JP4244452B2 - バッテリパック - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複数の電池セルにより構成され大電流が流される電流ラインにおいて、遮断されていた電流ラインを電気的に接続し、電流の流れる電流ラインを切り換えるスイッチング素子を備えたバッテリパックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の電池セル等を並列及び/又は直列に接続する電流ライン上において、該電流ラインの遮断、接続を行うものとしては、復帰型の電磁リレー等のスイッチング素子が提案されている。この電磁リレー等の従来のスイッチング素子は、複数の電池セルが互いに接続されてなる、例えば電機自動車等の駆動用電源たるバッテリパック内の電池セルに対してそれぞれ接続されて使用される。スイッチング素子は、上述したバッテリパックにおいて複数接続された電池セルを電流ライン上から切り離して、この切り離した電池セルに相当する回路部分を短絡させる際に、電流遮断素子や電池セル短絡素子として使用する。
【0003】
ところで、電磁リレー等の復帰型のスイッチング素子は、その接続状態と解放状態とが任意に切換可能であり、上述したバッテリパックにおいて電流ラインから切り離した電池セルを再度電流ラインに接続するような事由が生じた場合、例えば切り離した電池セルの故障が修復した際に、その電池セルを電流ライン上に復帰させて使用することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような電気自動車の駆動電源用として用いられるバッテリパックは、約100A以上の大電流が流れるため、接続時の抵抗値が約0.5mΩ〜約30mΩと大きい上述した電磁リレー等の従来のスイッチング素子を使用すると、電力損失が大きくなる。例えば、電気自動車用のバッテリパックにおいては、接続抵抗値が約0.5mΩの電磁リレーを使用した際に、約100Aの大電流を流した場合、電磁リレーに50mVの電圧が発生して5Wの電力が消費される。
【0005】
また、電磁リレー等の従来のスイッチング素子は、上述したような電力損失を低減させる約100A以上の大電流用の仕様のものを用いると、その外形寸法が大きく重量も重いため、使用されるバッテリパック等自体も大型化、重量化する。
【0006】
さらに、電磁リレー等の復帰型のスイッチング素子は、外部からの信号や衝撃・振動により、誤作動を起こして不必要に接続状態から解放状態に変化して、例えば上述したバッテリパック内において故障治癒前の電池セルが電流ライン上に復帰するおそれがある。その一方、従来、大電流に対応する非復帰型のスイッチング素子が存在していないのが現状である。
【0007】
そこで、本発明は、大電流が流れても電力損失が少なく、また誤作動が発生しない信頼性の高い小型かつ軽量の非復帰型のスイッチング素子を備えたバッテリパックを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係るバッテリパックは、基板の表面上に設けられ、スイッチを介して外部の電源と接続されたヒータ抵抗素子と、ヒータ抵抗素子と近接して互いに離間して設けられかつ電流ラインに接続される第1の外部端子及び第2の外部端子が設けられた一対の金属材料からなる櫛歯形状の平面形状を有する電極パターンと、電極パターンの表面上に、電極パターンを構成する金属材料よりも融点が低く、ヒータ抵抗素子の発熱によって、絶縁部材が溶融除去される合成樹脂材料により成形されたセパレータ及び平板状に固形化されたフラックスからなる絶縁部材と、絶縁部材の表面に、電極パターンを構成する金属材料よりも融点が低い材料により形成され、ヒータ抵抗素子の発熱により、絶縁部材が溶融除去された場合に、一対の電極パターン間をはんだ付けによって電気的に接続させるためのスズと鉛の合金を含む共晶はんだの合金で成形された金属板とを備えたスイッチング素子と、スイッチング素子の有する第1の外部端子及び第2の外部端子に並列なバイパスラインを介して接続された電池セルと、電池セルに並列に接続され、電池セルの電圧値を検出する電圧値検出器と、電池セルから出力された電流を遮断する電流遮断素子と、電圧値検出器によって検出された電圧値によって、電池セルが故障したかを判定し、当該判定の結果、電池セルが故障していると判定された場合に、電流遮断素子を接続状態から解放状態に切り換えることによって故障したと判定された電池セルを他の電池セルから切り離すと共に、スイッチをオンの状態にしてヒータ抵抗素子に電流を流入させることによってスイッチング素子を解放状態から接続状態に切り換える制御部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスイッチング素子を備えたバッテリパックの具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態にかかるスイッチング素子10は、非復帰型のスイッチング素子であり、例えば図1に示すような2個の電池セル2a、2b(以下、特に個別に説明する場合を除いて電池セル2と総称して説明する。)が直列に接続されてなるバッテリパック1において、これら電池セル2のそれぞれに並列に接続され、各電池セル2への電流ラインに相当する回路部分を短絡させるための、いわゆるバイパスライン上で短絡素子として使用される。
【0011】
まず、本実施の形態にかかるスイッチング素子10の説明に先立ち、スイッチング素子10が上述したように短絡素子として接続されるバッテリパック1について説明する。
【0012】
バッテリパック1は、上述したように2個の電池セル2a、2bが直列に接続され、これら各電池セル2a、2bが接続された電流ラインの両端部に図示を省略する電子機器本体や充電器に設けられる電極端子に接続される正極側外部端子3a、負極側外部端子3b(以下、特に区別して説明する場合を除き外部端子3と称する。)が設けられている。バッテリパック1においては、これら各電池セル2a、2bにそれぞれ個別電圧検出器4、電流遮断素子5及び短絡素子たるスイッチング素子10が接続されている。
【0013】
個別電圧検出器4は、電池セル2と並列に接続され、図1中矢印Aa及び矢印Abに示すように各電池セル2a、2bの個別の電圧値を制御部6に対して出力する。
【0014】
電流遮断素子5は、電池セル2と直列に接続されるヒューズ5aと、このヒューズ5aの近傍に位置して配設されかつスイッチ7を介して直流電源8と接続されるヒータ抵抗素子5bとから構成される。
【0015】
バッテリパック1は、例えば個別電圧検出器4から制御部6に対して出力された各電池セル2の電圧値に基づいて故障の有無が判断される。バッテリパック1においては、例えば各電池セル2a、2bの各電圧値の差が制御部6において算出され、各電圧値の値の絶対値と予め制御部6に故障判断の基準として設定された基準電圧値とを比較し、該基準電圧値よりも電圧差の絶対値の方が大きい場合には、出力された各電圧値のうち低い電圧値の電池セル2が故障していると判断される。なお、バッテリパック1は、故障判断を上述した手法に限定するものではなく、その他種々の手法によって行うことができるのは勿論であり、また故障の判断に用いられる、例えばバッテリパック1全体の電圧を検出するための全体電圧検出器等をその必要に応じて備えるものとする。
【0016】
バッテリパック1においては、制御部6においていずれかの電池セル2が故障していると判断された場合には、故障していると判断された電池セル2に対して直列に接続された電流遮断素子5を接続状態から解放状態に切り換える操作(以下、電流遮断素子5の解放操作と称して説明する。)が行われる。また、バッテリパック1においては、上述した電流遮断素子5の解放操作とともに故障した電池セル2に対して並列に接続された電池セル短絡素子たるスイッチング素子10を解放状態から接続状態に切り換える操作(以下、スイッチング素子10の接続操作と称して説明する。)が行われる。なお、バッテリパック1は、上述した電流遮断素子5にヒータ付きの電流遮断素子を用い、この電流遮断素子5のヒータ抵抗素子5bに図1に示すスイッチ7を介して直流電源8から電流が流れることにより、ヒータ抵抗素子5bが発熱し、このヒータ抵抗素子5bの発熱により各電池セル2間及び各電池セル2と外部端子3との間を接続するヒューズ5bが切断されて故障した電池セル2を電気的に他の電池セル2から切り離す構成とされる。
【0017】
上述した構成を有するバッテリパック1は、電流遮断素子5の解放操作及びスイッチング素子10の接続操作により故障した電池セル2が電気的に切り離されるとともに、各電池セル2と並列なバイパスラインを接続して故障した電池セル2が接続された電流ラインに相当する回路部分を短絡させて、故障していない正常な電池セル2のみによって充放電が行われる。
【0018】
上述したバッテリパック1において電池セル短絡素子として使用されるスイッチング素子10は、電流遮断素子5を介して電池セル2と並列に接続される。スイッチング素子10は、図2に示すように、矩形平板状の基材11と、この基材11に対して順次積層されるセパレータ12、フラックス13及び低融点金属板14とにより構成される。
【0019】
基材11には、導電性を有しない合成樹脂材料、例えばガラスエポキシ樹脂を使用する。基板11は、その一方主面上、具体的には上述したセパレータ12が重ねられる側の主面にヒータ抵抗素子15と、一対の櫛歯形金属板16とが配設される。
【0020】
ヒータ抵抗素子15には、例えば半導体を使用する。ヒータ抵抗素子15は、その両端部に外部端子15aが設けられている。ヒータ抵抗素子15は、図1に示す電流遮断素子5のヒータ抵抗素子5bと同様に、スイッチ7を介して直流電源8と接続される。
【0021】
櫛歯形金属板16は、図2及び図3に示すように、外部端子16aを有する基部16bと、この基部16bに対して垂直に設けられる複数本の櫛歯部6cとを備えてなり、スイッチング素子10において電極パターンを構成する。櫛歯形金属板16は、高融点の金属材料からなる板状部材、例えば銅板等により形成される。
【0022】
櫛歯形金属板16は、2枚一組とされた一対を、互いの櫛歯部16cが交互に位置するように対向しかつ櫛歯部16c同士が接しないように離間させて、上述したヒータ抵抗素子15の近傍に位置して配設される。櫛歯形金属板16には、外部端子16aにそれぞれ上述したように電池セル2と並列に接続されるバイパスラインが接続される。なお、櫛歯形金属板16は、上述した形状及び配設位置に限定されるものではなく、互いに離間して配設され、上述した電池セル2と並列なバイパスラインを解放状態に維持する電極パターンを構成するものであればよい。
【0023】
セパレータ12は、基材11と同様な矩形平板状を呈して成形され、上述したように基材11の一方主面上に重ねて配設される。セパレータ12には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂又はエチレン酢酸ビニル等の合成樹脂材料を使用する。セパレータ12は、基板11上に配設された櫛歯形金属板16と、低融点金属板14との間を絶縁する。
【0024】
フラックス13は、基材11と同様な矩形平板状を呈して成形され、基材11上に重ねられたセパレータ12上に重ねられて配設される。フラックス13は、半田付けを良好にする成分が含まれ、また多くの種類があってそれらの融点は約50℃〜90℃の範囲でありいずれも使用可能であるが、本実施の形態においては比較的融点が高い、例えば融点が90℃の合成ロジン系フラックス等を使用することが好ましい。フラックス13は、上述したセパレータ12と同様に櫛歯形金属板16と低融点金属板14との間を絶縁する。
【0025】
低融点金属板14は、基材11と同様な矩形平板状を呈して成形され、基材11上に重ねられたセパレータ12及びフラックス13上に重ねられて配設される。低融点金属板14は、比較的融点の低い、例えばスズと鉛の合金である共晶半田を使用する。共晶半田は、多くの型式があって、その融点は約165℃〜250℃であり、本実施の形態においては比較的低融点のものを使用することが望ましく、例えば融点が約190℃の共晶半田(日本アルミット社製 商品名アルミットKR−19RMA)を使用する。
【0026】
スイッチング素子10においては、セパレータ12、フラックス13及び低融点金属板14が、櫛歯形金属板16を形成する金属材料に比して融点が低い材料により形成される。
【0027】
上述した構成を有するスイッチング素子10のバッテリパック1における接続動作を以下に説明する。
【0028】
バッテリパック1においては、いずれかの電池セル2a、2bが故障したと制御部6において判断された場合に、電流遮断素子5の解放操作が行われるとともに、スイッチング素子10の接続操作が行われ、故障した電池セル2に接続された電流ラインが遮断され、また故障した電池セル2と並列な電流ラインが接続されて、故障した電池セル2が接続された電流ラインに相当する回路部分を短絡させるバイパスラインが形成される。
【0029】
スイッチング素子10は、制御部6によりスイッチ7が接続状態とされて、ヒータ抵抗素子15に直流電源8からの電流が流される。スイッチング素子10においては、ヒータ抵抗素子15に電流が流されると、ヒータ抵抗素子15が発熱し、この熱により全体の温度が上昇する。ヒータ抵抗素子15は、例えばその抵抗値が4Ωである場合、外部端子15aに4Vの電圧を印加すると、1Aの電流が流れて4Wの発熱が生じる。
【0030】
上述したようにヒータ抵抗素子15の発熱により温度が上昇したスイッチング素子10においては、基材11に積層されたセパレータ12、フラックス13及び低融点金属板14が融点に達して以下のように変化する。
【0031】
セパレータ12は、スイッチング素子10の上昇した温度により、その融点に達すると熱収縮して大きな穴が開く。スイッチング素子10においては、例えばポリエチレン製のセパレータ12を使用した場合、スイッチング素子10における温度が約130℃以上になると軟化点に到達して熱収縮して穴が開き、またセパレータ12の温度が約200℃以上になると、溶融して液体状に変化して面積が小さくなる。すなわち、スイッチング素子10は、基板11上の櫛歯形金属板16と低融点金属板14とを絶縁するセパレータ12の大部分が除去され、櫛歯形金属板16と低融点金属板14とが接触可能な状態となる。
【0032】
また、フラックス13及び低融点金属板16は、スイッチング素子10の上昇した温度により、融点に達すると固形状の平板形を呈していたものが溶融して液状に変化する。
【0033】
スイッチング素子10においては、上述したように溶融して液状に変化したフラックス13及び低融点金属板14がセパレータ12の熱収縮により空いた穴から、基板11に互いに離間して配設された櫛歯形金属板16上を覆いかつその間隙を埋めるように流れ込む。溶融したフラックス13及び低融点金属板14は、ヒータ抵抗素子15に対する電圧の印加を終了し電流が流れなくなってスイッチング素子10の温度が低下すると、それに伴い固形化して2枚の櫛歯形金属板16上に合金層が形成され、いわゆる半田付けされた状態となる。このため、スイッチング素子10においては、基板11上に互いに離間して配設された2枚の櫛歯形金属板16間が電気的に半永久的かつ強固に接続された状態となる。なお、スイッチング素子10においては、低融点金属板14とともにフラックス13が液状化して合金層を形成しているため良好な半田付け性が得られる。
【0034】
上述したように櫛歯形金属板16間が電気的に接続されたスイッチング素子10は、櫛歯形金属板16上に広がった低融点金属板14の合金層により十分な面積で接続されているため、バイパスラインとなる電流ラインを接続する外部端子16a、16a間の抵抗値は小さく、約0.1mΩ程度となり、従来の電磁リレーの接続抵抗値(約0.5mΩ〜30mΩ)と比較しても十分に低い値となる。このため、スイッチング素子10においては、約100〜200A以上の大電流を流す際にも、電力損失を少なく抑えることが可能とされる。例えば、スイッチング素子10に約100Aの大電流を流した場合、10mVの電圧が発生して、1Wの電力が消費される。
【0035】
また、スイッチング素子10は、上述したような簡易な構成により電流ラインの接続動作を行うものであり、その外形寸法が例えば定格電流容量100Aの時幅2cm、長さ4cm及び高さ1cmの大きさに形成され、またその重量が例えば定格電流容量100Aの時100gである。このように、スイッチング素子10は、従来の電磁リレーと比較して小型化、軽量化されており、また上述したように大電流を流した場合の電力損失を低く抑えられているため、大電流に対応させるためのこれ以上の大型化、重量化が必要ない。
【0036】
さらに、スイッチング素子10は、バイパスラインに接続される外部端子16aを有する櫛歯形金属板16間の接続が上述したように半田付けという強固な接続形態で半永久的に接続状態とされる非復帰型のスイッチング素子である。このため、スイッチング素子10は、外部からの衝撃等により誤作動を起こして解放状態に切り換わらず、接続の信頼性が向上する。
【0037】
さらにまた、スイッチング素子10は、2個の外部端子16a間を接続状態に保つとき、外部電源からの電流は必要としない。
【0038】
本実施の形態においては、上述したように電極パターンとして櫛歯形金属板16を用いて、その上に絶縁部材としてセパレータ12とフラックス13とを介して低融点金属板14を重ね、ヒータ抵抗素子15の発熱により溶融しかつ固化した低融点金属板16で離間した電極パターン間の接続を行うスイッチング素子10について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、図4に示すスイッチング素子20の如く、外部端子21aを有しかつ互いに離間して配設される一対の端子付金属板21と、これら端子付金属板21の間に配設されるセパレータ22、フラックス23及び低融点金属板24と、これらと絶縁板25を介して配設されるヒータ抵抗素子26とから構成されるものでもよい。なお、スイッチング素子20においては、スイッチング素子10と同様に、セパレータ22、フラックス23及び低融点金属板24を形成する材料が、端子付金属板21を形成する金属材料に比して融点が低い。
【0039】
上述した構成を有するスイッチング素子20は、スイッチング素子10と同様に、平板状の一対の端子付金属板21の間に、ヒータ抵抗素子26の発熱によって溶融した低融点金属板24及びフラックス23によって合金層が形成されて、半田付けによって接続された状態となる。スイッチング素子20は、低融点金属板24が溶融した合金層で半田付けされるため、十分な接続面積により電力損失が低く抑えられ、また接続の信頼性も向上する。また、スイッチング素子20は、上述したスイッチング素子10と同様な外形寸法、重量に形成することができ、従来の電磁リレーに比して小型化、軽量化が達成される。
【0040】
スイッチング素子20は、例えば図5に示すように、外装ケース27内に一方の端子付金属板21、セパレータ22、フラックス23、低融点金属板24、フラックス23及び他方の端子付金属板21がこの順序で積層されて収納され、図1に示すバッテリパック1に対して配設される。スイッチング素子20においては、ヒータ抵抗素子26の両端部に外装ケース27の外部に突き出て直流電源8と接続される外部端子26aが設けられる。また、スイッチング素子20は、端子付金属板21の一方端部側が外装ケース27の外部まで延伸され、電池セル2と並列なバイパスラインに接続される外部端子21aとして構成される。
【0041】
すなわち、本発明に係るスイッチング素子は、融点の高い一対の金属板の間に、融点の低い金属板及びセパレータ、フラックス等の絶縁部材が配置されるものであり、かつこれらの近傍に発熱源たるヒータ抵抗素子が配設されるものであればよく、高融点の金属板間に配設される低融点の金属板や絶縁部材の数、または配設位置等は限定されるものではない。
【0042】
例えば、図6に示すスイッチング素子30の如く、外部端子31aがそれぞれ設けられた一対の高融点の端子付金属板31の間に、フラックス32、低融点金属板33、セパレータ34、低融点金属板33及びフラックス32がこの順序で配設され、かつこれらの近傍に外部端子35aを有するヒータ抵抗素子35が配設されるものであってもよい。また、図7に示すスイッチング素子40の如く、外部端子41aがそれぞれ設けられた一対の高融点の端子付金属板41の間に、低融点金属板42、セパレータ43、低融点金属板42がこの順序で配設され、かつこれらの近傍にヒータ抵抗素子44が配設されるものであってもよい。さらに図8に示すスイッチング素子50の如く、外部端子51aがそれぞれ設けられた一対の高融点の金属板51の間に、低融点金属板52、フラックス53、低融点金属板52がこの順序で配設され、かつこれらの近傍にヒータ抵抗素子54が配設されるものであってもよい。
【0043】
なお、上述したスイッチング素子30、40及び50は、スイッチング素子20と同様に、ヒータ抵抗素子35、44及び54の外部端子35a、44a及び54aにバッテリパック1の直流電源8が接続され、端子付金属板31、41及び51の外部端子31a、41a及び51aに電池セル2と平行なバイパスラインが接続される。
【0044】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、互いに離間して配設された一対の金属材料からなる電極パターンが、ヒータ抵抗素子の発熱で溶融した金属板で比較的広い接続面積で接続される。このため、本発明では、接続されたこれら電極パターン間に大電流を流した場合でも、その広い接続面積で接続時の抵抗値が低くなって電力損失を低減でき、大電流が必要な機器等においてスイッチとしても使用できる。また、本発明では、溶融した金属板による接続、例えば半田付け等の接続形態で一対の金属材料からなる電極パターン間を強固にかつ半永久的に接続するため、外部からの衝撃等により誤作動が起こるおそれが少なく、一対の電極パターン間の、さらには電極パターンを介して接続される電流ラインの接続信頼性を向上させることができる。さらに、本発明によれば、その簡易な構成から従来の電磁リレーに比してその外形形状や重量を小型化、軽量化でき、ひいてはバッテ
リパック等の小型化、軽量化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スイッチング素子が使用されたバッテリパックの回路図である。
【図2】スイッチング素子の分解斜視図である。
【図3】スイッチング素子を構成する基板の平面図である。
【図4】他の実施の形態に係るスイッチング素子の構成を示す図である。
【図5】同スイッチング素子の断面図である。
【図6】他の実施の形態に係るスイッチング素子の構成を示す図である。
【図7】他の実施の形態に係るスイッチング素子の構成を示す図である。
【図8】他の実施の形態に係るスイッチング素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 バッテリパック,2 電池セル,10(20,30,40,50) スイッチング素子,11 基材,12 セパレータ,13 フラックス,14 低融点金属板,15 ヒータ抵抗素子,15a 外部端子,16 櫛歯形金属板,16a 外部端子,16b 基部, 16c 櫛歯部

Claims (1)

  1. 基板の表面上に設けられ、スイッチを介して外部の電源と接続されたヒータ抵抗素子と、上記ヒータ抵抗素子と近接して互いに離間して設けられかつ電流ラインに接続される第1の外部端子及び第2の外部端子が設けられた一対の金属材料からなる櫛歯形状の平面形状を有する電極パターンと、上記電極パターンの表面上に、上記電極パターンを構成する金属材料よりも融点が低く、上記ヒータ抵抗素子の発熱によって、上記絶縁部材が溶融除去される合成樹脂材料により成形されたセパレータ及び平板状に固形化されたフラックスからなる絶縁部材と、上記絶縁部材の表面に、上記電極パターンを構成する金属材料よりも融点が低い材料により形成され、上記ヒータ抵抗素子の発熱により、上記絶縁部材が溶融除去された場合に、上記一対の電極パターン間をはんだ付けによって電気的に接続させるためのスズと鉛の合金を含む共晶はんだの合金で成形された金属板とを備えたスイッチング素子と、
    上記スイッチング素子の有する第1の外部端子及び第2の外部端子に並列なバイパスラインを介して接続された電池セルと、
    上記電池セルに並列に接続され、上記電池セルの電圧値を検出する電圧値検出器と、
    上記電池セルから出力された電流を遮断する電流遮断素子と、
    上記電圧値検出器によって検出された電圧値によって、上記電池セルが故障したかを判定し、当該判定の結果、上記電池セルが故障していると判定された場合に、上記電流遮断素子を接続状態から解放状態に切り換えることによって上記故障したと判定された電池セルを他の電池セルから切り離すと共に、上記スイッチをオンの状態にして上記ヒータ抵抗素子に電流を流入させることによって上記スイッチング素子を解放状態から接続状態に切り換える制御部と
    を備えたバッテリパック。
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