JP4241482B2 - 音響制御装置 - Google Patents
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Description
従来の鋸盤の提案によれば、切断加工中の鋸刃の傾きを常に正確に検出して、傾きを修正制御して、常に曲りのない精密切断加工ができるようにするために、鋸刃に繰り返し加圧作用するスピーカと、そのスピーカの加圧時に気体の法則に従って変化する圧力を検出するマイクロホンを設け、さらに、そのスピーカとマイクロホンとを1つの圧電素子で兼用する構成になっている。(特許文献1)
また、別の提案による携帯電話機においては、マイク機能を有するイヤホンと携帯電話機本体とを音声FM通信で行ない、コードを必要としないので、手の自由度が得られるとともに、金属以外のカバンや衣服の中に携帯電話機本体があっても電話を受信できるような構成になっている。マイク機能を有するイヤホンとしては、マグネチック型イヤホン、ダイナミック型イヤホン、クリスタル型イヤホンが提案されている。(特許文献2)
しかしながら、通話の最中にスイッチ部と表示部の画面を見ながら受話音量を調整するという複雑な操作を行うことは、その間に相手の音声が聞き取れないという課題があった。また、複雑なスイッチ操作を伴うことなく現状の機能を維持した状態でスイッチ数を削減することが困難であるという課題があった。
このような課題は、上記特許文献1および2に記載された技術やその他の従来の技術では解決することができず、スピーカやマイクロホンを使用する携帯電話機などの携帯型の通信装置やその他の小型音響装置においては、機能の向上とスイッチ数の削減とのトレードオフが、常に製品開発上のジレンマになっていた。
本発明は、このような従来の課題を解決するためのものであり、スピーカやマイクロホンなどの音響部品を使用する携帯電話機などの携帯型の通信装置やその他の小型音響装置に本発明の音響制御装置を適用することによって、複雑なスイッチ操作を伴うことなく、現在の機能の向上とスイッチ数の削減を実現できることを目的とする。
請求項2の音響制御装置において、請求項3に記載したように、筐体の外側面における開口部の縁部は突起した形状(実施形態においては、図5の突起22bに相当する)であるような構成にしてもよい。
請求項5の音響制御装置において、請求項6に記載したように、筐体の外側面における開口部の縁部は突起した形状(実施形態においては、図5の突起22bに相当する)であるような構成にしてもよい。
あるいは、請求項1ないし3の音響制御装置において、請求項8に記載したように、音声信号が入力される信号路(実施形態においては、図1のアンプ6の出力信号線6aに相当する)と変換手段とを接続するか又は制御手段に検出信号を出力する信号路(実施形態においては、図1のアンプ7への入力信号線7aに相当する)と変換手段とを接続するかを接続制御信号に応じて選択する接続選択手段(実施形態においては、図示しない切替スイッチに相当する)をさらに備えた構成にしてもよい。
まず、第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態における携帯電話の一部を構成する音響制御装置を示す図である。スピーカ1は筐体2の内側にパッキン3を介して固定されている。スピーカ1の前面に対応する筐体2の部分には開口部2aが形成されている。開口部2aは、筐体2の外側から弾性シート4によって覆われている。したがって、スピーカ1の前面と外側との間に閉空間5が形成される。
また、アンプ6の出力信号線6aとアンプ7の入力信号線7aとの間に、直列接続されたキャパシタンス成分Cおよびインダクタンス成分Lによって、図1に模式的に示されたフィルタ回路8が設けられている。すなわち、フィルタ回路8は、キャパシタンス成分Cを介してアンプ6の出力信号線6aに接続され、インダクタンス成分Lを介してアンプ7の入力信号線7aに接続されている。また、キャパシタンス成分Cとインダクタンス成分Lとの接続点にスピーカ1の信号線が接続されている。さらに、アンプ7の出力側には制御回路9が接続されている。
フィルタ回路8において、キャパシタンス成分Cは、数100Hzから数10kHzのオーディオ周波数帯域の信号を通過させ、数Hz以下の低い周波数帯域の信号を遮断する。一方、インダクタンス成分Lは、数100Hzから数10kHzのオーディオ周波数帯域の信号を遮断し、数Hz以下の低い周波数帯域の信号を通過させる。
図2は、第2実施形態における携帯電話の一部を構成する音響制御装置を示す図である。マイクロホン11は筐体12の内側にパッキン13を介して固定されている。マイクロホン11の前面に対応する筐体12の部分には開口部12aが形成されている。開口部12aは、筐体12の外側から弾性シート14によって覆われている。したがって、マイクロホン11の前面と外側との間に閉空間15が形成される。マイクロホン11には、第1実施形態と同様の構成要素である圧電素子11aが設けられている。圧電素子11aの出力信号線はアンプ16に接続されている。アンプ16の出力信号線はフィルタ回路17に接続され、フィルタ回路17からは2つの出力信号線17aおよび17bがそれぞれ制御回路18に接続されている。
アンプ16によって増幅された高い周波数帯域の音声信号は、フィルタ回路17に入力され、キャパシタンス成分を通過して、出力信号線17aから制御回路18に入力される。一方、アンプ16によって増幅された低い周波数帯域の検出信号は、フィルタ回路17に入力され、インダクタンス成分を通過して、出力信号線17bから制御回路18に入力される。すなわち、マイクロホン11から出力された音声信号および検出信号は、フィルタ回路17において2系統の信号に分離されて制御回路18に入力される。制御回路18は、入力された音声信号に対しては、ディジタル信号に変換して無線送信部に供給する。一方、制御回路18は、入力された検出信号に対しては、ディジタル信号に変換して所定の制御処理を行う。
図3および図4は、第3実施形態における携帯電話の一部を構成する音響制御装置を示す図である。図3において、スピーカ又はマイクロホン21は筐体22の内側にパッキン23を介して固定されている。スピーカ又はマイクロホン21の前面に対応する筐体22の部分には開口部22aが形成されている。ただし、第1実施形態および第2実施形態と異なり、開口部22aは小さく形成され、弾性シートなどで覆われてなく開放された状態になっている。また、スピーカ又はマイクロホン21には、第1実施形態および第2実施形態と同様の構成要素である圧電素子21aが設けられている。なお、圧電素子21aに接続される回路については、第1実施形態又は第2実施形態と同様の構成であるので、説明および図面の記載は省略する。
ここで、図4に示すように、筐体22の外側から指24を押し付けて開口部22aを塞いだ場合には、スピーカ又はマイクロホン21の前面と指24との間に閉空間25が形成され、この閉空間25に加えられる圧力による圧電効果のために、圧電素子21aからは検出信号が出力される。
図5は、第4実施形態における携帯電話の一部を構成する音響制御装置を示す図である。図5において、第3実施形態と同一の構成要素については、同じ符号で表すとともに、説明は省略する。
第4実施形態においては、筐体22の外側面における開口部22aの縁部である円周部に突起22bが形成されている。さらに、図5に示すように、突起22bの内周側には開口部22a側に向かって傾斜した傾斜面sが形成されている。このため、開口部21aに指を押し付けた場合に、指の表面が傾斜面sに密着するので、指とスピーカ又はマイクロホン21の前面との間に形成された閉空間の密閉度が増加する。したがって、指の押圧力と圧電素子21aの検出信号の発生との間の変換効率が向上する。
1a,11a,21a 圧電素子
2,12,22 筐体
2a,12a,22a 開口部
3,13,23 パッキン
4,14 弾性シート
5,15,25 閉空間
6,7,16 アンプ
8,17 フィルタ回路
9,18 制御回路
11,21 マイクロホン
22b 突起
24 指
Claims (9)
- 筐体の内側から取り付けられたスピーカの前面に対応して当該筐体に形成された開口部と、
前記開口部を当該筐体の外側から覆って当該スピーカの前面と外部との間に閉空間を形成する弾性状の部材と、
前記スピーカの構成要素として、入力される音声信号に応じて振動して音圧に変換するとともに、前記筐体の外側から前記弾性状の部材に与えられた押圧によって前記閉空間に加えられる圧力を電気信号に変換して検出信号として出力する変換手段と、
前記変換手段から出力される検出信号によって所定の制御処理を行う制御手段と、
を備えた音響制御装置。 - 筐体の内側から取り付けられたスピーカの前面に対応して当該筐体に形成された開口部と、
前記スピーカの構成要素として、入力される音声信号に応じて振動して音圧に変換するとともに、前記筐体の外側から前記開口部を覆って与えられた押圧によって当該押圧物と前記スピーカの前面との間に形成された閉空間に加えられる圧力を電気信号に変換して検出信号として出力する変換手段と、
前記変換手段から出力される検出信号によって所定の制御処理を行う制御手段と、
を備えた音響制御装置。 - 前記筐体の外側面における前記開口部の縁部は突起した形状であることを特徴とする請求項2に記載の音響制御装置。
- 筐体の内側から取り付けられたマイクロホンの前面に対応して当該筐体に形成された開口部と、
前記開口部を当該筐体の外側から覆って当該マイクロホンの前面と外部との間に閉空間を形成する弾性状の部材と、
前記マイクロホンの構成要素として、入力される音圧に応じて振動して音声信号に変換するとともに、前記筐体の外側から前記弾性状の部材に与えられた押圧によって前記閉空間に加えられる圧力を電気信号に変換して検出信号として出力する変換手段と、
前記変換手段から出力される検出信号によって所定の制御処理を行う制御手段と、
を備えた音響制御装置。 - 筐体の内側から取り付けられたマイクロホンの前面に対応して当該筐体に形成された開口部と、
前記マイクロホンの構成要素として、入力される音圧に応じて振動して音声信号に変換するとともに、前記筐体の外側から前記開口部を覆って与えられた押圧によって当該押圧物と前記マイクロホンの前面との間に形成された閉空間に加えられる圧力を電気信号に変換して検出信号として出力する変換手段と、
前記変換手段から出力される検出信号によって所定の制御処理を行う制御手段と、
を備えた音響制御装置。 - 前記筐体の外側面における前記開口部の縁部は突起した形状であることを特徴とする請求項5に記載の音響制御装置。
- 前記変換手段に入力される音声信号と前記変換手段から出力される検出信号とを周波数帯域に応じて分離する信号分離手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の音響制御装置。
- 音声信号が入力される信号路と前記変換手段とを接続するか又は前記制御手段に検出信号を出力する信号路と前記変換手段とを接続するかを接続制御信号に応じて選択する接続選択手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の音響制御装置。
- 前記変換手段から出力される音声信号と検出信号とを周波数帯域に応じて分離する信号分離手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の音響制御装置。
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