JP4244427B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正極と、負極と、上記正極と上記負極との間に介在される非水電解質とを備えた非水電解質電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、種々の電子機器の飛躍的進歩とともに、長時間便利に、かつ経済的に使用できる電池として、再充電可能な二次電池の研究が進められている。代表的な二次電池としては、鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、リチウム二次電池等が知られている。その中でも特に、リチウム二次電池は、高出力、高エネルギー密度などの利点を有する、優れた二次電池である。
【0003】
このリチウム二次電池は、例えば、リチウムイオンを可逆的に脱挿入可能な活物質を有する正極及び負極と、正極と負極との間に配されるセパレータと、非水電解液とから構成される。一般に、負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合金、リチウムがドープされた導電性高分子、炭素材料や金属酸化物等の層状化合物が用いられている。
【0004】
また、正極活物質には、金属酸化物、金属硫化物、あるいはポリマーなどが用いられる。正極活物質として具体的には、例えばTiS2、MoS2、NbSe2、V25などの非含リチウム化合物や、LiMO2(M=Co,Ni,Mn,Fe等)のようなリチウム含有複合酸化物が提案されている。
【0005】
また、非水電解液としては、プロピレンカーボネートのような非プロトン性有機溶媒にリチウム塩を溶解させた溶液が用いられている。
【0006】
さらに、セパレータとしては、ポリプロピレンなどのような高分子フィルムが用いられるが、リチウムイオン伝導度とエネルギー密度の点から可能な限り薄くしなければならない。実用性の点からは、セパレータの厚みは通常約50μm程度以下とするのが適当である。
【0007】
リチウム二次電池は高容量化が進みつつあるが、一方、コストダウンのための材料選定も行われている。これまでに正極に用いられてきたコバルト酸化物は高価なため、コバルト酸化物の代替材料として、比較的安価なマンガン酸化物を正極に使用することが望まれている。正極に用いられるマンガン酸化物としては、スピネル型の構造を有するものが有名であるが、このスピネル型マンガン酸化物の理論容量は150mAh/g程度であり、LiCoO2の理論容量である274mAh/gには及ばない。そこで、LiCoO2と同程度の理論容量を有する、LiMnO2で表される複合酸化物が盛んに研究されている。
【0008】
LiMnO2で表される複合酸化物としては、合成時の温度により、高温型LiMnO2(R.Hoppe,G.Brachtel and M.Jansen(Z.Anorg.Allg.Chemie,417,1(1975))と、低温型LiMnO2(T.Ohzuku,A.Ueda,and T.Hirai(Chem.Express.7,193(1992))とが報告されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高温型LiMnO2、低温型LiMnO2とも理論容量は300mAh/g程度であるものの、これらのLiMnO2化合物を実際の非水電解質電池に用いる場合には、電解質が安定して存在する電位領域の制約を受けるため、実際の容量は理論容量よりも小さいものとなる。
【0010】
例えば、実際の非水電解質電池における充電容量は、高温型LiMnO2が150mAh/g程度、低温型LiMnO2が230mAh/g程度とされている。このように、高温型LiMnO2は容量が小さく、電池特性を満足することはできない。一方、低温型LiMnO2はLiCoO2と同等の高い容量を有するが、低温型LiMnO2は合成法が複雑であり、原料も高価なため、低温型LiMnO2は大量生産に向かず、製造過程の点から問題を残す。
【0011】
このような状況の下、比較的簡単に合成できる高温型LiMnO2の実容量を向上させることが望まれている。
【0012】
本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、正極に用いられるリチウムマンガン酸化物の容量を向上させた非水電解質電池を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の非水電解質電池は、遷移金属複合酸化物を含有する正極と、上記正極と対向して配され、リチウム金属、リチウム合金、又はリチウムをドープ、脱ドープ可能な炭素材料を含有する負極と、上記正極と上記負極との間に介在される非水電解質とを備え、上記遷移金属複合酸化物は、Mn原料と、炭酸リチウムとから得られたLiMnOで表される、リチウムとマンガンとの複合酸化物である。そして、本発明の非水電解質電池は、上記LiMnOが、CuのKα線を用いて測定されたX線回折スペクトルにおいて、20°<2θ<30°の範囲に存在する最大積分強度の回折ピークIと、38°<2θ<40°の範囲に存在する最大積分強度の回折ピークIとの積分強度比I/Iが、0.2≦/I ≦0.35の範囲である。
【0014】
上述したような本発明に係る非水電解質電池では、正極に含有されるLiMnOが、X線回折スペクトルにおいて、I/I0.2≦/I ≦0.35の範囲となされているので、当該LiMnOがその結晶構造において特定の原子乱れを有するものとなり、リチウムイオンを安定に放出して大容量を有することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
本発明の非水電解質電池の一構成例を図1に示す。この非水電解液電池1は、負極2と、負極2を収容する負極缶3と、正極4と、正極4を収容する正極缶5と、正極4と負極2との間に配されたセパレータ6と、絶縁ガスケット7とを備え、負極缶3及び正極缶5内に非水電解液が充填されてなる。
【0017】
負極2は、負極活物質となる例えば金属リチウム箔からなる。また、負極活物質として、リチウムをドープ、脱ドープ可能な炭素材料を用いる場合には、負極2は、負極集電体上に、上記負極活物質を含有する負極活物質層が形成されてなる。
【0018】
負極缶3は、負極2を収容するものであり、また、非水電解液電池1の外部負極となる。
【0019】
正極4は、正極集電体上に、正極活物質を含有する正極活物質層が形成されてなる。この非水電解液電池1では、正極活物質としてリチウムマンガン酸化物を用いる。
【0020】
R.Hoppeの文献に記載されている高温型LiMnO2は、反応原料を不活性ガス(又は難反応性ガス)中で加熱後、同雰囲気中で徐々に冷却する方法により合成されていた。加熱後、徐冷することにより得られた高温型LiMnO2は斜方晶構造を有し、空間群Pmnmを持つ高結晶性化合物である。
【0021】
これに対し、反応原料を大気中で加熱後、急冷することにより得られた高温型LiMnO2は、上記の高温型LiMnO2と同じように斜方晶構造を有するが、高温時の原子の乱れをそのまま凍結し、上記の従来のLiMnO2に比べて乱れた構造となる。そして、この乱れた構造を有するLiMnO2は、従来のLiMnO2よりも大容量を有する酸化物となる。
【0022】
具体的には、LiMnO2を加熱後、急冷する過程で、特定の結晶面に原子乱れ配置が生じ、対応するX線回折ピークの強度低下を伴う。
【0023】
詳しくは、LiMnO2の構造に原子乱れ配置が生じると、CuのKα線(λ=1.5405 )を用いて測定されたX線回折スペクトルにおいて、20°<2θ<30°に存在する最大積分強度の回折ピークをI1とし、38°<2θ<40°に存在する最大積分強度の回折ピークをI2としたとき、I1とI2との積分強度比I1/I2が低下していく。
【0024】
そして、LiMnOの結晶構造が、0.2≦/I ≦0.35となるような乱れを有するときに、当該LiMnOは安定性よくリチウムを放出することができる。そして、このLiMnOを正極活物質に用いることで、非水電解液電池1の容量を増大させることができる。
【0025】
ただし、I1/I2=0の場合は、I2≠0であるから必然的にI1=0となる。I1=0の場合、LiMnO2の構造は、電池活物質として機能する斜方晶構造ではなく、むしろ岩塩型立方晶構造になる。岩塩型構造のLiMnO2は電池容量が極めて少なく、電池活物質としては有用でない。従って、I1/I2=0の場合は含まれず、0<I1/I2<0.5となる。
【0026】
このように、X線回折スペクトルにおいて0.2≦/I ≦0.35となるような結晶構造の乱れを有するLiMnO2を正極活物質に用いることで、大容量を有する非水電解液電池1を得ることができる。
【0027】
そして、上述したようなLiMnOは、反応原料を大気中900℃〜1000℃で加熱した後、急冷することにより合成される。合成温度が上記の範囲から外れたり、加熱後に徐冷されると、上述したような0.2≦/I ≦0.35を満たすLiMnOは得られない。
【0028】
なお、上述したLiMnO2には、その等価な結晶構造が維持されている限り、Li,Mn,O以外の異種元素が含まれていても構わない。例えば、Mnと固溶性のよいNi、Co、B、Li等がMn元素の一部と置換されていてもよい。
【0029】
正極活物質層に含有される結合剤としては、この種の非水電解液電池の正極活物質層の結合剤として通常用いられている公知の樹脂材料等を用いることができる。
【0030】
正極缶5は、正極4を収容するものであり、また、非水電解液電池1の外部正極となる。
【0031】
セパレータ6は、正極4と、負極2とを離間させるものであり、この種の非水電解液電池のセパレータとして通常用いられている公知の材料を用いることができ、例えばポリプロピレンなどの高分子フィルムが用いられる。
【0032】
絶縁ガスケット7は、負極缶3に組み込まれ一体化されている。この絶縁ガスケット7は、負極缶3及び正極缶5内に充填された非水電解液の漏出を防止するためのものである。
【0033】
非水電解液は、この種の非水電解液電池の電解液として通常用いられている公知の電解液を用いることができ、例えば、プロピレンカーボネートやジメチルカーボネートのような非プロトン性非水溶媒にリチウム塩を溶解させた溶液が用いられる。
【0034】
上述したような本実施の形態に係る非水電解液電池1は、円筒型、角型、コイン型、ボタン型等、その形状については特に限定されることはなく、また、薄型、大型等の種々の大きさにすることができる。
【0035】
なお、上述した実施の形態では、非水電解質電池として、非水電解液を用いた非水電解液電池1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非水電解質として、固体電解質や、膨潤溶媒を含有するゲル状の固体電解質を用いた場合にも適用可能である。また、本発明は、一次電池についても二次電池についても適用可能である。
【0036】
【実施例】
本発明に係る非水電解液電池を作製し、その特性を評価した。
【0037】
〈実施例1〉
まず、次のようにして、正極活物質となる、一般式LiMnO2で表されるリチウムマンガン酸化物を合成した。
【0038】
上記リチウムマンガン酸化物を合成するには、まず、マンガン原料としてMnCO3、リチウム原料としてLi2CO3を用い、モル比でLi/Mn=1.00±0.1となるように、それぞれの化合物を秤量し、メノウ乳鉢で不純物が混入しないように十分混合した。
【0039】
次に、上記の混合粉末を、15mm径、5mm厚の円柱状ペレットに成型し、その後、このペレットを10℃/分の昇温温度で1000℃まで加熱し、保持した。保持時間は、リチウムとマンガンとを完全に反応させて単相化させるために12時間とした。その後、ペレットを常温の大気中で速やかに冷却、乾燥することにより、黒褐色の粉末状のリチウムマンガン酸化物を得た。
【0040】
次に、得られたリチウムマンガン酸化物を正極活物質として用い、正極を作製した。正極を作製するには、まず、正極活物質として、上述のようにして得られたリチウムマンガン酸化物を80重量%と、導電剤としてグラファイトを15重量%とを、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを用いて混練して、ペースト状の正極合剤を得た。ここで、上記グラファイトには、ロンザ社製のKS−15(平均粒径5μm〜20μm)を用いた。また、上記ポリフッ化ビニリデンには、アルドリッチ社製の#1300を用いた。
【0041】
次に、上記のようにして得られた正極合剤を、正極集電体となるアルミニウムメッシュ上に塗布した。そして、正極合剤が塗布されたアルミニウムメッシュを、乾燥アルゴン気流中100℃で1時間乾燥し、乾燥後、上記アルミニウムメッシュを所定の大きさの円板状に打ち抜くことにより、ペレット状の正極を作製した。ここで、ペレット状の正極1個当たりに、正極活物質は60mg担持されている。
【0042】
また、リチウム金属を、上記正極と略同径の円板状に打ち抜くことにより負極とした。
【0043】
次に、プロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとの当容量混合溶媒に、LiPF6を1Mの濃度で溶解させて、非水電解液を調製した。
【0044】
最後に、以上のようにして得られた正極を正極缶に収容し、負極を負極缶に収容し、正極と負極との間にセパレータを配した。正極缶及び負極缶内に非水電解液を注入し、正極缶と負極缶とをかしめて固定することにより、2025型のコイン型非水電解液電池を作製した。なお、以上の工程は全て乾燥雰囲気下で行った。
【0045】
〈実施例2〉
リチウムマンガン酸化物を合成する際の加熱温度を900℃としたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムマンガン酸化物を合成し、非水電解液電池を作製した。
【0046】
〈比較例1〉
R.Hoppe,G.Brachtel and M.Jansen(Z.Anorg.Alleg.Chemie,417,1(1975))に記載されている方法によってリチウムマンガン酸化物を合成し、それ以外は実施例1と同様にして非水電解液電池を作製した。
【0047】
〈比較例2〉
リチウムマンガン酸化物を合成する際に、加熱後に冷却速度10℃/分で除冷したこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムマンガン酸化物を合成し、非水電解液電池を作製した。
【0048】
〈比較例3〉
リチウムマンガン酸化物を合成する際の加熱温度を1050℃としたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムマンガン酸化物を合成し、非水電解液電池を作製した。
【0049】
〈比較例4〉
リチウムマンガン酸化物を合成する際の加熱温度を890℃としたこと以外は、実施例1と同様にしてリチウムマンガン酸化物を合成し、非水電解液電池を作製した。
【0050】
そして、上述のようにして合成されたリチウムマンガン酸化物について、CuのKα線(λ=1.5405 )を用いたX線回折により、その結晶構造を評価した。その結果を図2〜図7に示す。ここで、図2は、実施例1で得られたリチウムマンガン酸化物のX線回折スペクトルである。また、図3は、実施例2で得られたリチウムマンガン酸化物のX線回折スペクトルである。また、図4は、比較例1で得られたリチウムマンガン酸化物のX線回折スペクトルである。また、図5は、比較例2で得られたリチウムマンガン酸化物のX線回折スペクトルである。また、図6は、比較例3で得られたリチウムマンガン酸化物のX線回折スペクトルである。また、図7は、比較例4で得られたリチウムマンガン酸化物のX線回折スペクトルである。
【0051】
そして、得られたX線回折スペクトルから、20°<2θ<30°に存在する最大積分強度の回折ピークI1と、38°<2θ<40°に存在する最大積分強度の回折ピークI2との積分極度を算出し、I1とI2との積分強度比I1/I2を求めた。その結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004244427
【0053】
表1から明らかなように、実施例1及び実施例2で得られたリチウムマンガン酸化物では、I1/I2が0<I1/I2<0.5の範囲となされている。一方、比較例1〜比較例4で得られたリチウムマンガン酸化物では、I1/I2がいずれも0.5よりも大きくなっている。
【0054】
つぎに、上述のようにして作製された電池について、充放電試験を行い、その特性を評価した。
【0055】
充放電試験を行うには、まず、それぞれの電池に対して、電流密度0.1mA/セルで、開回路電圧が4.5±0.05Vに達するまで(対リチウム電位)初期充電を行った。次に、充電された各電池を、閉回路電圧が1.5Vに達するまで放電させた。放電電流密度は実験中常に0.1mA/セルに固定した。
【0056】
実施例1及び実施例2、比較例1〜比較例4の非水電解液電池についての、放電容量と電池電圧(対リチウム電位)との関係を図8に示す。
【0057】
また、実施例1及び実施例2、比較例1〜比較例4の非水電解液電池について、リチウムマンガン酸化物のI1/I2の値と、放電容量との関係を図9に示す。
【0058】
図8及び図9から明らかなように、0<I1/I2<0.5を満たすリチウムマンガン酸化物を用いた実施例1及び実施例2の非水電解液電池では、I1/I2が0.5よりも大きいリチウムマンガン酸化物を用いた比較例1〜比較例4の非水電解液電池に比べて非常に高い容量を有していることがわかる。
【0059】
以上の結果から、X線回折スペクトルにおいて0.2≦/I ≦0.35となるような乱れを有するLiMnOを正極活物質に用いることで、非水電解液電池の容量を増大することができることがわかった。
【0060】
そして、X線回折スペクトルにおいて0.2≦/I ≦0.35となるような乱れを有するLiMnOは、合成時に大気中で900℃〜1000℃で加熱した後、急冷することにより得られることがわかった。合成時の加熱温度が、上記の範囲より高くても、また、低くても、X線回折スペクトルにおいて0.2≦/I ≦0.35となるような乱れを有するLiMnOは得られない。
【0061】
【発明の効果】
本発明では、正極活物質として、結晶構造に特定の乱れを有するリチウムマンガン酸化物を用いることで、容量の大きな非水電解質電池を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解質電池の一構成例を示す断面図である。
【図2】実施例1で作製したリチウムマンガン酸化物についてのX線回折スペクトルを示す図である。
【図3】実施例2で作製したリチウムマンガン酸化物についてのX線回折スペクトルを示す図である。
【図4】比較例1で作製したリチウムマンガン酸化物についてのX線回折スペクトルを示す図である。
【図5】比較例2で作製したリチウムマンガン酸化物についてのX線回折スペクトルを示す図である。
【図6】比較例3で作製したリチウムマンガン酸化物についてのX線回折スペクトルを示す図である。
【図7】比較例4で作製したリチウムマンガン酸化物についてのX線回折スペクトルを示す図である。
【図8】実施例及び比較例の電池について放電容量と電位との関係を示す図である。
【図9】実施例及び比較例の電池についてI1/I2と放電容量との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 非水電解液電池、 2 負極、 3 負極缶、 4 正極、 5 正極缶、 6 セパレータ、 7 絶縁ガスケット

Claims (2)

  1. 遷移金属複合酸化物を含有する正極と、
    上記正極と対向して配され、リチウム金属、リチウム合金、又はリチウムをドープ、脱ドープ可能な炭素材料を含有する負極と、
    上記正極と上記負極との間に介在される非水電解質とを備え、
    上記遷移金属複合酸化物は、Mn原料と、炭酸リチウムとから得られたLiMnOで表されるリチウムとマンガンとの複合酸化物であり、
    当該LiMnOは、CuのKα線を用いて測定されたX線回折スペクトルにおいて、20°<2θ<30°の範囲に存在する最大積分強度の回折ピークIと、38°<2θ<40°の範囲に存在する最大積分強度の回折ピークIとの積分強度比I/Iが、0.2≦/I ≦0.35の範囲である非水電解質電池。
  2. 上記LiMnOは、反応原料を900℃〜1000℃で加熱した後、急冷することにより合成されたものである請求項1記載の非水電解質電池。
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