JP4225906B2 - 核酸の標識方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、簡便、迅速かつ高い信頼度でのDNAチップ、DNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析を可能とする、ハイブリダイゼーション時に使用する標識核酸の調製方法及び該方法のためのキットに関する。
背景技術
全ての細胞は、その生物固有の一そろいの遺伝子を持っているが、細胞の種類・時期によって発現されている遺伝子の種類・量は異なる。各細胞・組織で発現されている遺伝子の種類・量のパターンは、遺伝子発現プロファイルと呼ばれている。各細胞の機能・性質はその時点で細胞内に存在しているタンパク質の種類と分布とによって決定されると考えられている。したがって、タンパク質の合成量を計測できる遺伝子発現プロファイルの解析から、その細胞の機能・性質を推定することが可能であると考えられる。
また、疾病等の身体上の変化により、遺伝子発現プロファイルは正常な細胞のそれから大きく変化する場合があることが知られている。すなわち、疾病等によっては、遺伝子発現プロファイルの解析から、その原因となる遺伝子や、診断の指標となる遺伝子を見い出すことが可能となる。
近年、多数の遺伝子に対応する多数のDNAが、ガラス等の基板上に固定化され、同時に多数の遺伝子の発現を計測できる、DNAチップ、DNAマイクロアレイ等が開発されてきており、遺伝子発現プロファイルを計測することが可能となっている。
前記DNAチップ又はDNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析は、通常、解析対象となる細胞より調製されたmRNA由来のcDNAを蛍光標識して得られたプローブと、DNAチップ又はDNAマイクロアレイとのハイブリダイゼーションにより行なわれる。この際、(1)標識される蛍光物質の種類が1種類で、比較すべき2種の検体毎に異なる2枚のDNAチップ又はDNAマイクロアレイを用いて解析する1色法と、(2)比較対象の2種の細胞から調製されたmRNA由来の各々のcDNAを、2種類の検出波長の異なる蛍光物質で標識して得られたプローブと、1枚のDNAチップ、DNAマイクロアレイ上で競合的にハイブリダイズさせる2色ハイブリダイゼーション法(2色法)とが知られている。
前記1色法による解析は、用いるDNAマイクロアレイ毎に、製法上、固定されているDNA量および状態が若干異なる可能性があるため、正確な遺伝子発現比率を得ることが困難であるという欠点があり、また、DNAチップ、DNAマイクロアレイ毎にバックグラウンド強度も異なるため、正確な比較が困難であるという欠点がある。したがって、一般的に2色法で行なわれる。
前記2色法で用いられるcDNAプローブの標識法としては、直接標識法[ヘッジ(P.Hedge)ら、BioTechniques,第29巻、第3号、548−562頁、(2000)]と間接標識法[シューメーカー(D.D.Shoemaker)ら、Nature、第409巻、922−927頁、(2001)]とが挙げられる。直接標識法は、mRNAを逆転写させてcDNAを合成する際に蛍光基質を該cDNA中に取りこませる方法であり、簡便である。それに対して、間接標識法は、一旦、非標識のcDNAを合成し、精製した後、化学反応により、該cDNAを蛍光色素で標識する方法である。前記間接ラベリング法の例としては、mRNAを逆転写させる際、アミノ基を持つ基質を使用して第1鎖cDNAを作製し、そのアミノ基に蛍光色素を結合させることにより標識する方法が挙げられる。しかしながら、間接標識法は、操作が煩雑で、プローブ作製に要する時間が長く、かつcDNAの精製操作が多いため、最終プローブ収量が少なくなるという欠点がある。
そのため、現在、最も一般的に用いられるのが、直接標識したcDNAプローブを用いた2色法である[ヘッジ(P.Hedge)ら、BioTechniques,第29巻、第3号、548−562頁、(2000)]。かかる直接標識cDNAプローブを用いる2色法において、標識に用いられる蛍光基質としては、Cy3標識dUTP(又はCy3標識dCTP)とCy5標識dUTP(又はCy5標識dCTP)とが一般的である。前記直接標識は、mRNAを、4種類の非標識基質(dATP、dGTP、dCTP及びdTTP)と、Cy3標識dUTP(又はCy3標識dCTP)又はCy5標識dUTP(又はCy5標識dCTP)との共存下、逆転写酵素により逆転写させ、それにより第1鎖cDNAを合成することにより行なわれる。
前記標識の際、得られる第1鎖cDNAの長さや量は、蛍光基質により異なることが知られている。このことが原因となり、各試料に同一量・同一分子種のmRNAが存在していても、それより合成されたcDNAプローブの蛍光標識率(Cy3標識核酸の標識シグナル強度とCy5標識核酸の標識シグナル強度との比)が遺伝子毎に異なるため、DNAチップ又はDNAマイクロアレイ上の相補性を有するフラグメントに結合したcDNAプローブの有するシグナル強度比が遺伝子毎に異なり、見かけ上異なる発現比率を示すこととなる。例えば、2種以上の測定対象試料のそれぞれの中に、同一のmRNAが存在していても、該mRNAを異なる種類の蛍光物質で標識した場合、それらの蛍光基質が、標識cDNAプローブに取り込まれる量比が遺伝子毎に異なる場合がある。したがって、前記したような直接標識したcDNAプローブを用いた従来の2色法は、DNAチップ又はDNAマイクロアレイ上のDNAにハイブリダイズしたcDNAプローブの標識に由来するシグナル強度比が遺伝子毎に異なり、見かけ上、異なる発現比率を示すという欠点を有する。すなわち、同じmRNAを同一量用い、異なる標識基質で標識されたcDNAプローブを用いて2色ハイブリダイゼーションを行なった後、補正解析(例えばグローバルノーマライゼイション)すると、本来、全ての遺伝子について、1つの標識基質により標識された場合と、別の標識物質により標識された場合との発現が実質的に同一になるはずであるが、実質的に同一の発現にならない遺伝子が生じる場合がある。
さらに、直接標識cDNAプローブの調製方法を行なうために、鋳型となる同一の核酸における異なる標識基質の取り込み率の差を是正するような逆転写酵素を含むキットが市販されている。しかしながら、前記キットを用いても、異なる標識基質、例えば、Cy3標識基質の取り込み効率とCy5標識基質の取り込み効率との比を全ての遺伝子について同一にはできないという欠点を有する。さらに、前記キットによれば、例えば、同一の鋳型となる核酸から調製されたCy3標識核酸に由来するシグナルのシグナル強度とCy5標識核酸に由来するシグナルのシグナル強度との比が、鋳型となる核酸の種類によって変動してしまう場合が多い。そのため、後のグローバルノーマライゼーション処理後の標識シグナル強度の比がもとの鋳型となる核酸の存在比率を反映していない場合がある。
DNAチップ又はDNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析では、対照となる試料(コントロールmRNA)に対して2倍以上又は1/2以下発現変動した場合を有意な発現変動とみなす場合が多いが、同一mRNAを同一量用いても、その一方に対するもう一方の発現量が2倍以上又は1/2以下と算出される遺伝子を含むような標識方法の場合は、全く誤った結果を与え、正確な遺伝子発現の変動を求めることは困難である。
また、一般的な酵素反応において、核酸に標識基質を取り込ませる場合、酵素の反応能力をある程度維持できる範囲で非標識基質の濃度を低くし、標識基質濃度を高めることで、取りこみ効率の向上が図られている。2色ハイブリダイゼーション法に用いるcDNAプローブの標識においても、前記と同様に、核酸への標識基質の取り込みを高めるように、非標識基質や標識基質の濃度は考慮されてきたが、上記に掲げる2色ハイブリダイゼーション法特有の問題点は考慮されてこなかったのが現状である。
したがって、遺伝子発現解析において、正確な遺伝子発現の挙動を把握することができる、標的核酸の標識方法が望まれている。
発明の開示
本発明の目的は、鋳型となる核酸から調製された標識核酸の各標識シグナル強度の比が、鋳型となる核酸の種類に関係なく、実質的に同一であることを特徴とする核酸の標識方法、該方法により調製された標識核酸並びに該方法のためのキットを提供することにある。
本発明の第1の発明は、複数の核酸よりなる核酸試料中のそれぞれの核酸を相互に区別しうる2種類以上の異なる標識基質で標識するための方法であって、鋳型となる任意の核酸から調製され、異なる標識基質で標識された標識核酸の各標識シグナル強度の比が、鋳型となる核酸の種類に関係なく、実質的に同一であることを特徴とする核酸の標識方法に関する。より具体的には、互いに区別しうる少なくとも2種の異なる標識物質により核酸を標識する方法であり、
標識物質により標識された1の標識基質と、
それに対応する非標識基質とを、
下記条件:
核酸を複数種含有した核酸試料中の核酸のそれぞれにおける
a)該核酸試料中の核酸を鋳型として調製され、かつ標識基質で標識された標識核酸に由来するシグナルのシグナル強度と、
b)前記a)と同一の核酸を鋳型として調製され、かつ前記a)の標識基質とは異なる標識基質で標識された標識核酸に由来するシグナルのシグナル強度と
の比が、鋳型となる核酸の種類に関係なく、実質的に同一となる
を満たす量比で用いて、該核酸試料中の核酸を標識する、核酸の標識方法に関する。
本発明の第1の発明においては、好ましくは、鋳型となる核酸からの逆転写反応によって標識核酸を調製してもよく、好ましくは、異なる標識基質が、Cy3標識基質及びCy5標識基質であることが望ましい。標識に使用される反応液は、非標識基質とCy3標識基質を含有し、その比が1:1〜5:1の範囲であるもの及び/又は標識に使用される反応液が、非標識基質とCy5標識基質を含有し、その比が3:1〜10:1の範囲であるものが好適に使用できる。すなわち、本発明の第1の発明においては、好ましくは、核酸試料中の核酸を、非標識基質とCy3標識基質とを濃度比(非標識基質/Cy3標識基質)1/1〜5/1の範囲で含有した反応液中で標識することが望ましい。また、好ましくは、核酸試料中の核酸を、非標識基質とCy5標識基質とを、濃度比(非標識基質/Cy5標識基質)3/1〜10/1の範囲で含有した反応液中で標識することが望ましい。
本発明の第2の発明は、本発明の第1の発明の核酸の標識方法によって調製された標識核酸に関する。
本発明の第3の発明は、本発明の第1の発明の核酸の標識方法を記載した指示書を含有したキット、すなわち、本発明の第1の発明の核酸の標識方法の手順を記載した指示書を含有したキットに関する。
本発明の第3の発明においては、非標識基質とCy3標識基質を用い、その濃度比(非標識基質/Cy3標識基質)が1/1〜5/1の範囲である混合基質の調製方法が記載された指示書を含有するキット及び/又は非標識基質とCy5標識基質を用い、その濃度比(非標識基質/Cy5標識基質)が3/1〜10/1の範囲である混合基質の調製方法が記載された指示書を含有するキットが好適に使用できる。
さらに、本発明の第4の発明は、1回若しくは規定された回数分の量の反応液であって、
(1)Cy3標識基質とそれに対応する非標識基質とを、濃度比1/1〜5/1で含有し、かつ該非標識基質以外の非標識ヌクレオチド基質を含有した反応液、及び/又は
(2)Cy5標識基質とそれに対応する非標識基質とを、濃度比3/1〜10/1の範囲で含有し、かつ該非標識基質以外の非標識ヌクレオチド基質を含有した反応液
を含有した核酸標識用キットに関する。前記核酸標識用キットは、逆転写酵素等をさらに含有してもよい。
発明を実施するための最良の形態
本発明者は、標識に用いる少なくとも2種の標識基質、例えば、蛍光基質のそれぞれについて、非標識基質と標識基質との濃度比率を特定の比率にすることにより、遺伝子発現解析において、驚くべく、正確に遺伝子発現の挙動を把握することができる、標的核酸の標識が可能になることを見出し、さらに、当該濃度比率に基づく標識方法により、高精度な2色ハイブリダイゼーション法を用いた遺伝子発現解析を可能せしめるプローブ蛍光標識キットを得ることができることを見出し、それにより、本発明を完成させた。
本明細書において、核酸の標識方法の評価は、例えば、
(1)少なくとも2種の異なる標識基質を用いて、それぞれ、同一量のmRNAを鋳型とし、逆転写反応により、標識cDNAを得るステップ、
(2)前記ステップ(1)で得られた各標識cDNAとDNAチップ又はDNAマイクロアレイとを用いて、ハイブリダイゼーションを行なうステップ、及び
(3)前記ステップ(2)のハイブリダイゼーションにより生じた各複合体(標識cDNAと、DNAチップ又はDNAマイクロアレイに固定化されたDNAとの複合体)の標識基質に由来するシグナルを補正解析し、各標識基質の場合全てに有効シグナル強度を示すスポットについて、各標識基質由来シグナル間のシグナル強度の比のばらつき程度を算出するステップ
により行なわれる。
具体的には、例えば、本発明の核酸の標識方法は、同じmRNAを同一量用い、異なる標識基質、例えば、蛍光基質、具体的には、CyDye標識基質(Cy3標識基質及びCy5標識基質)で標識し、2色ハイブリダイゼーション後、Cy3に由来するシグナル強度に対してCy5に由来するシグナル強度を補正解析した場合、Cy3の場合及びCy5の場合ともに有効シグナル強度を示すスポットのシグナル強度の比のばらつき程度を指標として評価されうる。
本明細書においては、前記ばらつき程度は、〔[(Cy3/Cy5比率の対数)の標準偏差]×2.5〕により算出された値をいう。
また、前記評価においては、前記ばらつき程度を表す値が2以下である場合、当該標識方法が、正確に遺伝子発現の挙動を把握することができる標識方法であることを示す。
本明細書において、「実質的に同一」とは、相互に区別可能な標識物質で標識された各標識核酸の標識シグナル強度のスキャッタープロットにおいて、任意の1つの標識物質に由来するシグナルのシグナル強度/他の標識物質に由来するシグナルのシグナル強度が、1/2〜2/1の範囲に入ることをいう。
本明細書において、「シグナル強度」とは、標識核酸(プローブ)とのハイブリダイゼーション後、洗浄し、乾燥させたDNAチップ又はDNAマイクロアレイを蛍光読みとり装置(アレイスキャナー)に供して、蛍光を呈するスポットを計測し、画像定量解析ソフトで各スポットの蛍光シグナル強度を求める際に、DNAチップ又はDNAマイクロアレイ上における核酸の固定化領域であるスポットが呈する蛍光シグナルの平均強度から各スポットの周囲のバックグラウンドシグナルの平均強度を差し引いた値をいう。
本明細書において、「有効シグナル強度」とは、[任意の1つのスポットシグナルのMean(平均値)]が、各スポットの周囲の[バックグラウンドシグナルのMean+2×SD(標準偏差)]より大きい値を示す場合をいう。
本明細書において、標識物質に由来するシグナルのシグナル強度、例えば、蛍光物質に由来するシグナルのシグナル強度、具体的には、Cy3に由来するシグナルのシグナル強度及びCy5に由来するシグナルのシグナル強度の補正は、グローバルノーマライゼーション法を用いて行なわれうる。すなわち、例えば、測定対象物中の各遺伝子のうち、有効シグナル強度を有する遺伝子について、Cy3に由来するシグナルのシグナル強度/Cy5に由来するシグナルのシグナル強度の比率の対数値を取り、それらの平均値が0になるように、Cy5に由来するシグナル強度を補正される。
また、本明細書において、「ばらつき程度」は、標識物質、例えば、蛍光物質、具体的には、Cy3の場合及びCy5の場合ともに有効シグナル強度を示すスポットのCy3/Cy5比率の対数のヒストグラムを描き、これが正規分布に近い分布を示した場合、〔(Cy3/Cy5比率の対数)の標準偏差]×2.5〕の常数により算出された値を指標とする。
前記「ばらつき程度」の指標の算出方法は、データが正規分布すると仮定した場合、数値の99%が平均値の2.5標準偏差に入ることを利用しており、ごく一部の例外スポットを除いて大多数のスポットが分布する平均からのばらつきを表している。
本明細書において、「標識基質」とは、ヌクレオチド基質に、標識物質、例えば、蛍光物質、放射性化合物、ビオチン、アミノ基等が付加された物質をいい、具体的には、Cy5−dUTP、Cy5−dCTP、Cy3−dUTP、Cy3−dCTP等が挙げられる。
前記「ヌクレオチド基質」としては、核酸合成の際に用いられる基質、具体的には、dATP、dGTP、dCTP、dTTP、dUTP等が挙げられる。なお、本明細書においては、「ヌクレオチド基質」の表記は、特に断りのない限り、標識されていない基質を意味する。
本明細書において、用語「標識基質に対応する非標識基質」又は「非標識基質」とは、前記標識基質の代わりに取り込まれるヌクレオチド基質をいい、例えば、特に限定されないが、標識基質が、標識dUTP等、具体的には、例えば、Cy3−dUTP、Cy5−dUTP等の場合、dTTPが挙げられ、標識基質が、標識dCTP等、具体的には、例えば、Cy3−dCTP、Cy5−dCTP等の場合、dCTP等が挙げられる。
本明細書において、「核酸を複数種含有した核酸試料」の語における「複数」は、2種又はそれ以上と同義である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(1)本発明の核酸の標識方法及び該方法で調製された標識核酸
本発明の核酸の標識方法は、核酸を複数種含有した核酸試料中のそれぞれの核酸を、相互に区別しうる2種類以上の異なる標識物質で標識するための方法であって、鋳型となる任意の核酸から調製され、異なる標識基質で標識された標識核酸の各標識シグナル強度の比が、鋳型となる核酸の種類に関係なく、実質的に同一であることを1つの大きな特徴とする。すなわち、本発明の標識方法は、互いに区別しうる少なくとも2種の異なる標識物質により核酸を標識する方法であり、
標識物質により標識された1の標識基質と、
それに対応する非標識基質とを、
下記条件:
核酸を複数種含有した核酸試料中の核酸(具体的には、全ての核酸又は一部の核酸)のそれぞれにおける
a)該核酸試料中の核酸を鋳型として調製され、かつ標識基質で標識された標識核酸に由来するシグナルのシグナル強度と、
b)前記a)と同一の核酸を鋳型として調製され、かつ前記a)の標識基質とは異なる標識基質で標識された標識核酸に由来するシグナルのシグナル強度との比が、鋳型となる核酸の種類に関係なく、実質的に同一となる
を満たす量比で用いて、該核酸試料中の核酸を標識することを1つの特徴とする方法である。
本発明の標識方法によれば、非標識基質と、標識基質とを、前記量比で用いるため、同一のmRNAを鋳型として用いた場合には、遺伝子の種類に関係なく、実質的に同一の発現比(Cy3シグナル/Cy5シグナル比)を得ることができるという優れた効果を発揮する。また、本発明の標識方法によれば、非標識基質と、標識基質とを、前記量比で用いるため、正確な遺伝子発現の挙動を把握することができるという優れた効果を発揮する。
本発明の核酸の標識方法において、鋳型となる核酸は、DNA、RNA等の核酸を含む可能性のある試料から調製することができる。前記試料としては、特に限定されないが、例えば、全血、血清、バフィーコート、尿、糞便、脳脊髄液、精液、唾液、組織(例えば、癌組織、リンパ節等)、細胞培養物(例えば、哺乳動物細胞培養物及び細菌培養物等)のような生体由来試料;ウイロイド、ウイルス、細菌、カビ、酵母、植物及び動物のような核酸含有試料;ウイルス又は細菌のような微生物が混入もしくは感染している可能性のある試料(食品、生物学的製剤等);又は土壌、排水のような生物を含有する可能性のある試料が挙げられ、かかる試料には、前記生体由来試料、核酸含有試料、微生物が混入もしくは感染している可能性のある試料及び生物を含有する可能性のある試料のそれぞれを、適切に処理して得られた試料も含まれる。
前記「鋳型となる核酸」は、RNA及びDNAのいずれもを好適に使用できる。また、細胞における遺伝子発現の解析を行なう場合には、前記「鋳型となる核酸」として、当該細胞から得られたmRNAを使用できる。
本発明の核酸の標識方法は、慣用の標識物質により標識可能な核酸であれば、いずれの核酸にも適用できる。本発明の核酸の標識方法は、特に限定されないが、例えば、1本鎖cDNA合成反応(逆転写反応)時に用いることができる。
前記逆転写反応に用いられ得る逆転写酵素としては、特に限定はされないが、例えば、AMV RTase、MMLV RTase、RAV−2 RTase等が挙げられる。
また、本発明の標識方法においては、例えば、CyDye標識基質を用いる場合、良好な経済性及び高い操作性を得る観点、具体的には、例えば、未反応のCyDye標識基質が、精製工程において、標識核酸を含む溶液から、容易に完全に除去され、良好なバックグラウンドを得る観点;及び酵素反応において、十分な量の標識基質を核酸に取り込ませて、得られる標識核酸のシグナル強度を向上させる観点から、特に限定はされないが、例えば、反応液中におけるCyDye標識基質の最終濃度は、好ましくは0.02mM〜0.3mMの範囲、さらに好ましくは0.025mM〜0.1mMの範囲であることが望ましい。
本発明の核酸の標識方法は、mRNAを用いた蛍光標識cDNAプローブ合成反応(すなわち、逆転写反応)時に使用する非標識基質と標識基質との濃度比を至適化することにより実施することができる。前記非標識基質/標識基質の比率は、例えば、CyDye標識dUTP使用時においては、CyDye標識dUTP/dTTPの濃度比を、CyDye標識dCTP使用時においては、CyDye標識dCTP/dCTPの濃度比によって表示される。
また、本発明の標識方法において、核酸合成に用いられるヌクレオチド基質、具体的には、dATP、dGTP、dCTP及びdTTP(dUTPを含む)の量は、好ましくは、等量であることが望ましい。具体的には、用いられる標識基質及びそれに対応する非標識基質と、その他のヌクレオチド基質と、合計量(濃度)とは、等量であることが望ましい。本発明の実施態様としては、特に限定されないが、例えば、CyDye標識dUTPを、反応液中0.05mMの濃度で使用する場合において、非標識基質/標識基質の比率が2の場合は、dTTPを反応液中0.1mMの濃度(標識dUTPとdTTPとを合わせた濃度は0.15mM)、dATP、dGTP及びdCTPを各々0.15mMの濃度で使用することが好ましい。
本発明の標識方法は、前記したように、上記濃度範囲でCyDye標識基質濃度を固定し、非標識基質/標識基質の比率を変えて標識プローブを作製した場合、標識に用いたCy3及びCy5の蛍光色素の種類の違いで各スポットのシグナル強度の比のばらつき、それぞれ有効シグナルを有するスポットの割合に差があるかどうか調べることにより評価されうる。
前記「有効シグナルを有するスポットの割合」は、シグナル強度の指標となる。ここで、有効スポットが多い程、周囲のバックグラウンドに対して有意なシグナル強度を有しているスポットの割合が多く、また多くの遺伝子の発現変動データ(発現プロファイル)が有意性をもって得られており、解析には好ましい。
さらに、本発明の標識方法は、一定濃度のCy3標識基質及びCy5標識基質に対して、非標識基質/標識基質の比率を変えて標識核酸(プローブ)を調製し、それぞれ全ての比率の組み合わせで2色ハイブリダイゼーション解析を行ない、遺伝子毎のシグナル強度比の均一性の観点から、Cy3標識基質及びCy5標識基質それぞれに対して評価することができる。
本発明の標識方法においては、非標識基質/標識基質の濃度比率範囲は、特に限定されないが、例えば、同一のmRNAを鋳型として用いた場合には、遺伝子の種類に関係なく、実質的に同一の発現比(Cy3シグナル/Cy5シグナル比)を得る観点から、Cy3標識基質では、好ましくは、1/1〜5/1、特に好ましくは、1.5/1〜4/1であることが望ましく、Cy5標識基質では、好ましくは3/1〜10/1、特に好ましくは、4.5/1〜9/1であることが望ましい。
本発明の標識方法によれば、核酸含有試料中の鋳型となる核酸の本来の存在比率、特に限定はされないが、例えば、mRNAの存在比率を保持した標識核酸を調製することができるという優れた効果を発揮する。したがって、本発明の標識方法で調製された標識核酸も本発明に含まれる。
本発明の標識核酸は、2色法でハイブリダイゼーションを行うものであれば全ての方法に利用することができる。例えば、本発明の標識方法で標識された核酸は、核酸含有試料中の2種の試料間における本来の存在比率を保持しているため、特に限定はされないが、例えば、DNAマイクロアレイを用いたハイブリダイゼーション法において好適に使用できる。
また、本発明の標識核酸によれば、2色ハイブリダイゼーション法を用いた遺伝子発現解析において、従来2倍以上の変動を有意な発現差と判断しているのに対し、約99%の確率で1.5倍の発現変動を有意な変動と判断することができるため、発現遺伝子の解析の精度を向上させることができる。
本発明の標識核酸は、核酸を複数種含有する核酸試料中の鋳型となる核酸、特に限定はされないが、例えば、mRNAの存在比率を保持した標識核酸である。さらに、本発明の標識核酸は、鋳型となる任意の核酸から調製された、異なる標識基質を有する標識核酸に由来する各シグナルのシグナル強度の比が、鋳型となる核酸の種類に関係なく、実質的に同一であることを特徴とする。
さらに、本発明の標識方法を用いることにより、有効スポットの割合ができるだけ多くなるような条件下で、高い信頼性で、解析できる遺伝子の数を増やすことができる。本発明においては、DNAチップ、DNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析の精度が上がり、2倍以内の発現変動も有意な差と判定できる。
したがって、本発明の標識方法によれば、本発明の標識方法で得られた標識核酸を用いることを特徴とする遺伝子プロファイルの解析方法も提供される。
(2)本発明の核酸標識用キット
本発明は、前述の本発明の核酸の標識方法に使用される核酸標識用キットを提供する。
1つの実施態様において、本発明の核酸標識用キットは、パッケージされた形態において、本発明の標識方法の手順を記載した指示書を含有したキットが挙げられる。好ましい態様において、本発明の核酸標識用キットは、非標識基質とCy3標識基質とを、濃度比(非標識基質/Cy3標識基質)1/1〜5/1、好ましくは、1.5/1〜4/1の範囲で含有する混合基質の調製方法が記載された指示書及び/又は非標識基質とCy5標識基質とを、濃度比(非標識基質/Cy5標識基質)3/1〜10/1、好ましくは、4.5/1〜9/1の範囲で含有した混合基質の調製方法が記載された指示書を含有するという1つの特徴を有する。また、本発明のキットにおいては、非標識基質及び/又は標識基質を含有していてもよい。さらに、本発明のキットにおいては、逆転写酵素、逆転写反応用緩衝液等の必要な各種試薬類を含んでいてもよい。あるいは、市販の逆転写活性を有する酵素を指示書にしたがって選択し、使用してもよい。当該逆転写酵素は、特に限定はされないが例えば、AMV RTase、MMLV RTaseあるいはRAV−2 RTaseが好適に使用できる。
上記「指示書」とは、当該キットの使用方法、例えば逆転写反応用試薬液の調製方法、非標識基質と標識基質の混合比や添加量、あるいは推奨される反応条件等を記載した印刷物であり、パンフレット又はリーフレット形式の取り扱い説明書のほか、キットに添付されたラベル、キットが納められたパッケージ等に記載されたものを含む。さらに、インターネットのような電子媒体を通し、開示、提供された情報も含まれる。
さらに、標的核酸の検出方法に使用されるキットは、上記の指示書、逆転写反応のための試薬類の他、逆転写反応用のオリゴヌクレオチドプライマー(ランダムプライマーあるいはオリゴdTプライマー)等を含むものであってもよい。さらに、得られた標識核酸を精製するためのメンブランフィルターユニットを含んでいてもよい。
本発明の核酸標識用キットによれば、簡便にかつ使用するCyDye標識基質の使用量を少なくした条件下に、高い精度で解析可能な標識プローブを作製することができる。
さらに、本発明の核酸標識用キットの別の実施態様としては、
(1)1回若しくは規定された回数分の量の反応液であって、非標識基質とCy3標識基質とを、濃度比(非標識基質/Cy3標識基質)1/1〜5/1、好ましくは、1.5/1〜4/1で含有し、かつ該非標識基質を除く他の非標識ヌクレオチド基質を含有した反応液を含有した反応用容器、及び/又は
(2)1回若しくは規定された回数分の量の反応液であって、非標識基質とCy5標識基質とを、濃度比(非標識基質/Cy5標識基質)3/1〜10/1、好ましくは、4.5/1〜9/1で含有し、かつ該非標識基質を除く他の非標識ヌクレオチド基質を含有した反応液を含有した反応用容器
を含有したキットが挙げられる。かかるキットは、上記の指示書、逆転写酵素、逆転写反応のための試薬類、逆転写反応用のオリゴヌクレオチドプライマー(ランダムプライマーあるいはオリゴdTプライマー)、得られた標識核酸を精製するためのゲル濾過用カラム等をさらに含有してもよい。なお、
前記「1回若しくは規定された回数分の量の反応液」とは、予め、1回若しくは予め決められた回数分の反応を行なうに適した量の反応液をいう。
本発明のキットにおいては、かかる反応液は、1回分の量ずつ、1つの反応用容器〔1回反応用容器という〕に分注されていてもよく、規定された回数分の量ずつ、1つの反応用容器〔多反応用容器という〕に分注されていてもよい。前記1回反応用容器によれば、使用者が、標識対象の核酸を、指示書などにより指示された一定量添加し、そのまま、該反応用容器を、指示された反応条件下に置くことにより、簡便に本発明の標識方法を実施することができる。また、前記多反応用容器によれば、指示書などにより指示された一定量の反応液と標識対象の核酸とを別の反応用容器に分注し、指示された反応条件下に置くことにより、簡便に本発明の標識方法を実施することができる。
前記反応用容器としては、例えば、1.5ml容ミニチューブ、200μl容マイクロチューブ等が挙げられるが、かかる容器の容量は、かかる例示に限定されるものではない。
以下に実施例をもってさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、かかる実施例の範囲に限定されるものではない。
実施例1
Cy3又はCy5の標識基質(Cy3−dUTP又はCy5−dUTP)と非標識基質(dTTP)とについて、種々の濃度比率を設定した。それぞれの基質濃度について表1に示す。
Cy3及びCy5それぞれの系において、表1に示される基質濃度となるように各基質を用い、同じmRNAを同一量用いて、該mRNAを標識し、標識cDNAプローブ(Cy3標識cDNAプローブ及びCy5標識cDNAプローブ)を得た。得られた標識cDNAプローブと、DNAチップ又はDNAマイクロアレイとを用いた遺伝子発現解析において、全遺伝子について、Cy3の蛍光シグナル強度とCy5の蛍光シグナル強度との比が、実質的に同一になるように、前記濃度比率に関する至適化の検討を行なった。
すなわち、非標識基質/標識基質の濃度比率を、5/1、3.5/1及び2/1に設定し、どの濃度比率の場合に精度の高い解析結果が得られるかを検討した。
Figure 0004225906
標識cDNAプローブの調製は、以下のようにして行なった。まず、ヒトHL−60細胞から、Trizol Reagent(GIBCO BRL社製)とOligotex−dT30<Super>(タカラバイオ社製)とを用い、それぞれのキットのプロトコールにしたがい、polyA(+)RNAを調製した。得られたpolyA(+)RNA 1μgを鋳型として、RNA Fluorescence Labeling Core Kit(M−MLV Version)(タカラバイオ社製)を用いて、キットのプロトコールにしたがい、Cy3標識cDNAプローブ及びCy5標識cDNAプローブそれぞれを調製し、精製した。なお、前記キット中に含まれる10×dNTP Mixtureを用いる代わりに、上記の濃度の基質を用いた。
次に、IntelliGeneTM(タカラバイオ社製)の取扱説明書にしたがい、IntelliGeneTMHuman 1K SetI(タカラバイオ社製)と上記の標識cDNAプローブとのハイブリダイゼーションを行なった。その後、ハイブリダイゼーション後のDNAチップ又はDNAマイクロアレイを洗浄し、乾燥させた。次いで、Affymetrix 428 Array Scanner(アフィメトリックス社製)を用いて、前記DNAチップ又はDNAマイクロアレイについて、Cy3(励起波長:532nm、検出波長:570nm)及びCy5(励起波長:635nm、検出波長:670nm)のそれぞれに対する蛍光画像を取得した。
ついで、得られた蛍光画像の各スポットのシグナル強度を、画像定量解析ソフトImaGene4.0(BioDiscovery社製)を用いて数値化した。Cy3とCy5との間のシグナル強度の補正は、各スポットについて、Cy3/Cy5のシグナル強度比率を対数で表し、全スポットのシグナル強度比率の平均値が0となるように補正するグローバルノーマライゼーション法によって行なった。
補正されたシグナル強度から発現比率(Cy3/Cy5シグナル強度比率)を算出し、Cy3及びCy5ともに有効シグナルであるスポットのうち、99%が収束分布する発現比率の範囲を調べた。前記発現比率の範囲を解析精度の指標とした。なお、スポットシグナルのMean(平均値)が各スポットの周辺のバックグラウンドシグナルのMean+2×SD(標準偏差)の値よりも大きい値を示すものを有効シグナルとした。
非標識基質/標識基質の濃度比率と、有効スポットのうち、該濃度比率で99%が収束分布する発現比率の範囲と、Cy3及びCy5それぞれの有効スポット数(%)とを表2に示す。
Figure 0004225906
表2に示されるように、非標識基質/標識基質の濃度比率を低く(非標識基質/標識基質=2/1)するよりも、非標識基質/標識基質の濃度比率を高く(非標識基質/標識基質=5/1)するほうが、より発現比率の分布が、1に収束するため、精度が高まることがわかった。
実施例2
(1)非標識基質/標識基質の濃度比率の組合せの検討
非標識基質/標識基質の濃度比率を高く(5/1)あるいは低く(2/1)設定し、Cy3及びCy5それぞれに対して、どちらの濃度比率が適するかを検討した。なお、非標識基質/標識基質の濃度比率を変える以外は、標識cDNAプローブの調製、DNAマイクロアレイとのハイブリダイゼーション、洗浄、スキャニング及び解析については、実施例1記載の条件と同様にして行なった。なお、DNAマイクロアレイとして、IntelliGeneTM Human Cancer Chip Ver.2.0(タカラバイオ社製)を用いた。検討した組合せと、発現比率の範囲の結果とを表3に示す。
Figure 0004225906
なお、表3中、(iv)は、従来法[ヘッジ(P.Hedge)ら、BioTechniques,第29巻、第3号、548−562頁、(2000)]の場合の比較例を示す。
また、Cy3の非標識基質/標識基質の濃度比率が2/1であり、Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率が5/1である場合〔表3中の(ii)〕のScatter Plotを図1に示し、Cy3の非標識基質/標識基質の濃度比率が2/1であり、Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率が2/1である場合〔表3中の(iv)〕のScatter Plotを図2に示す。
図1および図2は、各蛍光標識を用いた場合のシグナル強度を示す図であり、図中、X軸は、Cy3シグナル強度を表し、Y軸は、Cy5シグナル強度を表し、白丸(○)は、有効シグナル強度を示すスポットを示し、十字(+)は、無効シグナル強度を示すスポットを示す。また、図中、実線は、Cy3シグナル強度とCy5シグナル強度との発現比が1:1となる理論上のラインであり、破線は、Cy3シグナル強度とCy5シグナル強度との発現比が2:1又は1:2となる理論上のラインであり、点線は、Cy3シグナル強度とCy5シグナル強度との発現比が3:1又は1:3となる理論上のラインである。
その結果、本来、Cy3シグナル強度とCy5シグナル強度との発現比について、全ての遺伝子の発現比率が、それぞれ1:1になるはずであるが、図2に示されるように、有効スポットのうち99%が収束分布すると推測されるCy3/Cy5比の範囲は、(Cy3/Cy5シグナル強度比の標準偏差)をもとに算出したところ、1/2.27〜2.27の値を示し、一般的にいわれるように1/2倍以下又は2倍以上の発現変動を有意差と考えると、偽陽性のデータが含まれ、誤った解釈を生じる恐れがある。
しかしながら、図2に比べ、図1は格段にスポットのばらつきが少なくなっていることがわかる。すなわち、表3の(ii)に示される標識方法(図1)は、表3の(iv)に示される従来法(図2)に比較して、蛍光標識化合物の違いによる標識シグナル強度比のばらつきが少ない(均一である)方法であることがわかった。
また、表3に示されるように、Cy3及びCy5の非標識基質/標識基質の濃度比率を同じに設定し、非標識基質/標識基質の濃度比率を低く(非標識基質/標識基質=2/1)するよりも非標識基質/標識基質の濃度比率を高く(非標識基質/標識基質=5/1)するほうが精度が高くなることがわかった。さらに、Cy3及びCy5の非標識基質/標識基質の濃度比率を別々に設定し、Cy3の非標識基質/標識基質の濃度比率を2/1、Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率を5/1とすると、さらに精度は上昇することがわかった。
(2)市販キットとの比較
CyDye標識cDNAプローブ作製キットとして市販されているCyscribe First−strand cDNA Labeling Kit(アマシャム ファルマシア社製)を使用し、実施例1で用いたmRNAを鋳型とし、キット添付の説明書にしたがって、Cy3標識cDNAプローブ及びCy5標識cDNAプローブを作製した。DNAマイクロアレイとのハイブリダイゼーション、洗浄、スキャニング及び解析については、実施例1記載の条件と同様にして行なった。Scatter Plotの結果を、図3に示す。図3は、各蛍光標識を用いた場合のシグナル強度を示す図であり、図中、X軸は、Cy3シグナル強度を表し、Y軸は、Cy5シグナル強度を表し、白丸(○)は、有効シグナル強度を示すスポットを示し、十字(+)は、無効シグナル強度を示すスポットを示し、また、実線は、発現比率1:1を示すラインであり、破線は、発現比率2:1又は1:2を示すラインであり、点線は、発現比率3:1又は1:3を示すラインである。
上記(1)の場合と同様に、本来全ての遺伝子の発現比率が1:1になるはずであるが、図3に示されるように、Cy3標識cDNAプローブを用いた場合とCy5標識cDNAプローブを用いた場合とについて、2倍以上の発現差を示す遺伝子が57%存在し、有効スポットのうち99%が収束分布すると推測されるCy3/Cy5比率は、8.5の値を示す。
しかしながら、図3に比べ、図1は、格段にスポットのバラツキが少なくなっていることがわかる。すなわち、表3の(ii)に示される標識方法(図1)は、市販キットによる標識方法(図3)に比較して、蛍光標識化合物の違いによる標識効率の差が少ない方法であることがわかった。
実施例3
実施例1で得られた結果が、DNAチップ及びDNAマイクロアレイの特定の基体の性質(バックグラウンドの高さ等)やDNAと基体との結合様式によって変化するものではなく、どのようなDNAチップでも一般的に見られる現象であることを確認するために、基体の異なる2種類のDNAチップを用いて、実施例1と同様の検討を行なった。
DNAチップの作製は、以下のようにして行なった。すなわち、国際公開第01/02538号パンフレット記載の方法にしたがって、活性化カルボキシル基導入スライドガラスを作製した。ついで、表4〜表60に記載のヒト癌関連遺伝子を約770種類選択し、これらの遺伝子の塩基配列をもとにして、表4〜表60に示された約300bpの領域を増幅できるようにプライマー対の設計を行なった。
表4〜表60は、癌関連遺伝子の遺伝子名と登録番号(GenBank Accessionナンバー)、各遺伝子の選択された特異的遺伝子領域を示す表であり、該領域は、データベースに登録された核酸の番号によって示す。
Figure 0004225906
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選択された遺伝子領域の塩基配列を有する核酸をスポットしたDNAチップを作製するために、はじめに、該遺伝子領域の核酸増幅断片を調製した。
表4〜表60に記載の各遺伝子の特異的遺伝子領域の上流の配列に対応する20塩基のプライマー及び下流の配列に対応する20塩基のプライマーをDNA合成機(Bio Automation社製)にて合成し、プライマー対を得た。前記プライマー対を用いて、常法によりPCRを行ない、目的の増幅DNA断片を得た。得られた各増幅DNA断片を、Qiaquick PCR purification kit 96(キアゲン社製)を用い、添付のプロトコールにしたがって精製した。
前記増幅断片を精製し、ついで、Affymetrix 417 Arrayer(アフィメトリックス社製)を用いて、上記活性化カルボキシル基導入スライドガラス並びにTaKaRa Slide Glass(タカラバイオ社製)のそれぞれにスポットした。
スポット後の活性化カルボキシル基導入スライドガラスについて、0.2%SDSで洗浄し、ついで蒸留水で2回洗浄した。その後、前記スライドガラスを、0.3N NaOHで5分間処理し、蒸留水で2回洗浄し、遠心分離(150×g 2分間)により乾燥させた。一方、スポット後のTaKaRa Slide Glassについて、添付の説明書にしたがい、後処理を行なった。
標識cDNAプローブの調製、ハイブリダイゼーション、洗浄及び解析については、実施例1記載の条件と同様にして行なった。
Cy3及びCy5それぞれについての非標識基質/標識基質の組合せの表4〜表60に記載の遺伝子における解析結果を表61及び表62に示す。表61は、DNA断片が静電的結合により基体上に固定化された場合、すなわちTaKaRa Slide Glassを用いた場合の結果を示す。また、表62は、DNA断片が共有結合により基体上に固定化された場合、すなわち、活性化カルボキシル基導入スライドガラスの場合の結果を示す。
Figure 0004225906
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表61及び62に示されるように、いずれのスライドガラスにおいても、同様な結果が得られた。すなわち、本実施例で示されるように、Cy3及びCy5それぞれに適した非標識基質/標識基質の濃度比率を用いることにより、基体の表面処理あるいは固定化する核酸と基体との間の結合様式に影響されないことが示唆された。特に、TaKaRa Slide Glass及び活性化カルボキシル基導入スライドともにCy3の非標識基質/標識基質の濃度比率を2/1、Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率を5/1とした場合の解析結果が最もよいことがわかった。
実施例4
Cy3の非標識基質/標識基質の濃度比率を2/1に固定して、Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率を3/1から9/1までの範囲で変動させ、Cy5に至適な非標識基質/標識基質の濃度比率を調べた。それぞれの基質濃度を表63に示す。
Figure 0004225906
標識cDNAプローブの調製、ハイブリダイゼーション、洗浄及び解析条件については、実施例1記載の条件と同様にして行なった。検討した組合せと結果を表64に示す。
Figure 0004225906
表64に示されるように、Cy3の非標識基質/標識基質の濃度比率を2/1に固定した場合、Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率が5/1〜9/1のいずれの範囲においても、精度の高い結果が得られ、特に5/1の場合が最も精度が高くなることがわかった。
実施例5
Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率を5/1に固定して、Cy3の非標識基質/標識基質の濃度比率を1/1から4/1までの範囲で変動させ、Cy3に至適な非標識基質/標識基質の濃度比率を調べた。それぞれの基質濃度を表65に示す。
Figure 0004225906
標識cDNAプローブの調製、ハイブリダイゼーション、洗浄、解析条件については、実施例1記載の条件と同様にして行なった。検討した組合せと結果を表66に示す。
Figure 0004225906
表66に示されるように、Cy5の非標識基質/標識基質の濃度比率を5/1に固定した場合、Cy3の非標識基質/標識基質の濃度比率は2/1以上がよく、2/1、3/1、4/1では、いずれも精度の高い結果が得られた。特に、Cy3は、有効スポットの割合を多くするために、非標識基質/標識基質の濃度比率をできるだけ低めに設定し、特に非標識基質/標識基質=2/1にするのが好適であることがわかった。
実施例6
本発明の方法について逆転写酵素の種類を変えて検討した。本実施例では、AMV(Avian myeloblastosis virus)由来の逆転写酵素(タカラバイオ社製)を用いた。また、非標識基質/標識基質の濃度比率はCy3、Cy5とも1.86/1、あるいはCy3を2/1、Cy5を5/1に設定し、解析結果を比較した。それぞれの基質濃度について表67に示す。検討した蛍光物質と非標識/標識気基質の濃度比の組合せ及び結果について表68に示す。なお、標識cDNAプローブの調製、DNAマイクロアレイとのハイブリダイゼーション、洗浄、スキャニング及び解析については、実施例1記載の条件と同様にして行なった。
Figure 0004225906
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表68に示したように、非標識基質/標識基質の濃度比率を、Cy3及びCy5とも同じ1.86/1にした場合には、有効スポットのうち99%が収束分布すると推測されるCy3/Cy5シグナル比率(すなわち、解析精度)は、2.89の値を示すが、非標識基質/標識基質の濃度比率を、Cy3で、2/1、Cy5で、5/1に設定すると、Cy3/Cy5シグナル比率(すなわち、解析精度)は、1.46となり、AMV由来の逆転写酵素を用いた場合にも解析精度の向上が見られることがわかった。
すなわち、AMV由来の逆転写酵素を用いた場合にも、Cy3及びCy5各々の蛍光標識基質に対して標識基質と非標識基質の濃度比率を別々に設定することにより、同じmRNAを同一量用いて、それぞれ、Cy3及びCy5で標識した場合に、DNAチップ・DNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析の結果、全ての遺伝子の発現が1:1に近づくことがわかった。
産業上の利用可能性
本発明の標識方法により、本来の遺伝子発現プロファイルを反映させて解析すること可能にしうる、標識核酸を提供することができる。したがって、本発明の標識方法によれば、遺伝子発現解析において、正確に遺伝子発現の挙動を把握することが可能になる。また、本発明により高精度な2色ハイブリダイゼーション法を用いた遺伝子発現解析を可能せしめるプローブ蛍光標識キットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の方法で作製した蛍光標識プローブを用いた場合の蛍光シグナル強度のScatter Plotを示す図である。
図2は、従来法で作製した蛍光標識プローブを用いた場合の蛍光シグナル強度のScatter Plotを示す図である。
図3は、市販キットで作製した蛍光標識プローブを用いた場合の蛍光シグナル強度のScatter Plotを示す図である。

Claims (4)

  1. Cy3標識基質及びCy5標識基質により核酸を標識する方法であって、
    )核酸を鋳型とする標識核酸の調製において、非標識基質とCy3標識基質とを濃度比(非標識基質/Cy3標識基質)1/1〜5/1の範囲で含有した反応液中で標識し、かつ
    b)前記a)と同一の核酸を鋳型とする標識核酸の調製において、非標識基質とCy5標識基質とを濃度比(非標識基質/Cy5標識基質)3/1〜10/1の範囲で含有した反応液中で標識する
    核酸の標識方法。
  2. 該標識核酸が、鋳型となる核酸からの逆転写反応により調製されたものである、請求項1記載の標識方法。
  3. (1)1回若しくは規定された回数分の量の反応液であって、Cy3標識基質とそれに対応する非標識基質とを、濃度比(非標識基質/Cy3標識基質)1/1〜5/1で含有し、かつ該非標識基質以外の非標識ヌクレオチド基質を含有した反応液を含有した反応用容器、及
    (2)1回若しくは規定された回数分の量の反応液であって、Cy5標識基質とそれに対応する非標識基質とを、濃度比(非標識基質/Cy5標識基質)3/1〜10/1の範囲で含有し、かつ該非標識基質以外の非標識ヌクレオチド基質を含有した反応液を含有した反応用容器
    を含有してなる、核酸標識用キット。
  4. 該反応液が、逆転写酵素をさらに含有するものである、請求項記載のキット。
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