の圧力変動等に影響されることなく、確実に濾過処理機能を発揮することができ、しかも、製造コストを低減し、経済性、生産性を向上させた中空糸膜等を用いた濾過装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、エレメント取付板に立設した筒状部の何れか一側より、中空糸膜束等を収納した膜エレメントを装着し、この膜エレメントは、少なくとも一端部にポッティング部を有する中空糸膜束等を保護筒に収納して構成され、前記筒状部の外端部には、内側下方に向かって傾斜したテーパ面を形成し、このテーパ面に環状弾性部材を装着し、前記保護筒に嵌合した固定部材の一部に前記テーパ面と逆傾斜した逆テーパ面を形成し、ボルト・ナットで締付けてテーパ面と逆テーパ面とで環状弾性部材を挟圧保持させ、この環状弾性部材により保護筒の外周面を押圧固定させると共に、前記ポッティング部が位置する前記保護筒の外周面に溝を形成し、この溝に前記環状弾性部材を位置決めするようにした中空糸膜等を用いた濾過装置である。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記環状弾性部材をOリングとした濾過装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における中空糸膜等を用いた濾過装置の一実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明における濾過装置1の一例を示したものであり、図2は、図1における膜エレメント2の取付状態を示している。
本発明における膜エレメント2は、所定の膜長を有する多数(例えば、数百本から数十万本程度)の中空糸膜からなる中空糸膜束3を、本例ではU字状に折り曲げて、樹脂製の筒体である保護筒4内に収納し、この中空糸膜束3の一端部を封止剤等により封止してポッティング部5を設け、このポッティング部5側の中空糸膜を開口させて形成したものであり、前記ポッティング部5の外周部位に位置する保護筒4の外周面には、保護筒4の外周寸法よりも小さい内周寸法である環状弾性部材、本例ではOリング6が装着されている。なお、本例では環状弾性部材としてOリング6を用いているが、これに限定されるものではない。
【0010】
図1に示すように、本発明における濾過装置1は、前記膜エレメント2と、この膜エレメント2を装着する筒状部7を設けたエレメント取付板8と、本例ではボルト9・ナット10を介して、前記筒状部7に対し、着脱可能に設けた環状の固定部材11、及びこれらを収容する容器12等から構成されている。
図2に示すように、前記筒状部7の外端部には、内側下方に向かって傾斜したテーパ面7aが形成されており、また、前記固定部材11の一部に、本例では固定部材11の内周部位に、前記筒状部7のテーパ面7aと逆傾斜した逆テーパ面11aが形成されている。この筒状部7のテーパ面7aに保護筒4の外周面に装着されたOリング6を当接し、本例ではボルト9・ナット10で締付けて、この筒状部7のテーパ面7aと保護筒4に嵌合した固定部材11の逆テーパ面11aとで、Oリング6を挟圧保持すると共に、このOリング6により保護筒4の外周面を押圧固定させることで、エレメント取付板8に適宜数の膜エレメント2を取付配置している。
なお、図2に示すように、前記筒状部7は、エレメント取付板8の貫通孔に嵌合して溶接等により設けられているが、挿入孔7bの内径が貫通孔の内径より同径以上である場合は、この貫通孔の周縁部位に溶接等により設けることも可能である。
【0011】
図1に示すように、本例の容器12は、上部ケーシング13と下部ケーシング14からなり、上部ケーシング13のフランジ13aと下部ケーシング14のフランジ14aとの間にエレメント取付板8の取付部位を配置し、パッキン15,15を介してボルト・ナット16で密封固着している。
上部ケーシング13には、原水流入口17、一次側ベント18、及び一次側ドレン19を設け、また、下部ケーシング14には、濾過水流出口20、二次側ベント21、及び二次側ドレン22を設けており、上部ケーシング13と下部ケーシング14との間にエレメント取付板8を設置して、密封された容器12内を原水室23と濾過水室24に区画している。
また、本例において膜エレメント2は、立設した状態(ポッティング部5が下方に位置)でエレメント取付板8に取付配置されており、従って、上部ケーシング13側に原水室23、下部ケーシング側14に濾過水室24が形成されている。なお、エレメント取付板8と下部ケーシング14とを一体構造としてもよい。
【0012】
運転時には、原水を容器12の原水流入口17より原水室23内に流入させると、原水の所定の圧力が膜エレメント2の中空糸膜に加わって濾過され、膜の孔径より大きなものを除去して濾過水が中空糸膜内に流入し、中空糸膜束3からポッティング部5を通って濾過水室24に入り、濾過水流出口20から浄水が供給される構造となっている。
【0013】
図3は、図1に示す濾過装置1に取付配置された膜エレメント群の一部を平面視した図であり、同図に示すように、本例のエレメント取付板8には、定ピッチで正三角形配置に筒状部7が設けられており、このエレメント取付板8を貫通して設けた筒状部7の挿入孔7b内に膜エレメント2が固定され、膜エレメント2の設置間隔を等間隔に配置している。なお、本例では7個の膜エレメント2を上記した配置で取付しているが、これに限定されるものではない。
【0014】
次に、前記膜エレメント2の取付方法の一例を図面に基づいて説明する。
図4(a)に示すように、エレメント取付板8に立設して形成された筒状部7の挿入孔7bに膜エレメント2を挿入すると、保護筒4の外周面に装着されたOリング6が、筒状部7の外端部に形成された内側下方に向かって傾斜したテーパ面7aに当接して装着する。
ついで、図4(b)に示すように、筒状部7の挿入孔7b内に挿入して装着された膜エレメント2の上部側より、膜エレメント2を挿入孔11bに挿入させながら、固定部材11を筒状部7の上面に位置させ、また、筒状部7の周縁部位であって、本例では筒状部7の中心を重心とした正三角形の頂点にあたる位置にボス部8aが突設されており、このボス部8aに一体的に植立して設けたボルト9を、前記固定部材11の外方突設部に設けた貫通孔11cに挿入させて、この固定部材11を筒状部7の上面に配置する。
前記固定部材11の内周部位には、筒状部7の外端部に形成されたテーパ面7aと逆傾斜した逆テーパ面11aが形成されており、図4(c)に示すように、前記ボルト9に螺合して設けた固定ナット10を締付けると、固定部材11が筒状部7側に押され、これにより、筒状部7のテーパ面7aと固定部材11の逆テーパ面11aとでOリング6を挟圧保持すると共に、このOリング6を筒状部7の軸心方向へ締付け固着して、膜エレメント2の保護筒4の外周面に押圧固定する。これにより、膜エレメント2の取付状態を確実に維持する。
【0015】
前記膜エレメント2をエレメント取付板8から取り外す場合は、ボルト9と螺合した固定ナット10を取り外し、ついで、Oリング6を挟圧保持していた固定部材11を取り外すことで、膜エレメント2を上方向へ取り外すことができる。図4では、膜エレメント2を立設した状態(ポッティング部5を下方に位置)でエレメント取付板8に取付する方法を示しているが、後述する図6に示すように、膜エレメント2を垂設した状態(ポッティング部5を上方に位置)でエレメント取付板8に取付することも可能であり、上記した取付方法と同様の手順で行うことができる。
なお、上記保護筒4の形状、構造等は、上記したものに限定されるものではなく、その他の形状、構造等からなる保護筒、例えば、外周面の適宜位置に、複数の原水流入孔を設けた保護筒でもよく、実施に応じて任意であり、また、上記ボス部8aを設ける位置等は、上記したものに限定されるものではない。
【0016】
上記したように、ボルト9、固定ナット10を介して、エレメント取付板8に立設して形成した筒状部7のテーパ面7aと、保護筒4に嵌合した固定部材11の逆テーパ面11aとでOリング6を挟圧保持すると共に、このOリング6により保護筒4の外周面を押圧固定しているが、他例として、エレメント取付板8に立設して形成した筒状部(図示しない)の先端外周面に雄ねじ部を形成すると共に、固定部材(図示しない)の内周面に雌ねじ部を形成し、この螺着手段を介して、筒状部のテーパ面と保護筒4に嵌合した固定部材の逆テーパ面とで、保護筒4の外周面に装着されたOリング6を挟圧保持すると共に、このOリング6により保護筒4の外周面を押圧固定させることも可能である(図示しない)。
【0017】
また、図5に示すように、保護筒4の外周面に溝4aを形成し、この溝4aの上面をOリング6の一部で覆うように装着し、このOリング6を筒状部7のテーパ面7aと保護筒4に嵌合した固定部材11の逆テーパ面11aとで挟圧保持し、保護筒4の外周面に押圧したとき、Oリング6の一部が溝4aに喰い込み、膜エレメント2の取付状態をさらに確実に維持することもできる。この場合、溝4aをポッティング部5の外周部位、好ましくは、ポッティング部5の外周中央部位に位置する保護筒4の外周面に形成するとよい。
図5(a)〜図5(d)は、上記溝4aの断面形状の一例を示したもので、同図に示すように、保護筒4の外周面に、半円形、四角形、三角形、及び台形等の断面形状を有する溝4aを設けることができる。
【0018】
次に、上記の実施形態の作用を説明する。
中空糸膜で形成した中空糸膜束3を保護筒4に収納し、この中空糸膜束3の一端部を封止してポッティング部5を設けた膜エレメント2と、この膜エレメント2を挿入して装着する筒状部7を設けたエレメント取付板8と、本例ではボルト9・ナット10を介して、前記筒状部7に対し、着脱可能に設けた環状の固定部材11、及びこれらを収容する容器12等から構成される濾過装置1であって、前記筒状部7の外端部には、内側下方に向かって傾斜したテーパ面7aが形成され、また、前記固定部材11の内周部位には、前記筒状部7のテーパ面7aと逆傾斜した逆テーパ面11aが形成されており、本例ではボルト9・ナット10(又は螺着手段等)を介して、この筒状部7のテーパ面7aと保護筒4に嵌合した固定部材11の逆テーパ面11aとでOリング6を挟圧保持すると共に、このOリング6により保護筒4の外周面を押圧固定させることで、膜エレメント2の取付状態を確実に維持することができ、しかも、Oリング6の圧着により、膜エレメント2とエレメント取付板8とを確実にシールすることができ、優れた濾過処理機能を発揮することができる。
このように、テーパ面7a及び逆テーパ面11aを用いた構造とすることにより、Oリング6の狭圧保持力を、Oリング6が保護筒4の外周面を押圧固定する力に効率的に変換しているので、テーパ面を用いない構造に比べて、Oリング6による保護筒4の押圧固定力を強固なものとすることができる。
【0019】
さらに、筒状部7の周縁部位であって、本例では筒状部7の中心を重心とした正三角形の頂点にあたる位置にボルト9を設け、このボルト9を固定部材11の外方突設部に設けた貫通孔11cに挿入し、このボルト9に螺合した固定ナット10を締付けることにより、均等な力でOリング6を押圧させることができる。
【0020】
さらに、膜エレメント2は、エレメント取付板8に立設又は垂設した状態で取付配置することが可能であり、密封容器12内の上部ケーシング13側に原水室23、下部ケーシング側14に濾過水室24を形成する場合は、膜エレメント2を立設した状態でエレメント取付板8に取付配置し、密封容器12内の上部ケーシング13側に濾過水室24、下部ケーシング側14に原水室23を形成する場合は、膜エレメント2を垂設した状態でエレメント取付板8に取付配置することが可能であり、従って、実施に応じて膜エレメント2の取付状態を変更することができる。
さらに、膜エレメント2の交換時、メンテナンス時には、固定ナット10、及び固定部材11の着脱のみで、膜エレメント2の取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
【0021】
さらに、保護筒4の外周面に溝4aを形成し、この溝4aの上面をOリング6の一部で覆うように装着し、このOリング6を筒状部7のテーパ面7aと固定部材11の逆テーパ面11aとで挟圧保持し、保護筒4の外周面に押圧したとき、Oリング6の一部を溝4aに喰い込ませることで、運転時の圧力変動等に影響されることなく、さらに確実に取付状態を維持することができ、また、Oリング6により、ポッティング部5の外周部位に位置する保護筒4の外周面を押圧することで、保護筒4とポッティング部5の剥離を防止すると共に、ポッティング部5の変形を抑制することができる。
【0022】
図6は、本発明における濾過装置の他例を示したものであり、図7に、本例の濾過装置1における膜エレメント2の取付状態を示す。なお、図1及び図2と同一部分は、同一符号で示してその説明を省略する。
図示するように、本例の濾過装置1は、下部ケーシング14に、原水流入口17、一次側ベント18、及び一次側ドレン19を設け、上部ケーシング13に、濾過水流出口20、二次側ベント21、及び二次側ドレン22を設けており、上部ケーシング13と下部ケーシング14との間にエレメント取付板8を設置して、密封された容器12内を下部ケーシング14側に原水室23を、上部ケーシング13側に濾過水室24を設けている。なお、エレメント取付板8と下部ケーシング14とを一体構造としてもよい。
【0023】
図7に示すように、膜エレメント2は、垂設した状態(ポッティング部5が上方に位置)でエレメント取付板8に取付配置されており、筒状部7が膜エレメント2の過度な振動を規制し、Oリング6の装着部位に膜エレメント2の振動に伴う過負荷が加わることを防止している。また、図3と同様に、本例のエレメント取付板8には、定ピッチで正三角形配置に筒状部7が設けられており、このエレメント取付板8を貫通して設けた筒状部7の挿入孔7b内に膜エレメント2が固定され、膜エレメント2の設置間隔を等間隔に配置している。
なお、上記保護筒4の形状、構造等は、本例に限定されるものではなく、その他の形状、構造等からなる保護筒、例えば、外周面の適宜位置に、複数の原液流入孔を設けた保護筒でもよく、実施に応じて任意である。
【0024】
図8は、本発明における更に他の例を示した濾過装置である。なお、図1及び図6と同一部分は、同一符号で示してその説明を省略する。
容器12は、上部ケーシング13、中部ケーシング25、及び下部ケーシング14からなり、上部ケーシング13のフランジ13aと中部ケーシング25のフランジ25aの間、及び中部ケーシング25のフランジ25aと下部ケーシング14のフランジ14aの間のそれぞれに、エレメント取付板8の取付部位を配置し、パッキン15,15を介してボルト・ナット16で密封固着している。
中部ケーシング25には、原液流入口17、一次側ベント18、及び一次側ドレン19を設け、上部ケーシング13、及び下部ケーシング14には、濾過液流出口20,20、二次側ベント21,21、及び二次側ドレン22,22を設けており、上部ケーシング13と中部ケーシング25との間、及び中部ケーシング25と下部ケーシング14との間のそれぞれに、エレメント取付板8を設置して、密封された容器12内を1つの原液室23と2つの濾過液室24,24に区画して設けた濾過装置1である。このように、膜エレメント2を立設した状態でエレメント取付板8に取付配置した膜エレメント群と、膜エレメント2を垂設した状態でエレメント取付板8に取付配置した膜エレメント群とを同一容器12内に配置することも可能である。
【0025】
なお、上記の実施形態では、中空糸膜束3の一端部を封止剤等により封止したポッティング部5を有する膜エレメント2を用いた濾過装置1の例を説明したが、中空糸膜束の両端部にポッティング部を有する膜エレメント(図示しない)を用いてもよく、この場合、膜エレメントの両端にOリング6による押圧固定を用いる(図示しない)。
また、膜エレメントとして、上記の実施形態で述べた中空糸膜の他に、平膜やセラミック膜等にも適用可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、本発明の濾過装置は、エレメント取付板に立設した筒状部の何れか一側より膜エレメントを装着し、前記筒状部の外端部に装着した環状弾性部材を固定部材により筒状部の軸心方向へ締付け固着して、前記環状弾性部材を膜エレメントの外周面に押圧固定する構造であり、従って、従来のように膜エレメントにフランジ部等を設ける必要がなく、少ない部品点数で、しかも低コストで製造することが可能となった。
さらに、前記環状弾性部材により、膜エレメントとエレメント取付板とを確実にシールするので、優れた濾過処理機能を発揮することが可能となった。
さらに、膜エレメントのエレメント取付板への取り付け、取り外しが極めて容易に行うことができ、作業性を向上することが可能となった。
【0027】
さらに、保護筒の外周面に溝を形成し、環状弾性部材を位置決めすると共に、この溝の上面を環状弾性部材の一部で覆うように装着し、膜エレメントの取付時に、この環状弾性部材の一部を溝に喰い込ませることで、運転時の圧力変動等に影響されることなく、さらに確実に膜エレメントの取付状態を維持することが可能となった。
【0028】
さらに、ポッティング部の外周部位、好ましくは、ポッティング部の外周中央部位に位置する保護筒の外周面に溝を形成することで、保護筒とポッティング部の剥離を防止すると共に、ポッティング部の変形を抑制することが可能となった。
【0029】
膜エレメントは、エレメント取付板に立設又は垂設した状態で取付配置することが可能であり、実施に応じて膜エレメントの取付状態を変更することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における濾過装置の一例を示した一部切欠き断面図である。
【図2】図1における膜エレメントの取付状態を示した断面図である。
【図3】図1におけるエレメント取付板に取付配置された膜エレメント群の一部を平面視した平面図である。
【図4】膜エレメントの取付方法の一例を示した説明図である。
【図5】溝の断面形状の一例を示した各断面図である。
【図6】本発明における濾過装置の他例を示した一部切欠き断面図である。
【図7】図6における膜エレメントの取付状態を示した断面図である。
【図8】本発明における濾過装置の更に他例を示した一部切欠き断面図である。
【符号の説明】
1 濾過装置
2 膜エレメント
3 中空糸膜束
4 保護筒
4a 溝
5 ポッティング部
6 環状弾性部材(Oリング)
7 筒状部
7a テーパ面
8 エレメント取付板
9 ボルト
10 ナット(固定ナット)
11 固定部材
11a 逆テーパ面

Claims (2)

  1. エレメント取付板に立設した筒状部の何れか一側より、中空糸膜束等を収納した膜エレメントを装着し、この膜エレメントは、少なくとも一端部にポッティング部を有する中空糸膜束等を保護筒に収納して構成され、前記筒状部の外端部には、内側下方に向かって傾斜したテーパ面を形成し、このテーパ面に環状弾性部材を装着し、前記保護筒に嵌合した固定部材の一部に前記テーパ面と逆傾斜した逆テーパ面を形成し、ボルト・ナットで締付けてテーパ面と逆テーパ面とで環状弾性部材を挟圧保持させ、この環状弾性部材により保護筒の外周面を押圧固定させると共に、前記ポッティング部が位置する前記保護筒の外周面に溝を形成し、この溝に前記環状弾性部材を位置決めするようにしたことを特徴とする中空糸膜等を用いた濾過装置。
  2. 前記環状弾性部材は、Oリングである請求項1に記載の中空糸膜等を用いた濾過装置。
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