JP4242474B2 - 5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩、それらを含有する抗真菌剤及びキチン合成酵素阻害剤 - Google Patents
5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩、それらを含有する抗真菌剤及びキチン合成酵素阻害剤 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、次の一般式
【化6】
「式中、R1およびR2は、同一または異なって、水素原子、置換されていてもよいアルキル、アルアルキル、アリール、シクロアルキル、アシルもしくは複素環式基またはR1とR2が結合する窒素原子と一緒になって形成する置換されていてもよい環状アミノ基を;Rは、保護されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよいカルバモイル基を;Xは、酸素原子または硫黄原子を;Aは、
【化7】
(式中、Yは、CHまたは窒素原子を;R3は、水素原子、置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基、保護されていてもよいカルボキシル基、保護されていてもよいヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子または
【化8】
(式中、R4およびR5は、同一または異なって、水素原子、置換されていてもよいアルキルもしくはアリール基またはR4とR5が結合する窒素原子と一緒になって形成する置換されていてもよい環状アミノ基を示す。)で表される基を示す。)またはウラシルの5位および6位で形成される縮合環
【化9】
で表される基を示す。」で表される5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在使用されている主な抗真菌剤としては、ポリエンマクロライド系薬剤、アゾール系薬剤およびフルシトシンなどが挙げられる。上記以外の抗真菌剤としては、真菌細胞壁の成分であるキチンの合成を阻害する物質などが研究されており、真菌性疾患の治療に有効かつ安全であると考えられている。キチン合成酵素阻害剤としては、ペプチドヌクレオシド系抗生物質であるポリオキシンやニッコマイシンなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリエンマクロライド系薬剤、アゾール系薬剤およびフルシトシンなどの薬剤は副作用や効力などの点で十分ではない。また、近年、同じ薬剤の連続使用による薬剤耐性菌の出現が問題となってきている。さらに、ペプチドヌクレオシド系抗生物質は抗真菌スペクトルや安定性などの点で医薬品として使用するには十分でない。そのため、既存の薬剤と作用機作が異なり、アゾール耐性菌にも効果が期待でき、副作用が少ない抗真菌剤が強く望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような状況下において、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、一般式[1]で表される新規な5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩が、キチン合成酵素阻害活性を示し、ヒト、動物および植物の真菌性疾患の予防および治療またはダニやノミなどの害虫の生育阻害に有効であることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本明細書において、特に断らない限り、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を;アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルなどの直鎖状もしくは分岐鎖状のC1-20アルキル基を;アルアルキル基とは、たとえば、ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、フェネチル、4−メチルベンジルおよびナフチルメチルなどのアルC1-6アルキル基を;シクロアルキル基とは、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基を;アルコキシ基とは、たとえば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、iso-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシおよびオクチルオキシなどの直鎖状もしくは分岐鎖状のC1-20アルコキシ基を;アリール基とは、たとえば、フェニル、トリル、ナフチル基を;アリールオキシ基とは、たとえば、フェノキシ、トリルオキシ、ナフチルオキシなどのアリール−O−基を;複素環式基とは、たとえば、アゼチジニル、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、フラザニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、チアトリアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラニル、モルホリニル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、クロメニル、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フテリジニル、アクリジニル、イソクロマニル、クロマニル、インドリニル、イソインドリニル、ベンゾオキサゾリル、トリアゾロピリジル、テトラゾロピリダジニル、テトラゾロピリミジニル、チアゾロピリダジニル、チアジアゾロピリダジニル、トリアゾロピリダジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、イミダゾ[1,2−b][1,2,4]トリアジニルおよびキヌクリジニルなどのような酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1つの異項原子を含有する4−7員または縮合複素環式基を;アシル基とは、たとえば、ホルミル基、アセチルもしくはプロピオニルなどのC2-12アルカノイル基、ベンゾイルもしくはナフトイルなどのアロイル基およびニコチノイル、テノイル、ピロリジノカルボニルもしくはフロイル基などの複素環カルボニル基などのアシル基を;アルキルアミノ基とは、たとえば、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn-プロピルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルn-プロピルアミノ、ブチルエチルアミノなどのモノ−またはジ−直鎖もしくは分枝鎖状C1-6アルキルアミノ基を;また、低級アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert−ブチルおよびペンチルなどの直鎖状もしくは分枝鎖状のC1-6アルキル基などが挙げられる。
【0006】
R1とR2およびR4とR5が結合する窒素原子と一緒になって形成する環状アミノ基の環状アミンとしては、たとえば、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、2−アゼチジノン、2−ピロリジノン、2−ピペリドン、2,3−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピラジンおよび2,3−ジオキソピペラジンなどの環状アミンが挙げられる。
【0007】
ウラシルの5位および6位で形成される縮合環としては、たとえば、ルマジン(2,4(1H,3H)−プテリジンジオン)、アロキサジン(ベンゾ[g]プテリジン−2,4(1H,3H)−ジオン)および2,4(1H,3H)−キナゾリンジオンなどの縮合環が挙げられる。
【0008】
R1およびR2におけるアルキル基、アルアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アシル基、複素環式基またはR1とR2が結合する窒素原子と一緒になって形成する環状アミノ基、R3におけるアルキル基またはアリール基並びにR4およびR5におけるアルキル基、アリール基またはR4とR5が結合する窒素原子と一緒になって形成する環状アミノ基は、たとえば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、カルバモイル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アルキルアミノおよび複素環式基並びに保護されていてもよいヒドロキシル、アミノおよびカルボキシル基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい。
また、Rにおけるカルバモイル基の置換基としては、アルキル基が挙げられる。
【0009】
本発明化合物およびその製造中間体がヒドロキシル基、アミノ基、環状アミノ基またはカルボキシル基を有する場合、これらの基は公知の保護基で保護されていてもよい。
【0010】
ここにおいて、ヒドロキシル基の保護基としては、通常ヒドロキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル、2−(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、1−アダマンチルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、S−ベンジルチオカルボニル、4−エトキシ−1−ナフチルオキシカルボニル、8−キノリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ピバロイルおよびベンゾイルなどのアシル基;メチル、tert−ブチル、2,2,2−トリクロロエチルおよび2−トリメチルシリルエチルなどの低級アルキル基;アリルなどの低級アルケニル基;ベンジル、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアル低級アルキル基;テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニルおよびテトラヒドロチオピラニルなどの含酸素および含硫黄複素環式基;メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルおよび1−エトキシエチルなどの低級アルコキシ−および低級アルキルチオ−低級アルキル基;メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルなどのアルカン−もしくはアレーン−スルホニル基;トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
【0011】
また、アミノ基および環状アミノ基の保護基としては、通常アミノ保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、トリクロロエトキシカルボニル、トリブロモエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、o−ブロモベンジルオキシカルボニル、(モノ−、ジ−、トリ−)クロロアセチル、トリフルオロアセチル、フェニルアセチル、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、tert−アミルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、フタロイル、スクシニル、アラニル、ロイシル、1−アダマンチルオキシカルボニルおよび8−キノリルオキシカルボニルなどのアシル基;ベンジル、ジフェニルメチルおよびトリチルなどのアル低級アルキル基;2−ニトロフェニルチオおよび2,4−ジニトロフェニルチオなどのアリールチオ基;メタンスルホニルおよびp−トルエンスルホニルなどのアルカン−もしくはアレーン−スルホニル基;N,N−ジメチルアミノメチレンなどのジ低級アルキルアミノ−低級アルキリデン基;ベンジリデン、2−ヒドロキシベンジリデン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンジリデンおよび2−ヒドロキシ−1−ナフチルメチレンなどのアル−低級アルキリデン基;3−ヒドロキシ−4−ピリジルメチレンなどの含窒素複素環式アルキリデン基;シクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロヘキシリデン、2−エトキシカルボニルシクロペンチリデン、2−アセチルシクロヘキシリデンおよび3,3−ジメチル−5−オキソシクロヘキシリデンなどシクロアルキリデン基;ジフェニルホスホリルおよびジベンジルホスホリルなどのジアリール−もしくはジアル低級アルキル−ホスホリル基;5−メチル−2−オキソ−2H−1,3−ジオキソール−4−イル−メチルなどの含酸素複素環式アルキル基並びにトリメチルシリルなどの低級アルキル置換シリル基などが挙げられる。
【0012】
さらに、カルボキシル基の保護基としては、通常のカルボキシル基の保護基として使用し得るすべての基を含み、たとえば、接触還元、化学的還元もしくはその他の緩和な条件下で処理すれば脱離する性質を有するエステル形成基;生体内において容易に脱離する性質を有するエステル形成基;水もしくはアルコールで処理すれば容易に脱離する性質を有する有機シリル基など、種々公知のエステル形成基が挙げられる。具体的な基としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、1,1−ジメチルプロピル、n−ブチルおよびtert−ブチルなどの低級アルキル基;フェニルおよびナフチルなどのアリール基;ベンジル、ジフェニルメチル、トリチル、p−ニトロベンジル、p−メトキシベンジルおよびビス(p−メトキシフェニル)メチルなどのアル低級アルキル基;アセチルメチル、ベンゾイルメチル、p−ニトロベンゾイルメチル、p−ブロモベンゾイルメチルおよびp−メタンスルホニルベンゾイルメチルなどのアシル−低級アルキル基;2−テトラヒドロピラニルおよび2−テトラヒドロフラニルなどの含酸素複素環式基;2,2,2−トリクロロエチルなどのハロゲノ低級アルキル基;2−(トリメチルシリル)エチルなどの低級アルキルシリルアルキル基;アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチルおよびピバロイルオキシメチルなどのアルキルカルボニルオキシアルキル基;フタルイミドメチルおよびスクシンイミドメチルなどの含窒素複素環式−低級アルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;メトキシメチル、メトキシエトキシメチルおよび2−(トリメチルシリル)エトキシメチルなどの低級アルコキシ低級アルキル基;ベンジルオキシメチルなどのアル−低級アルコキシ低級アルキル基;メチルチオメチルおよび2−メチルチオエチルなどの低級アルキルチオ低級アルキル基;フェニルチオメチルなどのアリールチオ低級アルキル基;1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブチニルおよびアリルなどの低級アルケニル基並びにトリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリルおよびtert−ブチルメトキシフェニルシリルなどの置換シリル基などが挙げられる。
【0013】
一般式[1]の化合物の塩としては、通常知られているアミノ基などの塩基性基またはカルボキシル基などの酸性基における塩を挙げることができる。塩基性基における塩としては、たとえば、塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸などの鉱酸との塩;ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸および酒石酸などの有機カルボン酸との塩;並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸などのスルホン酸との塩を、また、酸性基における塩としては、たとえば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;並びにトリメチルアミン、トチエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、ピリジン、グアニジン、ヒドラジンおよびキニーネなどの含窒素有機塩基との塩などを挙げることができる。一般式[1]の化合物の塩としては、好ましくは、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸および酒石酸などの薬理学的に許容される塩が挙げられる。
【0014】
本発明化合物のうち、Rが保護されていてもよいカルボキシル基である化合物が好ましく;さらに好ましくは、R1が水素原子;R2が置換されていてもよいアルキル、アルアルキル、アリールまたは複素環式基;Xが酸素原子;YがCH;R3が水素原子、置換されていてもよいアルキル基、保護されていてもよいヒドロキシル基または
【化10】
(式中、R4が水素原子;R5が置換されていてもよいアルキル基を示す。)で表される基である化合物が好ましく;よりさらに好ましくは、R3が置換されていてもよい低級アルキル基、 R5が置換されていてもよい低級アルキル基である化合物が好ましく;よりさらに好ましくは、R1が水素原子;R2がC3-15アルキル基またはハロゲン原子、ニトロもしくはアミノ基で置換されていてもよいフェニル基である化合物が好ましい。
【0015】
本発明化合物中、代表的化合物としては、たとえば、以下の表1〜26に記載の化合物が挙げられる。表中、Etはエチル基、t-Buは、tert-ブチル基を意味する。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】
【表7】
【0023】
【表8】
【0024】
【表9】
【0025】
【表10】
【0026】
【表11】
【0027】
【表12】
【0028】
【表13】
【0029】
【表14】
【0030】
【表15】
【0031】
【表16】
【0032】
【表17】
【0033】
【表18】
【0034】
【表19】
【0035】
【表20】
【0036】
【表21】
【0037】
【表22】
【0038】
【表23】
【0039】
【表24】
【0040】
【表25】
【0041】
【表26】
【0042】
また、一般式[1]の化合物またはその塩において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、本発明は、それらの異性体を包含し、また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶を包含するものである。
【0043】
次に、本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、自体公知の方法を組合せることにより製造されるが、たとえば、次に示す製造法によって製造することができる。
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】
「式中、R1aは、水素原子または置換されていてもよいアルキル、アルアルキル、アリール、シクロアルキル、アシルもしくは複素環式基を;Zは、ハロゲン原子を;R1、R2、XおよびAは、上記したと同様な意味を有する。」
【0047】
[製造法1]
一般式[1a]の化合物は、塩基および/またはシリル化剤の存在下、一般式[2]の化合物に一般式[3]の化合物を反応させることによって製造することができる。この反応に使用される溶媒としては反応に悪影響を及ぼさないものであればよい。塩基の存在下に反応させる場合は、たとえば、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類;N,N−ジメチルホルムアルデヒドおよびN,N−ジメチルホルムアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;並びに水などが挙げられ、シリル化剤の存在下に反応させる場合には、たとえば、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類;塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類;酢酸エチルなどのエステル類;並びにアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。また、これらの溶媒を一種または二種以上混合して使用してもよい。この反応に使用される塩基としては、たとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、tert-ブトキシカリウム、トリエチルアミンおよび1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]ウンデク−7−エン(DBU)などの無機または有機塩基が挙げられる。また、シリル化剤としては、たとえば、ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、モノ(トリメチルシリル)アセトアミドおよびビス(トリメチルシリル)尿素などのシリル化合物または塩基の存在下で使用されるクロロトリメチルシラン、ヨウドトリメチルシラン、tert-ブチルジメチルクロロシランおよびトリフルオロ酢酸トリメチルシリルなどのシリル化合物などが挙げられる。この反応において、一般式[3]の化合物の使用量は、一般式[2]の化合物に対して1〜10倍モル、好ましくは、1〜3倍モルである。また、塩基の使用量は、一般式[2]の化合物に対して1〜10倍モル、好ましくは、1〜2倍モルであり、シリル化剤の使用量は、一般式[2]の化合物に対して5〜50倍モル、好ましくは、5〜10倍モルである。これらの反応は、通常、−20〜150℃、好ましくは、5〜35℃で30分間〜24時間実施すればよい。
【0048】
[製造法2]
一般式[1b]の化合物は、塩基および/またはシリル化剤の存在下、一般式[2]の化合物に一般式[4]の化合物を反応させることにより、製造することができる。この反応に使用される溶媒、塩基およびシリル化剤は、前述の[製造法1]で説明したと同様の溶媒、塩基およびシリル化剤が挙げられ、それらの使用量も前述の[製造法1]と同様である。この反応において、一般式[4]の化合物の使用量は、一般式[2]の化合物に対して1〜10倍モル、好ましくは、1〜3倍モルである。この反応は、通常、−50〜100℃、好ましくは、0〜30℃で1分間〜30時間実施すればよい。
【0049】
上記に説明した各製造法において、一般式[2]、[3]および[4]の化合物は、それらの塩を使用することができ、それらの塩としては、一般式[1]の化合物の塩として説明したと同様のものが挙げられる。また、一般式[1a]および[1b]の化合物を塩とすることもでき、一般式[1]の化合物の塩として説明したと同様の塩が挙げられる。このようにして得られた一般式[1]の化合物またはそれらの塩は、たとえば、酸化、還元、転位、置換、ハロゲン化、脱水もしくは加水分解などの自体公知の反応に付すことによって、または、それらの反応を適宜組合わせることによって他の一般式[1]の化合物またはその塩に誘導することができる。Rがカルボキシル基である一般式[1]の化合物またはその塩を、N−ヒドロキシスクシイミドなどでカルボン酸の活性誘導体とした後、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤の存在下、アルキルアミンなどの置換されていてもよいアミンを反応させることにより、Rが置換されていてもよいカルバモイル基である一般式[1]の化合物またはその塩を製造することができる。
【0050】
つぎに、本発明化合物を製造するための原料である一般式[2]の化合物の製造法について説明する。一般式[2]の化合物は、たとえば、ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.)第93巻、第15号、第3812〜3813頁(1971年)に記載の方法に準じて、または、つぎに示す製造法によって製造することができる。
【0051】
【化13】
「式中、Aは、上記したと同様の意味を有する。また、Acは、アセチル基、Meは、メチル基を示す。」
【0052】
(製造法A)
一般式[2]の化合物は、一般式[5]の化合物をルイス酸の存在下、一般式[6]の化合物と反応させることによって一般式[7]の化合物を得、ついで、一般式[7]の化合物のアジド基をアミノ基に還元した後、加水分解反応(保護基の脱離反応)に付すことによって得ることができる。この方法は、たとえば、ザ・ジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)第55巻、第3853〜3857頁(1990年)に記載の方法に準じて行うことができる。
また、一般式[2]の化合物においてAが5−カルバモイルウラシルである一般式[2a]の化合物は、たとえば、次に示す製造法によって製造することができる。
【0053】
【化14】
「式中、R4、R5、AcおよびMeは、上記したと同様の意味を有する。」
【0054】
(製造法B)
一般式[2a]の化合物は、製造法Aで得られた一般式[7a]の化合物またはそのカルボン酸における反応性誘導体を一般式[8]の化合物またはそのアミノ基における反応性誘導体と反応させることによって一般式[7b]の化合物を製造でき、ついで、製造法Aで説明したと同様の方法で、一般式[7b]の化合物のアジド基をアミノ基に還元した後、加水分解反応(保護基の脱離反応)に付すことによって得ることができる。
【0055】
以上、上述した製造法における一般式[1a]、[1b]、[2]、[2a]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[7a]、[7b]および[8]の化合物またはそれらの塩において、異性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場合、これらの異性体を使用でき、また、溶媒和物、水和物および種々の形状の結晶を使用することができる。また、一般式[1a]、[1b]、[2]、[2a]、[3]、[4]、[6]、[7]、[7a]、[7b]および[8]の化合物またはそれらの塩において、アミノ基、環状アミノ基、カルボキシル基またはヒドロキシル基を有する化合物は、あらかじめ、これらの基を通常の保護基で保護しておき、反応後、自体公知の方法でこれらの保護基を脱離することができる。このようにして得られた一般式[1]の化合物またはその塩は、抽出、晶出および/またはカラムクロマトグラフィーなどの常法に従って単離精製することができる。
【0056】
本発明化合物を医薬として使用する場合、通常製剤化に使用される賦形剤、担体および希釈剤などの製剤補助剤を適宜混合してもよく、これらは常法に従って、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、液体製剤、粉体製剤、坐剤、軟膏剤、貼付剤または注射剤のどの形態で経口または非経口で投与することができる。また、投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができ、通常成人に対しては、経口または非経口(たとえば、注射、点滴および直腸部位への投与など)的投与により、1日、1mg〜10gを1回から数回に分割して投与すればよい。
【0057】
つぎに、本発明の代表的化合物についての薬理作用(キチン合成酵素に対する阻害活性)を説明する。
[試験方法]
プロシーディング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイト・オブ・アメリカ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)第85巻、第4735〜4739頁(1988年)に記載の方法に準じて行った。キチン合成酵素に対する阻害活性測定のために使用したキチン合成酵素のプロデューサーは、カンジダ・アルビカンス(Candida Albicans)TIMM1623である。細胞を、30℃で30分間、1%ジギトニンで、さらに30℃で30分間、0.2%ジギトニンで透過性を亢進した後、滅菌水で懸濁した。30μlの滅菌水懸濁液を30mMイミダゾール塩酸緩衝液(pH6.5)、4mM塩化マグネシウム、4mM塩化カルシウム、30mM N-アセチルグルコサミン、1mM UDP -N-アセチルグルコサミンおよび0.7mM 14C−UDP−N-アセチルグルコサミンを含む活性測定用緩衝液69μlおよび試料(被験薬)溶液1μlと共に、37℃で1時間インキュベートした。混合物に10%トリクロロ酢酸(TCA)を添加し、反応を終了させ、細胞をフィルター上に集め、10%トリクロロ酢酸およびエタノールで順次洗浄した。ついで、細胞の放射能を液体シンチレーションカウンターで測定し、形成されたキチンの量を細胞内に取り込まれた放射性物質の量より決定した。50%阻害濃度(IC50)は、試料無添加時の細胞の放射能を100%とし、その50%の放射能を示す被験薬濃度とした。その結果を表27に示す。
【0058】
【表27】
【0059】
【実施例】
つぎに、本発明を参考例および実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、溶離液における混合比は、すべて容量比であり、また、カラムクロマトグラフィーにおける担体は、シリカゲル60、No.7734(メルク社製)、逆相カラムクロマトグラフィーにおける担体は、LC-SORB SP-B-ODS(ケムコ社製)を使用した。また、Bocは、tert-ブトキシカルボニル基を意味する。
【0060】
参考例1
2,4−ジヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸・水和物6.5gを1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン120mlに懸濁させ、クロロトリメチルシラン10.7mlを加え、6時間加熱還流する。冷却後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をジクロロエタン50mlに溶解させ、この溶液にメチル=1,2,3−トリ−O−アセチル−5−アジド−5−デオキシ−D−アロフラノシルウロネート6.0gおよびトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート8.1mlを加え、1時間加熱還流した後、室温まで冷却する。得られた反応混合物に氷水50mlを加え、30分間撹拌した後、不溶物を濾去する。有機層を分取し、水層を塩化メチレンで抽出する。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:メタノール=100:1]で精製すれば、無色泡状物のメチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1−[5−カルボキシ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−1,5−ジデオキシ−β−D−アロフラノシルウロネート5.8gを得る。
IR(KBr)cm-1:2114,1752,1665,1479,1240,1098,1065,804
【0061】
参考例2
参考例1と同様にして、つぎの化合物を得る。
2(1) メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート
IR(KBr)cm-1:2119,1751,1458,1096
2(2) メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[5−ヒドロキシメチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート
IR(KBr)cm-1:2118,1748,1692,1468,1060
2(3) メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[5−ニトロ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート
2(4) メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[5−ヒドロキシ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート
2(5) メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[3,5(2H,4H)−ジオキソ−1,2,4−トリアジン−2−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート
IR(KBr)cm-1:2119,1700,1540,1235
2(6) メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−プテリジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート
IR(KBr)cm-1:2124,1747,1690,1540,1221,1068,762
【0062】
参考例3
(1)グリシンエチルエステル・塩酸塩を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10mlおよび塩化メチレン10mlに加え、有機層を分取し、水層を塩化メチレンで抽出する。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、グリシンエチルエステルの塩化メチレン溶液を得る。
(2)メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1−[5−カルボキシ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−1,5−ジデオキシ−β−D−アロフラノシルウロネート0.80gおよびN−ヒドロキシスクシンイミド0.22gをテトラヒドロフラン20mlに溶解させ、氷冷下、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド10.4gを加え、室温で一夜撹拌する。ついで、不溶物を濾去し、濾液に(1)で得られたグリシンエチルエステルの塩化メチレン溶液を加え、室温で3時間撹拌する。得られた反応混合物に水20mlを加え、6N塩酸でpH2に調整する。有機層を分取し、水層を塩化メチレンで抽出する。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:メタノール=200:1)で精製すれば、無色油状物のメチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[5−N−エトキシカルボニルメチルカルバモイル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート0.73gを得る。
IR(KBr)cm-1:2114,1735,1697,1534,1458,1236,1060,647
【0063】
参考例4
参考例3と同様にして、つぎの化合物を得る。
メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[5−(ピロリジン−1−イル)カルボニル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート
IR(KBr)cm-1: 2112,1747,1438,1277,1217,1108,1037,735
【0064】
参考例5
メチル=2,3−ジ−O−アセチル−5−アジド−1,5−ジデオキシ−1−[5−N−エトキシカルボニルメチルカルバモイル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロネート0.82g、5%パラジウム−炭素0.41gおよびメタノール20mlの混合液を常温、常圧で5時間水素添加する。ついで、パラジウム−炭素を濾去し、濾液に氷冷下、水20mlおよび水酸化リチウム・1水和物10.26gを加える。室温で一夜撹拌した後、6N塩酸でpH4に調整し、析出物を濾取し、乾燥すれば、無色結晶の5−アミノ−1−[5−N−カルボキシメチルカルバモイル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−1,5−ジデオキシ−β−D−アロフラノシルウロン酸0.27gを得る。
IR(KBr)cm-1:3336,1730,1692,1616,1528,1472,1409,1316,1245,1049,798
融点:219.8〜228.3℃(分解)
【0065】
参考例6
参考例5と同様にして、つぎの化合物を得る。
6(1) 5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[5−メチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3330,1715,1684,1615,1420,1323,1274,1123,1042,775,584
融点:215.3〜231.2℃(分解)
6(2) 5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[5−ヒドロキシメチル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3214,2887,1690,1476,1123,770
融点:247〜261℃(分解)
6(3) 5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[5−ニトロ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
6(4) 5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[5−ヒドロキシ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
6(5) 5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[3,5(2H,4H)−ジオキソ−1,2,4−トリアジン−2−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3108,1694,1654,1614,1496,1330,1257,1093,972,708
融点:224.0〜225.2℃(分解)
6(6) 5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−プテリジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3447,1718,1654,1559,1490,1376,1233,1110,1043,670
融点:210.3〜216.5℃(分解)
6(7) 5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[5−(ピロリジン−1−イル)カルボニル−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3421,1684,1636,1508,1474,1281,1119,1051,621
融点:186.7〜197.3℃(分解)
【0066】
実施例1
5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸0.50gをテトラヒドロフラン10mlおよび水8.3mlの混合液に懸濁させ、氷冷下、1N−水酸化ナトリウム1.7mlを加え、溶解させ、4−ニトロフェニルイソシアネート0.43gを加え、室温で2時間撹拌する。得られた反応混合物を1N−水酸化ナトリウムでpH9に調整し、4−ニトロフェニルイソシアネート0.14gを加え、同温度で1時間撹拌する。ついで、反応混合物に酢酸エチル20mlおよび水20mlを加え、6N塩酸でpH3に調整する。有機層を分取し、水層を酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:メタノール=10:1]で精製すれば、黄色結晶の1,5−ジデオキシ−5−[3−(4−ニトロフェニル)ウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸0.70gを得る。
IR(KBr)cm-1:3374,1700,1610,1560,1508,1332,1114
融点:137.4〜142.1℃(分解)
【0067】
実施例2
実施例1と同様にして、表28〜33に示す化合物を得る。
【表28】
【0068】
【表29】
【0069】
【表30】
【0070】
【表31】
【0071】
【表32】
【0072】
【表33】
【0073】
以下に、表28〜33に示す化合物の物性を示す。
2(1)
IR(KBr)cm-1:3366, 1684, 1570, 1551, 1398, 1262, 1122, 1055
融点:193.5〜210.7℃(分解)
2(2)
IR(KBr)cm-1:3370, 1648, 1598, 1546, 1528, 1351, 1054
融点:184.3〜196.4℃
2(3)
IR(KBr)cm-1:3335, 1709, 1610, 1586, 1505, 1410, 1345, 1274, 1126
融点:192.3〜200.5℃(分解)
2(4)
IR(KBr)cm-1:3368, 1684, 1596, 1543, 1492, 1399, 826
融点:168.1〜180.2℃(分解)
2(5)
IR(KBr)cm-1:3347, 1686, 1587, 1542, 1438, 1400, 1263, 1123, 1053, 815, 754
融点:203.5〜209.9℃(分解)
2(6)
IR(KBr)cm-1:3372, 1685, 1544, 1509, 1406, 1270, 1120, 1059, 815
融点:190.1〜196.5℃
2(7)
IR(KBr)cm-1:3511, 3330, 1719, 1699, 1630, 1560, 1508, 1277, 1256, 1224, 1048
融点:207.8〜214.7℃(分解)
2(8)
IR(KBr)cm-1:3338, 1700, 1686, 1676, 1602, 1542, 1508, 1343, 1252, 1227, 1124, 1060, 827, 744
融点:207.3〜211.3℃(分解)
2(9)
IR(KBr)cm-1:3348, 1701, 1686, 1675, 1585, 1528, 1467, 1388, 1274, 1101, 1052, 814, 764
融点:202.3〜208.5℃(分解)
2(10)
IR(KBr)cm-1:3514, 3352, 1720, 1700, 1640, 1547, 1478, 1389, 1276, 1125, 744
融点:199.8〜208.9℃(分解)
【0074】
2(11)
IR(KBr)cm-1:3448, 1701, 1690, 1560, 1508, 1341, 1240, 1075, 809, 744
2(12)
IR(KBr)cm-1:3339, 1685, 1583, 1534, 1459, 1399, 1355, 1269, 1121, 1053, 814
融点:195.3〜213.7℃
2(13)
IR(KBr)cm-1:3518, 3380, 3281, 1732, 1718, 1698, 1661, 1581, 1544, 1274, 1125, 1048, 1023, 808, 791, 769
融点:210.0〜213.7℃(分解)
2(14)
IR(KBr)cm-1:3369, 2924, 2853, 1700, 1606, 1508, 1466, 1400, 1256, 1112, 1056, 767
融点:193.8〜209.8℃(分解)
2(15)
IR(KBr)cm-1:3384, 1700, 1570, 1276, 1110, 1057
融点:93.4〜120.9℃(分解)
2(16)
IR(KBr)cm-1:3396, 2961, 1708, 1585, 1390, 1274, 1109, 1054
融点:183.4〜203.6℃(分解)
2(17)
IR(KBr)cm-1:3357, 2924, 2851, 1720, 1698, 1628, 1561, 1274, 1051
融点:194.7〜196.1℃(分解)
2(18)
IR(KBr)cm-1:3338, 2921, 2844, 1720, 1698, 1628, 1567, 1466, 1276, 1051
融点:175.1〜181.9℃(分解)
2(19)
IR(KBr)cm-1:3358 1718, 1697, 1653, 1276, 1112, 1051, 807
融点:180.2〜182.8℃(分解)
2(20)
IR(KBr)cm-1:3284, 1720, 1698, 1636, 1558, 1276, 1249, 1126, 1050, 770
融点:223.9〜230.4℃(分解)
【0075】
2(21)
IR(KBr)cm-1:3350, 1690, 1603, 1558, 1508, 1394, 1269, 1119, 1057, 812
融点:185.9〜202.7℃(分解)
2(22)
IR(KBr)cm-1:3348, 1678, 1591, 1501, 1389, 1193, 1054, 821
融点:192.3〜206.2℃(分解)
2(23)
IR(KBr)cm-1:3374, 1721, 1691, 1679, 1598, 1390, 1276, 1117
融点:201.3〜205.8℃(分解)
2(24)
IR(KBr)cm-1:3385, 2936, 1686, 1560, 1420, 1272, 920, 775
2(25)
IR(KBr)cm-1:3367, 1700, 1560, 1458, 1396, 1270, 1110, 1055
融点:180.6〜196.1℃(分解)
2(26)
IR(KBr)cm-1:3384, 1694, 1400, 1271, 1111
融点:184.4〜192.3℃
2(27)
IR(KBr)cm-1:3384, 1698, 1601, 1516, 1397, 1347, 1271, 1110, 1057
融点:184.5〜196.7℃(分解)
2(28)
IR(KBr)cm-1:3364, 1723, 1558, 1505, 1332, 1112, 852, 752
融点:175.8〜180.1℃(分解)
2(29)
IR(KBr)cm-1:3357, 1717, 1654, 1557, 1498, 1331, 1232, 1113, 752
融点:226.4〜230.0℃(分解)
2(30)
IR(KBr)cm-1:3358, 1692, 1552, 1400, 1113, 854
融点:210.3〜216.0℃(分解)
【0076】
2(31)
IR(KBr)cm-1:3356, 1700, 1597, 1508, 1331, 1113, 853
融点:211.3〜213.4℃(分解)
2(32)
IR(KBr)cm-1:3336, 1542, 1508, 1341, 1222, 1123, 1060, 894, 744
2(33)
IR(KBr)cm-1:3371, 1715, 1615, 1557, 1505, 1332, 1273, 1112, 853, 751
融点:174.0〜183.4℃(分解)
2(34)
IR(KBr)cm-1:3366, 1699, 1558, 1507, 1332, 1208, 1113, 852, 751
融点:199.4〜205.3℃(分解)
2(35)
IR(KBr)cm-1:3358, 1686, 1559, 1331, 1112, 853, 751
融点:195.0〜197.4℃(分解)
2(36)
IR(KBr)cm-1:3370, 1697, 1557, 1507, 1332, 1113, 853, 751
融点:181.9〜185.4℃(分解)
2(37)
IR(KBr)cm-1:3359, 1694, 1551, 1331, 1227, 1112, 854, 752
融点:192.5〜195.8℃(分解)
【0077】
実施例3
1,5−ジデオキシ−5−[3−(4−ニトロフェニル)ウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸140mg、5%パラジウム−炭素70mg、エタノール10mlおよび水5mlの混合液を常温、常圧で3時間水素添加する。ついで、パラジウム−炭素を濾去し、濾液を減圧下に濃縮する。得られた残留物を逆相カラムクロマトグラフィー[溶離液;水]で精製すれば、無色結晶の5−[3−(4−アミノフェニル)ウレイド]−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸90mgを得る。
IR(KBr)cm-1:3352,1693,1554,1514,1400,1274,1106,1066
【0078】
実施例4
実施例3と同様にして、表34に示す化合物を得る。
【表34】
【0079】
以下に、表34に示す化合物の物性を示す。
4(1)
IR(KBr)cm-1:3334, 1683, 1616, 1558, 1394, 1269, 1122, 1060
融点:191.9〜202.4℃
4(2)
IR(KBr)cm-1:3366, 1685, 1654, 1541, 1458, 1388, 1268, 1107, 1052
融点:174.1〜193.2℃(分解)
4(3)
IR(KBr)cm-1:3400, 1700, 1560, 1473, 1396, 1275, 1112, 1055, 816
【0080】
実施例5
5−[3−[2−(1−tert-ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−イル)エチル]ウレイド]−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸0.25gをギ酸8mlに溶解させ、50℃で1時間撹拌する。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物にエタノール8mlを加え、固形物を濾取すれば、無色結晶の1,5−ジデオキシ−5−[3−[2−(ピペリジン−2−イル)エチル]ウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸・ギ酸塩0.20gを得る。
IR(KBr)cm-1:3366,1686,1594,1383,1267,1092,775
融点:120.3〜126.4℃
【0081】
実施例6
5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸150mgを塩化メチレン4.5mlに懸濁させ、氷冷下、クロロトリメチルシラン0.40mlおよびトリエチルアミン0.44mlを加え、室温で1時間撹拌する。ついで、2,6−ジフルオロベンゾイルイソシアネート143mgを加え、同温度で24時間撹拌する。得られた反応混合物に水5mlを加え、6N塩酸でpH2に調整する。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:メタノール=10:1]で精製すれば、無色結晶の1,5−ジデオキシ−5−[3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸50mgを得る。
IR(KBr)cm-1:3422,1701,1625,1468,1400,1263,1119,1011,799
融点:200.8〜209.2℃(分解)
【0082】
実施例7
実施例6と同様にして、1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−5−(3−ウンデカノイルウレイド)−β−D−アロフラノシルウロン酸を得る。
IR(KBr)cm-1:3430,2926,2855,1690,1617,1268,1114,1065
融点:198.3〜203.3℃(分解)
【0083】
実施例8
(1)1−オクチル−2,3−ジオキソピペラジン190mgを塩化メチレン2mlに懸濁させ、氷冷下、クロロトリメチルシラン0.13mlおよびトリエチルアミン0.13mlを加え、室温で1時間撹拌する。得られた反応混合物に−40℃でトリクロロメチルクロロフォルメート0.06mlを滴下し、0℃で1時間撹拌後、室温で3時間撹拌する。ついで、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物に塩化メチレン2mlを加え、4−オクチル−2,3−ジオキソピペラジン−1−カルボニルクロライドの塩化メチレン溶液を得る。
(2)5−アミノ−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸200mgを塩化メチレン2mlに懸濁させ、氷冷下、クロロトリメチルシラン0.53mlおよびトリエチルアミン0.58mlを加え、室温で2時間撹拌する。ついで、氷冷下、(1)で得られた4−オクチル−2,3−ジオキソピペラジン−1−カルボニルクロライドの塩化メチレン溶液を加え、室温で16時間撹拌する。得られた反応混合物に酢酸エチル20mlおよび水10mlを加え、6N塩酸でpH2に調整する。有機層を分取し、水層を酢酸エチルで抽出する。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−[溶離液;クロロホルム:メタノール:水=65:25:4]で精製すれば、無色結晶の1,5−ジデオキシ−5−(4−オクチル−2,3−ジオキソピペラジン−1−イル)カルボニルアミノ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸140mgを得る。
IR(KBr)cm-1:3420,2928,2856,1709,1685,1616,1396,1265,1192,1115,1058
融点:167.7〜169.8℃(分解)
【0084】
実施例9
実施例8と同様にして、1,5−ジデオキシ−5−(4−エチル−2,3−ジオキソピペラジン−1−イル)カルボニルアミノ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸を得る。
IR(KBr)cm-1:3447,1718,1684,1508,1458,1388,1127
【0085】
実施例10
実施例1と同様にして、4−ニトロフェニルイソシアネートの代わりに4−ニトロフェニルイソチオシアネートを使用し、1,5−ジデオキシ−5−[3−(4−ニトロフェニル)チオウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸を得る。
IR(KBr)cm-1:3328,1691,1598,1501,1332,1264,1112,1055
融点:172.8〜183.6℃(分解)
【0086】
実施例11
実施例1と同様にして、次の化合物を得る。
・1,5−ジデオキシ−5−[3−(1−エトキカルボニル−2−フェニルエチル)ウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3379,1700,1560,1397,1271,1210,1115,1060
融点:181.2〜193.8℃(分解)
・5−[3−(2−クロロ−5−メチルフェニル)ウレイド]−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3512,3365,3296,1718,1698,1646,1560,1474,1274,1125,1044,810融点:225.5〜226.1℃(分解)
・5−[3−(4−ブトキシフェニル)ウレイド]−1,5−ジデオキシ−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸
IR(KBr)cm-1:3516,3354,3303,2959,1720,1699,1636,1560,1509,1475,1274,1249,1126,1048
融点:202.8〜208.0℃(分解)
【0087】
実施例12
1,5−ジデオキシ−5−[3−(4−ニトロフェニル)ウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸0.20gを、N,N−ジメチルホルムアミド6mlに溶解させ、ドデシルアミン0.15ml、ジシクロカルボキシヘキシルイミド0.075gを加え、室温で2日間攪拌する。反応液に、水を加え、不溶物を濾去した後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液;クロロホルム:メタノール=50:1]で精製すれば、N−ドデシル−1,5−ジデオキシ−5−[3−(4−ニトロフェニル)ウレイド]−1−[2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン−1−イル]−β−D−アロフラノシルウロン酸アミド0.050gを得る。
IR(KBr)cm-1:3342,2926,2853,1708,1664,1644,1552,1504,1323,1203,1110
融点:202.08〜206.2℃(分解)
【0088】
【発明の効果】
一般式[1]で表される5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩は、真菌細胞壁の成分であるキチンの合成を阻害する作用を有し、ヒト、動物および植物の真菌性疾患の予防、治療またはダニやノミなどの害虫の生育阻害に有効である。
Claims (6)
- 一般式
- Rが、保護されていてもよいカルボキシル基である請求項1記載の5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩。
- R1が水素原子;R2がC3-15アルキル基またはハロゲン原子、ニトロもしくはアミノ基で置換されていてもよいフェニル基である請求項3記載の5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩。
- 請求項1〜4のいずれかの項に記載の5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩を有効成分として含有する抗真菌剤。
- 請求項1〜4のいずれかの項に記載の5−デオキシ−5−ウレイド−β−D−アロフラノシルウロン酸誘導体またはその塩を有効成分として含有するキチン合成酵素阻害剤。
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