JP4240633B2 - 超音波ドプラ診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波のドプラ効果を利用して血流等の体内の運動状態を診断する超音波ドプラ診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、超音波パルスドプラ法と超音波パルス反射法とを併用し、1つの超音波プローブで断層像を(白黒モード像)と血流情報とを得ると共に、少なくともその血流情報をリアルタイムで表示する超音波ドプラ診断装置が知られている。
【0003】
この超音波ドプラ診断装置では、近年、得られた血流情報に基づくドプラ周波数のスペクトラム上において最大血流速度や重心血流速度等の設定条件を満たす周波数をフリーズ後又リアルタイムにトレースし、このトレース処理結果より得られる血流速度の時間変化曲線から平均流速値、最大流速値、最小流速値等の特徴的な速度を求め、これを用いてPSV(Peak Systolic Velocity)、EDV(End Diostolic Velocity)等の各種の物理量(以下「インデックス(指標値)」と呼ぶ)を算出して診断する方法が提案されている。この場合には、得られた血流情報から診断を行うまでの過程において周波数のトレースを自動で行うことにより、そのトレースを手動で行う場合に比較して操作者の操作量、操作時間を大幅に軽減可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例の超音波ドプラ診断装置では、ドプラスペクトラム上の設定条件を満たす周波数のトレース結果を用いてインデックスを計測して診断する場合、以下のような問題がある。
【0005】
すなわち、従来例の場合では、周波数のトレースそのものはたしかに自動で行われる反面、診断対象とするスペクトラムをフリーズ用メモリを再生して選択する操作や、計測を行うスペクトラムの時間範囲(ROI:region of interest:関心領域)を指定して計測対象の心拍を決定する操作は、依然として手動で行わなければならない。その中でも特にROIの指定は、非常に厳密な位置指定作業を必要とするために操作がいきおい困難になりがちである。これに加え、フリーズ後にトレースする場合ではトレース開始を指示する操作が、またリアルタイムのトレースする場合にはトレース結果を非表示にしたときにその表示開始を指定する操作も必要となる。従って、診断全体の操作量及び操作時間でみれば、手動で行う操作部分がかなりのウエイトを占めたままである。
【0006】
一方、血流情報をリアルタイムにトレースする場合、そのトレース処理結果に基づくインデックス算出もリアルタイムに行われるものの、その算出されたインデックスを操作者がリアルタイムで観測することが極めて困難であるといった問題がある。しかも、リアルタイムで算出されたインデックスの時間変化をリアルタイムに算出してフリーズ等の操作に反映させることもできない。
【0007】
この発明は、このような従来の問題を考慮してなされたもので、ドプラスペクトラムを用いた計測時の手動での操作を簡便にし、計測に要する操作量及び診断時間を軽減することを目的とする。
【0008】
また、この発明は、診断対象のドプラスペクトラムを選択する操作や、そのスペクトラム上でROIの指定を行う操作を総合的に且つ簡便に行い、診断に必要な操作量及び診断時間を軽減することを目的とする。
【0009】
さらに、この発明は、ROIを予め指定して、診断対象のデータをROIに合わせるように操作することで、ROIの指定を置き換える操作を行い、診断に必要な操作量及び診断時間を軽減することを目的とする。
【0010】
またさらに、この発明は、周波数のトレースをリアルタイムに行う場合、インデックスをリアルタイムに算出すると同時にその時間変化をリアルタイムに算出して観測を容易に行い、それを操作上の情報及び計測値として提供し、これらの処理結果の全てを画面上に表示して容易に確認することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成し、特に操作量、操作時間を効果的に軽減させるため、ドプラスペクトラム上の心拍を反映した特徴点の位置(PSV、EDV等の時間位置)とROI位置との間の時間位置を互いに比較する手段と、この比較結果に基づいてROI位置に最も近いドプラスペクトラム上の心拍を同定する手段と、これにより同定された心拍とROI位置とを画面に表示する手段とを備えた構成に着目した。
【0012】
この構成においては、本発明者が先に提案した技術(特願平9−194041号)、すなわちドプラスペクトラム上の所定の条件を満たす周波数のトレース結果を用いて計測される速度値を所定の条件を満たす複数個の位置(時刻)でそれぞれ自動的に検出して心拍を同定する手段を採用することができる。
【0013】
これらの手段によれば、得られた血流情報から診断を行うまでの過程で、予めROI位置を指定することでイメージメモリを再生して診断対象とするスペクトラムを選択する操作が計測対象とする心拍を決定する操作を兼ねるため、操作量、操作時間の軽減が可能となる。
【0014】
これと並行して、上記目的を達成するため、リアルタイムで算出された指標値(インデックス)の時間変化を算出する手段と、これにより算出された指標値の時間変化を監視する手段と、上記の指標値及びその時間変化並びにその監視結果をリアルタイムに表示する手段とを備えた構成に着目した。
【0015】
上記構成においては、操作パネルの動作を監視する手段と、操作パネルの動作に応じて他の回路に命令信号を発生する手段とをさらに備えることができる。
【0016】
これらの手段により、リアルタイムでトレースする場合、リアルタイムで算出された指標値の時間変化を算出し、操作上の情報及び計測値として提供することが可能になる。
【0017】
この発明に係る超音波ドプラ診断装置は、上記の着想に基づいて完成されたものである。
【0018】
すなわち、請求項1記載の発明は、被検体内の運動流体を含む診断部位との間での超音波ビームを送信し且つその超音波エコーを受信する送受信手段と、この送受信手段により受信された超音波エコーに基づいて前記運動流体の運動に拠る超音波ドプラ効果におけるドプラ信号の瞬時毎のスペクトラムから成るドプラスペクトラムの表示画像を生成する表示画像生成手段と、この表示画像生成手段により生成された前記表示画像から計測対象のドプラスペクトラムを選択する選択手段と、前記表示画像生成手段により生成された前記表示画像上に予め設定されたROIの位置と、前記選択手段により選択された前記ドプラスペクトラム中の所定条件を満たす周波数の時間変化の特徴点の情報とを比較し、その比較結果に基づいて前記ROIの範囲内にあるパラメータを持つ心拍範囲を自動で認識する心拍認識手段と、この心拍認識手段により認識された心拍範囲毎にドプラ診断用の指標値を計測する計測手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記心拍認識手段は、前記表示画像上に予め設定されたROIに合わせて前記ドプラスペクトラムをスクロールさせることで前記ROIの範囲内にある特徴点を持つ心拍範囲を自動で認識する手段であることを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記計測手段は、前記計測対象のドプラスペクトラムから予め設定された条件を満たす周波数を検出する検出手段と、この検出手段により検出された周波数の時間変化に基づいて特徴点の位置及びその値を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された特徴点の位置及びその値に基づいて心拍範囲を同定する心拍同定手段と、この心拍同定手段により同定された心拍範囲毎にドプラ診断用の指標値を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記演算手段により演算された指標値の時間変化を前記心拍毎に計測する手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る超音波ドプラ診断装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1に示す超音波ドプラ診断装置は、被検体OB内の血管BLを含む診断部位TAとの間で超音波を送受信する超音波振動子101を有する超音波プローブと、その超音波振動子101が受信する超音波エコーに反映された生体内の超音波ドプラ効果によるドプラ情報に基づいて周波数スペクトラムを演算するスペクトラム検出器102と、この検出器102からの周波数スペクトラムを画像データに変換するDSC103と、このDSC103からの画像データを、ドプラスペクトラムの時間変化を示すドプラ画像として表示する表示器104とを備えている。
【0028】
また、この超音波ドプラ診断装置は、周波数スペクトラムに基づいて各種計測を実行するため、スペクトラム検出器102とDSC103との間に各種の演算部、すなわちトレース演算部201、インデックス演算部202、心拍同定演算部203、及び時間変化演算部204と、フリーズ動作時にスクロール再生用の各種データを保持するフリーズ用メモリ205と、各種の演算部等の動作を制御する制御部206と、オペレータが各種の指令を入力するための操作パネル207とを備えている。
【0029】
トレース演算部201は、例えば予め設定されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行するコンピュータを有する構成で、このコンピュータの処理により、スペクトラム検出器102からのドプラスペクトラムのデータ、またはフリーズ後にフリーズ用メモリ205からの読み出されたドプラスペクトラムのデータに対して最大周波数トレースや重心周波数等の設定条件を満たす周波数のトレースを実施し、そのトレース処理結果をインデックス演算部202、DSC103、必要に応じてフリーズ用メモリ205のそれぞれに出力する。
【0030】
インデックス演算部201は、例えば予め設定されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行するコンピュータを有する構成で、このコンピュータの処理により、トレース演算部201からの周波数のトレース処理結果に対して様々な特徴的な速度に関する情報(PSV、EDVの特徴点の時間位置及びその値)を検出し、これを心拍同定演算部203に出力する一方、この心拍同定演算部203から出力される心拍同定結果、上記の様々な特徴的な速度に関する情報、及びトレース処理結果に対して各心拍のPSV、EDV等の様々なインデックス(指標値)を演算し、そのインデックスを時間変化演算部204、DSC103、必要に応じてフリーズ用メモリ205のそれぞれに出力する。
【0031】
心拍同定演算部203は、例えば予め設定されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行するコンピュータを有する構成で、このコンピュータにより例えば図2に示す処理を行う。このコンピュータの処理では、まず、インデックス演算部202により演算されたデータのうちのPSVの時間位置と、オペレータの操作により操作パネル207から制御部206を介して取り込まれたROI指定位置とを比較し(ステップS1)、この比較によりPSVがROI内部にあるか否かを判断する(ステップS2)。この判断でYESの場合(PSVがROI内部にある場合)はそのPSVを含む1心拍を計測対象として同定し(ステップS3)、逆にNOの場合(PSVがROI内部にない場合)はステップS5で次のPSVの時間位置を読み出してステップS1に戻る。このステップS1〜S3の一連の処理は、ステップS4にて全PSVが終了した判断されるまで繰り返し行われる。
【0032】
時間変化演算部204は、例えば予め設定されたアルゴリズムに基づくプログラムを実行するコンピュータを有する構成で、このコンピュータの処理により、インデックス演算部6からの各心拍のPSV、EDV等に対して平均、標準偏差等をリアルタイムに演算し、その演算結果をDSC103、必要に応じてフリーズ用メモリ205のそれぞれに出力する。
【0033】
フリーズ用メモリ205は、スペクトラム検出器102からのドプラスペクトラムデータ、必要に応じてトレース演算部201のトレース結果、インデックス演算部202で検出された様々な特徴的な速度の各種データを書き込み、フリーズ動作後にオペレータの再生指令命令によりDSC103に書き込まれた各種データを供給すると共に、トレース演算部201にドプラスペクトラムのデータを供給する。
【0034】
制御部206は、操作パネル207からの指令信号、または時間変化演算部204等の各種演算部の出力結果を元にフリーズ指令信号等を出力したり、表示器104に表示されたドプラスペクトラム上の演算位置(ROI)信号を心拍同定演算部203に出力したり、フリーズ用メモリ205の再生命令信号を出力したりする。なお、ROI信号に対応して所定のマーカーが表示器104に表示可能となっている。
【0035】
操作パネル207は、オペレータが任意に操作可能なトラックボールやキーボードを備え、オペレータの操作で入力された指令信号を制御部206に出力可能となっている。
【0036】
ここで、この実施の形態の全体動作を図3〜図6に基づいて説明する。図3(a)及び(b)は従来及び本発明の計測操作を対比して説明するものである。
【0037】
まず、従来の計測操作では、図3(a)に示すようにフリーズ後にフリーズ用メモリ205を再生し、これにより診断対象とするドプラスペクトラムを表示器104に表示させる(ステップS11)。そして、この表示器104上のドプラスペクトラムを見ながらのオペレータの操作によるROIの指定(図中のROI指定(1)及び(2)は時間範囲の上限及び下限の指定)により計測対象を設定し(ステップS12及びS13)、計測を開始する(ステップS14)。このステップS11〜14までの操作が手動で行われる。
【0038】
以後、自動演算処理にて所定の条件を満たす周波数のトレース(ステップS15)、パラメータ点の同定(ステップS16)、インデックスの演算(ステップS17)が順次実行され、これらの各種の演算処理結果が表示され(ステップS18)、計測操作が終了する。
【0039】
従って、従来の計測装置によりスペクトラムドプラ波形を用いて血流速、平均流速等を計測する場合には、その計測範囲を示すROIを手動で指定(通常は1心拍分を指定)した後、このROI内の波形を対象に自動で計測するため、1)計測前に対象とするドプラスペクトラムをディスプレイ表示領域内に移動(フレームメモリのスクロールによる波形移動)、2)ROIの指定(計測範囲の上限及び下限の2点を指定)、3)計測(トレースを含む)の起動との3段階の操作が必要となる。
【0040】
これに対し、本発明の計測操作では、図3(b)に示すようにステップS21にてフリーズ後にフリーズ用メモリ205を再生し、これにより診断対象とするドプラスペクトラムを表示器104に表示させると、この時点でROIの指定も終了する。このことを図4〜図6に基づいて説明する。
【0041】
まず、ここでのフリーズ用メモリ205は表示器104の表示時間範囲に対して数倍の時間記憶容量を有し、フリーズ後の再生で過去のドプラスペクトラムを表示させ、このドプラスペクトラム上で計測操作を実施可能となっている。
【0042】
図4は、フリーズ用メモリ205に記録されたフリーズ直後のドプラスペクトラムを表示器104に表示される形式で模式的に示し、時間T4の時点でフリーズしたときの時間T0〜T4までのドプラスペクトラムの状態を等間隔の時間Tで領域R1〜R4に分割して表示したものである。このドプラスペクトラムにおいては、領域R2で時間的に安定したパターン、領域R1、R4で時間的に不安定なパターン、領域R3で血管等の比較的遅い生体内の動きに拠るクラッタ成分が混入したパターンをそれぞれ模式的に表現している。
【0043】
このようなドプラスペクトラムが得られた場合、オペレータは計測対象として時間的に安定したパターン、すなわち領域R2を選択する可能性が高い。つまり、表示器104の表示可能な時間範囲が時間Tであれば、オペレータの操作によりフリーズ用メモリ205を2T分の時間だけ再生して領域R2を診断対象として表示させることになる。
【0044】
図5は、フリーズ用メモリ205の記憶範囲と表示器104の表示範囲との関係を説明するものである。この場合、表示器104の画面上には、その表示範囲外のドプラスペクトラムが正方向(図中の右方向)にスクロールしていく。このような操作は、時間T2でフリーズが行われる場合を除けば、ドプラ診断では一般に行われる。
【0045】
図6は、上述の操作により領域R2が表示された状態におけるROIとドプラスペクトラムとの関係を説明するものである。この場合、ROIの時間範囲は、計測心拍数(図中では2心拍)に対応した時間幅で設定されている。このROI内に計測対象の心拍中のPSVが入る用にフレーム用メモリ205を再生すれば、心拍同定演算部203の処理(図2参照)により、そのPSVを含む心拍が計測対象として同定される。すなわち、上述のステップS21の処理にてフレームメモリ再生が終了した時点で、ROIの指定が完了したことになる。
【0046】
このようにフレームメモリ再生によりROIの指定が完了すると、ステップS22にて計測開始を指示する。この指示は、計測対象となるドプラスペクトラムを表示させた状態で、操作者が計測を開始する命令を操作パネル207を通じて発生させることで行われる。このステップS21及びS22の処理が手動操作である。
【0047】
以後、自動演算処理が行われる。すなわち、トレース演算部201により所定の条件を満たす周波数のトレース(ステップS23)、インデックス演算部202によりPSV、EDV等のパラメータ点の同定(ステップS24)、心拍同定演算部203により計測対象の心拍同定(ステップS25)、インデックス演算部204によりインデックス演算(ステップS26)が順次実行され、その各種演算処理結果が表示され、インデックスも表示器に出力されてドプラ画像中に表示され(ステップS27)、これにより計測操作が終了する。
【0048】
従って、本発明の計測操作では、従来操作の場合のROI指定(1)及び(2)(図3(a)参照)の2ステップを省略できるため、操作量、操作時間を大幅に軽減でき、検査のスループットを向上させることができる。
【0049】
また、計測範囲にマークを付けたり、トレース曲線の色を変更したりする等で表示できるため、リアルタイムオートトレース時には計測範囲の表示が明確になり、計測結果の把握が容易となる。
【0050】
なお、この実施の形態では、トレース結果、PSV、EDVを対象心拍に対して表示したが、表示ドプラスペクトラムの全体に対して行ってもよい。この場合、表示色を変える等の処理により対象心拍を区別することが可能である。
【0051】
また、ROIの表示は計測終了後に非表示にしてもよく、この場合にはトラックボールの動作によりイメージメモリが再度再生を開始した場合に再度ROIを表示すればよい。
【0052】
また、ROIの形状は箱型以外でもよく、たとえば線形のマーカを用いた場合の例を図7に示す。この場合では、線形マーカ位置に最寄りの収縮期最高速度点を心拍の同定に用いることにより基準となる心拍を決定可能である。以後、ここで決定された基準となる心拍を中心に予め設定した心拍数分を計測対象として処理可能である。
【0053】
また、必ずしも予めROIの指定を行う必要はない。フリーズ用メモリを再生した後にROIを指定してもよく、この場合にも厳密な位置指定をすることなく最寄りの拡張期最低流速点の時間位置を検出して心拍を決定することができるため、操作を軽減可能である。
【0054】
従って、波形のトレース結果から心拍の心周期のEDVとPSVと検出する機能を利用すれば、大まかなROI(波形指定用ROI)中の心拍(例えばピーク点が入っていればその両隣の拡張末期点)を検出し、その心拍に対して計測可能である。
【0055】
また、計測開始の指令によりステップS23以降の自動演算を開始する必要はなく、メモリの再生作業が所定の時間行われなかった場合にステップS23以降の処理を逐次行ってもよい。
【0056】
さらに、リアルタイムでトレースを行う場合には、トレース演算部201とインデックス演算部202での出力結果に基づきフリーズ後のドプラスペクトラムデータには図8に示すようにトレース結果(トレースライン)、PSV、EDVの情報(図中で矢印等でその位置を表示)を付加することができる。この場合、図3(b)における自動演算中の周波数トレース(ステップS23)と、パラメータ点同定(ステップS24)との2ステップを省略でき、演算速度がより一層向上する。また、操作者もメモリ再生によるROI指定で操作に対する情報が増えるため操作量がさらに減少するといった利点がある。
【0057】
また、リアルタイムにトレースを行う場合には、時間変化演算部204の出力結果をリアルタイムに数字あるいはグラフ等でドプラ画面に表示することもできる。図9は、インデックス演算部202から出力された過去の所定数心拍のPSVにおける標準偏差(SD)を横軸に時間をとってグラフ表示した例を説明するものである。このグラフ中の領域R5では、他の領域と比べるとSDが低値を示しPSVの値が安定していることが分かる。すなわち、この場合には前述した図4の領域R2で代表される安定したパターンのドプラスペクトラムが得られている場合であると容易に予想される。このような場合にトレース曲線の表示色を変更することにより値の変化を把握することができる。この情報を基にフリーズ操作等に反映することによって操作量がより一層軽減できる。また、領域R5の状態が生じた場合に自動的にフリーズを行うことも可能である。
【0058】
なお、上記の実施の形態では、画像信号を処理する各演算部をソフトウェアを用いて構成してあるが、それぞれの機能を有するデジタル回路等の回路(ハードウェア)で構成してもよいことは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】
以上説明のように、この発明によれば、得られた血流情報から診断を行うまでの過程において従来のように画面上に表示されるROI操作により計測対象を指定する際に厳密な位置指定を行わなくても心拍を容易に且つ迅速に同定できるため、全体の操作量及び操作時間を大幅に軽減できる。
【0060】
また、予めROI位置を指定することでイメージメモリを再生して診断対象とするスペクトラムを選択する操作が計測対象とする心拍を決定する操作を兼ねるため、操作量、操作時間の軽減が可能になる。
【0061】
また、リアルタイムにトレースする場合にリアルタイムで算出されたインデックスの時間変化を算出し、操作上の情報および計測値として提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る超音波ドプラ診断装置の実施の形態を示す概略ブロック図。
【図2】心拍同定部の処理を示す概略フローチャート。
【図3】操作および演算手順を従来例と対比して説明する概略フローチャートで、(a)は従来計測の場合を説明する図、(b)は本発明の場合を説明する図。
【図4】フリーズ直後のドプラスペクトラムの表示例を示す概要図。
【図5】(a)および(b)は、フリーズ用メモリの記憶範囲と表示器の表示範囲との関係を説明する概要図。
【図6】対象心拍に体するトレース結果、PSV、EDVの表示例を示す概要図。
【図7】線形マーカを用いた場合の表示例を示す概要図。
【図8】表示ドプラスペクトラム全体に体するトレース結果、PSV、EDVの表示例を示す概要図。
【図9】PSVのSDの時間変化の表示例を示す概要図。
【符号の説明】
101 超音波振動子
102 スペクトラム検出部
103 DSC
104 表示器
201 トレース演算部
202 インデックス演算部
203 心拍同定演算部
204 時間変化演算部
205 フリーズ用メモリ
206 制御部
207 操作パネル
Claims (4)
- 被検体内の運動流体を含む診断部位との間での超音波ビームを送信し且つその超音波エコーを受信する送受信手段と、
前記送受信手段により受信された超音波エコーに基づいて前記運動流体の運動に拠る超音波ドプラ効果におけるドプラ信号の瞬時毎のスペクトラムから成るドプラスペクトラムの表示画像を生成する表示画像生成手段と、
前記表示画像生成手段により生成された前記表示画像から計測対象のドプラスペクトラムを選択する選択手段と、
前記表示画像生成手段により生成された前記表示画像上に予め設定されたROIの位置と、前記選択手段により選択された前記ドプラスペクトラム中の所定条件を満たす周波数の時間変化の特徴点の情報とを比較し、その比較結果に基づいて前記ROIの範囲内にあるパラメータを持つ心拍範囲を自動で認識する心拍認識手段と、
前記心拍認識手段により認識された心拍範囲毎にドプラ診断用の指標値を計測する計測手段とを備えたことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。 - 請求項1記載の発明において、前記心拍認識手段は、前記表示画像上に予め設定されたROIに合わせて前記ドプラスペクトラムをスクロールさせることで前記ROIの範囲内にある特徴点を持つ心拍範囲を自動で認識する手段であることを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
- 請求項1又は2記載の発明において、前記計測手段は、前記計測対象のドプラスペクトラムから予め設定された条件を満たす周波数を検出する検出手段と、この検出手段により検出された周波数の時間変化に基づいて特徴点の位置及びその値を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された特徴点の位置及びその値に基づいて心拍範囲を同定する心拍同定手段と、この心拍同定手段により同定された心拍範囲毎にドプラ診断用の指標値を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
- 請求項3記載の発明において、前記演算手段により演算された指標の時間変化を前記心拍毎に計測する手段をさらに備えたことを特徴とする超音波ドプラ診断装置。
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