JP4228668B2 - Method for producing perfluoro (3-methoxypropene) - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーフルオロ(3-メトキシプロペン)の製造法に関する。更に詳しくは、パーフルオロアリルサルフェートおよびカルボニルフロライドを金属フッ化物触媒の存在下で反応させるパーフルオロ(3-メトキシプロペン)の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーフルオロ(3-メトキシプロペン)CF3OCF2CF=CF2は、各種含フッ素化合物を合成する際に有用な中間体として用いられる。例えば、これを酸化してパーフルオロ(メチルグリシジルエーテル)に変換し、次いで触媒存在下に異性化反応を行うとパーフルオロ(3-メトキシプロピオン酸)フロライドが得られる。しかしながら、パーフルオロ(3-メトキシプロペン)を工業的に合成する手段は、現在に至る迄確立されていない。
【0003】
J. Org. Chem. USSR 第15巻第1264〜1271頁(1979)には、パーフルオロ(γ-メトキシ酪酸)メチルエステル CF3O(CF2)3COOCH3の熱分解によるパーフルオロ(3-メトキシプロペン)の合成法(収率64%)が記載されているが、この出発原料は電解フッ素化法により合成されているため収率が31.4%と低く、スケールアップし難いため工業的に有利な方法であるとはいえない。
【0004】
また、米国特許第4,273,728号明細書のExample 20には、パーフルオロアリルサルフェート(0.20モル)とカルボニルフロライド(0.27モル)とをフッ化セシウム触媒(0.25モル)の存在下で反応させ、パーフルオロ(3-メトキシプロペン)を合成する方法が記載されている。
しかしながら、この反応では出発原料の入手は容易であるが収率が7%と低く、このままでは実用化し難いのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、パーフルオロアリルサルフェートとカルボニルフロライドとを金属フッ化物触媒および溶媒の存在下で反応させてパーフルオロ(3-メトキシプロペン)を製造するに際し、好収率で目的物を製造し得る方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、上記パーフルオロ(3-メトキシプロペン)の製造法において、金属フッ化物およびパーフルオロアリルサルフェートの合計量に対して当量以上のカルボニルフロライドを用い、-10〜-70℃の反応温度で反応させることによって達成される。この際、反応系に金属フッ化物およびこれに対して当量以上のカルボニルフロライドをまず仕込んだ後、パーフルオロアリルサルフェートおよびこれに対して当量以上の追加のカルボニルフロライドを同時に分添して反応させることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明方法の出発原料として用いられるパーフルオロアリルサルフェートCF2=CFCF2OSO2Fは、ヘキサフルオロプロペンに無水硫酸を反応させることにより容易に得ることができる。
【0008】
このパーフルオロ(3-メトキシプロペン)を合成する反応では、まず触媒として用いられた金属フッ化物とカルボニルフロライドとからCF3O-アニオンが生成し、次にこのアニオンがフルオロサルフェート基に対して親核置換反応を行って目的物を生成するものと考えられる。
【0009】
そこで、このCF3O-アニオンをいかに生成させるかが重要となるが、CF3O-アニオンは次式に示される如く、平衡反応であることが知られている。
【0010】
ここで、平衡を右に移動させるためにも、反応系内により多くのカルボニルフロライドを存在させる必要がある。しかしながら、カルボニルフロライドは沸点が-83℃と低く、常温常圧下で反応を行った場合、溶媒に溶け込まないカルボニルフロライドは系外へと散失してしまうために、CF3O-アニオンを効率良く生成させることができない。そこで、カルボニルフロライドの溶媒への溶解度を上げるためにも、反応を低温で行うことは、収率を向上させるためにも重要な因子となる。かかる見地から、反応は-10〜-70℃で行われ、より少ないカルボニルフロライド量で効果的に反応を行うためには、-50〜-70℃で反応を行うことが好ましい。
【0011】
金属フッ化物触媒としては、アルカリ金属フッ化物、アルカリ土類金属フッ化物のいずれをも使用することができるが、溶媒に対する溶解性の点からフッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化ルビジウム等が特に好んで用いられる。これらの金属フッ化物は、パーフルオロアリルサルフェートに対して当量以上、一般には1.0〜5.0当量、好ましくは1.0〜2.0当量の割合で用いられる。
【0012】
反応に際しては、金属フッ化物触媒とカルボニルフロライドとを効率良く反応させるために溶媒、特に金属フッ化物触媒を溶解させる非プロトン性極性溶媒が好適に使用される。非プロトン性極性溶媒としては、例えばジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類やアセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、スルホラン、ジメチルスルホキシド等が、一般にパーフルオロアリルサルフェートに対して1〜50倍量、好ましくは2〜10倍量用いられる。
【0013】
また、前記のCF3O-アニオン平衡反応に加えて、溶媒中にF-アニオンが存在する場合には、それによって以下のような副反応が起るため、収率が著しく低下する。
【0014】
そこで、溶媒中に存在するF-アニオン量を抑制するため、溶媒中に過剰のカルボニルフロライドを存在させ、生成したF-アニオンを直ちにカルボニルフロライドと反応させることが必要である。そのためには、前記と同様に反応温度を低温に保ち、溶媒中へのカルボニルフロライドの溶解量を増加させることが有効である。
【0015】
また、パーフルオロアリルサルフェートを断続的に仕込みながら反応を行うと、反応によってカルボニルフロライドが消費され、反応が進行すると共に溶媒中のカルボニルフロライド濃度が低下するため、副反応が起り易くなる。このことを防ぐためにも、消費されたカルボニルフロライドを補う目的で、パーフルオロアリルサルフェートと共に、それと当量以上の追加のカルボニルフロライドを同時に分添することが有効であり、それにより高純度、高収率で目的物を得ることができる。
【0016】
すなわち、本発明においては、出発原料であるパーフルオロアリルサルフェートを予め金属フッ化物および全量のカルボニルフロライドと共に反応系に仕込むこともできるが、F-アニオンによる副反応を抑えるためにも、まず金属フッ化物とカルボニルフロライドを仕込んでCF3O-アニオンを十分に生成させた後に、パーフルオロアリルサルフェートを少量宛系内に仕込む方法をとることが好ましい。その際には、前述の如く同時に追加のカルボニルフロライドを系内に導入する方法がより効果的である。
【0017】
反応に用いるカルボニルフロライドは、過剰量のカルボニルフロライドを用いることが高収率を得るために必要となるので、金属フッ化物触媒に対して当量以上、一般には1.0〜5.0当量、好ましくは1.5〜3.0当量の割合で用いられる。また、カルボニルフロライドをパーフルオロアリルサルフェートと共に分添する場合には、パーフルオロアリルサルフェートに対して当量以上、一般には1.0〜5.0当量、好ましくは1.0〜2.0当量のカルボニルフロライドを分添することが好ましい。
【0018】
【発明の効果】
本発明方法では、金属フッ化物およびパーフルオロアリルサルフェートに対して過剰量のカルボニルフロライドを用い、好ましくは反応系に金属フッ化物およびこれに対して当量以上のカルボニルフロライドを仕込んだ後、パーフルオロアリルサルフェートおよびこれに対して当量以上の追加のカルボニルフロライドを同時に分添して、低温で反応させることにより、高純度のパーフルオロ(3-メトキシプロペン)を高収率で得ることができる。
【0019】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0020】
実施例1
容量500mlのガラス製反応容器中に、ジグライム250mlおよびフッ化カリウム(スプレードライ品)36.2g(0.62モル)を仕込み、攪拌しながら内温を-10℃に保持した状態で、カルボニルフロライド45.5g(0.69モル)を仕込んだ。次いで、パーフルオロアリルサルフェート〔FAS〕120g(0.52モル)およびカルボニルフロライド34.3g(0.52モル)を同時に、3時間かけて添加し、反応させた。添加終了後、1時間エージングした後、40℃迄徐々に温度を上げたところ、63.5gの回収物が得られた。19F-NMRによる分析の結果、回収物は61.6%のパーフルオロ(3-メトキシプロペン)〔PFMP〕および19.3%のヘキサフルオロプロペンを含んでいた。FAS基準のPFMPの収率は、34.8%であった。
19F-NMR(CFCl3基準):
CF 3OCF 2CF=CF 2
a b c d
a -55.0ppm
b -72.5ppm
c -189.8ppm
d -92.0ppm (シス)
-104.6ppm (トランス)
【0021】
この反応に用いられたFASは、次のようにして合成された。容量10Lのオートクレーブ中に無水硫酸1050g(13.1モル)およびBF3 32.0gを仕込み、そこに内温を30℃に保ちながらヘキサフルオロプロペン 3000gを添加して反応させた。反応終了後、未反応のヘキサフルオロプロペンをパージして2700gの液状物を得、これを蒸留して沸点63〜65℃のFAS 1730g(純度97%)を得た。ヘキサフルオロプロペン消費量に対する収率は、56.5%であった。
【0022】
実施例2
容量3Lのガラス製反応容器中に、ジグライム1.5Lおよびフッ化カリウム(スプレードライ品)219g(3.78モル)を仕込み、攪拌しながら内温を-60℃に保持した状態で、カルボニルフロライド300g(4.55モル)を仕込んだ。次いで、FAS 580g(2.52モル)およびカルボニルフロライド167g(2.52モル)を同時に、5時間かけて添加し、反応させた。添加終了後、1時間エージングした後、室温迄徐々に温度を上げた。-10℃付近で未反応のカルボニルフロライドと共に留出物が得られ、さらに内温を40℃迄上げて反応物の回収を行ったところ、合計480gの回収物が得られた。分析結果から、回収物中のPFMPは91.8%で、FAS基準の収率は81.0%であった。
【0023】
実施例3
実施例2において、フッ化カリウムの代りにフッ化セシウム(スプレードライ品)576g(3.79モル)を用いて反応を行ない、470gの回収物を得た。分析結果から、回収物中のPFMPは93.0%で、FAS基準の収率は80.3%であった。
【0024】
実施例4
実施例2において、FASとカルボニルフロライドとの同時分添を行わずに、カルボニルフロライド全量の460g(6.97モル)を初期に仕込んで反応を行ない、452gの回収物を得た。分析結果から、回収物中のPFMPは87.5%、FAS基準の収率は72.7%であった。
【0025】
比較例
実施例1において、FASのみを分添し、それと共にカルボニルフロライドの同時分添を行わずに反応を行うと、45.1gの回収物が得られた。分析結果から、回収物中のPFMPは44.3%、FAS基準の収率は17.8%であった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing perfluoro (3-methoxypropene). More specifically, the present invention relates to a process for producing perfluoro (3-methoxypropene) in which perfluoroallyl sulfate and carbonyl fluoride are reacted in the presence of a metal fluoride catalyst.
[0002]
[Prior art]
Perfluoro (3-methoxy propene) CF 3 OCF 2 CF = CF 2 is used as a useful intermediate in the synthesis of various fluorine-containing compounds. For example, when this is oxidized to be converted to perfluoro (methyl glycidyl ether) and then subjected to an isomerization reaction in the presence of a catalyst, perfluoro (3-methoxypropionic acid) fluoride is obtained. However, no means for industrially synthesizing perfluoro (3-methoxypropene) has been established until now.
[0003]
J. Org. Chem. USSR Vol. 15, pp. 1264-1271 (1979) includes perfluoro (γ-methoxybutyric acid) methyl ester CF 3 O (CF 2 ) 3 COOCH 3 by thermal decomposition of perfluoro (3- Although the synthesis method of methoxypropene) is described (yield 64%), this starting material is synthesized by the electrolytic fluorination method, so the yield is as low as 31.4%, and it is difficult to scale up, so it is industrially advantageous. It is not a safe method.
[0004]
In Example 20 of U.S. Pat.No. 4,273,728, perfluoroallyl sulfate (0.20 mol) and carbonyl fluoride (0.27 mol) were reacted in the presence of a cesium fluoride catalyst (0.25 mol) to obtain perfluoro A method for synthesizing (3-methoxypropene) is described.
However, in this reaction, it is easy to obtain starting materials, but the yield is as low as 7%.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to produce perfluoro (3-methoxypropene) in a good yield by reacting perfluoroallyl sulfate with carbonyl fluoride in the presence of a metal fluoride catalyst and a solvent. It is to provide a possible method.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
An object of the present invention is to use the carbonyl fluoride in an amount equal to or more than the total amount of the metal fluoride and perfluoroallyl sulfate in the method for producing perfluoro (3-methoxypropene), and -10 to -70 ° C. It is achieved by reacting at the reaction temperature of At this time, after first charging the metal fluoride and an equivalent amount of carbonyl fluoride to the reaction system into the reaction system, the perfluoroallyl sulfate and an additional amount of additional carbonyl fluoride to the equivalent amount were simultaneously added and reacted. It is preferable to make it.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Perfluoroallyl sulfate CF 2 = CFCF 2 OSO 2 F used as a starting material for the method of the present invention can be easily obtained by reacting hexafluoropropene with sulfuric anhydride.
[0008]
In the reaction for synthesizing the perfluoro (3-methoxy propene), first CF 3 O and a used were metal fluoride and carbonyl fluoride as a catalyst - anion is formed and then for this anion is fluoro sulfate group It is considered that the target product is produced by carrying out a nucleophilic substitution reaction.
[0009]
Thus, it is important how to generate this CF 3 O − anion, but it is known that the CF 3 O − anion is an equilibrium reaction as shown in the following formula.
[0010]
Here, more carbonyl fluoride must be present in the reaction system in order to shift the equilibrium to the right. However, the carbonyl fluoride has a boiling point as low as -83 ° C., if the reaction was carried out under normal temperature and normal pressure, for carbonyl fluoride which does not dissolve in the solvent would deleted scattered to the outside of the system, CF 3 O - efficiency anion It cannot be generated well. Therefore, to increase the solubility of carbonyl fluoride in a solvent, performing the reaction at a low temperature is an important factor for improving the yield. From this point of view, the reaction is carried out at -10 to -70 ° C. In order to carry out the reaction effectively with a smaller amount of carbonyl fluoride, the reaction is preferably carried out at -50 to -70 ° C.
[0011]
As the metal fluoride catalyst, any of alkali metal fluoride and alkaline earth metal fluoride can be used, but potassium fluoride, cesium fluoride, rubidium fluoride and the like are particularly preferable from the viewpoint of solubility in a solvent. Preferably used. These metal fluorides are used in an amount of not less than an equivalent amount, generally 1.0 to 5.0 equivalents, preferably 1.0 to 2.0 equivalents with respect to perfluoroallyl sulfate.
[0012]
In the reaction, a solvent, particularly an aprotic polar solvent that dissolves the metal fluoride catalyst, is preferably used in order to efficiently react the metal fluoride catalyst and carbonyl fluoride. As the aprotic polar solvent, for example, glymes such as diglyme, triglyme and tetraglyme, acetonitrile, dioxane, tetrahydrofuran, dimethylformamide, dimethylacetamide, N-methyl-2-pyrrolidone, sulfolane, dimethyl sulfoxide and the like are generally used. The amount used is 1 to 50 times, preferably 2 to 10 times the amount of allyl sulfate.
[0013]
Also, CF 3 O of the - in addition to the anionic equilibrium reaction, F in a solvent - when the anion is present, it because occurs a side reaction such as: the yield is significantly reduced.
[0014]
Therefore, F present in the solvent - for suppressing the anion amount, in the presence of excess carbonyl fluoride in a solvent, the resulting F - it is necessary to immediately reacted with carbonyl fluoride anions. For this purpose, it is effective to keep the reaction temperature at a low temperature and increase the amount of carbonyl fluoride dissolved in the solvent as described above.
[0015]
In addition, when the reaction is carried out while charging perfluoroallyl sulfate intermittently, carbonyl fluoride is consumed by the reaction, and the reaction proceeds and the carbonyl fluoride concentration in the solvent decreases, so that side reactions are likely to occur. In order to prevent this, for the purpose of supplementing the consumed carbonyl fluoride, it is effective to add perfluoroallyl sulfate together with an additional carbonyl fluoride at an equivalent amount or more at the same time. The target product can be obtained in a yield.
[0016]
That is, in the present invention, can also be charged to the reaction system together with pre-metal fluorides and the total amount of carbonyl fluoride to perfluoro allyl sulfate as the starting material, F - in order to suppress side reactions by anion, first metal It is preferable to take a method in which perfluoroallyl sulfate is charged in a small amount of the system after the fluoride and carbonyl fluoride are charged to sufficiently generate CF 3 O - anions. In that case, the method of simultaneously introducing additional carbonyl fluoride into the system as described above is more effective.
[0017]
Since the carbonyl fluoride used in the reaction requires an excess amount of carbonyl fluoride to obtain a high yield, it is equivalent to the metal fluoride catalyst, generally 1.0 to 5.0 equivalent, preferably 1.5 Used in a proportion of ~ 3.0 equivalents. When carbonyl fluoride is added together with perfluoroallyl sulfate, equivalent amount or more, generally 1.0 to 5.0 equivalents, preferably 1.0 to 2.0 equivalents of carbonyl fluoride is added to perfluoroallyl sulfate. Is preferred.
[0018]
【The invention's effect】
In the method of the present invention, an excess amount of carbonyl fluoride is used with respect to the metal fluoride and perfluoroallyl sulfate. Preferably, the reaction system is charged with metal fluoride and an equivalent amount or more of carbonyl fluoride. Highly pure perfluoro (3-methoxypropene) can be obtained in a high yield by simultaneously adding fluoroallyl sulfate and an additional carbonyl fluoride equivalent to or more than this to react at a low temperature. .
[0019]
【Example】
Next, the present invention will be described with reference to examples.
[0020]
Example 1
In a glass reaction vessel with a capacity of 500 ml, 250 ml of diglyme and 36.2 g (0.62 mol) of potassium fluoride (spray-dried product) were charged, and while maintaining the internal temperature at −10 ° C. while stirring, 45.5 g of carbonyl fluoride (0.69 mol) was charged. Next, 120 g (0.52 mol) of perfluoroallyl sulfate [FAS] and 34.3 g (0.52 mol) of carbonyl fluoride were simultaneously added over 3 hours to cause a reaction. After completion of the addition, after aging for 1 hour, the temperature was gradually raised to 40 ° C., and 63.5 g of a recovered product was obtained. As a result of analysis by 19 F-NMR, the recovered product contained 61.6% perfluoro (3-methoxypropene) [PFMP] and 19.3% hexafluoropropene. The yield of PFMP based on FAS was 34.8%.
19 F-NMR (CFCl 3 standard):
C F 3 OC F 2 C F = C F 2
abcd
a -55.0ppm
b -72.5ppm
c -189.8ppm
d -92.0ppm (cis)
-104.6ppm (transformer)
[0021]
The FAS used for this reaction was synthesized as follows. An autoclave having a capacity of 10 L was charged with 1050 g (13.1 mol) of sulfuric anhydride and 32.0 g of BF 3, and 3000 g of hexafluoropropene was added and reacted while maintaining the internal temperature at 30 ° C. After completion of the reaction, unreacted hexafluoropropene was purged to obtain 2700 g of a liquid substance, which was distilled to obtain 1730 g (purity 97%) of FAS having a boiling point of 63 to 65 ° C. The yield based on the consumption of hexafluoropropene was 56.5%.
[0022]
Example 2
In a glass reaction vessel with a capacity of 3 L, 1.5 g of diglyme and 219 g (3.78 mol) of potassium fluoride (spray-dried product) were charged, and while maintaining the internal temperature at -60 ° C. with stirring, 300 g of carbonyl fluoride ( 4.55 mol) was charged. Subsequently, 580 g (2.52 mol) of FAS and 167 g (2.52 mol) of carbonyl fluoride were simultaneously added over 5 hours to cause a reaction. After completion of the addition, the mixture was aged for 1 hour and then gradually raised to room temperature. A distillate was obtained together with unreacted carbonyl fluoride at around -10 ° C, and the reaction temperature was further raised to 40 ° C. As a result, a total of 480 g of collected matter was obtained. From the analysis results, PFMP in the recovered material was 91.8%, and the yield based on FAS was 81.0%.
[0023]
Example 3
In Example 2, the reaction was performed using 576 g (3.79 mol) of cesium fluoride (spray-dried product) instead of potassium fluoride to obtain 470 g of a recovered product. From the analysis results, PFMP in the recovered product was 93.0%, and the yield based on FAS was 80.3%.
[0024]
Example 4
In Example 2, 460 g (6.97 mol) of the total amount of carbonyl fluoride was initially charged without performing simultaneous addition of FAS and carbonyl fluoride, and 452 g of a recovered product was obtained. From the analysis results, PFMP in the recovered material was 87.5%, and the yield based on FAS was 72.7%.
[0025]
Comparative Example In Example 1, when only FAS was added and the reaction was carried out without simultaneous addition of carbonyl fluoride, 45.1 g of a recovered product was obtained. From the analysis results, PFMP in the recovered material was 44.3%, and the yield based on FAS was 17.8%.
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