JP4227563B2 - 高靱性高張力非調質厚鋼板 - Google Patents

高靱性高張力非調質厚鋼板 Download PDF

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Description

本発明は、主として橋梁・建築などの構造物に有用な高靱性高張力非調質厚鋼板に関するものである。
高張力厚鋼板は、ビルや橋梁などの構造物を建設する際に不可欠であり、ビル用鉄骨の組み立て時や橋梁の建設現場において、高張力厚鋼板は大入熱溶接されている。大入熱溶接を行う場合、溶接熱影響部(HAZ部)の靭性の劣化を防止したり、HAZ部の軟化を防止したり、溶接割れを防止したりする必要があり、従来から、種々の方法が提案されている。
例えば、TiCの析出物を、溶接時に溶接HAZ部に析出させ、HAZ部の軟化を抑えることが提案されている(特許文献1参照)。
また、PCM=C+Si/30+(Mn+Cu+Cr)/20+Ni/60+Mo/15+V/10で規定される溶接割れ感受性組成(PCM)を0.18%以下として、溶接低温割れやHAZ部の硬化を防止すると共に、Nbを0.05〜0.2%添加してHAZ部の軟化を防止する技術が提案されている(特許文献2参照)。
また、Ceq(%)=[C]+[Si]/22+[Mn]/6+[P]/10−[Cu]/20−[Ni]/24+[Cr]/2で規定される炭素当量(Ceq)を0.41%以下とすることにより、板厚が厚くても良好な溶接性を確保することが提案され、溶接性を、高温割れ、引張強さ、及び靭性で評価している(特許文献3参照)。
また、Tiを0.03〜0.2%程度添加してHAZ靭性を損なうことなく母材強度を向上させると共に、粗大なTiC等を積極的に析出させることにより母材靭性を向上させることが提案されている(特許文献4参照)。
しかし、これらの技術では、特に大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止の観点からは更なる改良が求められる。また、建築用としての高張力厚鋼板の降伏比(YR=YS/TS)を80%以下の低いYRとするためには、Q’と称される特殊な熱処理を施す必要がある(特許文献5参照)。このため、熱処理回数が増大するため、製造コストが上昇し、製造工期が長くなる。更には、前記Q’処理とは、Ac1点とAc3点との間の二相域温度に加熱した後で水冷する処理であり、軟質フェライトを生成させて低YR化を達成するものである。このためQ’処理を施す場合には、全体の強度低下を防止するため、フェライト以外のミクロ組織を硬くしておく必要があり、Cや合金元素を増量する必要がある。従って溶接性が低下し、例えば、y型溶接割れ試験で評価した場合、ある程度の予熱を行わなければ割れを防止するのが困難である問題もあった。
このため、更に、TS590MPa以上の高張力鋼板において、非調質によって、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止を更に改善し、80%以下の低いYRを確保するために、HAZ部の軟化特性に大きく影響する固溶Ti量を0.005〜0.030%以下の範囲に制御することが提案されている(特許文献6参照)。
特開平6−145790号公報(請求項1、段落0016) 特開2001−288533号公報(請求項1、段落0016、段落0032) 特開2001−247916号公報(請求項1〜2、段落0036、実施例) 特開2001−355040号公報(段落0008〜0009、0013) 特開平4−318号公報(従来技術の欄) 特開2003−313634号公報 (請求項、段落0034、図2)
上記特許文献6は、熱間圧延後に焼戻し処理を行わない焼戻し省略鋼であり、焼入れの有無に拘わらず高い強度と靱性を達成することができる。このような高強度高靱性鋼が得られる理由としては、固溶Tiによって強化されていることと、成分組成が適切な範囲に調整されているため、焼入れを行わない場合でもベイナイト主体(例えば、面積比でベイナイトが50%以上)の組織にできることである。
ただ、上記特許文献6では、その図2にも示しているように、固溶Tiの量が0.03%を超えた場合、母材靱性が著しく低下してしまう。したがって、固溶Tiの量を0.03%を超えては高くできず、圧延ままでの鋼組織のベイナイト化(ベイナイト組織分率を高める)には大きな限界があった。このため、母材靱性の強化にも限界があり、また、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止や、耐溶接割れ性に対しても限界があった。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたもので、固溶Tiの増大によって、圧延ままでの鋼組織の高ベイナイト化を図り、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止などの溶接性に優れるとともに、高靱性で高張力な非調質厚鋼板を提供しようとするものである。
この目的を達成するための、本発明の高靱性高張力非調質厚鋼板の要旨は、質量%で、C:0.01〜0.10%、Si:1%以下(0%を含まない)、Mn:1.1〜2.5%、Al:0.1%以下(0%を含まない)、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.03%を超え、0.060%以下、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0020〜0.0080%、P:0.02%以下(0%を含まない)、S:0.01%以下(0%を含まない)を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、固溶Ti量が0.03%を超え、ベイナイト組織分率が90%以上であることとする。
そして、熱間圧延後に焼入れを行わない場合でも、ベイナイト組織分率が90%以上の鋼組織に、確実にするためには、更に、前記元素の内、Al:0.01〜0.03%、Ti:0.03%を超え、0.040%以下、B:0.0015〜0.0025%、N:0.0040〜0.0060%、とすることが好ましい。
本発明者らは、鋼中の固溶Ti量を0.03%を超える量とし、更に、Mo、Bを複合添加することにより、固溶Tiのα変態抑制効果が増大し、鋼板組織のベイナイト組織分率を90%以上とできることを知見した。
前記特許文献6では、Mo、Bを複合添加した例もあり、鋼中の固溶Ti量を0.03%を超える量としたにもかかわらず、母材靱性が著しく低下していた。この理由は、α変態抑制が不十分で、鋼板組織のベイナイト組織分率が50%を超える程度と低い一方で、50%以下の実質量のα組織が存在するために、靱性低下を招く、微細TiCが析出していたためと推考される。また、更には、靱性を低下させる上部ベイナイトなどの組織も生じていたものと推考される。
前記した、固溶Ti量を0.03%を超える量とし、Mo、Bを複合添加することは、熱間圧延後の鋼板組織を、ベイナイト組織分率が90%以上にするための、最低必要条件である。したがって、鋼の成分組成と、製造条件、特に熱間圧延後の冷却条件との関係によっては、ベイナイト組織分率が90%以上にできず、実質量のα組織生成による微細TiCの析出や、上部ベイナイトなどの組織が生じる場合がある。
これに対して、製造条件、特に熱間圧延後の冷却条件の範囲(冷却速度などの振れ)によらず、ベイナイト組織分率を90%以上に確実にするためには、上記要旨に更に加えて、前記好ましい本発明要旨のように、更に、Al、Ti、B、Nの4つの元素の成分バランス(含有量)を、より厳密(狭い範囲)に調整することが好ましい。
前記特許文献6において、α変態抑制が不十分となった理由は、このAl、Ti、B、Nの4つの元素の成分バランスを、より厳密に調整できておらず、いずれかの元素、例えばAlの含有量が好ましい上限値0.03%を大幅に超えるなどしていたためと推考される。
これに対し、本発明では、圧延ままでの鋼組織の高ベイナイト化を図り、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止などの溶接性に優れるとともに、高靱性で高張力な非調質厚鋼板を提供できる。
本発明の各要件について、以下にその実施態様を具体的に説明する。
(厚鋼板組織)
先ず、本発明の厚鋼板組織については、母材靱性向上と、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止のために、ベイナイト組織分率を90%以上とする。
図1に、TS590MPa級の高張力鋼板の母材靱性とベイナイト組織分率との関係を示す。図1に示す通り、ベイナイト組織分率が50%まで増すにつれて、母材靱性は低下する。そして、ベイナイト組織分率が80%を超える領域まで母材靱性が低い状態が続き、これを超えて、ベイナイト組織分率が90%以上となると、逆に、母材靱性は急激に向上する。この傾向は、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止についても言える。したがって、本発明では、厚鋼板のベイナイト組織分率を90%以上として、母材靱性を向上させ、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止を図る。
図2に、同じTS590MPa級の高張力鋼板の、引張特性とベイナイト組織分率との関係を示す。図2に示す通り、ベイナイト組織分率が増すにつれて、YS、TSともに徐々に向上するが、ベイナイト組織分率が90%以上となっても、この傾向に変化はない。つまり、ベイナイト組織分率が90%以上となっても、上記図1の母材靱性のようには、引張特性はあまり劇的には変化しない。言い換えると、ベイナイト組織分率の増加効果は、母材靱性に対しての特有の効果であることが分かる。
図3、4に、同じTS590MPa級の高張力鋼板の、引張特性と固溶Ti量との関係、母材靱性と固溶Ti量との関係、各々を示す。図3、4に示す通り、固溶Ti量が増すにつれて、YS、TS、母材靱性ともに徐々に漸増するが、固溶Ti量が0.03%を超えても、この傾向に変化はない。つまり、固溶Ti量が0.03%を超えても、上記図1の母材靱性のようには、YS、TS、母材靱性ともに変化しない。
即ち、これらの事実は、本発明厚鋼板において、固溶Ti量は、前記した通り、ベイナイト組織分率を90%以上とするために必要であって、それ自体が、YS、TS、母材靱性ともに、著しく向上させるものではないことを示している。言い換えると、固溶Ti量が0.03%を超えても、鋼板組織のベイナイト組織分率が90%未満と低ければ、図3、4に示すように、YS、TS、母材靱性ともに、向上しない。また、前記特許文献6のように、却って、靱性低下を招くこともあり得ることを示している。なお、これら図1〜4の厚鋼板は、後述する実施例の表1の鋼種Aを、表2における発明例1の熱間圧延条件(加熱:1150℃、圧延仕上げ温度:750℃、空冷、板厚50mm)を基本に、加熱温度や圧延仕上げ温度、冷却速度などの製造条件を種々変化させて、ベイナイト組織分率と固溶Ti量とを各々変化させたものである。
(厚鋼板組成)
次ぎに、本発明厚鋼板の組成について、以下に、各元素の含有量とその意義も含めて説明する。本発明厚鋼板の組成は、非調質厚鋼板を、橋梁用や建築用として、高靱性、高張力であって、溶接性にも優れさせるためのものである。また、これらの特性を保障するために、厚鋼板の組織をベイナイト組織分率90%以上とするためのものである。
このために、基本的な組成としては、質量%で、C:0.01〜0.10%、Si:1%以下(0%を含まない)、Mn:1.1〜2.5%、Al:0.1%以下(0%を含まない)、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.03%を超え、0.040%以下、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0020〜0.0080%、P:0.02%以下(0%を含まない)、S:0.01%以下(0%を含まない)を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、前記全Tiの内で、固溶しているTi量が0.03%を超えるものとする。
また、熱間圧延後に焼入れを行わない場合でも、ベイナイト組織分率が90%以上の鋼組織に、確実にするためには、更に、前記元素の内、Al、Ti、B、Nの4つの元素の成分を、より狭い範囲に調整してバランスさせることが好ましい。即ち、Al:0.01〜0.03%、Ti:0.03%を超え、0.040%以下、B:0.0015〜0.0025%、N:0.0040〜0.0060%、とすることが好ましい。
(C:0.01〜0.10%)
Cは強度確保に有用な元素であり、かかる作用を有効に発揮させるべく、その下限を0.01%に設定した。好ましい下限は0.02%以上、特に0.03%以上である。しかし、C含有量が過剰となると、小入熱溶接後にHAZ部が硬化して割れが発生するおそれがあるため、その上限を0.10%に設定した。好ましい上限は0.09%以下、特に0.08%以下である。
(Si:1%以下、但し0%を含まない)
Si含有量が過剰になると溶接性が阻害される為、その上限を1%に設定した。好ましい上限は0.6%以下、特に0.4%以下である。一方、Siは強度向上に有効な元素であるため、溶接性を阻害しない範囲で含有するのが望ましい。したがって、Siを1%以下(0%を含まない)と規定した。好ましいSi量の下限は0.1%、特に0.2%である。
(Mn:1.1〜2.5%)
Mnは焼入れ性向上元素であり、本発明のような低C鋼において所定の強度を確保するのに有用である。このような作用を有効に発揮させる為にその下限を1.1%に設定した。Mnの好ましい下限は1.2%以上、特に1.25%以上である。但し、Mn添加量が過剰になると溶接性が劣化する為、その上限を2.5%に設定した。Mnの好ましい上限は2.0%以下、特に1.75%以下である。
(Al:0.1%以下、但し0%を含まない)
Alは、Ti、B、Nとともに、熱間圧延後の空冷や水冷によらず(冷却速度によらず)、鋼板のベイナイト組織分率を90%以上とするための、鋼板組成バランス上重要な役割を果たす。ただ、Alが過剰になると溶接性が阻害されるため、その上限を0.1%に設定し、上記規定とした。前記鋼板のベイナイト組織化の役割をより確実に果たすためには、Alを一定含有量の範囲、0.01〜0.03%とすることが好ましい。また、Alには固溶酸素を捕捉し、鋼の靭性向上に寄与する効果もある。
(Mo:0.05〜1.0%)
Moは、鋼板の焼入性向上と析出強化とによって母材の強度向上に有効な元素であるが、明瞭な効果を生じるためには0.05%以上の含有が必要である。一方、Moは炭化物を安定化して、γ’変態を助長する元素であるため、1.0%を超えて含有すると、γ’変態によって靭性が劣化する懸念が大きい。従って、本発明においてはMoの含有量を0.05〜1.0%とする。
(Ti:0.03%を超え、0.060%以下)
Tiは、Al、B、Nとともに、熱間圧延後の空冷や水冷によらず(冷却速度によらず)、鋼板のベイナイト組織分率を90%以上とするための、鋼板組成バランス上重要な役割を果たす。また、Tiは、後述する、本発明にとって重要な固溶Ti量を確保できる含有範囲とする。このためには、0.03%を超える含有が必要である。一方、0.060%を超えると、粗大な酸化物や窒化物を形成して靭性や延性を劣化させるため、上限を0.060%とする。なお、前記鋼板のベイナイト組織化の役割をより確実に果たすためには、Tiを0.03%を超え、0.04%以下とすることが好ましい。
(B:0.0005〜0.0050%)
Bは、Al、Ti、Nとともに、熱間圧延後の空冷や水冷によらず(冷却速度によらず)、鋼板のベイナイト組織分率を90%以上とするための、鋼板組成バランス上重要な役割を果たす。Bは極微量で焼入性を高める元素であり、高強度化に有効な元素である。Bは固溶状態でオーステナイト粒界に偏析することによって焼入性を高めるため、極微量でも有効であるが、0.0005%未満の含有では粒界への偏析量を十分に確保できないため、焼入性向上効果が不十分となったり、効果にばらつきが生じたりしやすくなる。一方、0.0050%を超えて含有すると、鋼片製造時や再加熱段階で粗大な析出物を形成する場合が多いため、焼入性向上効果が不十分となったり、鋼片の割れや析出物に起因した靭性劣化を生じる危険性も増加する。さらにγ’変態を生じやすくなる。そのため、本発明においては、Bの範囲を0.0005〜0.0050%とする。なお、前記鋼板のベイナイト組織化の役割をより確実に果たすためには、Bを0.015〜0.0025%とすることが好ましい。
(N:0.0020〜0.0080%)
Nは、Al、Ti、Bとともに、熱間圧延後の空冷や水冷によらず(冷却速度によらず)、鋼板のベイナイト組織分率を90%以上とするための、鋼板組成バランス上重要な役割を果たす。また、NはAlやTiと結びついてオーステナイト粒微細化に有効に働く。これらの効果が明確になるためには、0.0020%以上含有させる必要がある。一方、Nは、0.0080%を超えて過剰に含有させると、TiNを形成することによって、固溶Ti量を少なくしてしまうおそれがあり、また、固溶Nが増加して靭性の劣化につながる。このため、上限を0.0080%とする。なお、前記鋼板のベイナイト組織化の役割をより確実に果たすためには、Nを0.0040〜0.0060%とすることが好ましい。
(P:0.02%以下、但し0%を含まない)
Pは不純物元素であり、極力低減することが好ましいが、靭性確保の効果もあり、この点から許容できる量として上限を0.02%とし、前記規定とした。
(S:0.01%以下、但し0%を含まない)
Sも不純物元素であり、延性、靭性を共に劣化させるため、低減が必要であるが、延性、靭性の劣化への影響度が大きくなく、実用的に許容できる上限として、その含有量を0.01%以下とし、前記規定とする。
本発明鋼板組成では、以上説明した元素に加えて、更に、Cu:0.3〜3.0%、Ni:0.3〜3.0%、Cr:0.3〜2.0%、V:0.010〜0.050%、Nb:0.010〜0.050%、の一種または二種以上を、選択的に含有することを含む。これらCu、Ni、Cr、V、Nbは、共通して、鋼板の強度を高める。
(Cu:0.3〜3.0%)
Cuは、ミクロ組織に大きく依存せず、母材の強度と靭性を同時に向上させる。この効果を発揮させるには、0.3%以上の含有が必要である。一方、3.0%を超える含有では、熱間加工性を阻害する。このため、Cuを含有させる場合には、0.3〜3.0%の範囲とする。
(Ni:0.3〜3.0%)
Niは、母材の強度と靭性を同時に向上させる。この効果を発揮させるには、0.3%以上の含有が必要である。一方、3.0%を超えて含有しても、効果が飽和するため、経済性も考慮して、上限を3.0%とする。したがって、Niを含有させる場合には、0.3〜3.0%の範囲とする。
(Cr:0.3〜2.0%)
Crは、母材の強度向上に有効な元素であるが、明瞭な効果を生じるためには0.3%以上必要であり、一方、2.0%を超えて含有すると、焼入組織の硬さが高くなって靭性が劣化する。したがって、Crを含有させる場合には、0.3〜2.0%の範囲とする。
(V:0.010〜0.050%)
Vは、析出強化により鋼の母材強度向上に有効な元素であるが、効果を発揮するためには0.010%以上必要である。一方、0.050%を超えて含有すると、母材靭性、HAZ靭性が劣化し、且つ、析出物が粗大化して強化の効果も飽和する。したがって、Vを含有させる場合には、0.010〜0.050%の範囲とする。
(Nb:0.010〜0.050%)
Nbは、析出強化及び変態強化により微量で高強度化に有効な元素であり、また、焼入における加熱オーステナイト粒径微細化によって靭性向上にも有効であるが、効果を発揮するためには、0.010%以上は必要である。但し、NbはMoと同様、γ’変態を助長する元素であり、0.050%を超えて過剰に含有すると、靭性を劣化させる。したがって、Nbを含有させる場合には、0.010〜0.050%の範囲とする。
本発明鋼板組成では、以上説明した元素に加えて、更に、Zr:0.005〜0.025%、Mg:0.0003〜0.005%、Ca:0.0005〜0.005%、REM:0.0003〜0.003%、の一種または二種以上を、選択的に含有することを含む。これらは、共通して、硫化物の熱間圧延中の展伸を抑制して延性特性向上に有効である。また、酸化物を微細化させて継手靭性の向上にも有効に働く。Zrは、析出強化により、鋼板の強度を高める効果もある。
これらの効果を発揮するための各下限の含有量は、Zrは0.005%、Mgは0.0003%、Caは0.0005%、REMは0.0003%である。一方、これらの元素を過剰に含有すると、逆に、硫化物や酸化物の粗大化を生じ、延性、靭性、さらに疲労特性の劣化を招くため、上限を、Zrは0.025%、Mgは0.005%、Caは0.005%、REMは0.003%とする。
(固溶Ti:0.03%を超え)
本発明では、前記した通り、鋼中の固溶Ti量を0.03%を超える量として、固溶Tiのα変態抑制効果を増大させ、鋼板組織のベイナイト組織分率を90%以上とする。固溶Tiが0.03%以下では、鋼板組織のベイナイト組織分率を90%以上の高い分率とすることができず、せいぜい50%を超える程度の低いベイナイト組織分率しか得られない。
一方、固溶Tiの上限は、前記全Tiの上限によって規定され、前記Ti(全Ti)の上限が0.060%以下であるので、好ましい固溶Tiの上限も0.060%以下となる。
なお、固溶Ti量の測定方法は、固溶Ti量を直接測定することは難しい。したがって、鋼板から、抽出残査法により、析出している(析出物の)Tiを分離抽出して、析出物Tiの方の量を測定して間接的に求める。即ち、鋼板の前記Ti含有量(全Ti量)から、この析出Ti量を差し引いた値を求めて、固溶Ti量と見なす。
抽出残査法は、溶媒として、例えば熱フェノールを用い、孔径0.2 μm のフィルターを分別に用いることにより、析出物Tiをフィルター上の残査として分離抽出する。そして、この析出物Tiを含む残査を、高倍率の電子顕微鏡観察による方法か、ICP 発光分析によって分析し、析出物として存在する(0.2 μm 以上の粒径を有する析出物として存在する)Tiの元素量( 質量%)を測定することができる。なお、Ti化合物(析出物)や固溶Tiとして鋼板中に存在するTi全含有量は、他の含有元素と同様に、通常のX 線分析やICP 発光分析によって分析できる。
固溶Ti量を上記範囲に制御するためには、圧延時のスラブ加熱温度、圧延仕上温度、圧延後の冷却速度などを総合的に設定すればよい。これらの条件は互いに関連し、しかも鋼材の組成(Ti量、C量、N量など)によっても固溶Ti量は変化し得るため、各条件を一義的に設定するのは困難であるものの、下記条件を組み合わせて、固溶Ti量を上記範囲に制御することができる。
(1)含有Ti量が多い程、固溶Ti量も多くなる。
(2)Ti析出物を形成可能な元素(C,Nなど)が多い程、固溶Ti量は少なくなる。
(3)スラブ加熱温度が高いほど、固溶Ti量は多くなる。加熱温度は、他の要件に応じて適宜設定されるが、通常、950〜1250℃程度の範囲から選択する。
(4)圧延仕上温度が高いほど、固溶Ti量は多くなる。圧延仕上温度は、他の要件に応じて適宜設定されるが、通常、900〜700℃程度の範囲から選択する。
(5)圧延後の冷却速度が速いほど、固溶Ti量は多くなる。冷却速度は、他の要件に応じて適宜設定されるが、通常、900℃〜室温の温度域を0.1〜100℃/秒程度の範囲から選択される速度で冷却する。
(製造方法)
本発明厚鋼板は、調質処理を施さない非調質とする。従来、引張強さ(TS)780MPa級以上の厚鋼板は、高強度と高靱性をバランスよく確保するため、調質処理を施されて製造されていた。調質処理は、高強度で高靱性の優れた特性を有する製品を安定して製造できるという利点はあるが、調質処理を施された鋼板は、本発明のような圧延ままの非調質鋼板と比較して、長い製造期間を要するとともに、製造コストが高くなるという問題がある。
本発明非調質厚鋼板は、工程自体は常法であるが、上記固溶Ti量を多くする条件を選択した、以下の好ましい工程、条件にて製造することができる。
先ず、上記した組成の溶鋼を、転炉等の通常公知の溶製法で溶製し、ついで連続鋳造法等の通常公知の鋳造法で所定寸法の鋼素材(スラブ)とする。
この鋼素材を溶製し、950〜1250℃の範囲に加熱後、鋼素材に、好ましくは、オーステナイト未再結晶域における累積圧下率を30%以上、圧延終了温度(圧延仕上温度)を900〜700℃とする熱間圧延を施す。この熱間圧延後、圧延終了温度から室温までの温度域を、0.1〜100℃/秒程度の範囲から選択される速度で冷却する。
上記オーステナイト未再結晶域における圧延では、オーステナイト結晶粒界の面積を増大させ、オーステナイト粒内に歪エネルギーを蓄積させることができる。これにより、前記固溶Tiなどのベイナイト組織化促進元素との相乗効果で、オーステナイト粒界およびオーステナイト粒内からのベイナイト変態を促進させることができる。この結果、鋼板のベイナイト組織分率を90%以上とでき、靱性が向上する。オーステナイト未再結晶域で累積圧下率が30%未満では、圧下量が不足し、これらの効果が十分に期待できない。
上記圧延終了温度が700℃未満では、α変態が促進され、軟質のフェライトが生成し、所望の強度が確保できないうえ、フェライトを圧延することになりセパレイションが発生し、靱性が低下する。
熱間圧延後の冷却は、0.1〜100℃/s程度の範囲から選択される冷却速度とすることが好ましい。この範囲の冷却速度であれば、空冷でも、水冷でも良い。冷却速度が0.1℃/s未満と遅過ぎると、α変態が促進され、軟質のフェライトが生成し、ベイナイト組織分率が90%以上にできず、実質量のα組織生成による微細TiCの析出や、上部ベイナイトなどの組織が生じる可能性が高い。このため、所望の強度が確保できないうえ、靱性が低下する。大入熱溶接時にHAZ部の軟化が生じるなどの溶接性が低下する。なお、前記した通り、鋼組成の元素の内、Al、Ti、B、Nの4つの元素の成分を、より狭い範囲に調整してバランスさせた場合には、上記冷却速度の範囲で、熱間圧延後の焼入れではないような遅い冷却速度(0.5℃/s以下)であっても、ベイナイト組織分率が90%以上の鋼組織に、確実にすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより、下記実施例によって制限を受けるものではなく、前記、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
表1に示す各組成からなるA〜Rの鋼を溶製し、表2に示す条件で圧延することにより、表2に示す通り、固溶Ti量とベイナイト組織分率とが異なる種々の焼戻し省略型非調質厚鋼板(板厚30〜80mm)を製造した。表2には、熱間圧延条件として、スラブ加熱温度(℃)、圧延仕上げ温度(℃)、圧延仕上げ温度から室温までの冷却速度(℃/s)、を各々示す。
得られた鋼板の引張特性として、引張強度(TS)、降伏強度(YS)とを測定し、降伏比(YR=YS/TS)を算出した。引張試験は、JIS Z 2201の5号試験片(25mm×50mmGL×板厚)を採取し、室温引張り試験を行った。このときの試験片の採取方向は、圧延方向に平行な方向とした。また、クロスヘッド速度は、5mm/分で、試験片が破断するまで一定の速度で行った。
得られた鋼板のベイナイト組織分率は、鋼板の各試験片の5000倍のSEM(走査型電子顕微鏡:JEOL社製 JSM-5410 )を用いて3視野測定した。これを画像解析ソフト(MEDIA CYBERNETICS TM社製Image-Pro Prus)で、前記SEMで観察した視野におけるベイナイトの合計測定面積の、フェライトや上部ベイナイトなどの他の組織とを合計した測定面積に対する、ベイナイト組織分率(%)で表し、3視野の結果を平均化した。
また、得られた鋼板の母材靭性と溶接性(耐軟化性)を以下のようにして評価した。
母材靭性:得られた鋼板から2mmVノッチ試験片を切り出し、この試験片を用いて、ハンマー荷重:294.2N(30kgf)、試験温度:室温、にてシャルピー衝撃試験を行い、試験片破面の遷移温度(v TrS: ℃)を求めた。
溶接性(耐軟化性): 得られた鋼板の断面のビッカース硬さを先ず測定した(HV1)。次に、得られた鋼板を突き合わせ、大入熱(7kJ/mm)のサブマージアーク溶接を行い、溶接熱影響部(HAZ部)のビッカース硬さを測定した(HV2)。そして、Δ硬さ=HV2−HV1によって、溶接前後の硬さの変化(Δ硬さ)を算出し、溶接による軟化の程度を求めた。なお、ビッカース硬さ測定は、ビッカース硬度計を用い、JIS Z2244に準拠して行い、試験荷重は98Nで測定した。
これらの結果を表2に示す。発明例1〜12は、表1のように本発明組成範囲内であり、かつ表2に示す各圧延条件が、前記した最適条件範囲内で製造されている。この結果、固溶Ti量が0.03%を超え、ベイナイト組織分率が90%以上である組織を有する。このため、高靱性、高張力であるとともに、上記Δ硬さが小さく、溶接熱影響部(HAZ部)の軟化も抑制されている。
ただ、発明例2は、本発明組成範囲内だが、Al、Ti、B、Nなどが高めで、前記した鋼板のベイナイト組織分率を90%以上とする鋼板組成バランス上の好ましい範囲から、各々高めに外れている。このため、前記した最適条件範囲内で製造されているものの、ベイナイト組織分率が他の発明例に比して低い。この結果、靱性や張力、あるいは溶接熱影響部(HAZ部)の耐軟化性も、他の発明例に比して低い。
比較例13〜15は、本発明組成範囲内のAの鋼種だが、表2に示す各圧延条件が、前記した最適条件範囲を外れて製造されている。この結果、ベイナイト組織分率が他の発明例に比して低い。この結果、靱性や張力、あるいは溶接熱影響部(HAZ部)の耐軟化性も、発明例に比して著しく低い。
比較例16〜17は、鋼種M、NのTi含有量が元々低く、表2に示す各圧延条件が、前記した最適条件範囲内であっても、固溶Ti量が0.03%未満であり、ベイナイト組織分率も、発明例に比して著しく低い。この結果、靱性や張力、あるいは溶接熱影響部(HAZ部)の耐軟化性も、発明例に比して著しく低い。
比較例18〜21は、本発明組成範囲外の鋼種を、表2に示す各圧延条件が、前記した最適条件範囲内で鋼板を製造したものである。
比較例18の鋼種Oは、Mnが下限を低めに外れている。このため、母材の強度が低い。
比較例19の鋼種Pは、Moが下限を低めに外れている。このため、固溶Ti量が0.03%を超えていても、ベイナイト組織分率が90%未満となって、靱性や張力、あるいは溶接熱影響部(HAZ部)の耐軟化性も、発明例に比して著しく低い。
比較例20の鋼種Qは、Bが下限を低めに外れている。このため、固溶Ti量が0.03%を超えていても、ベイナイト組織分率が90%未満となって、靱性や張力、あるいは溶接熱影響部(HAZ部)の耐軟化性も、発明例に比して著しく低い。
比較例21の鋼種Rは、Cが上限を高めに外れている。このため、母材の衝撃特性が、発明例に比して著しく低い。また、溶接性も必然的に悪化する。
Figure 0004227563
Figure 0004227563
以上説明したように、本発明によれば、大入熱溶接時のHAZ部の軟化防止や溶接性自体にも優れるとともに、低炭素でも高靱性で高張力な、しかも調質型に比して安価な非調質厚鋼板を提供することができる。このため、これら特性が要求される、橋梁・建築などの構造物用の厚鋼板に好適である。
TS590MPa級の高張力鋼板の母材靱性とベイナイト組織分率との関係を示す説明図である。 TS590MPa級の高張力鋼板の引張特性とベイナイト組織分率との関係を示す説明図である。 TS590MPa級の高張力鋼板の引張特性と固溶Ti量との関係を示す説明図である。 TS590MPa級の高張力鋼板の母材靱性と固溶Ti量との関係を示す説明図である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.10%、Si:1%以下(0%を含まない)、Mn:1.1〜2.5%、Al:0.1%以下(0%を含まない)、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.03%を超え、0.060%以下、B:0.0005〜0.0050%、N:0.0020〜0.0080%、P:0.02%以下(0%を含まない)、S:0.01%以下(0%を含まない)を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、固溶Ti量が0.03%を超え、ベイナイト組織分率が90%以上である、高靱性高張力非調質厚鋼板。
  2. 前記元素の内、Al:0.01〜0.03%、Ti:0.03%を超え、0.04%以下、B:0.0015〜0.0025%、N:0.0040〜0.0060%、を含む請求項1に記載の高靱性高張力非調質厚鋼板。
  3. 更に、Cu:0.3〜3.0%、Ni:0.3〜3.0%、Cr:0.3〜2.0%、V:0.010〜0.050%、Nb:0.010〜0.050%、の一種または二種以上を含有する請求項1または2に記載の高靱性高張力非調質厚鋼板。
  4. 更に、Zr:0.005〜0.025%、Mg:0.0003〜0.005%、Ca:0.0005〜0.005%、REM:0.0003〜0.003%、の一種または二種以上を含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高靱性高張力非調質厚鋼板。
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