JP4222856B2 - 合成樹脂製パレット - Google Patents
合成樹脂製パレット Download PDFInfo
- Publication number
- JP4222856B2 JP4222856B2 JP2003064442A JP2003064442A JP4222856B2 JP 4222856 B2 JP4222856 B2 JP 4222856B2 JP 2003064442 A JP2003064442 A JP 2003064442A JP 2003064442 A JP2003064442 A JP 2003064442A JP 4222856 B2 JP4222856 B2 JP 4222856B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- pallet
- annular
- plates
- deck board
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Pallets (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は荷物の保管、運搬の際に使用する合成樹脂製パレットに係り、さらに詳しくは、機械的強度、とりわけ荷重が加わった際のたわみが少ない合成樹脂製パレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、製品輸送、保管等の方法としてパレットを用いることが多い。これは多量の製品を一括して取扱うことができるメリットのためであり、現代の物流システムにはなくてはならないものとなっている、パレットとしては製造のし易さ、衛生性等から合成樹脂製パレットが多く用いられるようになっている。合成樹脂製パレットも種々あるが代表的な合成樹脂製パレットとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等を原料とし射出成形によって形成したパレットが多く用いられている。
【0003】
ポリエチレン、ポリプロピレン等を原料とした合成樹脂製パレットは、衛生性、成形性等に優れ実用上大変有用であるが、一方、その材質上、強度的には限界があり、特に曲げ強度等に問題を残している。そして、より重い荷物を取り扱うための、更に強度に優れた合成樹脂製パレットが望まれていた。このような中、曲げ強度を改良するため上部デッキボードには格子状の板体を、下面デッキボードには板体、より好ましくはリブを形成した板体を以て構成した合成樹脂製一体成形パレットが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
しかしながら、このような構造を有する合成樹脂製パレットにおいてもなお機械的強度、とりわけ荷重が加わった際のたわみに対する抵抗は十分とはいえず、さらなる改良が求められていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−34438号公報 (第1−8頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような状況に鑑みなされたもので、機械的強度、とりわけ荷重が加わった際のたわみが少ない合成樹脂製パレットを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を行った。この結果デッキボードを、同心円状に配置された複数の環状板からなる環状セクションと、複数の直線状板が格子状に交差した格子セクションとから構成することにより前記課題が解決できることを見いだし本発明に至った。すなわち本発明は、
▲1▼合成樹脂からなる概ね矩形のパレットであって、該パレットの少なくとも一つのデッキボードは、概ねその中央部を円心とし、同心円状に配置された複数の環状板からなる環状セクションと、前記環状セクションのうち最も外側に位置する環状板のさらに外側に配置され複数の直線状板が格子状に交差した格子セクションから構成されており、環状セクションで最も外側に位置する環状板で囲まれた領域の面積が、デッキボードの面積の20〜60%を占めており、しかも、同心円状に配置された複数の環状板の間隔が200mm以下であることを特徴とする合成樹脂製パレットに関するものである。
【0007】
▲2▼直線状の補強板が複数の環状板と交差するごとく配置されていることを特徴とする▲1▼に記載の合成樹脂製パレットに関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の合成樹脂製パレットは、上述のように少なくとも一つのデッキボードが、概ねその中央部を円心とし、同心円状に配置された複数の環状板からなる環状セクションと、前記環状セクションのうち最も外側に位置する環状板のさらに外側に配置され複数の直線状板が格子状に交差した格子セクションから構成されている。さらに、環状セクションで最も外側に位置する環状板で囲まれた面積が、デッキボードの全面積の20〜60%を占めており、しかも、同心円状に配置された複数の環状板の間隔が200mm以下である。このように構成されている本発明の合成樹脂製パレットは、機械的強度、とりわけ荷重が加わった際のたわみが少ない。なお、環状セクションで最も外側に位置する環状板で囲まれた領域の面積が、デッキボードの面積の20〜60%を占めるとは、パレットの縦×横×高さを、L×W×H(mm)とし、最も外側に位置する環状板の直径をR(mm)とした場合、100×π×(R/2)2/(L×W)の値が20〜60となることを意味する。
【0009】
以下本発明を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図4〜6は、従来の合成樹脂製パレットを示す図である。図4は正面図、図5は図4をA−A’で切断し、デッキボードの裏面を見た図、図6は同じくその斜視図である。なお縦×横×高さが、1100mm×1100mm×150mmで、四方差しのものを示した。直線状板4が格子状に交差することにより格子セクション5がデッキボードの一面に配置されているのがわかる。
【0010】
図1〜3は、本発明の合成樹脂製パレットを図であり、図1は正面図、図2は図1をA−A’で切断し、デッキボードの裏面を見た図、図3は同じくその斜視図である。なお、縦×横×高さが、1100mm×1100mm×150mmで四方差しのものを示した。同図で示された本発明の合成樹脂製パレット1のデッキボードは、概ねその中央部を円心とする4条の環状板2が同心円状に配置されて環状セクション3、そして、環状セクション3で最も外側に位置する環状板2の外側には複数の直線状板4が格子状に交差した格子セクション5により構成されている。さらに環状セクション3で最も外側に位置する環状板2で囲まれた面積は、デッキボードの面積の約30%を占めている。さらに、複数の環状板2の間隔は80〜110mmの範囲になっている。
さらに図1〜3で示された合成樹脂製パレット1には同心円状に配置された複数の環状板2の円心に向かって補強板6が複数の環状板2と交差するごとく対角線状に配置されている。
このように、直線状の補強板が複数の環状板と交差するごとく配置されること、さらに好ましくは、図2〜3に示したごとく、同心円状に配置された複数の環状板の円心に向かって補強板が複数の環状板と交差するごとく配置されることにより、パレットの機械的強度、とりわけ荷重が加わった際のたわみが顕著に低減化される。
【0011】
なお、以上の説明では、合成樹脂製パレットとして上部デッキボード、及び下部デッキボードがいずれも天板を備え、デッキボード表面が平滑なものを例示したが、上部デッキボード、及び下部デッキボードのいずれか、あるいはいずれもが天板を備えないものであってもよい。さらに下部デッキボードを有さないものであってもよく、フォーク挿入口は二方差しタイプ、四方差しタイプのいずれであってもよい。ただし、デッキボードが天板を備えないものである場合には、環状板を前記した補強板等により合成樹脂パレット本体に固定しておく必要がある。
【0012】
本発明の合成樹脂製パレットの製造方法としては射出成形やプレス成形が採用可能である。さらに、これらの成形方法においても、パレットを一体的に成形する一体成形法、予め分割成形した部品の分割面を突き合わせ溶着することによって一体のパレットを得る突き合わ溶着成形法のいずれも採用することができる。また本発明の合成樹脂製パレットに用いる合成樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド等溶融成形が可能なものであれば制限なく使用が可能である。さらにリサイクルされた合成樹脂も使用可能である。
【0013】
【実施例】
以下実施例により本発明の合成樹脂製パレットをより詳細に説明する。
[実施例1]
ポリプロピレン(住友化学工業株式会社製 FL851)をプレス成形することにより、図2〜3に示すごとくの形状のパレット部材を2枚製造した。次いでこの2枚のパレット部材を突き合わせて溶着して、縦、横各1100mm、高さ150mm、上下デッキボードの天板の厚み5mm、環状板、直線状板、補強板の厚みが8mmで、最大積載量1tの合成樹脂製パレットを製造した。得られた合成樹脂製パレットをJIS Z 0602に準拠して評価した。この結果を表1に示す。
【0014】
[比較例1]
ポリプロピレン(住友化学工業株式会社製 FL851)をプレス成形することにより、図5〜6に示すごとくの形状のパレット部材を2枚製造した。次いでこの2枚のパレット部材を突き合わせて溶着して、縦、横各1100mm、高さ150mm、上下デッキボードの天板の厚み5mm、環状板、直線状板、補強板の厚みが8mmで、最大積載量1tの合成樹脂製パレットを製造した。得られた合成樹脂製パレットをJIS Z 0602に準拠して評価した。この結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
表1より、本発明で提供される合成樹脂パレットは、従来のものに比較して、たわみ率が少なく、残留たわみも少ないことがわかる。また、落下の衝撃に対する抵抗力に優れていることもわかる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、機械的強度、とりわけ荷重が加わった際のたわみが少ない合成樹脂製パレットが提供される。このような特長を有する本発明の合成樹脂製パレットは流通分野において好適に使用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の合成樹脂製パレットを示す正面図である。
【図2】 本発明の合成樹脂製パレットを示す図であり、図1をA−A’で切断し、デッキボードの裏面を見た図である。
【図3】 本発明の合成樹脂製パレットを示す図であり、図1をA−A’で切断し、デッキボードの裏面を見た斜視図である。
【図4】 従来のの合成樹脂製パレットを示す正面図である。
【図5】 従来の合成樹脂製パレットを示す図であり、図4をB−B’で切断し、デッキボードの裏面を見た図である。
【図6】 従来の合成樹脂製パレットを示す図であり、図4をB−B’で切断し、デッキボードの裏面を見た斜視図。
【符号の説明】
1.合成樹脂製パレット
2.環状板
3.環状セクション
4.直線状板
5.格子セクション
6.補強板
Claims (2)
- 合成樹脂からなる概ね矩形のパレットであって、該パレットの少なくとも一つのデッキボードは、概ねその中央部を円心とし、同心円状に配置された複数の環状板からなる環状セクションと、前記環状セクションのうち最も外側に位置する環状板のさらに外側に配置され複数の直線状板が格子状に交差した格子セクションから構成されており、環状セクションで最も外側に位置する環状板で囲まれた領域の面積が、デッキボードの面積の20〜60%を占めており、しかも、同心円状に配置された複数の環状板の間隔が200mm以下であることを特徴とする合成樹脂製パレット。
- 直線状の補強板が複数の環状板と交差するごとく配置されていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製パレット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064442A JP4222856B2 (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 合成樹脂製パレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064442A JP4222856B2 (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 合成樹脂製パレット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004269002A JP2004269002A (ja) | 2004-09-30 |
JP4222856B2 true JP4222856B2 (ja) | 2009-02-12 |
Family
ID=33125735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003064442A Expired - Fee Related JP4222856B2 (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 合成樹脂製パレット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4222856B2 (ja) |
-
2003
- 2003-03-11 JP JP2003064442A patent/JP4222856B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004269002A (ja) | 2004-09-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8448583B2 (en) | Nestable pallet | |
US7726248B2 (en) | Twin sheet pallet | |
US8291838B2 (en) | Reinforced pallet | |
US20090000527A1 (en) | Three piece welded plastic pallet | |
US7275489B1 (en) | One-way plastic pallet | |
US7735429B2 (en) | Connector for support structures | |
US20070056483A1 (en) | Pallet | |
EP2724956A1 (en) | Stackable lightweight pallet | |
US20150033991A1 (en) | Pallet base and pallet provided with said base | |
MX2012006861A (es) | Tarimas multi-diseño reutilizables y reciclabes. | |
WO2013014223A1 (de) | Transportplatte für sackware | |
JP4222856B2 (ja) | 合成樹脂製パレット | |
JP3518623B2 (ja) | 合成樹脂製一体成形パレット及びその成形方法 | |
JP4931140B2 (ja) | 合成樹脂製パレット | |
US20020104949A1 (en) | Support beam | |
US6669161B2 (en) | Support slat | |
EP1988026B1 (en) | Plastic pallet | |
JP4866657B2 (ja) | 合成樹脂製パレット | |
JPH0547070Y2 (ja) | ||
JP2013244977A (ja) | パレット | |
JP3201581B2 (ja) | スキッドパレット | |
KR100642937B1 (ko) | 철재파렛트 | |
JPH032748B2 (ja) | ||
CN114212347A (zh) | 模压托盘 | |
AU776023B2 (en) | A pallet |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060308 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081104 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |