JP4235708B2 - カルモジュリン依存性リン酸化酵素iiの活性断片 - Google Patents

カルモジュリン依存性リン酸化酵素iiの活性断片 Download PDF

Info

Publication number
JP4235708B2
JP4235708B2 JP2003392253A JP2003392253A JP4235708B2 JP 4235708 B2 JP4235708 B2 JP 4235708B2 JP 2003392253 A JP2003392253 A JP 2003392253A JP 2003392253 A JP2003392253 A JP 2003392253A JP 4235708 B2 JP4235708 B2 JP 4235708B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calmodulin
camkix
xenopus
camkii
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003392253A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005151836A (ja
Inventor
康 茂里
吉郎 達
昇 湯元
敦彦 石田
博之 正重
紀行 末吉
勇 亀下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2003392253A priority Critical patent/JP4235708B2/ja
Publication of JP2005151836A publication Critical patent/JP2005151836A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4235708B2 publication Critical patent/JP4235708B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、カルモジュリン依存性リン酸化酵素IIの活性断片に関する。
セリン・トレオニンリン酸化酵素の一つであるカルモジュリン依存性リン酸化酵素II(Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II, CaMKII)は、記憶などの高次神経機能
制御や種々の細胞機能の調節に重要な役割を果たしていることが明らかにされている(非特許文献1〜3)。CaMKIIの大きな特徴として、1)脳に多量に存在する。2)可溶型と顆粒結合型がある。3)基質特異性が広い。4)臓器特異性アイソフォームが存在する。5)自己リン酸化によって活性を制御する、などの際だった特徴を備えている。特にCaMKIIは脳神経系では、神経伝達物質の生合成、神経伝達物質の放出、記憶の素過程と考えられている長期増強作用、記憶特に空間記憶、などに関与していることが示唆されている。
遺伝子解析の結果、CaMKIIはα,β,γ,δの4つの異なる遺伝子とさらにそれらのスプライシング産物からなることが知られている。CaMKIIの一次構造は、N末端側から、触媒ド
メイン (catalytic domain)、自己阻害ドメイン (autoinhibitory domain, AID)、Ca2+/calmodulin結合ドメイン (Ca2+/calmodulin-binding domain, CaM)、variable region (V)、subunit association region (Association)からなっていることが判明している(図1
)。CaMKIIの各サブユニットの分子量は約50-60kDaであり、subunit association region
が互いに相互作用し、8-12の複数のサブユニットからなるオリゴマー構造をとっている
。またCa2+/calmodulinが存在しない場合、自己阻害ドメインと触媒ドメインが相互作用
し、不活性な状態をとっている(非特許文献4)。一方、Ca2+/calmodulin存在下では、Ca2+/calmodulinがCa2+/calmodulin結合ドメインに結合して、CaMKIIのコンフォメーション変化を誘導し、自己阻害ドメインと触媒ドメインの相互作用を分断する結果、CaMKIIのリン酸化酵素の活性(Ca2+/calmodulin依存性活性)を誘導する。CaMKIIの活性化が起こる
と自己阻害ドメイン内にあるThr286 /Thr287(αサブユニットの場合Thr286、 β・γサブユニットの場合Thr287)の自己リン酸化が速やかに起こり、Ca2+/calmodulin非依存性の持続的な活性(Ca2+/calmodulin非依存性活性)が出現する。
1991年山肩らは、自己リン酸化したCaMKIIをタンパク質分解酵素の一種であるキモトリプシンで限定分解して生成した分子量30kDaのCaMKIIフラグメントがCa2+/calmodulin非依存性活性を恒常的に示し、この30kDaのフラグメントは1番目〜271番目のアミノ酸(Met1〜Ile271)( β, γの場合Met1〜Val272)をコードしているCaMKIIのフラグメントタンパク質(30k-CaMKII)であることを示した(図1)(非特許文献5)。
30k-CaMKII は自己阻害ドメイン以降のC末端側を欠いたタンパク質であるので、モノマー構造でCa2+/calmodulin非依存性活性を恒常的に示す。つまり、30k-CaMKIIは基質タン
パク質をCa2+/calmodulin非依存的にリン酸化できるので、CaMKIIの基質特異性、ターゲ
ットとなる基質タンパク質の解析、CaMKIIの生理機能の解明、リン酸化したタンパク質の調製などを行うために、活性化などの面倒な操作の要らない、非常に有用なリン酸化試薬として利用されている(非特許文献6) 。しかしながらこれまで30k-CaMKIIを調製する方法として、ラットなどの脳から精製したCaMKIIをタンパク質分解酵素で消化して得る方法や、CaMKIIの豊富に含まれるシナプス後肥厚(PSD)画分をタンパク質分解酵素で消化して
得る方法が使われてきたが、操作が煩雑で大量に得ることは難しかった(非特許文献5, 7)。そこで大腸菌の発現系を用いた30k-CaMKIIの調製法を検討することにした。
Soderling, T.R., and Stull, J.T. (2001) Structure and regulation of calcium/calmodulin-dependent protein kinases. Chem. Rev., 101, 2341-2351 Soderling, T.R., Chang, B., and Brickey, D. (2001) Cellular signaling through multifunctional Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II. J. Biol. Chem., 276, 3719-3722 Hudmon, A., and Schulman, H. (2002) Neuronal Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II: the role of structure and autoregulation in cellular function. Ann. Rev. Biochem., 71, 473-510 Ishida, A., and Fujisawa, H. (1995) Stabilization of calmodulin-dependent protein kinase II through the autoinhibitory domain. J. Biol. Chem., 270, 2163-2170 Yamagata, Y., Czernik, A.J., and Greengard, P. (1991) Active catalytic fragment of Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II. J. Biol. Chem., 266, 15391-15397 Takasawa, S., Ishida, A., Nata, K., Nakagawa, K., Noguchi, N., Tohgo, A., Kato, I., Yonekura, H., Fujisawa, H., and Okamoto, H. (1995) Requirement of calmodulin-dependent protein kinase II in cyclic ADP-ribose-mediated intracellular Ca2+ mobilization. J. Biol. Chem., 270, 30257-30259 Yoshimura, Y., Nomura, T., and Yamauchi, T. (1996) Purification and characterization of active fragment of Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II from the post-synaptic density in the rat forebrain. J. Biochemistry, 119, 268-273
本発明は、カルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有するポリペプチドを調製する技術を提供することを目的とする。
本発明は、カルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有するポリペプチド、該ポリペプチドをコードするDNA、プラスミドないし形質転換体並びにその調製法に関する。
項1. カルモジュリン依存性リン酸化酵素IIの触媒ドメインのN末端側に、宿主で大量
発現可能なアミノ酸領域を有する、カルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有するポリペプチド。
項2. 前記アミノ酸領域が、宿主で発現可能なタンパク質のN末端側のアミノ酸配列を含む項1に記載のポリペプチド
項3. 前記アミノ酸領域が、アフリカツメガエルCaMKIxのN末端側から10個以上のアミノ酸配列を含む項1又は2に記載のポリペプチド。
項4. カルモジュリン依存性リン酸化酵素IIの触媒ドメインをコードするDNAの5’
末端側に宿主で大量発現可能なコドンユーセージの領域を有する、カルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有する断片をコードするDNA。
項5. 前記領域が、アフリカツメガエルCaMKIxのN末端の少なくとも10個のアミノ酸をコードするポリヌクレオチドを含む、項4に記載のDNA。
項6. カルモジュリン依存性リン酸化酵素IIの触媒ドメインをコードするDNAを発現可能に含む、発現ベクター。
項7. 項6に記載の発現ベクターを細菌に導入してなる形質転換体。
項8. 項7に記載の形質転換体を培地中で培養する工程、
培養液の菌体を破砕処理し、不溶性画分を回収する工程;
得られた不溶性画分の蛋白質を可溶化する工程、
可溶化された蛋白質を再生溶液中で処理して変性されたカルモジュリン非依存性キナーゼの不活性型を活性型に変換する工程、
を有するカルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有する断片の製造方法。
項9. 可溶化を6Mグアニジン塩酸塩又は8M尿素、50mMトリス塩酸(pH7.5)、10 mM β-メルカプトエタノールを含む可溶化溶液中で行う、項8に記載の方法:
項10. 再生を50 mM トリス塩酸(pH 7.5)、0.05% Tween 40、150 mM NaCl、10% ethylene glycol、1 mM DTTを含む再生溶液中で行う、項8又は9に記載の方法。

以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の特徴は、大きく分けて以下の2点に存在する:
(1)大腸菌等の宿主で発現させた場合に、活性を有するカルモジュリン非依存性キナーゼ断片が発現されること
これは、カルモジュリン依存性リン酸化酵素IIの触媒ドメインのN末端側に、宿主で大量発現可能なアミノ酸領域を導入することで達成することができる。
(2)不溶性画分に発現された不活性なカルモジュリン非依存性キナーゼ断片を可溶化および再生溶液を使用して活性型に導くこと
これは、例えば可溶化溶液および再生溶液として以下の溶液を使用することにより達成できる。
・可溶化溶液(6Mグアニジン塩酸塩又は8M尿素、50mMトリス塩酸(pH7.5)、10 mM β-メルカプトエタノール)
・再生溶液(50 mM トリス塩酸(pH 7.5)、0.05% Tween 40、150 mM NaCl、10% ethyle
ne glycol、1 mM DTT)
本明細書において、「N末端側から」とは、「開始メチオニンから」と同義である。
本発明の宿主としては、大腸菌、枯草菌などの微生物、酵母、ラン藻、放線菌、ヒトを含む動物細胞などの従来公知の種々の宿主を使用することができるが、以下においては好ましい宿主として大腸菌を例に取り説明する。しかしながら、本発明が大腸菌以外の宿主にも使用できることは言うまでもない。
一般にCaMKIIを大腸菌で発現させた場合、多くは不溶性画分に発現してしまう。そのため可溶化を行う必要があるが、ひとたび可溶化を行うと十分な活性の回復は困難であった。まず試みにCaMKIIの調節ドメインよりC末端側を欠失した30k-CaMKIIgのcDNAを大腸菌の発現ベクターpETに入れ、さまざまな条件下にタンパク質の発現を検討したが、発現量が
少なくしかもすべて不溶性画分に検出された(図2、3)。
この不溶性画分を公知の可溶化/再生溶液で処理しても、目的とする30k-CaMKIIは実質的に得られなかった。可溶化溶液(6Mグアニジン塩酸塩又は8M尿素、50mMトリス塩酸(pH
7.5)、10 mM β-メルカプトエタノール)・再生溶液(50 mM トリス塩酸(pH 7.5)、0.05% Tween 40、150 mM NaCl、10% ethylene glycol、1 mM DTT)で処理すると比活性の
高い30k-CaMKIIは得られるが、量的にはごくわずかに過ぎなかった。
そこで、30k-CaMKIIγの開始コドンの上流にアフリカツメガエルCaMKIxの5'配列(N末
端40アミノ酸に相当するcDNA部分)をつないで、CX-30k-CaMKIIの発現ベクターを構築し
た(図4)。CaMKIxは、アフリカツメガエルcDNAライブラリー中から見出した新規リン酸
化酵素であり、分子量は約38000、rat CaMKIと75%のホモロジーをもつタンパク質で、大
腸菌での大量発現が確認されている酵素である(CaMKIx, Acc. No. AB098710, Xenopus laevis 由来 Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase I-like protein)。
作製した発現ベクターを用いると、CX-30k-CaMKIIを大腸菌で大量に発現することがで
きたが、ほとんど不溶性画分として得られた(図3)。そこでCX-30k-CaMKIIを完全にグアニジン塩酸又は8M尿素で変性した後に、酵素活性を再生する条件を検討した。透析処理では酵素活性の回復が見られなかったのに対し、DTT, Tween40, NaClを含む再生溶液で希釈
し、0℃で静置すると時間依存的に顕著な活性回復が見られた。こうして得られた活性化CX-30k-CaMKIIを用いて、さまざまな基質タンパク質をリン酸化できることが確認された。従って、大腸菌を用いた30k-CaMKIIの大量発現と可溶化/再活性化は、タンパク質リン酸化用の酵素試薬の簡便な調製法として有用である。
上記の例は、大腸菌で大量発現可能なコドンユーセージの領域としてアフリカツメガエルCaMKIxの5'配列(N末端40アミノ酸に相当するcDNA部分)を30k-CaMKIIの開始コドンの
上流に連結した例である。該領域としては、アフリカツメガエルCaMKIxの5'配列(N末端
1個以上、好ましくは5個以上、より好ましくは10個以上のアミノ酸配列に相当するcDNA部分)の他に、大腸菌中で大量発現可能なタンパク質の1個以上好ましくは5個以上、より好ましくは10個以上のアミノ酸配列、特にN末端側のアミノ酸部分配列に相当するcDNA部分が挙げられる。この領域には、大腸菌中で大量発現可能なタンパク質の全配列を用いてもよい。
さらに、該領域としてCaMKIIのコドンユーセージを大腸菌用に変更し、必要に応じてさらに余分な転写因子の結合配列を変更する(アミノ酸配列は変更しない)ことにより前記領域を形成してもよい。コドンユーセージの変更―余分な転写配列の削除は、触媒ドメインのN末端側に上記の部分アミノ酸配列の追加と組み合わせて行うこともできる。
本発明で使用する触媒ドメインは、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、サル、イヌ、ウマ、ヒツジ、ラット、マウスなど)、鳥類、両生類、は虫類などのいずれの動物並びに植物由来のCaMKII由来の触媒ドメインでもよく、カビ、酵母由来の触媒ドメインでもよい。好ましくは哺乳動物由来の触媒ドメインである。
触媒ドメインは、天然のアミノ酸配列をそのまま使用してもよいが、触媒活性を有する限り、1又は複数のアミノ酸を置換・欠失・付加・挿入した改変型触媒ドメインを使用してもよい。
触媒ドメインは、CaMKIIのα, β, γ, δのいずれのドメイン由来でもよいが、好ましくはγサブユニット由来の触媒ドメインである。
本発明のポリペプチドは、大腸菌での発現において不溶性画分発現された場合、可溶化溶液中で可溶化を行う。該可溶化溶液の可溶化成分としては、グアニジン塩酸などのグアニジン塩あるいは尿素などが例示される。可溶化処理されたタンパク質は再生溶液中で再生処理される。再生溶液としては、DTTなどの還元剤、Tween40などの界面活性剤(特にノニオン界面活性剤),NaClなどの塩類などの成分を1種以上含む溶液が例示される。
可溶化/再活性化に使用する液として、以下のものが好ましく例示される。
・ホモジナイズ溶液(20 mM トリス塩酸(pH 7.5), 150 mM NaCl, 0.05% Tween 40)
・可溶化溶液(6Mグアニジン塩酸塩、50mMトリス塩酸(pH7.5)、10 mM β-メルカプトエタノール)
・再生溶液(50 mM トリス塩酸(pH 7.5)、0.05% Tween 40、150 mM NaCl、10% ethylene glycol、1 mM DTT)
本発明のポリペプチドは、GSTタグ、カルボキシ末端タグ、Hisタグ、多重荷電ペプチド、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GSTタグ)、抗体のFc部分、免疫グ
ロブリン結合ドメイン、プロテインA若しくはプロテインG若しくはこれらの一部、レシチン、核酸結合部位、ヘパリン結合部位、特異性リガンド、特異性受容体、インテグリン、サイトカイン又はそれらの受容体結合ドメインなどを触媒ドメインのC末端側にさらに結合してもよい。
CaMKIIは高次神経機能に深く関わる酵素と言われており、その活性型酵素の安定的供給は、神経科学分野の研究において重要な意味を持つ。また現在のところ、基質特異性の広い多機能性タンパク質リン酸化酵素のうち、“タンパク質リン酸化用の試薬”として取り扱いが容易でしかも安価・大量に入手できるものはProtein kinase Aの触媒サブユニットのみであり、基質特異性の異なる別の多機能性タンパク質リン酸化酵素についても同様の“試薬”としての用途開発が強く望まれているところである。CX-30k-CaMKIIgは活性発現にCa2+/ calmodulinを必要とせず、しかも自己リン酸化反応を示さないことから、このような目的に適している。従って本発明は、リン酸化された基質タンパク質の調製やCaMKIIの生理機能の解明にとって有用な試薬となるものと期待される。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはいうまでもない。
<実施例1>発現ベクター(pET-30k-CaMKIIγ)の構築
まず、EST database中からラットCaMKIIγの全塩基配列(Acc. No. S71571)を見出し、こ
の配列をもとに以下の2本のプライマーを合成した。
UrCaMKIIγ/Nhe 5'-AAAGCTAGCATGGAGACCACCGCCACCTG-3' (下線部 NheI site)
LrCaMKIIγ30/Xho 5'-TTTCTCGAGGACCCATGGGTGCTTGAGAGC-3' (下線部 XhoI site)
次に、5'-RACE Ready cDNA library (Rat brain)(クロンテック社製)を鋳型にしてPCR (ABI社製 GeneAmp PCR System 2700を使用)を行った。PCRにはタカラバイオ社製のPyrobest
DNA polymeraseを用い、プログラムは96℃ 2 min, (96℃ 10 sec, 68℃ 2 min) x 30, 68℃ 7 minで増幅した。増幅産物を電気泳動後、ゲルから精製し(フナコシ社製 Gene Clean III kitを使用)、NheIおよびXhoIで消化した。引き続き、pET23a(Novagen社製)のNheI/XhoI siteに組み込んで発現ベクターpET-30k-CaMKIIγを構築した(図2)。

<実施例2>発現条件の検討1
発現ベクターpET-30k-CaMKIIγを大腸菌BL21(DE3)(Novagen社製)に電気穿孔法にて導入し(Harvard Apparatus社、BTX ECM-600を使用)、100 mg/mlのアンピシリンを含むLB寒天
培地で37℃、16 h培養した。生えてきたコロニーを3 mlのLB液体培地(100 mg/mlアンピ
シリン)に植菌し、37℃で16 h振とう培養した。次に、培養液の一部を新鮮な5 mlのLB液体培地(100 mg/mlアンピシリン)に植菌し、37℃で16h振とう培養した。培養後の菌体をSDS-PAGEサンプル溶液(63 mM トリス塩酸(pH 6.8), 2% SDS, 10% glycerol, 1% β-メルカプトエタノール, 0.001% bromophenol blue)中で超音波破砕し(Branson社のBranson sonifier 450を使用)、SDS-PAGEにて発現の有無を確認したところ、わずかに30k-CaMKIIγの発現が認められた(図3)。培養条件及び大腸菌株をいろいろ変えても発現量は改善さ
れなかった。

<実施例3>発現ベクター(pET-CX-30k-CaMKIIγ)の構築
上記実施例2で30k-CaMKIIγをそのままの状態で発現させても十分な発現量が得られなか
ったのは、ラットCaMKIIの開始メチオニン付近の配列がコドン使用頻度の問題で大腸菌に認識されにくくなっているためと考えられる。これを解決するため、既に大腸菌にて可溶性画分に大量発現することが確認されているアフリカツメガエルCaMKIxのN末端40アミノ
酸に相当する配列(配列番号7)を30k-CaMKIIγのN末端に挿入し、発現ベクターpET-CX-30k-CaMKIIgを構築した。新たに合成したプライマーUrCaMKIIγ/EcoRIと実施例1で示したプライマーLrCaMKIIγ30/Xhoを用い、5'-RACE Ready cDNA library (Rat brain)(クロンテック社製)を鋳型にしてPCRを行った。

UrCaMKIIγ/EcoRI 5'-AAAGAATTCGATGGAGACCACCGCCACCTG-3' (下線部EcoRI site)
LrCaMKIIγ30/Xho 5'-TTTCTCGAGGACCCATGGGTGCTTGAGAGC-3' (下線部XhoI site)

PCRにはタカラバイオ社製のPyrobest DNA polymeraseを用い、プログラムは96℃ 2 min, (96℃ 10 sec, 68℃ 2 min) x 30, 68℃ 7 minで増幅した。増幅産物を電気泳動後、ゲルから精製し、EcoRIおよびXhoIで消化した。一方、pET-CaMKIxも同様にEcoRIおよびXhoIで消化することでCaMKIxのN末端40アミノ酸以外の部分を除去しておき、代わりに前述のPCR増幅産物を組み込むことで、発現ベクターpET-CX-30k-CaMKIIγを構築した(図4)。
ラットCaMKIIγのかわりにヒトCaMKIIγ (Acc. No. BC034044)を用いる場合は、Ur-human CaMKIIγ/EcoRIとLr-human CaMKIIγ30/Xhoの二つのプライマーを用いることにより実施可能である。
Ur-human CaMKIIγ/EcoRI 5'-AAAGAATTCGATGGCCACCACCGCCACCTG-3'
(下線部EcoRI site)
Lr-human CaMKIIγ30/Xho 5'-TTTCTCGAGGACCCACGGGTGCTTGAGAGC-3'
(下線部XhoI site)

<実施例4>発現条件の検討3
発現ベクターpET-CX-30k-CaMKIIγを大腸菌BL21(DE3), BL21(DE3) pLysS, BL21(DE3) pLysE(Novagen社製)に電気穿孔法にて導入し、100 mg/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地で37℃、16 h培養した。生えてきたコロニーを3 mlのLB液体培地(100 mg/mlアンピシリ
ン)に植菌し、37℃で16 h振とう培養した。次に、培養液の一部を新鮮な5 mlのLB液体培地(100 mg/mlアンピシリン)に植菌し、0.1 mMのIPTG存在・非存在下で37℃(or 25℃)で16 h振とう培養した。培養後の菌体をSDS-PAGEサンプル溶液中で超音波破砕し、SDS-PAGEにて発現の有無を確認した。BL21(DE3)で発現させた場合、37℃で培養するとIPTGの有
無に関わらず大量に発現したが、25℃では菌の生育が悪く、発現量も非常に少なかった。一方BL21(DE3) pLysS及びBL21(DE3) pLysEで発現させると、いずれの条件においても全く発現が認められなかった。最終的にBL21(DE3)を宿主とし、IPTG非存在下で37℃、24時間
培養するのが最も発現に適していた(図3)。

<実施例5>CX-30k-CaMKIIγの大量発現
発現ベクターpET-CX-30k-CaMKIIγを導入した大腸菌BL21(DE3)を3 mlのLB液体培地(100 mg/mlアンピシリン)に植菌し、37℃で16 h振とう培養した。次に、培養液の一部を新鮮
な100 mlのLB液体培地(100 mg/mlアンピシリン)に植菌し、37℃で24 h振とう培養した
。培養液を8,000 rpmで10 min遠心分離することで菌体を回収し、10 mlのホモジナイズ溶液(20 mM トリス塩酸(pH 7.5), 150 mM NaCl, 0.05% Tween 40)に懸濁して超音波破砕し
た。遠心分離にて沈殿を回収し(20,000g, 10分, 2℃)、同様に2回超音波破砕を繰り返す
ことで沈殿を洗浄し、不溶性画分を回収した。

<実施例6>CX-30k-CaMKIIγの可溶化
不溶性CX-30k-CaMKIIγを大量に含む画分は、可溶化溶液(6Mグアニジン塩酸塩、50mMト
リス塩酸(pH7.5)、10 mM β-メルカプトエタノール)中で超音波処理をすることにより完全に可溶化された。この時の可溶化サンプルの蛋白量は3 mg/ml以上になるように調整
した。

<実施例7>CX-30k-CaMKIIγの再生と精製
可溶化したCX-30k-CaMKIIγは、そのままでは活性が見られないので、酵素の再生法を検
討した。変性剤であるグアニジン塩酸を除くために透析処理を行っても活性の回復は全く見られなかったが、再生溶液(50 mM トリス塩酸(pH 7.5)、0.05% Tween 40、150 mM N
aCl、10% ethylene glycol、1 mM DTT)により急激に希釈すると活性が徐々に回復した。再生溶液により200倍に希釈して、氷上ならびに16℃に静置し、一定時間ごとにSyntide-2(PLARTLSVAGLPGKK)を基質に用いてプロテインキナーゼ活性を測定した(図5)。
プロテインキナーゼ活性は30℃における[γ-32P]ATP存在下での合成ペプチドへの1分
間あたりの[32P]リン酸の取り込み量をホスホセルロースペーパーを用いるRoskoskiの方
法(Roskoski, R. (1983) Assay of protein kinases. Methods in Enzymology 99, 3-6
)で測定することにより算出した。タンパク質リン酸化酵素の活性測定反応液の組成は以下の通りである。
活性測定反応液:40 mM HEPES-NaOH (pH8.0), 5 mM Mg(CH3COO)2, 0.1 mM EGTA, 2 mM dithiothreitol, 50 mM [γ-32P]ATP(200-500 cpm/pmol), 1 mg CX-30k-CaMKIIγ, 40 mM Syntide-2
16℃では、希釈後数時間で活性の回復がピークに達し、その後時間経過とともに活性の低下がみられた。これに対し、氷上での酵素再生処理では、24時間後までゆっくりと活性の回復が観察された(図5)。再生した酵素は、そのままでも使用可能であるが、酵素のC末端にhistidine-tagがついているので、HiTrap Chelating HPカラム(アマシャムバイオサイエンス社)を通して、容易に精製することが可能である。
<実施例8〜10>発現条件の検討2
実施例3のCaMKIxのN末端40アミノ酸に代えて、CaMKIxのN末端の10アミノ酸(配列番号8)および30アミノ酸(配列番号9)を30k-CaMKIIγのN末端に挿入した以外は、実施
例3〜7の操作を繰り返した。
その結果、CaMKIxのN末端30アミノ酸を使用した場合には、実施例3のCaMKIxのN末端40アミノ酸を使用した場合とほぼ同様の結果が得られたが、CaMKIxのN末端10アミノ酸を使
用した場合には、比活性が高くなったが、キナーゼタンパク質の発現量は低下した。

<実施例11>活性型CX-30k-CaMKIIγを用いたタンパク質のリン酸化反応
再生した酵素が、native CaMKIIと同様にさまざまな基質タンパク質のリン酸化反応に
使えるかどうかを調べてみた。図6AはCa2+/calmodulin存在下でのCaMKIIによるリン酸化
反応を、図6BにはCX-30k-CaMKIIγによるリン酸化反応を示した。用いるタンパク質基質
は、ミエリン塩基性タンパク質(myelin basic protein, MBP)(Sigma-Aldrich社製)、ヒストン(histone)(Sigma-Aldrich社製)、ミオシン軽鎖(myosin light chain, MLC)(ニ
ワトリの砂嚢から精製)、シナプシンI(Synapsin I)(ウシ脳から精製)の4種のタンパク質を用いた。
CaMKII及びCX-30k-CaMKIIγによるタンパク質リン酸化酵素の活性測定反応液の組成は
以下の通りである。またCX-30k-CaMKIIγによるリン酸化反応の場合、0.2 mM CaCl2と1 mM calmodulinは反応液から除いた。
活性測定反応液:40 mM HEPES-NaOH (pH8.0), 5 mM Mg(CH3COO)2, 0.1 mM EGTA, 2 mM dithiothreitol, 50 mM [γ-32P]ATP(200-500 cpm/pmol), 1 mg CX-30k-CaMKIIγまたはCaMKII, 100 mg/ml タンパク質基質, 0.2 mM CaCl2と1 mM calmodulin (CX-30k-CaMKIIγによるリン酸化反応の場合は除く)
CaMKIIを用いた場合、いずれの場合にも50 kDaと60 kDa付近にCaMKIIの自己リン酸化のバンドが認められた(図6A)。一方、CX-30k-CaMKIIγを用いたリン酸化反応では、Ca2+/calmodulinが不要であり、CX-30k-CaMKIIγにはCaMKIIの自己阻害ドメイン及びそれより
C末端側の領域を欠いているので、50 kDaと60 kDa付近のCaMKIIの自己リン酸化由来のバンドが認められなかった(図6B)。CaMKII及びCX-30k-CaMKIIγを用いた場合いずれも、M
BP、ヒストン、MLC、シナプシンIのリン酸化によるバンド(MBPは分子質量18 kDa 、ヒストンは14-15 kDa 、MLCは15-20 kDa、シナプシンIは80-86 kDa)が認められた。つまり、CX-30k-CaMKIIγを用いたリン酸化反応はnative CaMKIIを用いた場合と同程度に基質のリン酸化が認められた。
カルモジュリン依存性リン酸化酵素II(CaMKII)の構造 pET-30k-CaMKIIγの構築 CX-30k-CaMKIIγの発現 pET-CX-30k-CaMKIIγの構築 CX-30k-CaMKIIγのキナーゼ活性 CaMKIIとCX-30k-CaMKIIγによるミエリン塩基性蛋白質、シナプシンI、ヒストン及びミオシン軽鎖のリン酸化

Claims (8)

  1. カルモジュリン依存性リン酸化酵素IIの触媒ドメインのN末端側に、アフリカツメガエルCaMKIxのN末端側10〜40個のアミノ酸配列を有し、
    前記アフリカツメガエルCaMKIxのN末端側10〜40個のアミノ酸配列は、配列番号7で表されるアミノ酸配列中のものである、
    カルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有するポリペプチド。
  2. カルモジュリン依存性リン酸化酵素IIの触媒ドメインをコードするDNAの5'末端側に
    アフリカツメガエル由来の、アフリカツメガエルCaMKIxのN末端側10〜40個のアミノ酸配列をコードする領域
    又はアフリカツメガエルCaMKIxのN末端側10〜40個のアミノ酸配列をコードし、コドンユーセージが大腸菌での発現に適したコドンユーセージである領域
    を有する、カルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有する断片をコードするDNA。
  3. 前記領域が、アフリカツメガエルCaMKIxのN末端の少なくとも10個のアミノ酸をコードするポリヌクレオチドを含む、請求項2に記載のDNA。
  4. 請求項2又は3に記載のDNAを発現可能に含む、発現ベクター。
  5. 請求項4に記載の発現ベクターを大腸菌に導入してなる形質転換体。
  6. 請求項5に記載の形質転換体を培地中で培養する工程、
    培養液の宿主を破砕処理し、不溶性画分を回収する工程、
    得られた不溶性画分の蛋白質を可溶化する工程、
    可溶化された蛋白質を再生溶液中で処理して変性されたカルモジュリン非依存性キナーゼの不活性型を活性型に変換する工程、
    を有するカルモジュリン非依存性キナーゼ活性を有する断片の製造方法。
  7. 可溶化を6Mグアニジン塩酸塩又は8M尿素、50mMトリス塩酸(pH7.5)、10 mM β-メルカプトエタノールを含む可溶化溶液中で行う、請求項6に記載の方法。
  8. 再生を50 mM トリス塩酸(pH 7.5)、0.05% Tween 40、150 mM NaCl、10% ethylene glycol、1 mM DTTを含む再生溶液中で行う、請求項6又は7に記載の方法。
JP2003392253A 2003-11-21 2003-11-21 カルモジュリン依存性リン酸化酵素iiの活性断片 Expired - Lifetime JP4235708B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003392253A JP4235708B2 (ja) 2003-11-21 2003-11-21 カルモジュリン依存性リン酸化酵素iiの活性断片

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003392253A JP4235708B2 (ja) 2003-11-21 2003-11-21 カルモジュリン依存性リン酸化酵素iiの活性断片

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005151836A JP2005151836A (ja) 2005-06-16
JP4235708B2 true JP4235708B2 (ja) 2009-03-11

Family

ID=34719014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003392253A Expired - Lifetime JP4235708B2 (ja) 2003-11-21 2003-11-21 カルモジュリン依存性リン酸化酵素iiの活性断片

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4235708B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005151836A (ja) 2005-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102547316B1 (ko) 아데노신 핵염기 편집제 및 그의 용도
Robinson et al. Modelling and bioinformatics studies of the human Kappa-class glutathione transferase predict a novel third glutathione transferase family with similarity to prokaryotic 2-hydroxychromene-2-carboxylate isomerases
Schulman The multifunctional Ca2+/calmodulin-dependent protein kinases
JP6889701B2 (ja) アルファ溶血素バリアント
US20040058362A1 (en) Polymerase chimeras
Lockhart et al. Kinesin and ncd bind through a single head to microtubules and compete for a shared MT binding site
RU2760536C1 (ru) ВАРИАНТ БЕЛКА-РЕЦЕПТОРА цАМФ И СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ L-АМИНОКИСЛОТЫ С ИСПОЛЬЗОВАНИЕМ ЭТОГО ВАРИАНТА
CA3080512A1 (en) Transglutaminase variants
JP6755886B2 (ja) ペニシリンgアシラーゼ
RU2669996C2 (ru) Новый мутантный белок орнитиндекарбоксилаза и его применение
CN110551700A (zh) Adh蛋白家族突变体及其应用
JP2003501064A (ja) シャペロンポリペプチドのフラグメントを含む融合タンパク質
JP2017108740A (ja) 改変型meso−ジアミノピメリン酸脱水素酵素
JP4235708B2 (ja) カルモジュリン依存性リン酸化酵素iiの活性断片
US10487368B2 (en) Stabilization of rubisco activase for enhanced photosynthesis and crop yields
JP7019202B2 (ja) ペニシリンgアシラーゼ
US20230332116A1 (en) Polypeptide with aspartate kinase activity and use thereof in production of amino acid
US20050100949A1 (en) Mammalian CDP-diacylglycerol synthase
Andújar-Sánchez et al. Binding studies of hydantoin racemase from Sinorhizobium meliloti by calorimetric and fluorescence analysis
Seidler et al. Dynamic oligomeric properties
Lee et al. Folding machineries displayed on a cation-exchanger for the concerted refolding of cysteine-or proline-rich proteins
JP2020530268A (ja) ペニシリンgアシラーゼ
RU2810598C2 (ru) Способ получения фермента протеин-глутаминазы для пищевой промышленности в Escherichia coli
US6200769B1 (en) Mammalian CDP-diacylglycerol synthase
JP2017201937A (ja) カルモジュリン依存性タンパク質リン酸化酵素i由来ポリペプチド、リン酸化剤、および製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050502

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060301

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081029

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4235708

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141226

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term