JP4244132B2 - クリップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリップに関する。特に、組付部品を本体部位に組付けるにあたって、組付部品に装備されて本体部位に開けられた取付孔に挿入することにより組付部品を本体部位に取付けるクリップに関する。更に、具体的には車両側突時に車体部位と乗員頭部との間に展開させるカーテン式エアバックや、乗員が把手するアシストグリップを車体部位に取付けるのに好適なクリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車等車両の組付けにおいて、組付部品、例えばインパネ、ガーニッシュ、アシストグリップ、カーテン式エアバック等を本体部位である車体部位(ボディ)に組付けるのにクリップが用いられる。
この場合、一般的にはクリップは組付部品側に装備され、本体部位である車体部位側にはクリップが挿入される取付孔が設けられており、この取付孔にクリップを挿入して係止状態の嵌合状態とすることにより、組付部品が本体部位に組付けられて取付けられる。
【0003】
この種の組付けに用いられる一般的クリップの構成は、頂面部、側面部、係止片から成っている。頂面部は当該クリップの挿入方向先端位置に一定幅で形成されている。側面部は頂面部の両側から同方向に折り曲げられて形成され、相対向した配設状態として形成されている。係止片は側面部に設けられ、クリップが本体部位に挿入されたとき抜けないように係止するようになっている。
この種クリップが適用される一例として、車両側突時に車体部位と乗員頭部との間に展開させるエアバックを車体部位に取付けるためのクリップがある(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−277986号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した、組付部品を本体部位に組付けるためのクリップの特性として、クリップを取付孔に挿入するときの挿入荷重は極力小さいが、取付け後の抜け荷重は極力大きくするという相反する特性が要求されている。
この要求特性を満たすため、従来から種々の工夫改良がされているが、更なる一層の向上が望まれている。
【0006】
而して、本発明は前述した要求特性の向上を図るものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、要求特性である挿入荷重は小さいが抜け荷重は大きくすると言う特性の向上を構成の小幅な変更により達成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の発明に係るクリップは、次の手段をとる。
すなわち、第1の発明に係るクリップは、挿入方向先端に一定幅で形成された頂面部と、該頂面部の両側から同方向に折り曲げられて形成され、相対向した配設状態とされている側面部と、該側面部を切り抜いて相対向した位置状態に形成され、前記頂面部の両側位置において該両側位置の連接位置から撓み部位および係合部位が連続して片持ち支持状態として一体的に連接されており、かつ、側面部の外面より外方へ若干突出した配設位置とされ内方向へ撓み変形可能とされている係合片とから成っている。そして、前記側面部に形成された係合片の連接位置間における前記頂面部の位置に該頂面部を厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されており、該貫通孔の径寸法は前記頂面部の幅寸法と同じか小さく、かつ、前記係合片の撓み部位の幅寸法よりは大きく形成されており、前記連接位置における前記係合片の根元部分から前記貫通孔までの最短距離寸法は、該係合片の根元部分の前記撓み部位の幅寸法より短く形成されることで、係合片に外力が加わっても係合片が側面部より分離されることを防止することを特徴とする。
【0008】
なお、上記における頂面部の形状としては平板状、湾曲状等に形成することが出来る。また、貫通穴の形状としては丸穴、角穴等種々の形状とすることが出来る。
【0009】
この第1の発明によれば、クリップが本体部位の取付穴に挿入されるとき、側面部に形成された係合片が内方向へ撓み変形して行われる。このため、係合片の撓み変形が容易に行われるときは挿入荷重が小さくて済むことになる。しかるところ、係合片の連接位置間に貫通孔が形成されているため、係合片の根元部分が撓み易くなっており、係合片の撓み変形は貫通孔が形成されていない場合に比べ撓み易くなっている。したがって、クリップの挿入荷重も小さくて済む。
次に、クリップが取付孔に挿入された後の抜け荷重は、係合片の本体部位への係止によって受け持たれる。この係合片の本体部位への係止は通常状態では外れることなく構成されていることから、係合片の破壊が抜け荷重となる。係合片の破壊は通常は係合片の根元部分から亀裂が生じることにより起き、係合片が側面部より分離されることになる。しかるところ、この第1の発明によれば、この亀裂は最初に貫通孔との間に生じるように貫通孔が形成されており、係合片が側面部より分離されることが防止されていることから、係合片の破壊荷重が大きくなっている。すなわち、貫通孔が形成されてない場合には係合片は普通には根元部分で折損破壊することになるが、折損破壊荷重より貫通孔との間で生じる破断破壊荷重の方が大きいため、抜け荷重が大きくなる。
【0010】
次に、本発明の第2の発明に係るクリップは、次の手段をとる。
すなわち、第2の発明に係るクリップは、上記した第1の発明のクリップにおける係合片の撓み部位の幅が係合部位の幅より狭く形成されていることを特徴とする。
【0011】
この第2の発明によれば、撓み変形する係合片の連接位置に続く撓み部位の幅が狭く形成されていることにより、より撓み易くなっており、これによりクリップの挿入荷重がより小さくなり容易に挿入される。
また、クリップが本体部位の取付孔に挿入されるとき、クリップの係合片が取付孔の縁部に接触しながら挿入される。したがって、取付孔の縁部とクリップの係合片の累積接触面積が少ない方が挿入荷重が小さくて済むことになる。しかるところ、この第2の発明によれば、本体部位の取付孔の縁部に最初に接触する係合片の撓み部位が狭く形成されていることから、撓み部位と係合部位が同幅で形成されている場合に比べ、全体として累積接触面積を小さくすることが出来、挿入荷重を小さくすることが出来る。特に、最初に接触する撓み部位の接触面積を少なくしたことにより挿入初めの挿入荷重を小さくすることが出来ることから、クリップの挿入をより容易に行うことが出来る。
【0014】
更に、本発明の第の発明に係るクリップは、次の手段をとる。
すなわち、第の発明に係るクリップは、前述の第又は第の発明におけるクリップの係合片の撓み部位は長手方向に同幅で形成されていることを特徴とする。
この第の発明によれば、クリップの係合片の撓み部位の幅を最小面積とすることになるため、係合片をより一層撓み易くする。また、本体部位の取付孔の縁部と接触する面積幅を最小とするため、挿入荷重を小さくすることができ、それだけ挿入を容易とすることが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るクリップの実施の形態を図面を用いて説明する。
先ず、第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態のクリップは、カーテン式エアバックを車体に取付けるために使用されるクリップである。
図1はクリップ10の全体斜視図を示す。クリップ10はクリップ部20と固定部40とから成っている。クリップ部20は本体部位である自動車の車体部位に取付けられる部分である。車体部位にあけられている取付孔に挿入されることにより取付けられる。固定部40はクリップ部20と組合されて一体となり、カーテン式エアバックのバックタブ12に取付けられる。なお、クリップ部20及び固定部40共に金属製である。板状部材から打ち抜き、曲げ加工等により成形される。
【0016】
クリップ部20は図2〜図5に良く示されている。図2は平面図、図3は正面図、図4は側面図、図5は展開図を示す。
クリップ部20は頂面部22、側面部24、係合片26、底面部32から成っている。頂面部22はクリップ部20を車体部位の取付孔に挿入される際の最初に挿入される先端位置に形成されている。本実施の形態では、図3に良く示されるように、頂面部22は平板状に形成されている。そして、図5に良く示されるように略中央位置には板厚方向に貫通する貫通孔23が形成されている。貫通孔23の径寸法L1は頂面部22の幅寸法L2と略同じか若干小さく形成されている。しかし、後述する撓み部位28の幅寸法L4よりは大きい。
【0017】
側面部24は頂面部22の両側から同方向に折り曲げられて形成されている。図3及び図4に良く示されるように、本実施の形態では、図示上方に折り曲げて形成されている。両側の側面部24、24は、図3に良く示されるように、平行に配設されて形成されている。
【0018】
係合片26は、図5に良く示されるように、側面部24の略中央位置部分を切り抜いて形成されている。両側の側面部24、24にそれぞれ形成された係合片26、26は相対向した位置状態として配設されている。係合片26は頂面部22の両側の連接位置22aで一体的に連接されており、いわゆる片持ち支持状態として配設されている。すなわち係合片26の他端側は連接されていなく自由状態となっている。そして、図3に良く示されるように、係合片26は側面部24より外方に突出した状態として配設されている。
係合片26は撓み部位28と係合部位30とから成っている。撓み部位28は頂面部22の連接位置22aに続いた位置に形成されており、係合部位30は撓み部位28に続いて一体的に形成されている。
【0019】
図4及び図5に良く示されるように、撓み部位28及び係合部位30は共に長手方向の両辺が平行形状に形成されており、その接続部分が傾斜して形成されている。撓み部位28の幅寸法は係合部位30の幅寸法より狭く形成されている。本実施の形態では、撓み部位28の幅寸法は係合部位30の幅寸法の1/2以下とされている。すなわち、撓み部位28は長手方向に平行の同幅で形成されているが、係合部位30より幅狭く形成されている。
図5に良く示されるように、頂面部22に形成された貫通孔23と側面部24、24に形成された係合片26、26の3者は直線状の位置状態として配列されている。この配列において連接位置22aにおける係合片26の根元部分から貫通孔23までの最短距離寸法L3は同根元部分の撓み部位28の幅寸法L4より短く形成されている。
【0020】
係合部位30は、図3及び図4に良く示されるように、爪部分30aと係止部分30bとから成っている。爪部分30aは、図4に良く示されるように、係合部位30の略中央位置において切り抜いて形成されており、図3に良く示されるように、撓み部位28の長手方向に拡開した直線的形状が延長した形状として形成されている。係止部分30bは一旦側面部24方向に折れ曲げられ、再度外方に折れ曲げられた形状として形成されている。すなわち、略L字形状に形成されている。
係合部位30の係止部分30bは、クリップ部20が車体部位の取付孔に挿入されるとき、その係合片26が内方に撓みながら挿入されていき、係止部分30bが車体部位に当接することにより係止する働きをなす。そして、取付孔を形成した車体部位はこの係止部分30bと爪部分30aとの間に位置する。この結果、クリップ部20の抜け方向に対しては逆に爪部分30aが車体部位に係止して抜け止めの働きをなす。
【0021】
底面部32は、図5に示す金属製の板状部材が図3に示すように略長方形状に折り曲げられて形成される。このため底面部32は両端部分が重ね合わされて形成される。すなわち、側面部24、24の延長部分が内方に折り曲げられて重ね合わされて形成される。この結果、底面部32は第1底面部位32aと第2底面部位32bとによって形成されている。なお、底面部32は頂面部22と平行に配設された状態として形成される。
【0022】
図13は底面部32部分の斜視図を示し、第1底面部位32aと第2底面部位32bとが重ね合わされて形成されている状態を示している。なお、図13においては、図示の都合上、後述する第1底面部位32aの両側に一延設形成されているがた止め部位36(図4及び図5参照)は省略して示してある。
図13に良く示されるように、第1底面部位32aの略中央位置には板厚を貫通する丸孔34が開けられている。この丸孔34はカーテン式エアバックのバックタブを取付けるためのネジ部材を挿通するためのものである。
【0023】
図4及び図5に良く示されるように、第1底面部位32aの両側には一体的にがた止め部位36,36が設けられている。がた止め部位36,36は、図4に良く示されるように、第1底面部位32aから頂面部22方向に向けてクランク状に折り曲げ形成されている。その端部36a、36aの位置は、図3及び図4に良く示されるように、車体部位が係合片26の爪部分30aと係止部分30bとの間に挿入されて係止されたとき、車体部位に所定の弾発力を以って当接する位置状態とされている。この結果、クリップ部20が車体部位の取付孔に挿入されたとき、いわゆるがたなく確実に取付けられる。
【0024】
第2底面部位32bは、図2及び図5に良く示されるように、第1底面部位32aに形成した丸孔34に対応した孔形状とされた半丸孔を形取る連結部位38が形成されている。この連結部位38は第2底面部位32bの両側部分32b1、32b2を連結しており、当該両側部分32b1、32b2位置の強度を強くする働きをしている。
なお、図5に示すように第1底面部位32a側の側面部24における係合片26を切り抜いて形成される端縁18の位置は、図3に示すように折り曲げて形成されたとき、第2底面部位32bの表面位置と略同じ位置ないしは若干下方位置となる位置関係となっている。
【0025】
次に固定部40について説明する。固定部40は図6〜図9に良く示されている。図6は平面図、図7は正面図、図8は側面図、図9は展開図を示す。
固定部40は本体部42と挟み部44とから成っている。本体部42はカーテン式エアバックのバックタブ12(図1参照)を挟んで取付けるためのものである。挟み部44は上述のクリップ部20の底面部32を挟持して、クリップ部20と固定部40とを一体的とするものである。
【0026】
本体部42は、図9に示される平板状態から略中央位置で二つ折りにして、図7に示されるようにU字形状に形成される。すなわち、本体部42は第1本体部位42aと第2本体部位42bと一定の間隔の隙間幅を置いて重ね合わされた状態として形成される。一定の間隔の隙間幅はバックタブ12(図1参照)の厚み幅と同等ないしは若干狭い幅とされている。
図7及び図9に良く示されるように、第1本体部位42aと第2本体部位42bには共に丸孔46、48が形成されている。第1本体部位42aに形成された丸孔46の径の大きさは第2本体部位42bに形成された丸孔48の径より若干大きく形成されている。なお、第2本体部位42bの丸孔48の径の大きさは上述したクリップ部20の底面部32に形成した丸孔34と略同じ大きさに形成されている。
【0027】
第2本体部位42bの先端部分42b1は、図7に示されるように、若干拡開して形成されている。これは本体部42のU字状間にバックタブ12(図1参照)を挿入して取付けるとき、容易に挿入できるようにするためである。
挟み部44は第2本体部位42bに形成されており、図9に示すように切り抜いた部分が、図7に示すように折り曲げられて形成される。この挟み部44を第2本体部位42bとを含めた構成で見ると全体的形状がU字形状に形成されている。
挟み部44の略中央位置にはネジ係合するネジ孔50が設けられている。このネジ孔50は図7に良く示されるように円錐状に隆起して形成されており、図6及び図9に良く示されるように鍵穴状に形成されている。鍵穴状に形成されているのはネジ孔50にネジ部材が螺合するとき、ネジ孔50が容易に拡開して螺合を容易とするためである。なお、このネジ孔50は前述の本体部42に形成した丸孔46、48と同一軸線上に形成される。
挟み部44の先端部分44aは、図7に良く示されるように、第2本体部位42bの先端部分42b1と同様にその開口が拡開して形成されている。この拡開形状は図6及び図9に良く示されるように両側位置に切り込み52、52が形成されていることから、この切り込みに対応した部分が図7に良く示されるように内方に傾斜して突出した係止部分44a1として形成されている。この係止部分44a1に対応した第2本体部位42bの位置には丸孔54、54が形成されている。
【0028】
上述のように構成されたクリップ部20と固定部40は組合わされて一体化されクリップ10となる。クリップ10として組合された状態が図10〜図12に示されている。図10は平面図、図11は正面図、図12は側面図を示す。
クリップ10はクリップ部20の底面部32を、図3に示す矢印方向から図7に示す固定部40の挟み部44と第2本体部位42bとの間に形成された隙間に挿入して嵌合させることにより一体的に組合される。この挿入において挟み部44の先端部分44aは拡開して形成されているため、クリップ部20の底面部32の挿入は容易に行うことができる。なお、挟み部44と第2本体部位42bとの間に形成される隙間の厚さはクリップ部20の底面部32の厚みより若干狭く形成されているため、クリップ部20の底面部32が隙間に挿入されたとき挟み部44の撓みにより生じる弾発力により圧接状態で確実に保持されることになる。
クリップ部20の底面部32が挟み部44により形成された隙間に嵌合された状態においては、図11に良く示されるように挟み部44の先端部分44aの内方に突出形成された係止部分44a1がクリップ部20の側面部24の端縁18と係合状態となる。これによりクリップ部20の底面部32は抜け方向への移動ができなくなり確実に阻止され固定される。
【0029】
上記によりクリップ部20と固定部40とが組合されたクリップ10の状態においては、固定部40に形成された丸孔46、48及びネジ孔50と、クリップ部20に形成された丸孔34とは同一軸線上に配置されている。
上記のクリップ10をカーテン式エアバックのバックタブ12(図1参照)に取付ける方法は次の様にして行われる。クリップ10の第1本体部位42aと第2本体部位42bとの間に形成された隙間にバックタブ12を差し込んで、第1本体部位42aに形成された丸孔46からネジ部材をねじ込み、ネジ部材が挟み部44のネジ孔50に螺合することにより取付けられる。バックタブ12をクリップ10の第1本体部位42aと第2本体部位42bとの間の隙間に差し込むとき、第2本体部位42bの先端部分42b1は拡開して形成されていることから、その差し込みは容易に行うことができる。
【0030】
なお、バックタブ12の差し込みにおいて、第1本体部位42aと第2本体部位42bとの間の隙間厚さは、バックタブ12の厚さと同等ないしは若干狭く形成されていることから、バックタブ12はこの隙間に隙間なく取付けられる。また、ネジ部材の螺合により第1本体部位42aと第2本体部位42b間にバックタブ12は圧着状態で取付けられる。なお、ネジ部材が通るバックタブ位置は、ネジ部材が貫通する丸孔があけられている。
【0031】
バックタブ12にクリップ10を取付たカーテン式エアバックは、そのクリップ10を自動車の車体部位に形成された取付孔に挿入嵌合することにより、車体部位に取付けられる。通常一個のカーテン式エアバックにはクリップ10は等間隔に複数個取付けられる。図11及び図12に車体部分への取付状態を車体部位を仮想線で示して示した。
図11及び図12に良く示されるように、車体部位14に形成された取付孔16はクリップ10の係合片26の爪部分30aと係止部分30bとの間に位置し、クリップ10を着座させている。この位置状態においては、クリップ10のがた止め部位36、36も車体部位14に当接した位置状態にあって、クリップ10の挿入方向の取付け位置状態を規制している。この位置規制によりクリップ10は傾くことなく、かつ、がた付くことなく車体部位14に取付けられる。
【0032】
上記取付け状態とするためには、クリップ10をその頂面部22から車体部位14に形成された取付孔16に挿入嵌合することにより行われる。この挿入嵌合される際、側面部24位置に形成された係合片26が内方に撓み変形することにより行われる。撓み変形は係合片26の撓み部位28の根元部分が撓み変形することにより行われる。
撓み部位28の根元部分は、この撓み部位28、28間の頂面部22に貫通孔23が形成されていることにより撓み易くなっている。このためクリップ10の取付孔16への挿入は容易に行うことができる。すなわち、挿入荷重が小さくて済む。
また、撓み部位28の幅は係合部位30の幅より狭く形成されていることから、より撓み易くなっている。本実施の形態の場合には、撓み部位28の幅は長手方向に同幅に形成されて必要最小面積とされていることから、特に撓み易くなっている。
【0033】
なお、クリップ10が車体部位14の取付孔16に挿入されるとき、係合片26の外面部分が取付孔16の縁部に接触して挿入される。したがって、係合片26が取付孔16の縁部に接触する累積面積が少ないほど挿入荷重が小さくて済むことになる。しかるに、本実施の形態においては係合片26の撓み部位28の幅が狭く形成されていることから、累積接触面積も少なくなり挿入荷重が小さくて済む。特に、挿入初期に挿入荷重が小さくなっていることから、その挿入がより容易となっている。
【0034】
逆に、クリップ10が車体部位14の取付孔16に挿入嵌合された後の、抜け方向の阻止は係合片26の爪部分30aが車体部位14に係止されていることにより行われる。このため、抜け方向の荷重は係合片26に作用する。係合片26自体が破損することは殆どないので、クリップ10の抜け作用は係合片26の根元部分に亀裂が生じて破壊されることにより行われることになる。破壊されると係合片26は側面部24から分離されることになる。
係合片26の根元部分の亀裂破壊は、図15に示すように、頂面部22に本実施の形態の貫通孔23が形成されていない場合には、係合片26の撓み部位28の根元部分間に生じる。この亀裂状態を符号xとして示した。これに対して、本実施の形態の場合には、図14に示すように、頂面部22に貫通孔23が形成されており、係合片26の根元部分から貫通孔23までの最短寸法L3が撓み部位28の幅寸法L4より短くなっているため、亀裂破壊は貫通孔23との間に生じる。この亀裂状態を符号yとして示した。この亀裂状態yが生じても係合片26は側面部24から分離することがない。
上述のxの亀裂破壊はいわゆる係合片26の根元部分の折損破壊である。これに対してyの亀裂破壊は貫通孔23との間で生じる破断破壊である。xで示す折損破壊よりyで示す破断破壊の方がクリップ10の抜け作用に対する荷重は大きいため、本実施の形態では、そのクリップ10の抜け防止は強固に行われることになる。
【0035】
なお、クリップ10の抜け作用を阻止する力は係合片26から連接位置22aを通じて側面部24にも伝えられ、更に底面部32に伝えられる。底面部32は固定部40の挟み部44と第2本体部位42との間に挟まれてその荷重を受け持つことになる。この際、第2底面部位32bもその両側部分32b1、32b2を連結部位38で連結されて一体的とされていることから、第2底面部32b側の側面部24も抜け荷重を強固に受け持つことができる。
特に、カーテン式エアバックが膨張して展開する際、クリップ10に生じる抜け荷重は、図11で見て、反時計廻り方向に生じる。この結果、図11で見て右側の側面部24側には引張荷重が作用することになり、この引張荷重は第2底面部位32bにも作用する。このため、本実施の形態のように第2底面部位32bに連結部位38が設けられて両側部分32b1、32b2が接続されていないときには、第2底面部位32bは第1底面部位から離れて荷重を充分に受け持つことができないことがある。これに対して本実施の形態の場合には上述により抜け荷重を強固に受け持つことができる。
【0036】
上述した本発明の第1の実施の形態においては、カーテン式エアバックはクリップ10を取付けて、車体部位14にいわゆるワンタッチで取付けることができる。また、その取付においても車体部位には取付孔16を設けるのみであるため、車体部位14がカーテン式エアバックを取付けるために必要とするスペースは少なくて済む。更に、用いられるクリップ10は金属製とされているため、外気温等に影響されることがない。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は図16から図18に示されている。図16は平面図、図17は正面図、図18は側面図を示す。
この第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態における固定部40を省略し、いわゆるクリップ部20のみでクリップ10を構成するものである。したがって、図2から図5に示されている第1の実施の形態におけるクリップ部20の構成部分と対応する構成部分には同一符号を付して示し、詳細説明は省略する。
第2の実施の形態のクリップ10は、上述の第1の実施の形態では固定部40の挟み部44に設けていたネジ孔50を第2底面部位32bにネジ孔60として設けたものである。ネジ孔60を設けるために第2底面部位32bは、図17に良く示されるように、第1底面部位32aと略同じ長さ寸法に形成されている。ネジ孔60はネジ孔50と同様に円錐状に隆起して形成されており、鍵穴状に形成されている。
この第2の実施の形態のクリップ10によれば、クリップ10の第1底面部位32a側に組付部品を装着し、ネジ部材を当該取付部品に設けられた取付孔を通して、第1底面部位32aに設けられた丸孔34からネジ孔60にねじ込んで固定するものである。
上記第2の実施の形態のクリップ10によれば、上述の第1の実施の形態のクリップ10と実質的に同様の機能をなすほか、いわゆる一部品で形成されているため、上述の第1の実施の形態のようにクリップ部20と固定部40とを組合わせる作業が不要となるなど、製造コストが安く、かつ軽量化を図ることができると言う利点がある。
【0038】
図19は上述した各実施の形態のクリップ10が適用される他の組付部品としてのアシストグリップ70を示す。アシストグリップ70の両側の車体部位への取付箇所72にクリップ10が用いられる。この場合のクリップ10の組付部品の固定方法の構成は組付部品に合わせて適宜変更して構成される。
【0039】
以上、本発明に係るクリップの実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、クリップ部20の頂面部22は平板に形成する場合について説明したが、湾曲形状等その他種々の形状が考えられるものである。また、頂面部22に形成する貫通孔23の形状は丸孔の場合について説明したが、角形、楕円形等種々の孔形状が考えられるものである。なお、貫通孔23は第2の発明においては必ずしも設ける必要がないものである。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、クリップの特性として要求される挿入荷重は小さいが、取付け後の抜け荷重は大きくすることを、クリップの頂面部に貫通孔を形成するか、或いは係合片の撓み部位の幅寸法を狭く形成する等の簡単な構成変更のみによって達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のクリップを示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のクリップのクリップ部を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のクリップのクリップ部を示す正面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のクリップのクリップ部を示す側面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態のクリップのクリップ部を示す展開図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のクリップの固定部を示す平面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態のクリップの固定部を示す正面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態のクリップの固定部を示す側面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態のクリップの固定部を示す展開図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるクリップ部と固定部を組合わせたクリップを示す平面図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるクリップ部と固定部を組合わせたクリップを示す正面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるクリップ部と固定部を組合わせたクリップを示す側面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態のクリップ部の底面部を示す斜視図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態におけるクリップ部の頂面部に生じる亀裂を説明するための斜視図である。
【図15】他の頂面部の形態での頂面部に生じる亀裂を説明するための斜視図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態のクリップを示す平面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態のクリップを示す正面図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態のクリップを示す側面図である。
【図19】各実施の形態のクリップが使用される他の適用例としてのアシストグリップを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 クリップ
12 バックタブ
14 車体部位
16 取付孔
20 クリップ部
22 頂面部
22a 連接位置
23 貫通孔
24 側面部
26 係合片
28 撓み部位
30 係合部位
32 底面部
36 がた止め部位
40 固定部
44 挟み部

Claims (3)

  1. 挿入方向先端に一定幅で形成された頂面部と、
    該頂面部の両側から同方向に折り曲げられて形成され、相対向した配設状態とされている側面部と、
    該側面部を切り抜いて相対向した位置状態に形成され、前記頂面部の両側位置において該両側位置の連接位置から撓み部位および係合部位が連続して片持ち支持状態として一体的に連接されており、かつ、側面部の外面より外方へ若干突出した配設位置とされ内方向へ撓み変形可能とされている係合片と、から成るクリップであって、
    前記側面部に形成された係合片の連接位置間における前記頂面部の位置に該頂面部を厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されており、該貫通孔の径寸法は前記頂面部の幅寸法と同じか小さく、かつ、前記係合片の撓み部位の幅寸法よりは大きく形成されており、前記連接位置における前記係合片の根元部分から前記貫通孔までの最短距離寸法は、該係合片の根元部分の前記撓み部位の幅寸法より短く形成されることで、係合片に外力が加わっても係合片が側面部より分離されることを防止することを特徴とするクリップ。
  2. 請求項1に記載のクリップであって、
    前記係合片の撓み部位の幅が係合部位の幅より狭く形成されていることを特徴とするクリップ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のクリップであって、
    前記係合片の撓み部位は長手方向に同幅で形成されていることを特徴とするクリップ。
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