JP4241455B2 - コネクティングロッドのボールジョイント - Google Patents

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本発明は、ワッブル式(揺動式)の圧縮機に係り、特に、車両用空調装置における蒸気圧縮式の冷凍サイクルに使用するのに適したワッブル式の冷媒圧縮機において、コネクティングロッドの端部に設けられるボールジョイントに関するものである。
ワッブル式圧縮機においては、コネクティングロッドの端部にボールジョイントが設けられて、それによって、ワッブルプレート(揺動板)又はピストンに対してコネクティングロッドが傾斜することができるように連結される。このボールジョイントは、ワッブルプレート又はピストンの一部にかしめ部を設けて、そのかしめ部がコネクティングロッドの端部に形成されたボール部を包むようにかしめることによって構成される。このようなコネクティングロッドの端部におけるボールジョイントの改良に関する従来技術が特許文献1に記載されている。特許文献1には、かしめ前におけるピストンの円筒部内径をコネクティングロッドのボール径よりも若干大きくすること、及び、かしめパンチの曲面の曲率半径をコネクティングロッドのボールの半径とピストンの円筒部の肉厚とを加えた値にほぼ等しくすること、更に、かしめパンチの曲率中心とボールの中心を一致させること、等が開示されている。
特開平5−256256号公報
特許文献1に記載されたボールジョイントにおいては、かしめ後にボールの赤道周りにオイル溜めとして大きな隙間が形成される。しかし、開示されたボールジョイントの製造方法によってかしめ部をコネクティングロッドのボール部にかしめ付けた場合には、かしめ部の円筒部の内周面がボールの球面よりもはるかに小さい曲率(大きい曲率半径)を有するようになるので、かしめ部における円筒部の強度が低下して、このコネクティングロッドを使用するワッブル式圧縮機を運転したときに、ボールジョイントのかしめ部からボール部が抜けやすいという問題がある。
また、ワッブル式圧縮機を小型化するためには、ワッブルプレート又はピストンに対するコネクティングロッドの倒れ角度(傾斜角度)を大きくする必要があるが、その場合にはコネクティングロッドのボール部を包むかしめ部の長さ、つまりかしめ部の円筒部の高さを低くすることになるので、ボール部の包み代が小さくなって、ボール部が一層かしめ部から抜けやすくなるという問題がある。
更に、1個のワッブルプレートの周辺部に複数個のコネクティングロッドを連結するために、連結部としてかしめ部からなる複数個のボールジョイントを設ける場合には、複数個のかしめ部のうちの1個にでも不具合が発生すると、そのワッブルプレート全体か、或いは複数個のコネクティングロッドを含めたアッセンブリー全体が不良品ということになるので、不良品の発生率が高くなるだけでなく、不良品1個当りの単価が高くなる結果、ワッブルプレート及び圧縮機全体の製造コストが高くなるという問題もある。
本発明は、従来技術における上記のような問題点に鑑み、流体を高圧まで加圧する圧縮機に使用されると共に、高温の雰囲気において作動する場合でも、ワッブルプレートと、コネクティングロッド端部のボール部との間に設けられるボールジョイントが安定に且つ確実にボール部を保持することができるような、また、低温時にボールジョイントのかしめ部によってコネクティングロッドのボール部が過度に強く締め付けられて、コネクティングロッドがワッブルプレートに対して自由に傾動することができなくなるという恐れがなく、更に、製作時の不具合によって完成率が低下したり製造コストが上昇するのを防止することができるような、ワッブル式圧縮機のための小型で堅牢な構造を有するコネクティングロッド用のボールジョイントを提供することを目的としている。
本発明は、この課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載されている通りの、ワッブル式圧縮機に使用されるコネクティングロッドのためのボールジョイントを提供する。本発明のボールジョイントは、基本的に、ワッブルプレートの揺動運動に応じてピストンをシリンダボア内で往復運動させるために、ワッブルプレートとピストンを連結するコネクティングロッドのワッブルプレート側の端部に設けられて、ワッブルプレートに対するコネクティングロッドの傾動を許すボールジョイントであって、複数個のコネクティングロッドの端部にそれぞれ形成された複数個のボール部と、ワッブルプレートの周辺部に形成されて複数個のボール部をそれぞれ受け入れる複数個の半球形の凹部と、複数個のボール部を半球形の凹部内へ同時に押さえ込むために複数個の円形の穴を有するカバープレートと、カバープレートをワッブルプレートに固定するための手段とを備えていると共に、カバープレートには、その円形の穴へコネクティングロッドを導くための切り欠きが形成されていることを特徴とする。
本発明のボールジョイントにおいては、カバープレートに設けられる切り欠きが、コネクティングロッドによってカバープレートに作用する荷重が実質的に最小となる状態においてコネクティングロッドがとる方向と合致するように形成することが望ましい。それによって、カバープレートがコネクティングロッドによって切り欠きに大きな力を受けて変形するとか、破損するという恐れがなくなる。この切り欠きは、ピストンが吸入行程から圧縮行程へ移行する時期にコネクティングロッドがとる方向と実質的に合致するように形成するのがよい。
また、本発明のボールジョイントにおいては、単一のカバープレートが複数個のコネクティングロッドのボール部を同時に押さえ込む構造になっているので、かしめによって製作される従来のボールジョイントに比べてメンテナンス性に優れているだけでなく、製造時に一部のかしめ不良等によって全体が不良品となるようなデメリットを小さくすることができる利点がある。
本発明のボールジョイントにおいては、カバープレートを弾性変形可能な材料から製作することによって、コネクティングロッドの端部のボール部がワッブルプレートに対して弾力的に連結することが望ましい。更に、カバープレートのみならず、ボール部を介して伝えられる圧縮反力を支持するための半球形の凹部を形成されるワッブルプレートそのものも、実質的に弾性変形可能な材料から製作することにより、カバープレートとの間でボール部を弾力的に挟み込んで支持することが望ましい。それによって、このボールジョイントが二酸化炭素を冷媒とする空調装置における冷媒圧縮機として使用される場合でも、低温時にカバープレートがボール部を過度に強く締め付ける恐れがなくなるので、常に円滑にワッブルプレートに対するコネクティングロッドの傾動が可能になる。
本発明のコネクティングロッドのボールジョイントは優れた強度とメンテナンス性を有するので、ワッブル式の圧縮機の中でも特に過酷な運転条件におかれるもの、例えば冷媒として二酸化炭素を使用する空調装置における冷媒圧縮機用のものとして好適に使用することができる。
図1に、本発明のボールジョイントを備えているコネクティングロッドを使用することができるワッブル式圧縮機(揺動式圧縮機)1の構造を例示する。このワッブル式圧縮機1は相互に連結されたフロントハウジング2、センターハウジング3、及びリアハウジング4からなる外殻を有する。フロントハウジング2とセンターハウジング3の中心部を貫くように、1本のシャフト5が回転自由に軸承されている。シャフト5に対して直角にドライブプレート6が取り付けられており、それに対して鋭角の角度をなすように傾くことができると共に、一体的に回転することができるように、概ね円板状の旋回部材(斜板)7が、ドライブプレート6に対してリンク機構8を介して連結されている。更に、旋回部材7の揺動運動と共に揺動することができる概ね円板状のワッブルプレート(揺動板)10が、旋回部材7の傾斜した面に対してスラスト軸受9を介して連結されて、シャフト5に対して自由に傾斜することができるように緩挿されている。
シャフト5の軸方向におけるワッブルプレート10の初期位置は、そのワッブルプレート10の軸方向の両側においてシャフト5に嵌挿された一対のコイルスプリング11及び12の押圧力の釣り合いによって決まる。また、ドライブプレート6に対するワッブルプレート10の傾斜角度も、シャフト5上におけるワッブルプレート10の中心の軸方向位置によって決まる。ワッブルプレート10の中心の軸方向位置は、前述のコイルスプリング11及び12の押圧力と、後述のピストンに作用する圧縮反力との釣り合いによって自動的に決まる。なお、ワッブルプレート10には半径方向に突出する棒状片13が設けられていて、その先端がセンターハウジング3の内面に形成されたガイド溝14に係合して案内されるので、ワッブルプレート10は旋回部材7と共にシャフト5に対して同じ角度だけ傾斜することができるものの、それと共に回転することは制止される。
センターハウジング3の内部にはシャフト5と平行に複数個(例.7個)のシリンダボア15が開口するように形成されている。それぞれのシリンダボア15には軸方向に摺動自由なピストン16が挿入されている。ピストン16を往復運動させるために、ワッブルプレート10と各ピストン16はコネクティングロッド(ロッドと略称する)17によって、ボールジョイント32,33を介して傾動自由に連結されている。ボールジョイント32及び33を構成するために、図1に示すように、ロッド17の両端には球形のボール部18が形成されていて、それぞれワッブルプレート10及びピストン16の一部によって包み込まれている。
ワッブルプレート10側のロッド17の端部にはボールジョイント33が構成される。そのために、ロッド17のボール部18を受け入れ得るように、ワッブルプレート10の周辺部の所定の位置に半球形の凹部38がロッド17の数だけ設けられる。ボール部18は半球形の凹部38に着座するが、その状態を維持してボール部18が凹部38から離れるのを阻止するために、ワッブルプレート10上の全てのボール部18を同時に押さえ込む概ね円環状のカバープレート35がワッブルプレート10に取り付けられる。カバープレート35をワッブルプレート10に取り付ける方法として、例えば、カバープレート35の外周の概ね全域に曲げ加工を施して、ワッブルプレート10の周縁部にかしめ付けるという方法をとることができる。このかしめ部39を図2において拡大して示す。
この場合には、カバープレート35に予め図3に示すような切り欠き36をロッド17の数だけ形成しておいて、ロッド17の軸部が切り欠き36を通過することができるようにする。それによってロッド17のボール部18がカバープレート35に形成された円形の穴37に係合して抜け止め作用を受ける。円形の穴37の内面はボール部18の球形に沿った部分的な球面とするとよい。カバープレート35上において切り欠き36を設ける位置或いは方向は次のようにして決定される。
図4はシャフト5が一回転する間にボールジョイント33に作用する荷重の変化を示している。横軸はシャフト5の回転角度R°に対応し、縦軸は荷重の総和(総荷重)に対応している。図4の線図の右半部から明らかなように、ピストン16の移動により作動室20が拡大して冷媒を吸入する吸入行程においては、ボールジョイント33にボール部18を凹部38から引き離そうとする方向の負の力が作用する。この時にカバープレート35がそれを阻止するので、カバープレート35側に荷重が作用する。
また、図4の線図の左半部に示すように、ピストン16が下死点を過ぎた後の圧縮行程においては、ピストンが受ける圧縮荷重(圧縮反力)によって、ボールジョイント33のボール部18をワッブルプレート10に形成された半球形の凹部38に押し付ける方向の正の力が作用する。この時はワッブルプレート10に力が作用していて、カバープレート35には力が作用しないことになる。図示実施例においてはこの性質に着目して、カバープレート35に作用する荷重が最も小さくなる位置Pにおけるロッド17の、カバープレート35上における投影の傾斜方向Dに沿って切り欠き36を設ける。
なお、コネクティングロッド17のピストン16側の端部に形成されたボール部18のためにボールジョイント32が設けられるが、ボールジョイント32の構造は図1に示すように従来のものと同様なものでよい。例えば、それぞれのロッド17のボール部18を受け入れるように、ピストン16にボール部18の球面に適合する半球形の底部27を形成すると共に、その周囲から突出している筒形の部分をボール部18の周りにかしめ加工することによって、図5に示すようなかしめ部19を形成してボール部18を包み込み、ピストン16に対してロッド17を傾斜角度θによって示すように傾動自由に連結するボールジョイント32を形成している。
図6から図8の各図に、前述のボールジョイント32及び33を構成する各部分の分解状態と、それらを組み付けるための手順を例示する。図6は図3に部分的に示されているカバープレート35の全体を示したもので、その周辺部を7等分する位置に円形の穴37がそれぞれ設けられ、それらと中心部の共通の大きな開口40とを接続する切り欠き36が前述のような手法によって決定される方向Dに沿って形成されている。
図7に示すように、コネクティングロッド17の一端のボール部18には予めピストン16がかしめ付けられて、それらが相対的に傾動自由なボールジョイント32を構成している。そのようなピストン16を有する7本のロッド17のそれぞれを、切り欠き36を通過させてカバープレート35の円形の穴37の中心まで移動させる。それによってロッド17の他端のボール部18が円形の穴37に整合する。
次に、ピストン16及びロッド17とカバープレート35からなる仮組立体の中心部にシャフト5を挿入し、更に、予め周辺部に均等に7個の半球形の凹部38を形成されたワッブルプレート10をシャフト5に挿通させて、それぞれの凹部38にロッド17の他端部のボール部18を嵌合させる。そして、図8に示すようにカバープレート35の周縁部をワッブルプレート10の周りにかしめ付けて、1つの大きなかしめ部39を形成することにより、ワッブルプレート10とカバープレート35を一体化し、同時に7個のボールジョイント33を作り上げる。この時に、図示実施例においては、カバープレート35の中心開口40の内周縁部に対して、ワッブルプレート10の中心開口41の一部42をかしめ付けることにより、他のかしめ部43を形成している。
図示実施例のワッブル式圧縮機1は、このような構造のボールジョイント32及び33を備えているから、ワッブルプレート10が回転を伴わない揺動運動をする時に、ロッド17はボール部18を中心としてワッブルプレート10及びピストン16に対して傾斜しながら、ワッブルプレート10の揺動運動による変位の軸方向成分をピストン16に伝達し、それによってピストン16をシリンダボア15内で往復運動させることにより、シリンダボア15とピストン16によって形成されて拡縮する作動室20において、二酸化炭素冷媒のような流体を圧縮する。この場合の傾斜角度θは図2及び図5に示すように、ワッブルプレート10又はピストン16の面に対して垂直な直線と、ロッド17の中心線とのなす角度として定義される。
なお、図1に示したように、センターハウジング3とリアハウジング4との間にはバルブプレート21が挟み込まれているが、バルブプレート21には吸入孔22と吐出孔23が開口していて、吸入孔22はリアハウジング4の外周部に形成された吸入室24と作動室20との間をリード状の吸気弁を介して連通させることができると共に、吐出孔23は作動室20とリアハウジング4の中心部に形成された吐出室25との間をリード状の吐出弁を介して連通させることができる。
従って、ワッブルプレート10の揺動運動によってピストン16がロッド17によって引っ張られることにより、ピストン16がバルブプレート21から離れる方向に移動する時に、図示しない空調装置のエバポレータから吸入室24へ導入された冷媒のような流体が吸入孔22を通って作動室20へ吸入される。それとは逆に、ワッブルプレート10によってロッド17を介して押されることによって、ピストン16がバルブプレート21に向かって接近する方向に移動する時に、作動室20内で圧縮された流体が吐出孔23を通って吐出室25へ吐出されて、図示しない空調装置のコンデンサ或いはガスクーラーへ導かれることになる。
流体が作動室20内で圧縮されることによってピストン16には圧縮反力が作用する。圧縮行程にある約半数のピストン16から圧縮反力による軸方向力がロッド17を介してワッブルプレート10の周辺部に伝えられることにより、ワッブルプレート10はバルブプレート21から遠ざかる方向に押される。この軸方向力はシャフト5の周りに均等に分布しないで偏っているのと、リンク機構8がワッブルプレート10の傾斜角度の変化を許す構造となっているので、コイルスプリング11及び12の付勢力と、圧縮反力による偏った軸方向力等との釣り合いによってワッブルプレート10の傾斜角度が決まり、それに従って、ワッブル式圧縮機1の単位時間当たりの吐出量(吐出能力)が決まる。この吐出能力はワッブル式圧縮機1の負荷、即ち、空調装置の冷房需要の大きさに応じて自動的に且つ無段階に変化する。
図示実施例においては図2や図8に示すように、カバープレート35の周辺部をワッブルプレート10の対応部分にかしめ付けることにより、大きなかしめ部39及び43を形成して複数個のボールジョイント33を構成する両者を一挙に連結している。このような構成をとることにより、かしめ不良が生じたときでも、その部分だけを補修することによって、容易に組み付けを完了することができる。これに対して、ロッド17のボール部18を1個ずつワッブルプレート10にかしめ付けることによって完成する従来の組み付け方法では、後でかしめたボールジョイントにかしめ不良が発生すると組立体全体が不良品となるので、先にかしめた部分の工程が全て無駄になる。
また、本発明によって、カバープレート35の外周のような大きな周辺部をかしめる工程は、ロッド一本毎の小さいボール部18の周りにかしめ部を形成する作業よりも遥かに容易である。更に、ロッド一本毎にかしめを行う場合に比べて、かしめ部のばらつきが小さくなる。また、本発明の場合には、ロッド17のボール部18をカバープレート35の剛性によって支持するので、カバープレート35を弾性のある材料から製作すると共に、適度の弾性変形が可能なようにワッブルプレート10に取り付けることによって、カバープレート35が板ばねとして作用するので、ロッド17のボール部18が弾力的に支持される。従って、温度の変化によってボールジョイント33が緩んで遊隙ができたり、締まり過ぎて円滑に傾動できなくなるというような、従来のかしめ構造において発生する恐れがある問題が解消する。
また、コネクティングロッド17がカバープレート35を貫通する部分には、総荷重の少なくなる方向に切り欠き36を設けるので、二酸化炭素を冷媒とする圧縮機のボールジョイントのように高温、高圧の環境におかれるものにおいても、ボールジョイント33が必要以上に緩むことがなく、低温から高温まで良好に作動することができる。更に、二酸化炭素を冷媒とする空調装置の圧縮機は、同等の冷房能力を有するフロンを冷媒とする空調装置の圧縮機よりもピストンや、シリンダー径を小さくできるので、ロッド17の倒れ角(傾斜角度)θを大きくすることが容易な本発明の構成を採用することにより、圧縮機全体を更に小型化することができるという利点がある。
なお、カバープレート35とワッブルプレート10との連結は、図示実施例のようにかしめ部39,43等を設けて行うことができるほか、例えば、複数個のロッド17のボール部18によって形成される仮想の円よりも内側の位置に3本以上のボルトを使用して、カバープレート35をワッブルプレート10に螺着しても、概ね、かしめ付けの場合と同様な効果が得られる。
更に、本発明のボールジョイントの構成では、ワッブルプレート10の一部を分割して本体から分離可能なカバープレート35としている点に特徴があるので、このようにワッブルプレート10を二つの部分に分解することができることからメンテナンス性が格段に向上し、使い勝手も向上する。
本発明によるコネクティングロッドのボールジョイントは、ワッブル式の圧縮機において好適に使用されるものとして説明しているが、このボールジョイントが、ワッブル式のポンプや原動機を含む一般的にはワッブル式(揺動式)の流体機械と言うべきものに適用可能であることは言うまでもない。
本発明によるボールジョイントを有するコネクティングロッドを使用するのに適したワッブル式圧縮機を例示する縦断面図である。 本発明の特徴を備えるボールジョイントを拡大して示す断面図である。 図2に対応するカバープレートの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の着眼点を説明するための線図である。 他のボールジョイントを拡大して示す断面図である。 カバープレート全体を示す断面図である。 ボールジョイントに関連する部分の組み付け前の断面図である。 完成したボールジョイント関係の組立体を示す断面図である。
符号の説明
1…ワッブル式(揺動式)圧縮機
10…ワッブルプレート(揺動板)
16…ピストン
17…コネクティングロッド
18…ボール部
32,33…ボールジョイント
35…カバープレート
36…切り欠き
37…円形の穴
38…半球形の凹部
39,43…かしめ部
40,41…中心開口

Claims (5)

  1. ワッブル式の圧縮機においてワッブルプレートの揺動運動に応じてピストンをシリンダボア内で往復運動させるために、前記ワッブルプレートと前記ピストンを連結するコネクティングロッドの前記ワッブルプレート側の端部に設けられて、前記ワッブルプレートに対する前記コネクティングロッドの傾動を許すボールジョイントであって、複数個の前記コネクティングロッドの端部にそれぞれ形成された複数個のボール部と、前記ワッブルプレートの周辺部に形成されて複数個の前記ボール部をそれぞれ受け入れる複数個の半球形の凹部と、複数個の前記ボール部を前記半球形の凹部内へ同時に押さえ込むために複数個の円形の穴を有するカバープレートと、前記カバープレートを前記ワッブルプレートに固定するための手段とを備えていると共に、前記カバープレートには、前記円形の穴へ前記コネクティングロッドを導くための切り欠きが形成されていて、前記切り欠きが、前記コネクティングロッドによって前記カバープレートに作用する荷重が実質的に最小となる状態において前記コネクティングロッドがとる方向と合致するように形成されることを特徴とする、コネクティングロッドのボールジョイント。
  2. 請求項において、前記切り欠きが、前記ピストンが吸入行程から圧縮行程へ移行する時期に前記コネクティングロッドがとる方向と実質的に合致するように形成されていることを特徴とする、コネクティングロッドのボールジョイント。
  3. 請求項1又は2において、前記カバープレートが弾性変形可能な材料から製作されていることによって、前記コネクティングロッドの端部の前記ボール部が、前記ワッブルプレートに対して弾力的に連結されていることを特徴とする、コネクティングロッドのボールジョイント。
  4. 請求項において、前記コネクティングロッドの端部の前記ボール部が、弾性変形可能な材料から製作された前記カバープレートと、同じく弾性変形可能な材料から製作された前記ワッブルプレートに形成されて圧縮反力を支持する前記半球形の凹部との間に挟み込まれることによって、前記ワッブルプレートに対して弾力的に連結されていることを特徴とする、コネクティングロッドのボールジョイント。
  5. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記ワッブル式の圧縮機が、空調装置において冷媒としての二酸化炭素を圧縮するために使用されることを特徴とするコネクティングロッドのボールジョイント。
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