JP4224279B2 - ファイル管理プログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイル管理プログラムに関し、特に、複数のファイルサーバが複数のファイルの分散管理を行うファイル管理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
多数のファイルを管理する場合、複数のファイルサーバによりファイルを分割して管理することにより、負荷の分散が図られる。多くの場合、複数のファイルはツリー構造により管理される。従って、ツリー構造の複数のファイル(ファイルツリー又はファイルシステム)は、複数のファイルサーバにより管理される。ファイルシステムの分割管理は、以下のいずれかの方法による。
【0003】
第1に、一般的な方法であるが、各々のファイルサーバが、完全に独立してファイルツリーを管理する。即ち、各々のファイルサーバが、定義情報により予め定められたファイルツリーの部分を自己の管理領域として、独立して完全に管理する。この場合、あるファイルにアクセスするためには、クライアント(要求クライアント)は、当該ファイルを管理するファイルサーバに対してアクセス要求を行う必要がある。アクセス要求されるファイルサーバが適度にばらつけば、負荷分散の効果がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
第2に、大型の(又は高価な)コンピュータシステムで用いられる方法であるが、各々のファイルサーバが、ファイルのレプリカ(コピー)を保持して管理する。即ち、各々のファイルサーバが、ファイルツリーの全部又は一部のレプリカを保持して管理する。レプリカは有効性(レプリカ間におけるデータの整合性)を確保しつつ管理される。従って、クライアントの存在するコンピュータ内に有効なレプリカが存在する場合、高速な応答が得られ、結果的に負荷分散の効果がある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−233417号公報
【特許文献2】
特表平10−510935号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の第1のファイルシステムの分割管理の方法によれば、局所的なアクセスに対しては、負荷の分散ができない。即ち、ある特定のファイルツリーの配下のファイルにアクセスが集中すると、当該ファイルツリーを管理するファイルサーバのみの負荷が大きくなる。このため、ファイルサーバを分割したメリットが得られない。アクセスが集中したファイルツリーを更に分割して負荷を分散することは可能である。しかし、このためには、ファイルツリーの当該部分を管理するファイルサーバの定義情報を書き換えなければならない。これはシステム管理者にとって、煩わしく負担も大きい。また、定義情報の書き換えによっては、アクセスが集中するファイルが動的に変化する場合には対応できない。
【0007】
また、第2のファイルシステムの分割管理の方法によれば、レプリカの保持のために多くのストレージ領域(記憶容量)が必要となる。即ち、この方法においては、クライアントから至近のレプリカにアクセスすることにより、初めて負荷の分散が可能となる。従って、どのクライアントから見ても至近の(即ち、高速の応答を返信できる)レプリカが存在し得るように、ある程度の数のレプリカを配置する必要がある。しかし、近年、ファイルツリーに保持されるデータ量は膨大であり、かつ、重要で省略できないデータである場合が多い。このため、レプリカを配置するために、多くのストレージ領域を必要とする。また、膨大なデータの間における整合性を維持するために、相当のデータ転送を伴う通信を必要とする。
【0008】
本発明の目的は、複数のファイルサーバにより、動的に負荷の分散を行いつつ、複数のファイルの分散管理を行うファイル管理プログラムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のファイル管理プログラムは、ファイルシステムを管理するファイルサーバを実現するプログラムであって、前記プログラムは、コンピュータに、複数のファイルサーバで共用可能なストレージ装置に設けられたファイルシステムにおける1又は複数のファイルを管理するファイルサーバを用意させ、当該ファイルサーバと他のファイルサーバとの間で各々のファイルサーバの管理するファイルについてのアクセス状態を表すデータを所定の間隔で送受信させ、アクセス状態を表すデータに基づいて当該ファイルサーバの管理する1又は複数のファイルの管理主体を動的に変更させる。特に、ファイルサーバは、当該ファイルについての最初のアクセス時において、クライアントの存在するコンピュータ上にファイルサーバが存在し、かつ、当該ファイルサーバが現在当該ファイルを管理しているファイルサーバと比べてアクセス状態を表すデータに基づいて性能的に余裕があると判断した場合、クライアントの存在するコンピュータ上の当該ファイルサーバに当該ファイルの管理の移管を要求し、クライアントの存在するコンピュータ上にファイルサーバが存在しないが、アクセス状態を表すデータに基づいて性能的に余裕があるファイルサーバが他に存在すると判断した場合、当該余裕のあるファイルサーバに当該ファイルの管理の移管を要求する。また、ファイルサーバは、当該ファイルについての高アクセス頻度時において、クライアントの存在するコンピュータ上にファイルサーバが存在し、かつ、当該ファイルサーバが現在当該ファイルを管理しているファイルサーバと比べてアクセス状態を表すデータに余裕がある場合、クライアントの存在するコンピュータ上の当該ファイルサーバに管理の移管を要求する。
【0011】
本発明のファイル管理プログラムによれば、ファイルサーバ間での通信により相互にアクセス状態を表すデータを送受信し、これに基づいて自己の管理するファイルを動的に変更するファイルサーバ(管理主体)を実現することができる。これにより、特定のファイルツリーのファイルにアクセスが集中した場合、当該ファイルツリーを更に分割して、当該ファイルツリーを管理するファイルサーバの負荷を減らし、負荷を分散することができる。また、ファイル管理(又は管理主体)の動的変更のためにファイルサーバの定義情報を書き換える必要がないので、システム管理者の負担なしで、アクセスが集中するファイルが動的に変化する場合に対応することができる。従って、ユーザ(クライアント)からのアクセス形態にかかわらず、動的な負荷分散を実現することができる。更に、ファイルサーバ間での通信の間隔でファイル管理の動的変更が行われるので、レプリカを保持することなく、どのクライアントから見ても高速の応答が得られる。従って、膨大なストレージ領域やデータの整合性を維持する通信なしで、高速の応答性を備えるファイルシステムを得ることができる。特に、ファイルサーバの負荷が高くなった場合又は高くなることが予想される場合、ファイルサーバは、ファイルツリーの一部の管理を、他の負荷の低いファイルサーバに移管する。これにより、ファイルサーバの負荷を軽減し、ファイルサーバの全体の負荷を分散することができる。また、あるファイルツリー内のファイルが特定のコンピュータから高い頻度でアクセスされていることを検出した場合又は多量のデータ転送の要求があった場合、ファイルの管理を当該コンピュータ上のファイルサーバに移管する。これにより、アクセス要求元のクライアントとファイルサーバとが同一のコンピュータ上に存在することになり、より高速なファイル操作、データ転送が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はファイル管理システム構成図であり、特に、図1(A)は本発明のファイル管理プログラムが実現するファイル管理装置を備えるファイル管理システムの構成を示す。
【0015】
ファイル管理システムは、複数のコンピュータ1と、複数のコンピュータ1上に存在する複数のファイルサーバ2と、1又は複数のクライアント(要求クライアント)3と、1又は複数のストレージ装置4と、これらの間を接続するネットワーク6とを備える。この例では、ファイル管理システムは、4個のコンピュータ1(1A〜1D)、4個のファイルサーバ2(2A〜2D)、1個のストレージ装置4、1個のクライアント3を含んでいる。ネットワーク6は、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network )等からなる。
【0016】
ストレージ装置4は、複数のコンピュータ1の各々から即ち複数のファイルサーバ2の各々から共用可能とされる。ストレージ装置4上には、階層構造とされた複数のファイルからなるファイルシステム5が設けられる。ファイルサーバ2は、ファイル管理装置であって、ファイルシステム5を分割して管理する。即ち、ファイルサーバ2は、ファイルシステム5における1又は複数のファイル51を管理する。クライアント3は、ファイルサーバ2に対して、ファイル51へのアクセス要求を発行する。
【0017】
図1(B)は、本発明を説明するための概念図であり、本発明のファイル管理プログラムが実現するファイルサーバ2により管理されるファイルシステム5の構成を示す。
【0018】
ファイルシステム5は、複数のファイルを階層的に管理するものであり、一般ファイルとディレクトリファイルにより構成される。一般ファイルはプログラムで利用するデータを格納するファイルであり、ディレクトリファイルはファイル(一般ファイル及びディレクトリファイル)を管理するためのファイルである。ディレクトリファイルは配下のファイルを特定する情報を保持しており、図1(B)においては枝分かれしている線図として描かれている。
【0019】
図1(B)において、太線により各々のファイルサーバ2の管理範囲を表す。例えば、領域5A内のディレクトリファイル51配下のファイルツリーはファイルサーバ2Aにより管理される。例えば、ファイルサーバ2Aが領域5Bの管理をファイルサーバ2Bに移管することにより、ファイルツリーの分割管理の変更が成立する。領域5C及び5Dについても同様である。結果として、ファイルサーバ2Aは、領域5Aの中のファイルサーバ2B〜2Dに移管した領域5B〜5D以外の部分を管理する。このように、複数のファイルサーバ2は、ファイルシステム5を構成する頂点の1個のディレクトリ配下を、階層的に分割管理し、かつ管理範囲を動的に変更する。これにより、高度な負荷分散を実現する。
【0020】
なお、例えば個々のコンピュータ1を区別する場合には、コンピュータ1A等と示す。他についても同様である。1個のコンピュータ1上には、ファイルシステム5を管理するファイルサーバ2が1個のみ存在し、複数存在することはない。クライアント3は、各々のコンピュータ上に、1又は複数存在するか、又は、存在しなくてもよい。クライアント3は、複数のコンピュータ1上のいずれかに存在すればよい。ストレージ装置4を共用することができないコンピュータ1上には、ファイルサーバ2及びクライアント3は存在しない。
【0021】
図2はファイルサーバ構成図であり、本発明のファイル管理プログラムが実現するファイルサーバ2の構成を示す。
【0022】
ファイルサーバ2は、管理手段21、通信手段22、変更手段23、ファイル管理用制御表24、稼働状況テーブル26、ファイルリスト27を備える。ファイルサーバ2、即ち、その管理手段21、通信手段22及び変更手段23は、本発明のファイル管理プログラムを、コンピュータ1のCPUにおいて実行することにより実現される。本発明のファイル管理プログラムは、フレキシィブルディスク、CD−ROM、CDR/W、DVD等の種々のプログラム記録媒体に記録して提供されることができる。これにより、本発明のファイルサーバ2をコンピュータ1上に容易に実現することができる。ファイル管理用制御表24、稼働状況テーブル26、ファイルリスト27はファイル管理プログラムにより、当該コンピュータ1の主記憶(図示せず)上に作成される。
【0023】
管理手段21は、複数のファイルサーバ2で共用可能なストレージ装置4に設けられたファイルシステム5において、1又は複数のファイル51(及びディレクトリ52)を管理する。管理対象は、当該ファイルサーバ2(即ち、当該管理手段21)が管理すべきファイル51(及びディレクトリ52、以下同じ)である。即ち、管理手段21は、自己が管理すべきファイル51に対するアクセスが発生すると、当該アクセス対象ファイル51に対応したファイル管理用制御表24が自コンピュータ1の主記憶内に存在するか否かを調べ、存在しない場合、ファイル管理用制御表24を作成する。なお、ファイル管理用制御表24は、当該ファイル51がアクセスされている間は主記憶内に常駐するので、存在しない場合は、当該アクセスが新規のアクセスであることを意味する。
【0024】
ファイル管理用制御表24の一例を図3に示す。ファイル管理用制御表24は、ある1個のファイル51について、その種類、アクセス権、所有者、最終更新時刻等の属性情報に加えて、当該ファイル51がどのコンピュータ1から連続的にアクセスされているか(連続操作情報)、また、どのコンピュータ1から連続的にデータ転送要求があったか(連続転送情報)を記録する。管理手段21は、当該ファイル51へのアクセスに応じて、連続操作情報及び連続転送情報を逐次更新する。
【0025】
例えば、当該ファイル51がコンピュータ1Dから初めてオープンされる(オープンのアクセス要求がある)と、図3の連続操作要求計算機名に「コンピュータD」と記録され、連続操作要求数に「1」と記録される。続いて、当該ファイル51についての属性情報取得のアクセス要求が発行されると、連続操作要求計算機名が等しいので、連続操作要求数が「2」に更新される。連続転送要求計算機名及び連続転送要求量も、同様に、当該ファイル51に対して読み出し又は書き込みの要求が発行される都度に、記録され更新される。なお、連続転送要求量の単位はMB(メガバイト)である。
【0026】
例えば、コンピュータ1D(即ち、ファイルサーバ1D)からのアクセスの後に異なるコンピュータ1B(即ち、ファイルサーバ1B)からアクセス要求があった場合、連続操作要求計算機名は変更され、連続操作要求数は「0」にリセットされる。連続転送要求計算機名及び連続転送要求量も同様である。従って、連続操作情報及び連続転送情報は、同一のコンピュータ1又はファイルサーバ2からのアクセスの頻度を表す情報である。
【0027】
管理手段21は、ファイル51についてファイル管理用制御表24を作成した場合、最初のアクセス時であると判断して、その旨を変更手段23に通知する。また、管理手段21は、連続操作情報又は連続転送情報が所定の状態を示す場合、高アクセス頻度時であると判断して、その旨を変更手段23に通知する。例えば、特定のコンピュータ1からの連続操作数が16回(32回、64回等であってもよい)を超えた場合、当該コンピュータ1から多数の操作要求を受け付けた高アクセス頻度時であると判断する。又は、特定のコンピュータ1への連続転送量が32MB(16MB、64MB等であってもよい)を超えた場合、当該コンピュータ1から多量のデータ転送要求を受け付けた高アクセス頻度時であると判断する。
【0028】
通信手段22は、他のファイルサーバ2との間で、各々のファイルサーバ2の管理するファイル51についてのアクセス状態を表すデータを、所定の間隔で送受信する。この例において、通信手段22はサーバ間通信手段である。即ち、ファイルサーバ2は、他ファイルサーバ2が正常に動作していることを確認するために、所定の間隔で、相互に定期送信情報25を送受信する通信を行う。所定の間隔は、例えば10秒とされる。この例では、このサーバ間通信の際に送受信される定期送信情報25に、アクセス状態を表すデータが含まれる。
【0029】
定期送信情報25の一例を図4(A)に示す。定期送信情報25は、本来のサーバ間通信のメッセージである「通常のメッセージ」に加えて、アクセス状態を表すデータ、即ち、過去10秒間に自己(当該ファイルサーバ2)がどれだけの要求を処理したかを示すデータ(付加情報)を含む。なお、「過去10秒間」とは、先のサーバ間通信から今回のサーバ間通信までの間隔である。
【0030】
アクセス状態を表すデータは、「過去10秒間の平均操作要求数」及び「過去10秒間の平均転送速度」からなる。「過去10秒間の平均操作要求数」は、過去10秒間で、当該ファイルサーバ2が管理する全てのファイル51に対する操作要求を、1秒当たり平均何個処理したかを示す。即ち、所定の時間あたりの平均アクセス要求数である。「過去10秒間の平均転送速度」は、過去10秒間で、当該ファイルサーバ2が管理する全てのファイル51に対する入出力要求を、1秒当たり平均何MB分処理したかを示す。即ち、所定の時間あたりの平均データ転送速度(の実績)である。
【0031】
アクセス状態を表すデータは、例えば管理手段21が当該10秒毎に作成して通信手段22に渡す。このために、管理手段21は、当該ファイルサーバ2が管理する全てのファイル51について、その操作要求を受け付けた(処理した)回数、及び、その入出力要求を処理した量(MB)を、当該10秒毎に記録し、前記平均を求める。
【0032】
ファイルサーバ2の稼動状況を評価するためにこれらの2個のパラメータを使用するのは、入出力系の処理(ほぼ「平均転送速度」で表される)とそうでない処理(ほぼ「平均操作要求数」で表される)とでは性能の評価対象値が異なるからである。入出力系の処理はほぼ「平均転送速度」で表され、そうでない処理はほぼ「平均操作要求数」で表されると考えてよい。これらの値が大きい程、当該ファイルサーバ2の処理能力(即ち、アクセス状態を表すデータ)にまだ余裕があることを意味する。
【0033】
変更手段23は、アクセス状態を表すデータに基づいて、自己の管理する1又は複数のファイル51を、動的に変更する。このために、通信手段22は、他のファイルサーバ2との間におけるサーバ間通信により受信した定期送信情報25からアクセス状態を表すデータを取り出して、変更手段23に渡す。変更手段23は、通信手段22からのアクセス状態を表すデータに基づいて、稼働状況テーブル26を作成する。これにより、変更手段23は、ストレージ装置4を共用しファイルシステム5にアクセスする全てのファイルサーバ2の各々について、過去10秒間における稼動状況を把握する。
【0034】
稼働状況テーブル26の一例を図4(B)に示す。稼働状況テーブル26は、ファイルサーバ2毎に、「過去10秒間の平均操作要求数」及び「過去10秒間の平均転送速度」を格納するものである。例えば、ファイルサーバ2Aの備える稼働状況テーブル26においては、ファイルサーバ2Aについてのこれらのデータは自己のデータを入力し、ファイルサーバ2B〜2Dについてのこれらのデータは通信手段22から得たデータを使用する。平均操作要求数については、ファイルサーバ2Cが最高スコアを示し、この観点からの処理能力に最も余裕が残っている(当該データが最も優れている、以下同じ)。平均転送速度についても、ファイルサーバ2Cが最高スコアを示し、この観点からの処理能力に最も余裕が残っている。
【0035】
変更手段23は、稼働状況テーブル26を用いて、ファイル51の管理を移管する(即ち、管理するファイルサーバ2を変更する)か否かの判断処理を行なう。この判断処理は、管理手段21からの最初のアクセス時である旨の通知又は高アクセス頻度時である旨の通知を受け取った場合に行なわれる。即ち、ファイル51に対する初めてのアクセス時(ファイル51の作成時を含む)、及び、特定のコンピュータ1から多数の操作要求または多量のデータ転送要求を受け付けた場合に行なわれる。
【0036】
最初のアクセス時である旨の通知を受け取った場合、変更手段23は、最初のアクセス時の判定処理を行なう。これについては、図8を参照して後述する。これにより、変更手段23は、クライアント3の存在するコンピュータ1上にファイルサーバ2が存在し、かつ、当該ファイルサーバ2が現在当該ファイル51を管理しているファイルサーバ2(現ファイルサーバ2)と比べて処理能力(即ち、アクセス状態を表すデータ、以下同じ)に余裕がある場合、当該ファイルサーバ2に管理の移管を要求する。また、変更手段23は、クライアント3の存在するコンピュータ1上にファイルサーバ2が存在しないが、処理能力に余裕があるファイルサーバ2が他に存在する場合、当該余裕のあるファイルサーバ2に管理の移管を要求する。
【0037】
高アクセス頻度時である旨の通知を受け取った場合、変更手段23は、高アクセス頻度時の判定処理を行なう。これについては、図9を参照して後述する。これにより、変更手段23は、クライアント3の存在するコンピュータ1上にファイルサーバ2が存在し、かつ、当該ファイルサーバ2が現ファイルサーバ2と比べて処理能力に余裕がある場合、当該ファイルサーバ2に管理の移管を要求する。この移管要求の後、変更手段23は、自己のファイルリスト27を変更する。また、この例では、管理の移管を要求されたファイルサーバ2は、当該管理の移管を他のファイルサーバ2に通知する。これに応じて、他のファイルサーバ2は自己のファイルリスト27を変更する。なお、変更前のファイルサーバ2が当該管理の移管を他のファイルサーバ2に通知するようにしてもよい。
【0038】
ファイルリスト27の一例を図4(C)に示す。ファイルリスト27は、ファイルサーバ2毎に、当該ファイルサーバ2の管理するファイル51の名前及びディレクトリ52の名前を格納してなる。この例では、ストレージ装置4を共用してファイルシステム5を使用する全てのファイルサーバ2が、同一のファイルリスト27を備える。従って、ファイル51の管理の移管とは、ファイルリスト27を変更することによる。即ち、この例では、ファイル51の管理情報(管理するファイルサーバ2を示す情報)は、定義情報において固定的に定められることなく、ファイルリスト27により動的に変更され管理される。
【0039】
また、変更手段23は、自己を管理するファイルサーバ2が変更されたファイル51を使用しているクライアント3に対して、新しいファイルサーバ2を通知する。これにより、クライアント3は、次回のアクセス時から、新しいファイルサーバ2に対してアクセス要求を発行することができる。
【0040】
以上により、この例のファイル管理システムでは、ファイルサーバ2の負荷が高くなった場合又は高くなることが予想される場合、当該ファイルサーバ2は、その管理するファイルツリーの一部の管理を、他の負荷の低いファイルサーバ2に移管する。これにより、ファイルサーバ2の負荷を軽減し、ファイルサーバ2の全体の負荷を分散することができる。また、あるファイルツリー内のファイル51が特定のコンピュータ1から高い頻度でアクセスされていることを検出した場合又は多量のデータ転送の要求があった場合、当該ファイル51の管理を、当該コンピュータ1上のファイルサーバ2に移管する。これにより、アクセス要求元のクライアント3とファイルサーバ2とが同一のコンピュータ1上に存在することになり、より高速なファイル操作、データ転送が可能となる。
【0041】
なお、ファイル管理システムの構成は、図1の構成に限られず、例えば図5及び図6に示すような構成としてもよい。図5(A)乃至図6(B)は、各々、図1(A)に対応し、本発明のファイル管理プログラムが実現する他のファイル管理装置を備えるファイル管理システムの構成を示す。
【0042】
図5(A)に示すように、クライアント3はコンピュータ1E上に存在してもよい。コンピュータ1Eは、ファイルサーバ2A乃至2Dの存在しないコンピュータである。従って、クライアント3とファイルサーバ2とは、必ずしも同一のコンピュータ1上に存在する必要はない。この場合のクライアント3は、他のコンピュータ1A乃至1Dに存在するファイルサーバ2A乃至2Dに対してアクセス要求を送ることにより、ファイルシステム5を使用する。
【0043】
図5(B)に示すように、クライアント3はコンピュータ1F上に存在してもよい。コンピュータ1Fは、ネットワーク6Aに接続された他のネットワーク6Bを介して接続されたコンピュータである。従って、クライアントは他のネットワーク6Bに存在してもよい。この場合のクライアント3も、他のコンピュータ1A乃至1Dに存在するファイルサーバ2A乃至2Dに対してアクセス要求を送ることにより、ファイルシステム5を使用する。
【0044】
図6(A)に示すように、複数のコンピュータ1即ちファイルサーバ2により共用される第1及び第2(複数)のストレージ装置4A及び4Bが設けられ、かつ、これらの上に1個のファイルシステム5が設けられていてもよい。従って、ストレージ装置4A及び4Bは物理的に複数であって、ファイルシステム5は論理的に1個であってもよい。この場合のクライアント3は、ストレージ装置4A及び4Bを意識する必要はない。
【0045】
図6(B)に示すように、複数のコンピュータ1即ちファイルサーバ2による複数のファイル管理システムを併存させてもよい。第1のファイル管理システムは、第1ストレージ装置4A上の第1ファイルシステム5Aを共用する。即ち、コンピュータ1B即ちその上の第1ファイルサーバ2B及びコンピュータ1D即ちその上の第1ファイルサーバ2Dが、第1ファイルシステム5Aを共用する。第1のファイル管理システムの第1クライアント3Aは、当該第1ファイルサーバ2B及び2Dの存在しないコンピュータ1A上に存在する。しかし、前述のように、第1クライアント3Aは、他のコンピュータ1B及び1Dに存在する第1ファイルサーバ2B又は2Dに対してアクセス要求を送ることにより、第1ファイルシステム5Aを使用する。第2のファイル管理システムも、同様に、第2ストレージ装置4B上の第2ファイルシステム5Bを、コンピュータ1A即ちその上の第2ファイルサーバ2A及びコンピュータ1C即ちその上の第2ファイルサーバ2Cが共用する。
【0046】
図7は、ファイル管理処理フローであり、本発明のファイルサーバ2が実行するファイル管理処理を示す。
【0047】
管理手段21が、ファイルリスト27を参照して、クライアント(要求クライアント)3からのアクセス要求が自己の管理するファイル51についてのものであれば、当該アクセス要求を受け付け(受信し)、その旨を変更手段23に通知する(ステップS11)。この際、管理手段21は、必要に応じてファイル管理用制御表24を作成又は更新し、また、当該操作要求を受け付けた回数又は当該入出力要求を処理した量(MB)を記録する。更に、アクセス要求の受け付けに先立つ所定の10秒間について、定期送信情報25の送受信に基づく稼働状況テーブル26が作成されている。
【0048】
通知を受けた変更手段23が、当該アクセス要求をトリガとして、最初のアクセス時の判定処理を行うか否かを調べる(ステップS12)。当該判定処理を行なわない場合、変更手段23が、更に、高アクセス頻度時の判定処理を行うか否かを調べる(ステップS13)。当該判定処理を行なわない場合、この旨を変更手段23が管理手段21に通知すると、これに応じて管理手段21がクライアント3から受信した当該アクセス要求を実行して(ステップS14)、処理を終了する。
【0049】
ステップS12において最初のアクセス時の判定処理を行なう場合、変更手段23が当該判定処理を行う(ステップS15)。最初のアクセス時の判定処理については、図8を参照して後述する。また、ステップS13において高アクセス頻度時の判定処理を行う場合、変更手段23が当該判定処理を行う(ステップS16)。高アクセス頻度時の判定処理については、図9を参照して後述する。
【0050】
ステップS15及びS16の後、変更手段23が、これらにおける判定処理の結果、他のファイルサーバ2に対して管理の移管の要求を行なうか否かを調べる(ステップS17)。管理の移管の要求を行なわない場合、この旨を変更手段23が管理手段21に通知すると、これに応じて管理手段21がステップS14を実行する。管理の移管の要求を行なう場合、変更手段23が、当該他のファイルサーバ2に対して管理の移管の要求を行ない、かつ、自己のファイルリスト27を変更して(ステップS18)、処理を終了する。この移管の要求は、当該アクセス要求と共に、当該他のファイルサーバ2に送信される。これにより、当該アクセス要求は、当該他のファイルサーバ2により実行される。
【0051】
図8は、ファイル管理処理フローであり、図7のステップS15において変更手段23が実行する最初のアクセス時の判定処理を示す。
【0052】
変更手段23が、当該ファイルサーバ2はアクセス要求を発行したクライアント3の存在するコンピュータ1上に存在する(両者が同一のコンピュータ1上に存在する)か否かを調べる(ステップS21)。例えば、図1において、クライアント3がファイルシステム5の領域5A(領域5B〜5Dを除く領域)内のファイル51についてのアクセスする場合、ファイルサーバ2Aにアクセス要求を発行する。従って、この場合、ファイルサーバ2Aはクライアント3の存在するコンピュータ1A上に存在する。
【0053】
存在しない場合、変更手段23が、更に、当該アクセス要求がファイル51の内容の入出力を伴う処理か否かを調べる(ステップS22)。入出力を伴なわない処理である場合、次のステップS23を省略する。入出力を伴う処理である場合、変更手段23が、稼働状況テーブル26を参照し、平均転送速度が最高スコアのファイルサーバ2が存在するか否かを調べる(ステップS23)。存在しない場合、変更手段23が、更に、稼働状況テーブル26を参照し、平均操作要求数が最高スコアのファイルサーバ2が存在するか否かを調べる(ステップS24)。存在しない場合、変更手段23は、当該アクセス要求については現ファイルサーバ2が処理すると判断して(ステップS25)、判定処理を終了する。従って、当該ファイル51の移管処理は行なわれない。
【0054】
ステップS23において平均転送速度が最高スコアのファイルサーバ2が存在する場合、及び、ステップS24において平均操作要求数が最高スコアのファイルサーバ2が存在する場合、変更手段23は、当該ファイル51を、当該最高スコアのファイルサーバ2に移管すると判断し(ステップS26)、判定処理を終了する。従って、当該アクセス要求については、当該最高スコアのファイルサーバ2が、当該ファイル51の移管処理の後に処理することになる。
【0055】
ステップS21においてファイルサーバ2はクライアント3の存在するコンピュータ1上に存在する場合、変更手段23が、当該アクセス要求がファイル51の内容の入出力を伴う処理か否かを調べる(ステップS27)。入出力を伴なわない処理である場合、次のステップS28を省略する。入出力を伴う処理である場合、変更手段23が、クライアント3の存在するコンピュータ1上のファイルサーバ2の平均転送速度が現ファイルサーバ2の平均転送速度に比べて25%以上高いか否かを調べる(ステップS28)。25%以上高くない場合、変更手段23が、更に、クライアント3の存在するコンピュータ1上のファイルサーバ2の平均操作要求数が現ファイルサーバ2の平均操作要求数に比べて25%以上高いか否かを調べる(ステップS29)。25%以上高くない場合、前述のステップS22に進む。
【0056】
ステップS28において当該サーバの平均転送速度が25%以上高い場合、及び、ステップS29において当該サーバの平均操作要求数が25%以上高い場合、変更手段23は、当該ファイル51を、クライアント3のコンピュータ1上のファイルサーバ2に移管すると判断し(ステップS210)、判定処理を終了する。従って、当該アクセス要求については、クライアント3の存在するコンピュータ1上のファイルサーバ2が、当該ファイル51の移管処理の後に処理することになる。
【0057】
図9は、ファイル管理処理フローであり、図7のステップS16において変更手段23が実行する高アクセス頻度時の判定処理を示す。
【0058】
変更手段23が、ステップS21と同様に、当該ファイルサーバ2はアクセス要求を発行したクライアント3の存在するコンピュータ1上に存在するか否かを調べる(ステップS31)。
【0059】
存在しない場合、次のステップS32及びS33を省略して、ステップS34を実行する。存在する場合、変更手段23が、更に、ファイル管理用制御表24を参照して、特定のファイルサーバ2からの連続操作要求数が所定の回数(この例では、16回)を超えたか否かを調べる(ステップS32)。超えていない場合、変更手段23が、更に、ファイル管理用制御表24を参照して、特定のファイルサーバ2からの連続転送量が所定の量(この例では、32MB)を超えたか否かを調べる(ステップS33)。超えていない場合、変更手段23は、当該アクセス要求については現ファイルサーバ2が処理すると判断して(ステップS34)、判定処理を終了する。従って、当該ファイル51の移管処理は行なわれない。
【0060】
ステップS32において連続操作要求数が所定の回数を超えている場合、変更手段23が、更に、当該特定のファイルサーバ2からの平均操作要求数が現ファイルサーバ2の平均操作要求数に比べて25%以上高いか否かを調べる(ステップS35)。25%以上高くない場合、前述のステップS33を実行する。
【0061】
ステップS33において連続転送量が所定の量を超えている場合、変更手段23が、更に、当該特定のファイルサーバ2の平均転送速度が現ファイルサーバ2の平均転送速度に比べて25%以上高いか否かを調べる(ステップS36)。25%以上高くない場合、前述のステップS34を実行する。
【0062】
ステップS35において当該特定のファイルサーバ2の平均操作要求数が25%以上高い場合、及び、ステップS36において当該特定のファイルサーバ2の平均転送速度が25%以上高い場合、変更手段23は、当該ファイル51を、クライアント3のコンピュータ1上のファイルサーバ2に移管すると判断し(ステップS37)、判定処理を終了する。従って、当該アクセス要求については、クライアント3の存在するコンピュータ1上のファイルサーバ2が、当該ファイル51の移管処理の後に処理することになる。
【0063】
なお、図9の処理においては、平均操作要求数が25%以上高くない場合、及び、平均転送速度が25%以上高くない場合でも、平均処理数や平均転送速度が最高スコアのファイルサーバ2に移管せず、現ファイルサーバ2での管理を維持する。この点で、図8の最初のアクセス時の判定処理と異なる。この理由は、高アクセス頻度時においては、クライアント3の存在するコンピュータ1上のファイルサーバ2に移管しない限り、有効な性能向上が期待できないからである。
【0064】
図10は、ファイル管理処理フローであり、本発明のファイルサーバ2が図7のステップS18においてファイル51の管理の移管の要求を受信した場合に実行するファイル移管処理を示す。
【0065】
他のファイルサーバ2の変更手段23が、図7のステップS18において発行されたファイル51の管理の移管要求を当該アクセス要求と共に受け付けると(ステップS41)、この要求に基づいて、自己のファイルリスト27を変更して、かつ、これを更に他のファイルサーバ2へ通知して(ステップS42)、その上で、以上の処理により他のファイルサーバ2から移管した当該アクセス要求についての処理を行い(ステップS43)、処理を終了する。
【0066】
図11は、他のファイル管理システム構成図であり、図1(A)に対応し、本発明のファイル管理プログラムが実現する他のファイル管理装置を備えるファイル管理システムの構成を示す。
【0067】
この例のファイル管理システムでは、各々のファイルサーバ2が独自に割り当てることができる領域(データブロック、ファイル格納領域)を各々のファイルサーバ2に予め分配する。データブロックやファイル格納領域が不足しない限りは、当該ファイルサーバ2は、他ファイルサーバ2に問い合わせることなく、自己に分配された(自己が管理する)領域を優先的に使用してファイル51等を作成したり格納領域を確保する。これにより、ファイルサーバ2の独立性を高め、より高速なファイル51の処理を実現することができる。特に、前述のファイル51を移管された場合において、その移管処理において有効である。
【0068】
なお、ファイルサーバ2を複数のコンピュータ1上に分散して配置しても、ファイル51を配置する領域の管理を1個のファイルサーバ2で行なうのでは、それが律速(性能上のネック)となってしまう。即ち、ファイル51を配置する領域の管理のために、当該管理を行なうファイルサーバ2に問い合わせていては、それが高速化の制約となってしまう。
【0069】
図11において、ストレージ装置4の全てのデータブロック(データ格納領域)を4分割し、領域4A乃至4Dを、各々、ファイルサーバ2A乃至2Dに予め分配し、管理させる。ファイルサーバ2Aは、自己が管理するファイル51に対してデータブロックを割り当てる場合、自己の領域4Aからファイル51を格納するデータブロックを割り当てる。これにより、例えば当該ファイル51を他のファイルサーバ2から移管された場合でも、高速に格納領域を割り当て、移管処理を実行することができる。
【0070】
ファイルサーバ2Aは、自己の領域4Aが不足した場合、例えば他のファイルサーバ2Bに依頼して、その管理する領域4Bから自己が管理するファイル51に対してデータブロックを割り当ててもらう。なお、ファイルサーバ2A乃至2Dの性能が等しければ、領域4A乃至4Dの大きさは最終的には等しい大きさに収束すると予想される。従って、ストレージ装置4の全てのデータブロックをファイルサーバ2の数で均等に分割すればよい。
【0071】
以上から判るように、本発明の実施の形態の特徴を列記すると以下の通りである。
(付記1) ファイルシステムを管理するファイルサーバ2を実現するプログラムであって、
前記プログラムは、コンピュータに、
複数のファイルサーバで共用可能なストレージ装置に設けられたファイルシステムにおける1又は複数のファイルを管理するファイルサーバを用意させ、
当該ファイルサーバと他のファイルサーバとの間で、各々のファイルサーバの管理するファイルについてのアクセス状態を表すデータを、所定の間隔で送受信させ、
前記アクセス状態を表すデータに基づいて、当該ファイルサーバの管理する前記1又は複数のファイルの管理主体を、動的に変更させる
ことを特徴とするファイル管理プログラム。
(付記2) 前記アクセス状態を表すデータは、所定の時間あたりの平均操作要求数を含む
ことを特徴とする付記1に記載のファイル管理プログラム。
(付記3) 前記アクセス状態を表すデータは、所定の時間あたりの平均転送速度を含む
ことを特徴とする付記1に記載のファイル管理プログラム。
(付記4) 前記ファイルシステムは、複数のファイルとその階層化情報である複数のディレクトリとからなり、頂点の1個のディレクトリの配下に複数のディレクトリにより複数のファイルを階層化している
ことを特徴とする付記1に記載のファイル管理プログラム。
(付記5) 前記ファイルサーバは、当該ファイルについての最初のアクセス時において、
クライアントの存在するコンピュータ上にファイルサーバが存在し、かつ、当該ファイルサーバが現在当該ファイルを管理しているファイルサーバと比べて前記アクセス状態を表すデータに基づいて性能的に余裕があると判断した場合、当該ファイルサーバに当該ファイルの管理の移管を要求し、
前記クライアントの存在するコンピュータ上にファイルサーバが存在しないが、前記アクセス状態を表すデータに基づいて性能的に余裕があるファイルサーバが他に存在すると判断した場合、当該余裕のあるファイルサーバに当該ファイルの管理の移管を要求する
ことを特徴とする付記1に記載のファイル管理プログラム。
(付記6) 前記クライアントの存在するコンピュータ上に存在するファイルサーバの前記アクセス状態を表すデータが、前記現在当該ファイルを管理しているファイルサーバの前記アクセス状態を表すデータよりも所定の値だけ優れている場合、当該データに余裕があるとされる
ことを特徴とする付記5に記載のファイル管理プログラム。
(付記7) 前記クライアントの存在するコンピュータ上にファイルサーバが存在しない場合、前記アクセス状態を表すデータに余裕があるファイルサーバは、前記アクセス状態を表すデータが最も優れているファイルサーバとされる
ことを特徴とする付記5に記載のファイル管理プログラム。
(付記8) 前記プログラムは、コンピュータに、更に、
前記アクセス状態を表すデータの送受信に基づいて、稼働状況テーブルを作成させ、
前記稼働状況テーブルに基づいて、前記アクセス状態を表すデータに余裕があるか否かを判断する
ことを特徴とする付記5に記載のファイル管理プログラム。
(付記9) 前記ファイルサーバは、当該ファイルについての高アクセス頻度時において、
クライアントの存在するコンピュータ上にファイルサーバが存在し、かつ、当該ファイルサーバが現在当該ファイルを管理しているファイルサーバと比べて前記アクセス状態を表すデータに余裕がある場合、当該ファイルサーバに管理の移管を要求する
ことを特徴とする付記1に記載のファイル管理プログラム。
(付記10) 前記クライアントの存在するコンピュータ上に存在するファイルサーバの前記アクセス状態を表すデータが、前記現在当該ファイルを管理しているファイルサーバの前記アクセス状態を表すデータよりも所定の値だけ優れている場合、当該データに余裕があるとされる
ことを特徴とする付記9に記載のファイル管理プログラム。
(付記11) 前記プログラムは、コンピュータに、更に、
前記ファイルサーバの管理する前記1又は複数のファイルの各々についての連続操作要求数及び連続転送要求量を記録させ、
前記連続操作要求数及び連続転送要求量が所定の値より大きい場合に、当該ファイルについての高アクセス頻度時であると判断させる
ことを特徴とする付記9に記載のファイル管理プログラム。
(付記12) 前記プログラムは、コンピュータに、更に、
前記ストレージ装置におけるデータ格納領域を、前記複数のファイルサーバに予め分配して管理させ、
前記ファイルサーバは、各々、自己が管理するファイルに対してデータ格納領域を割り当てる場合、前記ストレージ装置における自己の管理する領域から、前記データ格納領域を割り当てる
ことを特徴とする付記1に記載のファイル管理プログラム。
(付記13) 前記ファイルサーバは、前記自己の管理する領域が不足した場合、他のファイルサーバに依頼して、当該他のファイルサーバの管理する領域から自己が管理するファイルに対してデータ格納領域を割り当ててもらう
ことを特徴とする付記12に記載のファイル管理プログラム。
(付記14) ファイルシステムを管理するファイル管理装置であって、
複数のファイル管理装置で共用可能なストレージ装置に設けられたファイルシステムにおける1又は複数のファイルを管理する管理手段と、
他のファイル管理装置との間で、各々のファイル管理装置の管理するファイルについてのアクセス状態を表すデータを、所定の間隔で送受信する通信手段と、
前記アクセス状態を表すデータに基づいて、自己の管理する前記1又は複数のファイルを、動的に変更する変更手段とを備える
ことを特徴とするファイル管理装置。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ファイル管理プログラムにおいて、ファイルサーバ間での通信により相互にアクセス状態を表すデータを送受信し、これに基づいて自己の管理するファイルを動的に変更するファイルサーバを実現することができる。これにより、局所的なアクセスの集中に対して、ファイルツリーを更に分割して、ファイルサーバの負荷を分散することができる。また、局所的なアクセスの集中に対応して、システム管理者の負担なしで、動的な負荷分散を実現することができる。更に、ファイル管理の動的変更により、どのクライアントも高速の応答が得られるファイルシステムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファイル管理システム構成図であり、本発明のファイル管理装置を備えるファイル管理システムの構成を示す。
【図2】ファイルサーバ構成図であり、本発明のファイル管理プログラムが実現するファイルサーバの構成を示す。
【図3】ファイル管理用制御表の一例を示す図である。
【図4】ファイル管理の説明図である。
【図5】他のファイル管理システム構成図である。
【図6】他のファイル管理システム構成図である。
【図7】ファイル管理処理フローであり、ファイル管理処理を示す。
【図8】ファイル管理処理フローであり、最初のアクセス時の判定処理を示す。
【図9】ファイル管理処理フローであり、高アクセス頻度時の判定処理を示す。
【図10】ファイル管理処理フローであり、ファイル移管処理を示す。
【図11】他のファイル管理システム構成図であり、本発明の他のファイル管理装置を備えるファイル管理システムの構成を示す。
【符号の説明】
1 コンピュータ
2 ファイルサーバ
3 クライアント
4 ストレージ装置
5 ファイルシステム
6 ネットワーク
21 管理手段
22 通信手段
23 変更手段
24 ファイル管理用制御表
25 定期送信情報
26 稼働状況テーブル
27 ファイルリスト

Claims (3)

  1. ファイルシステムを管理するファイルサーバを実現するプログラムであって、
    前記プログラムは、コンピュータに、
    複数のファイルサーバで共用可能なストレージ装置に設けられたファイルシステムにおける1又は複数のファイルを管理するファイルサーバを用意させ、
    当該ファイルサーバと他のファイルサーバとの間で、各々のファイルサーバの管理するファイルについてのアクセス状態を表すデータを、所定の間隔で送受信させ、
    前記アクセス状態を表すデータに基づいて、当該ファイルサーバの管理する前記1又は複数のファイルの管理主体を、動的に変更させ、
    前記ファイルサーバは、当該ファイルについての最初のアクセス時において、
    クライアントの存在する前記コンピュータ上に前記ファイルサーバが存在し、かつ、当該ファイルサーバが現在当該ファイルを管理しているファイルサーバと比べて前記アクセス状態を表すデータに基づいて性能的に余裕があると判断した場合、前記クライアントの存在する前記コンピュータ上の当該ファイルサーバに当該ファイルの管理の移管を要求し、
    前記クライアントの存在する前記コンピュータ上に前記ファイルサーバが存在しないが、前記アクセス状態を表すデータに基づいて性能的に余裕があるファイルサーバが他に存在すると判断した場合、当該余裕のあるファイルサーバに当該ファイルの管理の移管を要求する
    ことを特徴とするファイル管理プログラム。
  2. ファイルシステムを管理するファイルサーバを実現するプログラムであって、
    前記プログラムは、コンピュータに、
    複数のファイルサーバで共用可能なストレージ装置に設けられたファイルシステムにおける1又は複数のファイルを管理するファイルサーバを用意させ、
    当該ファイルサーバと他のファイルサーバとの間で、各々のファイルサーバの管理するファイルについてのアクセス状態を表すデータを、所定の間隔で送受信させ、
    前記アクセス状態を表すデータに基づいて、当該ファイルサーバの管理する前記1又は複数のファイルの管理主体を、動的に変更させ、
    前記ファイルサーバは、当該ファイルについての高アクセス頻度時において、
    クライアントの存在する前記コンピュータ上に前記ファイルサーバが存在し、かつ、当該ファイルサーバが現在当該ファイルを管理しているファイルサーバと比べて前記アクセス状態を表すデータに余裕がある場合、前記クライアントの存在する前記コンピュータ上の当該ファイルサーバに管理の移管を要求する
    ことを特徴とするファイル管理プログラム。
  3. 前記プログラムは、コンピュータに、更に、
    前記ストレージ装置におけるデータ格納領域を、前記複数のファイルサーバに予め分配して管理させ、
    前記ファイルサーバは、各々、自己が管理するファイルに対してデータ格納領域を割り当てる場合、前記ストレージ装置における自己の管理する領域から、前記データ格納領域を割り当てる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のファイル管理プログラム。
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