JP4244137B2 - 太陽電池モジュール及び電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、視認側に突出部材を有する情報表示手段と、その情報表示手段の視認側に離間して太陽電池表面を対向配置した光透過性の太陽電池モジュールを具備する電子機器に搭載するための太陽電池モジュールとその電子機器に係り、その太陽電池モジュールを搭載した電子機器の使用者が違和感なくその太陽電池モジュールを透かしてその下段に位置する情報表示手段を視認することができるとともに、電子機器の外部から加えられる衝撃に対する耐久性を向上させることを可能とした新規な太陽電池モジュールとこれを搭載した薄型の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境問題に配慮した製品として、携帯用電子機器の一次電池に太陽電池モジュールを用いた電卓、時計、液晶表示装置、PDA等の電子機器の需要が年々高まっている。これら電子機器は、アモルファスシリコン、その合金系化合物、微結晶シリコン、結晶シリコンや化合物半導体材料等の材料で形成された太陽電池モジュールにより光電変換されたエネルギーを二次電池に蓄電し、電子機器を駆動する構成となっている。以下、上記の電子機器の一例として、太陽電池時計について以下に詳細に説明する。
【0003】
太陽電池時計は前述した電子機器の機能を満たすべく、太陽電池モジュールにより光を電気エネルギーに変換してニッケルイオン電池(図示しない)などの二次電池に充電し、この二次電池から電気エネルギーを取り出して時計を駆動するように構成している。
この場合、通常1個の太陽電池から得られる起電圧が比較的小さいため(アモルファスシリコン太陽電池の場合、0.6〜0.8[V])、時計を駆動するのに十分でない。そこで、複数個の太陽電池を直列に接続して駆動電圧を稼ぐ、あるいは昇圧回路を用いて必要な電圧を得る場合が多い。例えば4個の太陽電池を直列接続して合成起電力を得る太陽電池モジュールでは、通常、図5に示すような形状のものが用いられる。
【0004】
図5は、従来の太陽電池構成を説明するための模式平面図である。
ここで示す太陽電池の配置形態においては、4個の太陽電池6の電極部同士を接続電極38で接続し、その両終端に設けた取り出し電極7a、7bから太陽電池で発生する起電力を取り出せる様に構成されている。この太陽電池時計の太陽電池モジュール3aと文字盤の配置構造の例について図6と図7を用いて説明する。
【0005】
図6は、図5に示した太陽電池モジュール3aを配置した従来の電子機器の一構成例を説明するための模式断面図であり、図7は、従来の電子機器の他の構成例を説明するための模式断面図である。
図6における太陽電池時計は、太陽電池の表面に設ける保護膜面上に時字等を印刷した太陽電池モジュール3aを時計の情報表示手段1の位置に配置し、これをそのまま文字盤として用いた例である。
一般的に図5に示す太陽電池6は、不透明で特殊な色(太陽電池の発電層がアモルファスシリコンで形成された場合は暗紫色)を呈しているため、太陽電池時計の文字盤である情報表示手段1の表面に太陽電池6を配置する事は表示品質を損なうこととなる。つまり、この構成では情報表示手段1が暗紫色となってしまっていた。
【0006】
そこで図7に示す太陽電池時計の様に、部分的に透光部分を有する文字盤または半透明の文字盤である情報表示手段1の下段に太陽電池モジュール3aを配置すれば、暗紫色の太陽電池を使用者が認識し難くすることができる。そのため、図7の形態の太陽電池時計が、現在の太陽電池時計の主流の構成となっている。しかしながら、係る構成を持つ太陽電池時計では文字盤のデザインや、文字盤の材料に制約を受け、さらにはその太陽電池時計の構造に汎用性が乏しいという問題があった。
【0007】
そこで上記の技術上の欠点を解消する方法として、透明性基板上に人の目では知覚しえない複数本の細幅の太陽電池線条体からなる太陽電池を配設した太陽電池モジュールを情報表示手段1の光入射側に配設した太陽電池時計、或いは液晶表示装置を含む電子機器が既に提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
図8は、従来の人の目に知覚し得ない細幅の太陽電池線条体で構成された太陽電池モジュールの構成を説明するための模式平面図である。
この太陽電池モジュール3bは、透明性基板4の少なくとも一方の主面上にセル31〜34からなる4分割された太陽電池から成り、この各セルは一方の基端部を太陽電池電極部37に接続した複数本の細幅の太陽電池線条体35を有する。この1つのセルと他の1つのセルの複数本の太陽電池線条体35は、互いに平行に所定の間隔をもって櫛歯状に配置されるとともに、各櫛歯が嵌入するように配置されている。さらに、4つのセル31〜34は接続電極38によって直列に接続され、取り出し電極7a、7bから各セルの太陽電池から発生する合成起電力を取り出せるように構成されている。
【0009】
図9(A),(B)は、図8に示した太陽電池モジュール3bを搭載した電子機器を示しており、この電子機器は時計であって、情報表示手段1は文字盤であり、符号21は情報表示手段1の支持体であり、符号22は時分針61および62の駆動モーターを有するムーブメントであり、符号70は風防ガラスであり、符号71は時計ケースである。
【0010】
前述の通り、この太陽電池モジュール3bは透明性を阻害しないように光透過部分を残して構成されているので、図9(A)の様に太陽電池モジュール3bを情報表示手段(文字盤)1の直上に配して、情報表示手段1にデザインされた絵柄を透かして使用者に視認させることができる。また図9(B)の様に、風防ガラス70下に太陽電池モジュール3bを配しても同様な効果を得ることができる。
【0011】
しかし、図9(A)の構成とするためには太陽電池モジュール3bの中央部にドリル加工により針芯穴を明けなくてはならない。その際に、針芯穴の削り面にかなりの確立でマイクロクラックが入ってしまう。そのため、時計の使用者がこの電子機器に衝撃を与えてしまった場合に、そこから太陽電池モジュール3bが破損してしまうことがある。よって、太陽電池モジュール3bに針芯穴を明ける必要ない図9(B)の構成が電子機器の信頼性を考慮すると望ましい形態と云える。
【0012】
図10および図11は、図9(B)にける太陽電池モジュール3bを配置する方向と、太陽電池モジュール3bとムーブメント22との電気的接続の形態を詳細に説明するための太陽電池時計の模式断面図である。
まず、図10を用いて、太陽電池モジュール3bにおける太陽電池表面を風防ガラス70と対向させるとともに、情報表示手段1と離間させて配置した電子機器について説明する。
この構成の太陽電池モジュール3bの取り出し電極7と接続線50の電気的な接続(接続端子構造)は、風防ガラス70側からコイルバネや板バネ等の弾性体を押し付けて接続する必要があるので、この接続端子構造の分だけ、風防ガラス70と太陽電池モジュール3bとの隙間G3を、例えば1〜2mm程度空けなくてはならない。その結果として、時計自体の厚みG2が厚くなってしまい、薄型の時計とすることができない。
【0013】
それに対して、図11のように、風防ガラス70の下側に太陽電池モジュール3bの透明性基板を近接させ、太陽電池表面を情報表示手段1である文字盤と対向させるとともに、この文字盤と太陽電池モジュール3bを離間させて配置すれば、薄型の時計とすることができる。しかもこの形態における太陽電池モジュール3bの取り出し電極7とムーブメント22の電気的な接続は、情報表示手段1側から前記弾性体を押し当てるだけの簡易な接続手段とすることができるので、時計自体の厚みG2を可能な限り小さくすることができる。
【0014】
【特許文献1】
国際公開第00/28513号パンフレット(第11−16頁、第7図)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した図11に示した形態とし、風防ガラス70と情報表示手段1の間隔を更に狭めて時計自体の厚みを極限まで薄くすると、以下の問題が生ずる。
薄型化された電子機器である時計には、情報表示手段1である文字盤側からの突出部材として針芯60や、その時計の構成によっては時字などがある。その時計の使用者が誤ってこの時計を落としてしまった場合に、その衝撃により時計ケース71内に収容された各部材がズレて情報表示手段1からの突出部材が太陽電池モジュール3bに接触してしまうことがある。これにより、太陽電池を構成する太陽電池線条体35そのものを断線または短絡させることとなり、時計が正常に動作しなくなる場合がある。この様に、従来の太陽電池モジュール3bの構成を用いて、薄型化された電子機器を提供しようとすると、信頼性に問題があるとされていた。
【0016】
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、光透過性の太陽電池モジュールを情報表示手段から離間して設ける電子機器に搭載するための太陽電池モジュールにおいて、太陽電池表面と情報表示手段との間隔を極力狭くして電子機器自体の厚みを薄くしたとしても、外部からの電子機器への衝撃などにより太陽電池を構成する太陽電池線条体が破損することのない新規の太陽電池モジュールと、その太陽電池モジュールを搭載した電子機器を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、基本的には、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。
【0018】
すなわち、本発明において上記課題を解決するための第1の手段は、視認側に突出部材を有する情報表示手段と、その情報表示手段の視認側に離間して、太陽電池表面を対向配置した光透過性の太陽電池モジュールを具備する電子機器に搭載するための太陽電池モジュールにおいて、前記太陽電池モジュールに、透明性基板に光透過部分を残して複数本の細幅の太陽電池線条体を有するとともに、前記突出部材と対向する位置に前記各太陽電池線条体とは電気的に独立したダミー領域が形成された構成とすることである。
【0019】
また、第2の手段は、前記ダミー領域を前記突出部材の形状に応じて、少なくとも前記突出部材の形状よりも大きな面積を有する構成とすることであり、第3の手段は、前記太陽電池線条体を互いに並行で且つ等間隔に設ける構成とすることであり、第4の手段は、前記ダミー領域に複数本のダミー線条体を配設し、その複数本のダミー線条体を囲繞する絶縁領域により前記太陽電池線状態と前記ダミー線条体を電気的に分離した構成とすることであり、第5の手段は、前記ダミー線条体を前記太陽電池線条体の配列を崩さないように配する構成とすることであり、第6の手段は、隣り合う前記太陽電池線条体と前記ダミー線条体を含む線条体同士の間隔が100μm以上であり、且つ前記絶縁領域の間隔が10〜50μmであることを特徴となる構成とすることである。
【0020】
さらに、第7の手段は、風防ガラス下に情報表示手段を配した電子機器であって、前記風防ガラスと前記情報表示手段の間に、前述の太陽電池モジュールをその太陽電池表面を前記情報表示手段と対向させるとともに離間して設けた構成とすることであり、第8の手段は、前記電子機器は指針式時計であり、前記突出部材が針芯である構成を採用することである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、従来技術で使用した項目と同じ部分については、同じ符号を付して説明する。
【0022】
図1は、本発明の第1の実施の形態における太陽電池モジュールの構成を説明するための模式平面図である。
透明性基板4に、その光透過部分を残すようにして太陽電池が形成された太陽電池モジュール2aは、所望の起電力を得るために任意の数(図1では4つ)のセル31〜34に分割され、それぞれのセルは太陽電池電極部37と複数本の太陽電池線条体35を有している。また、各セルを構成する複数本の太陽電池線条体35は互いに並列的に隣接して配置され、各太陽電池線条体35の一方の基端部が太陽電池電極部37に接続されている。さらに、セル31〜34は、互いに適宜の位置で接続電極38によって各セルが直列接続されている点は従来のセルの構造と同様である。その太陽電池の少なくとも一部分に、各太陽電池線条体35とは電気的に独立させたダミー領域42を配設し、このダミー領域42に複数本のダミー線条体39が形成されている点が本発明の特徴とすることろである。
【0023】
また、複数本の太陽電池線条体35は、互いに隣接する他の太陽電池線条体と櫛歯状に嵌入しあうように配置せしめられており、各太陽電池線条体35に入射した光により光電変換された各セルの起電力は、各太陽電池線条体35を囲繞して設けられた太陽電池電極部37を経由して合成され、取り出し電極7a,7bから取り出すことができる。
【0024】
さらに、これら太陽電池線条体35は平行かつ等間隔に配置することが好ましい。人間の目は不規則なパターンがあると、それを認識して違和感を覚えるからである。この様に、違和感なく太陽電池モジュール2aを透かして、その太陽電池モジュール2aの下側に配する情報表示手段1を十分に視認させるために、太陽電池線条体35の幅は可能な限り細くして、太陽電池を視認し難く構成することが好ましい。しかしながら太陽電池線条体35の幅が極端に細く、かつ隣り合う太陽電池線条体35同士の間隔が広過ぎると、太陽電池の発電面積が小さくなることとなり発電効果を阻害することになる。
【0025】
以上の理由により、太陽電池線条体35の幅は8μm〜200μm、さらには8μm〜20μmで、平行かつ等間隔で配置されていることが望ましい。また、隣り合う太陽電池線条体35同士の間隔は太陽電池モジュール2aの面積と必要な発電力により任意に設定できるが、情報表示手段1である文字盤の例えば絵柄等を十分視認させるために、その間隔は100μm以上とする事が望ましい。上記に記載の寸法は、本願出願人により既に実験的に判明している事項であり、その理由については本出願人が先に出願した特許文献1に記載した通りである。
【0026】
また、図1の様に太陽電池線条体35の配列を崩さないように、ダミー領域42にダミー線条体39を配置することが好ましい。そのダミー線条体39は、太陽電池線条体35の幅を考慮して、ダミー線条体39と隣接する太陽電池線条体35の基端部とダミー線条体39の間隔(符号43の絶縁箇所の幅)は、10〜50μm程度が好ましいと云える。
この範囲よりも絶縁箇所43の間隔が大きいと、そこだけが不規則なパターンとして使用者が視認できてしまい、外観品質に与える影響が大きい。また、絶縁箇所43の間隔が小さすぎると、太陽電池モジュール2aの製造工程における異物またはパーティクル等の混入により太陽電池線条体35とダミー線条体39間の絶縁箇所43が短絡してしまう場合があり、ダミー線条体39として機能しなくなる。よってその下限値を8μmとした。しかしながら、この寸法は目的の寸法の太陽電池モジュール2aを生産性良く作るために設けた数値であり、この数値を下回った寸法であっても太陽電池の機能上問題はない。
【0027】
つぎに、図3を用いてダミー線条体39の断面形状について説明する。図3(A)は、図1のA−A断面のダミー線条体近傍のみを拡大した模式断面図である。
ここで示す太陽電池は、透明性基板4上に第1電極12、光電変換層13、第2電極14が順次積層された構成である。図3(A)の中央部に位置するダミー線条体39は、絶縁箇所43によりダミー領域42の両側に位置する太陽電池線条体35a,bと電気的に独立されている。さらに、図1に示す様に、ダミー線条体39の延長線上にある太陽電池線条体35a,bの基端部は、それぞれ別のセルの太陽電池電極部37に接続されている。このため、太陽電池モジュール2aの構造を採用する場合、それぞれの太陽電池線線条体35a,bの第1電極12と第2電極14は確実に絶縁することができる図3(A)の構造が必須となる。つまり、異なるセルの第1電極同士または第2の電極14同士が連接されていると、当然のことながら太陽電池線条体35aまたは35bに接続するいずれか一方のセルが短絡してしまうため、その分だけ太陽電池モジュール2aにより得られる合成起電力が低下してしまうからである。
【0028】
ここで本発明の太陽電池モジュール2aを電子機器である時計に搭載した場合について説明する。
この太陽電池時計は、従来の技術で説明した時計断面図である図11の構成と同様に、風防ガラス70と情報表示手段(文字盤)1の間であり、情報表示手段1と対向する向きに太陽電池表面が向く様に、情報表示手段1とは離間させて太陽電池モジュール2aを配置する。さらに、この太陽電池モジュール2aと対向する位置に情報表示手段1側からの突出部材として針芯60がある構成である。
【0029】
図11の時計に図1における太陽電池モジュール2aを配置する場合、針芯60の形状に対応する対向部分40よりも少なくとも大きな面積でダミー領域42を形成し、その領域にダミー線条体39を配置することが好ましい。それは、時計の使用者が誤って時計を落としてしまった場合などに、その衝撃で情報表示手段1側から突出した針芯60が、太陽電池モジュール2aのダミー領域42に垂直または斜めから接触させてその領域に配したダミー線条体39を壊して断線または短絡させてしまったとしても、この部分は他の太陽電池と電気的に絶縁されているので、太陽電池の機能には全く影響を与えることはないからである。よって、本発明の太陽電池モジュール2aを用いれば、針芯60と太陽電池表面を極力近づけた構成の薄型の電子機器とすることができる。
【0030】
また、針芯60に対向する部分のダミー領域42にダミー線条体39を配置しない構成や、その周りに配する太陽電池線条体35と異なるパターンを配置しても、本発明と同様に外部からの衝撃による太陽電池の破損を防ぐことができる。しかしながら、この構成の場合は、時計の使用者がその部分だけ透明度が違って見えてしまうため外観上好ましくない。よって先の説明の通り、ダミー線条体39のパターンはできるだけ他の太陽電池線条体35パターンと同様に規則的な配列で配置することが好ましいことが判る。
【0031】
なお、第1の実施の形態で説明した太陽電池モジュール2aのパターンだけでなく、ダミー線条体39に隣接する太陽電池線条体35a,bが別々のセルの太陽電池電極部37に連接された他のパターンにおける太陽電池モジュールにおいても、そのモジュールのダミー領域42近傍の太陽電池の断面形状を図3(A)の形状とすることで、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0032】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図2は、本発明における別の太陽電池モジュールの構成を説明するための模式平面図である。
この第2の実施の形態における太陽電池モジュール2bは、太陽電池が一つのセルで構成されており、太陽電池を構成する全ての太陽電池線条体35の両基端部がその細幅太陽電池線条体35を囲繞する共通した太陽電池電極部37に接続されている点が第1の実施の形態とは異なる。この図におけるダミー領域42を含む他の構成は第1の実施形態と同じ構成である。
【0033】
この太陽電池モジュール2bは、例えば、1つのセルの起電力だけで発電量が賄える場合、1つのセルにより得られる起電力を昇圧回路により所望の起電力まで大きくする手段を採用した場合と、所望の数だけ光電変換層13を順次積層したタンデム型の太陽電池構造を採用したとき等に適用可能な技術である。
【0034】
ここで、本発明の太陽電池モジュール2bのダミー領域42近傍の太陽電池の断面構造を、図3(A)〜(C)を用いて説明する。図3(B)(C)は、図2のB−B断面のダミー線条体近傍のみを拡大した模式断面図である。
図2におるダミー線条体39の延長線上に位置するそれぞれの太陽電池線条体35は、前述の如く同じセルの太陽電池電極部37に接続されている。よって、この図中のB−B断面は図3(A)、(B)または(C)の構造のいずれかの構造としても構わない。
【0035】
つまり、太陽電池モジュール2bの構造の場合は、このダミー線条体39の両側に位置する太陽電池線条体35a,bは共通する太陽電池電極部37に接続されているので、図3(B)の様に、ダミー領域42では第1電極12が両側に位置する太陽電池線条体35a,bと電気的に分離され、第2電極14が連接した構造とし、このダミー領域42の範囲は太陽電池として機能しない絶縁領域とする構造を採用できる。
この構造は特殊な色(アモルファスシリコンの場合、赤紫色)を有した光電変換層13が絶縁箇所43にも配置されているので、その絶縁箇所43を視認者が最も認識し難い形態であり、絶縁領域43が視認されやすいパターンの太陽電池線条体35の配置の場合に特に有効な構成である。
【0036】
これに対し、図3(C)の構成は、第2電極14が分離され第1電極12が太陽電池線条体35a,bに連接した形態としている。この形態においても両線条体35a,bとダミー線条体39は絶縁して形成されているので、図3(B)と同様に機能する。
【0037】
なお、ダミー線条体39に隣接する太陽電池線条体35a,bが同一セルの太陽電池電極部37に連接した他のパターンにおける太陽電池モジュールにおいても、図3(A)〜(C)の構成とすれば、本発明と同じ効果を得ることができることは云うまでもない。
【0038】
(実施例)
ここで、図1に示した本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法の一具体例について詳細に説明する。
先に説明した第1および第2の実施形態の太陽電池モジュール2a,bは、セルの分割手段および太陽電池のパターンについてそれぞれ異なっているが、フォトリソグラフィーで使用するマスクを変更し、同じ製造工程でそれぞれのパターンを形成することができる。さらに、第2の実施形態は接続電極が存在しないので、その工程を省くことができる。
【0039】
図4(A)〜(D)は、第1、第2の実施の形態の太陽電池モジュール2a,bの製造方法を説明するための工程断面図である。
太陽電池を作成する手順として、まず図4(A)に示すように、ガラスやプラスチック等の透明性基板4上に、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)の単膜またはそれらの複合膜からなる透明導電膜11を成膜し、フォトリソグラフィー法により所望の開口部を有する第1のレジストパターン15を形成する。
【0040】
次に図4(B)に示すように、前記第1のレジストパターン15をマスクとして透明導電膜11をエッチングして第1電極12を形成する。その後この第1のレジストパターン15を剥離する。
【0041】
続けて図4(C)に示す様に、アモルファスシリコン膜(a−Si膜)からなる光電変換層13と、透明導電膜からなる第2電極14を連続して成膜する。第2電極14は、チタン(Ti)やアルミニウム(Al)などの光反射率の比較的高い金属膜で形成しても良いが、情報表示手段1からの反射光を再度太陽電池に入射させ、発電効率をさらに向上させるために、透明導電膜で形成することが望ましい。
さらに、この上層にフォトリソグラフィー法により第2のレジストパターン16を形成する。
【0042】
さらに続けて図4(D)に示す様に、この第2のレジストパターン16をエッチングマスクとして第2電極14とa−Si膜のエッチングを連続して行った後に、第2のレジストパターン16を剥離する。
この第2電極14と光電変換層13のエッチングは、第1に第1電極12に導通する取り出し電極7a、及びセルを直列接続する場合の接続電極38部分の第1電極12を露出させることを目的とし、第2に隣接する複数本の細幅の太陽電池線条体35とダミー線条体39の間に位置する透明性基板4の表面を露出させて、文字盤等の情報表示手段1を視認させるための隙間を形成することを目的としている。
【0043】
最後に図1に示すように、隣接する一方のセルの第1電極12と、他方のセルの第2電極14を導電性ペーストで繋いで各接続電極38を形成して、隣接するセル同士を直列接続して合成起電力を得られる構成とする。
その後必要に応じて図には示さないが、透明樹脂を太陽電池表面に塗布してセル上面に保護膜を配置しても良い。
【0044】
この様に、その仕様及び用途に応じて、フォトリソグラフィーのマスクを代えて細幅の太陽電池線条体35を形成すれば、図1或いは図2に示した形態だけでなく、他の細幅の太陽電池線条体パターンを有する太陽電池モジュールを形成することもできる。
【0045】
【発明の効果】
以上述べた如く、透明性基板上に人の目に知覚し得ないような細幅の太陽電池線条体で構成された太陽電池モジュールと情報表示手段の間隔を極力狭く設定しても、外部からの電子機器への衝撃により太陽電池モジュールに配した太陽電池線条体が破損することのない太陽電池モジュールを提供することができた。
【0046】
また、この太陽電池モジュールの耐衝撃性を向上させるために、必要な箇所にダミー領域を設け、更にそのダミー領域に太陽電池線条体の配列を崩さないようにダミー線条体を配した構成を提案した。この構成を用いれば、視認者がそのダミー領域を認識し難くなるので、電子機器における情報表示手段のデザイン性が損なわれることはない。
つまり、本発明の太陽電池モジュールの外観は、従来のものと比べ全く遜色なく太陽電池モジュールを透かして、下部に配置された情報表示手段を違和感なく使用者に視認させる構成とすることができるのである。
【0047】
さらに、本発明の太陽電池モジュールは、時計以外の他の電子機器、例えば電卓、液晶表示装置、PDA等の携帯型電子機器全てに適用可能な技術であることは云うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における太陽電池モジュールを説明するための模式平面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における太陽電池モジュールを説明するための模式平面図である。
【図3】本発明により得られた太陽電池モジュールのダミー領域近傍の構造を説明するための模式断面図である。
【図4】本発明による太陽電池モジュールの製造工程を説明するための工程断面図である。
【図5】従来の太陽電池モジュールを説明するための模式平面図である。
【図6】従来の太陽電池時計の構成を説明するための模式断面図である。
【図7】従来の太陽電池時計の別の構成を説明するための模式断面図である。
【図8】従来の人の目に知覚し得ないような細幅線条体で構成された太陽電池モジュールを説明するための模式平面図である。
【図9】情報表示手段の上部に太陽電池モジュールを配した電子機器の一例を説明するための模式断面図である。
【図10】風防ガラス下で、この風防ガラスと対向する向きに太陽電池モジュールを配した電子機器の構成例を詳細に説明するための模式断面図である。
【図11】風防ガラス下で、情報表示部と対向する向きに太陽電池モジュールを配した電子機器の別の構成例を詳細に説明するための模式断面図である。
【符号の説明】
1 情報表示手段
2a,b 太陽電池モジュール
4 透明性基板
6 太陽電池
7 取り出し電極
11 透明導電膜
12 第1電極
13 光電変換層
14 第2電極
15 第1のレジストパターン
16 第2のレジストパターン
21 支持体
22 ムーブメント
31〜34 セル
35 太陽電池線条体
37 太陽電池電極部
38 接続電極
39 ダミー線条体
40 針芯の対向部分
42 ダミー領域
43 絶縁箇所
50 接続線
60 針芯
61、62 時分針
70 風防ガラス
71 時計ケース

Claims (8)

  1. 視認側に突出部材を有する情報表示手段と、その情報表示手段の視認側に、離間して太陽電池表面を対向配置した光透過性の太陽電池モジュールを具備する電子機器に搭載するための太陽電池モジュールにおいて、
    前記太陽電池モジュールは、透明性基板に光透過部分を残して複数本の細幅の太陽電池線条体を有するとともに、前記突出部材と対向する位置に前記各太陽電池線条体とは電気的に独立した、線条体のダミーを配した領域が形成されてなることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記領域は、少なくとも前記突出部材の形状よりも大きな面積で形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール
  3. 前記太陽電池線条体は、互いに並行で且つ等間隔に配置されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記領域に複数本の線条体のダミーを配設し、その複数本の線条体のダミーを囲繞する絶縁領域により前記太陽電池線条体と前記線条体のダミーを電気的に分離したことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記線条体のダミーは、前記太陽電池線条体の配列を崩さないように設けられていることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール。
  6. 隣り合う前記太陽電池線条体と前記線条体のダミーを含む線条体同士の間隔が100μm以上であり、且つ前記絶縁領域の間隔が10〜50μmであることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池モジュール。
  7. 風防ガラス下に情報表示手段を配した電子機器であって、
    前記風防ガラスと前記情報表示手段の間に、請求項1から6のいずれか一つに記載の太陽電池モジュールを、その太陽電池表面を前記情報表示手段と対向させるとともに離間して設けることを特徴とする電子機器。
  8. 前記電子機器は指針式時計であり、前記突出部材が針芯であることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
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