JP4236156B2 - Fuel cell - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコン、携帯電話などのコードレス機器の普及に伴い、その電源である二次電池はますます小型化、高容量化が要望されている。現在、エネルギー密度が高く、小型軽量化が図れる二次電池としてリチウムイオン二次電池が実用化されており、ポータブル電源として需要が増大している。しかし、使用されるコードレス機器の種類によっては、このリチウム二次電池では未だ十分な連続使用時間を保証する程度までには至っていない。
【0003】
このような状況の中で上記要望に応え得る電池として、燃料電池が期待されている。中でも、液体燃料であるメタノールを直接電池の反応に利用する直接メタノール型燃料電池は、電池本体に空気を供給するブロアや燃料を供給するポンプを用いなくてもよいため、小型化が可能であり、将来のポータブル電源として有望である(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−268836号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この直接メタノール型燃料電池には現在のところ多くの課題が存在し、実用化には至っていない。その課題の一つは電池の内部抵抗が大きいために出力が低いことである。この電池の内部抵抗には、電子抵抗、反応抵抗、拡散抵抗などが含まれる。電子抵抗は電子の流れを阻害する抵抗であり、反応抵抗は主として負極でのメタノール酸化を阻害する抵抗であり、拡散抵抗は酸素や燃料の移動を阻害する抵抗である。従って、直接メタノール型燃料電池の出力を高めて実用化するには、これらの内部抵抗を総合的に低減することが重要となる。
【0006】
そこで、本発明は、加圧前と加圧後の電極の寸法関係を特定範囲に限定すること、また正極と負極の触媒量の関係を特定範囲に限定することにより、電池の内部抵抗を低減させて高出力の燃料電池を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の燃料電池は、酸素を還元する正極と、燃料を酸化する負極と、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質と、前記正極と接する正極集電体と、前記負極と接する負極集電体とを含む燃料電池であって、
前記正極および前記負極が、それぞれ、多孔性の炭素材料からなる拡散層と、触媒を担持した炭素粉末、プロトン伝導性物質およびフッ素樹脂バインダからなる触媒層とを積層し、3〜50MPaの圧力の熱プレスにより形成されたものであり、
前記正極集電体と前記負極集電体との間に、前記正極の拡散層と触媒層、前記負極の拡散層と触媒層、および前記電解質が加圧状態で配置され、
加圧後の前記正極集電体と前記負極集電体との間の距離から加圧後の前記電解質の厚さを引いた値をA、加圧前の前記正極の拡散層の厚さと加圧前の前記負極の拡散層の厚さとの和をB、加圧前の前記正極の触媒層の厚さと加圧前の前記負極の触媒層の厚さとの和をC、およびA=xB+Cとした場合、
Cが80μm以上400μm以下であり、
前記正極と前記負極とが、前記正極集電体と前記負極集電体との間で、xが0.1以上0.8以下の範囲になるように加圧されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の第1の燃料電池の実施の形態を説明する。
【0010】
本発明の第1の燃料電池の一形態は、加圧後の正極集電体と負極集電体との間の距離から加圧後の電解質の厚さを引いた値をA、加圧前の正極の拡散層の厚さと加圧前の負極の拡散層の厚さとの和をB、加圧前の正極の触媒層の厚さと加圧前の負極の触媒層の厚さとの和をC、およびA=xB+Cとした場合、正極と負極が正極集電体と負極集電体との間で、xが0.1以上0.8以下、より好ましくは0.2以上0.6以下、さらに好ましくは0.25以上0.5以下の範囲になるように加圧されている。
【0011】
このように、A=0.1×B+CからA=0.8×B+Cの範囲になるように加圧することにより、正極の拡散層と触媒層および負極の拡散層と触媒層が適度な加圧状態を維持できるため、前述の内部抵抗の中でも特に電子抵抗と拡散抵抗を低減でき、燃料電池の出力を向上できる。即ち、この加圧をA=0.8×B+Cの状態よりも小さくした場合(xが0.8を超える場合)には、電極と集電体との接触が緩くなって電子抵抗が増大する。また、この加圧をA=0.1×B+Cの状態よりも大きくした場合(xが0.1未満の場合)には、電極内の細孔がつぶれ、その数が減少し、電極反応に必要な空気や燃料の拡散性が低下し、拡散抵抗が増大する。
【0012】
また、本実施形態の燃料電池は、凹部を含むカバー板と、凹部を含む燃料貯蔵部と、貫通孔を含むパッキンとをさらに含み、正極がカバー板の凹部に配置され、負極が燃料貯蔵部の凹部に配置され、燃料貯蔵部の凹部の周囲にはパッキンが配置されていることが好ましい。パッキンを備えることにより、カバー板と燃料貯蔵部とを加圧した場合に密閉性が高まり、燃料の漏液が確実に防止できる。
【0013】
また、本実施形態の燃料電池は、正極と、負極と、電解質とが、電極・電解質一体化物を形成していることが好ましい。電池製造時の構成部品の取り扱いが容易となるからである。
【0014】
次に、本発明の第1の燃料電池の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0015】
(実施形態1a)
図1は、本発明の第1の燃料電池の一形態における加圧前の状態の断面模式図である。
【0016】
図1において、本実施形態の燃料電池は、カバー板1と燃料タンク5(燃料貯蔵部)との間に電極・電解質一体化物4を備えている。この電極・電解質一体化物4においては、電解質層4cのカバー板1側には正極拡散層4aと正極触媒層4b、および電解質層4cの燃料タンク5側には負極触媒層4dと負極拡散層4eが配置されている。なお、電解質層4cは、ほぼカバー板1および燃料タンク5を覆う大きさに形成されている。
【0017】
また、カバー板1には、外部から空気を取り込むための空気孔2が複数設けられている。そのカバー板1の電極側には凹部9が設けられ、その凹部9の底面にはリード線3aを取り付けた正極集電体3が配置されている。燃料タンク5には、電極に燃料を供給する燃料供給孔7が複数設けられている。その燃料タンク5の電極側には、凹部10が設けられ、その凹部10の底面にはリード線6aを取り付けた負極集電体6が配置されている。また、燃料タンク5内には液体燃料5aが貯蔵されており、さらに凹部10の周囲には燃料の漏液防止のための貫通孔8aを備えたパッキン8が配置されている。なお、電池の両端には、加圧締付用のボルト11とナット12とが備えられている。
【0018】
この加圧前の正極拡散層4aの厚さと加圧前の負極拡散層4eの厚さとの和を例えばB、また加圧前の正極触媒層4bの厚さと加圧前の負極触媒層4dの厚さとの和を例えばCとしておく。
【0019】
この図1の状態から徐々にボルト11にナット12をねじ込んでカバー板1と燃料タンク5とを締め付け、電極・電解質一体化物4を正極集電体3と負極集電体6の間で加圧する。これにより、カバー板1の凹部9の内部に正極拡散層4aと正極触媒層4bとが加圧されて収納され、正極拡散層4aと正極触媒層4bとが一体となって正極を構成する。また、燃料タンク5の凹部10内とパッキン8の貫通孔8a内には、負極触媒層4dと負極拡散層4eとが加圧されて収納され、負極触媒層4dと負極拡散層4eとが一体となって負極を構成する。また、正極の拡散層4a、触媒層4bと負極の拡散層4e、触媒層4dとは、加圧によりその厚さが減少する。一方、電解質層4cとパッキン8も加圧されるが、ほとんどその厚さは変化しない。
【0020】
この加圧後の正極集電体3と負極集電体6との間の距離から加圧後の電解質層4cの厚さを引いた値を例えばAとする。
【0021】
ここで、カバー板1と燃料タンク5との加圧の程度は、実際の圧力を測定することが困難である。そこで、加圧前の正極拡散層4aの厚さと加圧前の負極拡散層4eの厚さとの和Bと、加圧前の正極触媒層4bの厚さと加圧前の負極触媒層4dの厚さとの和Cと、加圧後の正極集電体3と負極集電体6との間の距離から加圧後の電解質層4cの厚さを引いた値Aとの関係で圧力を制御した。即ち、加圧後においてA=0.1×B+CからA=0.8×B+Cの範囲になるように各電極の厚さ関係を規定した。これにより、圧力を測定しなくても、あらかじめ集電体間の間隔を設定し、その間隔に対して電極の厚さを調整するだけで、一定の圧力を電極・電解質一体化物4に加えることができる。
【0022】
負極は、例えば、多孔性の炭素材料からなる負極拡散層4eと、触媒を担持した炭素粉末、プロトン伝導性物質、およびフッ素樹脂バインダからなる負極触媒層4dとを積層して構成される。負極は液体燃料である例えばメタノールを酸化する機能を有しており、その触媒には、例えば、白金微粒子や、鉄、ニッケル、コバルト、錫、ルテニウムまたは金などと白金との合金微粒子などが用いられるが、これらに限定されない。この触媒の担体である炭素粉末は、例えばBET法による比表面積が10〜2000m2/gのカーボンブラックを用いることができる。この炭素粉末に触媒を例えばコロイド法を用いて担持する。炭素粉末と触媒との割合は炭素粉末100質量部に対し、触媒を5〜400質量部とすることが好ましい。この範囲内であれば、十分な触媒活性が得られ、触媒活性が低下することもない。プロトン伝導性物質としては、例えば、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂やスルホン化ポリエーテルスルホン酸樹脂、スルホン化ポリイミド樹脂などスルホン酸基を有する樹脂を用いることができるが、これらに限定されない。このようなプロトン伝導性物質の割合は、触媒を担持する炭素粉末100質量部に対し、2〜200質量部とすることが好ましい。この範囲内であれば、十分なプロトン伝導性が得られ、電子抵抗が大きくならず、電池性能が低下しない。フッ素樹脂バインダとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライドおよびクロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体などを用いることができる。このバインダの割合は、触媒を担持する炭素粉末100質量部に対し、0.01〜100質量部とすることが好ましい。この範囲内であれば、十分な結着性が得られ、電子抵抗が大きくならず、電池性能が低下しない。
【0023】
以上の材料を用いた負極の製造方法について説明する。先ず、上記触媒を担持した炭素粉末、プロトン伝導性物質、フッ素樹脂バインダ、および水と有機溶剤とを均一に分散してスラリーとする。このスラリーの固形分量は、スラリーの全質量100質量部に対して1〜70質量部とするのが好ましい。この範囲内であれば適度な粘性が得られるからである。これらの材料の分散は、例えばボールミル、ホモジナイザー、超音波分散機などを用いて行なうことができるが、これらに限定されない。また、上記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどが使用できる。
【0024】
その後、上記で得られたスラリーを、多孔性の炭素材料からなる負極拡散層4eに塗布して乾燥する。続いて熱プレスを行なうことで、バインダが溶融結着し、負極が形成される。熱プレスの温度はバインダの種類によって異なるが、使用するバインダのガラス転移点以上、ガラス転移点を20℃上回る温度以下に設定することが好ましい。プレスの圧力は3〜50MPaが好ましい。3MPa未満では電極の成形が十分でなく、50MPaを超えると電極内の細孔がつぶれてしまい、電池性能が低下するからである。
【0025】
また、正極は、例えば、多孔性の炭素材料からなる正極拡散層4aと、触媒を担持した炭素粉末、プロトン伝導性物質およびフッ素樹脂バインダからなる正極触媒層4bとを積層して構成される。正極は、酸素を還元する機能を有しており、例えば負極と同様に構成することができる。
【0026】
次に、電解質層4cについて説明する。この電解質層4cは、電子伝導性を持たずプロトンを輸送することが可能な材料により構成される。例えば、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂膜、具体的には、デュポン社製の“ナフィオン”(商品名)、旭硝子社製の“フレミオン”(商品名)、旭化成工業社製の“アシプレックス”(商品名)などにより電解質層4cを構成することができる。その他では、スルホン化ポリエーテルスルホン酸樹脂膜、スルホン化ポリイミド樹脂膜、硫酸ドープポリベンズイミダゾール膜などからも構成することができる。
【0027】
カバー板1は、例えば、PTFE、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのプラスチックや、ガラスエポキシ樹脂、またステンレス鋼などの耐食性金属を絶縁体で被覆したものから構成されている。正極集電体3の材質としては、例えば白金、金、ステンレス、ニッケル、または金などと白金との合金などが用いられる。燃料としては、例えば、メタノール水溶液、エタノール水溶液、ジメチルエーテル、水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化ホウ素リチウム水溶液などが用いられる。燃料タンク5は、例えば、PTFE、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのプラスチックや、ガラスエポキシ樹脂、またステンレス鋼などの耐食性金属を絶縁体で被覆したものから構成されている。負極集電体6の材質は、例えば白金、金、ステンレス、ニッケル、または金などと白金との合金などが用いられる。さらに、燃料供給孔7の周辺部には、パッキン8が設けられている。
【0028】
カバー板1と燃料タンク5で、各電極・電解質一体化物4を挟みこむだけでは、燃料供給孔7から供給される液体燃料5aが外部へ漏れてしまう。そこで、パッキン8を設けることによって、燃料タンク5と電極・電解質一体化物4との隙間から液体燃料5aが漏れることを防止することができる。パッキン8は、例えば、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッソゴムなどのゴムや、PTFE樹脂などから構成されている。
【0029】
(実施形態1b)
図2は、本発明の第1の燃料電池の他の形態における加圧前の状態の断面模式図である。本実施形態は、カバー板1の凹部9(図1)と燃料タンク5の凹部10(図1)を設けずに、パッキン8を厚くした以外は、実施形態1aと同様にして燃料電池を作製した。
【0030】
(実施形態1c)
図3は、本発明の第1の燃料電池のさらに他の形態における加圧前の状態の断面模式図である。本実施形態は、燃料タンク5の凹部10(図1)を設けずに、パッキン8を少し厚くした以外は、実施形態1aと同様にして燃料電池を作製した。
【0031】
次に、本発明の第2の燃料電池の実施の形態を説明する。
【0032】
本発明の第2の燃料電池の一形態は、負極の触媒層に含まれる触媒の単位面積当たりの質量が、正極の触媒層に含まれる触媒の単位面積当たりの質量に対して、120%以上500%以下、より好ましくは125%以上400%以下、さらに好ましくは130%以上300%以下としたものである。
【0033】
これにより、負極における燃料の酸化がスムーズとなるため、前述の内部抵抗の中でも特に負極の反応抵抗を低減でき、燃料電池の出力を向上できる。即ち、本実施形態の燃料電池は、正極では酸素ガスが反応し、負極では液体燃料が反応する。従来は、正極の触媒量と負極の触媒量は同量とされていた。しかし、正極に対して相対的に分極の大きな負極での反応は正極での反応に比べて反応抵抗が大きいため、正極の触媒量と負極の触媒量を同量としたのでは、正極では必要最少限の触媒量以上を使用する場合もあり、逆に負極では触媒量が不足して反応抵抗が増加する場合もあった。そこで、負極の触媒量を正極の触媒量に比べて一定の範囲で増加させることにより、負極での反応抵抗を確実に低減させたものである。上記値が120%未満の場合には、正極に対して相対的に分極の大きな負極の性能が十分に得られず、また500%を超えると相対的に正極の分極が大きくなり、ともに燃料電池の出力が低下する。
【0034】
また、本実施形態の燃料電池は、正極と、負極と、電解質とが、電極・電解質一体化物を形成し、複数の電極・電解質一体化物が同一平面上に配置されていることが好ましい。これにより、電池の厚さを薄くすることが可能となるからである。
【0035】
次に、本発明の第2の燃料電池の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0036】
(実施形態2)
図4は、本発明の第2の燃料電池の一形態の断面模式図である。図4において、正極28は、例えば、多孔性の炭素材料からなる拡散層28aと、触媒を担持した炭素粉末からなる触媒層28bとを積層して構成されており、前述の実施形態1と同様にして構成される。
【0037】
電解質層30は、前述の実施形態1aと同様に電子伝導性を持たずプロトンを輸送することが可能な材料により構成される。
【0038】
負極29は、拡散層29aと触媒層29bとからなり、実施形態1aと同様に構成される。ただし、負極29の触媒層29bに含まれる触媒の単位面積当たりの質量は、正極28の触媒層28bに含まれる触媒の単位面積当たりの質量に対して、120%以上500%以下となるように設定してある。
【0039】
上記正極28、上記負極29および上記電解質層30は、積層されて電極・電解質一体化物を構成している。また、この電極・電解質一体化物は同一電池容器内の同一平面上に複数個備えられている。
【0040】
負極29の電解質層30と反対側には液体燃料24を貯蔵する燃料タンク23が隣接して設けられている。液体燃料24としては、例えば、メタノール水溶液、エタノール水溶液、ジメチルエーテル、水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化ホウ素リチウム水溶液などが用いられる。燃料タンク23は、例えば、PTFE、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂や、ステンレス鋼などの耐食性金属から構成されている。ただし、燃料タンク23を金属で構成する際には、同一電池容器内に配置されているそれぞれの負極同士が電気的に短絡しないように絶縁体を導入する必要がある。燃料タンク23の負極29と接する部分には燃料供給孔23aが設けられており、この部分から液体燃料24が負極29へと供給される。また、液体燃料を含浸して保持し且つ負極29に液体燃料を供給する燃料吸い上げ材25が、負極29と接する個所を含む燃料タンク23の内部に設けられている。これにより、液体燃料24が消費されても、液体燃料24と負極29との接触が維持されるため、液体燃料24を最後まで使い切ることができる。燃料吸い上げ材25としては、ガラス繊維を用いることができるが、燃料の含浸によって寸法が余り変化せず、化学的にも安定なものであれば他の材料を用いてもよい。
【0041】
正極28の電解質層30と反対側にはカバー板22が設けられており、カバー板22の正極28と接する部分には空気孔21が設けられている。これにより、空気孔21を通して大気中の酸素が正極28と接することになる。カバー板22の端部には、カバー板22と燃料タンク23を貫通する構造を持つ気液分離孔兼燃料充填口26bが設けられている。この気液分離孔兼燃料充填口26bの燃料タンク23と反対側には脱着可能な気液分離膜26aが設けられている。この気液分離膜26aは細孔を持つPTFE製シートからなり、放電反応で生成した二酸化炭素などを、燃料を漏液させることなく燃料タンク23から放出させることができる。また、気液分離膜26aを脱着可能とすることで、燃料を補充する時の充填口ともなる。気液分離孔兼燃料充填口26b、カバー板22および空気孔21は、例えば、燃料タンク23と同様の材料から構成することができる。
【0042】
正極28と接する箇所から、隣接する負極29と接する箇所に渡って集電体27が設置されており、正極28と隣接する電極・電解質一体化物の負極29は電気的に接続されている。集電体27は隣接する電極・電解質一体化物を電気的に直列に接続する役割を持ち、同一電池容器内に並べられた全ての電極・電解質一体化物は集電体27によって電気的に直列に接続される。集電体27は、例えば、白金、金などの貴金属や、ステンレス鋼などの耐食性金属、またはカーボンなどから構成することができる。
【0043】
【実施例】
先ず、本発明の第1の燃料電池を実施例に基づき具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0044】
(実施例1)
以下のようにして、図1と類似の構造の燃料電池を作製した。
【0045】
正極は以下のようにして作製した。先ず、ライオンアクゾ社製の“ケッチェンブラックEC”(商品名)を50質量部、平均粒子径3nmの白金微粒子を50質量部担持した白金担持カーボンを10質量部、エレクトロケミ(Electrochem)社製のプロトン伝導性物質“ナフィオン(Nafion)”(商品名、固形分濃度5質量%)を75質量部、バインダとしてダイキン社製のポリテトラフルオロエチレンエマルジョン溶液“D1”(商品名、エマルジョン濃度60質量%)を10質量部および水を5質量部準備した。これらをホモジナイザーで混合分散し、拡散層であるカーボンクロス(厚さ350μm)に白金量が1mg/cm2になるように塗布して乾燥した。次に、120℃、10MPaの条件で2分間熱プレスを行ない電極として成型し、正極を得た。
【0046】
負極は以下のように作製した。先ず、上記“ケッチェンブラックEC”を50質量部、平均粒子径3nmの白金ルテニウム合金(合金比1:1)微粒子を50質量部担持した白金担持カーボンを10質量部、上記“ナフィオン”を75質量部、バインダとして上記ポリテトラフルオロエチレンエマルジョン溶液“D1”を5質量部および水を10質量部準備した。これらをホモジナイザーで均一に混合分散し、拡散層であるカーボンクロス(厚さ350μm)に白金ルテニウム量が1mg/cm2になるように塗布して乾燥した。次に、120℃、10MPaの条件で2分間熱プレスを行ない電極として成型し、負極を得た。
【0047】
電極の大きさは正極、負極ともに縦30mm、横30mm、厚さ390μmとした。従って、各触媒層の厚さは40μmである。
【0048】
電解質層は、デュポン社製の“ナフィオン117”(商品名)を用い、正極および負極でこの電解質層を挟持し、120℃、10MPaの条件で3分間熱プレスを行ない、電極・電解質一体化物を作製した。
【0049】
正極の外側にはカバー板を配置した。カバー板は、縦60mm、横60mm、厚さ2mmで、電極と接する側の中央部に縦32mm、横32mmの正方形の窪み(凹部)が100μmの深さで設けられたステンレス(SUS316)に絶縁性の塗膜として日本ペイント社製のフェノール樹脂系塗料“マイカスA”(商品名)を塗布したもので構成した。カバー板には空気孔が設けられ、その空気孔と接する部分に正極集電体を配置した。正極集電体は縦30mm、横30mm、厚さ100μmの金メッシュにリード線を取り付けたものを用いた。
【0050】
負極の外側には液体燃料を貯蔵する燃料タンクを設けた。液体燃料としては、5質量%のメタノール水溶液を用いた。燃料タンクは、縦60mm、横60mm、奥行き30mmの箱状で、電極と接する側の中央部に縦32mm、横32mmの正方形の窪み(凹部)が100μmの深さで設けられたステンレス(SUS316、厚さ2mm)に絶縁性の塗膜として上記フェノール樹脂系塗料“マイカスA”を塗布したもので形成した。また、燃料タンクには燃料供給孔を設け、その燃料供給孔と接する部分に負極集電体を配置した。負極集電体は正極集電体と同様の寸法および材質で構成した。
【0051】
さらに、燃料タンクの窪みの周辺部には、燃料漏れ防止のためのパッキンを配置した。パッキンは、縦60mm、横60mm、厚さ150μmで、中央部に縦32mm、横32mmの正方形の穴が電極収納のために空けられたシリコーンゴム製のパッキンで構成した。
【0052】
次に、ボルトとナットでカバー板と燃料タンクとを締め付けた。
【0053】
以上より、本実施例では、加圧後の正極集電体と負極集電体との間の距離から加圧後の電解質の厚さを引いた値Aは、カバー板の窪みの深さ(100μm)と燃料タンクの窪みの深さ(100μm)とパッキンの厚さ(150μm)との和から、正極集電体の厚さ(100μm)と負極集電体の厚さ(100μm)との和を引いた150μmとなる。
【0054】
また、加圧前の正極の拡散層の厚さ(350μm)と加圧前の負極の拡散層の厚さ(350μm)との和Bは、700μmとなる。さらに、加圧前の正極の触媒層の厚さ(40μm)と加圧前の負極の触媒層の厚さ(40μm)との和Cは、80μmとなる。
【0055】
従って、本実施例では、A=0.10×B+Cの状態で加圧されていることになる。
【0056】
(実施例2)
本実施例は、パッキンの厚さを220μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.20×B+Cの状態で加圧した。
【0057】
(実施例3)
本実施例は、パッキンの厚さを300μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.31×B+Cの状態で加圧した。
【0058】
(実施例4)
本実施例は、パッキンの厚さを360μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.40×B+Cの状態で加圧した。
【0059】
(実施例5)
本実施例は、パッキンの厚さを430μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.50×B+Cの状態で加圧した。
【0060】
(実施例6)
本実施例は、パッキンの厚さを500μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.60×B+Cの状態で加圧した。
【0061】
(実施例7)
本実施例は、パッキンの厚さを630μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.79×B+Cの状態で加圧した。
【0062】
(比較例1)
本比較例は、パッキンの厚さを120μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.06×B+Cの状態で加圧した。
【0063】
(比較例2)
本比較例は、パッキンの厚さを700μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.89×B+Cの状態で加圧した。
【0064】
(比較例3)
本比較例は、パッキンの厚さを780μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=1.00×B+Cの状態で加圧した。
【0065】
(実施例8)
以下のようにして、図2と同様の構造の燃料電池を作製した。
【0066】
カバー板および燃料タンクには窪みを設けず、パッキンの厚さを350μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。
【0067】
本実施例では、加圧後の正極集電体と負極集電体との間の距離から加圧後の電解質の厚さを引いた値Aは、パッキンの厚さ(350μm)から、正極集電体の厚さ(100μm)と負極集電体の厚さ(100μm)との和を引いた150μmとなる。従って、本実施例では、A=0.10×B+Cの状態で加圧されていることになる。
【0068】
(実施例9)
本実施例は、パッキンの厚さを420μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.20×B+Cの状態で加圧した。
【0069】
(実施例10)
本実施例は、パッキンの厚さを500μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.31×B+Cの状態で加圧した。
【0070】
(実施例11)
本実施例は、パッキンの厚さを560μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.40×B+Cの状態で加圧した。
【0071】
(実施例12)
本実施例は、パッキンの厚さを630μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.50×B+Cの状態で加圧した。
【0072】
(実施例13)
本実施例は、パッキンの厚さを700μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.60×B+Cの状態で加圧した。
【0073】
(実施例14)
本実施例は、パッキンの厚さを830μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.79×B+Cの状態で加圧した。
【0074】
(比較例4)
本比較例は、パッキンの厚さを320μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.06×B+Cの状態で加圧した。
【0075】
(比較例5)
本比較例は、パッキンの厚さを900μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.89×B+Cの状態で加圧した。
【0076】
(比較例6)
本比較例は、パッキンの厚さを980μmとした以外は実施例8と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=1.00×B+Cの状態で加圧した。
【0077】
(実施例15)
以下のようにして、図3と類似の構造の燃料電池を作製した。
【0078】
燃料タンクには窪みを設けず、パッキンの厚さを250μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。
【0079】
本実施例では、加圧後の正極集電体と負極集電体との間の距離から加圧後の電解質の厚さを引いた値Aは、カバー板の窪みの深さ(100μm)とパッキンの厚さ(250μm)との和から、正極集電体の厚さ(100μm)と負極集電体の厚さ(100μm)との和を引いた150μmとなる。従って、本実施例では、A=0.10×B+Cの状態で加圧されていることになる。
【0080】
(実施例16)
本実施例は、パッキンの厚さを320μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.20×B+Cの状態で加圧した。
【0081】
(実施例17)
本実施例は、パッキンの厚さを400μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.31×B+Cの状態で加圧した。
【0082】
(実施例18)
本実施例は、パッキンの厚さを460μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.40×B+Cの状態で加圧した。
【0083】
(実施例19)
本実施例は、パッキンの厚さを530μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.50×B+Cの状態で加圧した。
【0084】
(実施例20)
本実施例は、パッキンの厚さを600μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.60×B+Cの状態で加圧した。
【0085】
(実施例21)
本実施例は、パッキンの厚さを730μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.79×B+Cの状態で加圧した。
【0086】
(比較例7)
本比較例は、パッキンの厚さを220μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.06×B+Cの状態で加圧した。
【0087】
(比較例8)
本比較例は、パッキンの厚さを800μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.89×B+Cの状態で加圧した。
【0088】
(比較例9)
本比較例は、パッキンの厚さを880μmとした以外は実施例15と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=1.00×B+Cの状態で加圧した。
【0089】
(実施例22)
本実施例は、正極の白金量を5mg/cm2、負極の白金ルテニウム量を5mg/cm2、正極、負極の厚さをそれぞれ550μm(拡散層厚さ350μm、触媒層厚さ200μm)、パッキンの厚さを470μmとした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作製した。
【0090】
以上より、本実施例では、加圧後の正極集電体と負極集電体との間の距離から加圧後の電解質の厚さを引いた値Aは、カバー板の窪みの深さ(100μm)と燃料タンクの窪みの深さ(100μm)とパッキンの厚さ(470μm)との和から、正極集電体の厚さ(100μm)と負極集電体の厚さ(100μm)との和を引いた470μmとなる。
【0091】
また、加圧前の正極の拡散層の厚さ(350μm)と加圧前の負極の拡散層の厚さ(350μm)との和Bは、700μmとなる。さらに、加圧前の正極の触媒層の厚さ(200μm)と加圧前の負極の触媒層の厚さ(200μm)との和Cは、400μmとなる。
【0092】
従って、本実施例では、A=0.10×B+Cの状態で加圧されていることになる。
【0093】
(実施例23)
本実施例は、パッキンの厚さを540μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.20×B+Cの状態で加圧した。
【0094】
(実施例24)
本実施例は、パッキンの厚さを620μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.31×B+Cの状態で加圧した。
【0095】
(実施例25)
本実施例は、パッキンの厚さを680μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.40×B+Cの状態で加圧した。
【0096】
(実施例26)
本実施例は、パッキンの厚さを750μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.50×B+Cの状態で加圧した。
【0097】
(実施例27)
本実施例は、パッキンの厚さを820μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.60×B+Cの状態で加圧した。
【0098】
(実施例28)
本実施例は、パッキンの厚さを950μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.79×B+Cの状態で加圧した。
【0099】
(比較例10)
本比較例は、パッキンの厚さを440μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.06×B+Cの状態で加圧した。
【0100】
(比較例11)
本比較例は、パッキンの厚さを1020μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.89×B+Cの状態で加圧した。
【0101】
(比較例12)
本比較例は、パッキンの厚さを1100μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=1.00×B+Cの状態で加圧した。
【0102】
(実施例29)
カバー板および燃料タンクには窪みを設けず、パッキンの厚さを670μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。
【0103】
本実施例では、加圧後の正極集電体と負極集電体との間の距離から加圧後の電解質の厚さを引いた値Aは、パッキンの厚さ(670μm)から、正極集電体の厚さ(100μm)と負極集電体の厚さ(100μm)との和を引いた470μmとなる。従って、本実施例では、A=0.10×B+Cの状態で加圧されていることになる。
【0104】
(実施例30)
本実施例は、パッキンの厚さを740μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.20×B+Cの状態で加圧した。
【0105】
(実施例31)
本実施例は、パッキンの厚さを820μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.31×B+Cの状態で加圧した。
【0106】
(実施例32)
本実施例は、パッキンの厚さを880μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.40×B+Cの状態で加圧した。
【0107】
(実施例33)
本実施例は、パッキンの厚さを950μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.50×B+Cの状態で加圧した。
【0108】
(実施例34)
本実施例は、パッキンの厚さを1020μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.60×B+Cの状態で加圧した。
【0109】
(実施例35)
本実施例は、パッキンの厚さを1150μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.79×B+Cの状態で加圧した。
【0110】
(比較例13)
本比較例は、パッキンの厚さを640μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.06×B+Cの状態で加圧した。
【0111】
(比較例14)
本比較例は、パッキンの厚さを1220μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.89×B+Cの状態で加圧した。
【0112】
(比較例15)
本比較例は、パッキンの厚さを1300μmとした以外は実施例29と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=1.00×B+Cの状態で加圧した。
【0113】
(実施例36)
燃料タンクには窪みを設けず、パッキンの厚さを570μmとした以外は実施例22と同様にして燃料電池を作製した。
【0114】
本実施例では、加圧後の正極集電体と負極集電体との間の距離から加圧後の電解質の厚さを引いた値Aは、カバー板の窪みの深さ(100μm)とパッキンの厚さ(570μm)との和から、正極集電体の厚さ(100μm)と負極集電体の厚さ(100μm)との和を引いた470μmとなる。従って、本実施例では、A=0.10×B+Cの状態で加圧されていることになる。
【0115】
(実施例37)
本実施例は、パッキンの厚さを640μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.20×B+Cの状態で加圧した。
【0116】
(実施例38)
本実施例は、パッキンの厚さを720μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.31×B+Cの状態で加圧した。
【0117】
(実施例39)
本実施例は、パッキンの厚さを780μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.40×B+Cの状態で加圧した。
【0118】
(実施例40)
本実施例は、パッキンの厚さを850μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.50×B+Cの状態で加圧した。
【0119】
(実施例41)
本実施例は、パッキンの厚さを920μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.60×B+Cの状態で加圧した。
【0120】
(実施例42)
本実施例は、パッキンの厚さを1050μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本実施例では、A=0.79×B+Cの状態で加圧した。
【0121】
(比較例16)
本比較例は、パッキンの厚さを540μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.06×B+Cの状態で加圧した。
【0122】
(比較例17)
本比較例は、パッキンの厚さを1120μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=0.89×B+Cの状態で加圧した。
【0123】
(比較例18)
本比較例は、パッキンの厚さを1200μmとした以外は実施例36と同様にして燃料電池を作製した。本比較例では、A=1.00×B+Cの状態で加圧した。
【0124】
以上のように作製した各燃料電池に対して、温度20℃の下で500mAの電流を印加したときの作動電圧を測定した。その結果を表1、表2に示す。なお、表1、表2のxは、式A=xB+CにおけるBの係数xである。
【0125】
【表1】
【0126】
【表2】
【0127】
触媒量が1mg/cm2の場合は表1から明らかなように、実施例1〜21が示した電圧に比べ、比較例1〜9が示した作動電圧は低かった。これは、比較例1、4および7では、電極・電解質一体化物への加圧が大きすぎて、電極が押しつぶされて電極内部への空気とメタノールの拡散が不十分となって、拡散抵抗が増加したためと考えられる。また、比較例2、3、5、6、8および9では、電極・電解質一体化物への加圧がないか、または加圧が小さすぎて、電極と集電体の接触が不十分となって、電子抵抗が増加したためと考えられる。
【0128】
触媒量が5mg/cm2の場合は表2から明らかなように、実施例22〜42が示した電圧に比べ、比較例10〜18の示した電圧は低い。これも表1の場合と同様に考えることができる。
【0129】
これらの結果より、A=0.1×B+CからA=0.8×B+Cの範囲内で加圧することにより、正極の拡散層と触媒層および負極の拡散層と触媒層が適度な加圧状態を維持できるため、電池の内部抵抗の中でも特に電子抵抗と拡散抵抗を低減でき、燃料電池の出力を向上できることが分かる。
【0130】
次に、本発明の第2の燃料電池を実施例に基づき具体的に説明する。
【0131】
(実施例43)
以下のようにして、図4と同様の構造の燃料電池を作製した。
【0132】
正極は以下のようにして作製した。先ず、ライオンアクゾ社製の“ケッチェンブラックEC”(商品名)を50質量部、平均粒子径3nmの白金微粒子を50質量部担持した白金担持カーボンを10質量部、エレクトロケミ(Electrochem)社製のプロトン伝導性物質“ナフィオン(Nafion)”(商品名、固形分濃度5質量%)を75質量部、バインダとしてダイキン社製のポリテトラフルオロエチレンエマルジョン溶液“D1”(商品名、エマルジョン濃度60質量%)を10質量部および水を5質量部準備した。これらをホモジナイザーで混合分散し、拡散層であるカーボンクロスに白金量が0.45mg/cm2になるように塗布して乾燥した。次に、120℃、10MPaの条件で2分間熱プレスを行ない電極として成型し、正極を得た。
【0133】
負極は以下のように作製した。先ず、上記“ケッチェンブラックEC”を50質量部、平均粒子径3nmの白金ルテニウム合金(合金比1:1)微粒子を50質量部担持した白金担持カーボンを10質量部、上記“ナフィオン”を75質量部、バインダとして上記ポリテトラフルオロエチレンエマルジョン溶液“D1”を5質量部および水を10質量部準備した。これらをホモジナイザーで均一に混合分散し、拡散層であるカーボンクロスに白金ルテニウム量が0.55mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:122%)になるように塗布して乾燥した。次に、120℃、10MPaの条件で2分間熱プレスを行ない電極として成型し、負極を得た。
【0134】
電解質層は、デュポン社製の“ナフィオン117”(商品名)を用い、正極および負極でこの電解質層を挟持し、120℃、10MPaの条件で3分間熱プレスを行ない、電極・電解質一体化物を作製した。なお、電極面積は正極、負極ともに10cm2とした。
【0135】
正極の電解質層と反対側に設けられているカバー板および燃料タンクは、ステンレス(SUS316)に絶縁性の塗膜として日本ペイント社製のフェノール樹脂系塗料“マイカスA”(商品名)を塗布したもので構成した。正極集電体は厚さ10μmの金製のシートからなり、エポキシ樹脂を用いて正極と接着した。液体燃料としては、5質量%のメタノール水溶液を用いた。負極集電体は正極集電体と同様の材質で構成した。気液分離膜は細孔を持つPTFE製の膜から構成した。
【0136】
(実施例44)
本実施例は、正極の白金量が0.33mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.67mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:203%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0137】
(実施例45)
本実施例は、正極の白金量が0.25mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.75mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:300%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0138】
(実施例46)
本実施例は、正極の白金量が0.2mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.8mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:400%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0139】
(実施例47)
本実施例は、正極の白金量が0.17mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.83mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:488%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0140】
(比較例19)
本比較例は、正極の白金量が0.6mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.4mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:67%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0141】
(比較例20)
本比較例は、正極の白金量が0.5mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.5mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:100%)になるように塗布した以外は実施例43と同様に燃料電池を作製した。
【0142】
(比較例21)
本比較例は、正極の白金量が0.14mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.86mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:614%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0143】
(比較例22)
本比較例は、正極の白金量が0.12mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が0.88mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:733%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0144】
(実施例48)
本実施例は、正極の白金量が2.25mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が2.75mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:122%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0145】
(実施例49)
本実施例は、正極の白金量が1.7mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が3.3mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:194%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0146】
(実施例50)
本実施例は、正極の白金量が1.25mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が3.75mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:300%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0147】
(実施例51)
本実施例は、正極の白金量が1mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が4mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:400%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0148】
(実施例52)
本実施例は、正極の白金量が0.84mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が4.16mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:495%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0149】
(比較例23)
本比較例は、正極の白金量が3mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が2mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:67%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0150】
(比較例24)
本比較例は、正極の白金量が2.5mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が2.5mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:100%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0151】
(比較例25)
本比較例は、正極の白金量が0.7mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が4.3mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:614%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0152】
(比較例26)
本比較例は、正極の白金量が0.6mg/cm2、負極の白金ルテニウム量が4.4mg/cm2(正極の触媒量に対する割合:733%)になるように塗布した以外は実施例43と同様にして燃料電池を作製した。
【0153】
以上のように作製した燃料電池に対して、温度20℃の下で200mAの電流を印加したときの出力を測定し、触媒利用率を計算した。その結果を表3に示す。ここで、触媒利用率は、電池の出力を使用した全触媒量で割って算出した値であり、これにより触媒を電池の反応にどれだけ有効に使えたかを判断することができる。
【0154】
なお、表3において、実施例43〜47および比較例19〜22は、正極、負極を合わせた単位面積当たりの総触媒量が1mg/cm2の場合であり、実施例48〜52および比較例23〜26は、正極、負極を合わせた単位面積当たりの総触媒量が5mg/cm2の場合である。
【0155】
【表3】
【0156】
表3から明らかなように、正極に対する負極の触媒量の割合が120〜500%の実施例43〜47および実施例48〜52が示した出力および触媒利用率に比べて、比較例19〜22および比較例23〜26が示した出力および触媒利用率は低かった。これは、比較例19、20、23および24では、正極に対して相対的に分極の大きな負極の性能が十分に得られなかったためと考えられる。比較例21、22、25および26は、相対的に正極の分極が大きくなってしまったためと考えられる。
【0157】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の燃料電池は、加圧前と加圧後の電極の寸法関係を特定範囲に限定すること、また正極と負極の触媒量の関係を特定範囲に限定することにより、電池の内部抵抗を低減させて高出力の燃料電池を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の燃料電池の一形態における加圧前の状態の断面模式図である。
【図2】本発明の第1の燃料電池の他の形態における加圧前の状態の断面模式図である。
【図3】本発明の第1の燃料電池のさらに他の形態における加圧前の状態の断面模式図である。
【図4】本発明の第2の燃料電池における一形態の断面模式図である。
【符号の説明】
1 カバー板
2 空気孔
3 正極集電体
3a リード線
4 電極・電解質一体化物
4a 正極拡散層
4b 正極触媒層
4c 電解質層
4d 負極触媒層
4e 負極拡散層
5 燃料タンク
5a 液体燃料
6 負極集電体
6a リード線
7 燃料供給孔
8 パッキン
8a 貫通孔
9 凹部
10 凹部
11 ボルト
12 ナット
21 空気孔
22 カバー板
23 燃料タンク
23a 燃料供給孔
24 液体燃料
25 燃料吸い上げ材
26a 気液分離膜
26b 気液分離孔兼燃料充填口
27 集電体
28 正極
28a 拡散層
28b 触媒層
29 負極
29a 拡散層
29b 触媒層
30 電解質層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel cell.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the widespread use of cordless devices such as personal computers and mobile phones, secondary batteries as power sources are increasingly required to be smaller and have higher capacities. Currently, lithium ion secondary batteries have been put into practical use as secondary batteries that have high energy density and can be reduced in size and weight, and demand for portable power sources is increasing. However, depending on the type of cordless device used, this lithium secondary battery has not yet reached a level that guarantees sufficient continuous use time.
[0003]
Under such circumstances, a fuel cell is expected as a battery that can meet the above demand. In particular, a direct methanol fuel cell that directly uses methanol, which is a liquid fuel, for the reaction of the cell does not require a blower that supplies air to the cell body or a pump that supplies fuel, and thus can be miniaturized. This is promising as a portable power source in the future (see, for example, Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2000-268836 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the direct methanol fuel cell has many problems at present and has not been put into practical use. One of the problems is that the output is low due to the large internal resistance of the battery. The internal resistance of the battery includes electronic resistance, reaction resistance, diffusion resistance, and the like. The electron resistance is a resistance that inhibits the flow of electrons, the reaction resistance is a resistance that mainly inhibits methanol oxidation at the negative electrode, and the diffusion resistance is a resistance that inhibits movement of oxygen and fuel. Therefore, in order to increase the output of the direct methanol fuel cell and put it to practical use, it is important to comprehensively reduce these internal resistances.
[0006]
Therefore, the present invention reduces the internal resistance of the battery by limiting the dimensional relationship between the electrode before and after pressurization to a specific range, and limiting the relationship between the catalyst amount of the positive electrode and the negative electrode to a specific range. Thus, a high output fuel cell is provided.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
A first fuel cell according to the present invention includes a positive electrode that reduces oxygen, a negative electrode that oxidizes fuel, an electrolyte provided between the positive electrode and the negative electrode, a positive electrode current collector in contact with the positive electrode, A fuel cell comprising a negative electrode current collector in contact with a negative electrode,
The positive electrode and the negative electrode are respectivelyMade of porous carbon materialA diffusion layer;It consists of carbon powder carrying a catalyst, proton conductive material and fluororesin binder.With the catalyst layerLaminated and formed by hot pressing at a pressure of 3-50 MPa,
Between the positive electrode current collector and the negative electrode current collector, the positive electrode diffusion layer and the catalyst layer, the negative electrode diffusion layer and the catalyst layer, and the electrolyte are arranged in a pressurized state,
A value obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector after pressurization and the negative electrode current collector is A, and the thickness of the diffusion layer of the positive electrode before pressurization is added. B is the sum of the thickness of the diffusion layer of the negative electrode before pressing, C is the sum of the thickness of the catalyst layer of the positive electrode before pressing and the thickness of the catalyst layer of the negative electrode before pressing, and A = xB + C if you did this,
C is 80 μm or more and 400 μm or less,
The positive electrode and the negative electrode are pressurized so that x is in a range of 0.1 or more and 0.8 or less between the positive electrode current collector and the negative electrode current collector. .
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, an embodiment of the first fuel cell of the present invention will be described.
[0010]
In one embodiment of the first fuel cell of the present invention, A is a value obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector after pressurization and the negative electrode current collector. B is the sum of the thickness of the positive electrode diffusion layer and the thickness of the negative electrode diffusion layer before pressurization, and C is the sum of the thickness of the positive electrode catalyst layer before pressurization and the thickness of the negative electrode catalyst layer before pressurization. , And A = xB + C, the positive electrode and the negative electrode are between the positive electrode current collector and the negative electrode current collector, and x is 0.1 or more and 0.8 or less, more preferably 0.2 or more and 0.6 or less, More preferably, the pressure is applied so as to be in the range of 0.25 to 0.5.
[0011]
Thus, by applying pressure so that A = 0.1 × B + C is within the range of A = 0.8 × B + C, the positive diffusion layer and the catalyst layer, and the negative diffusion layer and the catalyst layer are appropriately pressurized. Since the state can be maintained, electronic resistance and diffusion resistance can be particularly reduced among the internal resistances described above, and the output of the fuel cell can be improved. That is, when this pressurization is made smaller than the state of A = 0.8 × B + C (when x exceeds 0.8), the contact between the electrode and the current collector becomes loose and the electronic resistance increases. . In addition, when this pressure is set larger than the state of A = 0.1 × B + C (when x is less than 0.1), the pores in the electrode are crushed and the number thereof is reduced, resulting in an electrode reaction. Necessary air and fuel diffusibility is reduced and diffusion resistance is increased.
[0012]
The fuel cell according to the present embodiment further includes a cover plate including a recess, a fuel storage unit including the recess, and a packing including a through hole, the positive electrode is disposed in the recess of the cover plate, and the negative electrode is the fuel storage unit. It is preferable that a packing is disposed around the recess of the fuel storage unit. By providing the packing, when the cover plate and the fuel storage unit are pressurized, the sealing performance is enhanced, and fuel leakage can be reliably prevented.
[0013]
In the fuel cell of the present embodiment, it is preferable that the positive electrode, the negative electrode, and the electrolyte form an electrode / electrolyte integrated product. This is because it is easy to handle the components during battery manufacture.
[0014]
Next, an embodiment of the first fuel cell of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0015]
(Embodiment 1a)
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of a state before pressurization in one embodiment of the first fuel cell of the present invention.
[0016]
In FIG. 1, the fuel cell of this embodiment includes an electrode / electrolyte integrated
[0017]
The
[0018]
For example, the sum of the thickness of the positive
[0019]
1, the
[0020]
A value obtained by subtracting the thickness of the
[0021]
Here, the degree of pressurization of the
[0022]
The negative electrode is configured, for example, by laminating a negative
[0023]
A method for producing a negative electrode using the above materials will be described. First, a carbon powder carrying the catalyst, a proton conductive material, a fluororesin binder, water and an organic solvent are uniformly dispersed to form a slurry. The solid content of the slurry is preferably 1 to 70 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the total mass of the slurry. This is because an appropriate viscosity can be obtained within this range. These materials can be dispersed using, for example, a ball mill, a homogenizer, an ultrasonic disperser, or the like, but is not limited thereto. Moreover, as said organic solvent, methanol, ethanol, a propanol, butanol etc. can be used, for example.
[0024]
Thereafter, the slurry obtained above is applied to the negative
[0025]
The positive electrode is configured by, for example, laminating a positive
[0026]
Next, the
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
(Embodiment 1b)
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of a state before pressurization in another embodiment of the first fuel cell of the present invention. In the present embodiment, a fuel cell is manufactured in the same manner as in the embodiment 1a except that the recess 9 (FIG. 1) of the
[0030]
(Embodiment 1c)
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of a state before pressurization in still another embodiment of the first fuel cell of the present invention. In the present embodiment, a fuel cell was manufactured in the same manner as in the embodiment 1a except that the recess 10 (FIG. 1) of the
[0031]
Next, an embodiment of the second fuel cell of the present invention will be described.
[0032]
In one embodiment of the second fuel cell of the present invention, the mass per unit area of the catalyst contained in the negative electrode catalyst layer is 120% or more with respect to the mass per unit area of the catalyst contained in the positive electrode catalyst layer. It is 500% or less, more preferably 125% or more and 400% or less, and still more preferably 130% or more and 300% or less.
[0033]
Thereby, since the oxidation of the fuel in the negative electrode becomes smooth, the reaction resistance of the negative electrode can be reduced among the aforementioned internal resistances, and the output of the fuel cell can be improved. That is, in the fuel cell of this embodiment, oxygen gas reacts at the positive electrode and liquid fuel reacts at the negative electrode. Conventionally, the catalyst amount of the positive electrode and the catalyst amount of the negative electrode are the same. However, since the reaction at the negative electrode, which is relatively polarized with respect to the positive electrode, has a higher reaction resistance than the reaction at the positive electrode, it is necessary for the positive electrode to have the same amount of catalyst as the positive electrode. In some cases, more than the minimum amount of catalyst may be used. Conversely, in the negative electrode, the amount of catalyst may be insufficient and reaction resistance may increase. Therefore, the reaction resistance at the negative electrode is reliably reduced by increasing the catalyst amount of the negative electrode within a certain range as compared with the catalyst amount of the positive electrode. When the above value is less than 120%, the performance of the negative electrode having a relatively large polarization with respect to the positive electrode cannot be obtained sufficiently, and when the value exceeds 500%, the polarization of the positive electrode becomes relatively large. Output decreases.
[0034]
In the fuel cell of this embodiment, it is preferable that the positive electrode, the negative electrode, and the electrolyte form an electrode / electrolyte integrated product, and the plurality of electrode / electrolyte integrated products are arranged on the same plane. This is because the thickness of the battery can be reduced.
[0035]
Next, a second fuel cell embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0036]
(Embodiment 2)
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view of one embodiment of the second fuel cell of the present invention. In FIG. 4, the
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
The
[0040]
A
[0041]
A
[0042]
A
[0043]
【Example】
First, the 1st fuel cell of this invention is demonstrated concretely based on an Example. However, the present invention is not limited to the following examples.
[0044]
Example 1
A fuel cell having a structure similar to that shown in FIG. 1 was produced as follows.
[0045]
The positive electrode was produced as follows. First, 50 parts by mass of “Ketjen Black EC” (trade name) manufactured by Lion Akzo, 10 parts by mass of platinum-supported carbon supporting 50 parts by mass of platinum fine particles having an average particle diameter of 3 nm, manufactured by Electrochem, Inc. 75 parts by weight of the proton conductive material “Nafion” (trade name, solid content concentration of 5% by mass) and a polytetrafluoroethylene emulsion solution “D1” (trade name, emulsion concentration of 60 mass) manufactured by Daikin as a binder. %) And 10 parts by mass of water and 5 parts by mass of water were prepared. These were mixed and dispersed with a homogenizer, and the amount of platinum was 1 mg / cm on a carbon cloth (thickness 350 μm) as a diffusion layer.2It was applied and dried. Next, hot pressing was performed for 2 minutes under conditions of 120 ° C. and 10 MPa to form an electrode to obtain a positive electrode.
[0046]
The negative electrode was produced as follows. First, 50 parts by mass of the above-mentioned “Ketjen Black EC”, 10 parts by mass of platinum-supported carbon carrying 50 parts by mass of platinum ruthenium alloy (alloy ratio 1: 1) particles having an average particle diameter of 3 nm, and 75 of the above “Nafion”. 5 parts by mass of the polytetrafluoroethylene emulsion solution “D1” and 10 parts by mass of water were prepared as parts by mass and a binder. These are uniformly mixed and dispersed with a homogenizer, and the platinum ruthenium content is 1 mg / cm on the carbon cloth (thickness 350 μm) as the diffusion layer.2It was applied and dried. Next, hot pressing was performed for 2 minutes at 120 ° C. and 10 MPa to form an electrode, thereby obtaining a negative electrode.
[0047]
The electrodes were 30 mm long, 30 mm wide, and 390 μm thick for both the positive and negative electrodes. Therefore, the thickness of each catalyst layer is 40 μm.
[0048]
As the electrolyte layer, “Nafion 117” (trade name) manufactured by DuPont is used. The electrolyte layer is sandwiched between the positive electrode and the negative electrode, and is subjected to hot pressing at 120 ° C. and 10 MPa for 3 minutes to obtain an electrode / electrolyte integrated product. Produced.
[0049]
A cover plate was disposed outside the positive electrode. The cover plate is 60 mm long, 60 mm wide, and 2 mm thick. It is insulated from stainless steel (SUS316) in which a square recess (recess) of 32 mm long and 32 mm wide is provided at a depth of 100 μm in the center on the side in contact with the electrode. The coating film was formed by applying a phenolic resin paint “Mycus A” (trade name) manufactured by Nippon Paint Co., Ltd. The cover plate was provided with air holes, and a positive electrode current collector was disposed at a portion in contact with the air holes. The positive electrode current collector used was a gold mesh having a length of 30 mm, a width of 30 mm, and a thickness of 100 μm, with a lead wire attached thereto.
[0050]
A fuel tank for storing liquid fuel was provided outside the negative electrode. As the liquid fuel, a 5% by mass aqueous methanol solution was used. The fuel tank has a box shape with a length of 60 mm, a width of 60 mm, and a depth of 30 mm, and a stainless steel (SUS316, SUS316, 32 mm long and 32 mm wide square recess (concave portion) provided at a central portion on the side in contact with the electrode at a depth of 100 μm. The above-mentioned phenol resin paint “Mycus A” was applied as an insulating coating film to a thickness of 2 mm). Further, a fuel supply hole was provided in the fuel tank, and a negative electrode current collector was disposed at a portion in contact with the fuel supply hole. The negative electrode current collector was composed of the same dimensions and materials as the positive electrode current collector.
[0051]
Further, a packing for preventing fuel leakage was disposed in the periphery of the recess of the fuel tank. The packing was composed of silicone rubber packing having a length of 60 mm, a width of 60 mm, and a thickness of 150 μm, and a square hole having a length of 32 mm and a width of 32 mm was opened in the center for accommodating electrodes.
[0052]
Next, the cover plate and the fuel tank were tightened with bolts and nuts.
[0053]
As described above, in this example, the value A obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector after pressurization and the negative electrode current collector is the depth of the depression of the cover plate ( The sum of the thickness of the positive electrode current collector (100 μm) and the thickness of the negative electrode current collector (100 μm) from the sum of the depth of the fuel tank recess (100 μm) and the thickness of the packing (150 μm) Is 150 μm.
[0054]
Further, the sum B of the thickness (350 μm) of the positive electrode diffusion layer before pressurization and the thickness of the negative electrode diffusion layer (350 μm) before pressurization is 700 μm. Furthermore, the sum C of the thickness (40 μm) of the positive electrode catalyst layer before pressurization and the thickness of the negative electrode catalyst layer (40 μm) before pressurization is 80 μm.
[0055]
Therefore, in this embodiment, the pressure is applied in a state of A = 0.10 × B + C.
[0056]
(Example 2)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 220 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.20 × B + C.
[0057]
(Example 3)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 300 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.31 × B + C.
[0058]
(Example 4)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 360 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.40 × B + C.
[0059]
(Example 5)
In this example, a fuel cell was produced in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 430 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.50 × B + C.
[0060]
(Example 6)
In this example, a fuel cell was produced in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 500 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.60 × B + C.
[0061]
(Example 7)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 630 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.79 × B + C.
[0062]
(Comparative Example 1)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 120 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.06 × B + C.
[0063]
(Comparative Example 2)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 700 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.89 × B + C.
[0064]
(Comparative Example 3)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the packing was 780 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 1.00 × B + C.
[0065]
(Example 8)
A fuel cell having the same structure as that shown in FIG. 2 was produced as follows.
[0066]
A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 1 except that the cover plate and the fuel tank were not provided with a recess and the thickness of the packing was 350 μm.
[0067]
In this example, the value A obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector after pressurization and the negative electrode current collector is obtained from the thickness of the packing (350 μm). It is 150 μm obtained by subtracting the sum of the thickness of the electric current (100 μm) and the thickness of the negative electrode current collector (100 μm). Therefore, in this embodiment, the pressure is applied in a state of A = 0.10 × B + C.
[0068]
Example 9
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 420 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.20 × B + C.
[0069]
(Example 10)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 500 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.31 × B + C.
[0070]
(Example 11)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 560 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.40 × B + C.
[0071]
Example 12
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 630 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.50 × B + C.
[0072]
(Example 13)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 700 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.60 × B + C.
[0073]
(Example 14)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 830 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.79 × B + C.
[0074]
(Comparative Example 4)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 320 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.06 × B + C.
[0075]
(Comparative Example 5)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 900 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.89 × B + C.
[0076]
(Comparative Example 6)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 8 except that the thickness of the packing was 980 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 1.00 × B + C.
[0077]
(Example 15)
A fuel cell having a structure similar to that shown in FIG. 3 was produced as follows.
[0078]
A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 1 except that no depression was provided in the fuel tank and the thickness of the packing was 250 μm.
[0079]
In this example, the value A obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector and the negative electrode current collector after pressurization is the depth (100 μm) of the depression of the cover plate. The sum of the thickness of the packing (250 μm) and the sum of the thickness of the positive electrode current collector (100 μm) and the thickness of the negative electrode current collector (100 μm) is 150 μm. Therefore, in this embodiment, the pressure is applied in a state of A = 0.10 × B + C.
[0080]
(Example 16)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 320 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.20 × B + C.
[0081]
(Example 17)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 400 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.31 × B + C.
[0082]
(Example 18)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 460 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.40 × B + C.
[0083]
Example 19
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 530 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.50 × B + C.
[0084]
(Example 20)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 600 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.60 × B + C.
[0085]
(Example 21)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 730 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.79 × B + C.
[0086]
(Comparative Example 7)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 220 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.06 × B + C.
[0087]
(Comparative Example 8)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 800 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.89 × B + C.
[0088]
(Comparative Example 9)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 15 except that the thickness of the packing was 880 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 1.00 × B + C.
[0089]
(Example 22)
In this example, the amount of platinum in the positive electrode is 5 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 5 mg / cm2A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the positive electrode and the negative electrode was 550 μm (diffusion layer thickness 350 μm, catalyst layer thickness 200 μm) and the packing thickness was 470 μm.
[0090]
As described above, in this example, the value A obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector after pressurization and the negative electrode current collector is the depth of the depression of the cover plate ( The sum of the thickness of the positive electrode current collector (100 μm) and the thickness of the negative electrode current collector (100 μm) from the sum of the depth of the fuel tank recess (100 μm) and the thickness of the packing (470 μm) Is 470 μm.
[0091]
Further, the sum B of the thickness (350 μm) of the positive electrode diffusion layer before pressurization and the thickness (350 μm) of the negative electrode diffusion layer before pressurization is 700 μm. Furthermore, the sum C of the thickness of the positive electrode catalyst layer before pressurization (200 μm) and the thickness of the negative electrode catalyst layer before pressurization (200 μm) is 400 μm.
[0092]
Therefore, in this embodiment, the pressure is applied in a state of A = 0.10 × B + C.
[0093]
(Example 23)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 540 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.20 × B + C.
[0094]
(Example 24)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 620 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.31 × B + C.
[0095]
(Example 25)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 680 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.40 × B + C.
[0096]
(Example 26)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 750 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.50 × B + C.
[0097]
(Example 27)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 820 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.60 × B + C.
[0098]
(Example 28)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 950 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.79 × B + C.
[0099]
(Comparative Example 10)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 440 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.06 × B + C.
[0100]
(Comparative Example 11)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 1020 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.89 × B + C.
[0101]
(Comparative Example 12)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 22 except that the thickness of the packing was 1100 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 1.00 × B + C.
[0102]
(Example 29)
A fuel cell was produced in the same manner as in Example 22 except that the cover plate and the fuel tank were not provided with a recess and the thickness of the packing was changed to 670 μm.
[0103]
In this example, the value A obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector after pressurization and the negative electrode current collector is obtained from the thickness of the packing (670 μm). It is 470 μm obtained by subtracting the sum of the thickness of the electric current body (100 μm) and the thickness of the negative electrode current collector (100 μm). Therefore, in this embodiment, the pressure is applied in a state of A = 0.10 × B + C.
[0104]
(Example 30)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 740 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.20 × B + C.
[0105]
(Example 31)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 820 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.31 × B + C.
[0106]
(Example 32)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 880 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.40 × B + C.
[0107]
(Example 33)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 950 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.50 × B + C.
[0108]
(Example 34)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 1020 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.60 × B + C.
[0109]
(Example 35)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 1150 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.79 × B + C.
[0110]
(Comparative Example 13)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 640 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.06 × B + C.
[0111]
(Comparative Example 14)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 1220 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.89 × B + C.
[0112]
(Comparative Example 15)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 29 except that the thickness of the packing was 1300 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 1.00 × B + C.
[0113]
(Example 36)
A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 22 except that the fuel tank was not provided with a depression and the thickness of the packing was changed to 570 μm.
[0114]
In this example, the value A obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector and the negative electrode current collector after pressurization is the depth (100 μm) of the recess of the cover plate. The sum of the thickness of the packing (570 μm) and the sum of the thickness of the positive electrode current collector (100 μm) and the thickness of the negative electrode current collector (100 μm) is 470 μm. Therefore, in this embodiment, the pressure is applied in a state of A = 0.10 × B + C.
[0115]
(Example 37)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 640 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.20 × B + C.
[0116]
(Example 38)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 720 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.31 × B + C.
[0117]
(Example 39)
In this example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 780 μm. In this example, the pressure was applied in a state of A = 0.40 × B + C.
[0118]
(Example 40)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 850 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.50 × B + C.
[0119]
(Example 41)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 920 μm. In this example, the pressure was applied in the state of A = 0.60 × B + C.
[0120]
(Example 42)
In this example, a fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 1050 μm. In this example, pressurization was performed in a state of A = 0.79 × B + C.
[0121]
(Comparative Example 16)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 540 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.06 × B + C.
[0122]
(Comparative Example 17)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 1120 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 0.89 × B + C.
[0123]
(Comparative Example 18)
In this comparative example, a fuel cell was manufactured in the same manner as in Example 36 except that the thickness of the packing was 1200 μm. In this comparative example, pressure was applied in a state of A = 1.00 × B + C.
[0124]
The operating voltage when a current of 500 mA was applied to each fuel cell produced as described above at a temperature of 20 ° C. was measured. The results are shown in Tables 1 and 2. Note that x in Tables 1 and 2 is the coefficient x of B in the formula A = xB + C.
[0125]
[Table 1]
[0126]
[Table 2]
[0127]
Catalyst amount is 1mg / cm2As is apparent from Table 1, the operating voltages shown in Comparative Examples 1 to 9 were lower than the voltages shown in Examples 1 to 21. This is because in Comparative Examples 1, 4 and 7, the pressure applied to the electrode / electrolyte integrated body was too great, the electrode was crushed, and the diffusion of air and methanol into the electrode became insufficient, resulting in a diffusion resistance. This is thought to be due to the increase. In Comparative Examples 2, 3, 5, 6, 8, and 9, there is no pressurization to the electrode / electrolyte integrated product, or the pressurization is too small, and the contact between the electrode and the current collector becomes insufficient. This is probably because the electronic resistance increased.
[0128]
Catalyst amount is 5mg / cm2As is clear from Table 2, the voltages shown in Comparative Examples 10 to 18 are lower than the voltages shown in Examples 22 to 42. This can be considered similarly to the case of Table 1.
[0129]
From these results, by applying pressure within the range of A = 0.1 × B + C to A = 0.8 × B + C, the positive diffusion layer and the catalyst layer and the negative diffusion layer and the catalyst layer are in an appropriate pressure state. It can be seen that, among the internal resistances of the battery, the electronic resistance and the diffusion resistance can be reduced, and the output of the fuel cell can be improved.
[0130]
Next, the second fuel cell of the present invention will be specifically described based on examples.
[0131]
(Example 43)
A fuel cell having the same structure as that shown in FIG. 4 was produced as follows.
[0132]
The positive electrode was produced as follows. First, 50 parts by mass of “Ketjen Black EC” (trade name) manufactured by Lion Akzo, 10 parts by mass of platinum-supported carbon supporting 50 parts by mass of platinum fine particles having an average particle diameter of 3 nm, manufactured by Electrochem, Inc. 75 parts by weight of the proton conductive material “Nafion” (trade name, solid content concentration of 5% by mass) and a polytetrafluoroethylene emulsion solution “D1” (trade name, emulsion concentration of 60 mass) manufactured by Daikin as a binder. %) And 10 parts by mass of water and 5 parts by mass of water were prepared. These were mixed and dispersed with a homogenizer, and the amount of platinum was 0.45 mg / cm on the carbon cloth as the diffusion layer.2It was applied and dried. Next, hot pressing was performed for 2 minutes under conditions of 120 ° C. and 10 MPa to form an electrode to obtain a positive electrode.
[0133]
The negative electrode was produced as follows. First, 50 parts by mass of the above-mentioned “Ketjen Black EC”, 10 parts by mass of platinum-supported carbon carrying 50 parts by mass of platinum ruthenium alloy (alloy ratio 1: 1) particles having an average particle diameter of 3 nm, and 75 of the above “Nafion”. 5 parts by mass of the polytetrafluoroethylene emulsion solution “D1” and 10 parts by mass of water were prepared as parts by mass and a binder. These are uniformly mixed and dispersed by a homogenizer, and the amount of platinum ruthenium is 0.55 mg / cm in the carbon cloth as the diffusion layer.2It was applied and dried so as to be (ratio to the amount of catalyst of the positive electrode: 122%). Next, hot pressing was performed for 2 minutes at 120 ° C. and 10 MPa to form an electrode, thereby obtaining a negative electrode.
[0134]
As the electrolyte layer, “Nafion 117” (trade name) manufactured by DuPont is used. The electrolyte layer is sandwiched between the positive electrode and the negative electrode, and is subjected to hot pressing at 120 ° C. and 10 MPa for 3 minutes to obtain an electrode / electrolyte integrated product. Produced. The electrode area is 10 cm for both positive and negative electrodes.2It was.
[0135]
The cover plate and fuel tank provided on the side opposite to the electrolyte layer of the positive electrode were coated with a stainless steel (SUS316) phenol resin paint “Mycus A” (trade name) manufactured by Nippon Paint Co., Ltd. as an insulating coating film. Composed of things. The positive electrode current collector was made of a gold sheet having a thickness of 10 μm, and was bonded to the positive electrode using an epoxy resin. As the liquid fuel, a 5% by mass aqueous methanol solution was used. The negative electrode current collector was made of the same material as the positive electrode current collector. The gas-liquid separation membrane was composed of a PTFE membrane having pores.
[0136]
(Example 44)
In this example, the platinum amount of the positive electrode is 0.33 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 0.67 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (cathode amount of positive electrode: 203%).
[0137]
(Example 45)
In this example, the amount of platinum in the positive electrode is 0.25 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 0.75 mg / cm2A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (cathode amount of the positive electrode: 300%).
[0138]
(Example 46)
In this example, the platinum amount of the positive electrode is 0.2 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 0.8 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (the ratio of the positive electrode to the catalyst amount: 400%).
[0139]
(Example 47)
In this example, the platinum amount of the positive electrode is 0.17 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 0.83 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was 488% of the positive electrode catalyst amount.
[0140]
(Comparative Example 19)
In this comparative example, the platinum amount of the positive electrode is 0.6 mg / cm.2The platinum ruthenium content of the negative electrode is 0.4 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was positive electrode catalyst ratio (67%).
[0141]
(Comparative Example 20)
In this comparative example, the platinum amount of the positive electrode is 0.5 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 0.5 mg / cm2A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was 100%.
[0142]
(Comparative Example 21)
In this comparative example, the platinum amount of the positive electrode is 0.14 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 0.86 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was 614%.
[0143]
(Comparative Example 22)
In this comparative example, the platinum amount of the positive electrode is 0.12 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 0.88 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (the ratio of the positive electrode to the catalyst amount: 733%).
[0144]
(Example 48)
In this example, the platinum amount of the positive electrode is 2.25 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 2.75 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (positive electrode ratio: 122%).
[0145]
(Example 49)
In this example, the amount of platinum in the positive electrode is 1.7 mg / cm.2The amount of ruthenium platinum in the negative electrode is 3.3 mg / cm2A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was 194% (the ratio of the positive electrode to the catalyst amount).
[0146]
(Example 50)
In this example, the amount of platinum in the positive electrode is 1.25 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 3.75 mg / cm2A fuel cell was fabricated in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (cathode amount of the positive electrode: 300%).
[0147]
(Example 51)
In this example, the platinum amount of the positive electrode is 1 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 4 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (the ratio of the positive electrode to the catalyst amount: 400%).
[0148]
(Example 52)
In this example, the platinum amount of the positive electrode is 0.84 mg / cm.2The amount of ruthenium platinum in the negative electrode is 4.16 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43, except that the coating was performed so that the ratio was 495% of the positive electrode catalyst amount.
[0149]
(Comparative Example 23)
In this comparative example, the amount of platinum in the positive electrode is 3 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 2 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was positive electrode catalyst ratio (67%).
[0150]
(Comparative Example 24)
In this comparative example, the platinum amount of the positive electrode is 2.5 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 2.5 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43, except that the coating was performed so that the ratio was 100%.
[0151]
(Comparative Example 25)
In this comparative example, the platinum amount of the positive electrode is 0.7 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 4.3 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was 614%.
[0152]
(Comparative Example 26)
In this comparative example, the platinum amount of the positive electrode is 0.6 mg / cm.2The amount of platinum ruthenium in the negative electrode is 4.4 mg / cm2A fuel cell was produced in the same manner as in Example 43 except that the coating was performed so that the ratio was (the ratio of the positive electrode to the catalyst amount: 733%).
[0153]
For the fuel cell produced as described above, the output when a current of 200 mA was applied at a temperature of 20 ° C. was measured, and the catalyst utilization rate was calculated. The results are shown in Table 3. Here, the catalyst utilization rate is a value calculated by dividing the output of the battery by the total amount of catalyst used, and it can be determined how effectively the catalyst can be used for the reaction of the battery.
[0154]
In Table 3, in Examples 43 to 47 and Comparative Examples 19 to 22, the total catalyst amount per unit area including the positive electrode and the negative electrode was 1 mg / cm.2In Examples 48 to 52 and Comparative Examples 23 to 26, the total catalyst amount per unit area including the positive electrode and the negative electrode was 5 mg / cm.2This is the case.
[0155]
[Table 3]
[0156]
As is apparent from Table 3, the ratio of the catalyst amount of the negative electrode to the positive electrode is 120 to 500%, and the comparative examples 19 to 22 are compared with the outputs and the catalyst utilization rates shown in Examples 43 to 47 and Examples 48 to 52. And the output and catalyst utilization which Comparative Examples 23-26 showed were low. This is probably because Comparative Examples 19, 20, 23, and 24 did not provide sufficient performance of the negative electrode having a relatively large polarization with respect to the positive electrode. In Comparative Examples 21, 22, 25 and 26, it is considered that the polarization of the positive electrode is relatively large.
[0157]
【The invention's effect】
As described above, the fuel cell of the present invention limits the dimensional relationship between the electrodes before and after pressurization to a specific range, and limits the relationship between the catalyst amount of the positive electrode and the negative electrode to a specific range. It is possible to provide a high-power fuel cell by reducing the internal resistance of the cell.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a state before pressurization in an embodiment of a first fuel cell of the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of a state before pressurization in another embodiment of the first fuel cell of the present invention.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of a state before pressurization in still another embodiment of the first fuel cell of the present invention.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view of one embodiment of the second fuel cell of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Cover plate
2 Air holes
3 Positive current collector
3a Lead wire
4 Electrode / electrolyte integrated product
4a Positive electrode diffusion layer
4b Cathode catalyst layer
4c Electrolyte layer
4d negative electrode catalyst layer
4e Negative electrode diffusion layer
5 Fuel tank
5a Liquid fuel
6 Negative electrode current collector
6a Lead wire
7 Fuel supply hole
8 Packing
8a Through hole
9 recess
10 recess
11 volts
12 nuts
21 Air hole
22 Cover plate
23 Fuel tank
23a Fuel supply hole
24 Liquid fuel
25 Fuel suction material
26a Gas-liquid separation membrane
26b Gas-liquid separation hole and fuel filling port
27 Current collector
28 Positive electrode
28a Diffusion layer
28b Catalyst layer
29 Negative electrode
29a Diffusion layer
29b Catalyst layer
30 Electrolyte layer
Claims (7)
前記正極および前記負極が、それぞれ、多孔性の炭素材料からなる拡散層と、触媒を担持した炭素粉末、プロトン伝導性物質およびフッ素樹脂バインダからなる触媒層とを積層し、3〜50MPaの圧力の熱プレスにより形成されたものであり、
前記正極集電体と前記負極集電体との間に、前記正極の拡散層と触媒層、前記負極の拡散層と触媒層、および前記電解質が加圧状態で配置され、
加圧後の前記正極集電体と前記負極集電体との間の距離から加圧後の前記電解質の厚さを引いた値をA、加圧前の前記正極の拡散層の厚さと加圧前の前記負極の拡散層の厚さとの和をB、加圧前の前記正極の触媒層の厚さと加圧前の前記負極の触媒層の厚さとの和をC、およびA=xB+Cとした場合、
Cが80μm以上400μm以下であり、
前記正極と前記負極とが、前記正極集電体と前記負極集電体との間で、xが0.1以上0.8以下の範囲になるように加圧されていることを特徴とする燃料電池。A positive electrode for reducing oxygen; a negative electrode for oxidizing fuel; an electrolyte provided between the positive electrode and the negative electrode; a positive electrode current collector in contact with the positive electrode; and a negative electrode current collector in contact with the negative electrode A fuel cell,
Each of the positive electrode and the negative electrode is formed by laminating a diffusion layer made of a porous carbon material and a catalyst layer made of a carbon powder carrying a catalyst, a proton conductive material and a fluororesin binder, and having a pressure of 3 to 50 MPa. Formed by hot pressing,
Between the positive electrode current collector and the negative electrode current collector, the positive electrode diffusion layer and the catalyst layer, the negative electrode diffusion layer and the catalyst layer, and the electrolyte are arranged in a pressurized state,
A value obtained by subtracting the thickness of the electrolyte after pressurization from the distance between the positive electrode current collector after pressurization and the negative electrode current collector is A, and the thickness of the diffusion layer of the positive electrode before pressurization is added. B is the sum of the thickness of the diffusion layer of the negative electrode before pressing, C is the sum of the thickness of the catalyst layer of the positive electrode before pressing and the thickness of the catalyst layer of the negative electrode before pressing, and A = xB + C if you did this,
C is 80 μm or more and 400 μm or less,
The positive electrode and the negative electrode are pressurized so that x is in a range of 0.1 or more and 0.8 or less between the positive electrode current collector and the negative electrode current collector. Fuel cell.
前記正極が前記カバー板の凹部の内部に収納され、前記燃料貯蔵部の凹部の周囲に前記パッキンが配置され、前記負極が前記燃料貯蔵部の凹部の内部および前記パッキンの貫通孔の内部に収納されている請求項1に記載の燃料電池。Further comprising a cover plate a recess is provided on the electrode side, and a fuel storage portion which recess is provided on the electrode side, and a packing comprising a through hole,
The positive electrode is accommodated in the recess of the cover plate, the packing is disposed around the recess of the fuel storage unit, and the negative electrode is accommodated in the recess of the fuel storage unit and in the through hole of the packing. the fuel cell according to claim 1 that is.
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