JP4237753B2 - ニットデザイン方法とその装置、及びプログラム - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
この発明は横編機用の編地のデザインに関し、特に複数のハギや身頃と袖などに広がる柄の、デザインを容易にすることに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は横編機で編成する編地のデザインについて開示している。編地のデザインはコンピュータ上で行われ、編地の外形を画像として入力し、各編目の種類などをカラーコードなどで入力する。減らし目や増やし目、あるいは伏せ目などの定型的ではあるが煩雑な処理は、サブルーチンが記憶されて、ライブラリーからサブルーチンを呼び出して用いる。そしてこのようにして作成されたデザインデータは、横編機で使用する編成データに自動的に変換できる。
【0003】
ところで、フレアスカート(図14)やパラシュート柄のセーターなどのように、編幅が徐々に変化する編地がある。このような編地のデザインは、ハギを単位として行われ(図15)、ハギはウェール方向に連続した細長い仮想的な編地で、ハギをコース方向に複数接続したものが、編地となるようにデザインする。そして減らし(重ね目により、コース当たりの編目の数を減らすこと)や増目は、ハギとハギとの境界で行う。図15のデザイン画像では、下側から上側へと減らしにより徐々に幅が減少するブロックと、その両側の細い紐状のブロックとがある。
【0004】
ハギなどを用いたデザインでは、1つのハギ内に収まる柄をデザインすることは簡単である。しかしながら複数のハギに広がる柄をデザインする場合に、柄内を減らしコースや増やしコースが通過すると、デザインは極端に難しくなる。このような例を図1に示す。図の4〜8は編地のブロックで、10は編地の中心線である。そして図1の上下では編地をハギに分割して表示し、中央ではブロック4〜8を合体した合体画像2を表示している。ハギの定義を説明すると、減らし目12を伴うブロック4,6,8等に、その左右の減らし目のない長方形状のブロック5,7を付加したものが1つのハギである。例えばブロック4,5が、編地の最も左側のハギである。図1の上側ではハギをブロックに分割して表示しているが、慣習に従い、このような表示をハギで表示するという。なお14は減らしコースである。
【0005】
柄16を入力する、即ち描画する場合、図1中段の合体画像2に対して入力すると便利である。個別のハギに対して、柄16がどのように割り当てられるかを想像し、ハギ単位で別々に柄16を入力するのは、極めて難しい。柄16を入力した後に、柄16を個々のハギに割り当てる段階で問題が生じる。個々のハギがウェール方向に連続するように、合体画像2を分割し、合体画像2での入力位置に従って柄16を個々のハギに割り付ける(割り当てることと同義)と、柄16は図1の下段のように変形してしまう。なお図1下段の2目や4目は、減らしコース14での、コース14の上下で不均等な減らし目の数である。この目数だけ、即ち減らしコース14の上下で不均等な減らし目の数だけ、柄16が編地の外側にシフトしたように見える。なお図1に関する説明は公知ではない。
【特許文献1】
特許第2631946号公報(USP5,557,527)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明の課題は、複数のハギに広がるデザインや、袖と身頃とに広がるデザイン、周回柄のデザインなどを容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のニットデザイン方法は、ニットデザイン装置により、編地を複数のパーツに分割してデザインする方法において、
複数のパーツに広がる柄を、該複数のパーツを合体した画像上で、減らしコースや増やしコースの上下に広がるようにユーザがデザインし、ここで減らしコースと増やしコースパーツ間の境界で各々減らし目と増やし目を行うコースであり
前記ニットデザイン装置は、
前記減らしコースあるいは増やしコースの上下間での、不均等な減らし目あるいは増やし目の数を、編地の左右方向中央部側から左右方向外側へと求め
減らしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な減らし目の目数分、編地の左右方向中央側にシフトさせ、あるいは、増やしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な増やし目の目数分、編地の左右方向外側にシフトさせ、
ここで、前記減らしコースと増やしコースの上側の部分の、編地の左右方向に沿った中央側と外側とを、各々、これらの間の前記不均等な減らし目や増やし目の数の差に応じて、不均等に編地の左右方向にシフトさせ、
前記シフトした柄の部分を、複数のパーツに割り付ける。
【0008】
好ましくは、前記複数のパーツが、複数のハギ、あるいは身頃と袖である。
シフトの具体例としては例えば、前記減らし目や増やし目の不均等な目数を、柄の左右の境界に対して各々求めて、減らしコースや増やしコースの上側の柄の左右の境界を各々、下側の境界に対して相対的に、求めた不均等な目数分シフトさせることがある。
シフトと割付の順序は例えば、上側の柄の左右の境界を下側の境界に対して、求めた不均等な目数分シフトさせた後に、柄を複数のパーツに割り付けるようにする。
【0009】
シフトは好ましくは、前記の柄を複数のパーツに仮想的に割り付けた後に、柄の各パーツの部分を、前記不均等な減らし目あるいは増やし目の目数分、前記の方向にシフトさせるようにし、
かつ該シフトにより、編目のない仮想的なウェールに割り付けられた柄のデータを除去し、あるいは該シフトにより、柄のデータの割り付けられないウェールが生じた際に、周囲の部分の柄のデータを割り付けるようにする。
【0010】
好ましくは、柄の下端の高さ位置で、既に減らし目により編目のない領域をカウント禁止領域とし、柄の下端よりも高い位置で減らし目により編目が無くなる領域を減らし領域として登録し、該カウント禁止領域を飛ばすように、柄のデータをパーツと減らし領域に割り付けて、前記減らし領域に割り付けられた柄のデータを削除する。このようにすると、編幅を徐々に減らして減らし目を行う際に、柄のどのデータを削除するかを簡単に決定でき、また左右方向にまとまって柄が削除されるのを防止し、削除される柄を柄内に均等に分散できる。
【0011】
特に好ましくは、編地全体で柄を複数のレイヤーに分解し、レイヤー毎に処理を行い、かつレイヤー間の相対移動を自在にする。なお編地は実施例のように無縫製衣類の筒状編地が好ましいが、前身頃のみなどの編地でも良い。レイヤーを用いることによって、上下方向に大きな柄が減らし目によって著しく変形することを防止できる。またレイヤー間の相対移動やレイヤー毎の修正により、減らし目の影響を少なくできる。
【0012】
好ましくは、複数のパーツを合体した画像上で、柄の下端の高さ位置から上側へ延びる線と編地端部との間の柄のデータを、埋め合わせ用のデータとして、編幅内へシフトさせる。パーツを徐々に細くし、全体としての編地の編幅を徐々に減少させることに伴い、柄を編幅の中心側にシフトさせると、編幅の端部付近に柄のない領域が生じる。これに対して、埋め合わせ用のデータを編幅内へシフトさせると、編地の端部付近に柄を補うことができる。
【0013】
また好ましくは、前記編地が筒状の編地で、複数のパーツを合体した画像上で、前記埋め合わせ用のデータの外側のデータを、反対側の編地に回り込ませる。これによって、編地の端部を越えて拡がるデザインが可能になる。
さらに好ましくは、前記編地が筒状の編地で、周回柄のユニットとなる基本柄の基点位置と、該基点位置付近での筒状編地1周分の目数と、基本柄の目数とから、基本柄の配列を決定する。これによって、フレアースカートやパラシュート柄のセータなどに、周回柄を容易にデザインできる。
【0014】
この発明のニットデザイン装置では、画像入力手段と、画像入力手段により入力された編地のデザイン画像を複数のパーツに分割するための手段と、該デザイン画像を複数のパーツを合体した合体画像と、複数のパーツに分割した画像との間で変換するための手段と、得られたデザイン画像に基づいて編機用の編成データに変換するための手段とを備えたニットデザイン装置において、
前記合体画像上で入力された編地の柄が、複数のパーツに広がり、かつ減らしコースや増やしコースの上下に広がっていることを検出するための手段と、
前記減らしコースや増やしコースの上下での、不均等な減らし目あるいは増やし目の数を求めるための手段と、
減らしコースの上側の柄の部分を、コースの下側の部分に対して相対的に、前記減らし目の目数分、編地の左右方向中央側にシフトさせ、あるいは、増やしコースの上側の柄の部分を、コースの下側の部分に対して相対的に、増やし目の目数分、編地の左右方向外側にシフトさせるように、複数のパーツに割り付けるための手段とを設けたことを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記複数のパーツが、複数のハギ、あるいは身頃と袖である。
また好ましくは、前記の柄を複数のパーツに仮想的に割り付けるための手段と、柄の各パーツの部分を、前記不均等な減らし目あるいは増やし目の目数分、前記の方向にシフトさせ、かつ該シフトにより、編目のない仮想的なウェールに割り付けられた柄のデータを除去し、あるいは該シフトにより、柄のデータの割り付けられないウェールが生じた際に、周囲の部分の柄のデータを割り付けるための手段とを設ける。
【0016】
この発明のニットデザインプログラムでは、コンピュータに、編地のデザイン画像を複数のパーツに分割するステップと、該デザイン画像を複数のパーツを合体した合体画像と複数のパーツに分割した画像との間で変換するステップと、得られたデザイン画像を編機用の編成データに変換するステップとを実行させるためのニットデザインプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記合体画像上で入力された編地の柄が、複数のパーツに広がり、かつ減らしコースや増やしコースの上下に広がっていることを検出するステップと、
ここで前記減らしコースと増やしコースでは、パーツ間の境界で各々減らし目と増やし目がなされており、
前記減らしコースあるいは増やしコースの上下間での、不均等な減らし目あるいは増やし目の数を、編地の左右方向中央部側から左右方向外側へと求めるステップと、
減らしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な減らし目の目数分、編地の左右方向中央側にシフトさせ、あるいは、増やしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な増やし目の目数分、編地の左右方向外側にシフトさせるステップと、
ここで、前記減らしコースと増やしコースの上側の部分の、編地の左右方向に沿った中央側と外側とを、各々、これらの間の前記不均等な減らし目や増やし目の数の差に応じて、不均等に編地の左右方向にシフトさせ、
前記シフトした柄の部分を、複数のパーツに割り付けるステップとを実行させる。なおニットデザイン方法やニットデザイン装置に関する記載は、そのままニットデザインプログラムにも当てはまる。
【0017】
実施例では、編地の下側から上側へと柄の補正等の処理を行うが、柄を入力した後に上側から下側へと処理することもできる。減らし目の場合、下から上へ処理すると、減らし目の上部で例えば1ウェールが解消し、デザイン上では、減らし目で解消された仮想的なウェールとなる。また増目で下から上へ処理すると、増目の上部に追加の例えば1ウェールが生じる。しかし、上から下へ処理すると、減らし目はあたかも増目のように振る舞い、増目はあたかも減らし目のように振る舞う。シフトは、例えば減らしコースや増やしコースの上側の部分を下側に対して移動させるが、上側の部分を固定して、下側をシフトさせても良い。
【発明の効果】
【0018】
この発明のニットデザイン方法や装置、プログラムでは、複数のパーツに広がる柄を、パーツを合体した画像上でデザインできるので、柄のデザインが容易である。また合体した画像をパーツに分割する際に、柄を各パーツに適切に割り付けることができる。このため、フレアスカートやパラシュート柄のセーターなどで、1つのハギ内に収まる柄しかデザインしにくいとの制限を解消し、あるいは身頃と袖の双方に渡る柄のデザインが容易になる。
【0019】
不均等な減らし目や増目に対する補正を柄のシフトで行うには、例えば上側や下側の一方の左右の境界を、不均等な減らし目や増目の目数に応じてシフトさせると、特にシフトにより柄が縮小する場合、シフトさせた左右の境界の共通部分を柄のエリアとすると良い。そしてこの処理は、例えば合体したデザイン画像を複数のパーツに分割する前に行うと良い。
【0020】
ここで、シフトは好ましくは、柄を複数のパーツに仮想的に割り付けた後に、柄の各パーツの部分を、不均等な減らし目あるいは増やし目の目数分シフトさせるようにし、かつシフトにより、編目のない仮想的なウェールに割り付けられた柄のデータを除去し、あるいはシフトにより、柄のデータの割り付けられないウェールが生じた際に、周囲の部分の柄のデータを割り付けるようにする。すると合体画像でデザインしたイメージに比較的近いように、柄をシフトできる。
【0021】
カウント禁止領域と減らし領域とを用いると、柄のどのデータを削除するのかを容易に決定でき、かつ左右方向にまとまってデータが削除されるのを防止できる。
高さ方向に大きく拡がる柄をデザインすると、減らし目に伴う補正による変形が柄の上部で著しくなる。そこで柄のパーツなどを単位とするレイヤーでのデザインを用い、高さ方向の幅の小さなレイヤー内では、柄の変形が少ないことを利用して、柄の変形を少なくする。またレイヤーの相対移動により、柄全体のイメージが保たれ、かつ柄の重要部分が削除されないようにする。
【0022】
減らし目に伴う補正により、編幅の端部に柄のない領域が生じる。そこで埋め合わせでこの領域を補い、その外側の回り込み領域の柄を反対側の編地に割り当てることにより、編幅の端を越えて反対側の編地に拡がるデザインを可能にする。
周回柄や表裏同位置柄のデザインでは、例えば上下2列の柄に対して上下別々のレイヤーで処理することにより、上側の周回柄の変形を少なくし、また周回柄間の相対移動などを可能にする。さらに一方が周回柄で他方が表裏同位置柄などのデザインを可能にする。埋め合わせと回り込みの処理により、編幅の端部の処理を容易にし、アンスライド補正で移動した柄を埋め合わせで補い、埋め合わせ領域よりも外側の柄を反対側の編地に回り込ませる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に本発明を実施するための実施例及び最適実施例を示す。
【実施例】
【0024】
図2〜図13に、実施例とその変形とを示す。編地のデザインは、図1と同じ符号を用いて説明し、符号2〜16は、図1も各実施例も共通である。図2に、第1の実施例のニットデザイン方法の概要を示す。編地の合体画像2において、インターシャやジャガードあるいは組織などの柄16を入力し、柄16は編地の中心線10の例えば左側にある。また図には示さなかったが、編地の種類は立体的なシルエットを得やすい無縫製の筒状編地が好ましい。柄16は3つのブロック4,5,6に広がり、柄16を減らしコース14が通過し、中心線10から見て、柄16の右側に2つの減らし目12a,12bがあり、柄16の内部にさらに2つの減らし目12c,12dがある。このためコース14よりも上側の部分では、ブロック6ではコース14の上下で不均等な減らし目の数は2目で、ブロック5では上下で不均等な減らし目の数は3目であり、ブロック4では上下で不均等な減らし目の数は4目である。
【0025】
図2の上段のように、合体画像2上で柄16を描画すると、合体画像2を個々のブロック4〜8に分割し、これに伴って仮想的に柄16を個々のブロック4〜6に割り付ける。なおここで仮想的としたのは、実際に個々のブロック4〜6の画像データに、柄16のブロックA〜Cなどを割り付けても良く、あるいは柄16のブロックA〜Cを編地のブロック4〜6のデータに割り付けてバッファなどに記憶しても良いからである。このように図2の中段の時点では、柄16と編地のブロック4〜6との割付関係は、確定的なものではない。またニットデザインの原則に従い、本実施例では編地のデータは下側から上側への順で処理する。
【0026】
柄16のうち、減らしコース14よりも下側のブロックDの部分は、減らしコースの影響を受けていないので、補正(シフト)の必要がない。これに対してブロックAは、減らし目12a,12bのため、上下で2目だけ減らし目の目数が不均等なので、ブロックAを編地の中央側(ここでは右側)へ2目分シフトさせる。ブロックBの部分は、減らし目12a,12b,12cの3目の影響を受けており、上限で減らし目の数は3目不均等である。そこでブロックBを、編地の中央寄りに3目シフトさせる。
【0027】
ブロックBの右側の2ウェールから成るブロックB−1は、ブロックAの右シフトにより、ブロック6に生じたエリアに配置できる。ブロックB−2の部分を右に3目シフトさせると、減らし目12cの上部の仮想的なウェールに重なることになる。なおこの明細書で、仮想的なウェールは減らし目により解消したウェールを意味する。そこでブロックB−2のデータを削除する。ブロックCは減らし目12a〜12dの影響を受け、上下で4目分減らし目の数が不均等である。そこでブロックCを4目右シフトする。このうち3ウェール分のブロックC−1は、ブロックBが存在した編地のブロック5に収容することができる。ブロックCの最も左側のウェールから成るブロックC−2は、4目シフトにより減らし目12dの上の仮想的なウェールに重なり、データとしては削除される。この結果、図2の最も下側の段のデザインが得られる。なおシフトさせる目数は、上下で不均等な減らし目や増やし目の目数とほぼ等しければよい。
【0028】
以上の説明では、ブロックA〜Cのシフトを、減らしコース14の上下で不均等な減らし目の数という概念で説明した。ブロックAのシフトはこの概念で説明するのが最も簡単であるが、ブロックB,Cのシフトは別の説明も可能である。ブロックAを減らし目12a,12bに応じて2目分、即ち2ウェール分右シフトさせる。これによって生じた空きエリアを詰めるように、ブロックBを右シフトさせる。そして減らし目12c上の仮想的なウェールにシフトするブロックB−2のデータを削除する。ブロックCのデータを、ブロックBが元々占めていたウェールへと右シフトさせる。これによって仮想的なウェールにシフトさせられるブロックC−2のデータを削除する。
【0029】
なおここで減らし目12c,12d上のウェールを仮想的なウェールとして、仮想的なウェールへシフトするデータを削除したが,仮想的なウェールの解釈はこれ以外のものも可能である。例えば図2の最下段で、ウェール17を減らし目12cに対応する仮想的なウェールと見なして、ブロックC−1の最も左側のウェールのデータを削除しても良い。あるいはまた、図2の最下段で、ウェール18を仮想的なウェールと見なしても良い。
【0030】
図3に、実施例のニットデザイン装置30の構成を示す。31は手入力で、スタイラスやマウス、トラックボールなどにより編地の外形や柄などのデータを入力する。32は表示で、液晶表示器などを用い、編地のデザイン画像などを表示する。33はプリンタで、編地のデザイン画像などを出力し、スキャナ34は編地の外形やカラー、あるいはジャガードなどのデータを読み取る。ディスクドライブ35は、光磁気ディスクやフロッピーディスク、あるいはハードディスクなどをドライブし、編地のデザインデータやニットデザインプログラムの入出力を行う。LANインターフェース36は、図示しないLANを介して、編地のデザインデータの入出力や、デザインデータを横編機などの編機の編成データに変換したものを入出力する。
【0031】
プロセッサ40は一般的な画像の入出力などの処理の他に、ハギを用いてデザインする編地や、袖と身頃の双方に広がる編地特有の処理を行う。スライド処理部41は複数のハギ、あるいは複数のブロックなどを合体して、合体画像2を形成する。アンスライド処理部42は、合体画像2を複数のハギや複数のブロックに分割する。ハギ処理部43は、フレアスカートやパラシュート柄のセーターなどのハギを用いてデザインする編地をデザインする際に、編地の外形をハギやブロックに分割する。
【0032】
減らし/増やし処理部44は、所定のコース数毎に、あるいは手入力31などから指定された位置に対して、減らしコースや増やしコースを挿入する。図1,図2に示した減らしコース14は、このようにして挿入された減らしコースの例で、原則として各ハギの両側に減らし目12,12が存在し、長方形状の編地のブロック5,7には減らし目は存在しない。補正部45は複数のハギに渡り、しかも減らし目コースや増やし目コースの上下に広がる柄に対して、減らし目や増やし目に応じて、柄の部分を編地の中央側に、あるいは編地の両外側にシフトさせる。画像メモリ50は無縫製衣類のデザインデータなどの画像を記憶し、バッファ51は中間的なデータを記憶し、汎用メモリ52は汎用のデータを記憶し、自動変換部53は無縫製衣類などのデザインデータを、横編機で編成可能な編成データに変換する。
【0033】
図4〜図7に、実施例のアルゴリズムを示す。図4にアルゴリズムの概要を示すと、編地の中心線の例えば左側に柄が存在し、この柄を処理する。中心線よりも右側に柄が存在する場合、柄補正の時に、右シフトではなく左シフトさせればよい。また最初、デザインデータは複数のハギ、言い換えると複数のブロックに分割されている。
【0034】
ハギやブロックなどに分割した画像とパラメーターを、バックアップする。実施例ではカラーコードでデザインデータを指定するものとし、例えばパラメーターとしては、ブロックとブロックとの間の編目のない領域に対する除外色などがある。ブロック毎に分割した画像をスライドして、合体画像にする。次いで合体画像上で適宜の柄を描画し、バックアップした画像とパラメーターをロードし、合体画像を分割して、元のブロックに戻す。そして描画した柄を各ブロックに割り付け、この時柄の各部分を左右方向にシフトさせる。
【0035】
図5にスライドによる変形処理の概要を示す。スライドさせる対象エリアやスライドの方向を指定し、編目のないエリアを表す除外色を登録する。除外色のある部分は、編成データとしては、例えばブロックとブロックとの間の隙間の領域となる。次に処理結果を格納するラインバッファのエリアを確保し、スライドエリアのボトム座標、即ちスライドエリアの上下方向をy方向、左右方向をx方向として、スライドエリアの最も下側のy座標を変数yに代入する。
【0036】
ラインバッファに、スライド前の元画像のy座標がyのデータを、スライドエリア分コピーする。次にバッファから読み出す画素の番号Rnの初期値を0,ラインバッファに書き込む画素の番号Wnの初期値を0とする。スライドして詰める方向の端部から、逆方向に向かって、Rn個目の画素のデータをリードし、リードした画素がスライド対象カラーか否か、言い換えると除外色でないかどうかをチェックし、スライド対象のカラーであれば、読み出したデータをラインバッファのスライド方向の最端から逆方向に向かって、Wn個目に書き込む。書込を行った場合、変数Wnを1プラスする。続いて変数Rnを1プラスし、Rnがスライドエリアの幅以上に達するまで上記の処理を繰り返し、スライドエリア分の処理が終わると、ラインバッファのWnの位置から残り(図5では左側)を0にクリアし、y座標を1増加させる。以上のループを、y座標がスライドエリアのトップ座標(yの値が最大)まで繰り返して、スライド変形を終了する。
【0037】
図5の右側最上列に、2つのブロックを1コース分スライドさせる例を模式的に示す。第1のブロックはブロックサイズが2目で、デザインデータ上では例えば幅が2ピクセルであり、第1のブロックと第2のブロックの間には3ピクセル分の除外色のエリアがある。そして第2のブロックは、幅が3ピクセル分である。最初に最も右側の除外色の画素を除去して、第1のブロックの最初の画素を、ラインバッファの最も右側にコピーする。コピーした画素の数、即ちWnの値は1に増加する。このようにして第1のブロック及び第2のブロックを処理すると、第1ブロックと第2ブロックの隙間は詰められ、変数Wnの最終値は5となる。なお元々のブロックの位置やブロック間の除外色の画素数などは、バックアップ済みである。
【0038】
図6に、合体画像を個々のブロックの画像に分割する処理を示す。処理結果を格納するエリア幅分のラインバッファ領域を確保し、ラインバッファをクリアし、y方向のスライドエリアのボトム座標をyの値として代入する。
【0039】
1コース分ずつ、バックアップしたパラメーターと画像から、スライド対象のブロックの総数Nと、各ブロックのスライド方向のエッジからの距離並びにブロックのサイズをサーチし、図6の右側のブロックリストのように登録する。スライド画像を元に戻す方向のエッジの座標xを取得する。次に変数Rnの値をN−1とし、このブロックのサイズを取得し、エッジからこのブロックのサイズ分の画像を合体画像からコピーして、ラインバッファにコピーする。コピー位置はエッジ座標xから始めて、ブロック幅分のエリアとする。
【0040】
エッジ座標xの値に処理済みのブロックのサイズの値を加算し、変数Rnを1減算する。Rnが負でなければ、次のブロックの情報を取得する。これらの処理を続けて、全てのブロックの処理を終えると、y座標を1増加させてトップ座標まで処理を繰り返す。また1ライン分の処理が終わる毎に、ラインバッファの画像を画像メモリに書き込む。このため合体画像上で柄の入力がなされた編成データが、画像メモリに個々のブロックに分割されて書き戻される。
【0041】
図7に図6以降の処理を示し、図7では柄のブロックをシフトさせる。処理結果を格納するエリア幅分のラインバッファの領域を確保し、この幅は編地の中央から左右の各端部までの幅、あるいは1つの柄の最大幅などとする。確保したラインバッファの領域をクリアし、柄のボトム座標をyに代入する。
【0042】
各コースについて、バックアップしたパラメーターとバックアップした画像とを用いて、スライド対象となるブロックの総数Nを求める。また各ブロックについて、スライド方向のエッジからの距離とサイズを求める。図2の場合、例えば減らしコース14の上側では、ブロックAについて減らし目の数は2目、ブロックCについて減らし目の数は4目で、これらの数でシフト長が定まる。エッジ座標xを取得し、変数Rnの初期値を0に、変数 copy narrow の初期値を0とする。
【0043】
1ブロック分のデータを取得し、取得ブロックのサイズの画像から copy narrow 分を除いて、ラインバッファのバックアップ画像相当位置 +narrow の位置にコピーし、編地の中央方向に座標 narrow 分だけシフトさせる。図2のブロックAの場合、narrow の値は2である。次のブロック、図2の場合、例えばブロックBのデータを読み出し、2目分の不足分画像を、ブロックAのシフトによって生じた位置にコピーする。続いて narrow の値を変数copy narrow に入力し、変数xの値を取得ブロックサイズ分増加させ、変数Rnを1プラスして、次のブロックの処理に移る。次のブロックのデータを取得し、例えば図2のブロックBの場合、ブロックAの処理で、2目分をブロックA側にシフト済みなので、この部分を copy narrow 分として除き、残る1目分のデータを取得する。この1目を、バックアップ画像の相当位置+narrow の座標にコピーすると、narrow の値がブロックBでは3目で、減らし目12cの上側の仮想的なウェールとなるので、ブロックB−2のデータはクリアされる。続いて narrow の値3を copy narrow の新たな値に代入し、エッジ座標xを変更し、次のブロックを処理する。これらの処理をスライドエリアのトップ座標まで処理すると、柄の処理が完了する。
【0044】
図8〜図12に、第2の実施例を示す。なお第1の実施例は第2の実施例に比べ、減らし目に関する補正を行った後の柄が、視覚的に合体画像で入力した柄に近い。
【0045】
図8に第2の実施例での処理の概要を示すと、図1,図2と同じ符号は同じものを示し、図1や図2と同様に、柄16の入力がなされたものとする。20は柄16のうち、減らしコース14よりも下側の部分の境界線である。21は柄16のうち、コース14よりも上側にある部分を、減らし目12a、12bの2目を考慮して、2目右寄せした境界線である。22は柄16のうち、コース14よりも上側にある部分を、減らし目12a〜12dを考慮して、4目右寄せした境界線である。境界線21,22の共通部分をブロック23とする。またコース14よりも下側にある部分をブロック24とする。
【0046】
合体画像を各ブロックに分割する前に、柄16を補正する。この結果を図8の中段に示し、ブロック24はそのままで、ブロック23は左右の境界線が境界線21,22となる。ここからスライドを解除すると、図8の下段の画像が得られ、ブロック23の最上部のデザインがやや歪な点が、最初の実施例に比べて好ましくない点である。
【0047】
最初の実施例と同様にして、ブロックに分割した画像の合体(スライド)や合体画像からブロックへの分割(アンスライド)などを行う。図9に、減らしコースの数とそのy座標を求める処理を示す。減らしコースの総数を表す変数や、減らしコースのリストを用意してこれらを初期化し、柄が存在する範囲のy方向についてのトップ座標とボトム座標とを求め、スライドエリアの幅分のラインバッファ領域を確保する。次にy座標についてボトム座標から、1コースずつ上側にシフトしながら、トップ座標まで処理を繰り返す。ボトム座標とトップ座標との間で、ブロックのエッジの位置が異なることから、減らしコースを検出し、そのy座標をコースリストに登録し、減らしコースの数を1加算する。なお1つの減らしコースでの減らし目の総数は、ハギの枚数×2である。従ってどのハギであるかが判明すれば、編地の中央からそこまでに何目減らし目が行われたが判明する。
【0048】
図10に、柄の左右のエッジを求める処理を示す。この処理での出力は、エッジが存在するブロックの番号である。減らしコースYdelのスライド対象となるブロックの総数Nと、各ブロックのスライド方向のエッジからの距離並びにブロックのサイズをサーチし、リストする。また減らしコースYdelにおける、柄の左右のエッジの位置を求める。次に、最初のブロックから始めて、ブロックの両端の座標を求め、柄の左エッジがブロックの両端の間に挟まれると、左エッジがこのブロックに存在するものとして、左エッジが存在するブロック番号を記憶する。また右エッジがブロックの両端の間に挟まれると、右エッジがこのブロックに存在するものとして、右エッジが存在するブロック番号を記憶する。このようにしてスライド方向のエッジから、即ち編地の中央側から、1ブロックずつ編地の端側のエッジへ処理を移し、柄の左右のエッジが存在するブロックの番号を求める。
【0049】
図10の結合子Aから図11の処理に移り、柄の各ブロックについて、寄せ数を求める。減らしコースに着目して、減らしコースをその1コース上側のコースとの間での各ブロックの画素数の差を変数dnumとし、これをスライド方向エッジのブロックから順に加算したものを、変数delnumとする。そしてこの変数を各ブロック毎に記憶し、全てのブロックについて変数delnumを求める。
【0050】
図11の結合子Bから図12の処理に移り、減らしコースとその1コース上のコースで、柄が連続しているかどうかをチェックする。柄が連続している場合、即ち減らしコースの上下に渡る柄が存在する場合、ワークバッファの領域を確保して初期化し、エッジライトブロックのリストから変数delnumを取得して右減らし数delnum rightとする。スライド画像中の処理対象柄を認識させて、減らしコースYdelより上のコース(Ydel+1以上のコース)で、処理対象柄の画像を右減らし数分右シフトしてワークにコピーする。次に、例えばワーク中の処理対象柄の画像をスライド画像に戻す。これによりスライド画像中の処理対象柄が、減らしコースよりも上のコースで、右減らし数分右シフトする。次にエッジレフトブロックのリストから左減らし数を取得して、変数delnum leftとする。そして減らしコースの上のコースのコース番号Ydel+1を変数yに代入する。以下では、減らしコースよりも上の各コースに対して、柄の左側のエッジのy座標が柄のトップ座標のy座標よりも大きくなるまで、左減らし数と右減らし数の差の分だけ、シフトした画像の左エッジの付近をクリアする。なお1つの柄内に複数の減らしコースが存在する場合、新たな減らしコース毎に図12の最初のステップに戻ればよい。
【0051】
図8に戻り、以上の処理は、減らしコース14の上側で、柄を表す画像の右側のエッジを右減らし数の2目分右シフトすることにより、画像(柄)を2目分右シフトし、かつ左減らし数と右減らし数の差(柄内の減らし目の数)の2目分、減らしコースの上側でシフトした画像の左エッジの付近をクリアする、ということができる。なおシフトやクリアの処理の対象は減らしコースの上側の画像であるが、簡単のためこの段落では、減らしコースの上側であることを断らないことがある。上記の処理と類似の処理として、減らしコースの上側で、画像の左側のエッジを左減らし数分だけ右シフトして画像を右シフトし、次いで左減らし数と右減らし数との差の分だけ、シフトした画像の右エッジの付近をクリアしても良い。あるいはまた、減らしコースの上側で、左側エッジの左減らし数分だけ画像を右シフトし、さらに右側エッジの右減らし数分だけ画像を右シフトし、これらのアンド画像を用いても良い。
【0052】
上記の3つの処理は、柄がベタの場合は同じ結果となるが、柄の内部に模様がある場合は、柄のどの部分が削除されるかで、異なる結果となる。最初の処理では、減らしコースの上側で柄内の左側のエッジ付近の模様が削除され、第2の処理では右側エッジ付近の模様が削除され、第3の処理は例えば柄内の中央付近の模様が削除される。そこで上記の3つの処理を、使用者が選択自在にすることが好ましい。
【0053】
実施例は、袖と身頃との双方に渉る柄のデザインにも適用できる。このような例を図13に示すと、60は身頃で、61は袖で、コース方向は身頃60,袖61とも図の左右方向である。62は合体画像上で入力した柄で、この内、身頃上の柄のブロック63は補正の必要がない。身頃60を編地中心側のハギ、袖61をその外側のハギと見なすと、実施例1,2と同様の処理ができ、袖61上の柄を、ブロック64のように補正する。
【0054】
実施例では減らしコースについて説明したが、増やしコースについても同様である。この場合、増やしコースの上下で不均等となる増やし目の数の分だけ、増やしコースの上側の柄の各ブロックを編地の外側へシフトさせればよい。そして増やしコースの上側の新たなウェールに対しては、柄内の左右のウェールのデータなどをコピーしておけばよい。あるいはまた、増やしコースの上下で不均等な増やし目の数だけ、増やしコースの上側の柄の左右の境界をそれぞれ左側へシフトさせればよい。
【0055】
最適実施例
図16〜図25に最適実施例を示し、図2〜図13と同じ符号は同じものを表し、図2〜図13の各実施例での説明は特に断らない限り、図16〜図24の最適実施例(以下単に最適実施例)にも当てはまる。P1〜P3、S1〜S3などの位置や領域の符号は、実際の位置や領域が異なっても、同じ種類の位置や領域で有れば同じ符号を用いる。
【0056】
最適実施例では、
(1) アンスライド補正について、減らし目に伴って柄を削除する部分、あるいは増目に伴って柄を追加する部分を、柄内になるべく均等に分配し、柄の一部がまとまって削除されたり、柄の一部にまとまって柄が補間されたりすることを防止する。なお以下、ハギでは、増目ではなく減らし目が行われるものとするが、増目を行う場合も同様に実施できる。
(2) またアンスライド補正により編幅の端部に柄のない領域が生じる。これを、その外側の柄を編幅の中へ移動させることにより埋め合わせる。埋め合わせ領域の外側にも柄がある場合、反対側の編地、例えば前身頃に対する後身頃に、外側の編地を回し込む。これによって編地の端部付近でのデザインが容易になる。編幅の端部にも柄をデザインしやすくなり、かつ端部を越えて反対側の編地にまで拡がるデザインが容易になる。
(3) 柄のデザインにレイヤーを取り入れる。ハギを用いたデザインで、大きな柄をデザインすると、柄の上部と下部とで減らし目の数が大きく異なるため、柄が著しく変形することがある。これに対して、柄をパーツなどの単位で複数のレイヤーに分解してデザインすると、パーツの変形を抑えることができる。そしてパーツ間の相対移動も容易になり、全体としては、大きな柄をデザインしても柄の変形を少なくでき、大きな柄のデザインが容易になる。
(4) 周回柄や、表裏の編地(前後の編地)で同位置に柄が来るデザインなどを容易にする。前記の埋め合わせや回し込みにより、編地の端部(エッジ)での処理が容易になり、またレイヤーを用いることにより、例えば上下の周回柄の相対位置を調整したり、上側の周回柄のアンスライド補正により変形を少なくできる。
【0057】
図16において、70は新たなニットデザイン装置で、72は補正部で、ハギを合体させた状態でデザインした柄をハギに割り当てる際に、減らし目に対応して柄の一部を削除する。またこれ以外に、見かけ上編幅の外部に有る柄を編幅内に移動させる埋め合わせや、埋め合わせで移動させる領域よりも外側の領域の柄を反対側の編地に回し込む回し込み、なども処理する。さらに所望によりテンプレートなどの柄の削除に関するルールを記憶する手段を設けて、デザイン上重要な位置が削除されないようにする。このような場合、その周囲の位置を削除する。またどの位置をデザイン上重要とし、どの位置を重要でないかとするかの判別ルールがテンプレートである。74はレイヤー処理部で、レイヤーの作成並びにその処理を行い、レイヤーのデータは適宜に画像メモリ50などに記憶させる。レイヤー自体は公知で、編地の同じ編目に対して、レイヤー毎に異なるデータを持つことを許容し、データを確定させる際に、複数のレイヤーのデータを重ね合わせて、所定のルールに従いレイヤー間の優先度を定めて、デザインを確定させる。
【0058】
76は周回柄作成部で、レイヤー単位で柄を編地の表裏に周回させ、表裏同位置柄作成部78は、ミラー反転有りもしくはミラー反転無しで、一方の編地の柄を反対側の編地にコピーする。ピッチ表80は、周回柄や表裏同位置柄の基本ユニットとなる基本柄の、配列個数並びに配列ピッチなどを記憶する。配列ピッチから基本柄の左右方向の目数を除いたものが、基本柄と基本柄との間の間隔で、配列ピッチはなるべく均等にし、基本柄と基本柄との間隔(隙間)が不均等になる場合は、例えば後身頃の中央部や前後の身頃の境界部、あるいは袖の場合、袖の内側で身頃と向き合った部分などの、所定の目立ちにくい位置に、隙間が不均等になる部分を割り付ける。この位置の割り付けは例えばデフォルトルールに従って行うが、その都度ユーザが変更できるものとする。周回柄や表裏同位置柄などでは、基本柄の基点がデザイン上重要で、複数個の基本柄がどのようなピッチでどう配列されるかは、基本柄の基点を指定しただけではイメージしに難いので、基点は変更自在にする。アンドー処理部82は、デザイン装置70での処理の経過などを記憶して、これからユーザが指定する状態まで、処理を戻すために用いる。
【0059】
図17に、アンスライドして個々のハギに分解した状態でのデザインを示し、編幅の中心から編地の一端側(図の左側)までを中心に示し、他端側は編地の端部までは示さない。また他のデザインに関して図18に、スライドして合体した状態でのデザインを示す。レイヤーでの柄の下端の高さ位置をP1とすると、減らし目に伴い、この高さ位置ですでに編目のない領域がカウント禁止領域S1である。高さ位置P1よりも上部で、減らし目により生じる編目のない領域が減らし領域D1である。高さ位置P1で編幅の両端となる位置が端部位置P2,P3である。境界線L1は端部位置P2,P3から上向きに延びる線で、境界線L1よりも編地より(内側)の領域が埋め合わせ領域S2で、編地の反対側(外側)の領域が回し込み領域S3である。
【0060】
減らしに伴う補正では、例えば各ハギに柄のデータを割り付けてアンスライドし、柄内で上下不均等な減らし目のある位置を左右に結ぶようにして、減らしコースL2を検出する。編幅中心線から、減らしコースL2の上下での不均等な減らし目の数をカウントし、減らしコースL2の上側で、柄をカウントした不均等な減らし目の数だけ、編幅の中央部へシフトさせる。ここまでは図2〜図13の各実施例と同様である。柄を編幅の中央部寄りにシフトさせる際に、カウント禁止領域S1は飛ばして、ハギのある部分と減らし領域D1は飛ばさずにカウントして(柄を構成する編目を割り当てて)、シフトさせる。そして減らし領域D1に割り付けられた部分の柄を削除する。図17のように、柄内で上下に減らしコースL2が3本有ると、柄の最上部では編目3目分の柄がまとまって削除される。レイヤーでの高さ方向の柄のサイズが、減らしコースL2が1本含まれる程度なら、まとまって削除される柄のサイズは1目分で、1目ずつの縦1列で柄が削除され、編目が左右方向に連続して削除されることが少ないため、減らし目に伴う柄の変形を少なくできる。
【0061】
例えば図18に示すように、大きな柄84(鎖線の範囲)が存在するとする。これ全体を1レイヤーとして処理すると、補正により柄は図の実線の範囲(ハッチング付き)に縮小し、柄の上部で変形が著しい。これに対して、柄をパーツなどの単位で、例えば2つのレイヤー85,86に分割すると、補正後の柄(図の実線の範囲でハッチング付き)の変形が少ない。またパーツ単位などで複数のレイヤーに分解されていると、レイヤー間の相対移動で、減らし目による補正のデザインへの影響を少なくできる。特に柄の見所となる点が補正で削除されても、レイヤーをシフトさせて、見所となる点を残すことができる。このため大きな柄を複数のハギ上にデザインするのが容易になる。
【0062】
図18の左上のように、上下の紐状の補正前のデザイン87が存在するとする。これを補正すると、補正後のデザイン88となる。これに伴って、編地の端部に柄のない領域(デザイン87内のハッチングのない領域)が生じる。ここに埋め合わせ領域S2から柄を移動させると、編幅の端まで柄をデザインできる。埋め合わせ領域S2は、線L1よりも編地よりでかつ編幅の外側の領域である。図18の右上では、埋め合わせ領域S2の外側にもデザインがあり、これが回し込み領域S3となる。回し込み領域S3のデータは線L1に関して折り返すように反対側の編地に当てはめ、反対側の編地の該当する位置に既に柄が存在する場合、どちらを優先するかはユーザに判断させる、あるいは回し込み領域S3のデータを削除するなどのデフォルトルールに従う。
【0063】
図19は、上下2つの周回柄90,91のデザインを模式的に示し、これは別々のレイヤーにデザインされているものとする。図のP4は周回柄の基点で、この時周回方向を例えば図19での右回りとし、基本柄92の左右方向の目数が例えばnとする。基本柄92がほぼ正方形の柄(鎖線)とすると、アンスライド補正によりデザインは実線のように変形し、基点P4はデザインの確定まで変更自在で、レイヤーの相対位置もデザインの確定まで変更自在である。周回柄90の場合、周回柄90の下端での前後の編地の合計目数をNとすると、
N÷n=m 余りr
により、mが基本柄92の最大配列個数、rが余りの目数で、r/mが最大配列個数での基本柄と基本柄との平均間隔で、r/mが整数にならない場合、後身頃の中央部や前後の身頃の境界などで、基本柄間の隙間を他とは変えて調整する。基点P4とnに基本柄間の隙間を加えたもの(次の基本柄のスタート位置)のリストを、ピッチ表とする。
【0064】
図20はテンプレートを用いた例を示し、例えば柄の頂点は削除しないとのルールをテンプレートに記憶しているとする。図20の上側では、図7のようにして減らし目の位置を求めると、柄の頂点に減らし目94が現れる。テンプレートは減らし目の位置などに関するルールを記憶しており、求めた減らし目の位置が柄のどの部分かを、デザインデータなどを用いてチェックする。図20の上側での、柄の右上隅の減らし目94はテンプレートに記憶したルールに反する。テンプレートは減らし目の位置などがルールに反する際の処理を記憶しており、ここでは柄内で隣接するウェールで減らし目を行い、かつ元々の減らし目(ここでは減らし目94)が柄の頂点で1目からなるの場合、柄に1目からなる頂点が残るように新たな減らし目の位置を定める。そこで例えば、頂点94の隣の2目を削除するように補正位置を変更し、デザインの見所を残すようにする。
【0065】
図21に、最適実施例での各要素間の関係を示す。ハギを用いてデザインすることの問題点は、減らし目が生じるため、スライド画像でのデザインから変形することである。これに対して、図17等のアンスライド補正を行い、ここで減らし目がなるべく柄内に均等に分布するように、カウント禁止領域S1を用いる。また柄の重要部分が削除されないようにテンプレートを用いる。
【0066】
高さ方向に大きく拡がる柄をデザインすると、柄の上部でアンスライド補正による変形が著しくなる。そこで柄のパーツなどを単位とするレイヤーでのデザインを用い、高さ方向の幅の小さなレイヤー内では、柄の変形が少ないことを利用して、柄の変形を少なくする。またレイヤーの相対移動により、柄全体のイメージが保たれ、かつ柄の重要部分が削除されないようにする。
【0067】
アンスライド補正により、編幅の端部に柄のない領域が生じる。そこで埋め合わせでこの領域を補い、その外側の回り込み領域の柄を反対側の編地に割り当てることにより、編幅の端を越えて反対側の編地に拡がるデザインを可能にする。
【0068】
周回柄や表裏同位置柄のデザインでは、例えば上下2列の柄に対して上下別々のレイヤーで処理することにより、上側の周回柄の変形を少なくし、また周回柄間の相対移動などを可能にする。また上下別々のレイヤーで処理することにより、一方が周回柄で他方が表裏同位置柄などのデザインを可能にする。埋め合わせと回り込みの処理により、編幅の端部の処理を容易にし、アンスライド補正で移動した柄を埋め合わせで補い、埋め合わせ領域よりも外側の柄を反対側の編地に回り込ませる。
【0069】
図22に、アンスライド補正のアルゴリズムを示す。処理はレイヤー毎に行い、レイヤーでの柄の下端の高さ位置P1を検出し、高さ位置P1で既に編目のない領域(それよりも下側で既に減らし目の対象となった領域)を、カウント禁止領域S1としてその左右方向の範囲を登録する。また高さ位置P1よりも上部で減らしコースにより編目が無くなる領域を減らし領域D1として登録する。なお図22〜24の説明は、図17〜図19の符号を用いて説明する。
【0070】
実施例では、ハギのアンスライドと共に柄を移動させて、柄を一旦アンスライドしてハギに割り付け、次いで、編幅の中心からの減らしコースL2の上下での非対称な減らし目の分だけ、減らしコースL2の上側の柄を編幅の中心方向に移動させる。この際に、カウント禁止領域S1は、移動した目数にカウントせず、移動先が減らし領域D1に含まれる部分の柄のデータを削除する。
【0071】
変形例では、ハギのアンスライド時に柄を移動させず、アンスライド画像、即ち、カウント禁止領域S1や減らし領域D1付きのハギ単位での編地外形の画像に、柄のデータを割り当てる。なお編地外形のデータには、アンスライド画像とスライド画像の例えば2種類があり、これらは最も基本的なデータである。柄のデータの割り当ては編幅の中心から左右へ向けて行い、カウント禁止領域には柄のレイヤーのデータ(柄のデータ)を割り当てず、減らし領域D1へ割り当てられた柄のデータを削除する。実施例と変形例は、同じ処理を、実行の順序を変えて表現したものである。
【0072】
上記とは別に、スライド画像の高さ位置P1での編幅の端部P2,P3を求め、これから上側に線L1を延ばし、編幅の端と線L1との間を埋め合わせ領域S2とし、線L1よりも外側に柄が存在すれば、回り込み領域S3に割り当てて含ませる。
【0073】
全てのレイヤーの処理が終了した後、あるいは1レイヤー分の処理が終了した後に、処理結果をアンスライド画像とスライド画像の双方などでユーザに表示し、ユーザが承認すれば、次の処理に進み、変更する場合、ユーザが指定したステップまで戻る。これによって、レイヤー間の相対移動、削除する編目のマニュアルなどでの変更などができる。
【0074】
図23に周回柄の処理を示す。周回柄の基点P4を指定し、柄の下端の位置での編地一周分の目数(前後の編地の合計の目数)を、基本柄の目数で割って、配置する基本柄の個数と配列ピッチ並びに基点P4の位置をピッチ表に記憶する。配列ピッチは、基点P4から何番目の基本柄かにより異なっても良いものとし、ピッチが不均一な部分は、後身頃の中央や、編幅の端(前後の身頃の境界)などにデフォールトで割り付け、ピッチが不均一な部分を割り付ける箇所はユーザが変更可能である。
【0075】
前身頃などの前編地で、基本柄92をデザインあるいは呼び出し、基点P4を指定し、ピッチ表を作成する。次に、この周回柄に対する後編地用のレイヤーを作成し、基本柄をピッチ表に従って、前後の編地を周回するように展開する。基点の変更や配列個数の変更などの修正がユーザから入力されれば、それに応じたステップに戻って修正する。またピッチ表には当初、配列個数(基本柄の個数)が配列可能な最大値で記憶されるので、配列個数をユーザが修正できる。同様に配列ピッチなどをユーザが修正できるようにしても良い。そして修正がなければアンスライド補正を実行して、1レイヤー分の周回柄のデザインを完了する。
【0076】
図24に、表裏同位置柄のデザインアルゴリズムを示す。図24のアルゴリズムは図23と類似なので異なる点のみを説明し、他は同一とする。柄の種類には、ミラーコピーとそのままのコピーとがあり、ミラーコピーでは例えば前編地の左の柄を後編地の右側に、編幅の左右方向の中心線に関して対称にコピーする。そのままのコピーでは、例えば前編地の左の柄を後編地の左側にコピーし、編幅の左右方向の中心線に関する対称移動は行わない。また処理の単位はレイヤー毎である。
【0077】
ピッチ表の作成では、例えば反対側の編地に柄がはみ出さない範囲(例えば埋め合わせ領域S2までの範囲)で基本柄を展開し、前後の編地に渡るデザインは原則として行わないが、前後の編地に渡る柄のデザインを認めても良い。周回柄と同様、後編地側などに新規のレイヤーを作成し、前編地側の柄のデータをミラーコピーまたはそのままコピーでコピーし、柄の基点位置の移動などの修正の有無を確認し、OKであればアンスライド補正を実行する。
【0078】
図25に最適実施例でのニットデザインプログラムを示すと、これらの命令は前記のプロセッサ40などで処理される。スライド命令101は複数のハギ、あるいは複数のブロックなどを合体して合体画像を形成する命令であり、アンスライド命令102は合体画像2を複数のハギや複数のブロックに分割する命令である。ハギ命令103はフレアスカートやパラシュート柄のセーターなどのハギを用いてデザインする編地をデザインする際に、編地の外形をハギやブロックに分割する命令である。
【0079】
減らし/増やし命令104は、所定のコース数毎に、あるいは手入力などで入力された位置に対して、減らしコースや増やしコースを挿入する。補正命令105は複数のハギに渡り、しかも減らし目コースや増やし目コースの上下に広がる柄に対して、減らし目や増やし目に応じて、柄の部分を編地の中央側に、あるいは編地の両外側にシフトさせる。
【0080】
補正命令112は、ハギを合体させた状態でデザインした柄をハギに割り当てる際に、減らし目に対応して柄の一部を削除する。またこれ以外に、見かけ上編幅の外部に有る柄を編幅内に移動させる埋め合わせや、埋め合わせで移動させる領域よりも外側の領域の柄を反対側の編地に回し込む回し込み、などを行う。さらに前記のテンプレートなどを記憶させて、デザイン上重要な位置が削除されないようにする。レイヤー命令114はレイヤーの作成並びにその処理を行う。
【0081】
周回柄作成命令116ではレイヤー単位で柄を編地の表裏に周回させ、表裏同位置柄作成命令118は、ミラー反転有りもしくはミラー反転無しで、一方の編地の柄を反対側の編地にコピーする。ピッチ表記憶命令120は、前記のピッチ表を記憶させる。アンドー命令122は、デザイン装置での処理の経過などを記憶して、これからユーザが指定する状態まで、処理を戻すために用いる。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】ハギを用いたデザイン(従来例)での、デザイン上の問題を模式的に示す図である。
【図2】実施例でのニットデザイン方法で、ハギを用いフレアスカート等をデザインする過程で、複数のハギに広がる柄をデザインした際の、ハギへの柄の割り付け方法を示す図である。
【図3】実施例のニットデザイン装置のブロック図である。
【図4】実施例でのハギを用いたデザインでの補正アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図5】実施例での、複数のハギを合体した外形データへと、データをスライドさせるアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図6】実施例での、スライドを解除して合体した外形データをハギへ戻すアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図7】実施例での、柄をハギにマッピングするアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図8】第2の実施例のニットデザイン方法での、柄のハギへの割り付けを示す図である。
【図9】第2の実施例で、減らしコースの位置と減らし目の数とを求めるアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図10】第2の実施例で、柄の左右のエッジを求めるアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図11】第2の実施例で、柄の各ブロック毎の寄せ数を求めるアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図12】第2の実施例での、柄の補正アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図13】袖と身頃とに渡る柄に第1の実施例を適用した例を模式的に示す図である。
【図14】フレアスカートを示す図である。
【図15】図14のフレアスカートのハギを用いたデザイン画像を示す図である。
【図16】最適実施例のニットデザイン装置のブロック図である。
【図17】最適実施例での、アンスライド補正を模式的に示す図である。
【図18】最適実施例での、アンスライド補正を、複数のハギをスライドして合体したイメージで模式的に示す図である。
【図19】最適実施例での、周回柄の処理を模式的に示す図である。
【図20】最適実施例での、アンスライド補正で減らす編目を、テンプレートを用いて変更する、処理を模式的に示す図である。
【図21】最適実施例の、各要素間の関連を模式的に示す図である。
【図22】最適実施例の、アンスライド補正のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図23】最適実施例の、周回柄の作成アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図24】最適実施例の、表裏同位置柄の作成アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図25】最適実施例のためのニットデザインプログラムのブロック図である。

Claims (14)

  1. ニットデザイン装置により、編地を複数のパーツに分割してデザインする方法において、
    複数のパーツに広がる柄を、該複数のパーツを合体した画像上で、減らしコースや増やしコースの上下に広がるようにユーザがデザインし、ここで減らしコースと増やしコースパーツ間の境界で各々減らし目と増やし目を行うコースであり
    前記ニットデザイン装置は、
    前記減らしコースあるいは増やしコースの上下間での、不均等な減らし目あるいは増やし目の数を、編地の左右方向中央部側から左右方向外側へと求め
    減らしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な減らし目の目数分、編地の左右方向中央側にシフトさせ、あるいは、増やしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な増やし目の目数分、編地の左右方向外側にシフトさせ、
    ここで、前記減らしコースと増やしコースの上側の部分の、編地の左右方向に沿った中央側と外側とを、各々、これらの間の前記不均等な減らし目や増やし目の数の差に応じて、不均等に編地の左右方向にシフトさせ、
    前記シフトした柄の部分を、複数のパーツに割り付けることを特徴とするニットデザイン方法。
  2. 前記複数のパーツが、複数のハギ、あるいは身頃と袖であることを特徴とする、請求項1に記載のニットデザイン方法。
  3. 前記ニットデザイン装置は、前記減らし目や増やし目の不均等な目数を、柄の左右の境界に対して各々求めて、減らしコースや増やしコースの上側の柄の左右の境界を各々、下側の境界に対して相対的に、求めた不均等な目数分シフトさせることを特徴とする、請求項1に記載のニットデザイン方法。
  4. 前記ニットデザイン装置は、上側の柄の左右の境界を下側の境界に対して、求めた不均等な目数分シフトさせた後に、柄を複数のパーツに割り付けることを特徴とする、請求項3に記載のニットデザイン方法。
  5. 前記ニットデザイン装置は、
    前記の柄を複数のパーツに仮想的に割り付けた後に、柄の各パーツの部分を、前記不均等な減らし目あるいは増やし目の目数分、前記の方向にシフトさせ、
    かつ該シフトにより、編目のない仮想的なウェールに割り付けられた柄のデータを除去し、あるいは該シフトにより、柄のデータの割り付けられないウェールが生じた際に、周囲の部分の柄のデータを割り付ける、ことを特徴とする、請求項1に記載のニットデザイン方法。
  6. 前記ニットデザイン装置は、
    柄の下端の高さ位置で、既に減らし目により編目のない領域をカウント禁止領域とし、柄の下端よりも高い位置で減らし目により編目が無くなる領域を減らし領域として登録し、該カウント禁止領域を飛ばすように、柄のデータをパーツと減らし領域に割り付けて、前記減らし領域に割り付けられた柄のデータを削除することを特徴とする、請求項1に記載のニットデザイン方法。
  7. 前記ニットデザイン装置は、編地全体で柄を複数のレイヤーに分解し、レイヤー毎に処理を行い、かつレイヤー間の相対移動を自在にすることを特徴とする、請求項1に記載のニットデザイン方法。
  8. 前記ニットデザイン装置は、複数のパーツを合体した画像上で、柄の下端の高さ位置から上側へ延びる線と編地端部との間の柄のデータを埋め合わせ用のデータとして、編幅内へシフトさせ、柄のシフトにより編地の端部付近に生じる柄がない領域を補うことを特徴とする、請求項1に記載のニットデザイン方法。
  9. 前記編地が筒状の編地で、前記ニットデザイン装置は、複数のパーツを合体した画像上で、前記埋め合わせ用のデータの外側のデータを、反対側の編地に回り込ませることを特徴とする、請求項8に記載のニットデザイン方法。
  10. 前記編地が筒状の編地で、前記ニットデザイン装置は、周回柄のユニットとなる基本柄の基点位置と、該基点位置付近での筒状編地1周分の目数と、基本柄の目数とから、基本柄の配列を決定することを特徴とする、請求項1に記載のニットデザイン方法。
  11. 画像入力手段と、画像入力手段により入力された編地のデザイン画像を複数のパーツに分割するための手段と、該デザイン画像を複数のパーツを合体した合体画像と、複数のパーツに分割した画像との間で変換するための手段と、得られたデザイン画像に基づいて編機用の編成データに変換するための手段とを備えたニットデザイン装置において、
    前記合体画像上で入力された編地の柄が、複数のパーツに広がり、かつ減らしコースや増やしコースの上下に広がっていることを検出するための手段と、
    ここで前記減らしコースと増やしコースでは、パーツ間の境界で各々減らし目と増やし目がなされており、
    前記減らしコースあるいは増やしコースの上下間での、不均等な減らし目あるいは増やし目の数を、編地の左右方向中央部側から左右方向外側へと求めるための手段と、
    減らしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な減らし目の目数分、編地の左右方向中央側にシフトさせ、あるいは、増やしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な増やし目の目数分、編地の左右方向外側にシフトさせるための手段と、
    ここで、前記減らしコースと増やしコースの上側の部分の、編地の左右方向に沿った中央側と外側とを、各々、これらの間の前記不均等な減らし目や増やし目の数の差に応じて、不均等に編地の左右方向にシフトさせ、
    前記シフトした柄の部分を、複数のパーツに割り付けるための手段とを設けたことを特徴とするニットデザイン装置。
  12. 前記複数のパーツが、複数のハギ、あるいは身頃と袖であることを特徴とする、請求項11に記載のニットデザイン装置。
  13. 前記の柄を複数のパーツに仮想的に割り付けるための手段と、
    柄の各パーツの部分を、前記不均等な減らし目あるいは増やし目の目数分、前記の方向にシフトさせ、かつ該シフトにより、編目のない仮想的なウェールに割り付けられた柄のデータを除去し、あるいは該シフトにより、柄のデータの割り付けられないウェールが生じた際に、周囲の部分の柄のデータを割り付けるための手段とを設けたことを特徴とする、請求項11に記載のニットデザイン装置。
  14. コンピュータに、編地のデザイン画像を複数のパーツに分割するステップと、該デザイン画像を複数のパーツを合体した合体画像と複数のパーツに分割した画像との間で変換するステップと、得られたデザイン画像を編機用の編成データに変換するステップとを実行させるためのニットデザインプログラムにおいて、
    前記コンピュータに、
    前記合体画像上で入力された編地の柄が、複数のパーツに広がり、かつ減らしコースや増やしコースの上下に広がっていることを検出するステップと、
    ここで前記減らしコースと増やしコースでは、パーツ間の境界で各々減らし目と増やし目がなされており、
    前記減らしコースあるいは増やしコースの上下間での、不均等な減らし目あるいは増やし目の数を、編地の左右方向中央部側から左右方向外側へと求めるステップと、
    減らしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な減らし目の目数分、編地の左右方向中央側にシフトさせ、あるいは、増やしコースの上側で複数のパーツに渡る柄の部分を、該コースの下側の柄の部分に対して相対的に、前記不均等な増やし目の目数分、編地の左右方向外側にシフトさせるステップと、
    ここで、前記減らしコースと増やしコースの上側の部分の、編地の左右方向に沿った中央側と外側とを、各々、これらの間の前記不均等な減らし目や増やし目の数の差に応じて、不均等に編地の左右方向にシフトさせ、
    前記シフトした柄の部分を、複数のパーツに割り付けるステップとを実行させることを特徴とするニットデザインプログラム。
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