JP4224563B2 - Method for stabilizing solution-state ascorbic acid or a salt thereof, a solution containing ascorbic acid or a salt thereof, and a reagent for measuring a substance to be measured in a sample - Google Patents
Method for stabilizing solution-state ascorbic acid or a salt thereof, a solution containing ascorbic acid or a salt thereof, and a reagent for measuring a substance to be measured in a sample Download PDFInfo
- Publication number
- JP4224563B2 JP4224563B2 JP2001135593A JP2001135593A JP4224563B2 JP 4224563 B2 JP4224563 B2 JP 4224563B2 JP 2001135593 A JP2001135593 A JP 2001135593A JP 2001135593 A JP2001135593 A JP 2001135593A JP 4224563 B2 JP4224563 B2 JP 4224563B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ascorbic acid
- reagent
- salt
- solution
- iron
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶液状態のアスコルビン酸又はその塩を安定化させる方法、安定化されたアスコルビン酸を含有する溶液、及びこの溶液を還元剤溶液として使用する試料中の測定対象物質の測定試薬に関する。
本発明は、特に、化学、生命科学、分析化学及び臨床検査等の分野において有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
アスコルビン酸、即ちビタミンCは、抗壊血病活性を持つ水溶性ビタミンで抗壊血病因子である。このアスコルビン酸は、人の体内では合成できないため、通常は野菜や果物等から摂取している。また、アスコルビン酸は、ビタミン類の中では最も大量に必要とされるもので、その所要量は1日50mgとされており、古くから医薬品として使用されている。また、最近では健康志向により、栄養補助食品や飲料にアスコルビン酸を使用したり、アスコルビン酸の強い還元力を利用した酸化防止剤や鮮度保持剤として食品に添加されることも多い。
【0003】
また、このアスコルビン酸は、臨床検査の分野においては、試料中の鉄、不飽和鉄結合能又は銅等の測定における還元剤等として広く使用されている。
【0004】
鉄は、人体内に約4.2g存在しており、これらの鉄はその約2/3が赤血球内の血色素鉄として存在し、残りの約1/3が貯蔵鉄として、肝臓、脾臓、骨髄等の組織に存在する。血清中の鉄は、ごく微量(3〜4mg)であり、そのほとんど全てが、β1−グロブリンに属するトランスフェリンと結合して存在している。このトランスフェリンの1分子には、2分子の鉄イオンが結合できる。トランスフェリンの約1/3が鉄によって飽和されており、残りの約2/3は鉄が結合していない不飽和の状態で存在している。この鉄が結合していない不飽和のトランスフェリンに結合することのできる鉄量を不飽和鉄結合能(以下、UIBCと略す。)と呼び、血清鉄とUIBCの和を総鉄結合能(以下、TIBCと略す。)と呼んでおり、「TIBC=血清鉄+UIBC」という関係が成り立っている。これら血清鉄、UIBC及びTIBCは、臨床面において鉄欠乏性貧血、鉄芽球性貧血、再生不良性貧血、真性多血症、ヘモクロマトーシス等の血液疾患、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変症等の肝疾患、慢性炎症・感染症等の各種疾患と関係があり、その測定は臨床上極めて重要とされている。
【0005】
現在、鉄の測定方法として広く使用されている方法は、キレート発色剤と鉄とを結合させて、このキレート発色剤が鉄と結合することにより生じる吸収スペクトルの変化、色調の変化などを吸光度を測ることにより測定する方法である。
また、UIBCの測定方法として広く用いられている方法は、血清にあらかじめ既知過剰量の鉄を添加してトランスフェリンを鉄で飽和させた後、トランスフェリンに結合せずに残存した鉄とキレート発色剤とを結合させて、このキレート発色剤が鉄と結合することにより生じる吸収スペクトルの変化、色調の変化などを吸光度を測ることにより測定し、これを添加した鉄量から差し引くことによりUIBCを測定する方法である。
ここで使用されるキレート発色剤は、そのほとんどが三価の鉄とは反応しないため、還元剤を用いて三価の鉄を二価の鉄に還元する必要がある。
【0006】
また、銅は、人体内に約100〜150mg存在しており、血清中の銅は、その約95%がα2−グロブリンに属するセルロプラスミンに結合し、残りの数%がアルブミン等のアミノ酸に結合した形で存在している。血清銅とセルロプラスミン濃度との間には、高い相関関係があることが分かっており、セルロプラスミンの欠損によるウィルソン病の診断に用いられている。また、閉塞性黄疸、原発性胆汁性肝硬変、急性肝炎、白血病、多発性骨髄腫、悪性腫瘍、メンケス病等の各種疾患とも関係があり、その測定は臨床上極めて重要とされている。
【0007】
現在、銅の測定方法として広く使用されている方法は、血清中のセルロプラスミンに結合していた二価の銅を還元剤により一価の銅にすることにより遊離させ、この一価の銅とキレート発色剤とを結合させて、このキレート発色剤が一価の銅と結合することにより生じる吸収スペクトルの変化、色調の変化などを吸光度を測ることにより測定する方法である。
【0008】
上記の鉄、UIBC又は銅の測定において、使用される還元剤としては、チオグリコール酸、アスコルビン酸又はその塩、ピロ亜硫酸塩、塩酸ヒドロキシルアミン等が知られており、悪臭が無いことや、十分な還元力を持つという理由から、アスコルビン酸又はその塩が最も広く使用されている。
【0009】
また、最近の臨床検査においては、より一層の簡便化を図るために、従来の凍結乾燥品の試薬から液状試薬へと試薬形態の変更が行われている。
しかしながら、現在還元剤として使用されているアスコルビン酸又はその塩は、粉末状態では比較的安定しているが、酸化されやすく溶液状態での安定性が極めて悪いため、溶液状態で長期間保存するのは困難であり、更に還元されやすいキレート発色剤との共存下での安定化は極めて困難であった。これらの理由から、アスコルビン酸又はその塩を還元剤として用いている、鉄、UIBC又は銅を測定するための試薬は、その性能を長期間維持することが困難であった。
【0010】
この溶液状態でのアスコルビン酸又はその塩を安定化する方法として、従来より、メタリン酸を使用する方法、縮合リン酸塩類を使用する方法、環状トリメタリン酸塩を使用する方法(特開昭56−156272号公報)や、アスコルビン酸誘導体と酵素を使用する方法(特開昭62−32364号公報)等が提案されているが、その効果が必ずしも十分ではなかったり、又はコストがかかるものであった。
更に、最近、溶液状態でのアスコルビン酸又はその塩を安定化する方法として、ピロ亜硫酸塩を使用する方法(特開平6−247855号公報)が提案されている。しかしながら、このピロ亜硫酸塩は、アスコルビン酸又はその塩の安定化効果は十分であるが、近傍の試薬に悪影響を及ぼすことが最近言われ始めてきている。すなわち、試薬に含まれるアスコルビン酸又はその塩の安定化剤としてのピロ亜硫酸塩が気化し、その近傍の試薬に溶け込むことにより、ペルオキシダーゼによる発色反応の遅延又は阻害が生じ、測定に用いることができなくなるということが言われている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、アスコルビン酸又はその塩は、酸化されやすく溶液状態での安定性が極めて悪いため、溶液状態で長期間保存するのは困難であり、更にアスコルビン酸又はその塩を還元剤として使用した試薬の場合、還元されやすいキレート発色剤との共存下でのアスコルビン酸又はその塩の安定化は極めて困難であり、試薬としての性能を長期間維持することが困難であった。
また、従来よりアスコルビン酸又はその塩の安定化剤として用いられてきたものの中には、近傍の試薬に溶け込むことにより、ペルオキシダーゼ発色反応の遅延又は阻害が生じ、測定に用いることができなくなってしまうものもあった。
よって、本発明の課題は、溶液状態でのアスコルビン酸又はその塩を安定化させる方法と、安定化されたアスコルビン酸又はその塩を含有する溶液、及びこの溶液を還元剤溶液として使用した試料中の鉄、UIBC又は銅の測定試薬を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点の解決を目指して鋭意検討を行った結果、アスコルビン酸又はその塩を含有する溶液にヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させた場合に、溶液状態のアスコルビン酸又はその塩を安定化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち本発明は、アスコルビン酸又はその塩を含有する溶液にヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させる、溶液状態のアスコルビン酸又はその塩の安定化方法である。
【0014】
また本発明は、アスコルビン酸又はその塩とともにヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させた溶液である。
また、本発明の溶液においては、ヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩が、アスコルビン酸又はその塩の安定化のために含有されたものであることが好ましい。
また、本発明の溶液においては、この溶液が試料中の測定対象物質の測定試薬であることが好ましい。
【0015】
更に、本発明は、アスコルビン酸又はその塩とともにヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させた溶液を還元剤溶液として用いる、試料中の測定対象物質の測定試薬である。
また、本発明の測定試薬においては、測定対象物質が鉄、不飽和鉄結合能又は銅であることが好ましい。
【0016】
また、本発明の安定化方法、溶液、及び測定試薬においては、ヒドロキシルアミン塩が塩酸ヒドロキシルアミンであり、及び/又は亜二チオン酸塩が亜二チオン酸ナトリウムであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔1〕アスコルビン酸又はその塩を含有する溶液
本発明においては、アスコルビン酸又はその塩を含有する溶液にヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させることにより、溶液状態のアスコルビン酸又はその塩を安定化することができる。
【0018】
(1)ヒドロキシルアミン塩
本発明に用いられるヒドロキシルアミンの塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等を挙げることができる。このようなヒドロキシルアミン塩の例としては、塩酸ヒドロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン、硝酸ヒドロキシルアミン等を挙げることができる。
本発明においては、塩酸ヒドロキシルアミンを用いることが好ましい。
また、ヒドロキシルアミン塩の濃度は、溶液に含有するアスコルビン酸又はその塩の濃度等によって最適濃度は異なるが、0.1〜100mMの範囲にあることが好ましく、2〜50mMの範囲が特に好ましい。
【0019】
(2)亜二チオン酸塩
本発明に用いられる亜二チオン酸の塩としては、例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等を挙げることができる。このような亜二チオン酸塩の例としては、亜二チオン酸リチウム、亜二チオン酸カリウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜二チオン酸マグネシウム、亜二チオン酸カルシウム等を挙げることができる。
本発明においては、亜二チオン酸ナトリウムを用いることが好ましい。
また、亜二チオン酸塩の濃度は、溶液に含有するアスコルビン酸又はその塩の濃度等によって最適濃度は異なるが、0.1〜100mMの範囲にあることが好ましく、2〜50mMの範囲が特に好ましい。
【0020】
(2)溶液のpH
本発明のアスコルビン酸又はその塩を含有する溶液のpHは、pH2〜8の範囲が好ましく、pH2〜5の範囲が特に好ましい。
また、前記のpH範囲となるように用いる緩衝液としては、前記のpH範囲に緩衝能がある従来公知の緩衝液を適宜使用することができる。例えば、トリス緩衝液、モノエタノールアミン緩衝液、ホウ酸緩衝液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、又は水酸化ナトリウム緩衝液等の緩衝液を挙げることができる。
【0021】
(3)その他の構成成分
本発明のアスコルビン酸又はその塩を含有する溶液中には、ヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩の他に、公知の防腐剤、界面活性剤等を必要に応じて適宜含有させることができる。
なお、本発明において、溶液状態でのアスコルビン酸又はその塩を安定化するためには、アスコルビン酸又はその塩を含有する溶液に、ヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させるだけでよく、それ以外の操作は特に必要ない。
【0022】
(4)試料中の測定対象物質の測定試薬
本発明のアスコルビン酸又はその塩を含有する溶液は、試料中の測定対象物質の測定試薬であってもよい。
この測定試薬においても、アスコルビン酸又はその塩とともにヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させればよい。
【0023】
〔2〕還元剤溶液を用いる試料中の測定対象物質の測定試薬
本発明の試料中の測定対象物質の測定試薬においては、還元剤として使用されるアスコルビン酸又はその塩の安定化のために、アスコルビン酸又はその塩を含有する還元剤溶液中にヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させる。
ここで、ヒドロキシルアミン塩の濃度としては、アスコルビン酸又はその塩の濃度等によって最適濃度は異なるが、還元剤溶液中において、0.1〜100mMの範囲にあることが好ましく、2〜50mMの範囲が特に好ましい。
また、亜二チオン酸塩の濃度としては、アスコルビン酸又はその塩の濃度等によって最適濃度は異なるが、還元剤溶液中において、0.1〜100mMの範囲にあることが好ましく、2〜50mMの範囲が特に好ましい。
【0024】
更に、本発明の試料中の測定対象物質の測定試薬においては、アスコルビン酸又はその塩を含有する還元剤溶液中に、ヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を存在させる以外は、従来より公知の試料中の測定対象物質を測定する試薬に従えばよい。
例えば、適当な緩衝液にアスコルビン酸又はその塩、並びにヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩を添加するとともに、防腐剤、界面活性剤等を必要に応じて適宜添加して還元剤溶液を調製する。
また、この本発明の試料中の測定対象物質の測定試薬においては、測定対象物質が鉄、不飽和鉄結合能、又は銅である場合に好適である。
例えば、試料中の鉄の測定においては、前記還元剤溶液と試料とを混合し、更にキレート発色剤を含有する試薬を添加した後、キレート発色剤と鉄とを結合させて、このキレート発色剤が鉄と結合することにより生じる吸収スペクトルの変化、色調の変化などを吸光度を測ることにより測定することができる。
また、測定は、レートアッセイ法及びエンドポイント法のいずれの方法でも行うことができる。
なお、この本発明の試料中の測定対象物質の測定試薬は、1試薬系で構成してもよく、又は2試薬系等の多試薬系で構成してもよく、用手法でも自動分析装置を用いた測定にも使用できる。
【0025】
また、これまでにヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩が鉄、不飽和鉄結合能等の測定試薬における還元剤として用いられた例はあるが、このヒドロキシルアミン塩及び/又は亜二チオン酸塩が、アスコルビン酸又はその塩を含有する溶液を還元剤溶液として用いる鉄、不飽和鉄結合能等の測定試薬において、この還元剤溶液の安定化に寄与するということは、全く意外なことであった。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。
【0027】
〔実施例1〕
(亜二チオン酸ナトリウムによるアスコルビン酸含有溶液の安定化効果の確認)亜二チオン酸ナトリウムをアスコルビン酸含有溶液に存在させた場合の溶液状態のアスコルビン酸の安定化効果を確かめた。
【0028】
(1)アスコルビン酸含有溶液の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pHを4.8(20℃)に調整し、亜二チオン酸ナトリウム濃度が異なる5種類のアスコルビン酸含有溶液を調製した。
【0029】
アスコルビン酸 4.5mM
亜二チオン酸ナトリウム
0mM、0.36mM、0.72mM、1.44mM、又は2.87mM
コハク酸 200mM
【0030】
(2)アスコルビン酸含有溶液の保存
上記(1)で調製した5種類のアスコルビン酸含有溶液を25℃で30日間保存した。
【0031】
(2)アスコルビン酸の測定
保存開始時及び保存1日後、2日後、3日後、8日後、15日後、22日後、並びに30日後に、5種類のアスコルビン酸含有溶液の各々のアスコルビン酸の吸光度を測定した。
アスコルビン酸の測定は、前記アスコルビン酸含有溶液を0.1N塩酸で41倍希釈し、242nmにおける吸光度を測定することにより行った。
【0032】
(3)測定結果
アスコルビン酸の測定結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
表1から明らかなように、アスコルビン酸含有溶液に亜二チオン酸ナトリウムを存在させていないもの(0mM)は、保存日数の経過に従ってアスコルビン酸の吸光度が低下しており、保存開始時のアスコルビン酸の吸光度を100%とした場合に、保存3日後で39.4%に、保存8日後では、4.7%にまで低下していることが分かる。また、保存22日後以降では、吸光度が極めて低値となったので、測定不能と判断して以降の測定を打ち切った。
これに対して、亜二チオン酸ナトリウムをアスコルビン酸含有溶液に存在させたものはいずれも、保存3日後では保存開始時と比べて殆ど変化しておらず、保存8日後でも、残存アスコルビン酸の吸光度は約90%であった。また、亜二チオン酸ナトリウム濃度が0.36mM、0.72mM、1.44mM、2.87mMの場合の残存アスコルビン酸の吸光度は、保存15日後では、各々71.1%、81.5%、86.9%、86.0%となっており、保存22日後でも各々42.4%、60.0%、79.8%、80.8%となっている。更に、亜二チオン酸ナトリウム濃度が1.44mM、2.87mMの場合は、保存30日後でも残存アスコルビン酸の吸光度は、各々62.8%、73.7%となっており、亜二チオン酸ナトリウムを存在させない場合に比べて残存率が著しく向上していることが分かる。
このように、アスコルビン酸含有溶液に亜二チオン酸ナトリウムを存在させることにより、溶液状態のアスコルビン酸を安定化できることが分かる。
【0035】
〔実施例2〕
(塩酸ヒドロキシルアミンによるアスコルビン酸含有溶液の安定化効果の確認)
塩酸ヒドロキシルアミンをアスコルビン酸含有溶液に存在させた場合の溶液状態のアスコルビン酸の安定化効果を確かめた。
【0036】
(1)アスコルビン酸含有溶液の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pHを3.7(20℃)に調整し、塩酸ヒドロキシルアミン濃度が異なる3種類のアスコルビン酸含有溶液を調製した。
【0037】
アスコルビン酸 4.5mM
塩酸ヒドロキシルアミン
2mM、8mM、又は16mM
酢酸緩衝液 100mM
【0038】
(2)アスコルビン酸含有溶液の保存
上記(1)で調製した3種類のアスコルビン酸含有溶液を10℃及び25℃で180日間保存した。
【0039】
(3)アスコルビン酸の測定
保存開始時及び保存30日後、120日後、180日後に、3種類のアスコルビン酸含有溶液の各々のアスコルビン酸の吸光度を実施例1と同様の方法で測定した。
【0040】
(4)測定結果
アスコルビン酸の吸光度の測定結果を表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】
実施例1で示したように、安定化剤を存在させていない溶液状態のアスコルビン酸は、保存日数の経過に従って、アスコルビン酸の吸光度が低下しており、25℃での保存3日後で39.4%に、保存8日後では、4.7%にまで低下してしまう。
これに対して、表2から明らかなように、塩酸ヒドロキシルアミンをアスコルビン酸含有溶液に存在させたものを10℃で保存した場合にはいずれも、保存30日後でも、保存開始時と比べて殆ど変化していない。更に、保存120日後でも、塩酸ヒドロキシルアミン濃度が2mM、8mM、16mMの場合の残存アスコルビン酸の吸光度は各々71.1%、71.5%、75.8%となっており、保存180日後での残存アスコルビン酸の吸光度は各々58.7%、66.7%、66.9%であり、塩酸ヒドロキシルアミン濃度の増加に従って残存率が向上していることが分かる。
また、25℃で保存した場合は、保存30日後でも、塩酸ヒドロキシルアミン濃度が2mM、8mM、16mMの場合の残存アスコルビン酸の吸光度は各々75.2%、75.6%、71.0%となっている。更に、塩酸ヒドロキシルアミン濃度が8mM及び16mMの場合の残存アスコルビン酸の吸光度は、保存120日後でも各々27.6%、38.7%となっており、また、塩酸ヒドロキシルアミン濃度が16mMの場合には、保存180日後でも、残存アスコルビン酸の吸光度は21.8%となっており、これよりも、塩酸ヒドロキシルアミン濃度の増加に従って残存率が向上していることが分かる。
このように、アスコルビン酸含有溶液に塩酸ヒドロキシルアミンを存在させることにより、溶液状態のアスコルビン酸を安定化できることが分かる。
【0043】
〔実施例3〕
(試料中の鉄の測定)
試料中の鉄の測定において、アスコルビン酸とともに塩酸ヒドロキシルアミンを存在させた溶液を還元剤溶液として使用して試料中の鉄を測定した。
【0044】
(1)試薬の調製
▲1▼アスコルビン酸含有溶液〔還元剤溶液〕(鉄測定用第1試薬)の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pHを3.7(20℃)に調整し、塩酸ヒドロキシルアミン濃度が異なる5種類のアスコルビン酸含有溶液(鉄測定用第1試薬)を調製した。
【0045】
アスコルビン酸 13mM
塩酸ヒドロキシルアミン 0mM、0.8mM、1.6mM、8mM、又は16mM
酢酸緩衝液 100mM
【0046】
▲2▼鉄測定用第2試薬の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pH8.0(20℃)に調整し、鉄測定用第2試薬を調製した。
【0047】
2−ニトロソ−5−(N−プロピル−N−スルホプロピルアミノ)−フェノール 0.5mM
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 500mM
【0048】
(2)試料の作製
▲1▼トランスフェリン添加試料〔試料1〕
プール血清に、鉄として約200μg/dL相当量のトランスフェリンを添加し、トランスフェリン添加試料とした。
▲2▼血清試料〔試料2〕
【0049】
(3)試料中の鉄の測定
前記(2)で作製した2種類の試料中の鉄を、前記(1)で調製した鉄測定用第1試薬及び鉄測定用第2試薬にて測定した。
【0050】
鉄の測定は、日立製作所社製7170形自動分析装置にて行い、試料20μLを鉄測定用第1試薬200μLに添加して、混和後37℃で5分間反応させた後、鉄測定用第2試薬80μLを添加し、37℃で5分間反応させた。主波長600nm及び副波長750nmにおける吸光度を測定した。また、試料の代わりに200μg/dLの鉄標準液を用いて同様に測定を行い、純水を試料とした時の吸光度を試薬盲検値として鉄の値を求めた。
【0051】
(4)測定結果
鉄の測定結果を表3に示した。
【0052】
【表3】
【0053】
表3から明らかなように、塩酸ヒドロキシルアミンを存在させたアスコルビン酸含有溶液を還元剤溶液として使用して試料中の鉄を測定した場合と、塩酸ヒドロキシルアミン無添加(0mM)の場合とを比較すると、測定値に差は見られないことが分かる。
このことにより、塩酸ヒドロキシルアミンを測定系に添加しても、試料中の鉄の測定値に影響を与えないことが確かめられた。
【0054】
〔実施例4〕
(ペルオキシダーゼ発色系試薬への影響)
ピロ亜硫酸カリウム含有試薬、塩酸ヒドロキシルアミン含有試薬、又は亜二チオン酸ナトリウム含有試薬を各々近傍に置いた場合の尿酸測定試薬の発色反応への影響を確認した。
【0055】
(1)試薬の調製
▲1▼本発明・塩酸ヒドロキシルアミン含有試薬の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pHを3.7(20℃)に調製した。
【0056】
アスコルビン酸 13mM
塩酸ヒドロキシルアミン 8mM
酢酸緩衝液 100mM
【0057】
▲2▼本発明・亜二チオン酸ナトリウム含有試薬の調製
前記▲1▼の本発明・塩酸ヒドロキシルアミン含有試薬の塩酸ヒドロキシルアミンを亜二チオン酸ナトリウムに変えること以外は、前記▲1▼の試薬成分及び濃度で本発明・亜二チオン酸ナトリウム含有試薬の調製を行った。
【0058】
▲3▼対照・ピロ亜硫酸カリウム含有試薬の調製
前記▲1▼の本発明・塩酸ヒドロキシルアミン含有試薬の塩酸ヒドロキシルアミンをピロ亜硫酸カリウムに変えること以外は、前記▲1▼の試薬成分及び濃度で対照・ピロ亜硫酸カリウム含有試薬の調製を行った。
【0059】
▲4▼尿酸測定用第1試薬の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pH7.0(20℃)に調整し、尿酸測定用第1試薬を調製した。
【0060】
3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸[MOPS] 50mM
N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジンナトリウム[TOOS] 2.3mM
ペルオキシダーゼ(西洋ワサビ由来) 1,000U/L
アスコルビン酸オキシダーゼ 1,500U/L
【0061】
▲3▼尿酸測定用第2試薬の調製
下記の試薬成分をそれぞれ記載の濃度になるように純水に溶解し、pH7.0(20℃)に調整し、尿酸測定用第2試薬を調製した。
【0062】
3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸[MOPS] 50mM
4−アミノアンチピリン 1.5mM
ウリカーゼ 800U/L
【0063】
(2)試薬の保存
上記(1)で調製した、本発明・塩酸ヒドロキシルアミン含有試薬、本発明・亜二チオン酸ナトリウム含有試薬、対照・ピロ亜硫酸カリウム含有試薬、尿酸測定用第1試薬を、図1のようにそれぞれ試験管(容量10mL、長さ105mm、内径13mm)に充填し、下記の組み合わせでビニール袋(135mm×85mm;チャック付き)に入れ、チャックを閉めて密封し、4℃の冷蔵庫内にて2日間保存した。なお、各試験管の口に栓はしなかった。
a)本発明・塩酸ヒドロキシルアミン含有試薬及び尿酸測定用第1試薬
b)本発明・亜二チオン酸ナトリウム含有試薬及び尿酸測定用第1試薬
c)対照・ピロ亜硫酸カリウム含有試薬及び尿酸測定用第1試薬
【0064】
(3)保存した試薬の安定性の確認
保存2日後の前記a)、b)及びc)の尿酸測定用第1試薬並びに前記(1)で調製した尿酸測定用第2試薬にて、試料中の尿酸を測定した。
また、比較例として、前記(2)の操作を行っていない尿酸測定用第1試薬及び尿酸測定用第2試薬を用いて同様に試料中の尿酸を測定した。
【0065】
試料中の尿酸の測定は、日立製作所社製7150形自動分析装置にて行い、15mg/dLの尿酸標準液5μLを試料として、尿酸測定用第1試薬320μLに添加して、混和後37℃で5分間反応させた後、尿酸測定用第2試薬80μLを添加し、37℃で5分間反応させた。主波長600nm及び副波長700nmにおける吸光度を測定した。
【0066】
(4)測定結果
尿酸の測定結果を表4に示した。
【0067】
【表4】
【0068】
表4から明らかなように、対照・ピロ亜硫酸カリウム含有試薬を近傍に置いて保存したc)の尿酸測定用第1試薬を使用して試料中の尿酸を測定したものでは、比較例の尿酸標準液の測定値(吸光度)を100%とした場合、その測定値(吸光度)は16.8%にまで低下してしまっていることが分かる。
これに対して、本発明・塩酸ヒドロキシルアミン含有試薬を近傍に置いて保存したa)の尿酸測定用第1試薬を使用して試料中の尿酸を測定したものでは、尿酸標準液の測定値(吸光度)に変化は見られていない。また、本発明・亜二チオン酸ナトリウム含有試薬を近傍に置いて保存したb)の尿酸測定用第1試薬を使用して試料中の尿酸を測定したものでも、49.7%までの低下にとどまっている。
このことにより、ピロ亜硫酸カリウムを存在させたアスコルビン酸含有試薬は、ペルオキシダーゼ発色反応に影響を与えていることが分かる。これに対して、塩酸ヒドロキシルアミン又は亜二チオン酸ナトリウムを存在させたアスコルビン酸含有試薬は、ペルオキシダーゼ発色系試薬の近傍に置いて測定を行っても、ペルオキシダーゼ発色反応に影響を与えず、正確な尿酸測定値を得られることが確かめられた。
【0069】
【発明の効果】
本発明はいずれも、アスコルビン酸又はその塩を含有する溶液に塩酸ヒドロキシルアミン及び/又は亜二チオン酸ナトリウムを存在させることにより、溶液状態でのアスコルビン酸又はその塩を長期間安定化することができるものである。また、本発明の安定化されたアスコルビン酸含有溶液を試料中の測定対象物質の測定試薬として用いることにより、試料中の測定対象物質を正確に測定することができるものである。
また、本発明の安定化されたアスコルビン酸含有溶液、又は本発明の試料中の測定対象物質の測定試薬をペルオキシダーゼ発色系試薬の近傍に置いた場合でも、ペルオキシダーゼ発色反応に影響を与えず、このペルオキシダーゼ発色系試薬において正確な測定を行うことができるものである。
そして、これらにより、疾患の診断等の場において、誤差を含まない、かつ正確な測定対象物質の測定値を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ペルオキシダーゼ発色系試薬への影響確認のための試薬の保存方法を示した図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for stabilizing ascorbic acid or a salt thereof in a solution state, a solution containing stabilized ascorbic acid, and a measurement reagent for a measurement target substance in a sample using this solution as a reducing agent solution.
The present invention is particularly useful in fields such as chemistry, life science, analytical chemistry, and clinical testing.
[0002]
[Prior art]
Ascorbic acid, or vitamin C, is a water-soluble vitamin with anti-scurvy activity and an anti-scurvy factor. Since this ascorbic acid cannot be synthesized in the human body, it is usually taken from vegetables and fruits. In addition, ascorbic acid is required in large quantities among vitamins, and the required amount is 50 mg per day, and it has been used as a medicine for a long time. In recent years, ascorbic acid is often used in nutritional supplements and beverages, or is added to foods as an antioxidant or a freshness-preserving agent that uses the strong reducing power of ascorbic acid.
[0003]
In addition, this ascorbic acid is widely used as a reducing agent or the like in the measurement of iron, unsaturated iron binding capacity or copper in a sample in the field of clinical examination.
[0004]
About 4.2 g of iron is present in the human body, about 2/3 of this iron is present as hemoglobin iron in red blood cells, and the remaining about 1/3 is stored iron, liver, spleen, bone marrow. Exist in the organization. The amount of iron in serum is very small (3 to 4 mg), and almost all of it is bound to transferrin belonging to β1-globulin. Two molecules of iron ions can bind to one molecule of this transferrin. About one third of the transferrin is saturated with iron, and the remaining about two thirds exist in an unsaturated state with no bound iron. The amount of iron that can bind to the unsaturated transferrin to which iron is not bound is called unsaturated iron binding capacity (hereinafter abbreviated as UIBC), and the sum of serum iron and UIBC is the total iron binding capacity (hereinafter referred to as UIC). The abbreviation “TIBC = serum iron + UIBC” is established. These serum iron, UIBC, and TIBC are clinically iron-deficient anemia, ironblastic anemia, aplastic anemia, polycythemia vera, hemochromatosis, etc., acute hepatitis, chronic hepatitis, cirrhosis, etc. It is related to various diseases such as liver diseases, chronic inflammation and infectious diseases, and its measurement is extremely important clinically.
[0005]
Currently, a method widely used as a method for measuring iron is to combine a chelating color former with iron, and to absorb changes in absorption spectrum, color tone, etc. caused by this chelating color former binding to iron. It is a method of measuring by measuring.
In addition, a method widely used as a method for measuring UIBC is to add a known excess amount of iron to serum in advance to saturate transferrin with iron, and then leave the remaining iron without binding to transferrin and a chelating color former. A method of measuring UIBC by subtracting from the amount of iron added by measuring the absorbance change of the absorption spectrum, color change, etc. caused by binding of this chelating color former with iron It is.
Since most of the chelating color formers used here do not react with trivalent iron, it is necessary to reduce the trivalent iron to divalent iron using a reducing agent.
[0006]
In addition, about 100 to 150 mg of copper is present in the human body, about 95% of serum copper binds to ceruloplasmin belonging to α2-globulin, and the remaining few% binds to amino acids such as albumin. It exists in the form. It has been found that there is a high correlation between serum copper and ceruloplasmin concentration, and it is used for the diagnosis of Wilson's disease due to ceruloplasmin deficiency. It is also related to various diseases such as obstructive jaundice, primary biliary cirrhosis, acute hepatitis, leukemia, multiple myeloma, malignant tumor, Menkes disease, and its measurement is extremely important clinically.
[0007]
At present, a widely used method for measuring copper is to release divalent copper bound to ceruloplasmin in serum by making it monovalent with a reducing agent. This is a method in which a chelate color former is bound, and a change in absorption spectrum, a change in color tone, and the like caused by binding the chelate color former to monovalent copper is measured by measuring absorbance.
[0008]
In the measurement of iron, UIBC or copper, thioglycolic acid, ascorbic acid or its salt, pyrosulfite, hydroxylamine hydrochloride, etc. are known as the reducing agent used, and there is no bad odor or sufficient Ascorbic acid or a salt thereof is most widely used because of its excellent reducing power.
[0009]
In recent clinical tests, the reagent form has been changed from a conventional freeze-dried reagent to a liquid reagent for further simplification.
However, ascorbic acid or a salt thereof currently used as a reducing agent is relatively stable in a powder state, but is easily oxidized and has extremely poor stability in a solution state. And it was extremely difficult to stabilize in the presence of a chelate coloring agent that is easily reduced. For these reasons, it has been difficult to maintain the performance of a reagent for measuring iron, UIBC, or copper using ascorbic acid or a salt thereof as a reducing agent for a long period of time.
[0010]
As a method for stabilizing ascorbic acid or a salt thereof in a solution state, conventionally, a method using metaphosphoric acid, a method using condensed phosphates, and a method using cyclic trimetaphosphate (Japanese Patent Laid-Open No. Sho 56- 156272) and a method using an ascorbic acid derivative and an enzyme (Japanese Patent Laid-Open No. Sho 62-32364) have been proposed, but the effect is not always sufficient or costly. .
Furthermore, recently, as a method for stabilizing ascorbic acid or a salt thereof in a solution state, a method using pyrosulfite (JP-A-6-247855) has been proposed. However, it has recently begun to be said that this pyrosulfite has a sufficient stabilizing effect on ascorbic acid or a salt thereof, but adversely affects nearby reagents. That is, pyrosulfite as a stabilizer for ascorbic acid or its salt contained in the reagent is vaporized and dissolved in the reagent in the vicinity thereof, causing delay or inhibition of the color reaction by peroxidase, which can be used for measurement. It is said that it will disappear.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, ascorbic acid or a salt thereof is easily oxidized and has extremely poor stability in a solution state, so that it is difficult to store in a solution state for a long period of time. Further, ascorbic acid or a salt thereof is used as a reducing agent. In the case of the obtained reagent, it is extremely difficult to stabilize ascorbic acid or a salt thereof in the presence of a chelate coloring agent that is easily reduced, and it is difficult to maintain the performance as a reagent for a long period of time.
In addition, among those conventionally used as stabilizers for ascorbic acid or salts thereof, the peroxidase coloring reaction is delayed or inhibited by being dissolved in a nearby reagent and cannot be used for measurement. There was also a thing.
Therefore, an object of the present invention is to provide a method for stabilizing ascorbic acid or a salt thereof in a solution state, a solution containing stabilized ascorbic acid or a salt thereof, and a sample using this solution as a reducing agent solution. It is to provide a reagent for measuring iron, UIBC or copper.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies aimed at solving the above problems, the present inventors have found that when a hydroxylamine salt and / or dithionite is present in a solution containing ascorbic acid or a salt thereof, It has been found that ascorbic acid or a salt thereof in a solution state can be stabilized, and the present invention has been completed.
[0013]
That is, the present invention is a method for stabilizing ascorbic acid or a salt thereof in a solution state, wherein a hydroxylamine salt and / or dithionite is present in a solution containing ascorbic acid or a salt thereof.
[0014]
Further, the present invention is a solution in which a hydroxylamine salt and / or dithionite is present together with ascorbic acid or a salt thereof.
Moreover, in the solution of the present invention, it is preferable that the hydroxylamine salt and / or dithionite is contained for stabilization of ascorbic acid or a salt thereof.
Further, in the solution of the present invention, this solution is preferably a measurement reagent for a substance to be measured in a sample.
[0015]
Furthermore, the present invention provides a measurement reagent for a substance to be measured in a sample, which uses a solution containing hydroxylamine salt and / or dithionite together with ascorbic acid or a salt thereof as a reducing agent solution.
Moreover, in the measuring reagent of this invention, it is preferable that a measuring object substance is iron, unsaturated iron binding ability, or copper.
[0016]
In the stabilization method, solution and measurement reagent of the present invention, it is preferable that the hydroxylamine salt is hydroxylamine hydrochloride and / or the dithionite is sodium dithionite.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[1] A solution containing ascorbic acid or a salt thereof
In the present invention, ascorbic acid or a salt thereof in a solution state can be stabilized by allowing a hydroxylamine salt and / or dithionite to be present in a solution containing ascorbic acid or a salt thereof.
[0018]
(1) Hydroxylamine salt
Examples of the hydroxylamine salt used in the present invention include hydrochloride, sulfate, nitrate and the like. Examples of such hydroxylamine salts include hydroxylamine hydrochloride, hydroxylamine sulfate, hydroxylamine nitrate and the like.
In the present invention, it is preferable to use hydroxylamine hydrochloride.
The concentration of the hydroxylamine salt is preferably in the range of 0.1 to 100 mM, particularly preferably in the range of 2 to 50 mM, although the optimum concentration varies depending on the concentration of ascorbic acid or its salt contained in the solution.
[0019]
(2) Dithionite
Examples of the salt of dithionite used in the present invention include alkali metal salts such as lithium, potassium and sodium, alkaline earth metal salts such as magnesium and calcium, and ammonium salts. Examples of such dithionites include lithium dithionite, potassium dithionite, sodium dithionite, magnesium dithionite, calcium dithionite and the like.
In the present invention, sodium dithionite is preferably used.
The concentration of dithionite is optimally different depending on the concentration of ascorbic acid or its salt contained in the solution, but is preferably in the range of 0.1 to 100 mM, particularly in the range of 2 to 50 mM. preferable.
[0020]
(2) Solution pH
The pH of the solution containing ascorbic acid or a salt thereof of the present invention is preferably in the range of pH 2-8, particularly preferably in the range of pH 2-5.
Moreover, as a buffer solution used so that it may become said pH range, the conventionally well-known buffer solution which has a buffer capacity in the said pH range can be used suitably. For example, a buffer such as Tris buffer, monoethanolamine buffer, borate buffer, phosphate buffer, acetate buffer, or sodium hydroxide buffer can be used.
[0021]
(3) Other components
In the solution containing ascorbic acid or a salt thereof of the present invention, a known preservative, surfactant or the like may be appropriately contained as required in addition to the hydroxylamine salt and / or dithionite. it can.
In the present invention, in order to stabilize ascorbic acid or a salt thereof in a solution state, only a hydroxylamine salt and / or a dithionite salt is present in a solution containing ascorbic acid or a salt thereof. Well, no other operations are necessary.
[0022]
(4) Measuring reagent for the substance to be measured in the sample
The solution containing ascorbic acid or a salt thereof of the present invention may be a measurement reagent for a substance to be measured in a sample.
In this measuring reagent, a hydroxylamine salt and / or dithionite may be present together with ascorbic acid or a salt thereof.
[0023]
[2] Reagent for measuring a substance to be measured in a sample using a reducing agent solution
In the measurement reagent of the measurement target substance in the sample of the present invention, in order to stabilize ascorbic acid or a salt thereof used as a reducing agent, a hydroxylamine salt and a hydroxylamine salt in a reducing agent solution containing ascorbic acid or a salt thereof are used. In the presence of dithionite.
Here, as the concentration of the hydroxylamine salt, the optimum concentration varies depending on the concentration of ascorbic acid or a salt thereof, but in the reducing agent solution, it is preferably in the range of 0.1 to 100 mM, and in the range of 2 to 50 mM. Is particularly preferred.
Moreover, as the concentration of dithionite, the optimum concentration varies depending on the concentration of ascorbic acid or a salt thereof, but in the reducing agent solution, it is preferably in the range of 0.1 to 100 mM, and 2 to 50 mM. A range is particularly preferred.
[0024]
Furthermore, in the measurement reagent of the substance to be measured in the sample of the present invention, a hydroxylamine salt and / or dithionite is present in the reducing agent solution containing ascorbic acid or a salt thereof, except that a hydroxylamine salt and / or dithionite is present. What is necessary is just to follow the reagent which measures the measuring object substance in a well-known sample.
For example, ascorbic acid or a salt thereof, and a hydroxylamine salt and / or dithionite are added to an appropriate buffer, and a reducing agent solution is prepared by appropriately adding preservatives, surfactants, and the like as necessary. Prepare.
In addition, the measurement reagent for the measurement target substance in the sample of the present invention is suitable when the measurement target substance is iron, unsaturated iron binding ability, or copper.
For example, in the measurement of iron in a sample, the reducing agent solution and the sample are mixed, a reagent containing a chelate color former is further added, and then the chelate color former and iron are bound to each other. A change in absorption spectrum, a change in color tone, and the like caused by binding of iron to iron can be measured by measuring absorbance.
Further, the measurement can be performed by any of a rate assay method and an endpoint method.
Note that the measurement reagent for the substance to be measured in the sample of the present invention may be composed of a single reagent system or a multi-reagent system such as a two-reagent system. It can also be used for the measurement used.
[0025]
In addition, there are examples in which hydroxylamine salt and / or dithionite have been used as a reducing agent in measuring reagents such as iron and unsaturated iron binding capacity, but this hydroxylamine salt and / or dithione. It is quite surprising that the acid salt contributes to the stabilization of the reducing agent solution in a measuring reagent such as iron and unsaturated iron binding ability using a solution containing ascorbic acid or a salt thereof as the reducing agent solution. Met.
[0026]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited by this Example.
[0027]
[Example 1]
(Confirmation of stabilizing effect of ascorbic acid-containing solution by sodium dithionite) The stabilizing effect of ascorbic acid in the solution state when sodium dithionite was present in the ascorbic acid-containing solution was confirmed.
[0028]
(1) Preparation of ascorbic acid-containing solution
The following reagent components were dissolved in pure water so that each concentration was as described, pH was adjusted to 4.8 (20 ° C.), and five types of ascorbic acid-containing solutions with different sodium dithionite concentrations were prepared. .
[0029]
Ascorbic acid 4.5 mM
Sodium dithionite
0 mM, 0.36 mM, 0.72 mM, 1.44 mM, or 2.87 mM
Succinic acid 200 mM
[0030]
(2) Storage of ascorbic acid-containing solution
The five types of ascorbic acid-containing solutions prepared in (1) above were stored at 25 ° C. for 30 days.
[0031]
(2) Measurement of ascorbic acid
The absorbance of each of the five types of ascorbic acid-containing solutions was measured at the start of storage and after 1 day, 2 days, 3 days, 8 days, 15 days, 22 days, and 30 days after storage.
Ascorbic acid was measured by diluting the ascorbic acid-containing solution 41 times with 0.1N hydrochloric acid and measuring the absorbance at 242 nm.
[0032]
(3) Measurement results
The measurement results of ascorbic acid are shown in Table 1.
[0033]
[Table 1]
[0034]
As is clear from Table 1, the ascorbic acid-containing solution without sodium dithionite (0 mM) has a decrease in the absorbance of ascorbic acid with the passage of storage days, and ascorbic acid at the start of storage. It can be seen that, when the absorbance is 100%, it has decreased to 39.4% after 3 days of storage and to 4.7% after 8 days of storage. Further, after 22 days after storage, the absorbance was extremely low, so that it was determined that measurement was impossible and the subsequent measurement was terminated.
In contrast, any of the solutions containing sodium dithionite in the ascorbic acid-containing solution hardly changed after 3 days of storage compared to the start of storage, and the residual ascorbic acid even after 8 days of storage. Absorbance was about 90%. In addition, when the sodium dithionite concentration is 0.36 mM, 0.72 mM, 1.44 mM, 2.87 mM, the absorbance of residual ascorbic acid is 71.1%, 81.5%, They are 86.9% and 86.0%, and even after 22 days of storage, they are 42.4%, 60.0%, 79.8%, and 80.8%, respectively. Furthermore, when the sodium dithionite concentration is 1.44 mM and 2.87 mM, the absorbance of the remaining ascorbic acid is 62.8% and 73.7% even after 30 days of storage, respectively. It can be seen that the residual ratio is remarkably improved as compared with the case where sodium is not present.
Thus, it can be seen that the presence of sodium dithionite in the ascorbic acid-containing solution can stabilize the ascorbic acid in the solution state.
[0035]
[Example 2]
(Confirmation of stabilizing effect of ascorbic acid-containing solution by hydroxylamine hydrochloride)
The stabilizing effect of ascorbic acid in the solution state when hydroxylamine hydrochloride was present in the solution containing ascorbic acid was confirmed.
[0036]
(1) Preparation of ascorbic acid-containing solution
The following reagent components were dissolved in pure water so as to have the respective concentrations described above, the pH was adjusted to 3.7 (20 ° C.), and three types of ascorbic acid-containing solutions having different hydroxylamine hydrochloride concentrations were prepared.
[0037]
Ascorbic acid 4.5 mM
Hydroxylamine hydrochloride
2 mM, 8 mM, or 16 mM
Acetate buffer 100 mM
[0038]
(2) Storage of ascorbic acid-containing solution
The three types of ascorbic acid-containing solutions prepared in (1) above were stored at 10 ° C. and 25 ° C. for 180 days.
[0039]
(3) Measurement of ascorbic acid
The absorbance of each of the three types of ascorbic acid-containing solutions was measured in the same manner as in Example 1 at the start of storage and after 30 days, 120 days, and 180 days.
[0040]
(4) Measurement results
The measurement results of the absorbance of ascorbic acid are shown in Table 2.
[0041]
[Table 2]
[0042]
As shown in Example 1, the absorbance of ascorbic acid in a solution state in which no stabilizer was present decreased with the passage of storage days, and after 3 days of storage at 25 ° C., 39. It drops to 4.7% after 4 days of storage to 4%.
On the other hand, as is clear from Table 2, in the case where the solution containing hydroxylamine hydrochloride in the ascorbic acid-containing solution was stored at 10 ° C., in all cases, even after 30 days of storage, it was almost the same as that at the start of storage. It has not changed. Furthermore, even after 120 days of storage, the absorbance of residual ascorbic acid when the hydroxylamine hydrochloride concentration is 2 mM, 8 mM, and 16 mM is 71.1%, 71.5%, and 75.8%, respectively, and after 180 days of storage. The residual ascorbic acid has 58.7%, 66.7%, and 66.9%, respectively, and it can be seen that the residual rate is improved as the hydroxylamine hydrochloride concentration is increased.
When stored at 25 ° C., the absorbance of residual ascorbic acid when the hydroxylamine hydrochloride concentration was 2 mM, 8 mM, and 16 mM even after 30 days of storage was 75.2%, 75.6%, and 71.0%, respectively. It has become. Furthermore, the absorbance of residual ascorbic acid when the hydroxylamine hydrochloride concentration is 8 mM and 16 mM is 27.6% and 38.7%, respectively, even after 120 days of storage, and when the hydroxylamine hydrochloride concentration is 16 mM. Even after 180 days of storage, the absorbance of residual ascorbic acid is 21.8%, and it can be seen that the residual ratio improves as the hydroxylamine hydrochloride concentration increases.
Thus, it can be seen that the presence of hydroxylamine hydrochloride in the ascorbic acid-containing solution can stabilize the ascorbic acid in the solution state.
[0043]
Example 3
(Measurement of iron in sample)
In the measurement of iron in the sample, iron in the sample was measured using a solution in which hydroxylamine hydrochloride was present together with ascorbic acid as a reducing agent solution.
[0044]
(1) Preparation of reagents
(1) Preparation of ascorbic acid-containing solution [reducing agent solution] (first reagent for iron measurement)
The following reagent components are dissolved in pure water so as to have the respective concentrations described above, the pH is adjusted to 3.7 (20 ° C.), and five types of ascorbic acid-containing solutions having different hydroxylamine hydrochloride concentrations (the first iron measurement solution) 1 reagent) was prepared.
[0045]
Ascorbic acid 13 mM
Hydroxylamine hydrochloride 0 mM, 0.8 mM, 1.6 mM, 8 mM, or 16 mM
Acetate buffer 100 mM
[0046]
(2) Preparation of second reagent for iron measurement
The following reagent components were dissolved in pure water so as to have the respective concentrations described above, adjusted to pH 8.0 (20 ° C.), and a second reagent for iron measurement was prepared.
[0047]
2-Nitroso-5- (N-propyl-N-sulfopropylamino) -phenol 0.5 mM
Tris (hydroxymethyl) aminomethane 500 mM
[0048]
(2) Sample preparation
(1) Transferrin-added sample [Sample 1]
About 200 μg / dL of transferrin was added to the pooled serum as a transferrin-added sample.
(2) Serum sample [Sample 2]
[0049]
(3) Measurement of iron in the sample
Iron in the two types of samples prepared in (2) was measured using the first iron measurement reagent and the second iron measurement reagent prepared in (1).
[0050]
Iron measurement is performed with a 7170 type automatic analyzer manufactured by Hitachi, Ltd., 20 μL of the sample is added to 200 μL of the first reagent for iron measurement, and after mixing, the mixture is reacted at 37 ° C. for 5 minutes. Reagent 80 μL was added and reacted at 37 ° C. for 5 minutes. Absorbance at a main wavelength of 600 nm and a subwavelength of 750 nm was measured. Moreover, it measured similarly using a 200 microgram / dL iron standard solution instead of a sample, and calculated | required the value of iron by making the light absorbency when a pure water is made into a sample into a reagent blind value.
[0051]
(4) Measurement results
The measurement results of iron are shown in Table 3.
[0052]
[Table 3]
[0053]
As is clear from Table 3, when the iron in the sample was measured using a solution containing ascorbic acid in the presence of hydroxylamine hydrochloride as the reducing agent solution, the case where hydroxylamine hydrochloride was not added (0 mM) was compared. Then, it turns out that a difference is not seen in a measured value.
This confirmed that the addition of hydroxylamine hydrochloride to the measurement system did not affect the measured value of iron in the sample.
[0054]
Example 4
(Influence on peroxidase coloring reagent)
The influence of the reagent for measuring uric acid on the color reaction when potassium pyrosulfite-containing reagent, hydroxylamine hydrochloride-containing reagent, or sodium dithionite-containing reagent was placed in the vicinity was confirmed.
[0055]
(1) Preparation of reagents
(1) Preparation of the present invention / hydroxylamine hydrochloride-containing reagent
The following reagent components were dissolved in pure water so as to have the stated concentrations, and the pH was adjusted to 3.7 (20 ° C.).
[0056]
Ascorbic acid 13 mM
Hydroxylamine hydrochloride 8 mM
Acetate buffer 100 mM
[0057]
(2) Preparation of the present invention / sodium dithionite-containing reagent
Except for changing the hydroxylamine hydrochloride of the present invention-hydroxylamine hydrochloride-containing reagent of the above-mentioned (1) to sodium dithionite, the reagent components and concentrations of the present invention-sodium dithionite-containing reagent of the above-mentioned (1) are used. Prepared.
[0058]
(3) Preparation of control and reagent containing potassium pyrosulfite
A control / potassium pyrosulfite-containing reagent was prepared with the reagent components and concentrations of the above (1) except that the hydroxylamine hydrochloride of the present invention / hydroxylamine hydrochloride-containing reagent of (1) was changed to potassium pyrosulfite.
[0059]
(4) Preparation of first reagent for uric acid measurement
The following reagent components were dissolved in pure water so as to have the respective concentrations described above, adjusted to pH 7.0 (20 ° C.), and a first reagent for uric acid measurement was prepared.
[0060]
3- (N-morpholino) propanesulfonic acid [MOPS] 50 mM
N-ethyl-N- (2-hydroxy-3-sulfopropyl) -m-toluidine sodium [TOOS] 2.3 mM
Peroxidase (from horseradish) 1,000 U / L
Ascorbate oxidase 1,500 U / L
[0061]
(3) Preparation of second reagent for uric acid measurement
The following reagent components were dissolved in pure water so as to have the respective concentrations described above, adjusted to pH 7.0 (20 ° C.), and a second reagent for uric acid measurement was prepared.
[0062]
3- (N-morpholino) propanesulfonic acid [MOPS] 50 mM
4-aminoantipyrine 1.5 mM
Uricase 800U / L
[0063]
(2) Reagent storage
The present invention-hydroxylamine hydrochloride-containing reagent, the present invention-sodium dithionite-containing reagent, the control-potassium pyrosulfite-containing reagent, and the first reagent for measuring uric acid prepared in (1) above are respectively shown in FIG. Fill a test tube (capacity 10 mL, length 105 mm, inner diameter 13 mm), put it in a plastic bag (135 mm x 85 mm with chuck) in the following combination, close the chuck, seal it, and keep it in a refrigerator at 4 ° C for 2 days. saved. The mouth of each test tube was not capped.
a) The present invention-hydroxylamine hydrochloride-containing reagent and uric acid measurement first reagent
b) Present invention / Sodium dithionite-containing reagent and uric acid measurement first reagent
c) Control, reagent containing potassium pyrosulfite and first reagent for measuring uric acid
[0064]
(3) Confirmation of stability of stored reagents
Two days after storage, uric acid in the sample was measured using the first reagent for measuring uric acid of a), b) and c) and the second reagent for measuring uric acid prepared in (1).
Further, as a comparative example, uric acid in the sample was measured in the same manner using the first reagent for measuring uric acid and the second reagent for measuring uric acid that were not subjected to the operation (2).
[0065]
The uric acid in the sample is measured with a 7150 type automatic analyzer manufactured by Hitachi, Ltd. 5 μL of 15 mg / dL uric acid standard solution is added to 320 μL of the first reagent for uric acid measurement and mixed at 37 ° C. After reacting for 5 minutes, 80 μL of the second reagent for measuring uric acid was added and reacted at 37 ° C. for 5 minutes. Absorbance at a main wavelength of 600 nm and a sub wavelength of 700 nm was measured.
[0066]
(4) Measurement results
The measurement results of uric acid are shown in Table 4.
[0067]
[Table 4]
[0068]
As is apparent from Table 4, the uric acid standard in the comparative example was measured using the first reagent for measuring uric acid of c) which was stored in the vicinity of a control / potassium pyrosulfite-containing reagent. When the measured value (absorbance) of the liquid is 100%, it can be seen that the measured value (absorbance) has decreased to 16.8%.
On the other hand, when the uric acid in the sample was measured using the first reagent for measuring uric acid of a) which was stored in the vicinity of the present invention-hydroxylamine hydrochloride-containing reagent, the measured value of the uric acid standard solution ( There is no change in absorbance. In addition, even when the uric acid in the sample was measured using the first reagent for measuring uric acid of b), which was stored in the vicinity of the present invention-sodium dithionite-containing reagent, it decreased to 49.7%. It stays.
This shows that the ascorbic acid-containing reagent in which potassium pyrosulfite is present affects the peroxidase color reaction. In contrast, the ascorbic acid-containing reagent in the presence of hydroxylamine hydrochloride or sodium dithionite does not affect the peroxidase color reaction even if the measurement is performed in the vicinity of the peroxidase color reagent. It was confirmed that uric acid measurements could be obtained.
[0069]
【The invention's effect】
In any of the present inventions, ascorbic acid or a salt thereof in a solution state can be stabilized for a long time by allowing hydroxylamine hydrochloride and / or sodium dithionite to be present in a solution containing ascorbic acid or a salt thereof. It can be done. Further, by using the stabilized ascorbic acid-containing solution of the present invention as a measurement reagent for the measurement target substance in the sample, the measurement target substance in the sample can be accurately measured.
Further, even when the measurement reagent of the measurement target substance in the stabilized ascorbic acid-containing solution of the present invention or the sample of the present invention is placed in the vicinity of the peroxidase coloring system reagent, this does not affect the peroxidase coloring reaction. An accurate measurement can be performed with a peroxidase coloring reagent.
Thus, it is possible to provide an accurate measurement value of the measurement target substance that does not include an error in the field of disease diagnosis or the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a reagent storage method for confirming the influence on a peroxidase coloring reagent.
Claims (8)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001135593A JP4224563B2 (en) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | Method for stabilizing solution-state ascorbic acid or a salt thereof, a solution containing ascorbic acid or a salt thereof, and a reagent for measuring a substance to be measured in a sample |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001135593A JP4224563B2 (en) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | Method for stabilizing solution-state ascorbic acid or a salt thereof, a solution containing ascorbic acid or a salt thereof, and a reagent for measuring a substance to be measured in a sample |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002284775A JP2002284775A (en) | 2002-10-03 |
JP4224563B2 true JP4224563B2 (en) | 2009-02-18 |
Family
ID=18983028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001135593A Expired - Fee Related JP4224563B2 (en) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | Method for stabilizing solution-state ascorbic acid or a salt thereof, a solution containing ascorbic acid or a salt thereof, and a reagent for measuring a substance to be measured in a sample |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4224563B2 (en) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4655969B2 (en) * | 2006-03-10 | 2011-03-23 | 三浦工業株式会社 | Determination of iron |
JP5493517B2 (en) * | 2009-07-06 | 2014-05-14 | ニプロ株式会社 | Reagent for blood copper concentration measurement |
CN111141913A (en) * | 2020-01-02 | 2020-05-12 | 四川纳海川生物科技有限公司 | Ceruloplasmin detection kit and preparation method thereof |
-
2001
- 2001-03-27 JP JP2001135593A patent/JP4224563B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002284775A (en) | 2002-10-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1881328A1 (en) | Method of determining iron concentration | |
WO1992011524A2 (en) | Reagent and methods for calcium determination | |
US4588695A (en) | Determination of unsaturated iron-binding capacity | |
JP4224563B2 (en) | Method for stabilizing solution-state ascorbic acid or a salt thereof, a solution containing ascorbic acid or a salt thereof, and a reagent for measuring a substance to be measured in a sample | |
JP4151023B2 (en) | Calcium measuring reagent and measuring method | |
JPH05505243A (en) | Reagents and methods for serum iron assays | |
US4529708A (en) | Assay for the determination of creatinine | |
JP4123181B2 (en) | Calcium measuring method and measuring reagent | |
EP0636885B1 (en) | Method for determining the fructosamine content | |
JP4691627B2 (en) | Method for suppressing non-specific color development | |
JP3008719B2 (en) | Method for stabilizing a solution containing ascorbic acid and / or a salt thereof | |
JP2003235600A (en) | Liquid reagent for measuring free fatty acid (nefa) | |
JP2002189030A (en) | Method and reagent for measurement of unsaturated iron bonding capability | |
EP1136564B1 (en) | Reagent for glutamic-pyruvic transaminase assay | |
JP3674015B2 (en) | Urea nitrogen measurement method and kit for the measurement | |
JP3965433B2 (en) | Reagent for measuring total protein in sample and measuring method | |
JP4090266B2 (en) | Method for stabilizing composition for measuring conjugated bilirubin and composition for measuring conjugated bilirubin | |
JP3727392B2 (en) | Conjugated bilirubin measurement reagent | |
JP4558119B2 (en) | Liquid reagent for creatine kinase detection | |
JP3260020B2 (en) | UIBC measurement reagent | |
JP2002303631A (en) | Method and reagent for determining creatinine or creatine and m protein effect avoiding agent | |
JP3170066B2 (en) | Unsaturated iron binding ability measurement reagent | |
JPS6232364A (en) | Method for measuring unsaturated iron bonding power in serum | |
JP3719742B2 (en) | Bilirubin measuring reagent and measuring method | |
EP0607064B1 (en) | Assay method and reagent for magnesium in human body fluids |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060627 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060828 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080603 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080702 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20080807 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080930 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081027 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4224563 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |