以下に添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタ100の概略構成を示す。
プロジェクタ100の光源部101には、固体発光素子である発光ダイオード素子(以下、適宜「LED」という。)を複数有する。光源部101が有するLEDは、光源駆動回路103により駆動される。LEDは、赤色光(以下「R光」という。)を供給するR光用LED102Rと、緑色光(以下「G光」という。)を供給するG光用LED102Gと、青色光(以下「B光」という。)を供給するB光用LED102Bとからなる。
光源部101から供給される光は、フィールドレンズ105を透過した後、空間光変調装置104に入射する。フィールドレンズ105は、空間光変調装置104をテレセントリックに照明する機能、換言すると、照明光をできるだけ主光線に平行にして空間光変調装置104に入射させる機能を有する。プロジェクタ100は、光源部101の像を投写レンズ106の入射瞳の位置に結像し、空間光変調装置104をケーラー照明する。空間光変調装置104はティルトミラーデバイスであって、入射光を画像信号に応じて変調する。ティルトミラーデバイスの例の一つは、テキサス・インスツルメンツ社のDMDである。空間光変調装置104で変調された光は、投写レンズ106の方向へ射出される。投写レンズ106は、空間光変調装置104から射出される光をスクリーン108に投写する。
空間光変調装置104は、複数の可動ミラー素子(不図示)を有する。可動ミラー素子は、画像信号に応じて第1の反射位置と第2の反射位置とに択一的に移動し、入射光を投写レンズ106の方向(ON)又は投写レンズ106以外の方向(OFF)に反射させる。投写レンズ106の方向に進行する光は、スクリーン108にて投写像を形成する。
光源部101は、投写像の1フレーム間において、R光用、G光用、B光用の各LEDを順次点灯させて空間光変調装置104を照明する。観察者は、光源部101から順次照明され、空間光変調装置104により変調されるR光、G光、B光を積分して認識する。このため、スクリーン108上にフルカラーの投写像が得られる。R光、G光、B光を順次投写し、全体として白色の投写像を得るためには、G光の光束量を全体の光束量のうち60〜80%を要する。各色光用LEDの出力量、数量を同一とした場合、G光の光束量が不足することとなる。そこで、R光用、G光用、B光用の各LEDを同数ずつ配列した場合には、G色用LEDの点灯時間をR光用LED及びB光用LEDの点灯時間より長くする。G光用LEDをR光用LED及びB光用LEDの数よりも多く配置する場合には、G光用LEDの点灯時間を他の色光のLEDの点灯時間と同一又は短くすることも可能である。これにより、自然なフルカラーの像を得られる。
空間光変調装置104から投写レンズ106以外の方向に反射されて進行する光は、光量検出部110に入射する。光量検出部110は、空間光変調装置104からのOFF光が入射する位置に配置されている。より具体的には、本実施形態では、光量検出部110は、全ての可動ミラー素子が画素のOFF(消灯)に対応する位置にある場合に、LED102R、102G、102Bが結像する位置またはその近傍に配置されている。つまり全ての可動ミラー素子が画素のOFF(消灯)に対応する位置にある場合に、光量検出部110の位置と、LED102R、102G、102Bとの位置とは互いに共役になる。光量検出部110は、複数のLED102R、102G、102Bのそれぞれに対応する複数の光量検出素子である受光素子110R、110G、110Bからなる。受光素子として、例えば、フォトダイオードを用いることができる。各受光素子110R、110G、110Bは、各LED102R、102G、102Bからの光をLEDの略結像位置において検出する。そして、各受光素子110R、110G、110Bは、各LEDの光量に応じた信号を演算部112に出力する。演算部112は、受光素子110R、110G、110Bから出力される信号を所定の方法により演算処理し、演算処理の結果を光源制御部114に出力する。光源制御部114は、演算部112より出力される演算結果に応じて光源駆動回路103を制御し、光源部101の出力を調整する。例えば、記憶部(不図示)にLEDの光量の初期値を記憶させておき、該初期値を目標値としてフィードバック制御を行うことにより、光源部101からの光の明るさを初期値の状態で安定的に維持し、複数のLED102R、102G、102Bの光量を均一に保つことができる。
LED102R、102G、102Bの出力である光量を検出する構成により、プロジェクタ100は、LED102R、102G、102Bの発熱、寿命等による物理特性の経時変化にも対応し、光量制御できる。光源部101からの光を直接検出せず、空間光変調装置104から射出される光を検出する構成とするため、光量検出部110を光源部101近傍に設置する必要はない。光量検出部110を光源部101近傍に設置しないため、光量検出部110によって、投写像を形成する光路を遮られることがない。このように、光量検出には、像形成に使われない廃棄光を利用するため、像投写中であっても投写像を形成する光を損失することなく光源部101の光量を制御できる。これにより、投写像の明るさを損なうことなく、光源部101の光量安定化を可能とし、投写像が明るく安定なプロジェクタ100を得られる。
図2は、空間光変調装置104の側から投写レンズ106の方向を見た図である。図2に基づいて、光源部101の各LED102R、102G、102B、及び受光素子110R、110G、110Bの配置について説明する。受光素子110R、110G、110Bは、全ての可動ミラー素子が画素のOFF(消灯)に対応する位置にある場合に、各LED102R、102G、102Bが結像する位置又はその近傍に配置される。上述したように、全ての可動ミラー素子が画素のOFF(消灯)に対応する位置にある場合に、R光用LED102Rと受光素子110R、G光用LED102Gと受光素子110G、B光用LED102Bと受光素子110Bはそれぞれ共役関係にある。各受光素子110R、110G、110Bは、共役関係にあるLED102R、102G、102Bからの光を検出する。これにより、各LED102R、102G、102Bごとの光を検出できる。光源制御部114は、光量検出部110から出力される信号に応じて、光源駆動回路103を制御する。光源駆動回路103は、各LED102R、102G、102Bごとの駆動電流を調節することにより、各LED102R、102G、102Bの出力を調整する。
LED102R、102G、102Bの結像位置又はその近傍に、受光素子110R、110G、110Gを配置することにより、各LEDごとの光量を検出できる。各LED102R、102G、102Bごとに光量を検出することにより、各LEDごとの光量安定化及びLED相互の光量均一化を達成できる。複数のLEDについて一括して制御すると、LED相互間の光量均一化が困難である。また、複数のLEDを一括制御すると、光量制御を不要とするLEDにまで制御が及ぶため、光量制御を不要とするLEDには不必要な負荷をかけることとなる。不必要な負荷がかかることにより、LEDの出力は不安定となってLEDごとの光量安定化を図れないうえ、LEDの劣化を促進することにもなりかねない。これに対して、本実施形態においては、個々のLEDにつき独立に光量を制御することから、各LEDごとの状態に応じた制御ができる。これにより、LEDに不要な負荷をかけることなく、投写像が明るく安定かつ均一なプロジェクタ100を得られる。
次に、図3及び図4に基づいて光量検出のための動作及びタイミングにつき説明する。図3及び図4のタイミングチャートは、投写像の1フレーム間について示すものであって、上から、各色用LED102R、102G、102Bの駆動時間(点灯時間)、各画素の画像信号、及び受光素子110R、110G、110Bの検出タイミングを表す。図3、図4ともに、チャートはすべて、正論理で示すものとする。画素とは投写像の最小単位であり、空間光変調装置の可動ミラー素子に対応するものである。図3、図4においては、3つの画素A、B、Cについて説明する。コンピュータ等の画像供給装置(不図示)は、投写像中のすべての画素についての画像信号を空間光変調装置104に出力する。空間光変調装置104は、画像信号に応じて可動ミラー素子を駆動し、光を変調する。なお、受光素子110R、110G、110Bの検出タイミング以外における各画素の画像信号については、投写される画像に応じたものであって、任意であることを示す。
可動ミラー素子は、画像信号に応じて+θ方向又は−θ方向に駆動される。光源部101から空間光変調装置104に入射する光は、空間光変調装置104の可動ミラー素子が+θ方向の位置状態のときに投写レンズ106方向に反射され、可動ミラー素子が−θ方向の位置状態のときに投写レンズ106以外の方向に反射されるとする。以下、説明のために光源部101からの光を投写レンズ106以外の方向に反射させる可動ミラー素子の向き、つまり−θ方向を「OFF方向」という。
図3は、空間光変調装置104が有する可動ミラー素子のすべてをOFF方向にするタイミングTR、TB、TGを積極的に設け、光量検出部110に光量検出させる様子を示す。空間光変調装置104が有する可動ミラー素子のすべてがOFF方向にあるとき、光源部101からの光はすべて光量検出部110に照射されるため、光量検出部110は、光源部101の光量を検出することができる。以下、光量検出部110により光量検出するタイミングを「キャリブレーションモード」という。
各色光のフレーム(サブフレーム)中に少なくとも1回、キャリブレーションモードTR、TB、TGを設けることにより、光源部101が有する各色用LED102R、102G、102Bについての光量検出を可能とする。さらに、光源部101に色光ごと複数のLEDを有する場合には、色光ごと単独のLEDのみを点灯している間にキャリブレーションモードを設けることにより、個々のLEDについて光量検出を可能とする。これにより、色光ごと又はLEDごとに光量制御できる。
なお、キャリブレーションモードは、任意に設定可能とする。設定例としては、像投写中の随時、任意のフレームごと、プロジェクタ100の電源を立ち上げる時、光源部101の駆動電流の変動時、又は光源部101周辺温度の変動時等が挙げられる。図3の例においては、投写像1フレーム中の各色光フレーム中にキャリブレーションモードを設けることとしているが、例えば、投写像中のあるフレームはR光フレームのみに、次のフレームはG光フレームのみにキャリブレーションモードを設定するなど、適宜変更可能である。
図3の例では、空間光変調装置104の可動ミラー素子すべてをOFF方向とするタイミングを積極的に設け、キャリブレーションモードとする。これに対して、図4の例では、タイミングTR、TB、TGに示すように、OFF方向にある可動ミラー素子の数量に関わりなく任意にキャリブレーションモードを設定する。ここでは、演算部112は、画像供給装置(不図示)より供給される画像信号から、OFF方向にある可動ミラー素子の数量を用いて所定の演算処理を行う。
光量検出部110が検出する光の強度は、OFF方向にある可動ミラー素子の数量により変化する。OFF方向にある可動ミラー素子の数量を用いて演算することにより、空間光変調装置104に有する可動ミラー素子のすべてをOFF方向とする場合の光量値を算出することが可能である。例えば、上述のように空間光変調装置104は、図4に示す画素A、B、Cに対応する3つの可動ミラー素子からなるとする。ここで、画素A、B、Cに対応する3つの可動ミラー素子は、いずれも光源部101から供給される光により均一に照射されるとし、受光素子110において、受光光量と出力との関係はリニアであるとする。
キャリブレーションモードTRにおいては、画素A、B、Cのうち、画素Bに対応する可動ミラー素子のみがOFF方向を向いている。受光素子110が検出する光量は、空間光変調装置104が有するすべての可動ミラー素子がOFF方向を向いた場合の光量の3分の1相当である。従って、演算部112は、光量検出部110の出力を3倍し、すべての可動ミラー素子がOFF方向にある場合の数値に変換する。同様に、演算部112は、光量検出部110の出力を、キャリブレーションモードTBでは1.5倍、キャリブレーションモードTGでは1.0倍に変換する。光量部制御部114は、演算部112による演算結果を用いて、光源部101の光量を制御する。
なお、本実施形態のプロジェクタ100においては、光源部101に複数のLEDを有することから、空間光変調装置104の照射領域は、光源部101の複数のLEDにより略分担して照明される。このため、光量検出時にOFF方向にある可動ミラー素子の位置によって、光量検出部110で検出される光量に差を生じる場合があり得る。空間光変調装置104の有する可動ミラー素子のうち、OFF方向にある可動ミラー素子の位置による誤差を、演算部112の演算処理により補正する構成としても良い。これにより、より精密に光量安定化を行うことができる。
演算部112で、光量検出部110の出力を画像信号に応じて演算処理することにより、OFF方向にある可動ミラー素子の数量又は位置にかかわらず光源部101の光量を所定値に制御できる。このように、OFF方向にある可動ミラー素子の数量又は位置にかかわらず光量を制御するため、可動ミラー素子が駆動されている像投写中であっても、常時光源部101の光量を安定化・均一化することができる。これにより、常に明るく安定かつ均一照度の投写像を投写できるプロジェクタ100を得ることができる。
なお、本実施形態の演算部112は、光源部101からの光を投写レンズ106以外の方向に反射させている可動ミラー素子の数量を用いて所定の演算処理を行うこととしているが、これに限られるものではない。プロジェクタ100の使用目的に応じて、演算部112における演算方法は適宜変更可能である。これにより、使用態様、もしくは使用者の要望に応じた光量制御が可能なプロジェクタを得られる。
また、本実施形態においては、光源部101は複数のLEDからなる構成としているが、光源部101を単独の発光素子により構成する場合においても、本発明の適用は可能である。発光素子と光量検出部110とを共役な位置に配置することにより、投写像の明るさを損なうことなく、光源部101の光量安定化を可能とし、投写像が明るく安定なプロジェクタ100を得られる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るプロジェクタ500の概略構成を示す。
上記第1実施形態と同一の部分には同様の符号を付し、重複する説明は省略する。プロジェクタ500の光源部501は、第1の波長領域の光を供給する第1光源部501RBと、第1の波長領域とは異なる第2の波長領域の光を供給する第2光源部501Gとから構成される。以下、光源部501とは、第1光源部501RBと第2光源部501Gとの両者をいう。第1光源部501RBは、R光を供給するR光用LED502Rと、B光を供給するB光用LED502Bとを有し、第2光源部501Gは、G光を供給するG光用LED502Gを有する。第1光源部501RB及び第2光源部501Gは、投写レンズ106の光軸AXに関し略対称な位置に配置される。
図13に、光源部501を構成する各色光用LEDの点灯時間と階調表現の例を示す。光源部501は、投写像の1フレーム間において、R光用LED502R、G光用LED502G、B光用LED502Bを順次点灯させて空間光変調装置104を照明する。観察者は、光源部501から順次照明され、空間光変調装置104により変調されるR光、G光、B光を積分して認識する。このため、スクリーン108上にフルカラーの投写像を得られる。
R光、G光、B光を順次投写し、全体として白色の投写像を得るためには、上述のように、G光の光束量を全体の光束量のうち60〜80%を要する。各色光用LEDの出力量、数量を同一とした場合、G光の光束量が不足することとなる。このため、図13(a)に示すように、G光用LED502Gの点灯時間GTを、R光用LED502Rの点灯時間RT、及びB光用LED502Bの点灯時間BTのいずれよりも長くする。図13(b)は、階調表現時間の調節により、投写像の色調を整える様子を示す。階調表現時間とは、空間光変調装置114が、各色光について画像信号に応じた強度(階調)を実現するために必要な時間期間である。各階調表現時間は、各色光に対応する画像のサブフレームの期間に一致している。画像の階調をnビット(nは正の整数)で表現する場合、G光階調表現時間GKの単位ビットの長さとR光及びB光の階調表現時間RK、BKの単位ビットの長さとを異ならせることができる。さらに、G光用LED502Gの数量を、R光用LED502Rの数量、及びB光用LED502Bの数量のいずれよりも多くすることにより、G光用LED502Gの点灯時間GTを、R光用LED502Rの点灯時間RT、及びB光用LED502Bの点灯時間BTと同一に、又は短くすることもできる。
また、上述のように、R光用LED502R及びB光用LED501Bと、G光用LED502Gとを、投写レンズ106の光軸AXに関して対称に配置している。かかる構成により、G光用LED502GをR光用LED502R及びB光用LED502Bの数よりも多く配置するなど、配置の自由度を高くし、簡易な構成で良好なカラーバランスの投写像を得ることができる。
可動ミラー素子は、画像信号に応じて+θ方向又は−θ方向に駆動される。このように、空間光変調装置104の可動ミラー素子は、画像信号に応じて第1の反射位置と第2の反射位置とに択一的に移動し、入射光を投写レンズ106の方向(ON)又は投写レンズ106以外の方向(OFF)に反射させる。第1光源部501RBから空間光変調装置104に入射する光は、空間光変調装置104の可動ミラー素子が+θ方向に向くときに、投写レンズ106方向に反射され、可動ミラー素子が−θ方向に向くときに、投写レンズ106以外の方向に反射される。第1光源部501RBが駆動され、R光及びB光が投写されているフレーム中では、+θ方向にある可動ミラー素子は光を投写レンズ106の方向に反射する。これに対して、第2光源部501Gが駆動され、G光が投写されているフレーム中では、−θ方向にある可動ミラー素子が、光を投写レンズ106の方向に反射する。そこで、図13(a)に示すように、可動ミラー素子の駆動極性は、G光用LED502Gの点灯時間GTと、R光用LED502Rの点灯時間RT、及びB光用LED502Bの点灯時間BTとで反転させる。これにより、空間光変調装置104は、画像信号のON、OFFに応じて光変調を行い、フルカラーの投写像を得られる。
本実施形態に係るプロジェクタ500は、第2光量検出部511と第1光源部501RBとは同一基板503上に形成され、後述するように第2光量検出部511を構成する受光素子510Gは、第1光源部501RBの複数の固体発光素子であるLED502R、502Bの間に配置されている。また、基板503上には、光源駆動回路103が形成されている。受光素子510Gは、第2光源部501Gの結像位置又はその近傍に配置されている。
同様に、第1光量検出部510と第2光源部501Gとは同一基板503上に形成され、後述するように第1光量検出部510を構成する受光素子510R、510Bは、第2光源部501RBの複数の固体発光素子であるLED502Gの間に配置されている。また、基板503上には、光源駆動回路103が形成されている。受光素子510R、510Bは、第1光源部501RBの結像位置又はその近傍に配置されている。
図6は、空間光変調装置104から投写レンズ106の方向を目視した様子を示す。図6に基づいて、各色光用LED502R、502G、502B及び各受光素子510R、510G、510Bの配置について説明する。本実施形態では、すべての可動ミラー素子の傾斜がほぼ0°である場合に、第1光源部501RBが有するR光用LED502R及びB光用LED502Bと、受光素子510R、510Bとは、共役関係にある。同様に、すべての可動ミラー素子の傾斜がほぼ0°である場合に、第2光源部501Gが有するG光用LED502Gと、受光素子510Gとは共役関係にある。
まず、第1光源部501RBから供給される光について説明する。第1光源部501RBから供給される光は、空間光変調装置104にて変調され、投写レンズ106の方向又は投写レンズ106以外の方向に進行する。投写レンズ106以外の方向に進行する光(OFF光)は、空間光変調装置104と投写レンズ106とを結ぶ軸(例えば投写レンズ106の光軸)に対して+4θの角度をなす方向に反射される。一方、可動ミラー素子の傾斜がほぼ0°の場合に、第1光源部501RBから供給される光は、第2光源部501Gと同一基板503上に配列されている第1光量検出部510を構成する受光素子510R、510Bに入射する。受光素子510R、510Bは、各LED502R、502Bごとの光量に応じた信号を演算部512に出力する。演算部512は、受光素子510R、510Bからの出力に基づいて演算処理する。演算部512は、演算結果を光源制御部514に出力する。光源制御部514は、演算部512からの出力に応じて光源駆動回路103を制御し、第1光源部501RBの出力を、各LED502R、502Bごとに調整する。
次に、第2光源部501Gから供給される光について説明する。第2光源部501Gから供給される光は、空間光変調装置104にて変調され、投写レンズ106の方向又は投写レンズ106以外の方向に進行する。投写レンズ106以外の方向に進行する光(OFF光)は、空間光変調装置104と投写レンズ106とを結ぶ軸(例えば投写レンズ106の光軸)に対して−4θの角度をなす方向に反射される。一方、可動ミラー素子の傾斜がほぼ0°の場合に、第2光源部501Gから供給される光は、第1光源部501RBと同一基板503上に配列されている第2光量検出部511を構成する受光素子510Gに入射する。受光素子510Gは、LED502Gごとの光量に応じた信号を演算部512に出力する。演算部512は、受光素子510Gからの出力に基づいて演算処理を行う。演算部512は、演算結果を光源制御部514に出力する。光源制御部514は、演算部512からの出力に応じて光源駆動回路103を制御し、第2光源部501Gの出力を、LED502Gごとに制御する。
本実施形態では、サブフレームが切り替わるタイミングで、可動ミラー素子のそれぞれにリセット信号が与えられる。リセット信号が与えられると、−θの傾斜または+θの傾斜をしている可動ミラー素子の傾斜は、0°になる。つまり、このリセット信号によって可動ミラー素子の法線がほぼ投写レンズの光軸に平行になる。したがって、リセット信号が与えられるタイミングに同期して、第1光量検出部510および第2光量検出部511の光量検出が行われる。
第1光源部501RBからの光を検出する第1光量検出部510を、第1光源部501RBの結像位置又はその近傍に配置する。第2光源部501Gからの光を検出する第2光量検出部511を、第2光源部501Gの結像位置又はその近傍に配置する。これにより、第1光源部501RBと第2光源部501Gとの配置に対応させて、第1光量検出部510と第2光量検出部511とを配置できる。さらに、第1光源部501RBと第2光量検出部511とを同一基板503上に設け、第2光源部501Gと第1光量検出部510とを同一基板503上に設けている。これにより、省スペース、及び実装コストの低減を図れる。また、第1実施形態と同様、受光素子510R、510G、510Bによって、投写像を形成する光路を遮られることはない。従って、簡易な構成で、投写像が明るく安定かつ均一なプロジェクタ500を得られる。
本実施形態では、同一基板503上において、例えば受光素子510GをLED502R、502Bの間に混在して配置している。ティルトミラーデバイスでは、可動ミラー素子の反射面を択一的に移動させることにより光源部501からの光を変調する。可動ミラー素子の可動範囲は限定されている。このことから、空間光変調装置104が、入射する光を投写レンズ106方向、又は投写レンズ106以外の方向(対応する受光素子の方向)に反射させる際の偏向角も略限定される。本実施形態のように、例えばLED502B、502Rと受光素子510Gとを混在させて設置すると、空間光変調装置104における偏向角を最大限に利用し得る配置とすることができる。空間光変調装置104における偏向角を最大限に利用可能なため、光源部501と投写レンズ106の鏡筒とのクリアランスを確保し、両者の空間的な干渉を防止できる。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態に係るプロジェクタの概略構成を示す。上記第1実施形態と同一の部分には同様の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態に係るプロジェクタ700の光源部は、上記第2実施形態と同様に、第1の波長領域の光を供給する第1光源部701RBと、第1の波長領域とは異なる第2の波長領域の光を供給する第2光源部701Gとから構成される。第1光源部701RBは、R光を供給するLED702Rと、B光を供給するLED702Bとを有する。第2光源部701Gは、G光を供給するLED702Gを有する。第1光源部701RB及び第2光源部701Gは、投写レンズ106の光軸AXに関し略対称な位置に配置される。
第1光源部701RBと第2光量検出部711とは同一基板703上に形成されている。第2光量検出部711は受光素子710Gから構成される。第2光源部701Gと第1光量検出部710とは同一基板703上に形成されている。第1光量検出部710は受光素子710R、710Bから構成される。基板703上には、光源駆動回路103が形成されている。
図8に、空間光変調装置104から投写レンズ106の方向を目視した様子を示す。図8に基づいて、各LED及び各受光素子の配置について説明する。第1光量検出部710は、第2光源部701Gとは異なる領域に配置されている。また、第2光源部701Gを構成する複数のLED702Gと、第1光量検出部710を構成する複数の受光素子710R、710Bとはそれぞれ集約して配置されている。同様に、第2光量検出部711は、第1光源部701RBとは異なる領域に配置されている。また、第1光源部701RBを構成する複数のLED702R、702Bと、第2光量検出部711を構成する複数の受光素子710Gとはそれぞれ集約して配置されている。R光用LED702R及びB光用LED702Bと、受光素子710R及び710Bとは、実施形態2と同様に、それぞれ略共役関係にある。また、G光用LED702Gと、受光素子710Gとも、実施形態2と同様に、略共役関係にある。
本実施形態において、第1光量検出部710は、第2光源部701Gとは異なる領域に配置されている。また、第2光量検出部711は、第1光源部701RBとは異なる領域に配置されている。これにより、受光素子710R、710G、710Bは、LED702R、702G、702Bとは熱的及び電気的に隔離される。受光素子710R、710G、710Bは、LED702R、702G、702Bからの熱伝播及び電気的ノイズの混入による影響が軽減されるので、誤差の少ない検出ができる。これにより、明るさの安定性、均一性がより精密なプロジェクタ700を得られる。
なお、上記第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態においては、例えば、LEDと受光素子710とを同数配置し、両者を1対1に対応させて光量検出することとしている(例えば図8参照)が、これに限られない。第3実施形態のプロジェクタ700を例にすると、受光素子710R、710G、710Bの数をLEDの数より少なくし、LEDからの光を受光素子710に集約させて検出させる構成や、受光素子710の数をLEDの数より多くし、LEDからの光を受光素子710に分散させて検出させる構成も可能である。受光素子710の数をLEDの数より少なく、又は多くする場合には、演算部712における演算方法を適宜変更し、光源部701の光量を安定・均一化することができる。
なお、上記第2実施形態又は第3実施形態においては、例えば、受光素子710を光源部701の基板703上に配置することとしているが、これに限られない。第3実施形態のプロジェクタ700を例にすると、受光素子710を配置する位置は、光源部701近傍であって、光源部701の像を略結像し得る位置であれば、適宜変更可能である。ただし、受光素子710は、受光素子710の近傍にある光源部701から供給される光を遮らない位置にあることを要する。
(第4実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態に係るプロジェクタの概略構成を示す。上記第1実施形態と同一の部分には同様の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、上記第2実施形態と同様に、第1の波長領域の光を供給する第1光源部901RBと、第1の波長領域と異なる第2の波長領域の光を供給する第2光源部901Gとから構成される。第1光源部901RBは、R光を供給するLED902Rと、B光を供給するLED902Bとから構成される。第2光源部901Gは、G光を供給するLED902Gとから構成される。第1光源部901RB及び第2光源部901Gは、投写レンズ106の光軸AXに関し略対称な位置に配置される。本実施形態では、第1光源部901RBは上記第2実施形態の第2光量検出部の機能を兼用し、第2光源部901Gは上記第1光量検出部の機能を兼用する。
図10に、空間光変調装置104から投写レンズ106の方向を目視した様子を概略的に示し、各光源部901RB、901Gの配置について説明する。第1光源部901RBが有するR光用LED902R及びB光用LED902Bは、可動ミラー素子の傾斜がほぼ0°である場合に、第2光源部901Gが結像する位置又はその近傍に配置される。第2光源部901Gが有するG光用LED902Gは、可動ミラー素子の傾斜がほぼ0°である場合に、第1光源部901RBの結像位置又はその近傍に配置される。このように、R光用LED902R及びB光用LED902Bと、G光用LED902Gとは、可動ミラー素子の傾斜がほぼ0°である場合に、それぞれ略共役関係にある。
図11に、LED902R、902G、902Bの発光素子と受光素子との機能を切替える回路構成を示す。いずれのLEDの回路構成も同様であるため、LED902Rを例にして説明する。LED902Rが発光素子として機能するときは、端子SW1側が選択される。このとき、光源駆動回路103からの駆動電流により、LED902RからR光Lが発生する。
LED902Rが受光素子として機能するときは、端子SW2が選択される。
LED902Rは、検出した光に応じた電流を出力して、演算部912に送る。
このようにLED902Rは、アナログスイッチ920の切替えにより、発光モードと受光モードとに、時分割的に切替えられる。LED902Rは、画像供給装置(図示せず)より供給される画像信号に応じて駆動し、後述する検出タイミングにて受光モードに切り替えることにより、光量検出を行う。
LED902Rが光量検出部としての機能を兼用するため、受光素子を別途必要としない。受光素子を必要としないため、部品点数を減少させ、光量検出のための構成について省スペース、実装コストの低減を可能とする。さらに、光源部のLED902R、902G、902Bの自由度が増し、LED902R、902G、902Bを小さい領域にまとめて配置できる。このため、第1、第2光源部901RB、901Gを、プロジェクタ900の照明として理想的な点光源に近づけることもできる。これにより、簡易な構成で、投写像が明るく安定かつ均一なプロジェクタ900を得られる。
次に、光量検出のための動作及びタイミングにつき説明する。図12に、LEDにより光量検出するタイミングの例を示す。図12のタイミングチャートは、投写像の1フレーム間について示すものである。上から、各色用LED902R、902G、902Bの駆動時間(点灯時間)及び検出時間(受光時間)、各画素の画像信号、及びLEDによる検出タイミングを表す。チャートはすべて、正論理で示すものとする。
空間光変調装置104は、可動ミラー素子が+θ方向のときに、第1光源部901RBからの光を投写レンズ106の方向に反射する。また、空間光変調装置104は、可動ミラー素子が−θ方向のときに、第1光源部901RBからの光を投写レンズ106以外の方向に反射する。可動ミラー素子の制御方法は、上記第3実施形態にて説明した可動ミラー素子の制御方法と同様である。
図12のタイミングチャートに示すように、各色光のフレーム(サブフレーム)中に少なくとも1回、リセット信号を与えることで可動ミラーのすべての傾斜角を0°にするタイミングを積極的に設け、キャリブレーションモードとするものである。R光用LED902R及びB光用LED902Bの光は、それぞれ共役関係にある第2光源部901GのG光用LED902Gにより検出される。光源駆動回路103は、画像信号に応じて、R光フレーム及びB光フレーム中のキャリブレーションタイミングTR、TBにて、G光用LED902Gのアナログスイッチ920を端子SW2側に切替える。
同様に、G光用LED902Gの光は、共役関係にあるR光用LED902R又はB光用LED902Bにより検出される。G光フレーム中のキャリブレーションタイミングTGにおいて、R光用LED902R又はB光用LED902Bのアナログスイッチ920を端子SW2側に切り替える。
第2実施形態と同様、R光用LED902R及びB光用LED902Bが発光している期間と、G光用LED902Gが発光している期間とでは、空間光変調装置104の駆動極性を反転させる。
R光用LED902Rが発光している期間は、G光用LED902Gは消灯し、受光素子として機能する。このとき、キャリブレーション期間TRでは、リセット信号によって空間光変調装置104の画素A、B、Cに対応する可動ミラー素子の傾斜角は、−θまたは+θから0°(すなわち水平)になる。これにより、R光用LED902Rからの光は、受光素子として機能しているG光用LED902Gに入射する。G光用LED902Gは、R光の光量を検出する。
同様に、B光用LED902Bが発光している期間は、G光用LED902Gは消灯し、受光素子として機能する。このとき、キャリブレーション期間TBでは、リセット信号によって空間光変調装置104の画素A、B、Cに対応する可動ミラー素子の傾斜角は、−θまたは+θから0°(すなわち水平)になる。これにより、B光用LED902Bからの光は、受光素子として機能しているG光用LED902Gに入射する。G光用LED902Gは、B光の光量を検出する。
これに対して、G光用LED902Gが発光している期間は、B光用LED902BとR光用LED902Rとは消灯し、受光素子として機能する。このとき、キャリブレーション期間TGでは、リセット信号によって空間光変調装置104の画素A、B、Cに対応する可動ミラー素子の傾斜角は、−θまたは+θから0°(すなわち水平)になる。これにより、G光用LED902Gからの光は、受光素子として機能しているB光用LED902BとR光用LED902Rとに入射する。B光用LED902BとR光用902Rとは、G光の光量を検出する。
図12に示す例では、投写像のフレーム間の各色光フレーム中に1回、キャリブレーションモードを設定することとしているが、例えば、投写像中のあるフレームはR光フレームのみに、次のフレームはG光フレームのみにキャリブレーションモードを設定するなど、適宜変更可能である。さらに、色光ごと複数のLEDを有する場合には、色光ごと単独のLEDのみを点灯している間にキャリブレーションモードを設けることにより、個々のLEDにつき光量検出が可能である。これにより、色光ごと又はLEDごとに光量制御できる。
キャリブレーションタイミングについては、第1実施形態と同様、任意に設定可能とする。さらに、可動ミラー素子のすべてをOFF方向にさせるタイミングを積極的に設け(図12参照)、キャリブレーションタイミングとする構成と、OFF光ミラーの数にかかわらずキャリブレーションタイミングを設け(図4参照)、演算部912による演算処理結果を用いる構成との、いずれも適用できる。
上記説明において、R光用LED902R及びB光用LED902Bと、G光用LED902Gとは、すべての可動ミラー素子の傾斜角が0°である場合に、個々に略共役関係にあることから、R光用LED902R及びB光用LED902Bの数量の合計と、G光用LED902Gの数量とは、同じである場合を説明した。しかし、本実施形態はこれに限られず、プロジェクタ900の構成、用途等に応じて各色用LEDの数は適宜変更可能であるため、R光用LED902R及びB光用LED902Bの数量と、G光用LED902Gの数量とが異なる構成でも良い。例えば、R光用LED902R及びB光用LED902Bの数量が、G光用LED902Gの数量より多い場合は、G光用LED902GにR光及びB光をより集約して検出させ、R光用LED902R又はB光用LED902BにG光をより分散して検出させる。このとき、演算部912で適宜演算処理をすることにより、R光用LED902R及びB光用LED902Bの数量と、G光用LED902Gの数量とが同じ場合と同様、光源部901RB、901Gの光量安定化、均一化をすることができる。
さらに、光源部に色光ごと複数のLEDを有する場合には、各色用LEDのうち、一部のLEDのみについて発光及び受光の切り替えを可能とし、他のLEDは発光のみを行う構成としてもよい。この場合には、受光機能を備えるLEDに光を集光させ、光量検出させる。演算部912で適宜演算処理をすることにより、すべてのLEDにつき発光及び受光の切替えを可能とする本実施形態の場合と同様、第1光源部901RBと第2光源部901Gとの光量安定化、均一化をすることができる。
また、LEDの発光により温度が高い状態にある場合は、受光モードに切り替わる時に温度が依然高い状態にあって、光量検出において誤差を生じることも考えられる。光量検出に誤差を生じると、光源部901の光量を十分に安定化、均一化することが困難である。そこで、LED近傍に温度検出器(図示せず)を設け、LED温度により受光LEDの出力を補正し、LEDの温度変化による誤差を補正する構成としてもよい。なお、受光モードのLEDは、光を受光しておらず光量検出をしていない状態において、温度センサとして機能することができる。このため、受光モードのLEDのうち、特定のLEDを温度センサのためのみに使用することができる。これにより、温度センサとして使用するLEDによって温度を検出し、温度変化による誤差を補正する構成としても良い。
本実施形態においては、R光用、G光用、B光用のLEDに発光及び受光をさせる構成とする。このとき、発光モードLED及び受光モードLEDの色組み合わせにより、受光検出感度のばらつきがある場合もある。この場合、検出感度のばらつきを補正しつつ光量検出を行うことにより、光源部901に有するLEDの出力を均等に制御できる。また、発光しているLEDからの光(例えば、R光用LED902RからのR光)の波長領域は、受光する側のLED(例えば、G光用LED902G)にとって検出感度が弱い場合がある。この場合でも、LEDの波長分布特性はレーザ等に比べて比較的広く、照明用LEDは出力が大きいため、光源部901からの光の光量を検出することは十分可能である。
(第5実施形態)
図14は、本発明の第5実施形態に係るプリンタ1400の概略構成を示す図である。上記第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。プリンタ1400は、照明装置1400と、結像レンズ1402と、反射ミラー1403と、を有する。照明装置1401は、投写レンズ106を除いて、基本的に実施形態1のプロジェクタ100と同じ構成要素を有する。照明装置1401が有する光源部は、上記実施形態と同様に光量制御される。照明装置1401から供給される光は、結像レンズ1402により印画紙片P上に結像する。なお、反射ミラー1403は、結像レンズ1402からの光を印画紙片Pへ折り曲げるように設けられている。
照明装置1401内の空間光変調装置104であるDMDは、例えば16μm四方の可動ミラー素子を1μm間隔で2次元的に基板状に配列した素子であり、各可動ミラー素子をそれぞれ回転制御することにより、各可動ミラー素子に対応する領域のオン/オフを制御するものである。本実施形態の場合、照明装置1401内の光源部からの光を結像レンズ1402方向に反射するように空間光変調装置104の可動ミラー素子を制御することにより、当該可動ミラー素子に対応する印画紙片P上の微小領域が露光される。
一方、光源部からの光を結像レンズ1402以外の方向に反射するように空間光変調装置104の可動ミラー素子を制御することにより、当該可動ミラー素子に対応する印画紙片P上の微小領域は露光されない。このような制御を個々の可動ミラー素子について行うことにより、印画紙片P上の所定領域1404にドットによる画像が露光される(潜像が形成される)。
空間光変調装置104は、印画紙片Pの搬送方向に直交する方向の複数の走査線を同時に露光可能なように、可動ミラー素子が2次元的に配列されており、例えば192走査線分のミラーアレイとして構成されている。また、印画紙片Pは、矢印A方向に連続的に搬送されている。そして、空間光変調装置104は、時系列的に照明されるR光、G光、B光を印画紙片P上にカラー画像を形成するように反射し、露光させる。これにより、印画紙片P上にフルカラー像を得ることができる。なお、印画紙に露光するタイプのプリンタの動作の詳細に関しては、例えば特開2001−133895号公報に記載されている。
照明装置1401が有する光源部は、上記実施形態に係るプロジェクタと同様の構成とし、上記実施形態と同様に制御されるため、効率を損なうことなく、光源部の光量安定化を可能とする。これにより、効率的で安定なプリンタ1400を得られる。なお、本発明に係る光学装置の例として印画紙に露光するプリンタを用いて説明したが、プリンタに限られるものではない。明るく、均一な照度分布の照明光を必要とする光学装置であれば容易に本発明を適用することができる。例えば、本発明は、半導体露光装置などにも効果的に適用できる。また、上記各実施形態において、固体発光素子としてLEDを用いて説明したが、半導体レーザ素子やエレクトロルミネッセント(EL)等を用いてもよい。
100,500,700,900…プロジェクタ、101,501,701,901…光源部、102R,102G,102B,502R,702R,902R…LED、103…光源駆動回路、104…空間光変調装置、105…フィールドレンズ、106…投写レンズ、108…スクリーン、110…光量検出部、110R,110G,110B,510R,710R…受光素子、112,512,712,912…演算部、114,514,714,914…光源制御部、501RB,701RB,901RB…第1光源部、501G,701G,901G…第2光源部、503,703…基板、510,710…第1光量検出部、511,711…第2光量検出部、920…アナログスイッチ、1400…プリンタ。