JP4242961B2 - 磁気バネ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サスペンションユニット等に取り付けられる反発系の磁気バネに関する。
【0002】
【従来の技術】
剛性を確保するために、内部減衰の少ない材料で構成されることが多い機械や構造物の振動・騒音対策として、様々な制振材、制振器、制御方法が提案されている。
【0003】
通常、振動絶縁については、金属バネ、ゴム、空気バネ、粘弾性材料、ダンパーといったバネと減衰材を最適に組み合わせて用いるが、この組合せは、動倍率と損失係数のように二律背反関係にあることが多い。そのため、動吸振器を含めた受動制振装置や準能動・能動制御により振動を抑制する試みが数多くなされている。これら、制振器の特性材として、ロバスト性のあるもの、制振対象の特性変動に応じられるもの、高温、低温、油、オゾンなどの環境に左右されず、経年変化しないものが望まれる。
【0004】
近年になり高保磁力、高残留磁束密度を有する永久磁石が、実用化されるに伴い、磁気浮上、磁気軸受、磁性流体を用いたダンパーなど磁気制振系の研究が盛んに行われている。特に、電磁誘導による渦電流と磁束の作用による磁気減衰を利用した磁気ダンパーは、減衰力要素として用いられ、応用範囲も拡大している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電磁誘導による制動効果を高めるための磁気回路の形状、構造等については、十分な検討がなされていないのが現状であり、同極の永久磁石を対向させた反発系の磁気バネを構成する効率的磁気回路の構成については、まだまだ研究の余地があった。
【0006】
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、より強い反発力が得られるようにした安価な反発系の磁気バネを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、同一構成の二つの磁気回路を有する磁気バネであって、上記二つの磁気回路の各々が、分離された2極磁石と、該2極磁石の間に配置された第1の導体とを備え、分離されたN極及びS極の中央に開口部を設け、該開口部に第2の導体を埋設し、上記二つの磁気回路を、その対向面側において同一磁極を対向させて配置したことを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項2に記載の発明は、上記第1の導体及び上記第2の導体の各々にアルミニウムと銅のいずれかを使用したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、サスペンションユニットに取り付けられ、反発系の磁気バネを構成するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
同極の永久磁石を対向させた反発系の永久磁石は、運動を与えることにより負荷質量や入力に応じてバネ定数が変化することから、ロバスト性があり、振動方向に対して非接触で対応できる。そこで、全方位の振動絶縁を行うことができる磁気バネ特性について以下説明する。
【0012】
磁気バネは、希土類磁石(Nd-Fe-B系)をお互いに反発しあうように向かい合わせ、相対運動させたときに生ずる反発力、吸引力、電磁誘導による磁気制動力により構成される。
【0013】
図1は、大きさ、質量の異なる永久磁石を面直方向に運動させたときの磁石間距離(z)と静的な反発力(f)の関係を示したものであり、磁石A,B,Cのサイズはそれぞれ、s=75×75mm2、h=20mm、s=75×75mm2、h=10mm、s=50×50mm2、h=10mmとなっている。磁気バネ系における荷重−変位特性は、摩擦損失が無視できるほど小さいとき、可逆的であり、
【数1】
の関係を有する。希土類磁石は、内部磁気モーメントが磁界による影響を受けにくく、減磁曲線上で磁化の強さはほとんど変化せず、ほぼその飽和磁化の強さの値を保つ。そのため、磁石端面に磁荷が均一に分布していると仮定したチャージモデルを用いて磁石間に働く反発力を計算する。
【0014】
図2に示されるように、永久磁石2の表面N2上の点(x2,y2,δ)と永久磁石4の表面S1上の点(x1,y1,0)に働く吸引力f(1)は、
【数2】
となる。ここで、mdx1dy1,mdx2dy2は、それぞれ微少面積dx1dy1,dx2dy2の磁荷で、Rは、
【数3】
である。
f(1)のx成分、z成分はそれぞれ
【数4】
【数5】
で与えられる。同様に、N1,N2間で働く反発力をf(2)とし、S1,S2間で働く反発力をf(3)とすると、荷重FzとFxは、
【数6】
で示される。l、dは、磁石の大きさを示し、図2に示す。ξは、2つの磁石間のずれ量を示し、計算上の原点は、それぞれの磁石の中心に置いている。
この結果は、補正係数を乗じることで実験値と5%の誤差範囲内でよく一致している。
【0015】
磁石間に働く反発力は
【数7】
で与えられるから、
図3の配置において、上部磁石に錘を乗せたときの運動方程式は、
【数8】
となる。mは、錘(m1)と上部磁石2(m2)を合わせた質量である。cは、筐体などによって生ずる粘性減衰係数で、第2項は減衰項を示す。第4項は重力項で、F(t)は外力である。重りを乗せた磁石の平衡位置をz0とおくと、
【数9】
平衡位置を原点とする変位量ζに対する運動方程式は、
【数10】
ここに、
【数11】
ζ/z0≪1のとき、
【数12】
【数13】
【数14】
と近似した。
【0016】
ここで、外力は、角振動数ωで強制振動するとし、
【数15】
とする。このとき、
【数16】
とおくと、振幅Aは,
【数17】
で求められる。ここに、
【数18】
は、減衰比を示す。また、φは位相角で、
【数19】
で与えられる。
【0017】
fmは固有振動数で、
【数20】
となる。固有振動数とバネ定数の関係が、非線形であるため、金属バネとは逆の関係になっている。動作点の設定位置及び、磁気回路の調整で、荷重−変位特性の最適な曲率を設定することにより、負荷質量に関係なく、共振点をほぼ一定にすることがてきる。(13)の近似を2次の項まで考えると、(10)式は、
【数21】
となる。ただし、
【数22】
微少振動領域では、周期的な外力に対して絶えず一定の反発力bζ2が加わっており、その力で周期的外力を減衰させる。つまり、永久磁石の運動の軌跡を調整し、バネ定数を制御することにより、入力に限定を受けるが、強制振動を負荷質量により減衰する。
【0018】
また、磁束密度Bは、自発磁化と有効磁界(反磁界+外部磁界)でその大きさが決まり、
B=4πI−Hm+Hex(CGS単位)
で与えられる。ただし、4πIは、自発磁化Iにより発生する磁束で、Hmは、磁石が自らを弱める力で反磁界を示し、Hexは、磁極が対向することで生ずる外部磁界である。自己減磁対策で、多極化し隣の磁石で順磁界を作るとHmを小さくできる。しかしながら、磁力線の勾配がないと、外部へ磁力線が出ない。つまり、Hmを小さくするために極数を増やしていくと中央部の磁力線が外部へほとんど出なくなる。さらに、端部の磁束も飛ばなくなり、反発力が弱まる。つまり、反発力の強さは、対向面積と極数と通常使用している磁石間距離で決まる。
【0019】
図4は、対向面積が75×75mm2、厚さが20mmで極数が1〜4極の永久磁石を示し、図5は、同一磁極を対向させたときの磁石間距離と反発力の関係を示している。
【0020】
図5のグラフより、磁気サスペンションにおける人体を浮上させる領域での効率の良い磁気回路は、2極磁石であることがわかる。磁壁に相当する交互磁石間で漏れ磁界が生じ、対向磁石が接近したとき、より強い反発力が得られ、底付き現象も軽減する。
【0021】
次に、電磁誘導による制動効果について説明する。
まず、電磁誘導による磁気制動力を求めるのに際し、円柱磁石に起因して生じる磁界を計算し、電磁誘導の法則から起電力を導き、電流密度を求め、次に磁束変化により導体中に増加した磁気エネルギー密度を計算し、電流密度に働く力より、導体全体に働く力を算定する。
【0022】
図6(a)に示すように、半径aで磁化Mの円柱状磁石で下面の任意の点(x,y)が、導体中の任意の点(ξ,o,z)に作る磁場dHLは、
【数23】
dsは点(x,y)を含む微少面積である。z成分は、
【数24】
であるから、
【数25】
【0023】
図6(b)に示されるように、円柱座標を使うと、
x=rcosψ、y=rsinψ、ds=rdψdr
であるから、
【数26】
磁石上面が作る磁界Hz uは、磁石の厚さをhとして、
【数27】
になる。以上のようにして、導体中(ξ,0,z)における磁場の垂直成分Hz(ξ,0,z)は、
【数28】
となる。磁石が接近すると、下向き(z方向)の磁束が増加するので、それを防げる方向に起電力eが生じる。
【数29】
より、起電力eは、
【数30】
【数31】
となる。
ここにΦ(R,z)は、導体中、半径Rで囲まれた領域内の磁束である。接近する速度をvとすると
円周Rに沿う電圧Vは、
【数32】
となる。
【0024】
図6(c)に示されるように、半径ξの円周と半径ξ+dξの円周で囲まれた部分の磁界は、Hz(ξ,o,z)で与えられ、その面積は2πξ・dξであるから、磁束Φ(R,z)は、
【数33】
となる。
電気抵抗率をρ、電圧をV、電流をI、回路の断面積をS、回路の長さをd、d=2πRとすると
電流密度Jは、
【数34】
になる。
【0025】
磁束が変化したことにより、導体中に増加した磁気エネルギー密度umは、
【数35】
となり、電流密度Jに働く力は、
【数36】
である。
従って、半径Rの全電流I(R)に働く力Fz(R)は、
【数37】
となり、ここに、z1は磁石下面から導体上面までの距離、z2は導体下面までの距離である。(34)、(35)、(37)より、
【数38】
全体に働く力は、
【数39】
で与えられる。
ここに、Φ(R,z)は、導体中半径Rで囲まれた領域内の磁束で、磁気制動力Fzは、導体の厚さと磁石と導体の相対速度に依存する。磁石と導体の変位の方向と、磁気制動力の方向は、逆になり、例えば,磁石が導体から離れる場合は、吸引力が誘導される。
【0026】
図7の配置と実験条件における渦電流による制動効果を図8に示す。対向面積75×75mm2、厚さ20mmの2極永久磁石と、導体として厚さ20mmのアルミニウム板と、3.876kgの負荷質量とを使用するとともに、f(周波数)=15Hz、A(振幅)=1mmのサイン波を入力波として使用した。また、平衡点での磁石と導体との離間距離を5mmに設定した。変位方向と逆方向に導体である磁石に図中のa部分に示される磁気制動力が働き、最大で28.7(N)となる。
【0027】
次に、図9の配置と実験条件における速度依存性のある反発力と動的磁気バネ定数を図10に示す。対向面積75×75mm2、厚さ20mmの2極永久磁石を使用するとともに、f(周波数)=0.2〜7Hz、A(振幅)=2mmのサイン波を入力波として使用した。また、平衡点での磁石間距離を15mmに設定した。希土類磁石で構成される磁気バネ系は、フェライト磁石と異なり、磁石自体も導体であるため電磁誘導による渦電流が発生し、磁石の働きを妨げる方向に制動力が働く。振幅2mm一定のサイン波で励振した場合、周波数でいえば、0.2Hzから7Hzへの変化で動的磁気バネ定数は、41.653(N/mm)から26.768(N/mm)へバネ定数が変化する。
【0028】
一方、km=50.9N/mmの磁気バネを利用したサスペンションユニット(以下、磁気サスと称す)と、バネ定数k=8.1N/mmの金属バネを使用したサスペンションユニットの荷重−変位特性と振動特性を図11に示す。被験者の体重は72kgで、振幅2.5mmのサイン波を入力波として使用した。バネ定数は大きく異なるが、振動特性は近似している。磁気サスの動的磁気バネ定数は22N/mm変化し、金属バネを使用したサスペンションユニットはショックアブソーバーによって減衰させており、2つのユニットの共振周波数が近似している。
【0029】
図12は、負荷質量30kg一定で、磁石の対向面積を50×50mm2、75×75mm2とした場合の振動特性である。尚、磁石の厚さは15mmと同一である。
【0030】
図13は、対向面積75×75mm2、厚さ15mmの磁石に対して、負荷質量が30kgおよび20kgの場合の振動特性である。負荷質量が同一の場合、磁石の対向面積を大きくすると、静的磁気バネ定数は大きくなり、硬いバネの様相を示す。振動を与えたときは磁束が急激に増加するため、大きな制動力が発生し、動的バネ定数が小さくなり、振動伝達率も低くなる。負荷質量が大きい場合は、静的磁気バネの荷重−変位曲線上の硬いバネの部分を用いる。同様に、動的バネ定数は小さくなり、共振点が低周波数域に移行し、制動力により、振動伝達率も抑制される。
【0031】
図14は、電磁誘導による制動効果を高めるために、磁気回路中に導体片(例えばアルミニウム、銅等)を設けた例を示しており、(a)は穴あき磁石6を、(b)はセパレート磁石8を示している。図14(a)の穴あき磁石6は、2極磁石を分離して、その中央に導体10を配置するとともに、N極12及びS極14の中央に矩形開口を穿設した後、開口部に導体16,18を埋設している。一方、図14(b)のセパレート磁石8は、2極磁石を分離して、その中央に導体10を配置したものである。
【0032】
図15は、金属バネとショックアブソーバーを使用したサスペンションシートと、s=50×50mm2、h=10mmのセパレートタイプ2極磁石を組み込んだ磁気サスに体重60kgの被験者が着座し、首都高速を80km/hで走行したときの振動特性を比較したグラフであり、両者の振動特性は極めて類似している。
【0033】
また、図16及び図17は、磁気バネ式サスペンションシートのバネ特性と荷重−変位特性をそれぞれ示しており、図18は、金属バネ式サスペンションシートの荷重−変位特性を示している。磁気サスシートは、ショックアブソーバーが設定されておらず、また、体重調整もなくなり、磁気バネも小型、軽量になっているが、負荷質量が増すとkm=24.2N/mmの動的磁気バネ定数の影響を受けるため、体重調整の付いた金属バネ、ショックアブソーバー付きサスペンションシートとほぼ同一の振動特性を示す。つまり、負荷質量が小さいときは、金属バネの領域を使用し、負荷質量が増したときは、磁気バネの領域を使用している。
【0034】
図19は磁気サスの概略図を示しており、二つのセパレート磁石8,8(片側のみ示されている)により磁気バネを構成するとともに、複数の磁気バネ20,…,20ともに浮上力を発生させている。
【0035】
図20は、図14(b)に示したセパレート磁石8と同じサイズで同じ磁束密度の2極磁石とを比較した荷重−変位特性を示している。セパレート磁石8は、同一サイズで同一磁束密度の2極磁石に比べて反発力が約10%増加する。
【0036】
図21(a)に示されるように、2極間の間隔をあけない場合は、磁石間距離が小さくなるとN1−N2,S1−S2の反発力以外にN1−S2,N2−S1の間の吸引力が増大し、消磁状態となる。これに対し、図21(b)に示されるように、2極間の間隔をあけていくと、N1−S2,N2−S1の間の吸引力が減少し、反発力のみが作用するため、合力としての反発力が増加して、平衡点回りの振動域の特性が改善される。
【0037】
図21(c)は、図14(a)に示した穴あき磁石6から発生する磁力線を示しており、図22は、穴あき磁石6とほぼ同じサイズで同じ磁束密度の2極磁石と比較した荷重−変位特性を示している。図22からわかるように、穴あき磁石6はセパレート磁石8と同様、反発力が増大している。穴あき部にインサート材16,18としてアルミニウムを挿入すると、図21(b)に示されるように擬似的な8極磁石となっている。そのため、平衡点から近接位置まで反発力が大きくなり、動的磁気バネ定数も安定して2極磁石より大きく変化し、底付き現象が軽減される。
【0038】
上述したように、反発系の永久磁石により構成される磁気バネの基本特性解析を行った結果、以下の点が確認された。
1)希土類磁石による磁気バネ特性は、チャージモデルによるシミュレーションに補正係数を乗じることで計算値と実測値のカーブがよく一致する。
2)サスペンションユニットにおいて人体を浮上させる領域では、N極、S極を交互に接着した2極磁石が単極及び多極磁石に比べて効率の良い磁気回路を形成し、動的バネ定数、反発力の部分増強にセパレート、穴あき磁石が適している。
3)磁気バネの静的・動的バネ特性について。
・磁気バネの振動特性は、共振点から減衰域に至るまでの挙動が金属バネと逆になる。つまり、磁束密度を大きくする(硬いバネを使用する)ことで、共振周波数を低減することがてきる。
・磁気バネの動的バネ定数は、速度依存性があり、速度が大きくなるにつれ、動的バネ定数は低下する。
・負荷質量による重力項で共振峰が抑えられ、自由振動は減衰する。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明のうちで請求項1に記載の発明によれば、2極磁石を分離し、分離した2極磁石の中央に導体を配置したので、同一磁極が対向する反発系の磁気バネに利用すると、同一サイズの磁石に比べ反発力を増大させることができる。
【0040】
また、分離されたN極及びS極の中央に穿設された開口部に導体を埋設したので、磁気バネの動的磁気バネ定数を安定させることができる。
【0041】
さらに、請求項2に記載の発明によれば、アルミニウムと銅のいずれかを導体として使用したので、磁気回路を安価に作製することができる。
【0042】
また、請求項3に記載の発明によれば、サスペンションユニットに取り付けられ、反発系の磁気バネを構成するようにしたので、平衡点回りの振動特性を改善し、底付き現象を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 種々の永久磁石を面直方向に運動させたときの磁石間距離と静的な反発力との関係を示すグラフである。
【図2】 同一磁極が対向する二つの永久磁石の反発力及び吸引力の解析モデルを示す概略図である。
【図3】 同一磁極が対向する二つの永久磁石のうち上部磁石に錘を載置したときの平衡点回りの微小振動モデルを示す概略図である。
【図4】 種々の永久磁石の斜視図であり、(a)は1極を、(b)は2極を、(c)は3極を、(d)は4極を平行に隣接配置したものを、(e)は4極を「田」形状に隣接配置したものをそれぞれ示している。
【図5】 対向面積が75×75mm2、厚さが20mmの図4に示される永久磁石を、同一磁極を対向させて配置したときの磁石間距離と反発力の関係を示すグラフである。
【図6】 磁気制動力解析モデルを示しており、(a)は円柱磁石と導体の座標を、(b)は円柱磁石の円柱座標を、(c)は導体中の電流密度をそれぞれ示している。
【図7】 磁気制動実験モデルを示す概略図である。
【図8】 図7の実験モデルにおける渦電流による制動効果を示すグラフである。
【図9】 動的磁気バネ特性の実験モデルを示す概略図である。
【図10】 図9の実験モデルの速度依存性を示すグラフで、(a)は反発力を、(b)は動的磁気バネ定数をそれぞれ示している。
【図11】 磁気バネと金属バネの特性を示すグラフであり、(a)は荷重−変位特性を、(b)は振動特性をそれぞれ示している。
【図12】 負荷質量が一定で、対向面積が異なる場合の振動特性を示すグラフである。
【図13】 対向面積が一定で、負荷質量が異なる場合の振動特性を示すグラフである。
【図14】 異型磁気回路モデルの斜視図であり、(a)は穴あき磁石を、(b)はセパレート磁石をそれぞれ示している。
【図15】 金属バネとショックアブソーバを使用したサスペンションシートと、セパレートタイプの2極磁石を組み込んだサスペンションシートの振動特性を示すグラフである。
【図16】 磁気バネ式サスペンションシートのバネ特性を示すグラフである。
【図17】 磁気バネ式サスペンションシートの荷重−変位特性を示すグラフである。
【図18】 金属バネ式サスペンションシートの荷重−変位特性を示すグラフである。
【図19】 磁気バネ式サスペンションシートの斜視図である。
【図20】 2極磁石とセパレートタイプ2極磁石の荷重−変位特性を示すグラフである。
【図21】 種々の磁気回路モデルの概略図であり、(a)は2極磁石を、(b)はセパレートタイプ2極磁石を、(c)は穴あき磁石をそれぞれ示している。
【図22】 2極磁石と穴あき2極磁石の荷重−変位特性を示すグラフである。
【符号の説明】
2,4 永久磁石
6 穴あき磁石
8 セパレート磁石
10,16,18 導体
12 N極
14 S極
20 金属バネ
Claims (3)
- 同一構成の二つの磁気回路を有する磁気バネであって、
上記二つの磁気回路の各々が、分離された2極磁石と、該2極磁石の間に配置された第1の導体とを備え、分離されたN極及びS極の中央に開口部を設け、該開口部に第2の導体を埋設し、上記二つの磁気回路を、その対向面側において同一磁極を対向させて配置したことを特徴とする磁気バネ。 - 上記第1の導体及び上記第2の導体の各々にアルミニウムと銅のいずれかを使用した請求項1に記載の磁気バネ。
- サスペンションユニットに取り付けられる請求項1あるいは2に記載の磁気バネ。
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