JP4220303B2 - 投機録画装置、及びそのシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PVR(Personal Video Recorder)、もしくはHDD(Hard Disk Drive) Video Recorderに代表される、デジタル放送およびインターネット等の伝送手段を介してリアルタイムに放送あるいは配信される番組を一旦蓄積して、放送あるいは配信時と非同期に視聴できる機能を有する受信装置に用いられる録画装置に関し、さらに詳述すれば、相互にネットワークで常時接続された受信装置に用いられる録画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図16に、従来の録画装置を備えた受信装置の構造を示す。受信装置1200は、受信器101、番組デコーダ102、UI制御器103、表示器104、入力器105、番組表管理器106、記憶管理器107、追っかけ器108、および、予約録画器109を含む。
受信器101は、電波、電線、および光ファイバーなどを媒体とする伝送路に接続され、同伝送路を介して伝送される番組の情報をリアルタイムに抽出する。番組の情報は、映像、音声、および文字情報で表現される番組の実体と、番組のメタデータである電子番組表などを含む。同時に複数の番組が放送されている伝送路から特定の番組の情報を取り出す場合には、受信器101は、取り出す番組の放送周波数や、同番組を構成するパケットなどの伝送単位を特定するIDなどを指定して、伝送路から配信されているデータに対して所定の復号を行うことによって、所望の番組情報のデジタルデータを抽出する。
【0003】
受信器101は、例えばデジタル放送チューナにおいては、BS/CSチューナモジュールとトランスポートデコーダで構成される。番組デコーダ102は、受信器101または記憶管理器107の出力に含まれる映像、音声、および文字情報などを入力し、デコードを行う。番組デコーダ102は、デジタル放送チューナにおける、MPEG2(Motion Picture Expert Group)デコーダと、BML(Broadcasting Markup Language)ブラウザ等で構成される。
【0004】
ただし、MPEG2は、国際規格であるISO/IEC13818−1,13818−2,13818−3などで定義されており、デジタル映像および音声データの符号化に対して標準的に用いられている。また、BMLは、XML(eXtensible Markup Language)に準拠した、デジタル放送におけるマルチメディア符号化の言語であり、日本のデジタル放送において用いられている。また、BMLは日本の標準規格化団体である電波産業会の規格書ARIB STD−B24で定義されている。
【0005】
ユーザインタフェース(User Interface; 以後、「UI」と略称す)制御器103は、画面の状態遷移を管理することで、ユーザとの対話処理を実現する。UI制御器103は、画面に表示すべき信号を、OSD(On Screen Display)表示と、番組デコーダ102の出力する映像とを合成するなどして出力する。UI制御器103は、さらに、入力器105から入力されるユーザの指示に応じて画面の状態を遷移させて、受信装置1200の状態を遷移させる遷移制御信号Scを生成する。すなわち、UI制御器103は追っかけ器108と予約録画器109とに接続されており、これらの機器を相互に制御し合うことで、状態遷移を実現する。なお、UI制御器103は、OSDの信号を発生させるグラフィックエンジンと、それを制御するコンピュータなどで構成できる。
【0006】
図17に、UI制御器103によって、表示器104に提示される蓄積番組一覧画面の一例を示す。蓄積番組一覧画面は、記憶管理器107に管理されている番組に関する情報を表す複数の行(本例においては、行L221、行L222、行L223、行L224、および行L225の5行)からなる蓄積番組欄IPRを含む。蓄積番組欄IPRの各行は、複数の列(本例においては、列C231、列C232、列C233、および列C234の4列)に、それぞれの行に割り当てられた番組の細目情報が表示される。つまり、列C231には番組毎の録画日時が表示され、列C232には放送チャンネルが表示され、列C233には番組名が表示されている。そして列C234には録画、つまり蓄積された番組のデータを自動消去するか否が表示される。
【0007】
なお、蓄積番組欄IPRの上部には、各列において表示される細目情報を示す番組情報ラベルLIPが配置されている。そして、蓄積番組欄IPRの横には、5つ以上の番組情報を表示させるために、行表示を入れ替えるためのスクロールバー240が配置されている。同図に例示するように、スクロールバー240中には、現時点で蓄積番組欄IPRに表示されている番組情報が記憶管理器107に管理されている全番組情報に対する位置関係を示すポインタPpを表示されている。この結果、蓄積番組欄IPRに現在表示されている以外にも、表示されている番組の上下に蓄積した番組が存在することをユーザは容易に認識できる。
【0008】
自動消去の可否を示す列C234には、録画されている番組が一時保存状態のときは非施錠、永続保存状態の時には施錠の絵柄が表現されている。図17に示す例においては、行L224に表示されている番組「世界自然紀行No.1」が永続保存状態に設定されており、その他の行L221、行L222、行L223、および行L225に表示されている番組は一時保持状態であることが示されている。
【0009】
蓄積番組欄IPRには、放送中の番組を録画しながら、その録画済みの任意の場所を同時に再生する、いわゆる「追っかけ視聴を」行っている番組は表示されない。これは、追っかけ視聴の処理は、追っかけ視聴を実行中の受信機状態でのみ録画済の番組が記憶管理器107に存在するだけではなく、通常の録画などと区別されて記憶管理器107に格納されるからである。後述する「追っかけ状態」が記憶状態の値として管理される。つまり、図17に示す蓄積番組欄IPRを表示する受信機状態では追っかけ状態の番組は存在しない。
【0010】
表示器104は、ユーザへの情報提示を行う出力デバイスである。表示器104は、UI制御器103からの出力をユーザが知覚可能な物理現象に変換して、ユーザに提示する。表示器104は、例えば、CRT(Cathode RayTube)ディスプレイとスピーカで構成される。
【0011】
入力器105は、ユーザによる物理的な操作を入力するデバイスである。入力器105は、リモコンや、キーボード、マウスなどのポインティングデバイス、音声認識デバイスに代表されるヒューマンインタフェースデバイスで構成される。そして、入力器105は、ユーザの操作に基づいて、操作入力信号Soを生成してUI制御器103に出力する。
【0012】
番組表管理器106は、受信器101から出力される番組表の情報を受け取り、番組表のデータベースを生成する。番組表管理106は、デジタル放送チューナにおける、電子番組表(EPG; Electric Program Guide)のデコードプログラムとその実行環境を備えるものであれ良い。
記憶管理器107は、映像データおよび音声データなどから構成される番組データを、1つ以上記憶して、外部からの要求に応じて出力する。なお、番組データの記憶とは、言い換えれば番組の録画である。
【0013】
記憶管理器107には、番組データDpに加えて、記憶した複数の番組データを管理するための番組記憶情報RDpも記憶される。番組記憶情報RDpは、記憶管理器107に番組データDpが記憶されている番組の一覧と、同番組が録画された日時、同番組を配信している放送チャンネル、同番組のタイトル、同番組の記憶状態を示す情報を含む。番組データDpの記憶状態を表す情報は、記憶されている番組のそれぞれに対して、3つの状態を表す値のいずれかを持つ。3つの状態とはすなわち、一時保存状態、永続保存状態、追っかけ状態である。
【0014】
一時保存状態は、記憶管理器107が容量不足の際には、記録されている番組データDpは自動的に消去されることを許容することを表している。永続保存状態は、通常の状態であり、ユーザの明示的な消去操作がない限り永続的に番組データDpが保存されることを表している。そして追っかけ状態は、後述の追っかけ視聴の際に、テンポラリーに作成される番組データであることを表している。
【0015】
追っかけ器108は、受信装置1200において「追っかけ視聴」機能を実現する。ここで、追っかけ視聴について説明する。この機能の目的は、ユーザが現在配信あるいは放送されている番組をリアルタイムに視聴している状況で、トイレ等の理由により席を外すなどして見逃した番組のシーンを、放送に対して非リアルタイムに視聴することに代表される状態を提供することである。
【0016】
追っかけ視聴するためには、ユーザは席を立つ際に、先ずリモコンなどで実現された入力器105の「ポーズ」ボタンを押して、視聴中の番組の録画を開始させる。しばらく経過し、ユーザが席に戻ってきた際に、入力器105の「追っかけ再生」ボタンを押すと、先ほど「ポーズ」ボタンを押した時間のところから録画された番組が再生される。この際、現在録画さらにシーンの再生中のために表示器104に提示して視聴できないシーンの録画と、離席中に録画された番組の再生とが同時に行われる。
【0017】
受信装置1200における追っかけ視聴動作について説明する。追っかけ視聴は、追っかけ器108が、記憶管理器107、番組デコーダ102、およびUI制御器103を制御することによって実現される。予約録画器109は、番組の録画予約を管理して、予約どおりに録画を実行させる。予約録画器109は、番組表管理器106から入力される番組表情報IPおよび入力器105から入力される操作信号Soに基づいて、録画すべき番組を特定するための番組特定情報IPTRを生成する。
番組特定情報IPTRには、例えば、録画する番組の開始日時(以降、「録画番組開始時刻TSS」と称す)と、終了日時(以降、「録画番組終了時刻TTS」と称す)と、放送チャンネル(以降、「録画番組放送チャンネルCB」と称す)とを示す情報とが含まれる。
【0018】
予約録画器109は、現在の日時(以降、「現在時刻TC」と称す)と保持した番組特定情報IPTRが示す録画番組開始時刻TSSとを比較して、両者が一致した場合に、受信器101に対しては録画番組放送チャンネルCBが示す放送チャンネルが配信(放送)している放送データを受信するように受信器101に要求し、記憶管理器107に対しては受信器101が出力する番組データDpを記録格納させる。この追っかけ視聴動作に関しては、後ほど図19を参照して、詳しく説明する。
【0019】
次に、図18を参照して、従来の技術における受信装置における、自動削除録画について説明する。自動削除録画とは、録画を実行する際に、録画する番組のデータの格納に必要な空き領域を、記憶管理器107内に自動で確保する機能を言う。具体的には、記憶管理器107において、これから実行する録画に必要な空き領域が不足している場合には、記憶管理器107に既に記録されている番組データDpを自動で1つ以上削除する。
【0020】
つまり、自動削除録画は、既に記憶管理器107に1つ以上の番組データDpが格納された状態で、さらに少なくとも1つの番組の録画が指示された場合に有効となる機能である。このような状態において、番組録画が指示された時点で、自動削除録画機能が開始する。
【0021】
そして、ステップS501において、予約録画器109は、番組特定情報IPTRに基づいて、現在時刻TCと録画番組開始時刻TSSとを比較して、予約録画開始時刻に到っているか否かを判断する。そして、現在時刻TCが録画番組開始時刻TSSに到るまで、予約録画器109は本ステップの処理を繰り返し、現在時刻TCが録画番組開始時刻TSSと同一になった時点で、処理は次のステップS1301に進む。
【0022】
ステップS1301において、記憶管理器107は、格納している番組データDpの内で一時保存状態のものの一部もしくは全てを削除して、予約録画器109が録画を指示している番組データDpが格納できるだけの空き領域を確保する。ただし、録画指示されている番組データの格納に十分な空き領域が記憶管理器107内に確保できている場合には、番組データDpの削除は実行されない。また、一時保存状態の番組データDpの、どれを優先的に削除するかの選択基準は、例えば、録画日時の古い順番に選択したり、既に再生されたものを優先的選択するなどの、ユーザの好みを考慮して任意に定められる。本ステップにおける処理の後に、処理は次のステップS510に進む。
【0023】
ステップS510において、記憶管理器107は、新規録画ファイルを作成さる。新規録画ファイルとは、予約録画器109が録画しようとしている番組を格納するデータ領域である。そして、処理は次のステップS505に進む。
【0024】
ステップS505において、予約されていた番組の録画が開始される。すなわち、予約録画器109が受信すべき放送チャンネルで(録画番組放送チャンネルCB)を受信器101に指示することで、受信器101から記憶管理器107へ記憶すべき番組のデータを出力させ、次に記憶管理器107に受信器101の出力を記憶するように指示することによって予約録画が開始される。
【0025】
次に、図19を参照して、追っかけ視聴処理について説明する。追っかけ視聴は、録画と再生の同時実行により実現される機能である。よって、追っかけ視聴する番組が既に録画開始された状態で、ユーザが入力器105のポーズボタンを押すことで追っかけ視聴動作は開始される。
【0026】
よって、ステップS701において、ユーザによるポーズ指示が入力されているか否かが判断される。なお、ユーザのポーズ指示はユーザ入力信号Soとして入力器105から出力された後、UI制御器103を経由して、追っかけ器108に通知される。追っかけ器108は、ユーザが入力器105のポーズボタンを押すまで、本ステップの処理を繰り返す。そして、ユーザがポーズボタンを押した時点で、ポーズ指示が検出されて、処理は次のステップS702に進む。
【0027】
ステップS702において、追っかけ器108は、記憶管理器107に新規の録画ファイルを生成させる。この新規録画ファイルが、後述の追っかけ処理に供される。そして、処理は次のステップS703に進む。
【0028】
ステップS703において、追っかけ器108によって、ステップS702で作成された録画ファイルに対して現在視聴中の番組の番組データDpの録画が開始される。この録画ファイルを利用して、追っかけ再生開始時には、本ステップで録画が開始された時点まで時間を遡っての再生が可能である。このように、追っかけ器108は、番組を認識せずに動作する。そのため、たとえば、長時間に渡ってポーズ指示をしていると、異なる2つの番組にまたがって追っかけ処理がされてしまう。そして、処理は次のステップS704に進む。
【0029】
ステップS704において、ユーザによる追っかけ再生指示が入力されているか否かが判断される。つまり、ユーザが入力器105の追っかけ再生ボタンを押すまで、処理は本ステップS704に留まり、追っかけ再生ボタンが押された時点で処理は次のステップS705に進む。
【0030】
ステップS705において、ステップS703で録画開始された新規録画ファイルを最初からの再生を開始する。つまり、ステップS704でユーザが追っかけ再生ボタンを押した時点から、ステップS701でのユーザのポーズボタン操作に応答してステップS703で録画を開始した時点まで時間を遡って再生が開始される。なお、この時点で、1つ録画ファイルに対する、ステップS703で開始された録画と、ステップS705で開始された再生との同時平行処理が開始される。そして、処理は次のステップS706に進む。
【0031】
ステップS706において、ユーザによる追っかけ終了指示が入力されているか否かが判断される。つまり、ユーザが入力器105の追っかけ終了ボタンを押していれば、処理はステップS707へ進み、追っかけ終了ボタンを押していなければ処理はステップS708に進む。なお、追っかけ終了ボタンは、実行中の追っかけ処理の終了を指示する命令信号を発する機能を有している。
【0032】
ステップS707において、追っかけ器108によって現在実行中の追っかけ視聴における追っかけ再生処理が強制的に終了される。そして、処理は次のステップS1401に進む。
【0033】
ステップS1401において、追っかけ器108によって、現在実行中の追っかけ視聴における録画処理が強制的に終了される。そして、処理は次のステップS1402へ進む。
【0034】
ステップS1402において、ステップS702で生成されて、その後に番組データが記録および読み出しされた録画ファイルが削除される。そして、処理は終了する。
【0035】
ステップS708においては、ステップS705で開始した追っかけ再生が既に完了しているか否かが判断される。完了していないと判断される場合、処理は上述のステップS706に戻る。一方、完了していると判断される場合、上述のステップS1402に進み、追っかけ再生の完了している録画ファイルが削除される。このように、従来の装置においては、再生しているシーンから録画しているシーンまでの間の期間のみを録画ファイルとして保存している。例えば、録画ファイルは、いわゆる「リングバッファ」と呼ばれるデータ構造で管理されれば良い。
【0036】
リングバッファを用いれば、録画ファイルの大きさが、ある一定サイズ以上にならないように制約することが容易に実現できる。そのため、記憶管理器107に用いられるHDDの容量をいたずらに圧迫することが無い。再生しているファイル位置が、録画しているファイル位置に追いついた場合には、録画ファイルのサイズが0となる。結果、ステップS707における再生終了処理と、ステップS1401における録画終了処理に相当する処理が自動的に実行されるために、ステップS707およびS1401が不要となる。
【0037】
再生位置が録画ファイルに追いつく、つまり録画ファイルの最終端部を再生するようになるのは、早送り再生が行われた場合や、録画を行っている番組を受信する受信器のリソースが別の予約録画によって剥奪されて、現行録画が中断される場合などが考えられる。
【0038】
上記フローチャートでは、ポーズボタンにより録画開始を指定したが、ポーズボタンを押さなくても電源ON時には常に一定時間遡った時間分を録画させておくモードを搭載されるものもある。また、ここでは追っかけ再生ボタンを押すと、録画の先頭まで戻る代わりに所定の時間だけ戻り、追っかけ再生ボタンを連打するなどして所定の時間分段階的に遡るように構成されるものもある。
【0039】
【特許文献1】
特開2000−13708号公報
【特許文献2】
特開2001−209660号公報
【特許文献3】
特開2002−77755号公報
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の受信装置においては、以下に述べる操作性および機能性の問題がある。先ず、操作性に関して、録画番組の予約作業が挙げられる。つまり、録画番組を予約操作する際に、電子番組表を利用したとしても、番組の録画予約を明示的に行う必要があり煩雑である。さらに、番組が放送される前に、どの番組が予約録画に値するかを事前に検討する必要がある。それゆえ、放送後に、他の人より視聴に値すると知らされても、その時点では録画出来ないので、すでに視聴することは不可能である。また、機能性に関しては、予約録画を行っていない番組に対する追っかけ録画は、視聴を開始後にポーズボタンを押した時点までしか遡れない。つまり、番組を途中まで視聴した時点で、その番組の全体を録画しようと思っても、番組の開始時に録画開始操作なしでは不可能である。
また、上述の自動削除録画機能によって、一時保存状態の番組データDpの一部もしくは全てを削除することによって、記憶管理器107に十分な空き領域が確保出来ない場合は、所望の番組を録画することができない。一方、十分な空き領域が確保されて、新たな番組を録画できる場合でも、ユーザにとっては、新たに録画された番組よりも削除された一次保存状態の番組の方が好ましい場合には、不都合である。ましてや、削除された番組データが一度も再生視聴されていない場合は、さらに不都合である。この観点により、記憶管理器107に保存されて番組データを出来るだけ削除せずに、新たな番組が録画できることが望ましい。
よって、本発明は、ユーザからの明示的な録画指示が無い場合でも、視聴や録画の履歴などから録画すべき番組を自動的に選択する投機的な録画を行う投機的録画機能装置を提供することを目的とする。さらに、既に録画されている番組データを出来るだけ削除することなく、新たな番組録画に対する領域を投機的に確保する投機的録画機能装置を提供することを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、1つ以上の番組録画装置とネットワーク接続された投機録画装置であって、
前記番組録画装置と通信を行なう通信手段と、
ユーザの操作に基づいてユーザの番組視聴の嗜好を表すユーザプロファイルを抽出するプロファイル抽出手段と、
番組の属性を得る番組表管理手段と、
前記ユーザプロファイルと前記番組の属性に基づいて投機録画すべき番組を選択する投機選択手段と、
番組データを蓄積する記憶管理手段と、
前記記憶管理手段に前記投機録画すべき番組の番組データを蓄積するための空き容量があるか否かを判断する投機録画管理手段と、
前記投機録画管理手段によって空き容量がないと判断された場合に、前記投機録画すべき番組の予約録画を依頼するための依頼情報を生成して、前記依頼情報を前記通信手段によって前記番組録画装置へ送信する投機録画依頼手段と、を備え、
前記通信手段は、前記番組録画装置が前記番組録画装置自身の空き容量及び前記予約録画の重要度に基づいて判断した予約成功又は予約失敗の予約判定結果を前記番組録画装置から受信し、
前記投機録画依頼手段は、前記予約成功の予約判定結果に基づいて、前記予約録画を代行する番組録画装置の情報を含む代行投機録画予約情報を生成する、ことを特徴とする。
【0042】
第2の発明は、第1の発明において、ユーザの録画開始要求と再生開始要求に基づいて、現在放送中の番組の前記録画開始要求時のタイミングから番組の末尾までをファイルへ蓄積する処理を開始した後に、前記再生開始要求時のタイミングで前記ファイルの再生を開始する追っかけ手段を更に備え、
前記追っかけ手段は、前記通信手段を介して前記番組録画装置に前記現在放送中の番組の録画データがあるか否かを検索し、前記録画データがある場合は、前記ファイルの再生前に、前記録画データの先頭から前記録画開始要求時のタイミングまでの録画データを再生する、ことを特徴とする。
【0043】
第3の発明は、投機録画装置と番組録画装置とがネットワーク接続されてなるシステムであって、
前記投機録画装置は、
前記番組録画装置と通信を行なう第1の通信手段と、
ユーザの操作に基づいてユーザの番組視聴の嗜好を表すユーザプロファイルを抽出するプロファイル抽出手段と、
番組の属性を得る番組表管理手段と、
前記ユーザプロファイルと前記番組の属性に基づいて投機録画すべき番組を選択する投機選択手段と、
番組データを蓄積する第1の記憶管理手段と、
前記第1の記憶管理手段に前記投機録画の番組データを蓄積するための空き容量があるか否かを判断する投機録画管理手段と、
前記投機録画管理手段によって空き容量がないと判断された場合に、前記投機録画すべき番組の予約録画を依頼するための依頼情報を生成して、前記依頼情報を前記第1の通信手段によって前記番組録画装置へ送信する投機録画依頼手段と、を備え、
前記番組録画装置は、
前記依頼情報を受信する第2の通信手段と、
番組データを蓄積する第2の記憶管理手段と、
前記第2の記憶管理手段に前記予約録画で得られる番組データを蓄積するための空き容量があるか否か、及び、前記依頼情報により依頼された前記予約録画の重要度に基づいて、前記予約録画を実行するか否かを判断する判断手段と、を備え、
前記第2の通信手段は、前記判断手段によって前記予約録画を実行すると判断された場合に予約成功を示す予約判定結果を前記投機録画装置へ送信し、前記判断手段によって前記予約録画を実行しないと判断された場合に予約失敗を示す予約判定結果を前記投機録画装置へ送信し、
前記第1の通信手段は、予約成功又は予約失敗の前記予約判定結果を前記番組録画装置から受信し、
前記投機録画依頼手段は、前記第1の通信手段によって予約成功の前記予約判定結果が受信された場合に、前記予約録画を代行する前記番組録画装置の情報を含む代行投機録画予約情報を生成する、ことを特徴とする。
【0048】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明にかかる投機録画装置の基本的概念について説明する。本発明においては、ユーザからの明示的な録画指示が無い場合でも、ユーザの視聴や録画の履歴などに基づいてユーザの嗜好を推定し、その推定に従い録画すべき番組を自動的に選択する機能が提供される。その為に、ユーザが録画を欲するであろう番組を自動的に録画する録画装置、あるいはそのような録画装置を組み込んだ受信装置自身が番組を選択して録画する機能である投機録画を実現する。録画装置による選択は、必ずしもユーザの欲求と適合するわけではなく、その結果なされた録画は無駄な録画となる事もあり「賭けごと」として側面もある。この意味において、本発明によって推定されるユーザの嗜好に基づいて所定の番組を録画する機能を「投機録画」を呼称するものである。なお、「投機」は、高性能マイクロプロセッサにおいて、分岐することを予測し、後続の分岐先の命令の読み込みや実行を分岐命令と平行もしくは先行して行うことで、全体の処理速度を確率的に高速化する「分岐予測」などの「投機実行」と呼ばれる概念に準じて規定されるものである。
【0049】
(第1の実施の形態)
図1、図2、図3、図4、および図5を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置について説明する。
図1に示すように、本実施の形態にかかる受信装置1200aは、上述の従来の1200に、プロファイル抽出器110、投機選択器111、および投機録画管理器112が追加された構成を有している。プロファイル抽出器110は、UI制御器103に接続されて、UI制御器103から出力される遷移制御信号Scの状態および、ユーザの入力器105の操作状況(ユーザの入力)を逐次監視する。そして、監視した操作状況に基づいて、ユーザ嗜好を特徴付ける情報を抽出して、ユーザプロファイルPuを生成する。なお、プロファイル抽出器110は、一旦作成したユーザプロファイルPuを監視状況に応じて、逐次更新する。
【0050】
ユーザプロファイルPuとは、ユーザの嗜好を直接的間接的に表すデータの集合である。例えば、リアルタイムに放送される特定の番組を繰り返し視聴しているとか、一時保存状態で録画された番組のうちのどれを永続的に保存させたか、一時保存状態で録画された番組のうちのどれを視聴したかあるいは視聴せずに自動削除されたかなどを統計処理などで得られるユーザ毎の好みを表す情報の集合である。このようなユーザプロファイルとして種々なモデルやデータ構造が適用可能である。
【0051】
投機選択器111は、プロファイル抽出器110から出力されるユーザプロファイルPuに基づいて、番組表管理器106から出力される番組表情報IPに示される番組から、ユーザが視聴を希望すると判断されて投機的に録画すべき番組の候補を選択して、投機録画候補番組リストL2Sを生成する。
【0052】
投機録画管理器112は、投機選択器111から出力される投機録画候補番組リストLSに基づいて、記憶管理器107に対して、同投機録画候補番組リストLSにあげられている投機録画対象番組の放送開始時間順番に録画を指示する。
【0053】
上述の受信装置1200aに関して、その特徴であるユーザプロファイルPuの生成、投機録画予約(投機録画候補番組リストLS生成)を重点に、投機録画動作に関して、それぞれ、図2、図3、および図4を参照して詳細に説明する。
【0054】
先ず、図2を参照して、受信装置1200aにおけるユーザプロファイルの生成および更新について説明する。上述のように、ユーザプロファイルPuは、ユーザによる入力器105の操作に基づいて抽出されたユーザの番組に対する嗜好を特徴づける情報の集合である。つまり、ユーザが入力器105を操作した時点でユーザプロファイル生成が開始される。
【0055】
つまり、ステップS301において、操作信号Soに基づいて、ユーザが入力器105を操作した否かが判断される。ユーザによる操作が検出されるまで、本ステップにおける判断処理を繰り返し、ユーザによる操作が検出された時点で、処理は次のステップS302に進む。
【0056】
ステップS302において、UI制御器103は、操作信号Soに基づいて、ユーザの操作内容を検出して、遷移制御信号Scを生成する。そして、処理は、次のステップS303に進む。
【0057】
ステップS303において、プロファイル抽出器110は、遷移制御信号Scに基づいて、ユーザ嗜好を特徴付ける操作を抽出する。具体的な選択については前述した通りである。そして、処理は、次のステップS304に進む。
【0058】
ステップS304において、プロファイル抽出器110は、ステップS303において抽出したユーザ嗜好特徴操作に基づいて、ユーザプロファイルPuを作成あるいは更新する。
【0059】
次に図3を参照して、プロファイル抽出器110、投機選択器111、投機録画管理器112、および予約録画器109が主になって実行される投機録画予約ルーチンについて説明する。投機録画予約は、受信装置1200aが稼働中であれば、随時起動して、以下に述べる処理が実行される。
まず、ステップS401において、投機選択器111によって、番組表管理106の保持する番組表情報IPに記載されている番組が1つ選択される。同時に選択された番組の属性も取得される。番組の属性(以降、「番組属性」)とは、電子番組表と同時に伝送されるもので、番組のタイトルや、出演者、ジャンル、番組のシリーズなどである。なお、番組属性は、電子番組表以外の情報源から入手しても良く、例えば通信回線経由で入手しても良い。そして、処理は次のステップS402に進む。
【0060】
ステップS402において、投機選択器111によって、ステップS401で選択された番組の番組属性と、プロファイル抽出器110の保持するユーザプロファイルPuとが照合される。そして、照合された番組属性とユーザプロファイルPuとの適合度合いに基づいて、選択した番組の投機録画すべき度合いが採点されて、投機得点Psが生成される。投機得点Psは、適合度合いが増すにつれ増加するものとする。なお、投機選択器111は、本ステップで求めた各番組に対する投機得点Psを一時的に記憶する。そして、処理は次のステップS403に進む。
【0061】
ステップS403において、番組表情報IPに記載されている番組のすべてが選択(ステップS401)されたか否かが判断される。Noの場合は、上述のステップS401およびS402における処理が繰り返されて、番組表情報IPに記載されている番組のそれぞれに対して投機得点Psが順次採点される。そして、番組表情報IPに記載されている全ての番組について投機得点Psが採点された時点で、本ステップにおいてYesと判断されて、処理は次のステップS404に進む。このようにして、投機選択器111は、各番組に対する投機得点Psの全てを投機得点PsAとして一時的に記憶する。
【0062】
ステップS404において、投機選択器111によって、電子番組表上で番組が存在する時間帯が選択される。時間帯の選択範囲は、番組の編成の粒度で良い。例えば、番組編成の最小単位が毎正時と毎30分とすると、30分単位の粒度で時間帯を選択すれば良い。そして、処理は次のステップS405に進む。
【0063】
ステップS405において、投機選択器111によって、ステップS404において選択された時間帯毎に、その時間帯に含まれる番組中で、その投機得点Psが最大の番組が選択される。そして、処理は次のステップS406に進む。
【0064】
ステップS406において、投機録画候補番組リストLSが投機選択器111から投機録画管理器112に出力される。投機録画候補番組リストLS(投機録画候補番組リストLSは、具体的には、ステップS405で選択され番組の開始日時、終了日時、放送チャンネル、および投機得点Psを含む。)そして、投機録画管理器112は、投機選択器111から入力された投機録画候補番組リストLSに基づいて、投機録画指示情報IRsを生成して、予約録画器109に出力する。投機録画指示情報IRsは、投機録画候補番組リストLSに含まれる開始日時、終了日時、放送チャンネル、および投機得点Psの内、開始日時、終了日時、および放送チャンネルを含む。予約録画器109によって、投機録画指示情報IRsに基づく、投機録画予約が設定される。そして、処理は次のステップS407に進む。
【0065】
ステップS407において、全ての時間帯が選択されたか否かが判断される。Noの場合は、上述のステップS404、S405、およびS406における処理が繰り返されて、前回と異なる時間帯における最大投機得点投機得点PSmax(tz)を有する番組が投機録画予約される。そして、全ての時間帯(tz)に対して、投機録画予約された時点で、本ステップにおいてYesと判断されて、本投機録画予約ルーチンが終了される。
【0066】
次に図4を参照して、記憶管理器107および投機録画管理器112が主になって実行される投機録画実行ルーチンについて説明する。本投機録画実行ルーチンは、上述の投機録画予約ルーチンによって、投機録画が予約されていることが前提である。よって、まず、ステップS501において、現在時刻Tcが上述のステップS406において、予約録画が設定された番組毎の録画開始時刻Trの何れかと一致しているか否かが判断される。Yesと判断されるまで本ステップの処理を繰り返した後に、処理は次のステップS502に進む。
【0067】
ステップS502において、ステップS501で録画開始時刻Trであると検出された現在時刻Tcに対して録画設定されている番組が、上述のステップS406で投機録画予約されたものであるか否かが判断される。録画開始時刻Trに対して、通常の録画予約されている場合に、処理はステップS503に進む。なお、「通常の録画予約」とは、ユーザが番組表から、選択して読みとった番組の放送日時とチャンネルを入力するなどによって、行われる予約操作を表す。このとき、ユーザ自身が特定の番組を録画したい明示的な要求に基づく操作により、番組が選択されたことを意味する。
【0068】
Yes、つまり録画開始時刻Trに対して、投機録画予約されている場合に、処理はステップS506に進む。なお、投機録画であるか否かの判断は、好ましくは投機録画管理器112によって行われる。つまり、上述のステップS406において、投機録画管理器112が予約録画器109に出力する投機録画指示情報IRsに、投機録画であることを表すビットをさらに含ませることによって、予約録画器109が投機録画か否かを容易に判断出来る。
【0069】
ステップS503において、投機録画管理器112によって、受信機の現在のリソース状態で、録画開始時刻Trを迎えた通常の予約録画の実行が可能か否かが判断される。そして、現在のリソース状態において、当該予約録画の実行が不可である場合には、実行中の投機録画があればその実行を中止することが決定される。つまり、本ステップにおいては、受信装置1200aのリソース状態に基づいて、通常の予約録画を実行するために、実行中の投機録画の中止の要否が判断される。そして、実行中の投機録画の中止が必要と判断される場合、処理は次のステップS504に進む。なお、受信装置のリソースとは、受信手段全体の性能、機能を受信機の仮想的な構成要素と見なしたものである。例えば、受信手段が同時に1番組しか受信出来ないのであれば、投機録画と、通常の予約録画とを同時に実行出来ない。あるいは、HDDなどで構成される記憶管理手段の単位時間あたりのデータの入出力の能力が不足しているため、複数の録画が同時に実行出来ない事態もリソースの制約である。
【0070】
ステップS504において、投機録画管理器112によって、実行中の投機録画が中止される。これは、ステップS503で現在実行中の投機録画を中止しなければ、通常の予約録画が成功しないと判断されたので、実行中の投機録画を強制終了させることによってリソース状態の回復をはかるものである。そして、処理は次のステップS505に進む。
【0071】
一方、上述のステップS503においてNo、つまり、現在のリソース状態で予約録画の実行が可能な場合は、処理は上述のステップS503をスキップしてステップS505に進む。
【0072】
上述のステップS502において投機録画と判断された場合には、ステップS506において、投機録画管理器112によって、ステップS502におけるのと同様に、受信装置1200aの現在のリソースの状態において、録画開始時刻Trを迎えた投機録画が実行可能か否かが判断される。例えば、受信器101が一度に1つの番組しか受信出来ない場合、受信器101がリアルタイムの放送視聴や通常の予約録画などにより、投機録画用に使用できない状況であれば、リソースの制約上投機録画が実行出来ない。実行可能であれば、Yesと判断されて、処理は次のステップS507に進む。
【0073】
ステップS507において、投機録画管理器112により、記憶管理器107に蓄積された番組データを投機得点Psの小さい順に並べたリストが作成される。このリストにおいて上位に位置する番組データは、必要があれば、他の番組データより優先的に消去してもよいと見なすことができる。この意味において、投機録画管理器112は、本ステップにおいて、消去候補番組データリストを生成していると言える。
【0074】
本実施の形態においては、この消去候補番組データリストは、予約録画器109に番組の投機録画に十分な格納領域が無い場合に、既に格納されている番組データを所定の条件に従う優先順位で消去することによって、これから行う投機録画に必要な格納領域を確保するために利用される。この目的を満たすために、本ステップにおいては、消去候補番組データリストに掲載される番組数は、それらの番組データの合計が、録画開始時刻Trに到達した投機録画番組のデータが記憶管理器107に占めるであろう領域の大きさより所定量を越えるように決められる。この所定量とは、予約された番組をもれなく録画するために、記憶管理器107の動作特性などを考慮して定められる任意の値である。消去候補番組データリスト生成の際に利用された、番組の投機得点Psは記憶管理器107の各番組属性として保存しておいて用いても良いし、投機録画管理器112が蓄積済みの投機録画の番組に対しても一括で管理するようにしても良い。
【0075】
ステップS508において、投機録画管理器112によって、消去候補番組データリストに記載されている全ての番組データの投機得点Psが投機録画すべき番組の投機得点Psより大きいか否かが判断される。なお、消去候補番組データリストに記載されている番組データの総量は、投機録画すべき番組のデータの格納に必要な容量であることは上述のとおりである。Yesと判断される場合、処理は次のステップS509に進む。
【0076】
ステップS509において、投機録画管理器112によって、消去候補番組データリストに記載されている全ての番組データが削除される。この結果、投機録画すべき番組が格納可能となるだけの空き領域が作られる。そして、処理は次のステップS510に進む。
【0077】
ステップS510において、新規の録画ファイルが記憶管理器107に作成される。このファイルが、投機録画データの一時保存状態に設定される。そして、処理は次のステップS505に進む。
【0078】
ステップS505において、予約録画器109によって、録画開始時刻Trに達した番組の録画を開始する。そして処理を終了する。
【0079】
なお、リソース状態から投機録画が可能でないと判断される場合は、上述のステップS506でNoと判断されて、上述のステップS507、S507、S508、S509、S510、およびS505の処理をスキップして、本ルーチンは終了される。これは、リアルタイムの放送視聴や通常の予約録画などのユーザの明示的な要求に基づく操作によって起動される機能を、ユーザの明示的な意図によらない受信装置1200による投機録画により妨げるべきではないとの判断に基づくものである。なお、ステップS503において、Yesと判断された際に、ステップS504において実行中の投機録画が中止させられるのも同じ判断によるものである。
【0080】
なお、本実施の形態においては、ステップS508で、消去候補番組データリストに記載されている全ての番組の投機得点Psdが、投機録画すべき番組データの投機得点Psrより小さいことを条件に、消去候補番組データを全て消去して投機録画データの格納領域を確保している。しかしながら、消去候補番組データの内で、その投機得点Psrが投機録画すべき番組データの投機得点Psdより小さいもののみを消去して、投機録画すべき番組の一部分のみを可能なだけ録画しても良い。
【0081】
なお、投機録画を開始する(S505)前に、投機録画の全てを格納可能なだけの空き領域を確保する(S509)代わりに、記憶管理器107における領域が不足するたびに、消去候補番組データリストに記載の番組の中で投機得点Psdが小さい方から随時削除するように構成することも容易である。この場合、投機録画が何らかの要因で中断されるような異常時であっても、記憶管理器107に既に格納されている番組データは、投機録画が中断されるまでに必要とされる最小領域に相当する分のみが消去される。結果、投機録画の中断と言う異常事態が生じた場合には、消去する必要のなかった既存の番組データが保存されたままであるので、記憶管理器107が格納できる最大限の量の投機録画番組データを保持することが出来る。また、記憶管理器107に投機録画に十分な記憶領域が確保されている場合には、上述のステップS507、S508、およびS510の処理を省略するように構成しても良い。なお、異常事態とは、停電やユーザによる突然の視聴や録画、操作などが考えられる。
【0082】
上述のように、本実施の形態においては、受信装置1200aの動作を妨げない範囲で、ユーザが録画を欲するであろう番組を自動的に録画する。録画した番組のファイルは一時保存状態になっており、次回の投機録画により、ユーザがより欲するであろう(投機得点Psが高い)番組データに、容量の許す範囲で随時置き換えられていく。このように、ユーザが録画を欲するであろう番組を、受信装置が勝手に録画する機能である「投機録画」が実現される。これにより、ユーザが明示的な録画予約操作を行わなくても高い確率で所望の番組が録画される。
【0083】
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態にかかる受信装置1200aに、ユーザの指示に基づいて、投機録画された番組データを永続的に保存する機能を付与したものである。通常の投機録画された番組データは次回以降の投機録画により自動的に消去される可能性が有るが、本実施の形態にかかる永続的保存とは、別の投機録画によって消去されないように保護されることを言う。
なお、本実施の形態にかかる受信装置1200bは、図1に示した受信装置1200aと基本的に同様に構成されるが、新たに投機録画された番組データの永続保存機能が付与されている。よって、冗長を避けるために本実施の形態にかかる受信装置1200bの構成についての説明を省くと共に、投機録画データの永続保存機能についてのみ図5を参照して説明する。
【0084】
図5に、本実施の形態にかかる受信装置1200bによって実施される投機録画データの永続保存ルーチンの詳細を示す。上述のステップS505において開始した投機録画が終了した後に、本ルーチンが開始する。
まず、ステップS601において、図17に例示した蓄積内容確認画面が表示器104に表示される。ユーザは、入力器105を操作して、表示器104に表示された蓄積内容確認画面に表示される番組データの一つを選択することが可能となる。そして、処理は次のステップS602に進む。
【0085】
ステップS602において、操作信号Soに基づいて、ユーザが記憶管理器107に蓄積されている番組データの何れかを選択したか否かが判断される。ユーザが、番組データを選択した時点でYesと判断されて、処理は次のステップS603に進む。
【0086】
ステップS603において、ステップS602で選択された番組データが永続保存状態であるか否かが判断される。当該番組データが、既に永続保存状態であれば、処理はステップS604へ進む。それ以外の場合、すなわち番組データが一時保存状態の場合、処理はステップS605へ進む。
【0087】
ステップS604において、ステップS602選択した番組を、現在の一時保存状態から永続保存状態に変更する。そして本ルーチンを終了する。
【0088】
ステップS605において、ステップS602選択した番組を、現在の永続保存状態から一時保存状態に変更する。そして本ルーチンを終了する。
【0089】
このように、本実施の形態においては、投機録画された番組データを永続的に保存するだけでなく、ユーザが指定した投機録画された番組データを、通常の予約録画した番組と同等に扱うように変更する。この様に投機録画の永続状態を、通常の予約録画と同じ状態にすることで、特別な状態を設ける必要が無い。結果、画面表示やGUI(Graphic User Interface)も複雑にする必要が無い。また、一旦永続状態になった番組データを、意識せずに通常の予約録画した番組データと同一に扱うことが出来き、ユーザの利便性が向上する。このように、投機録画が行なわれた番組データを、ユーザの操作によって永続的に保存する機能が実現される。
【0090】
(第3の実施の形態)
本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態にかかる受信装置1200aに、追っかけ機能を付加したものである。本実施の形態にかかる受信装置1200cにおいては、追っかけ視聴で録画した番組データ(ファイル)は追っかけ視聴終了後も一時保存状態で保存される。さらに、番組放送が完了する前に追っかけ再生が終了されても、当該番組の先頭から末尾までの全体を録画した番組データが保存される。結果、番組が画面に映っていたものの実際にはユーザが見ていなかった場合などに再度視聴出来る。また、当初は録画するつもりがなかったが、実際に視聴してみて録画して保存しておきたいと思い直した場合に、永続保存状態に変更することで、すぐさま番組全体を永続的に保存可能になる。
【0091】
本実施の形態にかかる受信装置1200cは、図1に示す受信装置1200aと基本的に同様に構成されるが、新たに永続保存対応の追っかけ録画機能が付与されている。よって、冗長を避けるために本実施の形態にかかる受信装置1200cの構成についての説明を省くと共に、永続保存対応の追っかけ録画機能についてのみ図6を参照して説明する。
【0092】
図6に、本実施の形態にかかる受信装置1200cによって実施される永続保存対応の追っかけ録画ルーチンの詳細を示す。本実施の形態にかかる追っかけ録画ルーチンは、既に図19を参照して説明した従来の技術における追っかけ再生ルーチンにおいて、ステップS1401およびS1402がそれぞれステップS709およびS710に置き換えられていると共に、ステップS708でNoと判断された場合、処理はステップS706に戻る。ステップS701からステップS707およびステップS708に至るまでの処理は、既に図19を参照して説明したとおりであるので、ステップS707以降およびステップS708以降の処理について説明する。
【0093】
ステップS707においては、ステップS706におけるユーザの追っかけ終了指示検出に応答して、ステップS705で開始した番組データの追っかけ再生が終了される。そして、処理はステップS709に進む。
【0094】
ステップS708において、ユーザによる追っかけ(録画)処理終了指示が検出されていない状態で、ステップS704で開始した追っかけ録画番組の再生が終了しているか否かが判断される。再生が終了していない場合はNoと判断されて、処理は上述のステップS706に戻る。一方、再生が終了している場合はYesと判断されて、処理はステップS709に進む。
【0095】
ステップS709において、ステップS703で開始した追っかけ録画が既に終了しているか否かが判断される。追っかけ再生が、ユーザの指示に基づいて強制的に終了させられた(ステップS707)後に、または、自然に終了した(ステップS708)後に、Yesと判断されて、処理は次のステップS710に進む。
【0096】
ステップS710において、再生が終了した追っかけ録画番組データ(ファイル)の保存状態が一時保存状態に変更される。なお、図19に示した、従来の技術においては、ステップS707に続いてステップS1401において、追っかけ録画も強制的に終了される。しかしながら、本実施の形態においては、ステップS709およびステップS710の処理によって、番組が終了するまで追っかけ録画が継続されるので、後日改めて番組全体を視聴することができる。
【0097】
なお、図6には明記していないが、本実施の形態においては、番組の放送(配信)の終了と共に追っかけ録画も終了される。これは、従来の技術に関して図14に示したステップS703における処理に関して説明したように、追っかけ録画の開始にあたって番組の最後で録画を終了させるように予め設定されているからである。
【0098】
録画終了後も、従来技術におけるステップS1402でのファイルの削除が行われず、ステップS710で一時保存状態に変更されてファイルは記憶管理器107に保存される。また、一時保存状態で残されたファイルは、図5を参照して説明したように、ユーザの操作によって永続保存状態に変更することで、以降の投機的録画処理の際に自動的に削除されることは無い。
【0099】
なお、ステップS701による検出されるユーザのポーズボタン操作に応答して、ステップS702で追っかけ録画を開始させるように構成する代わりに、常に追っかけ視聴のための録画を行うように構成しても良い。この場合、無操作で番組の先頭から追っかけ録画されるので、常に番組の先頭から最後までが、自動で一時保存状態として残されることになる。
【0100】
上述のように、本実施の形態においては、従来の追っかけ視聴のように、追っかけ録画専用の形式のファイルで番組データを格納するのではなく、通常の録画と投機録画の両方の録画状態にいて同じ形式のファイルで格納される。追っかけ視聴で録画した番組のファイルは、追っかけ視聴終了後も一時保存状態にして保存される。これによって、番組が画面に映っていたものの実際にはユーザが見ていなかった場合などにも、ユーザはその番組を後ほど視聴出来る。また、当初は録画するつもりがなかったが、実際に視聴してみて録画して保存しておきたいと思い直した場合に、永続保存状態に変更することで、すぐさま番組全体が永続的に保存可能になる。
【0101】
(第4の実施の形態)
本実施の形態においては、上述の受信装置1200aに、投機録画により生成されたファイルを追っかけ視聴のファイルとして利用する機能を付加したものである。これにより番組の先頭から視聴していない場合にも、番組の先頭から追っかけ視聴する事が可能となる。また、投機録画される番組は、リアルタイムで視聴される可能性も高いと予想されるので、番組の先頭から追っかけ視聴出来る可能性も高い。
【0102】
本実施の形態にかかる受信装置1200dは、図1に示す受信装置1200aと基本的に同様に構成されるが、新たに投機録画により生成されたファイルを追っかけ視聴のファイルとして利用する機能が付与されている。よって、冗長を避けるために本実施の形態にかかる受信装置1200dの構成についての説明を省くと共に、投機録画により生成されたファイルを追っかけ視聴のファイルとして利用する機能についてのみ図7を参照して説明する。
【0103】
図7に、本実施の形態にかかる受信装置1200dによって実施される投機録画により生成されたファイルを追っかけ視聴のファイルとして利用するルーチンの詳細を示す。本実施の形態にかかる投機録画番組データを用いた追っかけ録画ルーチンは、既に図6を参照して説明した第3の実施の形態にかかる追っかけ再生ルーチンにおいて、ステップS701とステップS702の間に、ステップS801、およびS802を新たに追加し、そしてこのステップS802とステップS704の間にステップS803が新たに設けられている。
【0104】
このように構成された受信装置1200dにおいて、第3の実施の形態におけるのと同様に、まずステップS701において、ユーザが入力器105のポーズボタンに操作応答して、投機録画番組データ(ファイル)を利用した追っかけ録画処理が開始する。そして、処理は新たに設けられたステップS801に進む。
【0105】
ステップS801において、現在視聴中の番組の現時点までの部分が投機録画により既に録画してあるかが判断される。具体的には、視聴中の番組の録画データを検索して、当該録画データ(ファイル)の存在をもって録画の有無の判断とする。なお、ここでは投機録画の番組に限定したが、過去に通常に録画された内容的に同一の番組を利用しても良い。すなわち、過去に同一の番組が放送されて受信装置1200dで既に録画されており、かつ、現在視聴中の番組と録画した番組とが同一であることを示す情報が電子番組表の情報などで示される場合、録画された番組を検索結果とする。すなわち、現在視聴中の番組は、既に録画されている番組が再放送されているなどの場合である。そして、処理は次のステップS802に進む。
【0106】
ステップS802において、ステップS801での検索の結果、録画番組データが存在しない場合は、Noと判断されて、処理は上述のステップS702、およびS703を経て、ステップS704に進む。一方、録画番組データが存在する場合はYesと判断されて、処理は新たに設けられたステップS803に進む。
【0107】
ステップS803において、ステップS801で検索した録画ファイルが追っかけ状態に変更される。そして、追っかけ状態のファイルが追っかけ録画ファイルとして用いられる。この様に追っかけ視聴をしようとする番組が既に投機録画されている場合には、投機録画のファイルを追っかけ録画のファイルとして扱うことで、番組の先頭からの追っかけが可能になる。そして、投機録画でユーザにとって適切な番組が選択されているため、先頭からの追っかけが可能な場合が多い。処理は、上述のステップS702およびS703をスキップして、ステップS704に進む。
【0108】
上述のように、本実施の形態においては、投機録画により生成されたファイルを追っかけ視聴のファイルとして利用する機能が実現される。これにより番組の先頭から視聴していない場合にも、番組の先頭から追っかけ視聴する事が可能となる。また、投機録画される番組は、リアルタイムで視聴される可能性も高いと予想されるので、番組の先頭から追っかけ視聴出来る可能性が高い。
【0109】
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態においては、上述の受信装置1200aに、インターネットへの常時接続環境にローカル受信装置として接続されている状態で、遠隔にある他の受信装置1200や、受信装置1200の動作をエミュレートするサーバに録画された番組のファイルをローカル受信装置が蓄積した番組データファイルと同様に処理できる機能を付加したものである。これにより、遠隔にあるサーバの録画ファイルを、ユーザのローカルの受信装置1200eに、蓄積するファイルの一覧として表示し、ローカルの受信装置1200eの投機録画を永続保存状態に変更するのと同様な操作で、遠隔の受信装置1200erあるいは専用ストリーミングサーバ912からローカルの受信装置1200eにファイルをコピーして保存できる。
【0110】
図8に、本実施の形態にかかる受信装置1200eの構造を示す。受信装置1200eは、図1に示した第1の実施の形態にかかる受信装置1200aに、通信器901が追加されている。そして、受信装置1200eは、ネットワーク920を経由して、他の受信装置1200erや1200eの動作をエミュレートする専用ストリーミングサーバ912に接続されている。なお、受信装置1200erは受信装置1200eと同様に構成しても良いことは言うまでもない。
【0111】
通信器901は、ネットワーク920での情報伝送に適合した符号化・復号化を行い受信装置1200eをネットワーク920に接続すると共に、通信を可能とする。通信器901は、アナログモデム、ブロードバンドルータ、ケーブルモデム、LAN(Local Area Network)のインタフェース等の何れかで良い。
【0112】
ネットワーク920は複数の受信機や専用ストリーミングサーバとを相互に接続する情報伝達網である。ネットワーク920はインターネットなどのWAN(Wide Area Network)や、同じ建物内などのネットワークであるLAN、もしくは端末間の接続がPeer to Peerの直接接続の場合は公衆電話回線などで良い。
【0113】
専用ストリーミングサーバ912は、ネットワーク920越しに観測すれば他の受信装置1200erと同様の挙動をするが、複数の受信装置1200e、1200erと、同時に通信し処理する事が可能である。
【0114】
図9に、本実施の形態にかかる受信装置1200eによって実施される、遠隔データの永続保存ルーチンの詳細を示す。本遠隔データの永続保存ルーチンは、既に図5を参照して説明した第2の実施の形態にかかる永続保存ルーチンにおいて、ステップS601がステップS1001およびS1002に置き換えられ、ステップS603とステップS605の間にステップS1003が新たに追加されている。
【0115】
上述のステップS601において、ローカルな受信装置1200bに蓄積されている録画番組の内容が表示される代わりに、本実施の形態においては、以下のステップS1001およびステップS1002に渡って、遠隔の受信装置1200erあるいは専用ストリーミングサーバ912に蓄積されている録画番組の内容が表示される。
【0116】
つまり、ステップS1001において、受信装置1200eは、通信器901によってネットワーク920を経由して他の受信装置1200eや専用ストリーミングサーバ912とに接続される。これら接続された遠隔にある装置が蓄積している録画結果のファイル一覧が受信される。そして、処理は次のステップS1002に進む。
【0117】
ステップS1002において、ステップS1001において受信された遠隔の受信装置1200erあるいは専用ストリーミングサーバ912で蓄積されている録画結果と、ローカルの受信装置1200eで蓄積内容とが一つの蓄積番組一覧にマージされる。マージされた蓄積番組一覧が、ローカルの受信装置1200eに表示器104に表示される。そして、処理は上述のステップS601を経て、上述のステップS603に進む。
【0118】
ステップS603において、ステップS602において選択したと判断された番組エータファイルが永続保存状態であれば、Yesと判断されて、処理は上述のステップS604の処理を経て、本ルーチンを終了する。一方、ステップS602において選択したと判断された番組データファイルが永続保存状態でなければ、Noと判断されて、処理はステップS1003に進む。
【0119】
ステップS1003において、選択された番組データファイルがローカルの受信装置1200eに在るのであれば、Noと判断されて、上述のステップS605に進み、当該番組データファイルは永続保存状態に変更される。一方、選択された番組データファイルが遠隔の受信装置1200erあるいは専用ストリーミングサーバ912に在るものであれば、Yesと判断されて、処理はステップS1004に進む。
【0120】
ステップS1004において、選択された番組データファイルを、ネットワーク920を介して、遠隔の受信装置1200erあるいは専用ストリーミングサーバ912から受信する。そして、処理は上述のステップS605に進む。
【0121】
上述のように、本実施の形態においては、インターネットへの常時接続環境に手元にある(ローカルの)受信装置が接続されている状況で、遠隔にある他の受信装置や、受信装置の動作をエミュレートするサーバに録画された番組のファイルを、ローカルの受信装置が蓄積した番組のファイルと同様に扱える。遠隔にあるサーバの録画ファイルを、ローカルの受信装置の蓄積するファイルの一覧に表示し、ローカルにある投機録画を永続保存状態に変更するのと同様な操作で、遠隔からローカルにファイルを移動保存する。
【0122】
(第6の実施の形態)
本実施の形態においては、上述の第1の実施の形態にかかる受信装置1200aに、上述の第5の実施の形態にかかる受信装置1200eと同様にネットワーク越し接続された遠隔にある他の受信装置や専用ストリーミングサーバとネットワーク越しに接続されており、さらにこれら遠隔の機器に蓄積された番組データファイルをローカルの受信装置1200eに蓄積されている番組データファイルと同様に扱う機能を付加したものである。
本実施の形態にかかる受信装置1200f(図示せず)においては、遠隔の受信装置1200frにある番組データファイルを用いて、追っかけ視聴をする。ローカルの受信装置1200fでも追っかけ録画を行うが、追っかけ録画を開始するより前の番組の部分については、遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912f(ストリーミングサーバ912に相当)にあるファイルを使う。これによって、ローカルの受信装置1200fで番組の先頭からの追っかけ録画していない場合でも、番組の先頭部分からの追っかけ再生が可能になる。
【0123】
本実施の形態にかかる受信装置1200fは、図8に示した受信装置1200eと基本的に同様に構成されるが、新たに遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912rのファイルを、受信装置1200fにあるファイルと同様に取り扱う機能が付加されている。また、受信装置1200frと専用ストリーミングサーバ912fもそれぞれ、図8に示した受信装置1200erおよび専用ストリーミングサーバ912と同様に構成されている。よって、冗長を避けるために本実施の形態にかかる受信装置1200fの構成についての説明を省くと共に、遠隔にあるファイルの取り扱い機能についてのみ図10および図11を参照して説明する。
【0124】
図10および図11に、本実施の形態にかかる受信装置1200fによって実施される遠隔番組データファイルを用いた追っかけ処理ルーチンの詳細を示す。本実施の形態にかかる遠隔データファイルを用いた追っかけ処理ルーチンは、既に図6を参照して説明した第3の実施の形態にかかる追っかけ再生ルーチンにおいて、ステップS701とステップS702の間に、ステップS1101、S1102、およびS1103を新たに追加し、ステップS703とS704の間にステップS1104を追加し、ステップS705を新たなステップS1105、S1106、S1107、およびS1108に置き換えられ、ステップS708が新たなステップS1109に置き換えられている。このように構成された受信装置1200fにおいて、ステップS701において、上述の如くユーザによるポーズボタン操作により、本ルーチンが開始して、処理は次のステップS1101に進む。
【0125】
ステップS1101において、受信装置1200fにて現在視聴中の番組について、現時点までの部分の録画データが、遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912f中で検索される。そして、処理は次のステップS1102に進む。
【0126】
ステップS1102において、遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912fに該当する録画データが存在する場合は、Yesと判断されて、処理は次のステップS1103に進む。
【0127】
ステップS1103において、遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912fに在る録画データの再生が準備される。つまり、遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912fでは、受信装置1200fから要求すればいつでもステップS1101で検索した録画データの再生が可能になるように準備させられると共に、ローカルの受信装置1200fでも通信器901が十分な受信帯域を確保できるように準備される。そして処理は、上述のステップS702およびS703を経て、新たなステップS1104に進む。
【0128】
一方、ステップS1102においてNo、つまり遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912fにおいて該当する録画データが無いと判断される場合は、処理は上述のステップS1103をスキップして、ステップS702およびS703を経て、新たなステップS1104に進む。
【0129】
ステップS1104において、現在時刻TCがローカル録画開始時刻TrLとして記憶される。ローカル録画開始時刻TrLは、ステップS703で開始されたローカルの受信装置1200fにおける追っかけ録画開始時刻Trを表す。そして、処理は上述のステップS704を経て新たなステップS1105に進む。
【0130】
ステップS1105において、上述のステップS1101で遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912fに録画データが存在すると判断されている場合、処理は次のステップS1106へ進む。一方、上述のステップS1101で遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912に録画データが存在しないと判断されている場合、処理はステップS1106をスキップして新たなステップS1107へ進む。
【0131】
ステップS1106において、遠隔の受信装置1200frあるいは専用ストリーミングサーバ912frに蓄積されている番組録画データが、番組の先頭からローカル録画開始時刻TrLまでの部分までの再生が開始される。つまり、通信器901が、ネットワーク920経由で他の受信装置1200frや専用ストリーミングサーバ912fに対して、ステップS1103で準備しておいた再生を開始させる。そして、遠隔側で再生開始された番組データを、ローカルの受信装置1200は、その通信器901で受信して、番組デコーダ102へデータを送り込み、最終的に表示器104に提示する。そして処理は、次のステップS1107に進む。
【0132】
ステップS1107において、遠隔側の録画データの再生が終了しているか否かが判断される。Yesと判断される場合、処理は新たなステップS1108に進む。一方、Noと判断される場合、処理は上述のステップS706に進む。なお、ステップS1102において、遠隔に録画ファイルが存在しないと判断されている場合には、本ステップでは必ずNoと判断されて、処理はステップS706に進むことになる。
【0133】
ステップS1108において、新規録画ファイルの先頭からの再生が開始される。そして処理は、ステップS706へ進む。遠隔の録画データの再生が、ローカル録画開始時刻TrLのところまで進んだ時点で、ローカルの受信装置1200fに録画した録画ファイルを同じ時刻の場所から再生することで、番組の続きの部分を切れ目無く追っかけ再生する。
【0134】
ステップS706において、ユーザによる追っかけ終了ボタン操作が検出される場合、処理はステップS1109へ進む。
【0135】
ステップS1109において、遠隔側での番組録画データファイルの再生あるいは、ローカル側での番組録画データファイルの再生の内で、実行されている方が強制的に終了させられる。そして、処置は上述のステップS709およびステップS710を経て、本ルーチンが終了される。
【0136】
一方、ステップS706において、本ステップでユーザによる追っかけ終了ボタン操作が検出されない場合、処理は上述のステップS708に進む。そして、ステップS708で番組の再生終了が検出されない場合、処理は上述のステップS1107に戻り、ステップS1107、S1108、S706、S1109あるいはS708の処理を繰り返す。そしてステップS708で、Yesと判断される場合、処理はステップS709およびS710を経て、本ルーチンが終了される。
【0137】
上述のように、本実施の形態においては、インターネットへの常時接続環境に手元にある(ローカルの)受信装置が接続されている状況で、遠隔にある他の受信装置や、受信装置の動作をエミュレートするサーバに録画された番組のファイルを、ローカルの受信装置が蓄積した番組のファイルと同様に扱う。また、遠隔にあるファイルを用い、追っかけ視聴をする。ローカルの受信装置でも追っかけ録画を行うが、追っかけ録画を開始するより前の番組の部分については、遠隔にあるファイルを使う。これによって、ローカルで番組の先頭からの追っかけ録画していない場合でも、番組の先頭部分からの追っかけ再生が可能になる。
【0138】
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態においては、上述の受信装置1200eと、遠隔にある他の受信装置1200erとの間で、相互に投機録画の代行を行う機能を付加したものである。なお、本実施の形態においては、ローカルおよび遠隔の受信装置は、それぞれ受信装置1200gおよび受信装置1200grとして識別される。投機録画に当たって、受信装置1200gの録画管理器に十分な空き容量が無い場合には、受信装置1200gは遠隔の受信装置1200grに対して、代行録画を依頼する。そして、受信装置1200grは、自身の空き容量および投機録画の重要度に基づいて、受信装置1200から依頼された代行録画を実行するか否かを判断する。
【0139】
図12に、本実施の形態にかかる受信装置1200gの構造を示す。受信装置1200gは、図8に示した第5の実施の形態にかかる受信装置1200eに、予約一覧管理器113が追加されている。そして、受信装置1200gは、ネットワーク920を経由して、他の受信装置1200grや1200gの動作をエミュレートする専用ストリーミングサーバ912g(図示せず)に接続されている。
【0140】
図13を参照して、受信装置1200gが代行録画を依頼するために遠隔の受信装置1200grに対して出力する予約録画依頼情報Itrについて簡単に説明する。予約録画依頼情報Itrは、予約録画依頼する番組毎に、予約録画の依頼内容を規定する予約録画依頼情報IRが含まれる。本例においては、2つの予約録画依頼情報IR1及びIR2が、予約録画依頼情報Itrとして生成されている。
予約録画依頼情報IRは、それぞれ、予約録画依頼識別子Rr、依頼元識別子Isr、予約録画番組識別子Ip、および、投機得点識別子IPsを含む。
【0141】
予約録画依頼識別子Rrは、予約録画依頼情報IRの個々を区別する情報であり、本例においてはIR1およびIR2が相当する。なお、予約録画依頼情報IRに、任意の自然数n個の予約録画依頼情報IR1〜IRnが含まれる場合には、予約録画依頼識別子RrはIR1〜IRnが相当する。
【0142】
依頼元識別子Isrは、ローカルである受信装置1200gを識別する情報であり、本例においては、1200gが相当する。
予約録画番組識別子Ipは、録画依頼する番組の放送時刻と放送チャンネルを含む。
投機得点Psは、録画依頼する番組の投機得点Psである。
【0143】
なお、予約録画依頼情報IR毎に、予約録画依頼識別子Rr、依頼元識別子Isr、予約録画番組識別子Ip、および投機得点Psを識別する場合は、それぞれの符号の後ろに(n)を附して表現する。つまり、本例においては、予約録画依頼情報IR1の予約録画依頼識別子Rr(1)は「IR1」であり、依頼元識別子Isr(1)は「1200g」であり、予約録画番組識別子Ip(1)は、「5/20 9:00−9:30 1ch」であり、投機得点Ps(1)は「8」である。なお。予約録画番組識別子Ip(1)は、5月20日の9時から9時30分に1チャンネルで放送される番組を示している。
【0144】
同様に、予約録画依頼情報IR2の予約録画依頼識別子Rr(2)は「IR2」であり、依頼元識別子Isr(2)は「1200g」であり、予約録画番組識別子Ip(2)は、「5/21 20:00−20:45 5ch」であり、投機得点Ps(2)は「9」である。なお、依頼元識別子Isrは常に同じ値である。
【0145】
図14および図15に示すフローチャートを参照して、受信装置1200gおよび受信装置1200gr間での予約録画依頼および依頼受諾処理について詳述する。なお本例においては、受信装置1200gから受信装置1200grに対して予約録画依頼がなされる場合を例に説明する。
【0146】
先ず、ローカルの受信装置1200gは、上述の予約録画依頼情報IRを、インターネット等を介して通信可能な全ての遠隔の受信装置1200grに対して出力した時点で予約録画依頼処理が開始される。
【0147】
先ず、ステップS1300において、受信装置1200gは、投機録画対象の番組の内、自身のリソースの制限上、予約録画が出来ない番組の予約録画の代行を依頼する予約録画依頼情報IRを生成して、受信装置1200grの一つに送信する。そして、処理は次のステップS1301に進む。
【0148】
ステップS1301において、受信装置1200grは、受信装置1200gから出力された予約録画依頼情報IRを受信する。以降、処理の主体は受信装置1200gから受信装置1200grに変わる。この意味において、以降の説明において特記無き限り、受信装置1200grがローカル、受信装置1200gが遠隔と識別する。さらに、処理の主体を明確にするために、必要に応じて、各パラメータの後ろに(100g)あるいは(1200gr)附すが、図面等で表記スペースが限られている場合には、単に(g)あるいは(gr)と省略して標記するものとする。つまり、本ステップにおいては、受信装置1200grは、受信装置1200gから出力された予約録画依頼情報IR(1200g)を受信する。そして、処理は次のステップS1302に進む。
【0149】
ステップS1302において、遠隔の受信装置1200gにおいて、既に録画予約されている番組を示す番組一覧が抽出される。そして、処理は次のステップS1303に進む。
【0150】
ステップS1303において、予約録画番組識別子Ip(1200g)の表す番組が、ステップS1302で抽出された番組一覧に含まれているか否か、つまりローカルの受信装置1200grにおいて、既に録画予約されているか否かが判断される。予約されていれば、遠隔の受信装置1200gからの依頼に関係なく、受信装置1200grにて予約録画が実行されるので、予約成功を予約判定結果として受信装置1200gに返信する。そして、処理は終了する。一方、予約されていない場合には、Noと判断されて処理は次のステップS1305に進む。
【0151】
ステップS1305において、ステップS1302で抽出された番組の1つを選択する。そして、処理は次のステップS1306に進む。
【0152】
ステップS1306において、ステップS1302で抽出された番組の全てが選択されたか否かが判断される。Noの場合、処理は次のステップS1307に進む。一方、Yesの場合、処理は後述のステップS1311に進む。
【0153】
ステップS1307において、ステップS1305において選択された、遠隔からの録画依頼されている番組が、ローカルでの録画予約と競合しているか否かが判断される。具体的には、予約録画番組識別子Ip(1200g)の一つ番組の放送時間帯が、受信装置1200grで投機録画予定の番組の放送時間帯と重複しているか否かが判断される。競合していない場合は、NOと判断して、処理は上述のステップS1305に戻る。一方、競合している場合は、Yesと判断して、処理は次のステップS1308に進む。
【0154】
ステップS1308においては、ローカルの受信装置1200grにおいて、競合する投機録画予約されている番組の投機得点Ps(1200gr)に所定の値を有する評価係数Ekを乗じて生成される依頼番組投機評価点EPs(1200g)が、予約録画依頼情報IRに含まれる投機得点Ps(1200g)より大きいか否かが判断される。この評価係数Ekは、投機得点Ps(1200g)が表す遠隔の依頼元の録画期待値を、ローカルの録画期待値である投機得点Ps(1200gr)に対して重み付けをすることによって、単純に投機得点Psの値に基づく受諾の判断をさけるものである。つまり、本ステップにおいては、予約録画依頼された番組の予約録画を引き受けるか否かを判断している。なお、評価係数Ekは、遠隔の依頼元(1200g)毎に変化させても良いし、また、放送時間帯や、番組のジャンル、あるいは、ローカル(1200gr)の記録容量に応じて変化させてもよい。Noの場合は、処理は次のステップS1309に進む。一方、Yesの場合、処理はステップS1310に進む。
【0155】
ステップS1309においては、依頼された番組の予約を受け付けないで、予約失敗を予約判定結果として受信装置1200gに返信する。
【0156】
ステップS1310において、ステップS1302で抽出された番組一覧から、ステップS1307においてNoと判断された番組の予約が削除される。そして、処理は次のステップS1311に進む。
【0157】
ステップS1311においては、上述のステップS1305〜S1310を経て、ステップS1303およびステップS1308でYes、と判断された番組と、ステップS1310で削除されなかった番組の投機録画を確定する。そして、処理は次のステップS1312に進む。
【0158】
ステップS1312において、ステップS1308においてYesと判断された番組に対して、予約成功として、受信装置1200gに返信する。そして、処理は次のステップS1314に進む。
【0159】
ステップS1314において、受信装置1200gは、受信装置1200grのそれぞれから返信された、予約判定結果に基づいて、番組毎に投機録画予約を代行してくれる受信装置1200grを認識して、代行投機録画予約情報を生成する。そして、処理を終了する。
【0160】
なお、ステップS1300で予約録画依頼情報IRを送信した受信装置1200gr毎に、上述のステップS1301〜S1314の処理を繰り返すことによって、受信装置1200gが利用可能な全ての受信装置1200grに、投機録画予約の代行分散することが出来る。別の受信装置1200grに、予約録画の代行を依頼する際には、それまでの受信装置1200grによって、予約成功とされた番組の予約録画番組識別子Ipを除いて、予約録画依頼情報IRを生成するのが望ましい。
なお、上述のステップS1302〜S1311の処理は、主に予約一覧管理器113によって実行される。
【0161】
次に、図15を参照して、予約一覧管理器113による上述の処理の内容について、具体例に説明する。同図には、予約一覧管理器113の内部で作成される予約一覧管理データDAが模式的に示されている。予約一覧管理データDAは、予約録画対象の番組毎に、予約録画の依頼内容を規定する予約録画情報IIRが含まれる。本例においては、5つの予約録画情報IIR1〜IIR5が、予約録画情報IIRとして生成されている。
【0162】
予約録画情報IIRは、それぞれ、予約録画識別子IRr、予約録画番組識別子Ip、録画形態識別子Fr、依頼番組投機評価点EPs、依頼元識別子Isr、および依頼先識別子Iseを含む。予約録画番組識別子Ip、依頼番組投機評価点EPs、及び依頼元識別子Isrは、上述の予約録画依頼情報IRに含まれる情報と同じである。
予約録画識別子IRrは、予約一覧管理器113で管理する、番組毎の予約録画の内容を規定する情報である。本例においては、5つの番組の予約録画が管理対象となっている。
【0163】
録画形態識別子Frは、予約録画の形態を規定する情報である。本例においては、投機録画予約および予約録画依頼の2種類の何れかが設定される。
依頼先識別子Iseは、1200grが他の受信装置1200gあるいは受信装置1200gr−bに録画予約を依頼する相手先を指定する情報である。
【0164】
本例においては、予約録画情報IIR1は、受信装置1200gから依頼されている録画を規定している。具体的には、受信装置1200gにおいて、投機録画対象と設定された、5月10日の8時15分〜8時30分の間、1チャンネルで放送される番組の投機得点Psは3であり、評価係数Ekは0.8であり、依頼番組投機評価点EPsは2.4であることを示している。
【0165】
予約録画情報IIR2は、受信装置1200gr自身の投機録画を規定している。具体的には、5月20日の9時00分〜10時00分の間、5チャンネルで放送される番組の投機得点Psは2であり、評価係数Ekは1であり、依頼番組投機評価点EPsは2であることを示している。予約録画情報IIR1における評価係数Ekが0.8であるのに対して、予約録画情報IIR2における評価係数Ekが1であるのは、自身の予約録画の方をある程度優先させる意図によるものである。
【0166】
予約録画情報IIR3は、他の受信装置1200gr-bから依頼されている投機録画を規定している。具体的には、5月20日の9時00分〜9時30分の間、1チャンネルで放送される番組の投機得点Psは8であり、評価係数Ekは0.5であり、依頼番組投機評価点EPsは4であることを示している。予約録画情報IIR1における評価係数Ekが0.8であるのに対して、予約録画情報IIR3における評価係数Ekが0.5であるのは、受信装置1200gからの依頼を受信装置1200gr−bからの依頼に優先させる意図によるものである。
【0167】
予約録画情報IIR4は、受信装置1200gr自身の投機録画を規定している。具体的には、5月21日の20時00分〜20時30分の間、7チャンネルで放送される番組の投機得点Psは6であり、評価係数Ekは1であり、依頼番組投機評価点EPsは6であることを示している。
【0168】
予約録画情報IIR5は、受信装置1200grが、遠隔の受信装置1200grに依頼する予約録画を規定している。具体的には、5月10日の8時00分〜9時00分の間、7チャンネルで放送される番組の投機得点Psは6であり、評価係数Ekは1であり、依頼番組投機評価点EPsは2であることを示している。
【0169】
本例においては、予約録画情報IIR2と予約録画情報IIR3で予約録画が要求されている番組の放送時間が重複している。この場合、予約一覧管理器113は依頼番組投機評価点EPs(IRR2)が2であり、投機得点識別子IPs(IRR3)が4であることに基づいて、予約録画情報IIR3の予約録画依頼を受諾すると共に、受信装置1200grに対して予約成功の旨を通知する。一方、予約録画識別子IRr2の予約録画依頼を拒絶すると共に、受信装置1200gr−bに対して予約不成功の旨を通知する。
【0170】
なお、本例においては、受信装置1200grは受信装置1200gr自身から予約不成功通知を受けると、予約録画情報IIR2自体を削除する。
なお、予約録画情報IIR5に関しても、受信装置1200gr−bにおいて、同様に処理が行われることは言うまでもない。
【0171】
以上のように本発明においては、予約録画で生成される録画ファイルと、投機録画で生成されるファイルと、追っかけ録画で生成されるファイルと、ネットワークで接続される他の受信装置に含まれるファイルとを、ユーザからみて同様のユーザインタフェースで透過的に扱えるため、特別な操作を覚える必要なしに、上記の高度な機能を享受できる。
さらに、ネットワークなどを介して他の受信装置にたいして、予約録画の代行を依頼できる。そして、依頼された受信装置は、自身の投機録画と依頼された録画との重要度に応じて、依頼の受諾を決定できるので、相互補助的に分散録画できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1に示す受信装置によるユーザプロファイル生成動作を表すフローチャートである。
【図3】図1に示す受信装置による投機録画予約動作を表すフローチャートである。
【図4】図1に示す受信装置による投機録画動作を表すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置による投機録画データの永続保存動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置による永続保存対応の追っかけ録画動作を表すフローチャートである。
【図7】本発明の第4の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置による投機録画データを用いた追っかけ動作を表すフローチャートである。
【図8】本発明の第5の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図9】図8に示した受信装置による遠隔録画データの永続保存動作を表すフローチャートである。
【図10】本発明の第6の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置による遠隔録画データを用いた追っかけ動作を表すフローチャートである。
【図11】本発明の第6の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置による遠隔録画データを用いた追っかけ動作を表すフローチャートである。
【図12】本発明の第7の実施の形態にかかる投機録画装置を組み込んだ受信装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図13】図12に示す投機録画装置において生成される予約録画依頼情報の説明図である。
【図14】図12に示す投機録画装置における、予約録画代行依頼処理の動作を表すフローチャートである。
【図15】図12に示す投機録画装置の予約一覧管理器による予約録画代行依頼処理の動作の説明図である。
【図16】従来の録画装置を組み込んだ受信装置の構成を示すブロック図である。
【図17】図16に示した受信装置の表示器に表示される蓄積内容確認画面の一例を示す模式図である。
【図18】図16に示した受信装置による録画データの自動削除動作を表すフローチャートである。
【図19】図16に示した受信装置による追っかけ視聴動作を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1200、1200a、1200e、1200er、1200g、1200gr 受信装置
101 受信器
102 番組デコーダ
103 UI制御器
104 表示器
105 入力器
106 番組表管理器
107 記憶管理器
108 追っかけ器
109 予約録画器
110 プロファイル抽出器
111 投機選択器
111 投機録画管理器
112 投機録画管理器
113 予約一覧管理器
901 通信器
912 専用ストリーミングサーバ
920 ネットワーク
IPR 蓄積番組欄
LIP 番組情報ラベル
L221〜L225
C231〜C234
Pp ポインタ

Claims (3)

  1. 1つ以上の番組録画装置とネットワーク接続された投機録画装置であって、
    前記番組録画装置と通信を行なう通信手段と、
    ユーザの操作に基づいてユーザの番組視聴の嗜好を表すユーザプロファイルを抽出するプロファイル抽出手段と、
    番組の属性を得る番組表管理手段と、
    前記ユーザプロファイルと前記番組の属性に基づいて投機録画すべき番組を選択する投機選択手段と、
    番組データを蓄積する記憶管理手段と、
    前記記憶管理手段に前記投機録画すべき番組の番組データを蓄積するための空き容量があるか否かを判断する投機録画管理手段と、
    前記投機録画管理手段によって空き容量がないと判断された場合に、前記投機録画すべき番組の予約録画を依頼するための依頼情報を生成して、前記依頼情報を前記通信手段によって前記番組録画装置へ送信する投機録画依頼手段と、を備え、
    前記通信手段は、前記番組録画装置が前記番組録画装置自身の空き容量及び前記予約録画の重要度に基づいて判断した予約成功又は予約失敗の予約判定結果を前記番組録画装置から受信し、
    前記投機録画依頼手段は、前記予約成功の予約判定結果に基づいて、前記予約録画を代行する番組録画装置の情報を含む代行投機録画予約情報を生成する、ことを特徴とする投機録画装置。
  2. ユーザの録画開始要求と再生開始要求に基づいて、現在放送中の番組の前記録画開始要求時のタイミングから番組の末尾までをファイルへ蓄積する処理を開始した後に、前記再生開始要求時のタイミングで前記ファイルの再生を開始する追っかけ手段を更に備え、
    前記追っかけ手段は、前記通信手段を介して前記番組録画装置に前記現在放送中の番組の録画データがあるか否かを検索し、前記録画データがある場合は、前記ファイルの再生前に、前記録画データの先頭から前記録画開始要求時のタイミングまでの録画データを再生する、ことを特徴とする請求項1に記載の投機録画装置。
  3. 投機録画装置と番組録画装置とがネットワーク接続されてなるシステムであって、
    前記投機録画装置は、
    前記番組録画装置と通信を行なう第1の通信手段と、
    ユーザの操作に基づいてユーザの番組視聴の嗜好を表すユーザプロファイルを抽出するプロファイル抽出手段と、
    番組の属性を得る番組表管理手段と、
    前記ユーザプロファイルと前記番組の属性に基づいて投機録画すべき番組を選択する投機選択手段と、
    番組データを蓄積する第1の記憶管理手段と、
    前記第1の記憶管理手段に前記投機録画の番組データを蓄積するための空き容量があるか否かを判断する投機録画管理手段と、
    前記投機録画管理手段によって空き容量がないと判断された場合に、前記投機録画すべき番組の予約録画を依頼するための依頼情報を生成して、前記依頼情報を前記第1の通信手段によって前記番組録画装置へ送信する投機録画依頼手段と、を備え、
    前記番組録画装置は、
    前記依頼情報を受信する第2の通信手段と、
    番組データを蓄積する第2の記憶管理手段と、
    前記第2の記憶管理手段に前記予約録画で得られる番組データを蓄積するための空き容量があるか否か、及び、前記依頼情報により依頼された前記予約録画の重要度に基づいて、前記予約録画を実行するか否かを判断する判断手段と、を備え、
    前記第2の通信手段は、前記判断手段によって前記予約録画を実行すると判断された場合に予約成功を示す予約判定結果を前記投機録画装置へ送信し、前記判断手段によって前記予約録画を実行しないと判断された場合に予約失敗を示す予約判定結果を前記投機録画装置へ送信し、
    前記第1の通信手段は、予約成功又は予約失敗の前記予約判定結果を前記番組録画装置から受信し、
    前記投機録画依頼手段は、前記第1の通信手段によって予約成功の前記予約判定結果が受信された場合に、前記予約録画を代行する前記番組録画装置の情報を含む代行投機録画予約情報を生成する、ことを特徴とするシステム。
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