JP4234886B2 - キッチンカウンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用目的に応じた最適位置に、冷水または熱水の吐出栓を配置したキッチンカウンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のキッチンカウンタの中には、水道水又は給湯器からの温熱水を吐出する通常の共用栓の外に、浄水器よりの清浄水やアルカリ水等を吐出する専用の浄水栓を備えたものがある。
【0003】
上記共用栓や浄水栓の吐出口、すなわち蛇口は、シンクの後部上方に配置されているのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、水道水及び温熱水の共用栓や浄水栓が、シンクの付近に配置されていると、ガステーブルで使用するやかんや鍋に水道水や清浄水を入れる際に、やかんや鍋をその都度シンクまで移動させなければならず、足や腰が不自由な人には大きな負担となる。
【0005】
また、食後においてコーヒーやお茶、薬の服用などに用いるお湯や水を迅速に使用できず、ポットに水を補給して保温しておいたり、ダイニングテーブルより離れて、キッチンカウンタまで清浄水を汲みに行かなくてはならないという不便さがある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、鍋等をシンクまで移動させずにそれに温熱水を給湯しうるとともに、ダイニングテーブル側でもお湯や清浄水を使用することができる機能的なキッチンカウンタを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のキッチンカウンタは、少なくとも水道栓を有するシンクと、その一側方にガステーブル等の加熱部とを備え、かつカウンタ本体の後面がダイニング側に面しているキッチンカウンタにおいて、
カウンタ本体におけるダイニング側の後面適所に、熱水の吐出栓と、冷水の吐出栓とを設けたことを特徴としている。
上記構成の本発明によると、ダイニングテーブルをカウンタ本体の後面に隣接して設置した際、食後のコーヒーやお茶等に用いるお湯又は薬の服用などに用いる冷水を、ダイニングテーブルに居ながらにして、熱水の吐出栓と冷水の吐出栓より迅速に使用することができる。
【0008】
上記装置において、加熱部の近傍に、熱水の吐出栓を設けるのが好ましい。
このようにすると、上記1の効果に加えて、加熱部より鍋等を移動させずに、熱水を入れることができ、足腰の不自由な人などの負担が軽減される。
【0009】
上記装置において、ダイニング側に供給される冷水を、カウンタ本体内に設けた浄水器により浄化したものとするとともに、ダイニングと加熱部側に供給される熱水は、浄水器により浄化した水を、即湯器により加熱したものとしたことを特徴とするのが好ましい。
このようにすると、冷水及び熱水が浄化されているので衛生的である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、図1は、キッチンカウンタの前面側を示す斜視図であり、図2は、キッチンカウンタの後面側を示す斜視図であり、図3は、カウンタ本体内の配管図である。
【0011】
図1において、図中手前側はキッチン側であり奥側がダイニングとなっており、キッチンカウンタ1は、キッチンとダイニングを区画するように、かつ、後面側がダイニング側に露呈するように配設されており、この後面側には、ダイニングテーブル12が隣接するように配設されており、その周囲には椅子13が配設されている。
【0012】
キッチンカウンタ1のカウンタ本体15におけるキッチン側には、後述する吐出栓7を有するシンク6と、吐出栓10を近傍に有するガステーブル9と、が配設されている。
【0013】
又、図2に示されるように、カウンタ本体15におけるダイニング側の後面には、後面板5及び、天板2の一部を切り欠いて設けられた凹状の給水部31が設けられており、この給水部31の上部には、吐出栓17が設けられているとともに、その下部には水受部16が設けられている。
【0014】
吐出栓7の近傍には、水質や、熱水か冷水かを選択できる選択パネル8が設けられており、これにより選択した所望の水や、近傍に設けられた温度調節レバー19(図3参照)の調整によって温度調節された所望の温水が、先端の吐出口32より吐出されるようになっている。
【0015】
吐出栓10は、ガステーブル9の後方に隣接して設けられているとともに、その近傍には、水量と、熱水か冷水かを選択できる選択パネル11が設けられており、これら熱水や冷水が、先端の吐出口33より吐出されるようになっている。
【0016】
吐出栓17は、水受部16の上方に設けられているとともに、その近傍には熱水か冷水かを選択できる選択パネル18が設けられており、これら熱水や冷水が、先端の吐出口34より吐出されるようになっている。これら吐出栓7、吐出栓10、吐出栓17は、いずれも、カウンタ本体15内に配設された水道管に接続されている。
【0017】
図3には、カウンタ本体15内の配管構造及び各加熱浄化装置とが示されており、これらを具体的に説明すると、カウンタ本体15内には、外部に設けられている給湯器(図示を省略する)より給湯管60を介して配水される所定温度の水道水としての原水を貯留し、これを約摂氏60度に加熱保温して配水する即湯器21と、水道管61を介して供給される水道水としての原水を浄化する浄水器22と、この浄水器22により浄化された浄水を、アルカリ水と酸性水とに電気分解する電解槽23と、即湯器21より配水された摂氏60度の原水を浄化する浄水器24と、浄水器22より配水された浄水を貯留しこれを沸騰温度に加熱する即湯器25と、この即湯器25に貯留された熱水を汲み上げ配水するポンプ26と、から構成されている。
【0018】
ここで、水道管61より供給される原水及び、給湯管60より供給される原水の経路について説明すると、まず、カウンタ本体15内に配設された給水管61より給水される水道水としての原水は、2方向に分岐配水され、一方は吐出栓7に配水されるとともに、他方は、浄水器22に配水されて浄化され、浄水として配水されると同時に3方弁を介して3方向に分岐配水される。
【0019】
この3方向に分岐配水される浄水のうち、一部の浄水は電解槽に配水され、この電解槽でアルカリ水と、酸性水とに電気分解され配水され、このうち酸性水はシンク6を介して排水口へ直接排水され、アルカリ水は吐出栓7に配水される。
【0020】
また、残る2方向に分岐配水される浄水のうち、一方は吐出栓10に配水され、他方の分岐配水される浄水は、吐出栓7とダイニング側の後面とに分岐配水され、ダイニング側の後面側に分岐配水される浄水は即湯器25と吐出栓17とに分岐配水される。
【0021】
また、給湯器(図示を省略する)より給湯管60を介して供給される原水は、まず、即湯器21において摂氏60度に保たれながら貯留されるとともに、吐出栓7と浄水器24とに配水される。浄水器24に配水される摂氏60度の原水は、加熱された浄水として吐出栓10に配水されるようになっている。
【0022】
ここで、各吐出栓を使用する場合の操作方法を説明すると、まず、例えば、シンク6において、使用済み食器の洗浄時等において原水を使用し、又は、食材の洗浄時等においてアルカリ水を使用し、又は、飲料水として浄水を使用する場合、吐出栓7の近傍に設けられた選択パネル8の切換ボタン41で所望の原水、浄水、アルカリ水の何れかを選択し、出・止ボタン46を押圧する。
【0023】
この押圧操作によって、所望の2方弁51、52、53の何れかが択一的に開放されるとともに、これらの弁に連なる配管内の2方弁56、57と、3方弁58とが適宜開放され、吐水口32より所望の温度の原水、又は浄水、アルカリ水の何れかを得ることができる。なお、原水を選択した場合は、温度調節レバー19を操作することで、即湯器21を介して約摂氏60度に加熱された原水と、水道管61より供給される常温の原水とが混合され、所定温度の原水を得ることができる。
【0024】
また、給水部31においては、ダイニングテーブル12側で食後においてコーヒーやお茶、薬の服用などに用いる加熱浄水や浄水を使用する時に、吐出栓17の近傍に設けられた選択パネル18の切換ボタン42で所望の加熱浄水か浄水かを選択し、出・止ボタン47を押圧する。
【0025】
この押圧操作によって、2方弁54が開放されると同時に、2方弁59とが適宜開放されるとともに、これらの弁に連なる配管内の2方弁56、3方弁58が開放されることで、水道水の流れが発生し、吐水口34より所望の加熱浄水か浄水かを得ることができる。
【0026】
さらに、ガステーブル9の近傍に設けられた吐出栓10において、加熱調理するための鍋ややかんに浄水や加熱浄水を使用する時は、吐出栓10の近傍に設けられた選択パネル11の切換ボタン40で所望の加熱浄水か浄水かを選択し、出・止ボタン48を押圧する。
【0027】
この押圧操作によって、2方弁55が開放されるとともに、これらの弁に連なる配管内の2方弁57、3方弁58が適宜開放されることで、水道水の流れが発生し、吐水口33より所望の加熱浄水か浄水かを得ることができる。
【0028】
すなわち、吐出栓17がカウンタ本体15の後面に設けられているとともに、、浄水、加熱浄水が上述のように配水されるようになっているため、図2に示されるように、カウンタ本体15の後面に隣接して設置したダイニングテーブル12において、居ながらにして食後のコーヒーやお茶等に用いる沸騰温度の加熱浄水や、薬の服用などに用いる浄水を吐出口34より迅速に使用することができる。
【0029】
さらに、ガステーブル9の近傍には、浄水器22と浄水器24とから配水された浄水や加熱浄水を吐出する吐出栓10が設けられているため、加熱調理するための鍋ややかん等を、シンク6に備えられている吐出栓7まで移動させることなく、浄水や約摂氏60度の加熱浄水を入れることができる。
【0030】
このため、僅かな移動で食材の入った重い鍋ややかん等に多量の水を供給できるため、足腰の不自由な人などの負担が軽減される。
【0031】
また、吐出栓17と吐出栓10とには、図3に示されているように浄水器22又は、浄水器24によって、それぞれ浄化された浄水や加熱浄水が配水されているため、水道水としての消毒による臭いや味がかなり和らげられるとともに、水道管内の不純物も浄化されるため、衛生的な浄水及び加熱浄水が供給できる。
【0032】
以上、本実施例を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこれら前記した各実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加があっても、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0033】
例えば、本実施例では、吐出栓10と吐出栓17とには、1つの吐出口より、冷水又は熱水としての浄水が吐出されるようになっているが、浄水及び加熱浄水の吐出口とをそれぞれ別々に設けても良い。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0035】
(a)請求項1に記載の発明によれば、ダイニングテーブルをカウンタ本体の後面に隣接して設置した際、食後のコーヒーやお茶等に用いるお湯又は薬の服用などに用いる冷水を、ダイニングテーブルに居ながらにして、熱水の吐出栓と冷水の吐出栓より迅速に使用することができる。
【0036】
(b)請求項2に記載の発明によれば、上記1の効果に加えて、加熱部より鍋等を移動させずに、熱水を入れることができ、足腰の不自由な人などの負担が軽減される。
【0037】
(c)請求項3に記載の発明によれば、冷水及び熱水が浄化されているので衛生的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるキッチンカウンタの前面側を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例におけるキッチンカウンタの後面側を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例におけるカウンタ本体内の配管図である。
【符号の説明】
1 キッチンカウンタ
2 天板
5 後板
6 シンク
7 吐出栓
8 選択パネル
9 ガステーブル
10 吐出栓
11 選択パネル
12 ダイニングテーブル
13 椅子
15 カウンタ本体
16 水受部
17 吐出栓
18 選択パネル
19 温度調節レバー
21 即湯器
22 浄水器
23 電解槽
24 浄水器
25 即湯器
26 ポンプ
31 給水部
32 吐出口
32 吐水口
33 吐出口
33 吐水口
34 吐出口
34 吐水口
40 切換ボタン
41 切換ボタン
42 切換ボタン
46 出・止ボタン
47 出・止ボタン
48 出・止ボタン
51 2方弁
52 2方弁
53 2方弁
54 2方弁
55 2方弁
56 2方弁
57 2方弁
58 3方弁
59 2方弁
60 給湯管
61 給水管

Claims (3)

  1. 少なくとも水道栓を有するシンクと、その一側方にガステーブル等の加熱部とを備え、かつカウンタ本体の後面がダイニング側に面しているキッチンカウンタにおいて、
    カウンタ本体におけるダイニング側の後面適所に、熱水の吐出栓と、冷水の吐出栓とを設けたことを特徴とするキッチンカウンタ。
  2. 加熱部の近傍に、熱水の吐出栓を設けた請求項1に記載のキッチンカウンタ。
  3. ダイニング側に供給される冷水を、カウンタ本体内に設けた浄水器により浄化したものとするとともに、ダイニングと加熱部側に供給される熱水は、浄水器により浄化した水を、即湯器により加熱したものとしたことを特徴とする請求項1または2に記載のキッチンカウンタ。
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