JP4236512B2 - Laminates with excellent hand cutting properties - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品をはじめとして、医薬品、日用品、コスメティックスなどの包装材料として有用な手切れ性に優れる積層体に関するものである。さらに詳しくは、ポリエステルフィルムに紙および/またはアルミニウム箔を積層した手切れ性に優れる積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品、医薬品などの包装分野において、手切れ性に優れるフィルム基材としてセロファンが盛んに用いられてきた。セロファンはそれ自体でも比較的優れた手切れ性を有するものの、他の剛直で破断伸度の小さい材料を積層することによりさらに手切れ性が良好となることから、紙やアルミニウム箔等の剛直層がセロファンと積層されて用いられている。例えばセロファン/接着層/紙/ヒートシール層、セロファン/接着層/アルミニウム箔/ヒートシール層、セロファン/接着層/アルミニウム箔/接着層/紙/ヒートシール層などの構成の積層体が、手切れ性に優れる包装体などの用途に使用されている。またその他セロファンの防湿性を改良するために、PVDCを付与したいわゆるKコートセロファンもこれらの構成において利用されてきた。このような構成の積層体からなる包装体は、手で引き裂く場合にノッチ部を必要とせず、また包装体の縦横に任意の方向から容易に引き裂けるという利点があった。
【0003】
このような手切れ性は主としてセロファンの力学的特性、すなわち破断強度および破断伸度と、積層される紙やアルミニウム箔などの剛直層の力学特性との関係に依存するところが大きい。剛直層との積層によって手切れ性を付与する場合、フィルム基材の破断強力および/または破断伸度が小さく、剛直層の破断強力および/または破断伸度が小さい組み合わせが有利であることが知られている。セロファンは本質的に破断強度、伸度の小さい材料であり、包装用に一般に用いられている厚みが20μmのフィルムの場合、7μm程度の厚みのアルミニウム箔を積層すれば十分な手切れ性が得られ、経済的にも優れた材料として各種用途に用いられてきた。
【0004】
しかしながら、近年セロファンは湿式製膜法に由来する環境負荷の問題や価格の高さ、さらには供給問題の不安を抱え、また防湿用途ではKコートセロファンにおいて用いられているPVDCの環境問題といった理由から他材料への代替の傾向が高まっている。
【0005】
一方、ポリエステル二軸延伸フィルムは手切れ性に劣るものの、防湿性、力学的強度、耐熱性、加工性に優れる材料であり、また環境負荷も小さいことから、セロファンに代わる基材フィルムとして用いることが検討されてきた。しかしながら、セロファンの代わりに二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いて積層体を作製した場合、包装用途として最も一般的に用いられている厚み12μmのフィルムの場合でも、PETフィルムの破断強力および伸度が大きすぎるために積層体の手切れ性が得られにくいという問題があった。例えばアルミニウム箔の張り合わせによって手切れ性を付与しようとすると、厚みが16μm以上のアルミニウム箔が必要であり経済的、実用的な問題があった。
【0006】
上記のような背景により、セロファンに代わる基材としてPET系の二軸延伸フィルムを用いて、手切れ性に優れる積層体の検討が種々なされてきた。
最も一般的な例として、PETフィルムと剛直層の積層体からなる包装袋のヒートシール部にV形ノッチやI形ノッチを設けて、ヒートシール部からの開封を容易にした包装袋が挙げられる。しかしながらこの包装袋においては、開封容易な位置はヒートシール部の、しかもノッチ形成部のみに限られ、また開封容易面を包装袋の折り曲げ部に形成することができないという問題点があった。
【0007】
また、開封容易な位置を包装袋の任意の位置に形成する技術として、たとえば特許文献1には、後加工によって包装袋の表面に微細な傷や凹凸を形成させる方法が提案されている。この方法によると包装袋の任意の位置を開封容易な位置とすることができるという利点があるものの、加工に特殊な装置を要することや、加工速度が比較的遅いことからくる生産性の悪さ、さらには包装袋に傷や凹凸を加工する際に包装袋にピンホールが発生しやすいといった問題や、あまりに手切れ性がよすぎるために積層体が搬送工程で切れやすいなど、包装用フィルムとしての信頼性や二次加工性に劣る部分が指摘されていた。
【0008】
一方、積層体に傷を付けずに手切れ性を改良する方法として、特許文献2には、厚みが3〜9μmの比較的薄い二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと、紙および/またはアルミニウム箔からなる剛直層と、シーラントとを積層した包装用積層体が提案されている。この方法によると積層体に傷や凹凸を付与することなく、包装袋の任意の位置に手切れ性を付与することができる。この方法は、単純に、従来一般的に用いられてきた厚みが12μmのPETフィルムよりも薄いフィルムを用いる点に特徴がある。すなわち基材の厚みを薄くすることによって破断強力を低下させ、比較的薄い剛直体との積層によって手切れ性を付与しており、この方法によって経済的に有利な構成で積層体を提供できる。しかしながらこの方法では、フィルムの厚みが比較的薄く腰が弱いため、印刷やラミネ−ションの際にしわやフィルム伸びなどの工程トラブルが発生しやすく、これらの二次加工において作業効率が低下するという問題点が指摘されていた。
【0009】
【特許文献1】
特許第3091043号公報
【特許文献2】
特開2002−087459号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決し、ポリエステル二軸延伸フィルムの優れた力学特性、耐熱性、防湿性、および二次加工性を生かしつつ、手切れ性の良好な積層体を、経済的に有利に提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは種々検討を行った結果、適度な厚みおよび特定の力学的特性を有するポリエステル二軸延伸フィルムと剛直層とを積層することにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)紙または金属箔の少なくとも一層からなる剛直層と、ポリエステル二軸延伸フィルムとを含む積層体であって、ポリエステル二軸延伸フィルムの厚みが10〜50μmであり、引張強度が40〜170MPaであり、かつ剛直層の破断伸度に相当するひずみをポリエステル二軸延伸フィルムに与えた際の、ポリエステル二軸延伸フィルムの引張強力が、剛直層の破断強力よりも小さいことを特徴とする手切れ性に優れた積層体。
(2)ポリエステル二軸延伸フィルムが、非晶性ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエステル樹脂層とを少なくとも一層ずつ有する多層フィルムであって、非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが、多層フィルム全厚みに対し20〜95%であることを特徴とする(1)に記載の積層体。
(3)非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸を主とする二塩基酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを10〜70モル%含むジオール成分とからなるポリエステル樹脂であることを特徴とする(2)に記載の積層体。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられるポリエステル二軸延伸フィルムの厚みは10〜50μmであることが必要であり、11〜40μmであることが好ましい。フィルムの厚みが上記より薄い場合は、ポリエステル二軸延伸フィルムの印刷工程やラミネート工程などの二次加工においてしわなどが発生しやすく、ハンドリングが困難となるため好ましくない。フィルムの厚みが上記より厚い場合は、剛直体との積層によっても手切れ性を付与することが困難となるため好ましくない。
【0013】
本発明に用いられるポリエステル二軸延伸フィルムは、JIS K 6732に準じて測定されたフィルムの引張強度が40〜170MPaであることが必要であり、40〜160MPaであることが好ましく、40〜150MPaであることがさらに好ましい。引張強度がこれより大きいと、目的とする手切れ性を得るためには剛直層の厚みを増さなければならないか、またはポリエステル二軸延伸フィルムを薄くしなければならない。前者の場合は経済性や実用性の面から見て好ましくなく、後者の場合はポリエステル二軸延伸フィルムの印刷やラミネートなどの二次加工において作業効率が低下するため好ましくない。また引張強度がこれより小さいと、ポリエステル二軸延伸フィルムの低強度化が技術的に困難となることや、延伸製膜工程、スリット、印刷、ラミネート、製袋などの二次加工工程において基材フィルムの切断トラブルが発生しやすくなるため好ましくない。
【0014】
本発明においてポリエステル二軸延伸フィルムは、積層体を構成する剛直層単独の破断伸度に相当するひずみをこのフィルムに与えた際に、測定される引張強力が、その剛直層の破断強力よりも小さいことが必要である。
上記の理由については、詳細が明らかではないが、下記のように推察される。すなわち手による積層体の破断が起こる際には、まず低伸度の剛直層の破断が起きる。この剛直層の破断伸度において、ポリエステル二軸延伸フィルム単独の示す引張強力が剛直層の破断強力よりも小さいと、剛直層の破壊によって生じた亀裂の部分においてのみ、残存するポリエステル二軸延伸フィルムの変形が集中し、ほぼ剛直層の破断伸度において瞬間的に積層体全体の破壊が発生することによるものと考えられる。
逆に、剛直層の破断伸度において、ポリエステル二軸延伸フィルムが示す引張強力が剛直層の破断強力よりも大きいと、剛直層の破壊によって生じた亀裂部分に応力集中が起こらず、試料の非破壊部分全体に応力が分散する。この結果、積層体が切れるまでにより大きな変形を必要とし、手切れ性に不足を感じてしまうことによると考えられる。すなわち本発明の積層体においては、ポリエステル二軸延伸フィルムの二次加工性に問題がない程度に厚みがあり、かつ経済的に見て厚すぎない剛直体との積層を行うことによって、剛直体の破断伸度において積層体全体の破断が起こるようにポリエステル二軸延伸フィルムの強度特性を調整する点に特徴がある。
【0015】
本発明に用いられる上記特性を有するポリエステル二軸延伸フィルムは、ポリエステルを主体とする熱可塑性樹脂からなる単層または多層フィルムである。このようなポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートやポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレン−2,6−ナフタレートなどのポリアルキレン−2,6−ナフタレートなどが挙げられる。これらはホモポリマーに限らず、ポリエステルの構成成分であるジカルボン酸および/またはジオール成分を、他のジカルボン酸および/またはジオールで置換した共重合体であってもよい。さらに本発明に用いられる芳香族ポリエステル樹脂は、本発明の効果を阻害しない範囲で他のポリエステル樹脂を混合したものであってもよい。
【0016】
本発明に用いられるポリエステル樹脂の固有粘度に特に制限はないが、通常20℃における固有粘度が0.4〜0.9のものが好ましい。固有粘度がこれより小さいとフィルムの力学的特性が低下しすぎたり、溶融成形時にドローダウンが発生しフィルム製膜が困難となるため好ましくない。また固有粘度がこれより大きいと溶融成形時に押出機の負荷が大きくなるため好ましくない。
【0017】
本発明において用いられるポリエステル二軸延伸フィルムは、一般的なPETフィルムに比して相対的に低い引張強度を有している必要がある。これによって、印刷やラミネート工程などにおいては従来のPETフィルムと同等の作業性が得られる程度に適度な厚みを有しながら、かつ比較的薄い剛直層との積層によって手切れ性を付与できる程度に改良された特性を有する基材フィルムを得ることができる。
【0018】
本発明においてポリエステル二軸延伸フィルムの引張強度を調整する方法に特に制限はないが、例えば、▲1▼ポリエステル樹脂の分子量を調整する方法、▲2▼共重合ポリエステル樹脂を用いる方法、▲3▼他の結晶性および/または非晶性ポリエステル樹脂をブレンドする方法、▲4▼結晶性ポリエステル樹脂層と他の結晶性および/または非晶性ポリエステル樹脂層からなる多層フィルムの層厚みの比を調整する方法などが挙げられる。なかでも多層フィルムにおいて、比較的低強度の非晶性ポリエステル樹脂層と高強度の結晶性ポリエステル樹脂層の層厚みを調整する方法▲4▼は、容易に強度と厚みのバランスのよいフィルムを得ることができる点で好ましい。
【0019】
このような多層フィルムにおいて用いられる非晶性ポリエステル樹脂とは、実質的に結晶性を示さないポリエステル樹脂のことを指す。すなわちガラス転移温度から融点までの任意の温度領域においてその樹脂を十分長時間放置した際に、結晶化度が5%以下の樹脂のことをいう。このような非晶性ポリエステル樹脂として例えばポリエチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレート樹脂またはポリ−2,6−ナフタレートなどのポリアルキレン−2,6−ナフタレート樹脂などを酸変性、および/またはジオール変性した非晶性共重合ポリエステル樹脂が好ましい。
【0020】
非晶性ポリエステル樹脂の共重合に用いられる酸変性成分としては、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン酸や、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン、乳酸などのオキシカルボン酸や、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの多官能化合物などが挙げられる。これらの酸変性成分は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0021】
また、非晶性ポリエステル樹脂の共重合に用いられるジオール変性成分として、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,6−へキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAやビスフェノールSのエチレンオキシド付加体などのグリコールや、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多官能化合物などが挙げられる。これらのジオール変性成分は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0022】
このような非晶性ポリエステル樹脂の中でも、耐熱性、力学的特性、透明性などの観点から、テレフタル酸を主とする二塩基酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを10〜70モル%含むジオール成分とからなるポリエステル樹脂が好ましい。
【0023】
なお、非晶性ポリエステル樹脂には、必要とされる特性が損なわれない範囲において、他の高分子成分が含まれてもよい。これらの高分子成分は分子論的に相溶であっても、非相溶であっても構わない。
【0024】
また、非晶性ポリエステル樹脂の固有粘度は特に限定されるものではないが、温度20℃における固有粘度が0.4〜0.9程度のものを用いるのが好ましい。これより固有粘度が小さいと、フィルムの力学的特性が低下しすぎたり、押出成型時にドローダウンが発生するため好ましくない。またこれより固有粘度が大きいと押出成型時に負荷が大きくなるため好ましくない。
【0025】
本発明において多層フィルムは、非晶性ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエステル樹脂層によって構成されることが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂を用いることにより、非晶性ポリエステル樹脂のみによっては得られない耐熱性、力学的特性、耐溶剤性および良好な延伸性、厚み精度が付与される点で好ましい。
【0026】
多層フィルムを構成する結晶性ポリエステル樹脂としては、通常融点が220℃以上のものが用いられ、中でもポリエチレンテレフタレートを主骨格とするポリエステル樹脂が好適に用いられる。このような結晶性ポリエステル樹脂には、必要とされる特性が損なわれない限り他の共重合成分が共重合されていてもよい。
【0027】
結晶性ポリエステル樹脂の共重合成分としては、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン酸が挙げられる。また、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン、乳酸などのオキシカルボン酸、ならびに1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,6−へキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAやビスフェノールSのエチレンオキシド付加体などのグリコールや、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多官能化合物などが挙げられる。これらの共重合成分は単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
【0028】
なお、結晶性ポリエステル樹脂層には、必要とされる特性が損なわれない範囲において他の高分子成分が含まれていてもよい。これらの高分子成分は分子論的に相溶であっても、非相溶であっても構わない。
【0029】
また、結晶性ポリエステル樹脂の固有粘度は特に限定されるものではないが、温度20℃における固有粘度が0.4〜0.9程度のものを用いるのが好ましい。これより固有粘度が小さいと、フィルムの力学的特性が低下したり、押出成型時に溶融粘度が低くなりすぎるため好ましくない。またこれより固有粘度が大きいと溶融粘度が高くなりすぎ押出が困難となるため好ましくない。
【0030】
本発明において多層フィルムは、非晶性ポリエステル樹脂層(A)と結晶性ポリエステル樹脂層(B)とを少なくとも一層ずつ有することが好ましい。多層フィルムの具体的な層構成としては、A/B、B/A/B、をはじめ、A/B/A、B/A/B/A/B等が挙げられる。好ましい構成としては、B/A/Bが挙げられる。また、多層フィルムには、非晶性ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエステル樹脂層以外に、層間接着性を付与するために、接着剤層等を積層してもよい。
【0031】
多層フィルムにおいて、非晶性ポリエステル樹脂層の厚み構成比は、多層フィルム全厚みの20〜95%であることが好ましく、さらに30〜90%であることが好ましい。ここでいう厚み構成比とは、多層フィルムの全厚みに対する非晶性ポリエステル樹脂層厚みのパーセンテージのことである。非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが全厚みの95%を超えると、結晶性ポリエステル樹脂層の寄与により得られる耐熱性、力学的特性および良好な延伸性、厚み精度が損なわれるため好ましくない。また非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが全厚みの20%未満の場合、目的とする引張強度を得ることが困難となる傾向が強くなるため好ましくない。
【0032】
上記多層フィルムの製造方法として、複数の押出機等の中で、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を別々に溶融し、ダイス出口から押出して未延伸フィルムに成形し、次いで未延伸フィルム同士を加温状態でラミネートする方法が挙げられる。別の方法としては一方の未延伸フィルムの表面に、他方の溶融フィルムを溶融ラミネートする方法がある。さらに別の方法としては共押出し法により積層した状態でダイス出口より押出してフィルムを成形する方法がある。
【0033】
次に多層フィルムの製造法の一例を説明する。十分に乾燥した非晶性ポリエステル樹脂(A)及び結晶性ポリエステル樹脂(B)をそれぞれ別の2台の押出機に供給し、溶融押出しし、複合アダプターを通過させ、2種2層(A/B)または2種3層(B/A/B)としてTダイのダイオリフィスからシート状に押出し吐出する。ダイオリフィスから吐出された軟化状態にあるシートは、冷却ドラムに密着して巻きつけられて冷却される。続いて、得られた未延伸シートを90〜140℃の温度で、通常、縦横それぞれ3.0〜5.0倍の延伸倍率で二軸延伸する。延伸温度が90℃未満であると均質な延伸フィルムを得ることができない場合があり、140℃を超えると、結晶性ポリエステル樹脂(B)の結晶化が促進されて透明性が悪くなる場合がある。また、延伸倍率が3.0倍未満であると強度が小さく、袋にしたときにピンホールが発生しやすく、5.0倍を超えると延伸が困難になる。 二軸延伸されたフィルムは、続いて、結晶性ポリエステル層の融点以下の温度で熱処理される。熱処理温度が高すぎるとフィルムが溶断するため好ましくない。
なお、二軸延伸方法としては、テンター同時二軸延伸法、ロールとテンターによる逐次二軸延伸方法、あるいはチューブラー法のいずれでもよい。
【0034】
本発明に用いられる上記多層フィルムを含めたポリエステル二軸延伸フィルムは、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の各種添加材、例えば他の高分子、スリップ剤、無機フィラー、酸化防止剤、帯電防止剤などを含んでいてもよい。スリップ剤はフィルムのアンチブロッキング性、透明性の観点から平均粒子系0.1〜4μmの不活性粒子、例えばシリカなどを0.005〜1.0質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%添加することが好ましい。
また、本発明に用いられるポリエステル二軸延伸フィルムは、印刷性や他層との接着性を改善する目的で、少なくともその片面にコロナ処理、コーティング処理などの表面処理が行われていてもよい。
【0035】
本発明の積層体は、上述のポリエステル二軸延伸フィルムと剛直層とからなるものであり、前記剛直層は、紙または金属箔の少なくとも一層からなるものである。
【0036】
本発明で使用される紙としては、一般に包装用途に用いられている紙、例えば純白ロール紙、片艶クラフト紙、模造紙、グラシン紙などが挙げられる。用いられる紙の坪量には特に制限はなく、通常7〜100g/m2、さらに好ましくは10〜70g/m2のものが望ましい。坪量が7g/m2未満であるとラミネートの際のハンドリングが困難になるため好ましくない。100g/m2以上の場合は経済的に不利であったり、包装袋の重量が増加するため好ましくない。
【0037】
本発明で使用される金属箔としては、アルミニウム箔、金箔、銀箔、銅箔などが挙げられる。アルミニウム箔としては、一般的に包装分野で用いられているアルミニウム箔を用いることができる。例えばIN30材などを用いることが好ましい。金属箔の厚みに特に制限はなく、通常5〜15μm、さらに好ましくは7〜12μmのものが用いられる。厚みが3μm未満であるとラミネートの際のハンドリングが困難になるため好ましくない。厚みが15μm以上の場合は経済的に不利であったり、包装袋の重量が増加するため好ましくない。
【0038】
本発明に用いられる剛直層としては、紙層単独または金属箔層単独、または紙および金属箔が接着剤を介して積層されたものであってもよい。
【0039】
本発明において、ポリエステル二軸延伸フィルムと剛直層とは、接着剤を介して積層されることが好ましい。このときポリエステル二軸延伸フィルムと剛直層との接着強度は、可能な限り高いことが好ましい。接着強度が低いと剛直層の破壊が起こった後、ポリエステル二軸延伸フィルムと剛直層との界面が剥離し、破壊によって生じた亀裂部分に変形が集中し難くなるため好ましくない。通常15mm幅の試料に関する90°剥離強度が0.33N/cm以上であることが好ましい。
【0040】
本発明の積層体を、例えば包装袋として用いる場合などには、積層体の剛直層側に、接着剤の存在/または非存在下にヒートシール性を有するシーラント層を設けてもよい。ヒートシール性を有する材料としては、例えば高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、共重合ポリエステル樹脂、共重合ポリアミド樹脂および/またはそれらからなるフィルムが挙げられる。積層する方法としてはドライラミネート法、押出ラミネート法、熱ラミネート法、コーティング法など任意の公知の方法が挙げられる。
【0041】
上記シーラント層の厚みには特に制限はないが、通常1〜50μm、好ましくは3〜30μmのものが用いられる。厚みが薄すぎるとシーラントのラミネートにおいて作業効率が低下したり、ヒートシール強度が低下するため好ましくない。厚みが極端に厚すぎると、積層体の手切れ性に悪影響を及ぼすため好ましくない。なお、上記シーラント層には必要に応じて有機、無機系のスリップ剤、アンチブロッキング剤が添加されていてもよい。
【0042】
【実施例】
以下実施例により本発明を説明する。
なお、実施例及び比較例の評価に用いた原料及び測定方法は、次の通りである。
【0043】
〔フィルム原料〕
PET:
ユニチカ社製ポリエチレンテレフタレート樹脂、固有粘度0.67、融点256℃。
【0044】
AP:
グリコール成分としてエチレングリコールと、酸成分としてテレフタル酸、共重合比1mol%のトリメリット酸、および共重合比5mol%のイソフタル酸をエステル化槽に仕込み、240℃で4時間反応させ、エステル化物を得た。次に、三酸化アンチモン触媒下、1.3hPaの減圧下、300℃で溶融重合し、固有粘度0.63、融点232℃のポリエステル樹脂APを得た。
【0045】
PETG:
イーストマンケミカル社製EASTER 6763(エチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノール31.5mol%、およびテレフタル酸を共重合したポリエステル)、固有粘度0.75。
【0046】
〔ポリエステル二軸延伸フィルム〕
PES1:
非晶性ポリエステル樹脂層を構成する樹脂(A)としてPETG、結晶性ポリエステル樹脂層を構成する樹脂(B)としてPETをおのおの温度270℃で別々の押出機により溶融し、この溶融体を複合アダプターで合流させた後にTダイより押出し、冷却ドラムで急冷してB/A/B構成の3層の未延伸積層フィルムを得た。この時、最終的な多層フィルムにおいてPETおよびPETGの厚み構成が表1の割合とようになるように各押出機の吐出量を調整した。
未延伸多層フィルムをまずロール延伸法により縦方向に約90℃で3.5倍、次いでテンター延伸法により横方向に約110℃で3.8倍に延伸した後、横方向に3%の弛緩を行いつつ225℃の温度で熱処理を行った。さらにフィルムを冷却した後、巻取機によりロール状に巻き取り、表1に示した厚み構成を有する総厚み12μmの多層フィルムを得た。
【0047】
PES2:
表1に示した厚み構成に変更した以外はPES1と同様に行い、多層フィルムを得た。
【0048】
PES3:
PETをAPに変更した以外はPES1と同様に行い、多層フィルムを得た。
【0049】
【表1】

Figure 0004236512
【0050】
PES4〜6:
PETのみを単層Tダイを用いて押出した以外は、PES1と同様にしてPES4(厚み12μm)、PES5(厚み6μm)、PES6(厚み75μm)のポリエステル二軸延伸フィルムを得た。
【0051】
〔測定方法〕
【0052】
引張強度、引張強力、破断強力、および破断伸度の測定:
ポリエステル二軸延伸フィルムの引張強度と引張強力、また剛直体の破断強力と破断伸度はJIS K 6732に準じて測定し、ポリエステル二軸延伸フィルムにおいてはそのMD方向について測定した。
【0053】
手切れ性の評価:
100mm角に切り出されたポリエステル二軸延伸フィルム及び積層体について、その端部を両手で引き裂くことにより官能的な手切れ性能を3段階で評価した。積層体を容易に手で引き裂けたものを○、やや抵抗が高かったが引き裂きは可能なものを△、手で引き裂くのが非常に困難であったものを×とした。
【0054】
実施例1
PES1に、アルミニウム箔(日本製箔株式会社製IN30材、厚み12μm)、次いで低密度ポリエチレンフィルム(東セロ社製 TUX−FCS 厚み30μm)を、ポリウレタン系接着剤(大日本インキ化学工業社製 ディックドライ LX75A/KW40)を用いてドライラミネートし、積層体を得た。
この積層体は、表2に示したように、アルミニウム箔単独の破断伸度に相当するひずみ(1.8%)をポリエステル二軸延伸フィルムに与えた際のポリエステルフィルムの引張強力(3.6N)が、アルミニウム箔の破断強力(6.1N)よりも小さくなっており、容易に手で引裂くことができた。
【0055】
実施例2〜7
表2に示したように、ポリエステル二軸延伸フィルムの種類、アルミニウム箔の厚みを変更、あるいはアルミニウム箔の替わりに紙を使用した以外は実施例1と同様に行った。
これらの積層体は、表2に示したように、容易に手で引裂くことができた。
【0056】
比較例1〜7
表2に示したように、ポリエステル二軸延伸フィルムの種類、アルミニウム箔の厚みを変更、あるいはアルミニウム箔の替わりに紙を使用した以外は実施例1と同様に行った。
これらの積層体は、表2に示したように、アルミニウム箔単独の破断伸度に相当するひずみをポリエステル二軸延伸フィルムに与えた際のポリエステルフィルムの引張強力が、アルミニウム箔の破断強力よりも大きくなっており、引裂きの抵抗が高かったり、引裂けなかったりした。
【0057】
比較例8
実施例1においてアルミニウム箔を使用せず低密度ポリエチレンフィルムのみを使用して積層体を得た。
この積層体は剛直層がないため、表2に示したように、手切れ性が向上することなく、引裂きの抵抗が高かった。
【0058】
【表2】
Figure 0004236512
【0059】
【発明の効果】
本発明においては、ポリエステル二軸延伸フィルムと剛直層の強度特性を特定の関係に設定したことにより、積層体の手切れ性を改善することができ、食品をはじめとする、医薬品、日用品、コスメティックスなどの包装材料や粘着テープとして有用な手切れ性に優れたフィルムを工業的かつ容易に提供することが可能である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a laminate having excellent hand cutting properties useful as a packaging material for foods, pharmaceuticals, daily necessities, cosmetics and the like. More specifically, the present invention relates to a laminate having excellent hand cutting properties obtained by laminating paper and / or aluminum foil on a polyester film.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, cellophane has been actively used as a film substrate having excellent hand cutting properties in the packaging field of foods, pharmaceuticals and the like. Cellophane itself has relatively good hand cutting properties, but because it has better hand cutting properties by laminating other rigid and low breaking elongation materials, a rigid layer such as paper or aluminum foil Is stacked with cellophane. For example, cellophane / adhesive layer / paper / heat seal layer, cellophane / adhesive layer / aluminum foil / heat seal layer, cellophane / adhesive layer / aluminum foil / adhesive layer / paper / heat seal layer, etc. It is used for applications such as packaging with excellent properties. In order to improve the moisture resistance of other cellophanes, so-called K-coated cellophane with PVDC has also been used in these configurations. The package formed of the laminated body having such a configuration has an advantage that it does not require a notch when tearing by hand, and can be easily torn from any direction in the vertical and horizontal directions of the package.
[0003]
Such a hand cutting property largely depends on the relationship between the mechanical properties of cellophane, that is, the breaking strength and breaking elongation, and the mechanical properties of rigid layers such as laminated paper and aluminum foil. When hand tearability is imparted by lamination with a rigid layer, it is known that a combination of a film substrate having a small breaking strength and / or breaking elongation and a rigid layer having a small breaking strength and / or breaking elongation is advantageous. It has been. Cellophane is essentially a material with a small breaking strength and elongation. In the case of a 20 μm thick film generally used for packaging, sufficient hand cutting performance can be obtained by laminating an aluminum foil with a thickness of about 7 μm. It has been used for various applications as an economically superior material.
[0004]
However, in recent years, cellophane has problems of environmental burden and high price derived from the wet film-forming method, and has concerns about supply problems, and because of environmental problems of PVDC used in K coat cellophane in moisture-proof applications. There is a growing trend to substitute for other materials.
[0005]
Polyester biaxially stretched film, on the other hand, is inferior to hand cutting, but it is a material with excellent moisture resistance, mechanical strength, heat resistance and processability, and has a low environmental impact, so it should be used as a base film to replace cellophane. Has been studied. However, when a laminate is produced using a biaxially stretched polyethylene terephthalate (PET) film instead of cellophane, the breaking strength of the PET film and the film having a thickness of 12 μm, which is most commonly used for packaging, There was a problem that it was difficult to obtain the hand cutting property of the laminate because the elongation was too large. For example, when hand cutting properties are to be imparted by bonding aluminum foil, an aluminum foil having a thickness of 16 μm or more is required, which causes economic and practical problems.
[0006]
Due to the above-described background, various studies have been made on laminates having excellent hand cutting properties using a PET biaxially stretched film as a base material instead of cellophane.
The most common example is a packaging bag in which a V-shaped notch or an I-shaped notch is provided in a heat-sealed portion of a packaging bag made of a laminate of a PET film and a rigid layer to facilitate opening from the heat-sealed portion. . However, this packaging bag has a problem that the position where it can be easily opened is limited to only the heat seal portion and the notch formation portion, and the easy opening surface cannot be formed in the folded portion of the packaging bag.
[0007]
As a technique for forming an easily opened position at an arbitrary position of the packaging bag, for example, Patent Document 1 proposes a method of forming fine scratches and irregularities on the surface of the packaging bag by post-processing. According to this method, there is an advantage that an arbitrary position of the packaging bag can be easily opened, but a special device is required for processing, and the productivity is low due to relatively low processing speed. Furthermore, when processing scratches and irregularities in the packaging bag, pinholes are likely to occur in the packaging bag, and the laminate is easy to break in the transport process because it is too easy to cut, so as a packaging film The part which was inferior to reliability and secondary workability was pointed out.
[0008]
On the other hand, as a method for improving hand tearability without scratching the laminate, Patent Document 2 includes a relatively thin biaxially stretched polyethylene terephthalate film having a thickness of 3 to 9 μm and paper and / or aluminum foil. A packaging laminate in which a rigid layer and a sealant are laminated has been proposed. According to this method, hand cutting properties can be imparted to any position of the packaging bag without imparting scratches or irregularities to the laminate. This method is simply characterized in that a film thinner than a PET film having a thickness of 12 μm, which has been generally used in the past, is used. That is, the breaking strength is lowered by reducing the thickness of the base material, and hand cutting properties are imparted by lamination with a relatively thin rigid body, and this method can provide a laminated body with an economically advantageous configuration. However, with this method, the film thickness is relatively thin and weak, so process troubles such as wrinkles and film elongation are likely to occur during printing and lamination, and work efficiency decreases in these secondary processes. Problems were pointed out.
[0009]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 3091043
[Patent Document 2]
JP 2002-087459 A
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above problems, and economically advantageous a laminate having good hand cutting properties while taking advantage of the excellent mechanical properties, heat resistance, moisture resistance, and secondary processability of a polyester biaxially stretched film. There is to provide to.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies, the present inventors have found that the above problem can be solved by laminating a polyester biaxially stretched film having a suitable thickness and specific mechanical properties and a rigid layer. It came to.
That is, the gist of the present invention is as follows.
(1) A laminate comprising a rigid layer composed of at least one layer of paper or metal foil and a polyester biaxially stretched film, wherein the polyester biaxially stretched film has a thickness of 10 to 50 μm and a tensile strength of 40 to 170 MPa. The tensile strength of the polyester biaxially stretched film when the strain corresponding to the elongation at break of the rigid layer is applied to the polyester biaxially stretched film is smaller than the fracture strength of the rigid layer. Laminate with excellent cutting performance.
(2) The polyester biaxially stretched film is a multilayer film having at least one amorphous polyester resin layer and a crystalline polyester resin layer, and the thickness of the amorphous polyester resin layer is relative to the total thickness of the multilayer film. The laminate according to (1), which is 20 to 95%.
(3) The amorphous polyester resin is a polyester resin composed of a dibasic acid component mainly containing terephthalic acid and a diol component containing 10 to 70 mol% of 1,4-cyclohexanedimethanol. The laminate according to (2).
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The thickness of the polyester biaxially stretched film used in the present invention needs to be 10 to 50 μm, and preferably 11 to 40 μm. When the thickness of the film is thinner than the above, it is not preferable because wrinkles and the like are likely to occur in the secondary processing such as printing process and laminating process of the polyester biaxially stretched film, and handling becomes difficult. When the thickness of the film is thicker than the above, it is not preferable because it becomes difficult to provide hand cutting properties even by lamination with a rigid body.
[0013]
The polyester biaxially stretched film used in the present invention is required to have a tensile strength of 40 to 170 MPa measured according to JIS K 6732, preferably 40 to 160 MPa, and preferably 40 to 150 MPa. More preferably it is. If the tensile strength is higher than this, the thickness of the rigid layer must be increased or the polyester biaxially stretched film must be thinned in order to obtain the desired hand cutting properties. The former case is not preferable from the viewpoint of economical efficiency and practicality, and the latter case is not preferable because work efficiency is reduced in secondary processing such as printing and lamination of a polyester biaxially stretched film. Also, if the tensile strength is smaller than this, it is technically difficult to lower the strength of the polyester biaxially stretched film, and the base material is used in the secondary processing steps such as stretch film formation, slitting, printing, laminating and bag making. This is not preferable because troubles in film cutting are likely to occur.
[0014]
In the present invention, when the polyester biaxially stretched film is subjected to a strain corresponding to the breaking elongation of the rigid layer alone constituting the laminate, the measured tensile strength is higher than the breaking strength of the rigid layer. It needs to be small.
The reason for the above is not clear, but is presumed as follows. That is, when the laminate breaks by hand, the low elongation rigid layer breaks first. When the tensile strength of the polyester biaxially stretched film alone is smaller than the fracture strength of the rigid layer in the breaking elongation of the rigid layer, the remaining polyester biaxially stretched film remains only in the cracked portion caused by the fracture of the rigid layer. This is considered to be due to the fact that the deformation of the laminated body is concentrated and the entire laminate is instantaneously broken at the breaking elongation of the rigid layer.
On the other hand, if the tensile strength of the polyester biaxially stretched film is greater than the breaking strength of the rigid layer in the breaking elongation of the rigid layer, stress concentration does not occur in the cracked portion caused by the fracture of the rigid layer, and the sample does not Stress is distributed throughout the fracture. As a result, it is considered that a larger deformation is required until the laminate is cut, and the hand cutting property is felt insufficient. That is, in the laminate of the present invention, a rigid body is obtained by laminating with a rigid body that is thick enough to cause no problem in the secondary workability of the polyester biaxially stretched film and that is not too thick economically. This is characterized in that the strength characteristics of the polyester biaxially stretched film are adjusted so that the entire laminate is broken at the breaking elongation of.
[0015]
The polyester biaxially stretched film having the above characteristics used in the present invention is a single layer or a multilayer film made of a thermoplastic resin mainly composed of polyester. Examples of such polyester resins include polyalkylene terephthalates such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, and polypropylene terephthalate, and polyalkylene-2,6-naphthalates such as polyethylene-2,6-naphthalate and polybutylene-2,6-naphthalate. Can be mentioned. These are not limited to homopolymers, and may be copolymers obtained by substituting dicarboxylic acid and / or diol components, which are constituent components of polyester, with other dicarboxylic acids and / or diols. Furthermore, the aromatic polyester resin used in the present invention may be a mixture of other polyester resins as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0016]
Although there is no restriction | limiting in particular in the intrinsic viscosity of the polyester resin used for this invention, Usually, the intrinsic viscosity in 20 degreeC is 0.4-0.9. If the intrinsic viscosity is smaller than this, the mechanical properties of the film are excessively lowered, or drawdown occurs during melt molding, making film formation difficult, which is not preferable. On the other hand, an intrinsic viscosity greater than this is not preferable because the load on the extruder increases during melt molding.
[0017]
The polyester biaxially stretched film used in the present invention needs to have a relatively low tensile strength as compared with a general PET film. As a result, in a printing or laminating process, etc., it has an appropriate thickness to the extent that workability equivalent to that of a conventional PET film can be obtained, and to the extent that hand tearability can be imparted by lamination with a relatively thin rigid layer. A substrate film having improved properties can be obtained.
[0018]
In the present invention, the method for adjusting the tensile strength of the polyester biaxially stretched film is not particularly limited. For example, (1) a method for adjusting the molecular weight of the polyester resin, (2) a method using a copolymerized polyester resin, (3) Method of blending other crystalline and / or amorphous polyester resin, (4) Adjusting the ratio of layer thickness of multilayer film composed of crystalline polyester resin layer and other crystalline and / or amorphous polyester resin layer The method of doing is mentioned. In particular, in the multilayer film, the method (4) for adjusting the layer thicknesses of the relatively low strength amorphous polyester resin layer and the high strength crystalline polyester resin layer is to easily obtain a film having a good balance between strength and thickness. It is preferable in that it can be performed.
[0019]
The amorphous polyester resin used in such a multilayer film refers to a polyester resin that does not substantially exhibit crystallinity. That is, a resin having a crystallinity of 5% or less when the resin is allowed to stand for a sufficiently long time in an arbitrary temperature range from the glass transition temperature to the melting point. As such an amorphous polyester resin, for example, a polyalkylene terephthalate resin such as polyethylene terephthalate or a polyalkylene-2,6-naphthalate resin such as poly-2,6-naphthalate is acid-modified and / or diol-modified amorphous. A copolymerizable polyester resin is preferred.
[0020]
Examples of the acid-modified component used for copolymerization of the amorphous polyester resin include isophthalic acid, phthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 5-sodium sulfoisophthalic acid, oxalic acid, succinic acid, adipic acid, sebacic acid, Dicarboxylic acids such as dodecanedioic acid, dimer acid, maleic anhydride, maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, citraconic acid, mesaconic acid and cyclohexanedicarboxylic acid, and oxycarboxylic acids such as 4-hydroxybenzoic acid, ε-caprolactone and lactic acid Examples thereof include polyfunctional compounds such as acid, trimellitic acid, trimesic acid, and pyromellitic acid. These acid-modifying components may be used alone or in combination of two or more.
[0021]
In addition, as diol-modifying components used for copolymerization of amorphous polyester resin, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, 1,3-cyclohexanedi Methanol, 1,2-cyclohexanedimethanol, 1,6-hexanediol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol, glycols such as ethylene oxide adducts of bisphenol A and bisphenol S, trimethylolpropane, glycerin, penta Examples include polyfunctional compounds such as erythritol. These diol-modified components may be used alone or in combination of two or more.
[0022]
Among such amorphous polyester resins, from the viewpoint of heat resistance, mechanical properties, transparency, etc., 10 to 70 mol% of a dibasic acid component mainly composed of terephthalic acid and 1,4-cyclohexanedimethanol. The polyester resin which consists of a diol component to contain is preferable.
[0023]
The amorphous polyester resin may contain other polymer components as long as required properties are not impaired. These polymer components may be molecularly compatible or incompatible.
[0024]
Further, the intrinsic viscosity of the amorphous polyester resin is not particularly limited, but it is preferable to use an intrinsic viscosity at a temperature of 20 ° C. of about 0.4 to 0.9. If the intrinsic viscosity is smaller than this, the mechanical properties of the film are excessively lowered, or drawdown occurs during extrusion molding, which is not preferable. Moreover, since intrinsic | native viscosity is larger than this and a load becomes large at the time of extrusion molding, it is unpreferable.
[0025]
In the present invention, the multilayer film is preferably composed of an amorphous polyester resin layer and a crystalline polyester resin layer. The use of a crystalline polyester resin is preferred in that heat resistance, mechanical properties, solvent resistance, good stretchability, and thickness accuracy that cannot be obtained only by an amorphous polyester resin are imparted.
[0026]
As the crystalline polyester resin constituting the multilayer film, those having a melting point of 220 ° C. or higher are usually used, and among them, a polyester resin having polyethylene terephthalate as the main skeleton is preferably used. Such a crystalline polyester resin may be copolymerized with other copolymerization components as long as required properties are not impaired.
[0027]
As copolymerization components of the crystalline polyester resin, isophthalic acid, phthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 5-sodium sulfoisophthalic acid, oxalic acid, succinic acid, adipic acid, sebacic acid, dodecanedioic acid, dimer acid And dicarboxylic acids such as maleic anhydride, maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, citraconic acid, mesaconic acid and cyclohexanedicarboxylic acid. Further, oxycarboxylic acids such as 4-hydroxybenzoic acid, ε-caprolactone, and lactic acid, and 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, 1,3- Cyclohexanedimethanol, 1,2-cyclohexanedimethanol, 1,6-hexanediol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol, glycols such as ethylene oxide adducts of bisphenol A and bisphenol S, trimethylolpropane, glycerin And polyfunctional compounds such as pentaerythritol. These copolymer components may be used alone or in combination of two or more.
[0028]
The crystalline polyester resin layer may contain other polymer components as long as required properties are not impaired. These polymer components may be molecularly compatible or incompatible.
[0029]
The intrinsic viscosity of the crystalline polyester resin is not particularly limited, but it is preferable to use an intrinsic viscosity at a temperature of 20 ° C. of about 0.4 to 0.9. If the intrinsic viscosity is smaller than this, the mechanical properties of the film deteriorate, and the melt viscosity becomes too low during extrusion molding, which is not preferable. On the other hand, if the intrinsic viscosity is larger than this, the melt viscosity becomes so high that extrusion becomes difficult, which is not preferable.
[0030]
In the present invention, the multilayer film preferably has at least one amorphous polyester resin layer (A) and one crystalline polyester resin layer (B). Specific layer configurations of the multilayer film include A / B, B / A / B, A / B / A, B / A / B / A / B, and the like. B / A / B is mentioned as a preferable structure. In addition to the amorphous polyester resin layer and the crystalline polyester resin layer, an adhesive layer or the like may be laminated on the multilayer film in order to impart interlayer adhesion.
[0031]
In the multilayer film, the thickness constitution ratio of the amorphous polyester resin layer is preferably 20 to 95% of the total thickness of the multilayer film, and more preferably 30 to 90%. The thickness constitution ratio here is a percentage of the thickness of the amorphous polyester resin layer with respect to the total thickness of the multilayer film. If the thickness of the amorphous polyester resin layer exceeds 95% of the total thickness, the heat resistance, mechanical properties, good stretchability, and thickness accuracy obtained by the contribution of the crystalline polyester resin layer are impaired. Moreover, when the thickness of the amorphous polyester resin layer is less than 20% of the total thickness, it tends to be difficult to obtain the target tensile strength, which is not preferable.
[0032]
As a method for producing the multilayer film, in a plurality of extruders, etc., the amorphous polyester resin and the crystalline polyester resin are melted separately, extruded from the die outlet and formed into an unstretched film, and then the unstretched films A method of laminating in a heated state. As another method, there is a method of melt laminating the other molten film on the surface of one unstretched film. Still another method is a method of forming a film by extruding from a die outlet in a state of being laminated by a coextrusion method.
[0033]
Next, an example of the manufacturing method of a multilayer film is demonstrated. The sufficiently dried amorphous polyester resin (A) and the crystalline polyester resin (B) are respectively supplied to two different extruders, melt-extruded, passed through a composite adapter, and two types of two layers (A / B) or two types and three layers (B / A / B) are extruded from a die orifice of a T die into a sheet and discharged. The softened sheet discharged from the die orifice is tightly wound around the cooling drum and cooled. Subsequently, the obtained unstretched sheet is biaxially stretched at a temperature of 90 to 140 ° C., usually at a stretching ratio of 3.0 to 5.0 times in the longitudinal and lateral directions. If the stretching temperature is less than 90 ° C, a homogeneous stretched film may not be obtained. If the stretching temperature exceeds 140 ° C, crystallization of the crystalline polyester resin (B) may be promoted and transparency may be deteriorated. . Further, when the draw ratio is less than 3.0 times, the strength is low, and pinholes are easily generated when the bag is formed, and when it exceeds 5.0 times, drawing becomes difficult. The biaxially stretched film is subsequently heat treated at a temperature below the melting point of the crystalline polyester layer. If the heat treatment temperature is too high, the film will melt, which is not preferable.
The biaxial stretching method may be any of a tenter simultaneous biaxial stretching method, a sequential biaxial stretching method using a roll and a tenter, or a tubular method.
[0034]
The polyester biaxially stretched film including the multilayer film used in the present invention is a known various additives such as other polymers, slip agents, inorganic fillers, antioxidants, as long as the effects of the present invention are not impaired. It may contain an antistatic agent or the like. The slip agent is 0.005 to 1.0% by mass, preferably 0.01 to 0.5% of inert particles having an average particle size of 0.1 to 4 μm, such as silica, from the viewpoint of anti-blocking property and transparency of the film. It is preferable to add mass%.
In addition, the polyester biaxially stretched film used in the present invention may be subjected to surface treatment such as corona treatment or coating treatment on at least one surface thereof for the purpose of improving printability and adhesion with other layers.
[0035]
The laminate of the present invention comprises the above-mentioned polyester biaxially stretched film and a rigid layer, and the rigid layer comprises at least one layer of paper or metal foil.
[0036]
Examples of the paper used in the present invention include paper generally used for packaging applications, such as pure white roll paper, single gloss kraft paper, imitation paper, and glassine paper. There is no restriction | limiting in particular in the basic weight of the paper used, Usually 7-100 g / m 2 More preferably, it is 10-70 g / m 2 Is desirable. Basis weight is 7g / m 2 If it is less than the range, handling during lamination becomes difficult, which is not preferable. 100 g / m 2 The above case is not preferable because it is economically disadvantageous and the weight of the packaging bag increases.
[0037]
Examples of the metal foil used in the present invention include aluminum foil, gold foil, silver foil, and copper foil. As the aluminum foil, an aluminum foil generally used in the packaging field can be used. For example, it is preferable to use IN30 material. There is no restriction | limiting in particular in the thickness of metal foil, Usually, 5-15 micrometers, More preferably, the thing of 7-12 micrometers is used. If the thickness is less than 3 μm, handling during lamination becomes difficult, which is not preferable. A thickness of 15 μm or more is not preferable because it is economically disadvantageous and the weight of the packaging bag increases.
[0038]
The rigid layer used in the present invention may be a paper layer alone or a metal foil layer alone, or a paper and metal foil laminated with an adhesive.
[0039]
In the present invention, the polyester biaxially stretched film and the rigid layer are preferably laminated via an adhesive. At this time, the adhesive strength between the polyester biaxially stretched film and the rigid layer is preferably as high as possible. If the adhesive strength is low, the fracture of the rigid layer occurs, and then the interface between the polyester biaxially stretched film and the rigid layer peels off, so that it is difficult to concentrate the deformation on the cracked portion, which is not preferable. In general, the 90 ° peel strength for a 15 mm wide sample is preferably 0.33 N / cm or more.
[0040]
When the laminate of the present invention is used as a packaging bag, for example, a sealant layer having heat sealability may be provided on the rigid layer side of the laminate in the presence / absence of an adhesive. Examples of the material having heat sealability include high density polyethylene resin, low density polyethylene resin, linear low density polyethylene resin, modified polyethylene resin, polypropylene resin, modified polypropylene resin, copolymer polyester resin, copolymer polyamide resin, and / or Or the film which consists of them is mentioned. As a lamination method, any known method such as a dry lamination method, an extrusion lamination method, a heat lamination method, and a coating method can be used.
[0041]
Although there is no restriction | limiting in particular in the thickness of the said sealant layer, Usually 1-50 micrometers, Preferably the thing of 3-30 micrometers is used. If the thickness is too thin, the working efficiency in the sealant lamination is lowered, and the heat seal strength is lowered. An excessively large thickness is not preferable because it adversely affects the hand cutting property of the laminate. In addition, an organic or inorganic slip agent or an antiblocking agent may be added to the sealant layer as necessary.
[0042]
【Example】
The following examples illustrate the invention.
In addition, the raw material and measurement method which were used for evaluation of an Example and a comparative example are as follows.
[0043]
[Film raw material]
PET:
Unitika Polyethylene terephthalate resin, inherent viscosity 0.67, melting point 256 ° C.
[0044]
AP:
Ethylene glycol as a glycol component, terephthalic acid as an acid component, trimellitic acid having a copolymerization ratio of 1 mol%, and isophthalic acid having a copolymerization ratio of 5 mol% are charged into an esterification tank and reacted at 240 ° C. for 4 hours to obtain an esterified product. Obtained. Next, melt polymerization was performed at 300 ° C. under a reduced pressure of 1.3 hPa under an antimony trioxide catalyst to obtain a polyester resin AP having an intrinsic viscosity of 0.63 and a melting point of 232 ° C.
[0045]
PETG:
Eastman 6763 (polyester obtained by copolymerizing ethylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol 31.5 mol%, and terephthalic acid) manufactured by Eastman Chemical Co., Ltd., intrinsic viscosity 0.75.
[0046]
[Polyester biaxially stretched film]
PES1:
PETG as the resin (A) constituting the amorphous polyester resin layer and PET as the resin (B) constituting the crystalline polyester resin layer were melted by separate extruders at respective temperatures of 270 ° C., and this melt was combined with a composite adapter. And then extruded from a T-die and quenched with a cooling drum to obtain a three-layer unstretched laminated film having a B / A / B configuration. At this time, the discharge amount of each extruder was adjusted so that the thickness configuration of PET and PETG in the final multilayer film became the ratio shown in Table 1.
An unstretched multilayer film is first stretched 3.5 times at about 90 ° C in the machine direction by roll stretching, then 3.8 times at about 110 ° C in the transverse direction by the tenter stretching method, and then relaxed by 3% in the transverse direction. Heat treatment was performed at a temperature of 225 ° C. Furthermore, after cooling the film, it was wound up into a roll shape by a winder, and a multilayer film having a total thickness of 12 μm having the thickness constitution shown in Table 1 was obtained.
[0047]
PES2:
Except having changed into the thickness structure shown in Table 1, it carried out similarly to PES1 and obtained the multilayer film.
[0048]
PES3:
A multilayer film was obtained in the same manner as PES1 except that PET was changed to AP.
[0049]
[Table 1]
Figure 0004236512
[0050]
PES 4-6:
A polyester biaxially stretched film of PES4 (thickness 12 μm), PES5 (thickness 6 μm), and PES6 (thickness 75 μm) was obtained in the same manner as PES1 except that only PET was extruded using a single-layer T die.
[0051]
〔Measuring method〕
[0052]
Measurement of tensile strength, tensile strength, breaking strength, and elongation at break:
The tensile strength and tensile strength of the polyester biaxially stretched film and the breaking strength and breaking elongation of the rigid body were measured according to JIS K 6732, and the polyester biaxially stretched film was measured in the MD direction.
[0053]
Evaluation of hand cutting ability:
About the polyester biaxially stretched film and laminated body cut out to 100 square mm, the sensory hand cutting performance was evaluated in three steps by tearing the edge part with both hands. A laminate that was easily torn by hand was rated as ◯, a slightly high resistance but capable of tearing was evaluated as Δ, and a layer that was very difficult to tear by hand was rated as ×.
[0054]
Example 1
To PES1, aluminum foil (IN30 material manufactured by Nippon Foil Co., Ltd., thickness 12 μm), and then a low-density polyethylene film (TUX-FCS thickness 30 μm manufactured by Tosero Co., Ltd.) and polyurethane adhesive (Dick Dry manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.) LX75A / KW40) was dry laminated to obtain a laminate.
As shown in Table 2, this laminate had a tensile strength (3.6 N) of the polyester film when a strain (1.8%) corresponding to the breaking elongation of the aluminum foil alone was applied to the polyester biaxially stretched film. ) Is smaller than the breaking strength (6.1 N) of the aluminum foil, and can be easily torn by hand.
[0055]
Examples 2-7
As shown in Table 2, the same procedure as in Example 1 was performed except that the type of the polyester biaxially stretched film and the thickness of the aluminum foil were changed, or paper was used instead of the aluminum foil.
As shown in Table 2, these laminates could be easily torn by hand.
[0056]
Comparative Examples 1-7
As shown in Table 2, the same procedure as in Example 1 was performed except that the type of the polyester biaxially stretched film and the thickness of the aluminum foil were changed, or paper was used instead of the aluminum foil.
As shown in Table 2, in these laminates, the tensile strength of the polyester film when a strain corresponding to the breaking elongation of the aluminum foil alone was applied to the polyester biaxially stretched film was higher than the breaking strength of the aluminum foil. It was getting bigger and the tear resistance was high or it didn't tear.
[0057]
Comparative Example 8
In Example 1, a laminate was obtained using only a low density polyethylene film without using an aluminum foil.
Since this laminated body did not have a rigid layer, as shown in Table 2, the tear resistance was high without improving hand tearability.
[0058]
[Table 2]
Figure 0004236512
[0059]
【The invention's effect】
In the present invention, by setting the strength characteristics of the polyester biaxially stretched film and the rigid layer in a specific relationship, the tearability of the laminate can be improved, and foods, pharmaceuticals, daily necessities, cosmetics, etc. It is possible to provide industrially and easily a film excellent in hand cutting properties useful as a packaging material or an adhesive tape.

Claims (3)

紙または金属箔の少なくとも一層からなる剛直層と、ポリエステル二軸延伸フィルムとを含む積層体であって、ポリエステル二軸延伸フィルムの厚みが10〜50μmであり、引張強度が40〜170MPaであり、かつ剛直層の破断伸度に相当するひずみをポリエステル二軸延伸フィルムに与えた際の、ポリエステル二軸延伸フィルムの引張強力が、剛直層の破断強力よりも小さいことを特徴とする手切れ性に優れた積層体。A laminate comprising a rigid layer comprising at least one layer of paper or metal foil and a polyester biaxially stretched film, the polyester biaxially stretched film has a thickness of 10 to 50 μm, and a tensile strength of 40 to 170 MPa, In addition, when the strain equivalent to the breaking elongation of the rigid layer is given to the polyester biaxially stretched film, the tensile strength of the polyester biaxially stretched film is smaller than the breaking strength of the rigid layer. Excellent laminate. ポリエステル二軸延伸フィルムが、非晶性ポリエステル樹脂層と結晶性ポリエステル樹脂層とを少なくとも一層ずつ有する多層フィルムであって、非晶性ポリエステル樹脂層の厚みが、多層フィルム全厚みに対し20〜95%であることを特徴とする請求項1記載の積層体。The polyester biaxially stretched film is a multilayer film having at least one amorphous polyester resin layer and a crystalline polyester resin layer, and the thickness of the amorphous polyester resin layer is 20 to 95 with respect to the total thickness of the multilayer film. The laminate according to claim 1, wherein the laminate is%. 非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸を主とする二塩基酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを10〜70モル%含むジオール成分とからなるポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項2記載の積層体。The amorphous polyester resin is a polyester resin comprising a dibasic acid component mainly composed of terephthalic acid and a diol component containing 10 to 70 mol% of 1,4-cyclohexanedimethanol. The laminated body of description.
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