JP4231639B2 - 情報記録システム及び情報記録制御方法 - Google Patents

情報記録システム及び情報記録制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に映像情報や音声情報からなる入力情報を連続的に記録する情報記憶装置に関し、特に長期稼動時における信頼性を大幅に向上させた情報記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信網の発展によって、ネットワークやデジタル放送等により情報のデジタル配信が広く普及しつつある。この様な状況に於いて、配信情報を記録する情報記憶装置の役割が益々大きくなっている。配信される総情報量の増大及び単位時間に配信される情報量の増大に伴い、情報記憶装置には、大容量記録と高速記録の両立が求められ、その用途に最も適した記録装置として磁気ディスク装置が注目を集めている。磁気ディスク装置は、従来主にコンピュータの外部記録装置として用いられてきたが、上記の特性を生かして映像や音楽情報といった家電分野への記録媒体としても広く用いられ様としている。
【0003】
ところで、デジタル情報が常に配信される様になると、情報記憶装置の記録容量の範囲内で連続的に情報を記録して、いつでも記録された情報の所望の部分のみ利用する様な使い方が可能となる。デジタル放送を例に取れば、所望のチャンネルを常に記録しておいて見たい部分のみを見る、例えば、見逃した部分を再度再生したり、現在見ている番組を中座する間止めておいて、後から時間差で見続けたり、数時間前に終った放送を見たりといった便利な使い方が可能になる。
【0004】
このように、磁気ディスクを情報記録媒体として記録する装置としては、磁気ディスク装置と磁気テープ装置を有する情報記憶装置に於いて、磁気ディスク装置に記録された情報を所定時間間隔で磁気テープ装置にバックアップし、万一磁気ディスク装置に障害が発生した場合、磁気テープ装置から情報を再生する技術が、特開平10−341389号公報に開示されている。
【0005】
また、特開平9−251353号公報には、複数の磁気ディスク装置を有するディスクアレイ型情報記憶装置に於いて、予備の磁気ディスク装置を停止状態で保持し、他の磁気ディスク装置に障害が発生した時に、予備の磁気ディスク装置に切り替えることで、信頼性を高める情報記憶装置が開示されている。
【0006】
特開平8−194585号公報には、複数の磁気ディスク装置を有するビデオオンデマンドシステム用の情報記憶装置に於いて、複数の磁気ディスク装置に映像情報をストライピングして分散記録し、バックアップ用の磁気ディスク装置に圧縮率を高めた同じ映像情報を記録し、再生時に前者の磁気ディスク装置に障害が発見された場合、障害磁気ディスク装置に記録された情報分のみをバックアップ用磁気ディスク装置から再生することで、信頼性を高める情報記憶装置が開示されている。
【0007】
特開昭59−157870号公報には、複数のフロッピディスク装置を有する情報記憶装置に於いて、記録再生動作を行うフロッピディスク装置のみを駆動して他のフロッピディスク装置を停止させておくことで、個々のフロッピディスク装置の信頼性を高める技術が開示されている。
【0008】
特開平8−190762号公報には、複数の磁気ディスク装置を有するディスクアレイ型情報記憶装置に於いて、情報の記録再生を行わない場合に磁気ディスク装置の回転を停止させることで、信頼性を高める情報記憶装置が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
連続記録を行う情報記憶装置においては、記録装置は完全に連続稼動状態となる。殆ど全ての記録装置にとって、連続稼動状態は信頼性の観点から最も厳しい使い方となる。一例として、磁気ディスク装置の場合を用いて、連続稼動状態での信頼性上の問題点を説明する。
【0010】
磁気ディスク装置は、記録媒体となるディスクとディスクに記録再生を行なうヘッド、記録再生を行なうための制御回路を主構成要素とし、更にディスクの回転機構、ヘッドの移動機構(アクチュエータ)等より構成されている。現在の磁気ディスク装置では、ヘッドを微小間隔でディスク上に浮上させ、この状態で記録再生を行なうのが一般的である。現在、市場に出回っている磁気ディスク装置では、30nm以下の極めて小さな浮上量としたものが主流である。一般に磁気ディスク装置の信頼性を損なう原因としては、ヘッドとディスクとの直接接触あるいは装置内のコンタミネーション等を介しての間接接触により、ヘッド又はディスクに損傷が発生することが主要因である。浮上量低下に伴い、ヘッド又はディスクの損傷発生の危険性は、ヘッドがディスク上を浮上している時間が長くなる程急激に増大する。常時記録動作がなされている連続稼動状態では、ヘッドは、常時ディスク上を浮上している状態となり、稼動時間の増大と共に信頼性が損なわれる危険性が加速度的に増大する(摺動信頼性低下)。更に連続稼動状態では、前記したディスクの回転機構やヘッドの移動機構等の機構部品も連続稼動を強いられ、例えば、ベアリングの損耗といった機構的要因による信頼性低下の危険性も高まる(機構信頼性低下)。
【0011】
また、連続記録を行う情報記憶装置では、記憶容量も大きくなるため大容量の記憶装置或いは複数台の記憶装置を内部に有するが、そのような記憶装置から発生する騒音や熱に対する対策や、省電力で駆動をさせるための工夫を行う必要がある。
【0012】
しかしながら、各従来例においてはいずれも連続記録時において記録装置自体の信頼性を高め、長時間にわたって故障を起さないようにする記録方法及び情報記憶装置についてはなんら開示がされていない。また、容量の大きな記憶装置の騒音対策や発生する熱対策、省電力対策についても考慮されたものではない。
【0013】
本発明の目的は、連続記録を行う情報記憶装置において、長期間の連続稼動においても高い信頼性を確保できる情報記憶装置及びそのための記録制御方式を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、記憶容量の大きな情報記憶装置において、騒音を小さくする装置及びそのための制御方法を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、記憶容量の大きな情報記憶装置において、発生する熱を小さくする装置及びそのための制御方法を提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、記憶容量の大きな情報記憶装置において、消費電力を抑えた装置及びそのための制御方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の情報記憶装置は、内部に複数の記録装置群を有し、常時連続の記録が行われる一時記憶領域を各記録装置群にできるだけ均等に分散配置し、各情報記録装置群の一時記憶領域に順次情報が記録される様に制御し、現在記録対象に選択された記録装置群以外は停止状態とすることにより1つの記録装置群が実稼動している時間を減少させる。
【0018】
或いは、1台以上の記録装置より構成される記録装置群を複数群有し、それを制御するコントローラとを備え、前記コントローラは、リングバッファ機能に用いられる一時記憶領域を複数の記録装置群に分散して割り当て、連続的に入力される情報を一時記憶領域に記録するに際し、複数の記録装置群に順次記録が成される様に、入力される情報の記録対象となる記録装置群を選定し、選定された記録装置群以外の記録装置群は停止状態に制御する。
【0019】
また、上記目的を達成するための本発明の情報記憶装置の記録制御方式は、連続的に入力される情報を記録する複数の記録装置とそれを制御するコントローラとを備えた情報記憶装置の記録制御方式であって、リングバッファに用いられる一時記憶領域を複数の記録装置に分割して割当てるステップ、複数の記録装置に割当てられた一時記憶領域に、順次記録が成される様に情報の記録対象となる記録装置を選定し、情報を記録するステップ、選定されている記録装置以外の記録装置を停止状態に制御するステップ、を有する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明を詳細に説明する。
【0021】
本発明による情報記憶装置の概略構成を図1に示す。本発明の情報記憶装置10は、映像や音声等の情報を記録する複数の記録装置群1と、記録装置1群に対する記録再生動作を制御するためのコントローラ5よりなる。各記録装置群1は、それぞれが1台以上の記録装置よりなる。記録装置1としては、例えば、磁気ディスク装置や光ディスク装置等情報の記録再生が可能な装置であれば、どの様な装置を用いても良い。但し、既に述べた様に大容量と高速記録及びランダムアクセス特性から磁気ディスク装置が適している。
【0022】
コントローラ5は、記録再生動作の指令を与える、例えばコンピュータ等のホストまたはユーザ30に接続され、このホストまたはユーザ30からの指令によって記録装置群1への情報の記録再生を制御する。情報記憶装置10が、単独で用いられる場合には、ホスト30に接続されない場合も有る。この場合は、ユーザが情報記憶装置10に備え付けた操作パネルあるいはリモコン等により直接コントローラ5に指令を与える。図1では、情報記憶装置10にて記録した情報の授受先(再生先)としてモニターや表示装置といった外部装置又はホスト20を、動作指令源としてホスト又はユーザ30を示しているが、両者をホストが兼ねる場合には、外部装置又はホスト20のホストとホスト又はユーザ30のホストとは同一である。また情報記憶装置10が、単独装置として用いられる場合には、操作パネル等指令を与える手段としてホスト又はユーザ30が情報記憶装置10に内蔵される構成でも良い。
【0023】
コントローラ5は、別の外部装置又はホスト20に対して記録再生情報の授受を行う。ホスト20以外に記録情報を供給する外部装置としては、例えば、インターネット接続機器やデジタル放送のチューナ等であり、再生情報が供給される側の外部装置は、例えばインターネット接続機器やテレビモニタ、スピーカ等がある。図1では、外部装置又はホスト20は、情報記憶装置10とは別に示してあるが、情報記憶装置10自体がその一部又は全部の機能を内蔵したものであっても良い。また上で述べた外部装置又はホスト20の例は一つの実施形態であり、記録再生情報の種類に応じて、各々別の外部装置に接続されていても良い。
【0024】
本発明の情報記憶装置は、記録装置群1の総記憶容量の一部または全部を一時記憶領域をとして割り当て、それをリングバッファとして用いて、外部装置からの情報を入力してを記録する機能を有する。一時記憶領域の容量は、情報記憶装置10に対して予め固定値に設定しても良いが、ホスト又はユーザ30からの指令によって、記録装置群1が、現在有する総残容量を上限に任意に変更しても良い。本発明の最大の特徴は、外部装置から常時入力される情報を記憶する一時記憶領域を複数の記録装置群1に割当てる方法及び一時記憶領域の記録制御方法にある。
【0025】
図2には、本発明の一実施例による一時記憶領域の割当て方式と記録制御方式を模式的に示す。本情報記憶装置は、装置内に搭載された記録装置の記憶容量の少なくとも一部を一時記憶領域102として割り当て、その一時記憶領域102を仮想的に環状に形成し、入力される情報を常時重ね書きして記録することにより、一時記憶領域102の記憶容量の範囲内で、常に最新の情報を記憶しておく(以後、本発明では、この様な一時記憶の機能を、環状に記録を行うことからリングバッファと称する)。
【0026】
ここでは、一例として記録装置群がA〜D迄の4群で構成され、各記録装置群は1台の記録装置よりなり、一時記憶領域102の容量を、記録装置群A〜Dの総記憶容量の1/4とし、残りの領域(以後通常記憶領域と称する)が総記憶容量3/4である場合を示している。一時記憶領域102は、記録装置群A〜Dに均等に割当てられている。図中円筒は各記録装置群の総容量を示し、ハッチング部分が一時記憶領域102に割り当てられた部分を示す。尚、通常記憶領域104は、長期間保存したい情報等リングバッファ機能で重ね書き消去されては困る情報を記録するための領域であり、この領域への記録あるいは再生もホストまたはユーザ30からの指令によってコントローラ5の制御下で実行される。
【0027】
本発明に於いて、コントローラ5は一時記憶領域102を複数の記録装置群に分散して割当て、リングバッファ機能実行中は各記録装置群1に割当てた一時記憶領域102に順次情報の記録を実行する。一例として、図2に於いては、記録装置群A〜Dの順に記録が実行され、記録装置群Dの一時記憶領域102への記録が完了したら、再度記録装置群Aに戻り記録装置群Aの一時記憶領域102に最新の情報を重ね書きする。
【0028】
本発明の情報記憶装置10に於いては、一連のリングバッファ機能の実行に於いて、コントローラ5は現在情報が記録を行っている記録装置群1以外の記録装置群1を停止状態に移行させることが大きな特徴である。例えば、現在記録装置群Aに記録が実行されている場合、他の記録装置群B〜Dを停止状態とする。これにより、リングバッファ機能で情報記憶装置10が連続稼動状態にあって、常時記録動作が行われている状態でも、個々の記録装置群にとっては間欠稼動をしていることになり、各々の記録装置群1の実稼動時間を大幅に低減することが可能となり信頼性向上に大きく寄与する。また、本方式によれば現在記録動作実施中の記録装置群以外を停止状態とすることで、低消費電力、低騒音を実現できる利点もある。
【0029】
図2の例の場合、4群の記録装置群に一時記憶領域102を分散して割当て、リングバッファ機能による記録動作が行われている記録装置群以外は停止状態としているため、記録装置群を全て稼動させている場合の実稼動時間に比べて、各々の記録装置群の実稼動時間を約1/4とすることができる。記録装置の障害発生率は、実稼動時間の増加に対して比例関係にはなく、実稼動時間の増加に対して加速度的に増加するのが通例である。このため実稼動時間を1/4とすることができれば、障害の発生率は、少なく見積っても1/4以下にすることが可能であり、大幅な信頼性向上を実現することができる。
【0030】
情報記憶装置10の一時記憶領域の容量が、ホスト又はユーザ30によって変更された場合、コントローラ5は、複数の記録装置群1に対して一時記憶領域102の再割当てを行う。リングバッファ機能実行時の各記録装置群1の実稼動時間を平準化した方が平均的に信頼性が向上できるため、再割当てに際しても、各記録装置群1にできるだけ均等に一時記憶領域102を割当てることが望ましい。
【0031】
ただし、一時記憶領域102の容量を増加させて再設定した場合、特定の記録装置群1の通常記憶領域104に既に情報が記憶されていて一時記憶領域102を拡大できず、これにより一時記憶領域102を均等に割当てることができないこともある。この場合には、各記録装置群1間で一時記憶領域102の容量が若干変化することになるが、これによっても本発明の効果が大きく損なわれるものではない。ただし、この場合でも、前記特定の記録装置群1の通常記憶領域104に記録された情報の少なくとも一部を、他の記録装置群1の通常記憶領域104に移動させた後、各記録装置群1に均等に一時記憶領域102を割当てても良い。また、リングバッファ機能以外の通常の記録動作によって通常記憶領域104への情報の記録を行う際、各記録装置群1で記録占有容量ができるだけ均等になる様に、コントローラ5が各記録装置群1の通常記憶領域104に分散して情報を記録する様に制御すれば、一時記憶領域102に割当て可能な領域が、各記録装置群1で平準化されるためより望ましい。
【0032】
リングバッファ機能による連続的な情報記録実行時における、本発明の情報記憶装置10の典型的な動作フローの概略を図3に示す。
【0033】
ホスト又はユーザ30から記録開始命令が発行されると、コントローラ5は、リングバッファ中で最後に記録された記録装置群(例えばA)及びその記録位置を特定し(ステップ1:図においてはS1と表す)、その直後の位置を記録開始位置に指定する(ステップ2)。記録装置群Aが停止状態にある場合、起動処理を実行し(ステップ3)記録(書き込み)を開始する(ステップ4)。更にコントローラ5は、記録実行中に記録装置群Aに割当てられた一時記憶領域102の残容量をモニタし、次の記録装置群Bへの切り替えが近付いたと判断した場合(ステップ5)、次の記録装置群Bの起動処理を行う(ステップ6)。コントローラ5は、記録実行中の記録装置群Aの一時記憶領域102の残容量が無くなり切り替えのタイミングになったか否かを判断し(ステップ7)、切り替えタイミングになったときには、次の記録装置群Bに記録対象を変更して(ステップ8)記録を続行する(ステップ9)。記録対象が、切り替わったのを確認した時点で、直前の記録対象であった記録装置群Aに対して停止処理を実行する(ステップ10)。その後は、上記動作の繰り返しで、複数の記録装置群1の一時記憶領域102に順次記録を実行する。
【0034】
ステップ5において、次の記録装置群Bが故障など何らかの事態によって記録できない状態であることが分かった場合、コントローラ5はこの記録装置群Bをスキップさせてさらに次の記憶装置群Cの起動処理を行う。そしてステップ8において記録装置群Aから記録対象Bではなく、記録装置Cへと切り替えることにより、連続記録状態が継続できるようにする。
【0035】
上記一連の動作に於いて、記録対象の切替えに先立つ次の記録装置群Bの起動タイミング判定は、記録装置群1の起動処理時間、あるいは起動処理の不具合によるリトライ処理等を考慮して、十分な時間的余裕を持って実行されることが望ましい。これにより、記録装置群切り替え時に情報の抜けが発生するのを防止できる。また、起動処理時点で万一記録装置群に障害が見い出された場合には、当該記録装置群をリングバッファの記録対象から外して、残りの記録装置群のみで記録を継続することが望ましい。これにより記録情報の欠落を防止することができる。
【0036】
但し、この場合一時記憶領域102の容量が小さくなるため、残りの記録装置群に十分な残容量がある場合、コントローラ5は、障害の発生した記録装置群に割当てられた一時記憶領域を、残りの記録装置群に再割当てしてもよい。これによれば、一部の記録装置群に障害が発生しても、障害発生前の一時記憶領域102の容量を確保することができる。尚、上記の様に記録装置群1の何れかに障害が見い出された場合、コントローラ5は、ホスト又はユーザ30に記録装置1の障害を報告することが望ましい。
【0037】
ところで、リングバッファ機能の使用中は、直前の記録情報に対して再生命令が発行される可能性が高い。一例として、デジタル放送を例に取れば、見逃した部分を少し巻き戻して見るといった場合がこれに該当する。上記一連の動作に於いて、直前の記録対象であった記録装置群を直ちに停止させた場合、この様な再生命令に対して再度起動処理を実行する必要があり、情報の再生に時間遅れが生ずる。このため、記録対象が切り替わった後一定の判定条件、例えば、所定時間が経過する迄は直前の記録装置群に対する停止処理を遅らせても良い。この時間は、情報記憶装置10に予め設定しても良いが、ホストあるいはユーザ30が任意に設定できる様にしても良い。
【0038】
一方、一時記憶領域102あるいは通常記憶領域104に記録された情報に対して、ホスト又はユーザ30から再生命令が発行された場合の典型的な動作フローの概略を図4に示す。再生開始命令を受領した場合、コントローラ5は、再生情報が現在稼動中の記録装置群Aにあるかを判断し(ステップ1:図ではS1と表す)、停止状態にある場合には、当該記録装置群Aの起動処理を実行し(ステップ2)、情報の再生(読み出し)を開始する(ステップ3)。情報の再生が完了したら(ステップ4)、再生対象の記録装置群(例えばA)が現在リングバッファ機能での記録対象となっているかを判定し(ステップ5)、対象でない場合は当該記録装置群Aに停止処理を実行して(ステップ6)、一連の再生動作が完了する。
【0039】
上記一連の再生動作において、再生情報が複数の記録装置群にまたがって記録されている場合には、上記記録動作の場合と同様に、次の対象記録装置群(例えばB)に切り替えて再生を継続する。
【0040】
先の図2では、記録装置群1を1台の記録装置で構成した場合を示したが、記録装置群1を複数の記録装置で構成した例を図5に示す。
【0041】
本実施例の場合には、記録を行っている記録装置群1内であっても、実際に記録を行っている記録装置以外は停止させるようにコントローラ5は制御する。これによれば、各記録装置の実稼動時間を更に低減できる。また、各記録装置群1内の複数の記録装置毎に、一時記憶領域102を分散して割当てて、そこに順次記録が実施される様にすると良い。これによれば、各記録装置毎の実稼動時間を均等にできる。
【0042】
この場合、各記録装置群1内の複数の記録装置でRAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)を構成してもよい。RAIDには、幾つかの方式があるが、基本方式は、複数の磁気ディスク装置に一つの情報を分散して記録し、万一磁気ディスク装置の一つに障害が発生しても、他の磁気ディスク装置に記録された情報から元の情報を復元できる様にすることで、情報を保全するものである。
【0043】
RAID構成を採用した場合には、個々の一時記憶領域102として使用する各記録装置単位での実稼動時間は、低減できないが、記録装置群単位の実稼働時間は低減できる。また、RAID構成を採用するので、記録装置の一部に障害が発生しても、当該記録装置群に記録された情報の復元が可能となる。
【0044】
RAID構成を採用しない場合には、記録装置群Aの記録装置aの次に、記録装置群Bの記録装置aに移動し、全ての記録装置群で1台ずつ記録が終了した後に、記録装置群Aの記録装置bに記録をするといった順番でリングバッファを行ってもよいし、或いは、記録装置群Aの記録装置aの次に、記録装置群Aの記録装置bといった具合に記録装置群A内の全ての記録装置にバッファ後、記録装置群Bの記録装置にバッファするような順序でも良い。どのような順序であれ、各記録装置の使用頻度がほぼ等しくなるようにすればよい。
【0045】
また、本発明の情報記憶装置10は、一時記憶領域102を割当てられる複数の記録装置群(第一の記録装置群)とは別に、一時記憶領域102を割当てられない1台以上の記録装置2からなる第二の記録装置群を備えてもよい。第二の記録装置群は、既に述べた第一の記録装置群の中に設けられた通常記録領域104と同様、長期間保存したい情報を保存したり、第一の記録装置群の一時記憶領域102あるいは通常記憶領域104に記録された情報のバックアップ等に用いられる。第二の記録装置群は、第一の記録装置群の通常記録領域を補完する機能があるため、第二の記録装置群を備えると第一の記録装置群の通常記憶領域104に確保する容量をより小さく設定できる様になり、一時記憶領域102の容量を増大できる、即ちリングバッファ機能で記憶できる情報量を増加できる利点がある。
【0046】
上記の用途からは、第二の記録装置群2は、その記録装置本体又は記録媒体が情報記憶装置10から挿抜可能であることがより望ましい。これによれば、長期間保存したい情報を情報記憶装置10から取出して別に保管することができる点、他の情報記憶装置との間で情報の交換が可能となる点、より大量の情報を保管できる点、等の利点がある。ここで第二の記録装置群2に用いられる記録装置は、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置及び磁気テープ装置のうち少なくとも一種から構成されることが望ましい。いずれも比較的大きな記憶容量を有し、情報記憶装置10からの記録装置本体又は記録媒体の挿抜が可能である。例えば、第二の記録装置群2として磁気ディスク装置を用いる場合、記録媒体であるディスクが、挿抜可能なリムーバブル型の磁気ディスク装置を用いたり、あるいはディスクが、固定された固定型磁気ディスク装置を用いる場合には、磁気ディスク装置本体を情報記憶装置10とコネクタを介して接続し、コネクタ部分から挿抜可能とすればよい。
【0047】
以下より図6に示す実施例を用いて、本発明を更に詳細に説明する。
【0048】
例えば、記録容量20GBの2.5型磁気ディスク装置1台を一つの記録装置群1として、4台の磁気ディスク装置A〜Dを搭載することで4群の記録装置群A〜Dを構成し、これにコントローラを加えて、総記憶容量80GBの情報記憶装置10を構成した。当該磁気ディスク装置は、記録再生動作を実施していない時には、ヘッドをディスク面外に退避させるロード・アンロード機構を搭載している。更に本情報記憶装置10には、長期間の情報保存用に、1台のDVD(デジタルビデオディスク)装置2を第二の記録装置群として設けた。DVD装置は、リングバッファ機能での一時記憶領域102には用いられない。
【0049】
本情報記憶装置10を用いて、一時記憶領域102の容量や割当て方法及び記録実行方法、非記録対象の磁気ディスク装置の停止処理の有無等を変えて、リングバッファ機能で連続的に情報を記録した時の各磁気ディスク装置の応答動作を調べた。調査した条件の一覧を表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0004231639
情報記憶装置10への記録情報は映像情報を模擬して、0.55MB/Sで連続的にダミーデータを供給し、一時記憶領域102に100時間の連続記録を行った。本条件では、1時間当り約2GBの情報量となる。応答動作は、各磁気ディスク装置1への電源供給ケーブルにカレントプローブを設置し、磁気ディスク装置1が消費する電流値を測定することで、ロード・アンロード動作の実行状況及びディスク回転のためのスピンドルモータの回転有無をモニタし、各磁気ディスク装置1について、ヘッドがディスク上に浮上して滞在する時間(浮上時間)及びスピンドルの回転時間を算出した。
【0051】
実施例1に於いては、図2の場合と同様に20GBの一時記憶領域102を磁気ディスク装置A〜Dに5GBずつ割当て、記録対象の磁気ディスク装置1を選定して記録を実行し、当該磁気ディスク装置1の一時記憶領域102が一杯になった時点で、記録対象の磁気ディスク装置1を切り替えて、磁気ディス装置A〜Dに順次に情報が記録される様設定した。本条件では、10時間で一時記憶領域が1周する、即ち、一時記憶領域102には、10時間分の最新情報が記録可能である。本条件では、記録対象移行後の磁気ディスク装置1への停止処理として、記録動作を行わなくなってから10分後に、コントローラ5から磁気ディスク装置1に対してスタンバイ命令を出す様に設定した。スタンバイ状態では、磁気ディスク装置1のヘッドはアンロードされた状態で、ディスク回転のためのスピンドルモータも停止状態となり、一部の回路を除いて磁気ディスク装置1は停止状態となる。
【0052】
実施例1での経過時間に対する応答動作の測定結果を図7に示す。磁気ディスク装置A〜Dが交互に稼動し、稼動装置以外は、スタンバイ状態で停止していることが判る。100時間の連続記録状態におけるヘッドの浮上時間は、磁気ディスク装置A〜Dいずれも約25時間であり、スピンドルの回転時間は約27時間であった。4台の磁気ディスク装置1に順次情報を記録し、記録対象の磁気ディスク装置以外をスタンバイ状態とすることにより、ヘッドの浮上時間、スピンドル回転時間共、総稼働時間の約1/4となっている。両者に若干の差があるのは、記録対象が、次の磁気ディスク装置に移動した後には、記録動作が行なわれないため、ヘッドはロード・アンロード機構によって、直ちにアンロードされるものの、その後10分間はコントローラからスタンバイ命令を発行しないため、スピンドルのみは、更に10分間回転を続けたことに起因する。
【0053】
実施例2は、コントローラ5から磁気ディスク装置1へのスタンバイ命令を発行しない様にした以外は実施例1と同様である。本実施例での100時間の連続記録状態におけるヘッドの浮上時間は、磁気ディスク装置A〜Dいずれも約25時間であり、スピンドルの回転時間は100時間であった。実施例1と同様に、記録対象が、次の磁気ディスク装置1に移動した後、ヘッドは直ちにアンロードされるが、スタンバイ命令は発行されないため、スピンドルの回転が停止することはなかった。
【0054】
実施例3は、20GBの一時記憶領域102を磁気ディスク装置Aに11GB割当て、磁気ディスク装置B〜Dには3GBずつ割当てた以外は実施例1と同様である。本実施例での100時間の連続記録状態におけるヘッドの浮上時間は、磁気ディスク装置Aのみ約55時間、磁気ディスク装置B〜Dはいずれも約15時間であり、スピンドルの回転時間は、磁気ディスク装置Aのみが約57時間、磁気ディスク装置B〜Dはいずれも約17時間であった。本実施例では、磁気ディスク装置Aのみ一時記憶領域が大きいために、ヘッド浮上時間、スピンドル回転時間共他の磁気ディスク装置B〜Dに比べて長くなっている。
【0055】
実施例4は、20GBの一時記憶領域102を磁気ディスク装置Aのみに全て割当てた以外は実施例1と同様である。本実施例では、一時記憶は磁気ディスク装置Aのみに行なわれる。本実施例での100時間の連続記録状態におけるヘッドの浮上時間は、磁気ディスク装置Aのみが100時間、磁気ディスク装置B〜Dはいずれも0時間であり、スピンドルの回転時間は、磁気ディスク装置Aのみが100時間、磁気ディスク装置B〜Dはいずれも0時間であった。本実施例では、記録動作が磁気ディスク装置Aのみに集中するため、ヘッド浮上時間、スピンドル回転時間共総稼働時間に一致しており、他の磁気ディスク装置B〜Dは、全く使用されることはなかった。
【0056】
実施例5は、一時記憶領域102の割当ては実施例1と同様であるが、入力される記録情報を並列に磁気ディスク装置A〜Dに分散して記録する様にした。具体的には、入力情報を512セクタ(約256KB)毎に磁気ディスク装置A〜Dの一時記憶領域102にストライピングして分散して記録する様に設定し、各磁気ディスク装置の一時記憶領域102の最後迄到達したら先頭に戻って記録を続行する様にした。この記録方式以外は、実施例1と同様である。本実施例での100時間の連続記録状態におけるヘッドの浮上時間は、磁気ディスク装置A〜Dいずれも100時間であり、スピンドルの回転時間も100時間であった。本実施例では、各磁気ディスク装置の一時記憶領域への情報記録が1〜2秒以下の時間間隔で常時発生しており、ヘッドがアンロードされることも、 スピンドルの回転が停止することもなかった。
【0057】
実施例6は、40GBの一時記憶領域102を磁気ディスク装置A〜Dに10GBずつ割当てた以外は、実施例1と同様である。本実施例では、20時間で一時記憶領域102が1周する、即ち、一時記憶領域102には、20時間分の情報が記録可能である。本実施例での100時間の連続記録状態におけるヘッドの浮上時間は、磁気ディスク装置A〜Dいずれも約25時間であり、スピンドルの回転時間は、約26時間であった。
【0058】
以上の結果をまとめて表2に示す。
【0059】
【表2】
Figure 0004231639
実施例1と2は、記録対象以外の磁気ディスク装置1を停止させるか否かが異なるのみである。停止処理を実施した実施例1では、各磁気ディスク装置1でスピンドル回転時間が大きく低減されており、機構信頼性の向上が実現できる。ヘッド浮上時間には差が見えていないが、これは、本実施例ではロード・アンロード機構を搭載した磁気ディスク装置1を用いたために、各磁気ディスク装置1への記録動作が完了した時点で、停止命令の有無に関わらず、ヘッドがディスク上から退避したためである。もし、ヘッドの退避が行われないコンタクト・スタート・ストップ(CSS)方式の磁気ディスク装置を用いた場合には、停止命令が発行される迄は、ヘッドはディスク上で浮上状態を保つため、停止処理を実行しない実施例2の場合には、ヘッド浮上時間もスピンドル回転時間と同様に大幅に増加すると予想でき、摺動信頼性に対しても停止処理が重要であることが判る。以上の結果から、記録対象以外の磁気ディスク装置1を停止させることで、個々の磁気ディスク装置1の摺動信頼性及び機構信頼性向上を大幅に向上できることが理解される。
【0060】
ところで実施例1に於いて、ヘッド浮上時間は、スピンドル回転時間より短くなっている。この理由は、既に述べた様に、磁気ディスク装置1に対する停止処理が行われる以前に、記録動作終了時点でロード・アンロード機構によりヘッドがディスク上から退避したためである。もし、CSS方式の磁気ディスク装置を用いた場合には、停止処理実行迄は、ヘッドはディスク上で浮上状態を保つため、ヘッド浮上時間が若干増加する。このため摺動信頼性向上の観点からは、ロード・アンロード機構を搭載した磁気ディスク装置1を用いることがより望ましい。
【0061】
尚、本実施例に於いて、磁気ディスク装置1に対する停止処理は、スタンバイ命令を用いるが、信頼性の観点からは、ヘッドがディスク上を浮上しているか及びスピンドル等の機構部が動作状態にあるかのみが重要であるため、スタンバイ命令発行の代わりにスリープ命令発行や磁気ディスク装置1への電源供給を遮断することによっても同じ効果が得られる。但し、一度停止処理した磁気ディスク装置1を再度起動する際に、スタンバイ状態からの方が復帰時間は短くなるため、応答性を向上させるためにスタンバイ命令を用いることがより望ましい。
【0062】
本明細書において停止処理とは、磁気ディスク装置1等の記録装置が記録/読み出し不可能な状態にさせることを示し、具体的には、少なくともヘッドをアンロードさせる、或いはヘッドの浮上高さを高くさせることにより媒体に対して記録/読み出しを出来なくさせるスタンバイ状態とさせる処理のことを示す。信頼性の観点からは、ヘッドがディスク上を浮上しているか及びスピンドル等の機構部が動作状態にあるかのみが重要であるため、スタンバイ状態にさせるためのスタンバイ命令発行の代わりに、ディスクの回転を停止させるためのスリープ命令発行や磁気ディスク装置1への電源供給を遮断することによっても同じ効果が得られる。但し、一度停止処理した磁気ディスク装置を再度起動する際に、スタンバイ状態からの方が復帰時間は短くなるため、応答性を向上させるためにスタンバイ命令を用いることがより望ましい。尚、省電力や低騒音の効果を優先させる場合には、スリープや電源遮断の方が適している。
【0063】
一方、起動状態とは、磁気ディスク装置1等の記録装置が記録/読み出し可能な状態となっていることを示し、具体的には磁気ディスクや光ディスクの様な回転媒体を記録媒体として使用した場合には、回転媒体が回転している状態を示している。或いは、回転媒体に記録を行うヘッドが回転媒体上を記録/読み出し可能が状態で存在(浮上)していることを示している。
【0064】
次に実施例1、実施例3及び実施例4を比較する。これらの実施例では、複数の磁気ディスク装置1に対する一時記憶領域102の割当て容量を変更したのみである。特定の磁気ディスク装置1により多くの容量を割当てる程、当該磁気ディスク装置1のヘッド浮上時間、スピンドル回転時間共増大することが判る。特定の磁気ディスク装置にヘッド浮上時間、スピンドル回転時間が集中すると、当該装置で障害が起る危険性が飛躍的に高まり、情報記憶装置10全体の信頼性を低下させる要因となる。このため摺動信頼性及び機構信頼性向上のためには、一時記憶領域102をできるだけ各磁気ディスク装置に均等に割当て、各磁気ディスク装置1でヘッド浮上時間、スピンドル回転時間を平準化することが重要である。各磁気ディスク装置1でヘッド浮上時間、スピンドル回転時間を平準化するためには、各磁気ディスク装置への一時記憶領域102の割当て容量の最大値が最小値の2倍以下であることが望ましい。
【0065】
つまり、各磁気ディスク装置1の容量が異なる場合であっても、一時記憶領域102をディスク装置の総容量の比で決めるのではなく、各磁気ディスク装置1が同容量の一時記憶領域を持つように割り当てた方が良い。
【0066】
実施例1と実施例5は、各磁気ディスク装置1に一時記憶領域102を均等に割当てているが、一時記憶領域102への記録制御方式が異なる。入力情報を各磁気ディスク装置1に分散して記録した実施例5では、情報が連続的に入力された時に全ての磁気ディスク装置1に略常時記録動作が行われるため、ヘッド浮上時間、スピンドル回転時間とも、情報記憶装置の総稼動時間と一致する結果となっており、実施例1に比べて摺動信頼性及び機構信頼性が著しく低下する。この様に、各磁気ディスク装置1の一時記憶領域への記録制御方式は、情報記憶装置10全体の信頼性に大きく影響する。実施例1の様に各磁気ディスク装置1に割当てた一時記憶領域に対して、記録対象の磁気ディスク装置1を一つに選定して記録を実行し、当該磁気ディスク装置1の一時記憶領域102が一杯になった時点で記録対象の磁気ディスク装置1を切り替えて順次記録を継続する、即ち記録対象以外の磁気ディスク装置1に対しては、できるだけ記録動作が行われない様な記録制御方式が極めて重要であることが理解できる。
【0067】
尚、実施例3、実施例4、実施例5については、いずれも磁気ディスク装置1への記録動作が行われない場合は、停止処理を行う設定となっている。上記の様に、情報記憶装置10全体の信頼性を向上させるためには、単に記録再生動作を行っていない磁気ディスク装置に対して、停止処理を行う様に設定するだけでは不十分であり、一時記憶領域102の各磁気ディスク装置1への割当て方法や一時記憶領域102への記録制御方式を適正にしなければ、信頼性を向上させる効果は十分得られないことが理解される。
【0068】
実施例1と実施例6は、一時記憶領域102の総容量と各磁気ディスク装置1への割当て容量が異なるが、いずれも各磁気ディスク装置1に一時記憶領域102を均等に割当てている。ヘッド浮上時間、スピンドル回転時間共両実施例で略同一であり、本発明では、一時記憶領域全体の容量の差は信頼性に対して大きな影響を与えない。
【0069】
尚、実施例では、4台の磁気ディスク装置1を用いて情報記憶装置10を構成した例を示したが、信頼性に大きく影響するヘッド浮上時間、スピンドル回転時間は、搭載される磁気ディスク装置1の数が多い程より低減することができる。実施例1の様な場合を考えれば、各磁気ディスク装置1の実稼動時間は、搭載される磁気ディスク装置1の数に略反比例するため、信頼性向上の観点からは、より多数台の搭載が望ましい。しかし、実際に何台の磁気ディスク装置1を搭載するかは、情報記憶装置10に求められる総記憶容量、適用可能な磁気ディスク装置1の個々の記憶容量、信頼性仕様及びコストの観点から決定すれば良い。但し、情報記憶装置10の総記憶容量が決められた場合、信頼性の観点からは大容量の磁気ディスク装置10を少数搭載するよりも、図5にて示したように小容量の磁気ディスク装置を多数搭載する方がより望ましい。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、常時記録が行われる連続稼動型の情報記憶装置に於いて、内蔵される個々の記録装置の実稼動時間を低減することにより、長期稼動における摺動信頼性を高めた情報記憶装置、及びその記録制御方式を提供することができる。
【0071】
また、大容量の記憶装置を単独で使用するのではなく、複数台の記憶装置を使用し、且つ全ての記憶装置を起動状態とはせず、一部の記憶装置のみ起動させることにより騒音を小さく、発生する熱量を抑え、消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記憶装置の概略構成を示す図である。
【図2】記録装置群への一時記憶領域の割当て方法、記録制御方式を示す概略図である。
【図3】一時記憶領域への連続記録が行われる場合の動作フローを示す図である。
【図4】一時記憶領域または通常記憶領域から、情報の再生が行われる場合の動作フローを示す図である。
【図5】記録装置群が複数の記録装置からなる場合を示す図である。
【図6】一時記憶領域への連続記録が行われる場合の構成磁気ディスク装置の応答動作を示す図である。
【符号の説明】
1…記録装置群、5…コントローラ、10…情報記憶装置、20…外部装置又はホスト、30…ホスト又はユーザ。

Claims (10)

  1. 複数の記録装置と、これらを制御するコントローラとを備えた連続時間記録を行うための情報記録システムであって、
    前記コントローラは、前記複数の記録装置の各々において、記憶容量の一部を連続時間記録用の一時記録領域として割り当て、記録容量の残りを通常記録用の通常記録領域として割り当て、
    さらに、前記各記録装置の中の第一の記録装置の一時記録領域から順次最後の記録装置の一時記録領域まで記録をし、前記最後の記録装置の一時記録領域に記録後は前記第一の記録装置の一時記録領域に戻ることでこれら各記録装置の一時記録領域間で環状的に記録がなされるように記録装置を選定し、選定された記録装置が記録を行うよう制御するとともに、選定された記録装置以外の記録装置は停止状態となるよう制御することを特徴とする情報記録システム。
  2. 各一時記録領域の容量を比較して、最大値が最小値の2倍以下になるように、各記録装置に一時記録領域を分散して割り当てることを特徴とする請求項1に記載の情報記録システム。
  3. 選定された記録装置において、一時記録領域が記録情報で満たされた場合に、次の記録装置を選定することを特徴とする請求項1に記載の情報記録システム。
  4. 一時記録領域が記録情報で満たされた記録装置が、再び選定された場合には、既にある記録情報に対して重ね書きして、常時最新の情報を記録することを特徴とする請求項3に記載の情報記録システム。
  5. 前記記録装置が磁気ディスク装置であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録システム。
  6. 前記複数の磁気ディスク装置をアレイディスクとして用い、RAID構成とすることを特徴とする請求項1に記載の情報記録システム。
  7. 前記一時記録領域が割り当てられない記録装置を、前記一時記録領域が割り当てられる複数の記録装置とは別に備えることを特徴とする請求項1に記載の情報記録システム
  8. 前記別に備える記録装置は、記録装置本体又は記録媒体が前記情報記録システムから着脱可能であることを特徴とする請求項7に記載の情報記録システム。
  9. 前記別に備える記録装置は、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置及び磁気テープ装置のうちのいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の情報記録システム。
  10. 複数の記録装置とこれらを制御するコントローラを備えた情報記録システムにおいて、連続時間記録を行うためのコントローラによる情報記録制御方法であって、
    前記コントローラは、
    前記複数の記録装置の各々において記憶容量の一部連続時間記録用の一時記録領域として割り当て、
    記録容量の残り通常記録用の通常記録領域として割り当て、
    前記各記録装置の中の第一の記録装置の一時記録領域から順次最後の記録装置の一時記録領域へと記録をし、前記最後の記録装置の一時記録領域に記録後は前記第一の記録装置の一時記録領域に戻ることでこれら各記録装置の一時記録領域間で環状的に記録がなされ るように記録装置を選定し
    選定された記録装置が記録を行うよう制御し、
    選定された記録装置以外の記録装置停止状態とする情報記録制御方法。
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