JP4243731B2 - 液体ポンプ - Google Patents

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孝雄 津田
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孝雄 津田
株式会社ケムコ
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体の少量供給を必要とする分野、例えば液体クロマトグラフ、化学反応マイクロシステム(マイクロトータルアナリシスシステム)におけるチップへの試料の供給、96ウエルプレートなどへの試薬の供給などに用いられる液体ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体を少量供給する方法としては、古くから使用されているマイクロピペットにより手動で行われている。マイクロピペットの操作の自動化は、オートマチックディスペンサーにおいて実施されている。また、多数のサンプルの集積として96ウエルプレートがあり、このプレートへの分注作業にはマイクロ分注器が用いられているが、マイクロ分注器における液体の連続的な供給にはシリンダー型液体ポンプの作動による送液を用いている。また、従来汎用されている液体クロマトグラフ用ポンプは、プランジャーやシリンダーの往復運動を用いたものがある。
【0003】
これらの液体ポンプでは、モータとカムを用いた機械的な駆動部を必要とし、またプランジャーの機密性を確保するための精密な工作と、プランジャーを収めている管壁との摩擦熱の発生に耐える部材の選択が必要となり、また送液を連続的に行うための弁の工夫や脈流の防止のための液溜めが必要となっていた。
【0004】
そこで、プランジャーの往復運動をさせる駆動部として、従来のモータとカムを用いた機械的な駆動部でなく、ベローズ内に閉じ込めた液体の熱膨張あるいは収縮により発生するベローズの伸びを駆動部とするものが発案された。すなわち、この液体ポンプは、図7に示すように、中空内部に膨張収縮液15を封入した液収容部11と、この液収容部11内の液の熱膨張収縮に対応して直線方向に往復運動する駆動部12と、この駆動部12の往復動作によって吸排液するポンプ機構部14と、液収容部11の加熱と冷却を交互に行わせる加熱冷却手段13を備えたものとしており、前記駆動部12を液収容部11に連通させた蛇腹状のベローズ16とし、前記ポンプ機構部14をシリンダー17とこのシリンダー17内を往復移動するプランジャー18とを有するものとしている(特許文献1)。
【0005】
さらに、この種の液体ポンプには、プランジャーやシリンダーの往復運動を用いることなく、伸縮する隔膜に弁の機能をもたせ、これを3個以上、連続的に設置することにより送液を行うものが存在する。すなわち、この液体ポンプは、図8に示すように、外部刺激で柔軟に伸縮する隔膜21を有した隔室22と、前記隔室をある距離をおいて互いに隣接した複数の隔室群と、前記隔室群の隔膜面を覆うように構成された筒状の空間を有し、前記空間内で隔膜が伸びた第一状態の時に、前記隔膜に対向する面に接する構造を有し、前記隔室群の隔膜を順次伸縮動作させることで、前記筒状空間の一端からもう一端に微量の流量で送液することを特徴とする微量送液装置を少なくとも3台有したものとしている(特許文献2)。
【0006】
また、この種の液体ポンプには、静電駆動型ダイヤフラムポンプの送液時のダイヤフラム変形による送液が提案されている。すなわち、この液体ポンプは、図9に示すように、送液室36と、前記送液室36の入口側に第1の流体抵抗手段37を、出口側に第2の流体抵抗手段38を設け、前記送液室36の少なくとも1面が可変可能なダイヤグラム39と、前記ダイヤグラム39を可変する駆動手段とを備え、前記ダイヤグラム39を駆動することによって、前記送液室に前記入口側から流体を吸引し、かつ出口側から吐出させる構成としており、前記駆動手段が、電気的に絶縁された固定電極41と、可動電極42と、前記可動電極42に設けた加圧部材43からなり、前記固定電極41と可動電極42との間に電力を供給したときに、前記加圧部材43が前記ダイヤフラム39を変形し、前記送液室を圧縮して送液室の液体を吐出する構成としている(特許文献3)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−371955号公報(第2頁、図1)
【特許文献2】
特開2002−311007号公報(第2頁、図2)
【特許文献3】
特開平11−82309号公報(第2頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の液体ポンプは、シリンダー内におけるプランジャーの往復運動に機械的な駆動部を用いており、精密な工作が必要であるためコストが高くつくという問題点を有していた。
【0009】
さらに、上記従来の液体ポンプにおいては、機械的な駆動部やシリンダー内から騒音が発生するという問題点を有していた。液体ポンプを医療機器に装着した際の騒音の発生は、医療現場での患者への生理的な負荷や医療行為への障害が生じることがあった。また、騒音に非常に注意を払う必要のある音響関係の現場においても、騒音のない液体ポンプが望まれていた。
【0010】
また、上記従来の液体ポンプにおいて、ベローズ内に閉じ込めた液体の熱膨張あるいは収縮により発生するベローズの伸びを駆動部とするものでは、液体の熱膨張係数が非常に小さく駆動力を得るために液体の量を多くする必要があり、そのため液体ポンプが大型になるという問題点を有していた。
【0011】
さらに、上記従来の液体ポンプにおいて、伸縮する隔膜に弁の機能をもたせ、これを3個以上、連続的に設置することにより送液を行うものでは、機構が複雑なものになると共に隔膜に劣化が生じる虞れがあり、耐久性に劣るという問題点を有していた。
【0012】
そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決することをその課題としており、非常に簡便な機構を有し、しかも製造に必要な部品数を少なくして、コストパフォーマンスが高いものとすると共に小型化が可能なものとし、またポンプ流の制御が簡便に行え、作動中に騒音がまったく発生しない液体ポンプを提供することを目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのため、この発明の請求項1記載の液体ポンプは、細管状出入路1aの先端に出入口3を設け、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成された加圧容器1内に液体を保ったものとし、前記加圧容器1は、プランジャー状の移動体7を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部1bおよび前記細管状出入路1aからなるものとしている。
【0014】
さらに、この発明の請求項1記載の液体ポンプは、前記液収容部1bを包囲するようにし、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4aと、移動体7の後端と固定座6の間に設けられたコイルスプリングからなる作動体4bとを装着したものとし、前記作動体4aの前端を前記液収容部1bの前端のフランジ部8に固定し、前記作動体4aの後端を前記移動体7の後端のフランジ部7aに固定し、前記作動体4bの前端を前記移動体7の後端に固定し、前記作動体4bの後端を前記固定座6に固定し、これら作動体4a、4bにより前記加圧容器1の容積を変化させるようにしたものとしている。
【0016】
さらに、この発明の請求項2記載の液体ポンプは、細管状出入路1aの先端に出入口3を設け、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成された加圧容器1内に液体を保ったものとし、前記加圧容器1は、プランジャー状の移動体7を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部1bおよび前記細管状出入路1aからなるものとしている。
【0017】
さらに、この発明の請求項2記載の液体ポンプは、前記液収容部1bを包囲するようにし、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4aと、移動体7の後端と固定座6の間に設けられ、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4bとを装着したものとし、前記作動体4aの前端を前記液収容部1bの前端のフランジ部8に固定し、前記作動体4aの後端を前記移動体7の後端のフランジ部7aに固定し、前記作動体4bの前端を前記移動体7の後端に固定し、前記作動体4bの後端を前記固定座6に固定し、これら作動体4a、4bにより前記加圧容器1の容積を変化させるようにしたものとしている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1〜第6実施形態の液体ポンプを、図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
この発明の第1実施形態の液体ポンプは、図1に示したように、合成樹脂材料からなるスポイド状の加圧容器1の細管状出入路1aの先端に三方弁2を取り付け、複数の出入口3を設けたものとしている。細管状出入路1aは、加圧容器1と一体としているが、別体としてもよい。なお、出入口3の入口となる方は固定座6に固定した液溜めLなどと連通しておくことができる。
【0026】
加圧容器1は、内部に液体が保たれており、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成されている。すなわち、図1に示した加圧容器1は、収縮膨張する液収容部1b、収縮膨張しない液収容部1cおよび前記細管状出入路1aからなり、これらの内部には液体が保たれている。そして、液収容部1bの外周には、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるワイヤー状とした作動体4を巻き付け、必要に応じて粘着テープなどの止着体5で止着し、前記作動体4を加圧容器1の液収容部1bに装着したものとし、この作動体4により前記加圧容器1の容積を変化させるようにしている。また、作動体4は、電源Pから電力が供給され、通電加熱されるようにしている。
【0027】
前記液体ポンプにおいて、加圧容器1の液収容部1bおよび液収容部1cの内径を適宜設定し、それぞれの長さを34mmとし、細管状出入路1aの内径を1.5mmとし、その長さを22mmとして、容器内の全容積を5.8mlとして(細管状出入路1aの容積は30μlとした)、作動体4に通電(4V、0.1A)して作動体4を加熱すると、この作動体4が縮んで加圧容器1の液収容部1bが収縮し、10秒間に10μlの液体が加圧容器1内から吐出された。作動体4への通電を解除して放冷することにより作動体4を冷却すると、作動体4が伸びて加圧容器1の液収容部1bが膨張し、液溜めLなどから加圧容器1内に10μlの液体が吸入された。
【0028】
この発明の第2実施形態の液体ポンプは、図2に示したように、合成樹脂材料からなるスポイド状の加圧容器1の細管状出入路1aの先端に三方弁2を取り付け、複数の出入口3を設けたものとしている。細管状出入路1aは、加圧容器1と一体としているが、別体としてもよい。なお、出入口3の入口となる方は固定座6に固定した液溜めLなどと連通しておくことができる。
【0029】
加圧容器1は、内部に液体が保たれており、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成されている。すなわち、図2に示した加圧容器1は、蛇腹状として収縮膨張する液収容部1bおよび前記細管状出入路1aからなり、これらの内部には液体が保たれている。そして、液収容部1bには、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4を装着したものとし、この作動体4により前記加圧容器1の容積を変化させるようにしている。この作動体4の先端は前記加圧容器1の液収容部1bの後端に固定し、作動体4の後端は前記加圧容器1の後方の固定座6に固定したものとしている。また、作動体4は、電源Pから電力が供給され、通電加熱されるようにしている。
【0030】
前記液体ポンプにおいて、作動体4に通電(4V、0.1A)して作動体4を加熱すると、この作動体4が縮んで加圧容器1の液収容部1bが伸長し、これに伴う液収容部1bの容積の膨張により、液溜めLなどから加圧容器1内に液体が吸入された。作動体4への通電を解除して放冷することにより作動体4を冷却すると、作動体4が伸びて加圧容器1の液収容部1bが収縮し、これに伴う液収容部1bの容積の縮小により、液体が加圧容器1内から吐出された。
【0031】
この発明の第3実施形態の液体ポンプは、図3に示したように、加圧容器1の細管状出入路1aの先端に三方弁2を取り付け、複数の出入口3を設けたものとしている。細管状出入路1aは、加圧容器1と一体としているが、別体としてもよい。なお、出入口3の入口となる方は固定座6に固定した液溜めLなどと連通しておくことができる。
【0032】
加圧容器1は、内部に液体が保たれており、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成されている。すなわち、図3に示した加圧容器1は、プランジャー状の移動体7を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部1bおよび前記細管状出入路1aからなり、これらの内部には液体が保たれている。そして、液収容部1bを包囲するようにし、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4aと、移動体7の後端と固定座6の間に設けられたコイルスプリングからなる作動体4bとを装着したものとし、この作動体4により前記加圧容器1の容積を変化させるようにしている。この作動体4aの前端は液収容部1bの前端のフランジ部8に固定し、作動体4aの後端は移動体7の後端のフランジ部7aに固定したものとしている。さらに、作動体4bの前端は移動体7の後端に固定され、この作動体4bの後端は前記加圧容器1の後方の固定座6に固定したものとしている。また、作動体4aは、電源Pから電力が供給され、通電加熱されるようにしている。なお、前記作動体4aは、図3に示したものでは、液収容部1bを包囲するようにしたが、液収容部1bの側方に配列するようにしてもよい。
【0033】
前記液体ポンプにおいて、作動体4aに通電(4V、0.1A)して作動体4aを加熱すると、この作動体4aが縮んで加圧容器1の液収容部1bの液体が移動体7に押されて、加圧容器1内から吐出された。作動体4aへの通電を解除して放冷することにより作動体4aを冷却すると、作動体4aが伸びると共に作動体4bにより移動体7が加圧容器1の液収容部1bから引かれて、液溜めLなどから加圧容器1内に液体が吸入された。
【0034】
この発明の第4実施形態の液体ポンプは、図4に示したように、加圧容器1の細管状出入路1aの先端に三方弁2を取り付け、複数の出入口3を設けたものとしている。細管状出入路1aは、加圧容器1と別体としているが、一体としてもよい。なお、出入口3の入口となる方は固定座6に固定した液溜めLなどと連通しておくことができる。
【0035】
加圧容器1は、内部に液体が保たれており、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成されている。すなわち、図4に示した加圧容器1は、プランジャー状の移動体7を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部1bおよび前記細管状出入路1aからなり、これらの内部には液体が保たれている。そして、液収容部1bの側方に配列するようにしたコイルスプリングからなる作動体4aと、移動体7の後端と加圧容器1の後方の固定座6の間に設けられ、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4bとを装着したものとし、これら作動体4a、4bにより前記加圧容器1の容積を変化させるようにしている。作動体4aの前端は液収容部1bの側方の固定座6に固定し、この作動体4aの後端は移動体7の後端のフランジ部7aに固定したものとしている。さらに、作動体4bの前端は移動体7の後端のフランジ部7aに固定され、この作動体4bの後端は前記加圧容器1の後方の固定座6に固定したものとしている。また、作動体4bは、電源Pから電力が供給され、通電加熱されるようにしている。
【0036】
前記液体ポンプにおいて、加圧容器1に2mlのガラスシリンジを用い、作動体4bに通電(4V、0.1A)して作動体4bを加熱すると、この作動体4bが縮んで移動体7が加圧容器1の液収容部1bから引かれて、液溜めLなどから加圧容器1内に0.5mlの液体が吸入された。作動体4bへの通電を解除して放冷することにより作動体4bを冷却すると、作動体4bが伸びると共に作動体4aに引かれて、加圧容器1の液収容部1aの液体が移動体7に押されて、加圧容器1内から0.5mlの液体が吐出された。
【0037】
この発明の第5実施形態の液体ポンプは、図5に示したように、加圧容器1の細管状出入路1aの先端に三方弁2を取り付け、複数の出入口3を設けたものとしている。細管状出入路1aは、加圧容器1と一体としているが、別体としてもよい。なお、出入口3の入口となる方は固定座6に固定した液溜めLなどと連通しておくことができる。
【0038】
加圧容器1は、内部に液体が保たれており、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成されている。すなわち、図5に示した加圧容器1は、プランジャー状の移動体7を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部1bおよび前記細管状出入路1aからなり、これらの内部には液体が保たれている。そして、液収容部1bを包囲するようにし、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4aと、移動体7の後端と固定座6の間に設けられ、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体4bとを装着したものとし、これら作動体4a、4bにより前記加圧容器1の容積を変化させるようにしている。作動体4aの前端は液収容部1bの前端のフランジ部8に固定し、この作動体4aの後端は移動体7の後端のフランジ部7aに固定したものとしている。さらに、作動体4bの前端は移動体7の後端に固定され、この作動体4bの後端は前記加圧容器1の後方の固定座6に固定したものとしている。また、作動体4a、4bは、それぞれ電源P1 、P2 から電力が供給され、通電加熱されるようにしている。
【0039】
前記液体ポンプにおいて、作動体4aに通電(4V、0.1A)して作動体4aを加熱すると、この作動体4aが縮んで加圧容器1の液収容部1bの液体が移動体7に押されて、加圧容器1内から吐出された。作動体4aへの通電を解除して放冷することにより作動体4aを冷却し、作動体4bに通電(4V、0.1A)して作動体4bを加熱すると、この作動体4bが縮んで移動体7が加圧容器1の液収容部1aから引かれて、液溜めLなどから加圧容器1内に液体が吸入された。
【0040】
この発明の第6実施形態の液体ポンプは、図6に示したように、加圧容器1の細管状出入路1aの先端に三方弁2を取り付け、複数の出入口3を設けたものとしている。細管状出入路1aは、加圧容器1と別体としているが、一体としてもよい。なお、出入口3の入口となる方は固定座6に固定した液溜めLなどと連通しておくことができる。
【0041】
加圧容器1は、内部に液体が保たれており、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成されている。すなわち、図6に示した加圧容器1は、プランジャー状の移動体7を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部1bおよび前記細管状出入路1aからなり、これらの内部には液体が保たれている。そして、移動体7の後端と、この移動体7の後端より前方の両側方に設けた固定座6、6間に張り渡され、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるワイヤー状とした作動体4aと、移動体7の後端と固定座6の間に設けられたコイルスプリングからなる作動体4bとを装着したものとし、これら作動体4a、4bにより前記加圧容器1の容積を変化させるようにしている。作動体4aは、その両端を移動体7の後端より前方の両側方に設けた固定座6、6に支点とするようにして固定し、中央を移動体7の後端に作用点とするようにし、その作用角αを適宜設定して固定したものとしている。なお、前記作用角αが小さいほど移動体7の移動速度は遅くなり、作用角αが大きくなるほど移動体7の移動速度は速くなる。さらに、作動体4bの前端は移動体7の後端に固定され、この作動体4bの後端は前記加圧容器1の後方の固定座6に固定したものとしている。また、作動体4aは、電源Pから電力が供給され、通電加熱されるようにしている。
【0042】
前記液体ポンプにおいて、加圧容器1に10μlのガラス製マイクロシリンジを用い、作動体4aに通電(4V、0.1A)して作動体4aを加熱すると、この作動体4aが縮んで加圧容器1の液収容部1bの液体が移動体7に押されて、加圧容器1内から1分間に1μlの液体が吐出された。作動体4aへの通電を解除して放冷することにより作動体4aを冷却すると、この作動体4aが伸びると共に、作動体4bに移動体7が加圧容器1の液収容部1aから引かれて、液溜めLなどから加圧容器1内に1μlの液体が吸入された。
【0043】
なお、前記作動体4、4a、4bの加熱冷却は、通電による加熱、放冷による冷却に限らず、赤外線ランプの照射によるものとしたり、気体や液体の媒体を接触させることなどによっても行うことができる。さらに、前記作動体4、4a、4bの加熱冷却の速度を遅くすれば、液体の吐出量や吸入量も遅くなり、前記作動体4、4a、4bの加熱冷却の速度を徐々に遅くすれば、液体の吐出量や吸入量も徐々に遅くなるというように、液体の吐出量や吸入量の制御を自由に行うことができるものとなる。また、前記作動体4、4a、4bは、加熱収縮型の形状記憶合金としたが、加熱伸長型の形状記憶合金としてもよいことは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
この発明の液体ポンプは、以上に述べたように構成されており、非常に簡便な機構を有し、しかも製造に必要な部品点数が少なくなったので、コストパフォーマンスが高いものとなると共に小型化が可能なものとなる。
【0045】
また、この発明の液体ポンプは、形状記憶合金の温度特性に従った通電量の制御によって、作動体を加熱冷却することにより、ポンプ流の制御が簡便に行えるものとなる。
【0046】
さらに、この発明の液体ポンプは、形状記憶合金からなる作動体の伸縮によって加圧容器自体を収縮膨張させたり、プランジャー状の移動体を往復動させるのでポンプ作動中に騒音がまったく発生しないものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の液体ポンプの第1実施形態を示す要部断面図である。
【図2】 この発明の液体ポンプの第2実施形態を示す要部断面図である。
【図3】 この発明の液体ポンプの第3実施形態を示す要部断面図である。
【図4】この発明の液体ポンプの第4実施形態を示す要部断面図である。
【図5】 この発明の液体ポンプの第5実施形態を示す要部断面図である。
【図6】この発明の液体ポンプの第6実施形態を示す要部断面図である。
【図7】従来の液体ポンプの一例を示す断面図である。
【図8】従来の液体ポンプの他の例を示す説明図である。
【図9】従来の液体ポンプのさらに他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 加圧容器
1a 細管状出入路
1b 液収容部
3 出入口
4 作動体
4a 作動体
4b 作動体
6 固定座
7 移動体

Claims (2)

  1. 細管状出入路(1a)の先端に出入口(3)を設け、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成された加圧容器(1)内に液体を保ったものとし、前記加圧容器(1)は、プランジャー状の移動体(7)を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部(1b)および前記細管状出入路(1a)からなり、さらに前記液収容部(1b)を包囲するようにし、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体(4a)と、移動体(7)の後端と固定座(6)の間に設けられたコイルスプリングからなる作動体(4b)とを装着したものとし、前記作動体(4a)の前端を前記液収容部(1b)の前端のフランジ部(8)に固定し、前記作動体(4a)の後端を前記移動体(7)の後端のフランジ部(7a)に固定し、前記作動体(4b)の前端を前記移動体(7)の後端に固定し、前記作動体(4b)の後端を前記固定座(6)に固定し、これら作動体(4a、4b)により前記加圧容器(1)の容積を変化させるようにしたことを特徴とする液体ポンプ。
  2. 細管状出入路(1a)の先端に出入口(3)を設け、少なくとも一部分が外部からの力により容積変化するように作成された加圧容器(1)内に液体を保ったものとし、前記加圧容器(1)は、プランジャー状の移動体(7)を往復動自在として差し込んだシリンダー状の液収容部(1b)および前記細管状出入路(1a)からなり、さらに前記液収容部(1b)を包囲するようにし、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体(4a)と、移動体(7)の後端と固定座(6)の間に設けられ、加熱冷却により伸縮を繰り返す可逆的形状記憶効果を有する形状記憶合金よりなるコイルスプリング状とした作動体(4b)とを装着したものとし、前記作動体(4a)の前端を前記液収容部(1b)の前端のフランジ部(8)に固定し、前記作動体(4a)の後端を前記移動体(7)の後端のフランジ部(7a)に固定し、前記作動体(4b)の前端を前記移動体(7)の後端に固定し、前記作動体(4b)の後端を前記固定座(6)に固定し、これら作動体(4a、4b)により前記加圧容器(1)の容積を変化させるようにしたことを特徴とする液体ポンプ。
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