JP4239639B2 - インクジェットヘッド、その製造方法、及び該インクジェットヘッドを備えるインクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットヘッド、その製造方法、及び該インクジェットヘッドを備えるインクジェットプリンタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットヘッドの構成及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電振動子を駆動源としたインクジェットプリンタは、圧電振動子を伸縮させることにより圧電振動子に機械的に結合された振動板を変位させ、これによりインク室に圧力変動を発生させ、ノズルよりインクを吐出させる。従来のインクジェットプリンタは、高集積、高解像度を実現するため、ヘッド部において、振動板中央に細長いアイランド状の肉厚部を設けることにより、圧電振動子によって加圧される面積を一定にしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような振動板の作製には、以前よりニッケルのエレクトロフォーミングが採用されてきたが、ニッケルは元来化学反応を起こし易く、インクに腐食され易い。そこで最近では樹脂と金属の2層構造からなる振動板が考案されている。すなわちポリエチレン・テレフタラート、ポリイミド樹脂などの耐薬品性の良好な樹脂に薄い金属板をラミネートし、金属層を所望のパターンにエッチングすることにより肉厚部を形成する。この方法によれば、インクに直接接触するのは樹脂層のみなので、インクによる腐食を回避できる。
【0004】
一方、圧電振動子の先端にモールドで成形した突起部材を接着する方法も考案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】
特許第3070625号公報
【特許文献2】
米国特許第4751774号明細書
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、樹脂の熱膨張係数は大きいので、他の流路部材と接着した場合位置ずれを起こし易く、特に、±2μmの高精度でエッチング加工が可能なため注目されているシリコンなどの低熱膨張材料を流路部材に使用した場合、インク室中央にアイランド状の肉厚部を精度良く設置するには複雑な接着工程を要する。その対応策として流路部材の接着に低温硬化型接着剤を使用する方法もあるが、60℃程度の低温硬化では硬化時間が長いため生産効率が悪く、また、接着剤の幅広い選定が不可能になる。このことは、インクジェットプリンタの使用環境温度や、使用できるインクの種類が制限される原因となる。
【0006】
また、肉厚部をエッチングで形成するため、75dpi(dot per inch)以上の、集積度の高いヘッドにおいては、アイランド部の幅寸法が狭く、寸法精度の確保が困難であり、また、エッチングでアイランドを形成する際、アイランドが脱落しやすくなり、歩留まりの低下を招く。金属層の厚さを制限することにより寸法精度を上げると同時にエッチング時間を短縮し、アイランドの脱落を防ぐこともできるが、金属層が薄いため、振動板の振動に肉厚部が追従していまい、肉厚部としての十分な機能を果たせなくなる。
【0007】
また、圧電振動子の先端にモールドで成形した突起部材を接着する方法を用いると、75dpi以上の高集積型ヘッドを有するインクジェットプリンタにおいては、このような突起部材を圧電振動子先端部に接着することが困難であり、更には、インク室と突起部材の相対位置を精度良く決定することは不可能である。
【0008】
そこで、本発明は高集積ヘッドを有するインクジェットプリンタにおいても振動板の加圧面積、加圧位置を安定に決定させ、幅広い用途に応用でき、品質の高い印刷を可能にするインクジェットヘッド、その製造方法、及び該インクジェットヘッドを備えるインクジェットプリンタを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、インク流路に連通するインク室と、該インク室に連通する複数のノズルと、前記インク室の一部をなす振動板と、該振動板のインク室と対向した位置に設けられた圧電振動子よりなり、該圧電振動子の伸縮によりインク室内圧を変化させ、前記ノズルよりインクを吐出させるインクジェットヘッドにおいて、前記圧電振動子の変位を前記振動板に伝達する中継部材を連結した中継部材群と、前記インク室と前記中継部材群との相対位置を決定する位置決め部とを有する中継プレートを圧電ブロックの端部に接着し、前記中継プレートと圧電ブロックを個々のインク室に対応するように同時に切断した後、前記中継部材の自由端部を前記振動板に接着するインクジェットヘッドの製造方法を提供している。
【0014】
更に、本発明は、インク流路に連通するインク室と、該インク室に連通する複数のノズルと、前記インク室の一部をなす振動板と、該振動板のインク室と対向した位置に設けられた圧電振動子よりなり、該圧電振動子の伸縮によりインク室内圧を変化させ、前記ノズルよりインクを吐出させるインクジェットヘッドの製造方法において、該圧電振動子が固定される支持台の一面に圧電ブロックを固着させる工程と、該圧電振動子の変位を該振動板に伝達する複数の中継部材と、該インク室と該中継部材との相対位置を決定する位置決め部と、該複数の中継部材と該位置決め部を連結する連結部と、を有する中継プレートを該圧電ブロックの端部に固着する工程と、該連結部を該複数の中継部材の配列方向に平行な方向に切断することにより、該中継プレートを該位置決め部と個々の該中継部材に分割する工程と、該圧電ブロックを個々の該インク室に対応するように分割することにより該圧電振動子を形成して該インクジェットヘッドの駆動部を完成させる工程と、該インク室を有する流路部を形成する工程と、該駆動部と該流路部を結合する工程とからなるインクジェットヘッドの製造方法を提供している。
【0015】
ここで、前記中継プレートはエッチングまたはエッチングと切削加工を併用して形成することが望ましい。また、前記中継プレートは粉末成形または粉末成形と切削加工を併用して形成することが望ましい。また、前記中継プレートはエレクトロフォーミングまたはエレクトロフォーミングと切削加工を併用して形成することが望ましい。また、前記中継プレートはモールド成形またはモールド成形と切削加工を併用して形成することが望ましい。また、前記中継プレートは、中継部材として使用される材質からなる高平面度を有するプレートに、前記圧電振動子の間の中央に対応する位置に溝加工を施し、非溝加工部を中継部材、溝加工部を中継部材間の連結部とすることが望ましい。
【0016】
更に、該位置決め部に位置決め穴を形成することが望ましい。また、該位置決め穴は、該中継部材をエッチングするマスクと同一のマスクにより形成されることが望ましい。また、該位置決め穴は、該中継プレートの第1面から所定深さ分だけ第1孔を形成した後、該第1面と反対側の第2面上であって該第1孔と対応する位置に該第1孔よりも大きな孔径の第2孔を形成して該第1孔と貫通させることにより形成されることが望ましい。また、該第2孔と該第1孔を貫通させたときに残留する残留部をオーバーエッチングにより除去することが望ましい。また、該オーバーエッチングを行う際に、該第1面にエッチングストップ層を形成することが望ましい。
【0017】
更に、本発明は、インク流路に連通するインク室と、該インク室に連通する複数のノズルと、前記インク室の一部をなす振動板と、該振動板のインク室と対向した位置に設けられた圧電振動子よりなり、該圧電振動子の伸縮によりインク室内圧を変化させ、前記ノズルよりインクを吐出させるインクジェットヘッドの製造方法において、該圧電振動子が固定される支持台の一面に圧電ブロックを固着させる工程と、該圧電振動子の変位を該振動板に伝達する複数の中継部材と、該インク室と該中継部材との相対位置を決定する位置決め部と、該複数の中継部材と該位置決め部を連結する連結部とを有する中継プレートを、該位置決め部に形成された第1位置決め穴と該支持台に形成された第2位置決め穴の両方に挿嵌される位置決め部材により位置決めされた状態で、該圧電ブロックの端部に固着する工程と、該中継プレートと該圧電ブロックを個々のインク室に対応するように切断すると共に該位置決め部を切断除去して、該インクジェットヘッドの駆動部を完成させる工程と、該インク室を有する流路部を形成する工程と、該駆動部と該流路部を結合する工程とからなるインクジェットヘッドの製造方法を提供している。
【0018】
ここで、該駆動部と該流路部を相互に固着させるための接着剤塗布部分に、接着剤の流れ出し防止及び接着強度向上のための切り欠き部又は凹部を形成することが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態によるインクジェットプリンタについて図1乃至図23に基づき説明する。図2に示すように、インクジェットヘッド22は、大きく分けて流路部15と駆動部14とからなる。
【0020】
流路部15は、ノズル29を有するオリフィスプレート12と、インク室24を有するチャンバプレート11、振動板25を有するダイアフラムプレート10、及び流路を補強するための補強プレート8により構成される。
【0021】
駆動部14は、夫々のインク室24に対応して設けられた中継部材7及び圧電振動子5と、支持台4より構成され、信号伝達系は銅箔付きセラミックプレート2とFPC(フレキシブルプリントサーキット)1で構成される。
【0022】
図4に示すように、中継部材7は、ノズル配列方向の中継部材7の幅よりも狭い幅よりなる突起部7aを有する。中継部材7は、インク室24のノズル配列方向の幅よりも狭い幅よりなる第1の当接面(突起部7a)で振動板25に当接し、第1の当接面のノズル配列方向の幅よりも大きく、かつ圧電振動子5とほぼ等しい幅よりなる第2の当接面で圧電振動子5と接合されている。中継部材7の第1の当接面の中心位置(突起部7aの中心位置)は、ノズル列の両端にある中間部材31の基準穴23と第2基準ピン13によって、常にインク室24の中心線上に位置決めされている。
【0023】
中間部材31は、振動板25に中継部材7が良好に接着されるよう、もしくは、振動板25に対し多少の予荷重が加えられるよう、その厚さが中継部材7にほぼ等しいか、それ以下であることが望ましい。また、中継部材7と振動板25との接着面において、接着剤28の流れ出しは、インク吐出性能の低下や不安定を招く要因となる。これを防止するため、中継部材7の接着面には、たとえば、接着剤の逃げ穴26などの加工を施す必要がある。
【0024】
図3及び図4に示すように、圧電振動子5が電気信号により伸縮すると、その変位が細長形状の中継部材7を介して振動板25に伝達され、インク室24に圧力変動が生じる。この圧力変動により、インク室24に溜まったインクはノズル29より10m/s前後の速度で吐出される。
【0025】
このとき、中継部材7は、インク室24に対して、圧電振動子5やダイアフラムプレート10よりも優先的に位置決めされているので、圧電振動子5の多少の位置ズレに関係無く、その変位は常に振動板25の同じ面積、同じ位置に伝達することができる。
【0026】
中継部材7において考え得る材質と形成方法を表1に示す。なお、後で述べる製造方法により、基準穴23を有する中間部材31の材質は常に中継部材7と同一となる。
【表1】
Figure 0004239639
上記表1において、圧電振動子5の変位あるいは振動の伝達感度を高めるには中継部材の硬度が高いほど良好である点、及び、基準穴23を高精度に形成できる点を考慮すると、中継部材7の材質はシリコンが最も望ましい。また、エレクトロフォーミングによる中継部材7の形成では、その材質において、硬度が柔らかい、化学的に不安定で腐食し易いなどの問題点がある。この対策としては、金属の硬度を上げるための硫黄、炭素、リンや、耐食性を上げるためのボロンを材料に添加すると良い。
【0027】
次に、本発明の第1の実施の形態によるインクジェットプリンタに使用されるインクジェットヘッドの製造方法を説明する。
【0028】
図5に示すように、まず、SUS430等の防振性を有する剛性材で形成された支持台4の内側にSiOなどの絶縁層20を厚さ500nmほどスパッタ蒸着し、圧電ブロック16を支持台4のエッジ部に合わせ接着する。圧電ブロック16は印加された電界に対し平行に変位するd33型、印加された電界に対し直角方向に変位するd31型のいずれのタイプも使用可能であるが、外部電極18からの信号線の引き出しが容易なd33型が使いやすい。
【0029】
圧電ブロック16を接着した後、図6に示すように、銅箔付きセラミックプレート2及び中継プレート6を接着する。
【0030】
中継プレート6は、図7の斜視図及び図8の断面図に示すように、中継部材7がインク室24に一対一で対応するように連結部36により連結、配列された中継部材群7bを有しており、各中継部材7は、インク室24上面の振動板25と接着される突起部7aを有している。更に、中継部材7の配列の両端には、各中継部材7が各インク室24の中央線上に位置決めされるように基準穴23を備えた中間部材31を備えている。
【0031】
なお、中継プレートとしてシリコンなどの高硬度の材料を採用する場合は、図9及び図10に示すような薄型の中継プレート306でも十分に機能を発揮でき、高集積ヘッドに対してはむしろこのような簡素な構造が望まれる。また、図11及び図12に示す別の中継プレート406においては、中間部材431に接着強度を向上するために複数の接着剤逃げ穴426が形成されている。
【0032】
次に、図13に示すように、圧電ブロック16と支持台4との接着部近傍において、圧電ブロック16の外部電極18を導電性ペースト19で銅箔付きセラミックプレート2の銅箔層30と導通させる。
【0033】
次に、図14に示すように、第1のカットライン(図中A方向)に沿って圧電ブロック16を個々の圧電振動子にカットすると同時に中継プレート6をカットし、中間部材31と個々の中継部材7に分離する。その後、第2のカットライン(図中B方向)に沿って銅箔付きセラミックプレート2をカットする。中継プレート6と圧電ブロック16は予め支持台4に強固に接着されているので、このようなカット工程後においても、個々の中継部材7と基準穴23との位置関係に変化は無く、したがって、個々の中継部材7は、基準穴23と第2基準ピン13を介して、インク室の中心線上に高精度に位置決めされたままである。なお、このカットの順序は本例に拘泥されるものではない。即ち、第2のカットラインに沿ってセラミックプレート2のカットを行った後、第1のカットラインに基づいて圧電ブロック16を個々の圧電振動子にカットしても製造上問題は生じない。
【0034】
図15に、個々の素子に切断された後の圧電振動子5の先端部の様子を示す。図15において、寸法aは中継部材7と振動板25とのノズル列方向の接着幅、寸法bは中継部材7と圧電振動子5とのノズル列方向の接着幅のノズル列方向の幅、寸法cは中継部材7と振動板25とのノズル列と直角の方向の接着長さ、寸法dは中継部材7と圧電振動子5とのノズル列と直角の方向の接着長さである。
【0035】
各圧電振動子5先端部に、圧電振動子5の幅とほぼ等しい幅の中継部材7が接着された状態となっている。各中継部材7には突起部7aが形成されており、寸法a<寸法b(式1)となるように寸法設定されている。(式1)の関係とする理由は、圧電振動子5の静電容量を確保しつつ高集積化に対応するためである。なお、寸法aは振動板の変位量が最大となるようインク室24の幅の3分の1程度が望ましい。また、寸法bは圧電振動子5の静電容量を確保するため許される限り広くすべきである。これにより、75dpi以上の高集積ヘッドにおいても圧電振動子の発生力が強く、インク量を確保することができる。
【0036】
一方、図16に示すように、流路部15を構成する補強プレート8、ダイアフラムプレート10、チャンバプレート11、オリフィスプレート12は、シート接着材等(図示せず)で接着されてインク室24を形成する。これらは、全て第1の基準ピン9により位置決めされている。
【0037】
次に、図17に示すように、第2基準ピン13を使って、常温硬化接着剤(図示せず)で流路部15と駆動部14を接合し、更にインク供給管3を挿入する。最後にFPC1を装着し、図1に示したインクジェットヘッド22が完成する。
【0038】
次に、中継プレート6、306、406の製造方法を説明する。第1の方法として、図18(a)〜(j)にフォトリソグラフィー法を用いたシリコン製の中継プレート406の製作方法を示す。各工程(a)〜(j)に示す図は、中継プレート406の断面図である。
【0039】
まず、工程(a)では、二層マスクを形成する。面方位が(100)で厚みが200μmのシリコンウエハ401を、水蒸気雰囲気下1150℃で酸化し、第1面(図18(a)〜(e)における上側面)及び第2面(同下側面)にSiO膜402を1.0〜2.0μm形成する。次に、フォトリソグラフィー法により、第1面のSiO膜402をフッ酸でパターンニングし、基準穴423と接着剤逃げ穴426a、426bと中継部材407を形成するための一層目のエッチングマスクを形成する。
【0040】
次に、一層目のエッチングマスクの上に、Al膜403をスパッタリングで1μm以下の膜厚となるように形成した後、フォトリソグラフィー法により、Al膜403を1%のフッ酸水溶液でパターンニングする。これが、基準穴423を形成するための二層目のエッチングマスクとなる。
【0041】
この二層のエッチングマスクにおいて、Al膜403の孔405の孔径は、SiO膜402の孔404の孔径よりも大きく設定されている。これは、フォトリソグラフィー時のフォトマスクの位置ずれを吸収するためである。具体的には、孔405の孔径を、孔404の孔径よりも10μm以上大きく設定することが好ましいが、フォトマスクの位置ずれ量は、フォトリソグラフィーの装置に依存するため、孔404及び孔405の孔径は適宜設定すればよい。
【0042】
次に、工程(b)では、高周波誘導結合型プラズマ反応性イオンエッチング装置を用いて、第1面の二層目のAl膜403をマスクとして、ドライエッチングを行い、基準穴423を120μm程度形成する。このとき、基準穴423部分のマスクは、上記のようにSiO膜402が露出しているため、基準穴423の孔径は孔404の直径で規定される。
【0043】
次に、工程(c)では、二層目のAl膜403を1%フッ酸水溶液で溶解除去し、一層目のSiO膜402を表面に露出させる。工程(d)では、ドライエッチングにより、接着剤逃げ穴426a、426bと中継部材407を50μm程度エッチングする。このとき、基準穴423も同時にエッチングされるので、孔の深さは170(=120+50)μmとなる。そして、工程(e)では、第1面及び第2面のSiO膜402をフッ酸で除去する。
【0044】
続いて第2面の加工工程に進む。図18(f)〜(j)においては、第2面が上側面、第1面が下側面として示されている。
【0045】
工程(f)では、工程(a)と同様に、まず、第1面及び第2面に熱酸化によりSiO膜410を0.1〜1.5μm形成する。そして、フォトリソグラフィー法により、第2面のSiO膜410をフッ酸でパターンニングし、基準穴423と接着剤逃げ穴426cを形成するための一層目のエッチングマスクを形成する。その後、一層目のエッチングマスクの上に、Al膜411をスパッタリングで1μm以下の膜厚となるように形成し、フォトリソグラフィー法により、Al膜411を1%のフッ酸水液でパターンニングし、基準穴423を形成するための二層目のエッチングマスクを形成する。
【0046】
このとき、一層目のエッチングマスクSiO膜410と二層目のエッチングマスクAl膜411の位置決め孔412の孔径は、基準穴423の孔径よりも10μm程度大きく設定する。これにより、フォトリソグラフィー時にフォトマスクの位置ずれが発生して孔412の中心が基準穴423の中心からずれた場合でも、孔の外周が干渉しないため位置合わせずれを吸収することができる。このため、中継プレート406の基準穴423の直径は、第1面のドライエッチングで形成した基準穴423、即ち、孔404の孔径で規定される。
【0047】
次に、工程(g)では、二層目のAl膜411をマスクとしてドライエッチングにより、位置決め孔413が貫通するまで(およそ30μm)エッチングする。貫通後、位置決め孔413の底面と壁面の境界部分に残留するバリを除去するために、後述のオーバーエッチングを行う。このとき、第1面に形成したSiO膜がエッチングストップ層(エッチングされにくい層)となる。
【0048】
第1面のSiO膜には、エッチング面の反対面(第1面)側に充填されている冷却用ヘリウムガスの漏れを防止又は抑制するという効果がある。もし、ヘリウムガスが大量に漏れた状態でドライエッチングを続けると、シリコンウエハの冷却が悪くなり、熱影響によりエッチング部の断面形状が所望の形状とならない(例えば壁面が傾斜する)ことがある。なお、SiO膜の厚みが1.0μm未満では、ヘリウムガスの圧力によりSiO膜の破れる部分があるが、1.0μm以上では、SiO膜が破れずヘリウムガスの漏れがないことが実験により確認されている。
【0049】
次に、工程(h)では、二層目のAl膜411を1%フッ酸水溶液で溶解除去し、一層目のSiO膜410を表面に露出させる。工程(i)では、接着剤逃げ穴426cを10μmドライエッチングする。同時に、位置決め孔413も後述のオーバーエッチングされる。そして、工程(j)では、SiO膜410をフッ酸で除去する。最後に、耐腐食性、及び、接着剤の付着性を高めるため、シリコン製の中継プレート406を熱酸化してSiO膜を0.2〜0.5μm形成して完成する。
【0050】
ここで、オーバーエッチングを説明する。工程(g)において、第2面の位置決め孔413をドライエッチングするときに、エッチングしている孔413の周辺近傍部分のエッチングレートが中央部分に対して若干遅いため、貫通してもバリが残留する。そのため、バリが除去されるまで、貫通後も余分にエッチングする必要がある。これをオーバーエッチングという。よって、第2面の位置決め孔413のエッチング深さ、すなわち実際にドライエッチングを行う量は、オーバーエッチング量を考慮して、必要なエッチング深さより大きく設定する。適切なオーバーエッチング量は、エッチング時のドライエッチング装置条件にもよるが、20μmから80μmが好ましいことが分かった。
【0051】
本実施の形態では、バリを除去する為に必要なオーバーエッチング量を40μmとした。工程(i)では、接着剤逃げ穴426cの10μmのドライエッチングの際に、貫通孔は10μm分だけ同時にオーバーエッチングされる。よって、工程(g)における貫通孔のエッチングは、実際のエッチング深さ30μmにオーバーエッチング量40μmを加えた総エッチング深さ70μm相当の時間をかけてドライエッチングを行う。
【0052】
なお、本実施の形態では二層目のエッチングマスクにAl膜を使用したが、二層目のエッチングマスクにもウエハを熱酸化して形成したSiO膜を使用しても良い。即ち、熱酸化シリコン(SiO)膜の二層マスクとなる。この場合、パターン精度が若干低下するので、これを考慮する必要がある。この点を考慮すれば、二層目にAl膜を使用した方法と同様に製造することができる。また、本実施の形態では、中継プレート406の第1面、第2面の順序で加工を行ったが、第1面と第2面の加工順序を逆にしても同様に実施することができる。
【0053】
上記の制作方法によれば、高精度な中継プレート406を製作することができる。特に、中継プレート406の基準穴423は、中継部材407をエッチングするマスクと同一のマスクにより形成されるため、中継部材407に対する位置ずれがないことが特徴である。
【0054】
次に、第2の方法として、図19にエッチングによる中継プレート6の製造工程を示す。まず、工程(a)で、H型のプレートを用意し、所望のパターンにレジスト501を形成し、ハーフエッチングを行う。この際、中継部材7に相当する部分の幅は、図15の寸法bの幅と同等にする。次に、工程(b)で、中継部材7の突起部7aの幅に合わせ、再度、レジスト501を形成し、ハーフエッチングを行い、突起部7a及び中継部材7を形成する。続いて、工程(c)で、再びレジスト501を形成し、エッチングを行い、基準穴23を形成する。最後に、工程(d)で、レジスト501を剥離し、中継プレート6が完成する。
【0055】
第3の方法として、図20に、エレクトロフォーミングにて中継プレート306を作製する工程を示す。まず、工程(a)で、少なくとも基準穴323に相当する部分を含む所望のパターンとなるようにレジスト501を形成し、エレクトロフォーミングを施すと、めっき層が形成される。次いで、工程(b)で、中継部材307の突起部307aに相当する部分を含む所望のパターンとなるようにレジスト501を形成する。続いて、工程(c)で、同様にエレクトロフォーミングを施すと、中継部材307の突起部307aに相当する部分のめっき層が形成される。このように、基板505上に中継プレート306を形成した後、工程(d)で、レジスト501を剥離して、中継プレート306が完成する。なお、通常、エレクトロフォーミンクによる作製では中継プレート306の厚さは100μm程度が限度である。
【0056】
第4の方法として、図21に、モールドあるいは粉末成形にて中継プレート6を作製する場合の製造工程を示す。(a)に示すように、エレクトロフォーミング又は放電加工で作製した高精度の専用金型502を使用する。工程(b)で、専用金型502に樹脂32(または金属紛)を注入して固める。樹脂32が固化した後、工程(c)で、専用金型502を外し、中継プレート6が完成する。
【0057】
第5の方法として、図22に、切削加工で中継プレート6を作製する場合について示す。(a)に示すようにセラミック板34又はガラス板35を使用する。まず、工程(b)で基準穴323を開ける。工程(c)で、中継部材群307bに相当する部分以外をダイシング加工する。工程(d)で、基準穴323を基準としてダイシング加工にて切り溝503をつける。これにより非ダイシング加工部504が中継部材307及び突起部307a、ダイシング加工部(切り溝503)が連結部336となる。
【0058】
表2にそれぞれの加工方法に対するおおよその寸法精度を示す。
【表2】
Figure 0004239639
中継プレート6(又は中継プレート406)及び、インク室24を形成するチャンバプレート11の双方の材料にシリコンを採用した場合、それぞれの寸法精度は±2μmである。適切な第2基準ピン13を選定することで、インク室24と突起部7aとの相対位置ズレ量は±5μm以内とすることが可能である(但し、第2基準ピン13と基準穴23とのクリアランスを3μmとした場合)。
【0059】
図23は本製造方法で作製したインクジェットヘッド22の断面図である。図中一点鎖線で示したように、中継部材7の突起部7aはインク室24の中心になるよう精密に位置決めされている。これに対し、圧電振動子5はインク室24に対して多少のズレがみられるが、突起部7aによって振動板25を加圧する面積、寸法、位置がバラツキ無く決定されているので、上記圧電振動子5の位置ズレはインクの吐出特性になんら影響せず、バラツキの無い安定したインク吐出が得られる。
【0060】
次に、本発明の第2の実施の形態によるインクジェットヘッド122の製造方法について図24乃至図30に基づき説明する。図24に示すように、第2の実施の形態によるインクジェットヘッド122も、第1の実施の形態によるインクジェットヘッド22と同様に、流路部115と駆動部114とからなり、その基本的な構成も同様である。
【0061】
まず、図25に示すように、支持台104に圧電ブロック116を接着する。圧電ブロック116を研磨し平面度を上げる。図26に示すように、中継プレート106を第2基準ピン113で位置決めして、圧電ブロック116に接着する。従って、中継部材107と圧電ブロック116は、中継プレート106の基準穴123、支持台104の第2基準穴139、及び、第2基準ピン113によって、位置決めされている。ここで、図27に示すように、第2基準ピン113は一旦抜き取られる。
【0062】
次に、図28に示すように、圧電ブロック116と中継プレート106を同時にダイシング加工し、個々の圧電振動子105に分割する。このとき、中間部材131もダイサーでカットすることにより除去される。
【0063】
そして、転写などの方法により、接着剤を中継部材107に塗布し、再び第2基準ピン113を第2の基準穴139に差込んで、流路部115と駆動部114を接着して組み立てる。このとき、中間部材131は既に除去されているので、中継部材107を振動板25に接着する際に、圧電振動子105から振動板25に向かって、圧電振動子105及び中継部材107のみに適度な荷重を加えることができ、確実に接着できる。最後にFPC101を取り付け、インクジェットヘッド122が完成する。図29に、完成したインクジェットヘッド122を示す。
【0064】
図30は、第2の実施の形態による製造方法により製作したインクジェットヘッド122の拡大断面図である。中間部材131は既に切断除去されているが、インク室24と中継部材107の突起部107aの相対位置は、第2基準穴139及び第2基準ピン113によって正確に位置決めされている。
【0065】
また、第2基準ピン113と支持台104、及び、流路部115と駆動部114は、第2基準ピン113に接着剤28を塗布し硬化させることにより固定する。このため、支持台104の、第2基準ピン113が貫通する部分には、接着剤28を塗布するための凹部41が形成されている。同様に、ダイアフラムプレート110及びチャンバプレート111の、第2基準ピン113が貫通する部分には、凹部42が形成されている。更に、第2基準ピン113の、凹部41及び凹部42の近傍には、切り欠き部40が形成されている。
【0066】
このように、切り欠き部40や凹部41、42を形成することにより、接着面積が広くなり、接着強度を向上させることができる。また、接着剤28が圧電振動子105へ流れ出すと、インク吐出性能の低下や不安定を招く要因となるが、切り欠き部40や凹部41、42により接着剤28の流れ出しを防止することができる。
【0067】
次に、本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法について図31乃至図40に基づき説明する。
【0068】
まず、図31に示すように、支持台204の端面に圧電ブロック216を接着する。第1の実施の形態で説明したように、圧電ブロックにはd33型とd31型があるが、本実施の形態においてもd33型の圧電ブロック216使用する。d31型を使用する場合は、圧電ブロックを図31における支持台204の上面(圧電ブロック216を接着した支持台204の端面と略垂直な面)に接着する。
【0069】
次に、図32に示すように、接着された支持台204と圧電ブロック216に中継プレート206を接着する工程に進むが、ここで中継プレート206について説明する。
【0070】
図33(a)及び(b)に示すように、中継プレート206は、複数の中継部材207、基準穴223が形成された中間部材231、及び、連結部261から構成され、これら各部は一体的に形成されている。従って、各中継部材207の基準穴223からの距離が正確に決定されている。本実施の形態では、中継プレート206は、シリコン(Si)で形成されているので、中継部材207の位置精度は±2μm以下である。なお、中継部材207の配列方向の幅は圧電振動子205の幅よりも小さくする。これにより、後述する圧電ブロック216の分割加工時に中継部材207の剥離が防止できる。
【0071】
図32に示すように、中継プレート206の基準穴223と支持台204の第2基準穴239が一致した状態で、接着された支持台204と圧電ブロック216に、中継プレート206を接着する。このとき、中継部材207は、圧電ブロック216の端面と接着される。また、連結部261は、支持台204又は圧電ブロック216に接着されず、圧電ブロック216の長手方向と平行に位置する。
【0072】
次に、図34に示すように、連結部261を中継部材207の配列方向と平行な方向Cへダイシングにより切断し除去する。この工程では中継プレート206の材料であるシリコンのみを切断すればよいので、シリコンのチッピングが発生しないように粒度#2000程度のダイシングブレード262を使用する。材料に合ったダイシングブレード262を選択することにより、送り速度約2cm/分で十分に切断可能である。
【0073】
図35に、連結部261を切断除去した後の駆動部214を示す。圧電ブロック216はまだ個々の圧電振動子205に分割されていないが、中継部材207は既に分割された状態になっている。各中継部材207の基準穴223からの距離、及び、各中継部材207間のピッチが正確に決定されている。
【0074】
次に、図36に示すように、支持台204上面に、FPC201を接着する。接着の際、FPC201の個々の電極230が各中継部材207と一対一に対応するように、支持台204に形成された位置決め穴250によって位置決めされる。
【0075】
図37、図38に示すように、各電極230と圧電ブロック216との接着部に導電性ペースト219を塗布する。また、支持台204の貫通孔251を使って、共通電極218を接続する。共通電極218と圧電ブロック216との接着部にも導電性ペースト219を塗布する。
【0076】
そして、図38に示すように、各中継部材207間を所定のピッチで溝加工を行い、圧電ブロック216を個々の圧電振動子205に分割する。各圧電振動子205は、各インク室(図示せず)に対応している。以上により、駆動部214が完成する。
【0077】
最後に、図39に示すように、完成した駆動部214の先端部(中間部材231の部分)に接着剤を塗布し、位置決めピン213及び基準穴223により位置決めした状態で、駆動部214と流路部215を接着する。完成したインクジェットヘッド222を図40に示す。
【0078】
なお、中継部材207の材料には、高精度加工が可能なシリコンやジルコニアが適しており、一方、支持台204の材料には、比重の高い金属、特に、圧電振動子205の振動を吸収し、クロストークを抑えるSUS430等の防振材が理想的である。しかしながら、支持台204、圧電ブロック216、中継部材207という異なる材料から成る部材から構成される駆動部214を、各インク室に対応するように分割加工するのは非常に困難である。
【0079】
なぜなら、シリコン、ジルコニアなどの高硬度材料を加工する場合と、SUS430などのやわらかい金属を加工する場合とでは、ダイシング加工に使用するブレードの仕様や加工条件が全く異なるからである。即ち、高硬度材料の場合はチッピングを防止するためにブレードの粒度を高くし、金属などの柔らかい材料の場合は、粒度を低くし、ブレードの目詰まりを防止する必要がある。従って、このような加工の場合、ダイシング工程を数度に分け、ブレードや加工条件を変えながら加工を行うため、加工効率が著しく落ちてしまう。ワイヤーソーで分割溝加工を行うことも考えられるが、加工コストが高く、また専用の砥粒を使用するため、圧電振動子205の汚れ、不良が発生するという問題点を有する。
【0080】
しかし、本実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法によれば、中継部材207、圧電振動子205、及び、支持台204を同時に切断する必要がないので、圧電振動子205に適した仕様のダイシングブレードを使用することができる。よって、圧電振動子205を切断加工する際に、チッピングや目詰まりが無いので、効率良く作業を行うことができる。
【0081】
本発明によるインクジェットヘッド、その製造方法、及び該インクジェットヘッドを備えるインクジェットプリンタは上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、上記実施の形態においては、圧電ブロックとして、印加された電界に対し平行に変位するd33型の圧電ブロック16、116、216を使用したが、印加された電界に対し直角方向に変位するd31型の圧電ブロックを使用することも可能である。また、圧電振動子205の導通手段としてFPC201を使用する代わりに、支持台204に絶縁部材を用い、支持台204上に電極パターンを直接形成しても良い。
【0082】
【発明の効果】
請求項1記載のインクジェットヘッドによれば、インク室内圧が変化するように、インク室の中心線上に位置決めされ、インク室の上面積よりも狭い領域で、インク室に対し振動板を介して固定された細長形状の中継部材を圧電振動子と振動板との間に設けることにより以下の効果を奏する。第一に、中継部材が、他のヘッド流路部材と独立した構成なので、流路構成部材の熱膨張係数に関係無く常にインク室の中心線上に位置せしめることが出来る。第二に、振動板と独立した中継部材は、流路形成後に中継部材を固定できるので、流路作製に使用する接着剤の幅広い選定が可能であり、このことは、使用インクや使用環境温度の許容範囲を大幅に広げることを可能とする。
【0083】
請求項2記載のインクジェットヘッドによれば、支持台と振動板の間には、中継部材と等しいか又はそれ以下の厚さを有する中間部材が設けられているため、振動板に対し多少の予荷重が加えられ、振動板に中継部材が良好に接着される。
【0084】
請求項3記載のインクジェットヘッドによれば、中間部材は、中継部材とインク室との相対位置を決定せしめるように位置決め穴を有するので、中継部材が常にインク室の中心線上に位置するようにすることが出来る。
【0085】
請求項4記載のインクジェットヘッドによれば、支持台は中継部材とインク室との相対位置を決定せしめるように位置決め穴を有するので、中継部材が常にインク室の中心線上に位置するようにすることが出来る。
【0086】
請求項5記載のインクジェットヘッドによれば、中継部材の第1面には、振動板との接着面内に接着剤流れ出し防止のための孔または溝が設けられているので、接着強度を向上させ、インク吐出性能の低下や不安定化を防止することができる。
【0087】
請求項6記載のインクジェットヘッドによれば、中継部材は、シリコン、ステンレス、または高剛性樹脂、またはセラミック、またはガラスより選ばれた材料よりなるため、高い効率で振動を伝達し、中継部材の高精度加工が可能である。特に、硬度が金属の2倍以上であるシリコンを採用すれば、たとえ僅かな振幅であっても高い効率で振動を伝達する。また、シリコンはドライエッチング等の加工手段を使うことにより中継部材の高精度加工が可能である。
【0088】
請求項7記載のインクジェットヘッドによれば、中継部材は、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、クロウム(Cr)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、インジウム(In)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、及び、これらのうち少なくとも一種を含む合金よりなるため、エレクトロフォーミングで形成可能である。
【0089】
請求項8記載のインクジェットヘッドによれば、中継部材には、硫黄(S)、炭素(C)、リン(P)、ボロン(B)のうち少なくとも一種が添加されているので、エレクトロフォーミングで形成した中継部材の硬度及び耐食性を向上させることができる。
【0090】
請求項9記載のインクジェットヘッドによれば、振動板の非流路領域には、振動板に当接する補強プレートが設けられているので、流路部を補強して流路構成部材の剛性を上げると共に、流路部の湾曲を防ぎ、中間部材と振動板との接着の確実性を向上させることができる。
【0091】
請求項10記載のインクジェットプリンタによれば、振動板の加圧面積、加圧位置を一定にできるので品質の高い印刷が可能となり、また使用インクや使用環境温度の許容範囲が大幅に広がるので幅広い用途に応用可能となる。
【0092】
請求項11記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、圧電振動子の変位を振動板に伝達する中継部材を連結した中継部材群と、インク室と中継部材群との相対位置を決定する位置決め部とを有する中継プレートを圧電ブロックの端部に接着し、中継プレートと圧電ブロックを個々のインク室に対応するように同時に切断した後、中継部材の自由端部を振動板に接着する。従って、高集積ヘッドにおいても振動板の加圧面積、加圧位置を安定に決定させ、幅広い用途に応用でき、品質の高い印刷を可能にするインクジェットヘッドを容易に製造できる。
【0093】
請求項12記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、中継プレートの各中継部材が、各インク室に対して、基準穴によって精密に位置決めされた後に、連結部を切断する。従って、各中継部材は、各インク室に対して精密に位置決めされるので、振動板を加圧する面積、位置にばらつきがなく、高品質の印刷を行うことができる。また、中継部材、圧電振動子、及び、支持台を同時に切断する必要がないので、圧電振動子に適した仕様のダイシングブレードを使用することができる。よって、圧電振動子を切断加工する際に、チッピングや目詰まりが無いので、効率良く作業を行うことができる。
【0094】
請求項13記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、シリコン、ステンレス、鉄ニッケル合金等を材料として、エッチングまたはエッチングと切削加工を併用して中継プレートを形成することができる。
【0095】
請求項14記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、鉄、ニッケル、クロウム、亜鉛、錫、インジウム、金、銀、銅、白金、パラジウム、イリジウム、及び、これらの合金等を材料として、粉末成形または粉末成形と切削加工を併用して中継プレートを形成することができる。
【0096】
請求項15記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、鉄、ニッケル、クロウム、亜鉛、錫、インジウム、金、銀、銅、白金、パラジウム、イリジウム、及び、これらの合金等を材料として、エレクトロフォーミングまたはエレクトロフォーミングと切削加工を併用して中継プレートを形成することができる。
【0097】
請求項16記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、エポキシ系樹脂などの高剛性樹脂等を材料として、モールド成形またはモールド成形と切削加工を併用して中継プレートを形成することができる。
【0098】
請求項17記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、セラミック、ガラス等を材料として、切削加工(溝加工)により中継プレートを形成することができる。
【0099】
請求項18記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、位置決め部に位置決め穴を形成するので、中継部材が常にインク室の中心線上に位置するようにすることができる。
【0100】
請求項19記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、位置決め穴は、中継部材をエッチングするマスクと同一のマスクにより形成されるので、中継部材に対する位置ずれを排除することができる。
【0101】
請求項20記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、位置決め穴は、中継プレートの第1面から所定深さ分だけ第1孔を形成した後、第1面と反対側の第2面上であって第1孔と対応する位置に第1孔よりも大きな孔径の第2孔を形成して第1孔と貫通させることにより形成されるので、フォトリソグラフィー時にフォトマスクの位置ずれが発生して、第2孔の中心が第1孔からずれた場合でも、孔の外周が干渉しないため、位置合わせずれを吸収することができる。
【0102】
請求項21記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、第2孔と第1孔を貫通させたときに残留する残留部をオーバーエッチングにより除去するので、位置決め穴を精密に形成することができる。
【0103】
請求項22記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、オーバーエッチングを行う際に、第1面にエッチングストップ層を形成するので、エッチング面の反対面、即ち第1面側に充填されている冷却用ガスの漏れを防止又は抑制することができる。
【0104】
請求項23記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、中継プレートの位置決め部は圧電ブロックを圧電振動子に加工する際除去され、位置決め手段は位置決め部に形成された第1位置決め決め穴から支持台に形成された第2位置決め穴に移行する。従って、中継部材を振動板に接着する際に、圧電振動子から振動板に向かって、圧電振動子及び中継部材のみに適度な荷重を加えることができ、確実に接着できる。即ち、位置決め部にも荷重がかかることによる接着不良を起こすことがない。しかも、インク室と中継部材の突起部の相対位置は、第2位置決め穴によって正確に位置決めされる。
【0105】
請求項24記載のインクジェットヘッドの製造方法によれば、駆動部と流路部を相互に固着させるための接着剤塗布部分に、接着剤の流れ出し防止及び接着強度向上のための切り欠き部又は凹部を形成するので、接着強度を向上させインク吐出性能の低下や不安定化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるインクジェットヘッドを示す斜視図。
【図2】図1に示すインクジェットヘッドの分解斜視図。
【図3】図1に示すインクジェットヘッドの側面断面図。
【図4】図1に示すインクジェットヘッドの正面断面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(支持台の絶縁処理及び圧電ブロックの接着工程)を示す斜視図。
【図6】本発明の第1の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(中継プレート及び銅箔付きセラミックプレートの接着工程)を示す斜視図。
【図7】本発明の第1の実施の形態による中継プレートの第1の例を示す斜視図。
【図8】図7に示す中継プレートの断面図。
【図9】本発明の第1の実施の形態による中継プレートの第2の例を示す斜視図。
【図10】図9に示す中継プレートの断面図。
【図11】本発明の第1の実施の形態による中継プレートの第3の例を示す斜視図。
【図12】図11に示す中継プレートの断面図。
【図13】本発明の第1の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(圧電ブロックの電気的結線を形成する工程)を示す断面図。
【図14】本発明の第1の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(圧電ブロック及び銅箔付きセラミックプレートの切断工程)を示す斜視図。
【図15】圧電振動子先端部の様子を示す拡大斜視図。
【図16】本発明の第1の実施の形態によるインクジェットヘッドの流路部の斜視図。
【図17】本発明の第1の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(流路部と駆動部の接合工程)を示す斜視図。
【図18】中継プレートの第1の製造方法による製造工程を示す図。
【図19】中継プレートの第2の製造方法による製造工程を示す図。
【図20】中継プレートの第3の製造方法による製造工程を示す図。
【図21】中継プレートの第4の製造方法による製造工程を示す図。
【図22】中継プレートの第5の製造方法による製造工程を示す図。
【図23】本発明の第1の実施の形態により作製したインクジェットヘッドの正面断面図。
【図24】本発明の第2の実施の形態によるインクジェットヘッドの分解斜視図。
【図25】本発明の第2の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(支持台と圧電ブロックの接着工程)を示す斜視図。
【図26】本発明の第2の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(中継プレートの接着工程)を示す斜視図。
【図27】本発明の第2の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(第2基準ピンを抜き取る工程)を示す斜視図。
【図28】本発明の第2の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(圧電ブロック及び中継プレートをダイシング加工すると共に中間部材を除去した後に、流路部と駆動部を接合する工程)を示す斜視図。
【図29】本発明の第2の実施の形態により作製したインクジェットヘッドを示す斜視図。
【図30】本発明の第2の実施の形態により作製したインクジェットヘッドの正面断面図。
【図31】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(支持台と圧電ブロックの接着工程)を示す斜視図。
【図32】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(中継プレートの接着工程)を示す斜視図。
【図33】(a)は本発明の第3の実施の形態による中継プレートの平面図であり、(b)は(a)のXXXIII(b)−XXXIII(b)線断面図。
【図34】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(中継プレートの連結部を切断除去する工程)を示す斜視図。
【図35】連結部を切断除去した後の駆動部を示す斜視図。
【図36】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(支持台にFPCを接着する工程)を示す斜視図。
【図37】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(各電極と圧電ブロックとの接着部に導電性ペーストを塗布し、又共通電極を接続する工程)を示す拡大断面図。
【図38】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(圧電ブロックを個々の圧電振動子に分割する工程)を示した斜視図。
【図39】本発明の第3の実施の形態によるインクジェットヘッドの製造方法(流路部と駆動部を接着する工程)を示す斜視図。
【図40】本発明の第3の実施の形態により作製したインクジェットヘッドを示す斜視図。
【符号の説明】
1はFPC、2は銅箔付きセラミックプレート、3インク供給管、4は支持台、5は圧電振動子、6は中継プレート、7は中継部材、7aは突起部、7bは中継部材群、8は補強プレート、9は第1の基準ピン、10はダイアフラムプレート、11はチャンバプレート、12はオリフィスプレート、13は第2基準ピン、14は駆動部、15は流路部、16は圧電ブロック、17は内部電極、18は外部電極、19は導電性ペースト、20は絶縁層、21は接着層、22は本発明によるインクジェットプリンタに使用するインクジェットヘッド、23は基準穴、24はインク室、25は振動板、26は接着材逃げ穴、27はダイアフラムの肉厚部、28は接着材、29はノズル、30は銅箔層、31は中間部材、32は樹脂、33は金属紛、34はセラミック板、35はガラス板、36は連結部、40は切り欠き部、41は凹部、101はFPC、104は支持台、105は圧電振動子、106は中継プレート、107は中継部材、107aは突起部、110はダイアフラムプレート、111はチャンバプレート、114は駆動部、115は流路部、116は圧電ブロック、113は第2基準ピン、122はインクジェットヘッド、123は基準穴、131は中間部材、139は第2基準穴、201はFPC、204は支持台、205は圧電振動子、206は中継プレート、207は中継部材、213は位置決めピン、214は駆動部、215は流路部、216は圧電ブロック、218は共通電極、219は導電性ペースト、222はインクジェットヘッド、223は基準穴、230は電極、231は中間部材、239は第2基準穴、250は位置決め穴、251は貫通孔、261は連結部、262はダイシングブレード、306は中継プレート、307は中継部材、307aは突起部、323は基準穴、336は連結部、401はシリコンウエハ、402はSiO膜、403はAl膜、404、405は孔、406は中継プレート、407は中継部材、410はSiO膜、411はAl膜、412、413は位置決め孔、423は基準穴、426a、426b、426cは接着剤逃げ穴、501はレジスト、502は専用金型、503は切り溝、504は非ダイシング加工部、505は基板。

Claims (14)

  1. インク流路に連通するインク室と、該インク室に連通する複数のノズルと、前記インク室の一部をなす振動板と、該振動板のインク室と対向した位置に設けられた圧電振動子よりなり、該圧電振動子の伸縮によりインク室内圧を変化させ、前記ノズルよりインクを吐出させるインクジェットヘッドの製造方法において、
    前記圧電振動子の変位を前記振動板に伝達する中継部材を連結した中継部材群と、前記インク室と前記中継部材群との相対位置を決定する位置決め部とを有する中継プレートを圧電ブロックの端部に接着し、前記中継プレートと圧電ブロックを個々のインク室に対応するように同時に切断した後、前記中継部材の自由端部を前記振動板に接着することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. インク流路に連通するインク室と、該インク室に連通する複数のノズルと、前記インク室の一部をなす振動板と、該振動板のインク室と対向した位置に設けられた圧電振動子よりなり、該圧電振動子の伸縮によりインク室内圧を変化させ、前記ノズルよりインクを吐出させるインクジェットヘッドの製造方法において、
    該圧電振動子が固定される支持台の一面に圧電ブロックを固着させる工程と、
    該圧電振動子の変位を該振動板に伝達する複数の中継部材と、該インク室と該中継部材との相対位置を決定する位置決め部と、該複数の中継部材と該位置決め部を連結する連結部と、を有する中継プレートを該圧電ブロックの端部に固着する工程と、
    該連結部を該複数の中継部材の配列方向に平行な方向に切断することにより、該中継プレートを該位置決め部と個々の該中継部材に分割する工程と、
    該圧電ブロックを個々の該インク室に対応するように分割することにより該圧電振動子を形成して該インクジェットヘッドの駆動部を完成させる工程と、
    該インク室を有する流路部を形成する工程と、
    該駆動部と該流路部を結合する工程とからなることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記中継プレートはエッチングまたはエッチングと切削加工を併用して形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記中継プレートは粉末成形または粉末成形と切削加工を併用して形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 前記中継プレートはエレクトロフォーミングまたはエレクトロフォーミングと切削加工を併用して形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  6. 前記中継プレートはモールド成形またはモールド成形と切削加工を併用して形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッド製造方法。
  7. 前記中継プレートは、中継部材として使用される材質からなる高平面度を有するプレートに、前記圧電振動子の間の中央に対応する位置に溝加工を施し、非溝加工部を中継部材、溝加工部を中継部材間の連結部とすることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッド製造方法。
  8. 該位置決め部に位置決め穴を形成することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットヘッド製造方法。
  9. 該位置決め穴は、該中継部材をエッチングするマスクと同一のマスクにより形成されることを特徴とする請求項記載のインクジェットヘッド製造方法。
  10. 該位置決め穴は、該中継プレートの第1面から所定深さ分だけ第1孔を形成した後、該第1面と反対側の第2面上であって該第1孔と対応する位置に該第1孔よりも大きな孔径の第2孔を形成して該第1孔と貫通させることにより形成されることを特徴とする請求項8又は9記載のインクジェットヘッド製造方法
  11. 該第2孔と該第1孔を貫通させたときに残留する残留部をオーバーエッチングにより除去することを特徴とする請求項10記載のインクジェットヘッド製造方法。
  12. 該オーバーエッチングを行う際に、該第1面にエッチングストップ層を形成することを特徴とする請求項11記載のインクジェットヘッド製造方法
  13. インク流路に連通するインク室と、該インク室に連通する複数のノズルと、前記インク室の一部をなす振動板と、該振動板のインク室と対向した位置に設けられた圧電振動子よりなり、該圧電振動子の伸縮によりインク室内圧を変化させ、前記ノズルよりインクを吐出させるインクジェットヘッドの製造方法において、
    該圧電振動子が固定される支持台の一面に圧電ブロックを固着させる工程と、
    該圧電振動子の変位を該振動板に伝達する複数の中継部材と、該インク室と該中継部材との相対位置を決定する位置決め部と、該複数の中継部材と該位置決め部を連結する連結部とを有する中継プレートを、該位置決め部に形成された第1位置決め穴と該支持台に形成された第2位置決め穴の両方に挿嵌される位置決め部材により位置決めされた状態で、該圧電ブロックの端部に固着する工程と、
    該中継プレートと該圧電ブロックを個々のインク室に対応するように切断すると共に該位置決め部を切断除去して、該インクジェットヘッドの駆動部を完成させる工程と、
    該インク室を有する流路部を形成する工程と、
    該駆動部と該流路部を結合する工程とからなることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  14. 該駆動部と該流路部を相互に固着させるための接着剤塗布部分に、接着剤の流れ出し防止及び接着強度向上のための切り欠き部又は凹部を形成することを特徴とする請求項13記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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