JP4244337B2 - カスタマ・サポートのためのウェブ・ブラウザ・コントロール - Google Patents

Description

本発明は、概してウェブ・サイトの分野に関し、より具体的には、ウェブ・サイトのカスタマ・サポートに関する。

インターネットの人気の上昇とともに、ますます多くの消費者がインターネットを利用してビジネスを経営し、生活を作り上げ、情報へアクセスするようになった。今日のユーザは、ワールド・ワイド・ウェブ（ウェブ）を使用してバンキング、証券取引、口座情報の検討、およびそのほかの、グラフィカル・ユーザ・インターフェース（ＧＵＩ）を伴う広範なインタラクションに関係するタスクを行っている。ＧＵＩは、しばしばＧＵＩとの適切なインタラクションを行うために、情報を入力しなければならない必須フォーマットおよび厳守しなければならない必須シーケンスを有している。しかしながら、ＧＵＩが理解困難なものとなる可能性もあり、またフォーマットが明確に定義されていないことも少なくない。これが管理に時間を要し、ユーザにとって単調で退屈なものとなる可能性もある。ユーザがＧＵＩを理解できないことから、あるいは単に情報を適切に入力できないことから、実行の途中でタスクを放棄することも一般的である。

人気のあるウェブ・ブラウザは、ＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）等の動的スクリプト言語を含む動的ＨＴＭＬ（ＤＨＴＭＬ）を使用している。ＤＨＴＭＬを用いれば、ウェブ・ページ内のＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）コード等のスクリプト言語を使用して動的に、ランタイムでクエリを行い、ユーザの経験を中断することなく現在のＨＴＭＬコンテンツを修正することが可能になる。これらのウェブ・ブラウザは、ＤＨＴＭＬに、このほかのコード・ユニット、たとえばＡｃｔｉｖｅＸ（アクティブＸ）、ブラウザ・プラグ‐イン、およびＪａｖａ（ジャバ）アプレット等を追加する方法もサポートしている。

カスタマ・サポートは、ウェブＧＵＩとのインタラクションのプロセスを通じてユーザを支援するためにしばしば使用される。商業ウェブ・サイト用のカスタマ・サポートは、一般に、ｅ‐メール、電話、およびインスタント・メッセージを経由して行われる。カスタマは、通常、エラー・コードを参照するか、問題を記述したメッセージを送り、助力を求める。しかしながら、この通信のためにインスタント・メッセージが使用された場合であっても、問題を正確に記述することは困難なものとなり得る。それに加えて、報告された問題をカスタマ・サービス／テクニカル・サポート担当者が再現することが困難となることもあり得る。

このカスタマ・サポート問題に対する１つの解決策は、スクリーン共有である。しかしながら、スクリーン共有においては概してユーザ自身の全デスクトップ、特定のウインドウ、もしくはスクリーンの特定の物理的な領域を共有しなければならないことから、カスタマ・サービスに無視できないプライバシー上の懸念をもたらす。カスタマが、コンピュータ上の敏感なデータに起因して、あるいは一般的にプライバシー上の懸念から、カスタマ・サービスにカスタマ自身のコンピュータへのアクセスを与えることを望まない場合もある。

したがって、上記の問題を克服することが必要とされており、特に、ウェブ・ページ上においてカスタマ・サポートをより効率的に提供する方法へのニーズが存在する。

端的に言うと、本発明によれば、リモート・コンピュータからユーザへサポートを提供するためのシステム、方法ならびにコンピュータ可読メディアが開示される。

本発明の一実施態様は、リモート・コンピュータからユーザへサポートを提供するための方法を提供する。この方法によれば、ウェブ・ブラウザによって現在見られているウェブ・ページ内に埋め込まれたコントロールが起動され、ソース・コードがリモート・コンピュータから受け取られる。このコントロールは、リモート・コンピュータから受け取ったソース・コードを実行し、そのウェブ・ブラウザの状態情報の読み取りおよび／または修正を行うために使用される。好ましくは、そのウェブ・ブラウザの状態情報が、現在ウェブ・ブラウザによって見られているウェブ・ページの少なくとも１つのフォーム・フィールド内に入力されたフォーム情報を含む。

本発明の別の実施態様は、カスタマ・サービス・コンピュータからリモート・コンピュータのユーザへ、サポートを提供するための方法を提供する。この方法によれば、現在、リモート・コンピュータ上において実行中のウェブ・ブラウザによって見られているウェブ・ページ内に埋め込まれているコントロールからのメッセージが、カスタマ・サービス・コンピュータにおいて受け取られる。ソース・コードがカスタマ・サービス・コンピュータからそのコントロールへ送られ、当該コントロールに、リモート・コンピュータ上において実行中のウェブ・ブラウザの状態情報の読み取りおよび／または修正を行わせる。

本発明のさらに別の実施態様は、これらの方法を具体化するためのコンピュータ可読メディア、コントロール、およびカスタマ・サポート・アプリケーションを提供する。

以上の、およびこのほかの本発明の特徴ならびに利点については、以下に述べる、添付図面に例示されているとおりの本発明の好ましい実施態様のより詳細な説明から明らかになるであろう。

本発明と考えられる発明の内容は、この明細書に付随する特許請求の範囲に特に示されており、明確に主張されている。上記の、およびそのほかの本発明の特徴ならびに利点は、以下の詳細な説明を添付図面とともに参照することによって明らかなものとなろう。なお、参照番号の最上位桁は、その番号が最初に現れる図面を識別する。

１． 全般
本発明は、好ましい実施態様によれば、従来技術に伴う問題が、ウェブ・ページとのインタラクションを行っているユーザに対してカスタマ・サポートを提供するための、効率的かつ具体化容易な方法を提供することによって克服される。本発明には、現存する電話またはインスタント・メッセージによる会話を補い、カスタマ・サービス担当者に、それらの担当者がサポートしているクライアント・アプリケーションとの直接インタラクションを可能にすることが企図されている。

本発明の１つの利点は、ウェブ・インターフェース内においてカスタマイズしたクライアント・カスタマ・サービス・アプリケーションを構築する必要がないことである。好ましくは、汎用コントロールがウェブ・ページ内へ埋め込まれ、このコントロールがサーバ側の、コントロールとインタラクションするカスタマ・サポート・アプリケーションとインタラクションを行う。つまり、汎用ファシリティがユーザのアプリケーションに関連してソース・コード（たとえば、ＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト））をリモート実行する。これにより、カスタマ・サービス・インターフェースを、ユーザを援助するために特別に設計することが可能になり、さらにはエンド・ユーザ・インターフェースがすでに展開された後であってもそれを設計することが可能にする。それに加えて、それぞれがウェブ・アプリケーションの特定の側面についてユーザを援助する、複数のカスタマ・サービス・インターフェースが同時に存在することも可能である。

本発明のもう１つの利点は、カスタマ・サポート・アプリケーションを変更するためにウェブ・ページもしくはウェブ・サイトを変更する必要がないことである。ウェブ・ページ内に埋め込まれた汎用コントロールおよび埋め込み型コントロールから分離されたサーバ側カスタマ・サポート・アプリケーションの使用は、これらのコンポーネントの１つの更新が、必ずしもほかの更新を必要としないことを意味する。唯一必要とされることは、サーバ側カスタマ・サポート・アプリケーションが埋め込み型コントロールと互換性を有するということだけである。

本発明のさらに別の利点は、リモート・サーバとのインタラクションが、常にユーザのウェブ・ブラウザによって起動されることである。好ましくは、追加のセキュリティのために、リモート・アクセスを許可する前にユーザにプロンプトを与える。さらに別のセキュリティ上の利点は、アプレットのセキュリティ・モデルがコントロールに、それが到来したサーバへの接続返しだけを許可するように、埋め込み型コントロールを純粋なＪａｖａ（ジャバ）コードによって具体化できることである。これによって埋め込み型コントロールが、そのウェブ・ページを所有する会社もしくはエンティティの担当者だけに対してリモート・アクセス可能となる。

図１は、本発明の一実施態様の全体的なシステム・アーキテクチャを例示したブロック図である。図１には、一般にユーザによってウェブ・サイトのナビゲーションもしくはウェブ・ページのダウンロードおよび閲覧に使用されるクライアント・コンピュータ１０２および１０４が示されている。また図１には、サーバ１０８およびウェブ・サイト１１０も示されている。サーバ１０８は、クライアント・コンピュータ１０２〜１０４がサーバ１０８とクライアント‐サーバ関係に置かれることを可能にする任意の利用可能な商業的サーバ・システムである。ウェブ・サイト１１０は、概してファイアウオール、ウェブ・サーバ、およびデータベース・リポジトリを含む従来的なウェブ・サイトであり、ウェブ・サイト１１０を訪問し、ナビゲートするユーザにウェブ・ページならびに情報を提供する。

本発明の動作は、クライアント・コンピュータ１０２等のクライアント・コンピュータに対するカスタマ・サポートを、サーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０等のリモート・エンティティから提供することを含む。本発明の一実施態様においては、クライアント・コンピュータ１０２上でウェブ・ブラウザを使用するユーザが、そのユーザのウェブ・ブラウザ上において、ウェブ・サイト１１０によって提供されるウェブ・ページ等のウェブ・ページに関する問題に遭遇する。続いてユーザは、そのウェブ・ページ内に埋め込まれたコントロールを起動し、サーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０からカスタマ・サポートの助力を取り付ける。本発明は、ウェブ・ブラウザ内の埋め込み型コントロールが、クライアント・コンピュータ１０２のネットワーク１０６外のウェブ・サイト１１０、クライアント・コンピュータ１０２のネットワーク１０６外のコンピュータ、もしくはクライアント・コンピュータ１０２のネットワーク１０６上のコンピュータを含む任意のリモート・コンピュータからカスタマ・サポートの助力を取り付けることを考慮している。このプロセスについては詳細を後述する。

本発明の好ましい実施態様においては、クライアント・コンピュータ１０２〜１０４およびサーバ１０８のコンピュータ・システムが、１ないしは複数のパーソナル・コンピュータ（ＰＣ）（たとえば、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｗｉｎｄｏｗｓ（マイクロソフト・ウインドウズ）オペレーティング・システムを実行するＩＢＭもしくは互換ＰＣ、Ｍａｃ ＯＳ（マックＯＳ）オペレーティング・システムを実行するＭａｃｉｎｔｏｓｈ（マッキントッシュ）コンピュータ、または等価物）、携帯情報端末（ＰＤＡ）、ハンド・ヘルド・コンピュータ、パーム・トップ・コンピュータ、スマート・フォン、ゲーム機、もしくはそのほかの任意の情報処理デバイスとなる。別の実施態様においては、サーバ１０８およびサイト１１０のコンピュータ・システムが、１ないしは複数のサーバ・システム（たとえば、Ｓｕｎ（サン）オペレーティング・システムを実行するＳＵＮ Ｕｌｔｒａ（サン・ウルトラ）ワークステーションもしくはＡＩＸオペレーティング・システムを実行するＩＢＭ ＲＳ／６０００ワークステーションおよびサーバ）上において具体化される。クライアント・コンピュータ１０２〜１０４、サーバ１０８、およびサイト１１０のためのコンピュータ・システムの例については、図８を参照してさらに詳細に説明する。

本発明の一実施態様においては、ネットワーク１０６が、公衆交換電話網（ＰＳＴＮ）等の回線交換網となる。別の実施態様においては、ネットワークがパケット交換網となる。パケット交換網は、グローバル・インターネット、プライベートＷＡＮ、ローカル・エリア・ネットワーク（ＬＡＮ）、テレコミュニケーション網、あるいはこれらのネットワークの任意の組み合わせなどのワイド・エリア・ネットワーク（ＷＡＮ）となる。さらに別の実施態様においては、このネットワークが有線ネットワーク、ワイヤレス・ネットワーク、放送ネットワーク、あるいはポイント‐ツー‐ポイント・ネットワークになる。

ここで注意が必要であるが、図１には２つのクライアント・コンピュータ１０２および１０４だけが示されているが、本発明は任意数のクライアント・コンピュータをサポートする。同様に１つのサーバ１０８ならびに１つのウェブ・サイト１１０だけが図１に示されているが、本発明は任意数のサーバならびにウェブ・サイトをサポートする。

図２は、本発明の好ましい実施態様のシステムの詳細なブロック図である。図２は、クライアント・コンピュータ１０２上において実行されている、Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｅｘｐｌｏｒｅｒ（マイクロソフト・インターネット・エクスプローラ）またはＮｅｔｓｃａｐｅ Ｎａｖｉｇａｔｏｒ（ネットスケープ・ナビゲータ）等の従来的なウェブ・ブラウザ２０２を示している。ウェブ・ブラウザ２０２は、インターネットを介してウェブ・サイトによって提供されるウェブ・ページを見るために一般的に使用されるアプリケーションである、任意の利用可能な商業的ウェブ・ブラウザである。ここには、ウェブ・ブラウザが、ウェブ・サイト１１０もしくはサーバ１０８からウェブ・ページもしくはそのほかの情報をダウンロードし、表示するためにネットワーク１０６へ接続していることが示されている。

図２は、さらに、埋め込み型ウェブ・ブラウザ・コントロール２０４を示している。コントロール２０４は、ウェブ・ブラウザ２０２のモジュールもしくはサブエレメントとして動作する。本発明の好ましい実施態様においては、コントロール２０４が、ＡｃｔｉｖｅＸ（アクティブＸ）コントロール、ウェブ・ブラウザ・プラグ‐イン、アプリケーション・プログラミング、インターフェース（ＡＰＩ）、もしくはＪａｖａ（ジャバ）アプレットのいずれか１つとなる。一部の実施態様においては、この埋め込み型コントロールがウェブ・ページ上のＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）コードに関連して作用する。コントロール２０４は、ウェブ・ブラウザ２０２のステータス・バーもしくはブラウザ２０２のメニュー上に配置されるグラフィカル・ユーザ・インターフェース（ＧＵＩ）エレメント（ボタン、プルダウン・メニュー、または選択アイテム等）として、あるいはウェブ・ブラウザ２０２内に表示されるウェブ・ページのＧＵＩエレメントとして表される。『埋め込み型』コントロールは、コード（たとえばＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）コード）が現在のページに関連してランタイムで実行されることを可能にする。ウェブ・ブラウザ２０２内に表示される埋め込み型ウェブ・ブラウザ・コントロール２０４の例については、図６および７を参照して説明する。

２． 動作
図３は、本発明の一実施態様の全体的な動作ならびにコントロール・フローを示したフローチャートである。図３の動作ならびにコントロール・フローは、本発明の全体的なカスタマ・サポート・プロセスを描いている。図３の動作ならびにコントロール・フローは、ステップ３０２において開始し、直ちにステップ３０４へ進む。

ステップ３０４においては、ユーザがウェブ・ブラウザ２０２を実行する。ユーザは、ウェブ・ブラウザ２０２をウェブ・ページまたはユニバーサル・リソース・ロケータ（ＵＲＬ）へ向け、それとのインタラクションを行うことができる。ウェブ・ブラウザは、ウェブ・サーバにＵＲＬを要求し、ウェブ・サーバは、カスタマ・サポート・コントロールを参照する（埋め込む）要求されたＨＴＭＬリソースを返す。ウェブ・ブラウザは、このカスタマ・サポート・コントロールをロードし、それをページ内に不可視に埋め込む。ウェブ・ブラウザは、テキスト・フィールド等のフォーム・フィールド、ボタンならびにプルダウン・メニュー等のＧＵＩエレメント・フィールドを有する、フォーム情報を入力するためのフォームを含むこともできる。

ステップ３０６においては、ユーザがこのウェブ・ページを伴う問題に遭遇する。ユーザには、このフォームへ情報を入力する方法がわからないか、情報を入力するフォーマットがわからないことがある。それとは別に、ユーザが、ＧＵＩエレメント内へ入力しなければならない情報のタイプ、あるいはウェブ・ブラウザ２０２によって表示されているウェブ・ページをナビゲートする方法を理解していないことがある。

ステップ３０８においては、ユーザが遭遇した問題に応答して、埋め込み型ウェブ・ブラウザ・コントロール２０４が起動され、サーバ上のカスタマ・サポート・アプリケーションへ（直接もしくはインスタント・メッセージ経由等の仮想接続を介して）接続する。本発明の一実施態様においては、コントロール２０４がユーザによって起動される。前述したようにウェブ・ブラウザ２０２内においてコントロール２０４は、ウェブ・ブラウザ２０２のステータス・バーもしくはブラウザ２０２のメニュー上に配置されるＧＵＩエレメントとして、あるいはウェブ・ブラウザ２０２内に表示されるウェブ・ページのＧＵＩエレメントとして表される。ユーザは、コントロール２０４を表すアイコン、ボタン、もしくはそのほかのＧＵＩエレメントをクリックするか、あるいはコントロール２０４を実行するそのほかの方法を使用することができる。

本発明の別の実施態様においては、コントロール２０４が自動的に起動される。その実施態様の場合には、ユーザが遭遇した問題がウェブ・ブラウザ２０２によって認識されるか、あるいはコントロール２０４によって認識される。ウェブ・ブラウザ２０２もしくはコントロール２０４は、ユーザがウェブ・ページのＧＵＩエレメント内へ情報を不適切に入力していること、あるいはそのウェブ・ページのフォーム内へのフォーム情報の入力に過度の時間を費やしていることを認識することができる。それとは別に、ウェブ・ブラウザ２０２もしくはコントロール２０４は、ユーザが１ないしは複数回のフォーム情報の提出を行ったこと、および入力されたフォーム情報に伴う問題が存在することを認識することができる。この例については、図６および７を参照してさらに詳しく説明する。問題を認識すると、コントロール２０４が自動的に起動されて、直ちにユーザへカスタマ・サポートもしくは援助が提供される。

本発明の好ましい実施態様においては、コントロール２０４が暗号により保護されている。たとえばいくつかの実施態様においては、コントロール２０４とサーバの間の通信が暗号化されてユーザのプライバシーが保護される。コントロール２０４の暗号による保護は、ウェブ・ブラウザ２０２上において適切なコントロール２０４が実行されることも保証する。たとえば、いくつかの実施態様においては、コントロール２０４がディジタル署名されてその出所を証明する。これは、コントロール２０４が本物であることをウェブ・ブラウザ２０２に対して立証する。好ましくは、クライアントにおいて、カスタマ・サービス・システムからの要求のディジタル署名および認証が行われて、その有効性が確保される。

ステップ３１０においては、埋め込み型コントロール２０４がサーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０とインタラクションを行って、ユーザへのカスタマ・サポートの提供が可能になる。一実施態様においては、ユーザに対してカスタマ・サポートを提供するために、サーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０のところにカスタマ・サポート担当者が従事している。埋め込み型コントロールは、現在のページの関係からソース・コード（たとえば、ＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）コード）をランタイムで評価する能力を有している。カスタマ・サポート担当者は、サーバ側カスタマ・サポート・アプリケーションを使用し、ソース・コードを埋め込み型コントロール２０４へ送り、ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報のクエリおよび／または編集等のオペレーションを実行することによってコントロールとのインタラクションを行う。ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報には、ウェブ・ブラウザ２０２によって見られている現在のウェブ・ページの状態、現在のウェブ・ページのフォーム内へ入力されたフォーム情報、ウェブ・ブラウザ２０２のプロパティもしくはコンフィグレーションに関連する情報、およびクライアント・コンピュータ１０２のコンフィグレーションに関連する情報のうちの１ないしは複数が含まれる。つまり担当者は、サーバ側カスタマ・サポート・アプリケーションを使用して、迅速かつ容易にウェブ・ページの現在の状態を観察し、問題を診断することができる。好ましくは、サーバ側カスタマ・サポート・アプリケーションを使用して、フォームの値の修正、ボタンのクリック、あるいは別のページへのナビゲートを行うことができる。

一部の実施態様においては、カスタマ・サポート担当者が、ユーザに対するカスタマ・サポートの提供のより良好な促進のために、ユーザとの別の通信方法も採用する。つまり、カスタマ・サポート担当者がユーザへの電話呼び出しを開始すること、あるいはカスタマ・サポート担当者がユーザとのインスタント・メッセージ・セッションを開始することもできる。この追加の通信ラインによってカスタマ・サポート担当者は、ユーザに対して迅速かつ容易に問題ならびにその問題の解決策を告げることが可能になり、したがってカスタマ・サポート担当者は、ユーザに対してより容易にカスタマ・サポートを提供することが可能になる。カスタマ・サポートのために使用されるインスタント・メッセージ・セッションの一例については、図６および７を参照して詳細を後述する。

本発明の一実施態様においては、ユーザに対するカスタマ・サポートの提供のために、サーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０において、自動化されたカスタマ・サポート・エージェントが採用される。自動化されたエージェントは、ソース・コード（たとえば、ＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）コード）をコントロールへ送り、ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報のクエリおよび／または編集等のオペレーションを実行することによってコントロール２０４とのインタラクションを行う。自動化されたエージェントは、ユーザが特定のウェブ・ページもしくはウェブ・サイト１１０とのインタラクションを行う間に遭遇する共通の誤りもしくは問題を認識するべくプログラムされたプログラムまたはルーチンである。自動化されたエージェントは、問題の認識に応答して、実際のカスタマ・サポート担当者のそれと類似の方法に従ってユーザへのカスタマ・サポートの提供へと進む。自動化されたエージェントは、推論エンジンもしくはそのほかのコンピュータ化された方法を使用して、ユーザが遭遇している問題を決定し、その問題の解決策を決定する。好ましくは、自動化されたエージェントがその問題を解決できない場合に、そのセッションが実際の担当者へと転送される。

ステップ３１２においては、図３のコントロール・フローが停止する。ステップ３１０の機能については、図５を参照してさらに詳細な説明を行う。

図４は、本発明の一実施態様におけるコントロール起動プロセスの動作ならびにコントロール・フローを図示したフローチャートである。図４の動作ならびにコントロール・フローは、コントロール２０４が起動されるプロセスを示した図３のステップ３０８に関してさらに詳細を提供する。図４の動作ならびにコントロール・フローは、ステップ４０２において開始し、直ちにステップ４０４へ進む。

ステップ４０４においては、ユーザがコントロール２０４を起動する。前述したようにウェブ・ブラウザ２０２内においてコントロール２０４は、ウェブ・ブラウザ２０２のステータス・バーもしくはブラウザ２０２のメニュー上に配置されるＧＵＩエレメントとして、あるいはウェブ・ブラウザ２０２内に表示されるウェブ・ページのＧＵＩエレメントとして表される。ユーザは、コントロール２０４を表すアイコン、ボタン、もしくはそのほかのＧＵＩエレメントをクリックするか、あるいはコントロール２０４を実行するそのほかの方法を使用することができる。

ステップ４０６においては、コントロール２０４が、要求もしくはそのほかのメッセージを生成し、サーバ１０８またはウェブ・サイト１１０へネットワーク１０６を介して送る。このメッセージは、ＴＣＰ／ＩＰメッセージ、ＳＭＴＰメッセージ、ＨＴＴＰメッセージ、インスタント・メッセージ、ＵＤＰメッセージ、あるいはＳＯＡＰ要求（たとえば、ＨＴＴＰもしくはインスタント・メッセージ・プロトコルの使用を介して行われる）といった任意タイプのメッセージである。インスタント・メッセージ・プロトコルは、通常、ネットワーク・ファイアウオールをバイパスする現存のメカニズムを有することから、インスタント・メッセージを使用することは有利である。代替実施態様においては、埋め込み型コントロールが持続性ＴＣＰ／ＩＰ接続に乗せた直接アクセスを使用する通信を行うか、ＨＴＴＰに乗せたＳＯＡＰ要求のリスニングを行う。このメッセージは、サーバ１０８もしくはサイト１１０に対して、クライアント・コンピュータ１０２のユーザがカスタマ・サポートを必要としていることを示す。

本発明の一実施態様においては、コントロール２０４が、サーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０との通信プロトコル・セッションを開始する。この通信プロトコル・セッションは、コントロール２０４ならびにサーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０によって通信のために使用される。この通信ラインの使用によってカスタマ・サポート担当者は、現在ウェブ・ブラウザ２０２によって表示されているウェブ・ページのフォームへ入力されているフォーム情報を読み取り、編集するためにコントロール２０４とインタラクションを行うことが可能になる。シンプル・オブジェクト・アクセス・プロトコル（ＳＯＡＰ）は、コントロール２０４とサーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０の間における通信のために使用することのできる通信セッションの一例である。

ステップ４０８においては、ステップ４０６において受け取ったメッセージに応答して、サーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０が、ユーザに対してカスタマ・サポートを提供するカスタマ・サポート担当者を調べて見つけ出す。それに代えてサーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０が、コンピュータ化されたカスタマ・サポート・エージェントを調べて見つけ出し、ユーザに対してカスタマ・サポートを提供してもよい。カスタマ・サポート担当者（またはコンピュータ化されたカスタマ・サポート・エージェント）は、ユーザに対してカスタマ・サポートを提供するためにサーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０のところに従事している。このカスタマ・サポート担当者は、サーバ側カスタマ・サポート・アプリケーションを使用し、コントロール２０４へソース・コードを送ってウェブ・ブラウザ２０２の状態情報のクエリおよび／または編集等のオペレーションを実行することによってコントロールとのインタラクションを行う。それに代えて、前述したようにコントロール２０４とのインタラクションに自動化されたカスタマ・サポート・エージェントを使用することもできる。

図５は、本発明の一実施態様の問題解決プロセスの動作ならびにコントロール・フローを図示したフローチャートである。図５の動作ならびにコントロール・フローは、図３のステップ３１０に関してさらに詳細を提供し、この例の実施態様においてユーザにカスタマ・サポートが提供されるプロセスを示している。図５の動作ならびにコントロール・フローは、ステップ５０２において開始し、直ちにステップ５０４へ進む。

ステップ５０４においては、カスタマ・サポート担当者がサーバ側カスタマ・サポート・アプリケーションを使用してコマンドをコントロール２０４へ送る。本発明の好ましい実施態様においては、このコマンドが、ＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）ソース・コードもしくはそのほかのプログラミング言語のソース・コードを使用する動作（ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報の読み取り等）を示すメッセージとなる。このコマンドが、ネットワーク１０６を介し、メッセージ内に含められて送られる。メッセージは、ＴＣＰ／ＩＰメッセージ、ＳＭＴＰメッセージ、ＨＴＴＰメッセージ、インスタント・メッセージ、ＵＤＰメッセージ、あるいはＳＯＡＰメッセージといった任意タイプのメッセージである。

ステップ５０６においては、コントロール２０４がソース・コードを読み取り、それを実行する。コントロール２０４は、解釈済み言語のソース・コードの受け取りならびに実行を考慮している。このことは、使用されるプログラミング言語によって何が達成可能かという束縛によってのみ制限される動的なカスタマ・サポートを見込んでいる。たとえば、ソース・コードをコントロールへ送り、ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報の読み取り、修正、または置き換え、新しいウェブ・ブラウザ・アプリケーションを開く、新しいウェブ・ブラウザ・ウインドウを開く、異なるウェブ・ページもしくはＵＲＬを開く、あるいは別のアプリケーションを実行するといった各種の動作を実行させることができる。次に、コントロールへ送り、現在のウェブ・ページ内のフォームの値を読み取ること（クエリ）のできるＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）コードの一例を示す。

カスタマ・サポート・アプリケーションによって送ることのできるソース・コード・コマンドは、ウェブ・ブラウザ２０２の特定の状態情報を読み取るための読み取りコマンド（またはクエリ・コマンド）を含む。ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報には、ウェブ・ブラウザ２０２によって表示されるウェブ・ページのフォーム・フィールド内へ入力された１ないしは複数のフォーム情報、ウェブ・ブラウザ２０２のプロパティもしくはコンフィグレーションに関連する情報、およびクライアント・コンピュータ１０２のコンフィグレーションに関連する情報が含まれる。この結果として、ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報が読み取られ、サーバ１０８もしくはウェブ・サイト１１０のカスタマ・サポート・アプリケーションへ送られる。

ステップ５１０においては、カスタマ・サポート・アプリケーションによって受け取られた状態情報をカスタマ・サポート担当者が再検討し、ユーザが遭遇している問題を決定する。ユーザは、このフォームへ情報を入力する方法がわからないか、情報を入力するフォーマットがわからないことがある。それとは別に、ユーザが、フォーム内へ入力しなければならない情報のタイプ、あるいはウェブ・ブラウザ２０２によって表示されているウェブ・ページをナビゲートする方法を理解していないことがある。カスタマ・サービス・アプリケーションへ送られるフォーム情報は、汎用コントロールに関するすべてのフォーム・フィールドとすること、あるいはこのページもしくは問題のタイプのためのカスタム・コントロールによって読み取られる特定のフォーム・フィールドとすることができる。カスタマ・サービス・アプリケーションは、すべてのこのフォーム情報を埋め込み型コントロールから受け取る。特に、フォーム情報は、ユーザによって何が書き込まれたかということを含むユーザのコンピュータ上のフォームの現在の状態を示す。カスタマ・サポート・アプリケーションによって受け取られた状態情報を基礎として、カスタマ・サポート担当者は、どのようにその先へ進むかについて決定する。

ステップ５１２においては、カスタマ・サポート担当者が問題の原因を決定し、解決策に到達する。この例の場合であれば、カスタマ・サポート担当者がウェブ・ブラウザ２０２のウェブ・ページのフォームへ入力された特定の情報のフォーマットが正しくなかったと決定する。これは、入力されたフォーム情報を修正し、正しいフォーマットを遵守させることによって容易に解決される。ステップ５１２においては、ユーザに対してカスタマ・サポート担当者が問題を（たとえば、インスタント・メッセージ経由で）説明し、カスタマ・サポート・アプリケーションを使用してウェブ・ブラウザ２０２の状態情報を編集するコマンドをコントロールへ送る。続いてこのコマンドが使用されて、ウェブ・ブラウザ２０２のウェブ・ページのフォームへ入力された特定のフォーム情報が修正される。次に、ＵＰＣ＿ｃｏｄｅという名前のテキスト・フォーム・フィールドの値を修正するべくコントロールへ送ることのできるＪａｖａＳｃｒｉｐｔ（ジャバスクリプト）コードの一例を示す。

ステップ５１４においては、コントロール２０４がソース・コード・コマンドを受け取り、それを実行する。ここでは、カスタマ・サービス担当者のコントロールの下にカスタマ・サポート・アプリケーションによって送られたソース・コードが、ウェブ・ブラウザ２０２の状態情報を修正するべく作用する編集コマンドを含む。より詳細に述べれば、この編集コマンドは、ウェブ・ブラウザ２０２の現在のウェブ・ページ上に表示されているフォーム内のフォーム情報を修正して、ユーザが遭遇している問題を訂正する。ステップ５１６においては、問題が訂正されてコントロールが閉じられる。その後ユーザは、先へ進むことができる。

本発明の一実施態様においては、図５のコントロール・フローのプロセスの間に、カスタマ・サポート担当者が、ユーザと通信する別の方法も採用して、ユーザに対するカスタマ・サポートの提供を促進することができる。カスタマ・サポート担当者は、ユーザとの電話呼び出しに加わること、あるいはカスタマ・サポート担当者がユーザとのインスタント・メッセージ・セッションを加わることができる。カスタマ・サポートのために使用されるインスタント・メッセージ・セッションの一例については、図６および７を参照して詳細を後述する。

３． 具体化の例
図６は、本発明の一実施態様における埋め込み型コントロールを含む、ウェブ・ブラウザによって見られているウェブ・ページを例示している。図６は、製品登録のために製品情報を入力するウェブ・ページ６０２を示している。図６には、製品を登録するためにウェブ・ページ６０２上のフォームによって要求されている情報のタイプを指定するための識別子ならびにフォーム・フィールドのリストが示されている。フォーム・フィールド６０４へは、ユーザが、登録に関する製品名を入力することができる。フォーム・フィールド６０６へは、ユーザが、登録に関する製品の短い説明を入力することができる。フォーム・フィールド６０８へは、ユーザが、登録に関する製品のユニバーサル商品コード（ＵＰＣ）もしくはそのほかの識別子を入力することができる。フォーム・フィールド６１０へは、ユーザが、ユーザの名前を入力することができる。これらのフォーム・フィールドのそれぞれは、プルダウン・メニュー等のＧＵＩエレメントのフィールド、あるいはユーザが直接テキストを入力できるテキスト・フィールドとすることができる。ユーザは、テキスト・フォーム・フィールド６１２へ、自分のｅ‐メール・アドレスを入力し、テキスト・フォーム・フィールド６１４へ、自分の電話番号を入力することができる。

「戻る」ボタン６２０によりユーザは、直前のウェブ・ページへ戻ることができる。また「提出する」ボタン６２２によりユーザは、そのユーザの製品に関する登録を提出し、その登録手続きを開始することができる。ウェブ・ページ６０２は、さらに、テキスト・メッセージ６１６を含んでいる。このメッセージ６１６は、ユーザがウェブ・ページ６０２のフォームへフォーム情報を入力し、フォーム情報を提出した後にウェブ・ページ６０２上に現れる。ここでは、プロセスがウェブ・ページ６０２へ入力されたフォーム情報を再検討して、いくつかのフォーム情報が正しくないか、フォーマットが正しくないと決定された。その結果としてテキスト・メッセージ６１８が表示され、ウェブ・ページ６０２へ入力されたフォーム情報に問題があったことが示される。

ボタン６１８は、コントロール２０４を表している。ボタン６１８は、ユーザがウェブ・ページ６０２に苦心している場合に、ボタン６１８をクリックすればカスタマ・サポートを受けられることを示したテキスト・メッセージを含む。ボタン６１７のクリックは、コントロール２０４を起動して、図３のステップ３０８によって表されるプロセスを開始する。このボタン６１８は、常にウェブ・ページ６０２上に表示されるようにすることも可能であり、あるいは不適切なフォーム情報が提出された後に現れるようにすることも可能である。

図７は、本発明の一実施態様における問題解決プロセスの間に使用されるインスタント・メッセージ・ウインドウの例示である。図７は、ユーザとカスタマ・サポート担当者の間における通信に関するインスタント・メッセージ・ウインドウ７０２を示している。インスタント・メッセージ・ウインドウ７０２は、ユーザがボタン６１８をクリックすることによってコントロール２０４を起動した後に作られる。

図７は、カスタマ・サポート担当者によってタイプされたテキストを含むテキスト・エリア７０４を包含するインスタント・メッセージ・ウインドウ７０４を示している。インスタント・メッセージ・ウインドウ７０４は、さらにユーザによってタイプされるテキスト・エリア７０６も含んでいる。「終了」ボタン７０８によりユーザは、カスタマ・サポート担当者との通信を終了することができる。

テキスト・エリア７０４内に示されているように、カスタマ・サポート担当者は、埋め込み型コントロールを使用してウェブ・ページ６０２のフォーム内へユーザが入力したフォーム情報を読み取り、ユーザが遭遇している問題を明らかにしている。カスタマ・サポート担当者は、その問題が次のようなものであること：すなわち（１）ユーザによってフォーム・フィールド６０８内へ入力されたＵＰＣコードに数字が１つ脱漏していること、（２）ユーザによってテキスト・フォーム・フィールド６１２内へ入力されたｅ‐メール・アドレスが正しいフォーマットでないこと、つまりこのｅ‐メール・アドレスから『＠』マークが欠落していること、および（３）ユーザによってテキスト・フォーム・フィールド６１４内へ入力された電話番号の局番が正しくないことを示している。カスタマ・サポート担当者は、テキスト・エリア７０４内において上記の問題をユーザに説明し、埋め込み型コントロールを使用して２番目の誤りを訂正している。それに続いてユーザは、テキスト・エリア７０６内において、残りの訂正を行った後、ウェブ・ページ６０２の再提出を行う予定であることを返答している。

上記の本発明の好ましい実施態様においては、カスタマ・サポート担当者がユーザにすべての訂正を行うことを求める必要がない。この種の実施態様の場合、カスタマ・サポート担当者は、適切な変更を行うために、コントロール２０４に対して編集コマンドを送ることができる。これについては、すでに詳細を前述した。

４． 具体化
本発明は、ハードウエア、ソフトウエア、もしくはハードウエアとソフトウエアの組み合わせにおいて実現することができる。本発明の好ましい実施態様に従ったシステムは、１つのコンピュータ・システム内に集中させる態様で実現することも可能であり、あるいはいくつかの相互接続されたコンピュータ・システムにわたって各種の要素の分散が行われる分散された態様で実現することも可能である。任意の種類のコンピュータ・システム、あるいはここに述べた方法を実行するために適合されたそのほかの装置が適している。代表的なハードウエアとソフトウエアの組み合わせを、コンピュータ・プログラムを伴う汎用コンピュータ・システムとすることが可能であり、それにおいてコンピュータ・プログラムは、それがロードされ、実行されたときに、ここに述べられている方法を実行するようにコンピュータ・システムをコントロールする。

本発明の実施態様は、コンピュータ・プログラム・プロダクト内に埋め込むことも可能であり、それが、ここに述べられている方法の具体化を可能にするあらゆる特徴を包含し、かつそれは、コンピュータ・システム内にロードされたときに、それらの方法を実行させることができる。本発明において使用される場合のコンピュータ・プログラム手段またはコンピュータ・プログラムは、情報処理ケイパビリティを有するシステムに、直接または、（ａ）別の言語、コードもしくは表記への変換；および（ｂ）異なる実体形式での再生のうちのいずれかの後もしくは両方の後に、特定の機能を実行させることが意図されたインストラクションのセットの、任意の言語、コードもしくは表記による任意の表現を含むことを示す。

コンピュータ・システムには、とりわけ、コンピュータ・システムによるコンピュータ可読メディアからのデータ、インストラクション、メッセージもしくはメッセージ・パケット、およびそのほかのコンピュータ可読情報の読み取りを可能にする、１ないしは複数のコンピュータならびに少なくとも１つのコンピュータ可読メディアを含めることができる。コンピュータ可読メディアとしては、ＲＯＭ、フラッシュ・メモリ、ディスク・ドライブ・メモリ、ＣＤ‐ＲＯＭ等の不揮発性メモリ、およびそのほかの恒久的ストレージが挙げられる。それに加えて、コンピュータ可読メディアに、たとえばＲＡＭ、バッファ、キャッシュ・メモリ、およびネットワーク回路等の揮発性メモリを含めてもよい。さらにまたコンピュータ可読メディアは、コンピュータ・システムによるコンピュータ可読情報の読み取りを可能にする有線ネットワークまたはワイヤレス・ネットワークを含めたネットワーク・リンクおよび／またはネットワーク・インターフェースといった一過性の状態メディア内のコンピュータ可読情報を含むこともできる。

図８は、本発明の実施態様の具体化に役立つコンピュータ・システムのブロック図である。たとえば、図８のコンピュータ・システムは、コンピュータ１０２〜１０４もしくはサーバ１０８を表しているとすることができる。この例示のコンピュータ・システムに置き換えれば各種のソフトウエア実施態様が説明される。この説明を読んだ後の当業者には、このほかのコンピュータ・システムおよび／またはコンピュータ・アーキテクチャを用いて本発明を具体化する方法が明らかとなるであろう。図８のコンピュータ・システムは、プロセッサ８０４等の１ないしは複数のプロセッサを含む。プロセッサ８０４は、通信インフラストラクチャ８０２（たとえば、通信バス、クロス‐オーバー・バー、またはネットワーク）へ接続される。

このコンピュータ・システムは、通信インフラストラクチャ８０２から（またはフレーム・バッファから）ディスプレイ・ユニット８１０上に表示するためのグラフィクス、テキスト、およびそのほかのデータを転送するディスプレイ・インターフェース８０８を含むことができる。またこのコンピュータ・システムは、好ましくはランダム・アクセス・メモリ（ＲＡＭ）とするメイン・メモリ８０６、および２次メモリ８１２を含むことができる。２次メモリ８１２は、たとえばハードディスク・ドライブ８１４および／またはフレキシブル・ディスク・ドライブ、磁気テープ・ドライブ、光ディスク・ドライブ等を代表するリムーバブル・ストレージ・ドライブ８１６を含むことができる。リムーバブル・ストレージ・ドライブ８１６は、周知の方法に従ってリムーバブル・ストレージ・ユニット８１８からの読み取りおよび／またはそこへの書き込みを行う。リムーバブル・ストレージ・ユニット８１８は、リムーバブル・ストレージ・ドライブ８１６によって読み取りおよび書き込みが行われる、たとえばフレキシブル・ディスク、磁気テープ、光ディスク等を表す。ここで認識されることになろうが、リムーバブル・ストレージ・ユニット８１８は、コンピュータのソフトウエアおよび／またはデータをストアしたコンピュータ可用ストレージ・メディアを含む。

代替実施態様においては、２次メモリ８１２が、コンピュータ・システムへのコンピュータ・プログラムまたはそのほかのインストラクションのロードを可能にするための、このほかの類似の手段を含むことができる。この種の手段には、たとえば、リムーバブル・ストレージ・ユニット８２２およびインターフェース８２０を含めることができる。それらの例としては、プログラム・カートリッジおよびカートリッジ・インターフェース（ビデオ・ゲーム・デバイス等に見られるようなもの）、リムーバブル・メモリ・チップ（ＥＰＲＯＭまたはＰＲＯＭ等）ならびに関連するソケット、およびそのほかの、リムーバブル・ストレージ・ユニット８２２からコンピュータ・システムへのソフトウエアならびにデータの転送を可能にするリムーバブル・ストレージ・ユニット８２２ならびにインターフェース８２０が挙げられる。

このコンピュータ・システムは、通信インターフェース８２４を含むこともできる。通信インターフェース８２４は、このコンピュータ・システムと外部デバイスの間におけるソフトウエアならびにデータの転送を可能にする。通信インターフェース８２４の例には、モデム、ネットワーク・インターフェース（イーサネット・カード等）、通信ポート、およびＰＣＭＣＩＡスロットならびにカードが含まれる。通信インターフェース８２４を介して転送されるソフトウエアならびにデータは、たとえば電子、電磁気、光とすることのできる信号、もしくは通信インターフェース８２４によって受け取られることのできるそのほかの信号の形式となる。これらの信号は、通信パス（つまりチャンネル）８２６を介して通信インターフェース８２４へ提供される。このチャンネル８２６は信号を搬送し、ワイヤもしくはケーブル、光ファイバ、電話回線、携帯電話リンク、ＲＦリンク、および／またはそのほかの通信チャンネルを使用して具体化することができる。

これにおいては、『コンピュータ・プログラム・メディア』、『コンピュータ可用メディア』、および『コンピュータ可読メディア』という用語を使用してメイン・メモリ８０６ならびに２次メモリ８１２、リムーバブル・ストレージ・ドライブ８１６、ハードディスク・ドライブ８１４内に取り付けられるハードディスク、および信号を包括的に参照している。これらのコンピュータ・プログラム・プロダクトは、ソフトウエアをコンピュータ・システムへ提供するための手段である。コンピュータ可読メディアは、コンピュータ・システムが、データ、インストラクション、メッセージもしくはメッセージ・パケット、およびそのほかのコンピュータ可読情報をコンピュータ可読メディアから読み取ることを可能にする。コンピュータ可読メディアは、たとえば、フレキシブル・ディスク、ＲＯＭ、フラッシュ・メモリ、ディスク・ドライブ・メモリ、ＣＤ‐ＲＯＭ、およびそのほかの恒久的なストレージを含むことができる。これは、たとえばデータおよびコンピュータ・インストラクション等の情報をコンピュータ・システム間において転送する上で有用である。さらに、コンピュータ可読メディアは、コンピュータ可読情報を、コンピュータによるその種のコンピュータ可読情報の読み取りを可能にする、有線ネットワークまたはワイヤレス・ネットワークを含めたネットワーク・リンクおよび／またはネットワーク・インターフェースといった一過性の状態メディア内に含むこともできる。

コンピュータ・プログラム（コンピュータ・コントロール・ロジックとも呼ばれる）は、メイン・メモリ８０６および／または２次メモリ８１２内にストアされる。またコンピュータ・プログラムは、通信インターフェース８２４を介して受け取られることもある。この種のコンピュータ・プログラムは、実行されたときに、ここに述べられているような本発明の特徴をコンピュータ・システムに実行させることができる。特に、コンピュータ・プログラムは、実行されたときにプロセッサ８０４にこのコンピュータ・システムの特徴を実行させることができる。したがって、この種のコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システムのコントローラを表している。

以上、本発明の特定の実施態様を開示してきたが、当業者であれば、本発明の精神ならびに範囲から逸脱することなしに特定の実施態様に対する変更を行うことができる。したがって本発明の範囲が、これらの特定の実施態様に限定されることはない。しかも付随する特許請求の範囲には、本発明の範囲内となるその種の応用、修正、および実施態様のすべてを保護することが意図されている。

本発明の一実施態様の全体的なシステム・アーキテクチャを例示したブロック図である。 本発明のシステムの好ましい実施態様の詳細なブロック図である。 本発明の一実施態様の全体的な動作ならびにコントロール・フローを図示したフローチャートである。 本発明の一実施態様のコントロール起動プロセスの動作ならびにコントロール・フローを図示したフローチャートである。 本発明の一実施態様の問題解決プロセスの動作ならびにコントロール・フローを図示したフローチャートである。 本発明の一実施態様における埋め込み型コントロールを含むウェブ・ページを示した説明図である。 本発明の一実施態様における問題解決プロセスの間に使用されるインスタント・メッセージ示した説明図である。 本発明を具体化する上で役立つコンピュータ・システムのブロック図である。

符号の説明

１０２ クライアント・コンピュータ
１０４ クライアント・コンピュータ
１０６ ネットワーク
１０８ サーバ
１１０ ウェブ・サイト
２０２ ウェブ・ブラウザ；ブラウザ
２０４ コントロール；埋め込み型ウェブ・ブラウザ・コントロール；埋め込み型コントロール
６０２ ウェブ・ページ
６０４ フォーム・フィールド
６０６ フォーム・フィールド
６０８ フォーム・フィールド
６１０ フォーム・フィールド
６１２ テキスト・フォーム・フィールド
６１４ テキスト・フォーム・フィールド
６１６ テキスト・メッセージ
６１８ テキスト・メッセージ；ボタン
６２０ 「戻る」ボタン
６２２ 「提出する」ボタン
７０２ インスタント・メッセージ・ウインドウ
７０４ テキスト・エリア
７０６ テキスト・エリア
７０８ 「終了」ボタン
８０２ 通信インフラストラクチャ
８０４ プロセッサ
８０６ メイン・メモリ
８０８ ディスプレイ・インターフェース
８１０ ディスプレイ・ユニット
８１２ ２次メモリ
８１４ ハードディスク・ドライブ
８１６ リムーバブル・ストレージ・ドライブ
８１８ リムーバブル・ストレージ・ユニット
８２０ インターフェース
８２２ リムーバブル・ストレージ・ユニット
８２４ 通信インターフェース
８２６ チャンネル；通信パス

Claims (6)

1. リモート・コンピュータからユーザへサポートを提供するための方法であって：
   ウェブ・ブラウザによって現在見られているウェブ・ページ内に埋め込まれたコントロールを起動すること；
   前記リモート・コンピュータからソース・コードを受け取ること；および、
   前記ウェブ・ブラウザの状態情報の読み取り若しくは修正、又はその両方を行うために前記リモート・コンピュータから受け取った前記ソース・コードを実行するべく前記コントロールを使用すること；
   を含む方法であって、
   前記ウェブ・ブラウザの前記状態情報は、前記ウェブ・ブラウザによって現在見られているウェブ・ページの少なくとも１つのフォーム・フィールド内に入力されたフォーム情報を含み、
   前記コントロールは、読み取りを行うためにソース・コードを実行する手段と、問題があることを示すメッセージを表示する手段と、リモート・コンピュータへ送る手段と、インスタント・メッセージ・ウィンドウを表示する手段、および、修正を行うためにソース・コードを実行する手段とを含み
   前記使用するステップは：
   前記読み取りを行うためにソース・コードを実行する手段が、前記フォーム情報の読み取りを行うために前記ソース・コードを実行するサブステップ；
   前記問題があることを示すメッセージを表示する手段が、フォーム情報が正しくない場合に、フォーム情報に問題があることを示すメッセージを表示するステップ；
   前記リモート・コンピュータへ送る手段が、読み取られた前記フォーム情報を、前記リモート・コンピュータへ送るサブステップ；
   前記インスタント・メッセージ・ウィンドウを表示する手段が、サポート担当者からのテキストを含むインスタント・メッセージ・ウィンドウを表示するステップ
   ；および、
   前記修正を行うためにソース・コードを実行する手段が、前記サポート担当者から送られた編集コマンドにより、前記ウェブ・ブラウザによって現在見られているウェブ・ページの少なくとも１つのフォーム・フィールドの修正を行うために前記ソース・コードを実行するサブステップを含む
   方法。
2. さらに：
   前記起動するステップの後であり、かつ前記受け取るステップの前に、前記コントロールから前記リモート・コンピュータへメッセージを送り、前記コントロールと、前記リモート・コンピュータ上において実行中のサポート・アプリケーションの間の接続を確立するステップを含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記使用するステップは、前記ウェブ・ブラウザに異なるウェブ・ページを見させるためにソース・コードを前記コントロールが実行するサブステップを含む、請求項１に記載の方法。
4. 請求項１乃至３のいずれか１項に記載の方法の各ステップを、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ可読メディア。
5. リモート・コンピュータからユーザへのサポートの提供を可能にするウェブ・ページ内に埋め込まれたコントロールであって：
   前記コントロールと、前記リモート・コンピュータ上において実行中のサポート・アプリケーションの間の接続を確立するべく前記リモート・コンピュータへメッセージを送るための手段；
   前記リモート・コンピュータからソース・コードを受け取るための手段；
   前記ウェブ・ページの少なくとも１つのフォーム・フィールド内に入力されたフォーム情報の読み取り若しくは修正、又はその両方を行うために前記リモート・コンピュータから受け取ったソース・コードを実行するための手段；
   を含むコントロールであって、
   前記ウェブ・ブラウザの前記状態情報は、前記ウェブ・ブラウザによって現在見られているウェブ・ページの少なくとも１つのフォーム・フィールド内に入力されたフォーム情報を含み、
   前記実行する手段は：
   前記フォーム情報の読み取りを行うために前記ソース・コードを実行する手段；
   フォーム情報が正しくない場合に、フォーム情報に問題があることを示すメッセージを表示する手段；
   読み取られた前記フォーム情報を、前記リモート・コンピュータへ送る手段；
   サポート担当者からのテキストを含むインスタント・メッセージ・ウィンドウを表示する手段
   ；および、
   前記実行するための手段は、前記サポート担当者から送られた編集コマンドにより、前記ウェブ・ブラウザによって現在見られているウェブ・ページの少なくとも１つのフォーム・フィールドの修正を行うために前記ソース・コードを実行する手段を含む
   コントローラ。
6. 前記実行するための手段は、前記フォーム情報を読み取り、前記読み取ったフォーム情報を前記リモート・コンピュータへ送るようにソース・コードを実行する、請求項５に記載のコントロール。

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