JP4245611B2 - 濾過蒸留装置、それに用いるフィルタ、およびドライクリーニング装置 - Google Patents

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Description

本発明は一般に濾過蒸留装置に関するものであり、より特定的には有機溶剤の精製を効率よく行うことができるように改良された濾過蒸留装置に関する。この発明はまた、そのような濾過蒸留装置に用いられる、その寿命を長くすることができるように改良されたフィルタに関する。この発明はまたそのような濾過蒸留装置が取り付けられたドライクリーニング装置に関する。この発明はまたドライクリーニング用有機溶剤の精製を効率よく行うことができるようにされた有機溶剤の精製方法に関する。
ほとんどのクリーニング店では、水洗いすると縮みが出たり、色褪せたりする衣類を、安全に洗うために、ドライクリーニングする。ドライクリーニングは有機溶剤を使用して衣類を洗濯する方法である。一般に使用される有機溶剤はドライゾールである。
図4は、従来のドライクリーニング装置の概念図である。従来のドライクリーニング装置は、衣類を有機溶剤で洗浄する洗浄槽1と、有機溶剤を濾過するフィルタ装置2と、有機溶剤を蓄えるベースタンク3を備える。洗浄槽1とフィルタ装置2は外枠12内に納められている。有機溶剤は、ポンプPにより、ベースタンク3からフィルタ装置2に送られ、濾過され、洗浄槽1に送られ、衣類の洗浄に供される。有機溶剤は、これらの間を循環する。フィルタ装置2は、有機溶剤中のスラッジ(土埃その他の汚れ成分)を除去し、スラッジが洗浄槽1内の衣類に再付着するのを防止する役割を果たしている。
図5(A)は、従来のフィルタ装置2の概念的斜視図である。フィルタ装置2は、外容器4と、外容器4内に装填されるカートリッジ式の、中空部5を有する中空のフィルタ6とからなる。中空部5内には、フィルタ6を支えるフィルタ支軸7が挿入されている。
図5(B)は、図5(A)におけるB−B線に沿う断面図である。図5(B)を参照して、フィルタ6の最外層は不織布31で構成され、その内面をメッシュ網32が被覆し、さらにその内面をメッシュ網32を保護するためのパンチ孔を有する金物33が被覆し、その内側に粒状のカーボン層34が設けられ、その内側をメッシュ網35が被覆し、さらにその内側を、約3mmの厚みの、パンチ孔を有する金物36が被覆している。
図6はフィルタ6の動作を説明するための図であり、図5(B)に相当する断面図で表しているが、図面を簡単にするために、フィルタ6のハッチングは簡略化させている。図6(A)を参照して、フィルタ6は、中空部5を有する筒状形状を有する。衣類の洗浄に供され、汚染された有機溶剤8は矢印で示すようにフィルタ6の壁部材を通って濾過され、中空部5に向かう。このとき、図6(B)を参照して、スラッジ(土埃その他の汚れ成分)9などが除去され、中空部5から清浄な有機溶剤10が取り出され、図4を再び参照して、洗浄槽1に送り込まれる。
従来のドライクリーニング装置は以上のように構成されているので、500〜600回液を回して、洗濯すると(500〜600ワッシャという)、図6(B)を参照して、フィルタ6の表面にスラッジ9がたまり、たまったスラッジ9でフィルタ6の目詰まりを起こす。従って、従来装置では、500〜600ワッシャで、フィルタ6を新しいものに交換する必要があった。しかし、フィルタ6は高価なものであり、わずか500〜600ワッシャで廃棄するのは、経済的に大きな損失であった。
第2の従来例として、図7に示すドライクリーニング装置も用いられている。図4に示す装置と同一部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。この従来装置では、ベースタンク3から汚れた有機溶剤を一部取り出し、これを蒸留して精製する蒸留器11を備える。蒸留器11で精製された有機溶剤はベースタンク3に戻され、フィルタ2、洗浄槽1を循環する。
上記第2の従来例では、蒸留器11を備えるために、汚れ成分が蒸留器11で除かれた分、フィルタ6の目詰まりの程度は減少する。しかしながら、ベースタンク3から汚れた有機溶剤の一部だけを取り出して精製する方法では、ベースタンク3の容量は例えば400Lであり、蒸留器11の容量は例えば80Lであるので、汚れた有機溶剤の大部分が精製されずにベースタンク3内に残り、フィルタ2、洗浄槽1を循環する。したがって、第2の従来例でも、フィルタの寿命は短いものであった。また、スラッジが十分に除去できないために、衣類の洗浄効率が悪いという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、スラッジの除去が十分に行えるように改良された濾過蒸留装置を提供することを目的とする。
この発明の他の目的は、フィルタを長持ちさせることができるように改良された濾過蒸留装置を提供することにある。
この発明のさらに他の目的は、長持ちさせることができるように改良されたフィルタを提供することにある。
この発明のさらに他の目的は、衣類の洗浄効率を高めることができるように改良されたドライクリーニング装置を提供することにある。
この発明はまた有機溶剤の精製を効率よく行うことができるようにされた有機溶剤の精製方法を提供することにある。
本発明にかかる濾過蒸留装置は、ベースタンクから洗浄槽に送り込まれて衣類をドライクリーニングする有機溶剤を、濾過し、蒸留するための濾過蒸留装置である。当該装置は、中空部が形成された筒状の壁を有し、該筒状の壁を、その表面から上記中空部に向けて、付着物を含む有機溶剤を通過させることにより、その壁のろ過作用によって、上記中空部から清浄な有機溶剤を取り出すフィルタと、上記フィルタの中空部に挿入され、該フィ ルタをささえるとともに、該フィルタを軸回転させ、該フィルタの表面に付着した付着物を、上記フィルタの外側に滞留している有機溶剤中に払い落とす、その表面に突起部を有 するフィルタ支軸とを備える。上記フィルタの下部に、自然落下してくる、払い落とされた上記付着物を含む有機溶剤を受け止め、一時的に貯留する貯留容器が設けられている。上記貯留容器に、該貯留容器内の上方部の有機溶剤と下方部の有機溶剤を分離して排出する分離手段が設けられている。当該装置はさらに、分離された下方部の有機溶剤を蒸留する蒸留器を備える。上記フィルタの中空部の内面に、上記中空部に挿入されるフィルタ支 軸の表面に設けられた突起部が係合し、上記フィルタ支軸の回転に伴って、該フィルタを 軸回転させるための受け部材が設けられている。
本発明にかかる濾過蒸留装置によれば、フィルタの表面に付着した付着物を、上記フィルタの外側に滞留している有機溶剤中に払い落とすフィルタ回転手段を備えるので、フィルタを何回も再生させることができる。また、スラッジを多く含む有機溶剤は比重は重く、貯留容器内の下方部に溜まることを利用し、これを選択的に取り出して蒸留するので、精製された有機溶剤のみがベースタンク、フィルタ装置を循環する。ひいては、フィルタの寿命も延びることになる。
この発明の好ましい実施態様によれば、上記フィルタ回転手段は、上記フィルタの上記中空部に挿入され、該フィルタを支えるととともに、該フィルタを軸回転させるフィルタ支軸と、上記フィルタ支軸を軸回転させるモータと、上記フィルタ支軸の表面に設けられた突起物と、上記フィルタの中空部の内面に設けられ、上記突起物が係合し、上記フィルタ支軸の回転に伴って、該フィルタを軸回転させるための受け部材とを備える。
上記フィルタが軸回転することにより、上記フィルタの表面に付着している付着物は払い落とされる。
この発明のさらに好ましい実施態様によれば、上記分離手段は、その一端が上記貯留容器の下方部に接続され、かつその他方端が上記蒸留器に接続され、さらにその管路の開閉を行う開閉バルブを有する蒸留器側管路と、その一端が上記貯留器の、上記上方部と上記下方部の境界部に接続され、かつその他方端が上記ベースタンクに接続され、さらにその管路の開閉を行う開閉バルブを有するベースタンク側管路とを備える。
このように構成することにより、スラッジを多く含む比重の重い有機溶剤と、スラッジを余り含まない比重の軽い有機溶剤に分離させて、それぞれ別個に貯留容器から排出させることができる。
上記ベースタンク側管路は、上記貯留器の上方部と下方部とが、貯留する有機溶剤の容積比で1:3〜3:1になるように、位置を選んで、上記貯留器に接続されているのが好ましい。このように位置を選ぶことにより、比重の重い有機溶剤を選択的に効率よく分離することができる。
上記貯留器の上方部には、該上方部にある有機溶剤を濾過して上記ベースタンクに送り込むための濾過部材が設けられているのが好ましい。上方部にある比重の軽い有機溶剤は蒸留器に送られないが、これはもともとスラッジを余り含まない、また濾過部材によって、大きな埃等が除かれるので、清浄な有機溶剤がベースタンクに送られることになる。
上記蒸留器側管路は、上記貯留容器から上記蒸留器に上記有機溶剤が自然落下するように配置されており、上記ベースタンク側管路は、上記貯留容器から上記ベースタンクに上記有機溶剤が自然落下するように配置されている。このように構成すると、動力を使わず、有機溶剤を移動させることができ、経済的に有利となる。
上記貯留容器には内部の様子を外部から観察するための窓が設けられているのが好ましい。窓から貯留容器内を観察できると、貯留容器内の有機溶剤の液面の位置を確認することができる。
上記貯留器の下方部は、下方向に細るテーパ形状にされているのが好ましい。下方部をテーパにすることにより、下方部にある有機溶剤を残すことなく、全て蒸留器に送り込むことが出来る。
この発明の他の局面に従うフィルタは、衣類をドライクリーニングする有機溶剤を、濾 過し、蒸留するためのものであり、中空部が形成された筒状の壁を有し、該筒状の壁を、その表面から上記中空部に向けて、付着物を含む有機溶剤を通過させることにより、その壁のろ過作用によって、上記中空部から清浄な有機溶剤を取り出すフィルタにかかる。そして、上記フィルタの中空部の内面に、上記中空部に挿入されるフィルタ支軸の表面に設けられた突起部が係合し、上記フィルタ支軸の回転に伴って、該フィルタを軸回転させるための受け部材が設けられている。
当該フィルタが回転することによって、フィルタの表面に溜まっているスラッジが、遠心力等により、フィルタの表面に滞留している有機溶剤中に払い落とされるのである。
この発明のさらに他の局面にかかるドライクリーニング装置は、有機溶剤を蓄えるベースタンクと、衣類を上記有機溶剤で洗濯する洗浄槽と、上記有機溶剤を濾過して蒸留精製し、上記ベースタンクに戻す濾過蒸留手段とを備える。上記濾過蒸留手段は、中空部が形成された筒状の壁を有し、該筒状の壁を、その表面から上記中空部に向けて、付着物を含む有機溶剤を通過させることにより、その壁のろ過作用によって、上記中空部から清浄な有機溶剤を取り出すフィルタと、上記フィルタの中空部に挿入され、該フィルタをささえ るとともに、該フィルタを軸回転させ、該フィルタの表面に付着した付着物を、上記フィルタの外側に滞留している有機溶剤中に払い落とす、その表面に突起部を有するフィルタ 支軸と、上記フィルタの下部に設けられ、自然落下してくる、払い落とされた上記付着物を含む有機溶剤を受け止め、一時的に貯留する貯留容器と、上記貯留容器に設けられ、上方部の有機溶剤と下方部の有機溶剤を分離して排出する分離手段と、分離された下方部の有機溶剤を蒸留する蒸留器とを備える。上記フィルタの中空部の内面に、上記中空部に挿 入されるフィルタ支軸の表面に設けられた突起部が係合し、上記フィルタ支軸の回転に伴 って、該フィルタを軸回転させるための受け部材が設けられている。
上記ドライクリニング装置において、上記分離手段は、洗浄後の有機溶剤を比重の重い 部分と比重の軽い部分の2つに分け、比重の重い部分を選択的に取り出して、上記蒸留器 に排出し、比重の軽い部分は上記ベースタンクに直接排出することを特徴とする。
この発明によれば、スラッジを多く含む有機溶剤は比重が重いので、貯留容器内の下方部に溜まり、これが選択的に取り出され蒸留される。一方、蒸留の必要のない、スラッジを含まない比重の軽い有機溶剤は蒸留せずに、直接上記ベースタンクに戻す。したがって、有機溶剤の精製効率が良くなる。
この発明の好ましい実施態様によれば、上記比重の軽い部分を、上記ベースタンクに排出する前に、濾過する濾過手段をさらに備える。
上方部にある有機溶剤は蒸留器に送られないが、濾過部材によって、大きな埃等が除かれ、清浄な有機溶剤がベースタンクに送られることになる。
この発明の好ましい実施態様によれば、上記付着物はスラッジを含む。
本発明によれば、フィルタに付着した付着物を除去できるので、フィルタを何回も再生させることができる。また、スラッジを多く含む有機溶剤は比重が重く、貯留容器内の下方部に溜まることを利用して、スラッジを多く含む有機溶剤を選択的に取り出し、蒸留するので、精製効率が良くなり、ひいては、十分に精製された有機溶剤がベースタンク、フィルタ装置、洗浄槽を循環する。ひいては、フィルタの寿命も延び、また衣類の洗浄効果も高まる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るドライクリーニング装置の概念図である。図4に示す従来技術と同一部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。図1を参照して、本発明にかかる濾過蒸留装置13は、ベースタンク3から洗浄槽1に送り込まれて衣類をドライクリーニングする有機溶剤を、濾過し、蒸留するものであり、フィルタ6を含むフィルタ装置2と貯留容器14と蒸留器15を備える。後述するように、フィルタ支軸16はモータ19によって回転する。
図2(A)は、フィルタ装置2の概念的な斜視図であり、図2(B)は、図2(A)におけるB−B線に沿う断面図である。これらの図を参照して、フィルタ装置2は、中空部5が形成された筒状の壁を有し、該筒状の壁を、矢印に示すように、その表面から中空部5に向けて、スラッジを含む有機溶剤を通過させることにより、その壁のろ過作用によって、中空部5から清浄な有機溶剤を取り出すフィルタ6を備える。
フィルタ6は、軸回転することによって、後述するように、その表面に付着したスラッジを、フィルタ6の外側に滞留している有機溶剤中に払い落とすことができるようになっている。図2(B)に示すように、フィルタ6の中空部5には、該フィルタ6を支えるととともに、該フィルタ6を軸回転させるフィルタ支軸16が挿入されている。フィルタ支軸16の表面に突起物17が設けられている。フィルタ6の中空部5に面する内面には、フィルタ支軸16の表面に設けられた突起物17が係合し、フィルタ支軸16の回転に伴って、該フィルタ6を軸回転させるための、パンチ孔を有する金物で形成された受け部材28が設けられている。なお、フィルタ支軸16の表面に突起物17を設けることおよび受け部材28を設けることを除いて、フィルタ6の断面図は、図5(B)に示す通りである。受け部材28は、フィルタ6の内面に例えば溶接等で固定される。フィルタ支軸16の表面の突起物17が、フィルタ6の内面に設けられた受け部材28に係合した状態で、図1に示すように、フィルタ支軸16がモータ19によって回転することにより、フィルタ6が回転する。
フィルタの他の態様として図2(C)に示すように、強度を増させるために、受け部材28を周面上の4か所に設けても良い。このように構成すると、受け部材28のそれぞれを小さくすることができ、中空部5の容積を広くとることができるという効果を奏する。
図1を再度参照して、フィルタ装置2の下部に、落下してくるフィルタ装置2内の有機溶剤を、払い落とされたスラッジとともに受け止め、一時的に貯留する貯留容器14が設けられている。貯留容器14の下方部は、下方向に細るテーパ形状にされている。
貯留容器14には、該貯留容器14内の上方部に位置する有機溶剤20aと下方部に位置する有機溶剤20bを分離して排出する分離手段が設けられている。分離手段は、その一端が貯留容器14の下方部に接続され、かつその他方端が蒸留器15に接続され、さらにその管路の開閉を行う開閉バルブ21を有する蒸留器側管路22と、その一端が貯留容器14の、上方部と下方部の境界部に接続され、かつその他方端がベースタンク3に接続され、さらにその管路の開閉を行う開閉バルブ23を有するベースタンク側管路24とから形成される。
ベースタンク側管路24は、貯留容器14の上方部と下方部とが、貯留する有機溶剤20a、20bの容積比で1:3〜3:1になるように、位置を選んで、貯留容器14に接続されている。例えば、フィルタ装置2に収容される有機溶剤の容積が150Lの場合、ベースタンク側管路24を取り付ける位置は、下方部の有機溶剤20bの容積が80L、上方部の有機溶剤20aの容積が70Lになるように選ばれるのが好ましい。スラッジを多く含むものは、おおよそ80Lであることが経験的に確認されているからである。
貯留容器14の上方部には、比重の軽い有機溶剤20aを濾過してベースタンク3に送り込むための濾過部材25が設けられている。
蒸留器側管路22は、貯留容器14から蒸留器15に有機溶剤20bが自然落下するように配置されており、ベースタンク側管路24は、貯留容器14からベースタンク3に有機溶剤20aが自然落下するように配置されている。貯留容器14には、内部の様子を外部から観察するための窓26が設けられている。
次に動作について説明する。
図3(A)と図3(B)を参照して、スラッジを含む有機溶剤8が繰り返し、繰り返しフィルタ6で濾過されると、フィルタ6の表面にスラッジ9が蓄積される。この時、図3(C)と図1を参照して、フィルタ支軸16をモータ19により回転させる。このとき、フィルタ6の内面に設けられた受け部材28に、フィルタ支軸16の表面に設けられた突起物17が係合し、フィルタ支軸16の回転に伴って、該フィルタ6を軸回転させる。フィルタ6が軸回転することにより、遠心力等により、フィルタ6の表面に付着しているスラッジ9が、その表面から脱落し、有機溶剤8内に払い落とされる。
有機溶剤内に払い落とされたスラッジ9を有機溶剤8とともに、図1を参照して、フィルタ装置2と貯留容器14を接続している管路を開閉バルブ27で開くことにより、貯留容器14内に、自然落下させる。これによって、図3(D)を参照して、フィルタ装置内は空になり、フィルタ6の表面からスラッジは取り除かれ、フィルタ6は再生する。
一方、図1を参照して、貯留容器14内に自然落下したスラッジを含む有機溶剤は、少し放置しておくと、貯留容器14内で、スラッジを多く含む比重の重い有機溶剤20bと、スラッジを余り含まない比重の軽い有機溶剤20aの2層に分かれてくる。スラッジを多く含む比重の重い有機溶剤20bは黒く濁っているので、両者の界面は一目瞭然である。両者が分離したのを窓26から確認した後、まず、開閉バルブ23を開けて、スラッジを余り含まない比重の軽い有機溶剤20aを濾過部材25で濾して、ベースタンク側管路24を介して、ベースタンク3に返す。比重の軽い有機溶剤20aは、濾過部材25によって、大きな埃等が除かれ、清浄な有機溶剤となって、ベースタンク3に送られる。
次に、窓26から、比重の軽い有機溶剤20aの液面の位置が所定部分まで下がったのを確認して、開閉バルブ21を開け、スラッジを多く含む比重の重い有機溶剤20bを蒸留器側管路22を介して蒸留器15に送り込む。このようにして、比重の重い有機溶剤を選択的に効率よく分離することができる。貯留容器14の下方部を、下方向に細るテーパ形状にすることにより、下方部の液体を残すことなく、全て蒸留器15に送り込むことが出来る。
蒸留器15により、比重の重い有機溶剤20bは蒸留され、スラッジが取り除かれ、ベースタンク3に返される。こうして、スラッジを効率よく除去することができる。
本実施例によれば、スラッジを多く含む有機溶剤20bは比重が重く、貯留容器14内の下方部に溜まることを利用して、スラッジを多く含む有機溶剤20bだけを選択的に取り出し、蒸留するので、第2の従来例に比べて、有機溶剤の精製の効率が良くなり、ひいては、十分に精製された有機溶剤がベースタンク3、フィルタ装置2、洗浄槽1を循環する。ひいては、フィルタ6の寿命も延び、また衣類の洗浄効果も高まる。
なお、本実施例では、フィルタ支軸16に設ける突起物17の数を2本にし、フィルタ6の内面に設ける受け部材の数を2個又は4個にしているが、本発明はこの数に限られるものでなく、1本でもよいし、さらに数を増やしてもよい。
また、本実施例では、フィルタの内面に受け部材を固着する場合を例示したが、フィルタの内面に凹部を形成し、該凹部に、フィルタ支軸に設けた突起物を嵌合させ、フィルタ支軸の回転に伴って、該フィルタを軸回転させるようにしてもよい。
また、上記実施例では、スラッジ除去手段の具体例として、フィルタを軸回転させてスラッジを払い落とす場合を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、フィルタに振動を与える振動付与手段を設け、振動によってスラッジを払い落とすようにしてもよい。また、有機溶剤を、フィルタの外面より、又は外容器よりフィルタの表面に吹きつける吹き付け手段を設け、有機溶媒を吹き付けてスラッジを払い落とすようにしてもよい。また、フィルタに循環供給される有機溶媒を逆流させる逆流手段を設け、有機溶媒を強制的に逆流させることにより、フィルタの表面に付着しているスラッジを払い落とすようにしてもよい。
さらに有機溶剤としてドライゾールを例示したが、パーク等の他の溶剤であってもよい。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のドライクリーニング装置によれば、十分に精製された有機溶剤がベースタンク、フィルタ装置、洗浄槽を循環するので、フィルタの寿命も延び、また衣類の洗浄効果も高まる。
本発明に係るドライクリーニング装置の概念図である。 本発明に用いるフィルタの概念図である。 本発明の動作を説明するための図である。 従来のドライクリーニング装置の概念図である。 従来のフィルタ装置の斜視図である。 従来のフィルタ装置の問題点を示す図である。 他の従来例にかかるドライクリーニング装置の概念図である。
符号の説明
1 洗浄槽
2 フィルタ装置
3 ベースタンク
4 外容器
5 中空部
6 フィルタ
7 フィルタ支軸
8 有機溶剤
9 スラッジ
11 蒸留器
12 外枠
13 濾過蒸留装置
14 貯留容器
15 蒸留器
16 フィルタ支軸
17 突起物
19 モータ
20a 比重の軽い有機溶剤
20b 比重の重い有機溶剤
21 開閉バルブ
22 蒸留器側管路
23 開閉バルブ
24 ベースタンク側管路
25 濾過部材
26 窓
27 開閉バルブ
28 受け部材
P ポンプ

Claims (13)

  1. ベースタンクから洗浄槽に送り込まれて衣類をドライクリーニングする有機溶剤を、濾過し、蒸留するための濾過蒸留装置であって、
    中空部が形成された筒状の壁を有し、該筒状の壁を、その表面から前記中空部に向けて、付着物を含む有機溶剤を通過させることにより、その壁のろ過作用によって、前記中空部から清浄な有機溶剤を取り出すフィルタと、
    前記フィルタの中空部に挿入され、該フィルタをささえるとともに、該フィルタを軸回転させ、該フィルタの表面に付着した付着物を、前記フィルタの外側に滞留している有機溶剤中に払い落とす、その表面に突起部を有するフィルタ支軸と、
    前記フィルタの下部に設けられ、自然落下してくる、払い落とされた前記付着物を含む有機溶剤を受け止め、一時的に貯留する貯留容器と、
    前記貯留容器に設けられ、該貯留容器内の上方部の有機溶剤と下方部の有機溶剤を分離して排出する分離手段と、
    分離された下方部の有機溶剤を蒸留する蒸留器とを備え、
    前記フィルタの中空部の内面に、前記中空部に挿入される前記フィルタ支軸の表面に設 けられた前記突起部が係合し、前記フィルタ支軸の回転に伴って、該フィルタを軸回転さ せるための受け部材が設けられていることを特徴とする濾過蒸留装置。
    た濾過蒸留装置。
  2. 記フィルタ支軸を軸回転させるモータ備える、請求項1に記載の濾過蒸留装置。
  3. 前記分離手段は、
    その一端が前記貯留容器の下方部に接続され、かつその他方端が前記蒸留器に接続され、さらにその管路の開閉を行う開閉バルブを有する蒸留器側管路と、
    その一端が前記貯留器の、前記上方部と前記下方部の境界部に接続され、かつその他方端が前記ベースタンクに接続され、さらにその管路の開閉を行う開閉バルブを有するベースタンク側管路と、を備える請求項1または2に記載の濾過蒸留装置。
  4. 前記ベースタンク側管路は、前記貯留器の上方部と下方部とが、貯留する有機溶剤の容積比で1:3〜3:1になるように、位置を選んで、前記貯留器に接続されている、請求項3に記載の濾過蒸留装置。
  5. 前記貯留器の上方部には、該上方部にある有機溶剤を濾過して前記ベースタンクに送り込むための濾過部材が設けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の濾過蒸留装置。
  6. 前記蒸留器側管路は、前記貯留容器から前記蒸留器に前記有機溶剤が自然落下するように配置されており、
    前記ベースタンク側管路は、前記貯留容器から前記ベースタンクに前記有機溶剤が自然落下するように配置されている、請求項3に記載の濾過蒸留装置。
  7. 前記貯留容器には内部の様子を外部から観察するための窓が設けられている、請求項1から6のいずれか1項に記載の濾過蒸留装置。
  8. 前記貯留器の下方部は、下方向に細るテーパ形状にされている、請求項1から7のいずれか1項に記載の濾過蒸留装置。
  9. 衣類をドライクリーニングする有機溶剤を、濾過し、蒸留するためのものであり、中空部が形成された筒状の壁を有し、該筒状の壁を、その表面から前記中空部に向けて、付着物を含む有機溶剤を通過させることにより、その壁のろ過作用によって、前記中空部から清浄な有機溶剤を取り出すフィルタにおいて、
    前記フィルタの中空部の内面に、前記中空部に挿入されるフィルタ支軸の表面に設けられた突起部が係合し、前記フィルタ支軸の回転に伴って、該フィルタを軸回転させるための受け部材が設けられていることを特徴とするフィルタ。
  10. 有機溶剤を蓄えるベースタンクと、
    衣類を前記有機溶剤で洗濯する洗浄槽と、
    前記有機溶剤を濾過して蒸留精製し、前記ベースタンクに戻す濾過蒸留手段とを備え、
    前記濾過蒸留手段は、
    中空部が形成された筒状の壁を有し、該筒状の壁を、その表面から前記中空部に向けて、付着物を含む有機溶剤を通過させることにより、その壁のろ過作用によって、前記中空部から清浄な有機溶剤を取り出すフィルタと、
    前記フィルタの中空部に挿入され、該フィルタをささえるとともに、該フィルタを軸回転させ、該フィルタの表面に付着した付着物を、前記フィルタの外側に滞留している有機溶剤中に払い落とす、その表面に突起部を有するフィルタ支軸と、
    前記フィルタの下部に設けられ、自然落下してくる、払い落とされた前記付着物を含む有機溶剤を受け止め、一時的に貯留する貯留容器と、
    前記貯留容器に設けられ、該貯留容器内の上方部の有機溶剤と下方部の有機溶剤を分離して排出する分離手段と、
    分離された下方部の有機溶剤を蒸留する蒸留器と、を備え、
    前記フィルタの中空部の内面に、前記中空部に挿入される前記フィルタ支軸の表面に設 けられた前記突起部が係合し、前記フィルタ支軸の回転に伴って、該フィルタを軸回転さ せるための受け部材が設けられていることを特徴とするドライクリーニング装置。
  11. 前記分離手段は、
    洗浄後の有機溶剤を比重の重い部分と比重の軽い部分の2つに分け、
    比重の重い部分を選択的に取り出して、前記蒸留器に排出し、
    比重の軽い部分は前記ベースタンクに直接排出することを特徴とする請求項10に記載 のドライクリーニング装置。
  12. 前記比重の軽い部分を、前記ベースタンクに排出する前に、濾過する濾過手段をさらに備える、請求項11に記載のドライクリーニング装置。
  13. 前記付着物はスラッジを含む、請求項10〜12のいずれか1項に記載のドライクリー ニング装置。
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