JP4232955B2 - 土壌浄化工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油等に汚染された汚染土壌を浄化する土壌浄化装置及び土壌浄化工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工場における廃棄物処理、石油タンクからの油漏出や産業廃棄物の不法投棄等により油等の有機物で汚染された汚染土は、環境保護及び資源の有効活用等の観点から洗浄することが望まれている。従来、このような汚染土の浄化方法としては、汚染土を水及び界面活性剤等と混合し、気泡を用いて油を浮上させ、分離排出するものが知られている。例えば、特許文献1の特開平10−211486号公報には、有機物で汚染された土壌を水と混合し、アルカリ材を供給し、気泡を供給して有機物を浮上させ、好気性微生物で処理する方法が開示されており、気泡を発生させる手段としては図7に気泡発生装置が開示されている。
【0003】
ところで、このような気泡を用いて油を浮上させる場合、気泡には、洗浄能力を高くするために油との接触により付着が十分に行われ、且つ、洗浄速度を高くするために浮上速度が大きくなるようなものが望まれる。しかし、一般的に気泡は径が小さいと油との接触が十分に行われるが浮上速度が小さくなり易く、一方、径が大きいと浮上速度は大きいが油との接触が不十分になり易いため、油の付着性能と浮上速度とを両立させることは困難であった。例えば、上記公報記載の方法ではエアーブロー装置を用いるため、気泡の径が大きくなり易く、また均一な大きさにもなり難いため、油の付着性能が十分でないという問題があった。
【0004】
これに対し、気泡の径を小さくする発明として、例えば、特許文献2の特開平9−299924号公報には、汚染土壌を水と混合し、アルカリ材を供給した後、酸化剤を投入して油を浮上させ、該油を排出する土壌浄化工法が開示されている。該方法は、該酸化剤の分解により発生した酸素ガスを気泡として用いることにより、微細な気泡を発生させようとするものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−211486号公報(第1頁、図7)
【特許文献2】
特開平9−299924号(第1頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、該方法では、酸化剤を投入する必要があるため、手間やコストがかかり、また、酸化剤の反応を制御し難いため、気泡の径を制御することが困難であるという問題があった。
【0007】
従って、本発明の目的は、酸化剤等の薬剤を用いることなく洗浄能力及び洗浄速度に優れた土壌浄化装置及び土壌浄化工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、タンク内に汚染土壌と水の混合スラリーを得、該スラリーの底部から微細気泡を供給した後、タンク内を真空吸引して、浮上した油分を含む浮遊分を分離排出する方法とすれば、酸化剤等の薬剤を用いなくても優れた汚染土洗浄能力が得られ且つ洗浄速度も高くなること等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、タンク内に汚染土壌と水の混合物である汚染土壌スラリーを得る準備工程、該汚染土壌スラリーの底部から最大気泡直径が80μmであり、最頻値における気泡の直径が10〜50μmである微細気泡を供給する気泡供給工程、前記タンク内を真空吸引する浮上工程、及び該汚染土壌スラリーから生じた浮遊分を洗浄土から分離排出する分離工程をこの順序で行うものであって、前記浮上工程における真空吸引は、気泡供給工程において、微細気泡の供給が停止された後、所定時間経過後に行なうことを特徴とする土壌浄化工法を提供するものである。かかる構成を採ることにより、酸化剤等の薬剤を用いることなく簡易な方法で優れた汚染土洗浄能力を得ると共に洗浄速度を高めることができる。また、微細気泡が水に不溶な有機物と十分に接触させ、該有機物に微細気泡を付着させた後、タンク内を真空吸引して微細気泡の径を増大させて浮上速度の向上を図ることができるから、酸化剤等の薬剤を用いなくても優れた汚染土洗浄能力が得られると共に洗浄速度を高めることができる。
【0013】
また、本発明、前記分離工程の後、前記タンク内にある浮遊分分離後の洗浄土に、処理材を混合する二次処理工程を行う前記土壌浄化を提供するものである。かかる構成を採ることにより、前記土壌洗浄工法が奏する効果に加えて、二次処理物の有効利用が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態における土壌浄化装置を図1及び図4を参照して説明する。図1及び図4は本実施の形態における土壌浄化装置の模式図であって、図1が準備工程における土壌浄化装置であり、図4が分離工程後、浄化土を排出する状態を説明する図である。
【0015】
土壌浄化装置10は、真空吸引口51及び浮遊分排出口52が付設されたタンク2、タンク2内の底部に付設される微細気泡供給手段4、及びタンク2内を吸引する不図示の真空吸引手段を少なくとも備える。本例において、タンク2は全体の形状が横方向に長い略ボンベ状である。タンク2は図4に示すようにタンク本体21とタンク蓋部22とからなり、タンク蓋部22を支点23で開放すると、タンク本体開口部61から、タンク本体21内の底部にある固形物(浄化土)を排出することができるようになっている。
【0016】
タンク2の天板には、図示しない真空吸引手段に接続される真空吸引口51、汚染土や水等を投入又は排出可能な供給排出口53がそれぞれ付設されている。さらに、タンク蓋部22の中段部には、タンク2内にあるスラリーや水の排出を行う浮遊分排出口52が付設されている。タンク2は、タンク蓋部22を閉め、浮遊分排出口52及び供給排出口53を閉じ、真空吸引口51を図示しない真空吸引手段に接続することにより、タンク2内を真空吸引することが可能な構造である。
【0017】
また、タンク2は図示しない可動化手段により、図4に示すようにタンク蓋部22側が斜め下方を向くようにタンク2全体を傾斜させることができるものである。このため、タンク2は、タンク本体開口部61からタンク本体21内の底部にある固形物を容易に排出することができる。また、浮遊分排出口52からタンク本体21内にある水やスラリーを容易に排出することができる。
【0018】
タンク2の底部には、微細気泡供給手段4と攪拌装置5が付設されている。微細気泡供給手段4は更に、気泡導入管32を介してタンク2外に設置された微細気泡発生手段3に接続されている。微細気泡供給手段4は、微細気泡発生手段3で発生した微細気泡をタンク2内全体に行き渡らせるものである。微細気泡供給手段4としては、特に制限されないが、例えば内部に空洞を有する平板状の箱体であって、箱体の天板には気泡を含む水やスラリー等を排出できる多数の孔部が形成されたものが使用できる。
【0019】
微細気泡発生手段3は微細気泡を発生させるものである。微細気泡としては、例えば最頻値における気泡の直径が通常10〜50μm、好ましくは10〜20μmのものであり、最大気泡直径が80μm、好ましくは50μmのものである。微細気泡発生手段3としては、特に制限されないが、例えば、公知のマイクロバブル発生装置及び超音波発振装置が挙げられる。マイクロバブル発生装置は、キャビテーションポンプの一次側で気体を吸い込ませ、ポンプ吐出口に取り付けた旋回加速器で安定した混合比率で送り出し配管先端に付けた分散器のせん断力で微細気泡を発生させる装置、あるいは特開2001−58142号公報に記載されたマイクロバブル吐出ノズル等が挙げられる。微細気泡発生手段3は、エアーコンプレッサーを必要とするものであってもよいし、不要とするものであってもよい。このうち、エアーコンプレッサーが不要なタイプのものであると装置の運転を低コスト化できるため好ましい。また、マイクロバブル発生装置は、水中ポンプ型、陸上ポンプ型等のいずれのものであってもよい。なお、微細気泡の直径や分布は、例えばタンクにガラス窓を設け、ここからビデオカメラによる約200倍の接写撮影によって確認することができる。
【0020】
タンク2の底部に付設される攪拌装置5は、汚染土壌スラリーAを均一に攪拌する目的で使用される。攪拌装置5としては、例えば羽根付け機械式攪拌装置が挙げられる。別途に調製された汚染土壌スラリーAの均一混合物をタンク2内に供給するような場合、攪拌装置5を省略することができる。また、タンク2の真空吸引口51に接続される真空吸引手段としては、例えば、公知の真空ポンプを用いることができる。上記構成からなる土壌浄化装置10は、以下の土壌浄化工法を実施するのに用いることができる。
【0021】
なお、上記実施の形態における土壌浄化装置10では、タンク2はタンク本体21及びタンク蓋部22から構成されるが、本発明の土壌浄化装置はこれに限定されず、例えば、タンク蓋部22を設けずに供給排出口53を用いてタンク内の底部にある固形物を排出するような構成としてもよい。
【0022】
また、土壌浄化装置10では、タンク2は、前記タンク蓋部22側が斜め下方を向くように前記タンク2全体を傾斜させることができるが、本発明の土壌浄化装置はこれに限定されず、例えば、このような傾斜機構を設けず、人力でタンク2内の底部にある固形物や水、スラリー等の排出を行う構成としてもよい。さらに、土壌浄化装置10は、ダンプカーや清掃車等のように移動可能な車両の荷台部分に備え付けた構成のものであってもよい。
【0023】
本発明の土壌浄化工法は、タンク内に汚染土壌と水の混合物である汚染土壌スラリーを得る準備工程、該スラリーの底部から微細気泡を供給する気泡供給工程、前記タンク内を真空吸引する浮上工程、及び該汚染土壌スラリーから生じた浮遊分を洗浄土から分離排出する分離工程をこの順序で行うものであり、例えば上記土壌浄化装置を用いて行うことができる。
【0024】
準備工程で得る汚染土壌スラリー中、汚染土壌と水との混合比率としては、特に限定されないが、例えば汚染土壌1容量部に対して、水が通常0.5〜2.0容量部、好ましくは1.0〜1.5容量部である。汚染土壌スラリー中、汚染土壌の比率が高すぎると、気泡の浮上が遅く洗浄速度を高めることができず、汚染土壌の比率が低すぎると、処理効率が悪くなる。汚染土壌とは、油等のような水に溶解しない又は溶解し難い有機物で汚染された土砂をいう。また、これら有機物及び土砂の種類は特に限定されるものでない。
【0025】
タンク内に汚染土壌スラリーAを得る方法としては、特に制限されないが、例えば汚染土壌及び水を個別の供給手段によりタンク内に供給する方法、汚染土壌及び水を供給途中で混合しながら、該混合物をタンク内に供給する方法及び予め混合貯槽などで混合された汚染土壌スラリーをタンク内に供給する方法などが挙げられる。本例では図1に示すように、汚染土壌及び水を供給排出口53等を用いてタンク2内に供給し、攪拌装置5により均一混合して汚染土壌スラリーAを得るものである。この際、液面レベルが、浮遊分排出口52にかかるように調整することが、浮遊物のタンク2外への排出を円滑に行なうことができる点で好適である。
【0026】
次に気泡供給工程を行う。この工程は、汚染物である有機物と微細気泡を十分に接触させることを目的とする。気泡供給工程において、供給する微細気泡としては、前述の微細気泡発生手段から発生する微細気泡である。微細気泡を用いることにより、気泡と油等の不溶性有機物との接触が十分に行われると共に、後述の浮上工程を行うことにより気泡の浮上速度を実用的な程度まで高くすることができる点で好ましい。微細気泡の浮上速度は、浮力と粘性力のつりあいの式を立て、粘性力にストークスの式を当てはめて求められるものであり、微細気泡の半径をrとしたとき、浮上速度uはrに比例する関係にある。具体的な浮上速度は、気泡径が10μmのときは略3.3cm/分であり、20μmではこの4倍の略13.2cm/分であり、50μmでは10μmの場合の25倍の略82.5cm/分である。
【0027】
微細気泡の供給量は、汚染物である有機物と微細気泡を十分に接触させる量であり、汚染土壌の汚染度合い、汚染土壌スラリー量、汚染土壌スラリー中の汚染土壌の割合などにより適宜決定される。実際には、微細気泡は汚染土壌スラリーに対して大過剰に供給することが浄化効果を高める点で好ましい。
【0028】
気泡供給工程は、具体的には図2に示すように、微細気泡発生手段3で発生した微細気泡を気泡導入管32を介して微細気泡供給部4からタンク2内に供給することで、汚染土壌スラリーA中に微細気泡Mを発生させる。なお、気泡供給工程においては、後述の浮上工程と違い、タンク2内が真空吸引されていないから、微細気泡の浮上速度は上記のとおり略3.3〜82.5cm/分程度、好適には3.3〜13.2cm/分程度であり、スラリー中に存在する不溶性又は難溶性の有機物と十分に接触して微細気泡に有機物を吸着させることが可能となる。
【0029】
気泡供給停止の具体的な目安としては、汚染土壌スラリーAの表面に微細気泡Mが到達した時点とすることが、有機物と微細気泡の接触が目視判断できる点で好ましい。また、気泡供給停止は、微細気泡Mが汚染土壌スラリーA表面に未到達で且つ該表面近傍にある時点であっても、実質的に有機物と気泡の接触を十分させることができる点で適用可能である。
【0030】
次に浮上工程を行う。この工程はタンク2内を真空吸引することで、有機物を抱き込んだ気泡の浮上速度を高める目的で行なう。真空吸引の開始は、気泡供給工程における気泡の供給途中であっても、気泡の供給停止後であっても、気泡の供給停止後の所定時間経過後のいずれであってもよいが、気泡の供給停止後、又は気泡の供給停止後の所定時間経過後とすることが、有機物と微細気泡の接触が十分なものに対して、浮上作用を与えることが出来る点で好ましい。気泡の供給停止後の所定時間とは、いわゆる静置時間であり、微細気泡の遅い浮上速度を利用して有機物と微細気泡の接触を更に十分行なうものである。気泡の供給停止後の所定時間は長過ぎると浄化の工期を遅らせてしまい、また浮上工程を設けた意義がなくなる点で好ましくない。また、真空吸引を気泡の供給途中で行なう場合は、気泡の供給の終了間際とすることが、有機物と微細気泡の十分な接触を妨げることがない点で好適である。
【0031】
真空吸引の方法としては、真空吸引口51以外の接続部を封じた上で、真空吸引口51に図示しない公知の真空吸引装置を取り付けて吸引する方法が挙げられる。浮上工程におけるタンク2内の気圧は、通常0.1〜0.5atm、好ましくは0.1〜0.3atmである。タンク2内の気圧が該範囲内にあると、洗浄能力と浮上速度とのバランスがよいため好ましい。すなわち、Pを気圧、Vを体積としたときPVが一定で微細気泡においてPとVは反比例するから、微細気泡の半径をrとしてPとr−3は比例する。一方、上記のとおり浮上速度uは微細気泡の半径rに比例する関係にあるから、結局、浮上速度uは気圧P−2/3に比例する。例えば、タンク2内の気圧Pが1atmから0.3atmへ0.3倍に減少すると、浮上速度uは略(0.3)−2/3倍、すなわち略2.23倍に増加する。
【0032】
浮上工程は、タンク2内の上部空間7を、真空吸引装置で真空吸引口51から吸引して気泡供給工程における常圧の状態から減圧化する。すると、汚染土壌スラリーA内の圧力もこれと平衡して減圧化し、微細気泡Mの径が増大し、微細気泡Mの浮上速度、すなわち洗浄速度が増加する。真空吸引の停止時期としては、有機物に吸着した径が増大した微細気泡Mが、全て汚染土壌スラリーの表面上に浮遊した完全浮上時点あるいは完全浮上前の近傍とすることが、浄化効率の点で好ましい。
【0033】
浮上工程が終了すると、汚染土壌スラリーAの汚染土壌に付着している不溶性又は難溶性の有機物は、微細気泡Mと共に浮上して汚染土壌スラリーの水面に集まり浮遊分Dとなる。従って、浮上工程開始時においては、タンク2の内容物は汚染土壌スラリーAのみであったものが、浮上工程を終了した時点では、図3に示すように洗浄土B、水C及び浮遊分Dに分離される。
【0034】
次に分離工程を行う。分離工程は上記汚染土壌スラリーから生じた浮遊分を洗浄土から分離排出する工程である。なお、本工程では、浮遊分Dを洗浄土Bから分離できればよく、浮遊分Dの分離の際、浮遊分Dのみが分離排出されてもよく、同伴する水Cと共に分離排出してもよい。分離方法としては、例えば、浮遊分排出口52を開口した状態とし可動化手段でタンク2をタンク蓋部22側が斜め下方を向くようにタンク2全体を傾斜させ、これにより浮遊分Dと水Cとを浮遊分排出口52から共に排出する方法、浮遊分排出口52からホースを導入し該ホースで浮遊分Dを吸引して排出する方法等が挙げられる。浮遊分排出口52から浮遊分Dを排出する場合、混入する少量の水Cを同時に排出してもよく、実質的にタンク2内の水C全てを排出してもよい。
【0035】
分離工程において、浮遊分Dと共に水Cも実質的に全て排出した場合、タンク2内には実質的に洗浄土Bのみが残される。この場合、洗浄土Bのタンク2からの排出方法としては、特に限定されるものでないが、例えば、図4に示すようにタンク2を図示しない可動化手段でタンク蓋部22側が斜め下方を向くようにタンク2全体を傾斜させると共にタンク蓋部22を開放してタンク本体開口部61から洗浄土Bを滑り落として排出する方法、該可動化手段を設けずにタンク蓋部22を開放してタンク本体開口部61から洗浄土Bを掻き出して排出する方法等が挙げられる。得られた洗浄土Bは、水に不溶性又は難溶性の有機物が除去されており、洗浄土Bはこのままで又は乾燥させて、通常の土砂として使用することができる。
【0036】
また、本発明において、分離工程の後、タンク2内にある浮遊分Dを分離排出後の洗浄土Bに、処理材を混合する二次処理工程を行ってもよい。すなわち、上記のように分離工程の後に洗浄土Bをこのままタンク2外に排出してもよいが、分離工程の後も洗浄土Bをタンク2内に留めておき、この洗浄土Bに固化材、吸水材又は微生物などの処理材を混合する二次処理工程を行ってもよい。ここで固化材としては、例えば、セメントミルク等が挙げられる。また、吸水材としては、例えば、吸湿性ポリマー等が挙げられる。また、微生物としては、例えば、好気性微生物等の活性汚泥法に用いられるものが挙げられる。このように、タンク2中で二次処理工程を行うと、洗浄土Bの移送等の手間を省略することができ、コストの低減化を図ることができるため好ましい。二次処理はタンク2の外に排出された洗浄土Bに対して行うこともできる。
【0037】
本発明に係る土壌浄化装置及び土壌浄化工法は、工場における廃棄物処理、石油タンクからの油漏出や産業廃棄物の不法投棄等により、水に不溶性又は難溶性の有機物で汚染された汚染土壌の洗浄処理に使用することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係る土壌浄化工法によれば、酸化剤等の気泡発生薬剤を用いなくても、微細気泡を発生させることにより水に不溶性又は難溶性の有機物を効率よく浮上させることができ、しかも、真空吸引を行うため微細気泡の浮上速度を大きくすることができる。このため、特段の薬品を添加することなく、洗浄能力及び洗浄速度が高い汚染土壌の洗浄を行うことができる。また、本発明に係る土壌浄化装置によれば、上記土壌浄化工法を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における土壌浄化装置(準備状態)の模式図である。
【図2】本発明の土壌浄化工法における微細気泡発生工程を説明する図である。
【図3】本発明の土壌浄化工法における浮上工程終了状態を説明する図である。
【図4】本発明の土壌浄化工法における分離工程を説明する図である。
【符号の説明】
2 タンク
3 微細気泡発生手段
4 微細気泡供給部
5 真空吸引手段
7 上部空間
10 土壌浄化装置
21 タンク本体
22 タンク蓋部
23 支点
32 気泡導入管
51 真空吸引口
52 浮遊分排出口
53 供給排出口
61 タンク本体開口部
A スラリー
B 洗浄土
C 水
D 浮遊分
M 微細気泡

Claims (2)

  1. タンク内に汚染土壌と水の混合物である汚染土壌スラリーを得る準備工程、該汚染土壌スラリーの底部から最大気泡直径が80μmであり、最頻値における気泡の直径が10〜50μmである微細気泡を供給する気泡供給工程、前記タンク内を真空吸引する浮上工程、及び該汚染土壌スラリーから生じた浮遊分を洗浄土から分離排出する分離工程をこの順序で行うものであって、前記浮上工程における真空吸引は、気泡供給工程において、微細気泡の供給が停止された後、所定時間経過後に行なうことを特徴とする土壌浄化工法。
  2. 前記分離工程の後、前記タンク内にある浮遊分分離後の洗浄土に、処理材を混合する二次処理工程を行うことを特徴とする請求項記載の土壌浄化工法。
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