JP4218521B2 - サーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法 - Google Patents

サーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4218521B2
JP4218521B2 JP2003435670A JP2003435670A JP4218521B2 JP 4218521 B2 JP4218521 B2 JP 4218521B2 JP 2003435670 A JP2003435670 A JP 2003435670A JP 2003435670 A JP2003435670 A JP 2003435670A JP 4218521 B2 JP4218521 B2 JP 4218521B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
disk
diffraction grating
servo
grating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003435670A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005196829A (ja
Inventor
明仁 中山
裕 岡崎
敏朗 太田
一夫 後藤
拓也 武中
康夫 川端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2003435670A priority Critical patent/JP4218521B2/ja
Publication of JP2005196829A publication Critical patent/JP2005196829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4218521B2 publication Critical patent/JP4218521B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Optical Transform (AREA)
  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Control Of Linear Motors (AREA)

Description

本発明は、ハードディスクドライブなどのディスク記録再生装置にサーボ信号を書き込むサーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法に関する。
近年、ディスク記録再生装置の高容量化が進み、磁気ディスクのトラック幅が狭くなってきている。そのため、磁気ディスクに対してさらに高密度にサーボ信号を記録することができるサーボ信号書き込み装置が求められている。
ハードディスクドライブ(HDD)は、記録データをディスク上の決められた場所に正確に記録再生する機能を実現するためにサンプルサーボ方式が広く使われている。
サンプルサーボ方式とは、トラック一周を数10〜数100に均等に分割した位置決め専用のバースト信号領域(サーボセクター)を設け、その場所に位置検出情報としてプリアンブル、サーボインデックス、アドレス(トラックアドレス&セクターアドレス)、サーボバースト等の情報が書き込まれている。磁気ヘッドは、サーボセクターを通過するごとに位置情報をサンプル(検出)して正規のトラック位置からの誤差を検出し、ボイスコイルモータ(以下「VCM」と呼ぶ。)に位置修正信号を送り修正する。これをサンプルサーボ方式を使った再生トラッキング制御という。
このサーボセクターパターンの磁気記録を行うためには、VCMでディスク半径方向に駆動される記録再生ヘッドの半径方向位置(=トラック位置)と、ディスクの回転位置という二つの位置情報をできるだけ精度良く検出・制御しながらサーボセクターを書き込む必要がある。(以下このサーボ信号書き込み装置のことをSTW(Servo Track Writer)と呼ぶ。)
サーボセクターの磁気記録信号品質はこの二つの位置情報の正確さに依存する。したがって、ハードディスクの容量を上げるためにトラック密度を高めていくためには、ヘッド・ディスク媒体の改良と同時にサーボセクター情報の書き込み精度を高めていく技術が不可欠であり、これまでもさまざまなSTW方式が提案されている。
プッシュピン方式は、ヘッド支持部にピンをあてるとともに、ピンの反対側にポジショナと呼ばれる駆動機構を設け、これによってピンの位置を制御する方式である。この方式では、ピンとヘッド支持部とはバイアス力をかけることにより一体で移動するので、ポジショナによってヘッドをディスクの半径方向に少しずつ移動させ、位置信号を書き込む。一方、周方向にはクロック信号を書き込むクロックヘッドが用意され、一定のパルス列を書きそれを読むことによって周方向に同期した位置信号を書き込むことができる。
このプッシュピン方式は、現在主流の3.5インチや2.5インチHDDで主に使われているが、トラック密度の向上とともに、ポジショナのセンサであるエンコーダの分解能やピンの剛性が課題になっている。この方式は、ポジショナ、プッシュピン、クロックヘッドなどが必要で構造的に複雑であり高価になることと、サーボトラックライト(以下「STW」と呼ぶ)時にはHDDのカバーを外したり、クロックヘッドを入れるための穴をベースにあける必要がなど、剛性上望ましくないこと、加えて機械的な構造にともなう振動の影響で、サーボ帯域が狭いことが問題として挙げられる。特に1.8インチ以下のディスクを一枚しか使わない5mm厚以下の小型で薄型のHDDに適用しようとすると、プッシュピンスペースやクロックヘッドを入れる機械的スペースを確保することがきわめて困難であり事実上適用することは不可能である。
この機械的な構造にともなう振動の影響でサーボ帯域が狭くなる欠点を補う目的で、ヘッドアームにレーザスケールを貼り付け、光学ヘッドで非接触に位置信号を検出する方式が提案されている(たとえば特許文献1、特許文献2を参照。)。
特開平5−232307号公報 特開平11−353832号公報
しかし、かかる方式は、時間軸に対しては従来のクロックヘッドを用いているため、1.8インチ以下の媒体を一枚しか使わない5mm厚以下の小型で薄型のHDDに適用することが困難である。
そこで、このような機械的空間利用の制限がないセルフSTW方式の適用が考えられる(たとえば特許文献3参照。)。
米国特許US5570247
セルフSTW方式は、機構的には製品の状態でサーボライトを行う方式である。エンコーダやクロックヘッドなど外部の測定系を用いずに、自分のヘッドだけでタイミングをとり位置決めを行い位置信号を書く方式である。このため、機械的空間利用の制限がないという点で利点がある。しかし、この方式では、HDDのスピンドルモータ(以下「SPM」と呼ぶ。)ドライバ回路である所謂コンボドライバICが、SPMのコギングジッターを完全には除去できず、時間分解能の精度が低いという理由から、SPMを高精度に回転させる専用のSPM駆動回路と、高精度にボイスコイルモータ(以下「VCM」と呼ぶ)を制御するとともに所望のサーボ信号パタンを発生させる回路が別途必要である。特に、外部に基準信号源を持たないためSPM駆動回路は、SPMのコギングジッターを極限まで下げ、実時間軸精度を維持する必要性があるため、HDDが代わる度に再度調整が必要となる。このため生産性が低いという欠点もある。この結果、セルフSTW方式は、設備投資としては最も安いがSTWの条件設定に時間がかかるため生産性が低い。
サーボ信号の時間軸(クロック)精度の改善が必要とされる理由は、サーボ位置情報は所望のトラックピッチの1/2ないし1/3の間隔でヘッドをステップ状に動かして重ね書かれるため、各信号間の時間軸位相が合っていないと、サーボ位置情報の振幅、SNR(信号-雑音比)、空間分解の低下を招くためであり、高面記録密度化によってサーボ信号波長が短くなっていく場合、それに応じた時間軸精度の改良が不可欠だからである。
また、それ以上にこのセルフSTW方式では、位置情報の絶対基準が存在しないことに起因する精度上の難があることを鑑み、近年あらかじめ専用のSTW装置等を使って位置信号をメディアSTWなどで少量書き込んでおき、それを種としてセルフSTW方式で書く方式が提案されている(非特許文献1を参照。)。
"A Self-Servowrite Clocking Process",IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, VOL.37,NO.4, JULY 2001
しかしこの方式においては、HDDとは別の専用のSTW装置を使って基準位置信号が書かれた信号に偏芯Repeatable Run Out(以下RROと呼ぶ)成分があり、それを計測して補正する機能が別途必要となるものの、狭いトラック幅の磁気ヘッドが検出する制限された磁気記録信号SNRの限界以上には精度を高めることができない。特に近年、データ検出用信号処理方式の進展に伴い、磁気記録信号の生の信号Signal-to-Noise Ratio(以下SNRと呼ぶ)が低くてもエラーレートを確保することができるようになってきたため、回転基準信号のSNRは低下する傾向が今後ますます加速され、検出精度は低下して行く。
別の欠点として、同方式では、そのSNRが制限された基準信号を使って順次サーボ信号を書き込み、その書かれた信号をあらたな基準信号として用いていくことを繰り返して、通常内周から外周に渡ってサーボ信号を書く。この際、トラック幅とクロックタイミング時間計測品質は磁気記録ヘッド媒体のSNRで制限された無相関なノイズの影響、専用スピンドル基板を使っても取りきれないSPMの残留非周期性ジッター、空気流の乱れによるヘッドサスペンションメカニズムの振動によるオフトラックや時間軸ジッターなどの影響により誤差が書き込み毎に無視できないため、この結果、トラックが増えるにしたがって基準信号の誤差が堆積し伝播していくError propagation 現象が存在する(非特許文献2を参照。)。
"A study of radial error propagation and self-servo writing in disk drives" Proceedings of the American Control Conference, Anchorage, AK May 8-10,2002
そこで、さらにError propagation を抑える工夫が同非特許文献2において種々提案されている。
しかし、いずれも計測信号をソフトウェアで統計処理して次の書き込み位置とタイミングを決定するために、サーボ情報を書くのに多大な時間がかかるという大きな別の欠点を有する。
また、別の方式として、メディアSTW方式や磁気転写方式がある。
"Hard Disk Drive Servo Technology for Media-Level Servo Track Writing," IEEE Tans. on Magn., Vol. 39, No. 2,March 2003.メディアSTW方式は、ディスク単体状態で位置信号を書き、そのあと装置に組み込む方式で、非常に高精度な静圧軸受スピンドル上に多くのディスクを積層し、専用のヘッドでサーボライトする方式である。磁気転写方式は,CDやDVDのようにマスタディスクを半導体のプロセス技術を適用して作成し、このマスタディスクとディスクとを接触または非接触状態にさせて、マスタディスクのパターンをディスクに転写させる方式である。 特開平10―40544号公報
しかし、これらは機械的スペースの問題は解決できるが、共通の問題として、サーボライト後にディスクをHDD装置に組み込むことになるので、位置信号のトラックに偏心RRO成分が生じる。さらに、ディスクのクランプの方法によっては、ディスクの変形によるトラックの高次の変形が生じ、これが高次の回転同期振動モードになる。このため、HDDでのヘッド位置決め時には1次から数次までの回転に同期した振動成分に追従しなくてはならない。また、偏心が大きい場合には、その影響は半径方向のみならず回転方向におよぶため、回転ジッターが増大する。したがって、高密度化に限界がある。さらに、これらの欠点を再生トラッキングサーボソフトウェアで改善しようとすると、ソフトウェアの規模が大きくなり、小型のHDD内の制限されたメモリー内に書き込みきれなくなる。
本発明は、このような、プッシュピン式、Singleレーザスケール式、セルフSTW方式、メディアSTW方式、磁気転写方式に原理的に内在するすべての課題を解決するためのものである。
すなわち、本発明は、SPM駆動回路の精度に依存することなく高精度な基準クロック信号が得られ、精度良く高速にサーボ信号を書き込むことのできるサーボ信号書き込み装置およびディスク記録再生装置のサーボ信号書き込み方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のサーボ信号書き込み装置は、ディスク記録再生装置の、ディスクを駆動するスピンドルモータの回転軸の回転中心に対して同軸にかつ前記回転軸と一体に回転するように配置され、前記ディスクの回転方向における位置を示す複数の回折格子を有するリング型かつ反射型の第一の回折格子部材に、レーザ光を照射する第一の光学系と、前記第一の回折格子部材に対して前記第一の光学系と同じ側に配置され、前記第一の回折格子部材からの反射レーザ光を2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における位置基準信号を得る第一の位置基準信号生成手段と、前記位置基準信号に基づいて、サーボ信号の書き込みタイミングを制御する第一の制御部とを具備するものである。
この発明により、SPM駆動回路の精度に依存することなく、高精度な基準クロック信号を得ることができる。また常に同じ基準信号を用いてサーボ信号の書き込みが行われることで、Error propagation 現象が原理的に発生せず、その対策のためのソフトウェアによる計測統計処理が不要になり、高速にサーボ信号を書き込むことが可能となる。
また、本発明のサーボ信号書き込み装置は、前記ディスク記録再生装置の、前記磁気ヘッドを支持しかつ回転軸を中心に前記ディスクの信号記録面に沿って半径方向に移動させるヘッド支持駆動機構に配置され、前記磁気ヘッドの移動位置を示す複数の回折格子を有する反射型の第二の回折格子部材に、レーザ光を照射する第二の光学系と、前記第二の回折格子部材からの反射レーザ光を2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における位置基準信号を得る第二の位置基準信号生成手段と、前記第二の位置基準信号に基づいて、前記ヘッド支持駆動機構を制御する第二の制御部とをさらに具備するものであってよい。
この発明により、高精度な基準クロック信号が得られることに加えて、トラック送り精度も確保される。
本発明のサーボ信号書き込み装置において、前記第一の光学系が、基板を共用して半導体プロセスにて作製された半導体レーザおよび複数のフォトディテクタで構成された集積光学デバイスとを含むものとしてもよい。また、前記第二の光学系が、基板を共用して半導体プロセスにて作製された半導体レーザおよび複数のフォトディテクタで構成された集積光学デバイスとを含むであってよい。
これにより、ディスクリート部品で構成された光学系に比べて、大幅な光学ヘッドの小型化によるスペースの低減とコスト低減を図ることができる。
また、本発明のサーボ信号書き込み装置において、前記第一の制御部は、前記第一の位置信号生成部により生成された位置信号の、前記スピンドルモータの回転周期に同期した時間軸変動を検出する第一のPLL回路を有し、この第一のPLL回路による検出結果に基づき、サーボ信号の書き込みタイミングを補正するものであってよい。
これにより、回転周期に同期した周期的なジッターによる時間軸変動を検出して、書き込みタイミングを高い分解能で補正することが可能となる。
本発明の別の観点に基づくディスク記録再生装置のサーボ信号書き込み方法は、ディスクを駆動する、回転軸を有するスピンドルモータと、前記スピンドルモータの回転軸の回転中心に対して同軸にかつ前記回転軸と一体に回転するように配置され、前記ディスクの回転方向における位置を示す複数の回折格子を有するリング型かつ反射型の第一の回折格子部材とを具備するディスク記録再生装置にサーボ信号を書き込む方法であって、前記第一の回折格子部材に、前記第一の回折格子部材に対して一方の側からレーザ光を照射して、前記第一の回折格子部材からの反射レーザ光を前記一方の側で2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における位置基準信号を得て、この位置基準信号に基づいて、サーボ信号の書き込みタイミングを制御するというものである。
また、本発明の別の観点に基づくディスク記録再生装置のサーボ信号書き込み方法は、ディスクを駆動する、モータ回転軸を有するスピンドルモータと、前記スピンドルモータの回転軸の回転中心に対して同軸にかつ前記回転軸と一体に回転するように配置され、前記ディスクの回転方向における位置を示す複数の回折格子を有するリング型かつ反射型の第一の回折格子部材と、磁気ヘッドを支持し、かつ回転軸を中心に、前記ディスクの信号記録面に沿って半径方向に移動させるヘッド支持駆動機構と、前記磁気ヘッドと一体に移動するように前記ヘッド支持駆動機構に配置され、前記磁気ヘッドの移動位置を示す複数の回折格子を有する反射型の第二の回折格子部材とを具備するディスク記録再生装置にサーボ信号を書き込む方法であって、前記第一の回折格子部材に一方の側からレーザ光を照射して、前記第一の回折格子部材からの反射レーザ光を前記一方の側で2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における第一の位置基準信号を得て、この第一の位置基準信号に基づいて、サーボ信号の書き込みタイミングを制御するとともに、前記第二の回折格子部材に前記一方の側からレーザ光を照射して、前記第二の回折格子部材からの反射レーザ光を前記一方の側で2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における第二の位置基準信号を得て、この第二の位置基準信号に基づいて、前記ヘッド支持駆動機構を制御するというものである。


本発明によれば、SPM駆動回路の精度に依存することなく、高精度な基準クロック信号が得られ、精度良く高速にサーボ信号を書き込むことができる、という効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるディスク記録再生装置およびサーボ信号書き込み装置の外観図、図2は図1のディスク記録再生装置の構成を示す平面図、図3は図2のディスク記録再生装置のa断面図、図4は図1のディスク記録再生装置およびサーボ信号書き込み装置の断面図である。
これらの図に示すように、ディスク記録再生装置100は、円盤状の記録媒体である磁気ディスク3と、磁気ディスク3を回転駆動するSPM30と、磁気ヘッド4を搭載したアーム7bと、このアーム7bを回転軸(ピボットベアリング)8を中心に旋回駆動自在に支持するアーム支持部7aとを備えている。アーム支持部7aには、内部に例えばボイスコイルモータ(以下「VCM」と呼ぶ。)6を有しており、このVCM6に駆動電流が流されることにより、アーム7bは回転軸8を中心として、磁気ディスク3の信号記録面と平行に回転移動し、先端部分に取り付けられた磁気ヘッド4を磁気ディスク3の信号記録面上を平行移動させる。磁気ヘッド4は、この移動にともない磁気ディスク3の内周側から外周側或いは外周側から内周側へ移動する。したがって、磁気ヘッド4は、磁気ディスク3に対して半径方向に移動可能となり、この磁気ディスク3の記録可能領域全面にデータの記録再生をすることができる。
なお、アーム7bの可動範囲は、磁気ディスク3の信号記録面の最内周から最外周まで磁気ヘッド4を平行移動させることが可能な範囲となっている。アーム7bの可動角度は、アーム7bの長さや磁気ディスク3の大きさによって異なるが、例えば、30度程度である。
SPM30の回転軸31の端面には、このモータ回転軸31の回転中心に対して同軸にリング型回折格子2が配置されている。このリング型回折格子2には、磁気ディスク3の回転方向における位置を示す多数の回折格子が形成されている。たとえば、リング型回折格子2の格子数は59600、検出基準半径は9.46mm、格子ピッチは1.0umである。ディスク記録再生装置100の筐体1には、アクリルやガラス等の透明部材からなる透明窓9が設けられており、この透明窓9を通して、後述する外部のサーボ信号書き込み装置のクロック用センサー16Aからリング型回折格子2へレーザ光を照射することで、リング型回折格子2の回折格子の情報を検出できるようになっている。
SPM30が回転するとリング型回折格子2も一体に回転するので、リング型回折格子2の回折格子から得られる反射レーザ光の振幅位相信号は、リング型回折格子2の回転とともに変化する。光学系に設置された二つの1/4λ板および反射ミラー13A,13Bによる2重干渉の結果、実際の格子数の4倍の数である237600の正弦波上の電気信号が得られ、この反射レーザ光から得られる電気信号はディスク3の回転方向における位置を示す信号として、後述するサーボ信号書き込み装置の制御回路に供給される。制御回路は、この信号に基づき、SPM30の回転に追従したタイミングリカバリー信号を生成し、このタイミングリカバリー信号に基づき、サーボ信号の書き込みタイミングの制御を行う。
また、アーム7bには扇型回折格子5が設けられている。この扇型回折格子5は、磁気ディスク3の半径方向における磁気ヘッド4の移動位置を示すものである。ディスク記録再生装置100の筐体1には、アクリルやガラス等の透明部材からなる透明窓10が設けられており、この透明窓10を通して、後述する外部のサーボ信号書き込み装置のアーム用センサー16Bから扇型回折格子5へレーザ光を照射することで、扇型回折格子5の回折格子の情報を検出できるようになっている。
アーム7bが移動すると扇型回折格子5も一体に移動するので、扇型回折格子5の回折格子から得られる反射レーザ光の振幅位相は、ディスク半径方向における磁気ヘッド4の位置に応じて変化する。この反射レーザ光の位相は磁気ヘッド4の移動位置を示す信号として、後述するサーボ信号書き込み装置の制御回路に供給される。制御回路は、この磁気ヘッド4の位置信号に基づいてVCMドライバに駆動信号を供給する。VCMドライバは、この駆動信号に基づき、アーム支持部7a内のVCM6に駆動電流を供給してアーム7bを駆動し、磁気ヘッド4をディスク半径方向の所定の位置に移動させる。
サーボ信号書き込み装置のクロック用センサー16Aは、レーザ光(入射レーザ光)を出射する半導体レーザ11と、反射レーザ光を検出して電気信号に変換する光ディテクタ12と、反射ミラー15と、反射ミラー15を反射した半導体レーザ11の入射レーザ光を透過してリング型回折格子2に照射し、このリング型回折格子2からの反射レーザ光を反射して光ディテクタ12に照射するビームスプリッタ14と、反射レーザ光を2度回折させ半導体レーザの1/4の波長の信号を得るための2つの1/4λ板(図示せず)および反射ミラー13A、13Bとを備えている。
同じくサーボ信号書き込み装置のアーム用センサー16Bは、レーザ光(入射レーザ光)を出射する半導体レーザ11と、反射レーザ光を検出して電気信号に変換する光ディテクタ12と、反射ミラー15と、反射ミラー15を反射した半導体レーザ11の入射レーザ光を透過して扇型回折格子5に照射し、この扇型回折格子5からの反射レーザ光を反射して光ディテクタ12に照射するビームスプリッタ14と、反射レーザ光を2度回折させ半導体レーザ光の1/4の波長の信号を得るための2つのミラー13A、13Bとを備えている。
図5は、サーボ信号書き込み装置の全体的な構成例を示すブロック図である。
同図に示すように、このサーボ信号書き込み装置200は、上記のクロック用センサー16A、上記のアーム用センサー16B、ディテクタユニット71、メインボード72、メインコントローラ73で構成されている。
クロック用センサー16Aによってリング型回折格子2に照射されたレーザ光は、リング型回折格子2の回折格子により回折される。光ディテクタ12は、リング型回折格子2の回折格子により回折された反射レーザ光を受けて電気信号に変換し、クロック信号としてディテクタユニット71に送出する。ディテクタユニット71は、各種要因による時間軸変動を有する生のクロック信号からクロックパルスを生成してメインボード72に出力する。
メインボード72には、前段PLL&タイミング発生回路74、PLD(Programmable Logic Device)75、DSP(Digital Signal Processor)76、VCMドライバ77、PECL(Positive Emitter Coupled Logic)ドライバ78などが実装されており、上記PLD75は、後段PLL(Phase Locked Loop )回路79、RAM80、高速シリアルーパラレル変換回路81などで構成されている。
ディテクタユニット71で生成されたクロックパルスは前段PLL&タイミング発生回路74に入力され、ここでクロックパルスに含まれている偏芯RROジッターなどの低周期な時間軸変動の検出が行われる。さらにPLD75内の後段PLL回路79では、クロックパルスに含まれている時間軸変動の高精度な検出が行われる。これらクロックパルスに含まれている時間軸変動の検出結果に基づき、高い分解能で補正が施された書き込みタイミングを生成することが可能となる。本例では、一回転あたり237,600パルスのリング型回折格子2を用い、それを50倍することで、最小時間分解能800ピコ秒を実現している。また、このような2段PLL構成によってロックレンジの広いPLLが実現されるという利点がある。
一方、アーム用センサー16Bによって扇型回折格子5に照射されたレーザ光は、扇型回折格子5の回折格子により回折される。光ディテクタ12は、扇型回折格子5の回折格子により回折された反射レーザ光を受けて電気信号に変換し、ディテクタユニット71に送出する。ディテクタユニット71では、反射レーザ光の位相が磁気ヘッド4の移動位置を示す信号として検出され、PLD75を通してDSP76に送られる。DSP76は、この磁気ヘッド4の位置信号に基づいてVCMドライバ77に磁気ヘッド駆動信号を供給する。VCMドライバ77は、この磁気ヘッド駆動信号に基づき、アーム支持部7a内のVCM6に駆動電流を供給してアーム7bを駆動し、磁気ヘッド4をディスク半径方向の所定の位置に移動させる。
DSP76は、その他、サーボパタンのリアルタイム生成、ディテクタユニット71との通信、メインコントローラとの通信、サーボ書き込み信号のRAM80への移送、信号書き込みタイミングの決定など、サーボトラックライタに必要なすべての操作を行う。
なお、SPMコントローラ33は、サーボ信号書き込み装置200との別に制御されるがメインボード72・メインコントローラー73に一体で形成されていてもよい。
図6は、クロック用センサー16Aおよびアーム用センサー16Bのディスクリート光学系の詳細で具体的な構成を示す図である。
リング型回折格子2および扇型回折格子5に用いられている反射型回折格子は機械的な凹凸が1umピッチで形成されたきわめてシンプルなスケールである。ここに上記光学系により半導体レーザ41からの単一波長の信号を当てると、λ/4板42A,42Bにより2回回折された4種類の1/4波長信号Ia,Ib,Ic,Idが発生する。
Ia=D+M・cos(4Kx+φ)
Ib=D−M・cos(4Kx+φ)
Ic=D+M・sin(4Kx+φ)
Id=D−M・sin(4Kx+φ)
ここで、D:オフセット信号強度、M:信号振幅、K:回折格子波長,x:位置変数、Φ:オフセット信号位相。
これらの1/4波長信号Ia,Ib,Ic,Idはそれぞれ、4つのフォトディテクタ43A,43B,43C,43Dで別々に検出され、以下の計算式によりS1信号、S2信号が求められる。
S1=Ia−Ib=2M・cos(4Kx+φ)
S2=Ic−Id=2M・sin(4Kx+φ)
すなわち、S1信号、S2信号は、元の回折格子の1/4波長、250nmの信号である。
このS1,S2信号品質(SNR)はきわめて高い。その理由は、レーザスポット径が数100umと大きく干渉してフォトディテクタ43A,43B,43C,43Dに入る信号は広範囲な回折格子の平均干渉信号が使えるからである。もともと回折格子は光ディスクのマスターディスクで用いられる高精度なマスターから製作されるため干渉信号品質は安定しているが、ここではさらに平均化された回折信号を使えるという利点がある。また本発明の光学系の特徴として2回回折による高分解能特性以外に、光路長差補償機構、DCオフセットキャンセル機構、角度変動許容機構、測定方向以外の動きに対する低感度機構が設けられており、各種寸法誤算に対して十分現実的な範囲を扱うことができる。
その結果、250nmのS1、S2信号を500分割して最終的に0.5nmの最小分解能を有する位置基準信号を生成できる。
従来のクロックヘッドやサーボトラックライタで用いられる位置基準信号はすべて磁気記録信号を使用しているが、近年高密度化に従って生の磁気記録信号SNRは低下する傾向があるため位置基準信号は低下している現状がある。したがって本発明は特に80kTPI以上の高トラック密度記録を行う際に特に有効である。
また、上記の光学系は、その一部を集積光学デバイスとして構成することにより、小型化、低価格化を実現することが可能である。
図7は、集積光学デバイスを用いて構成された光学系の具体例を示している。この例では、図6のディスクリート光学系のうち、ハーフミラー45、λ/4板42C、レンズ46、偏光ビームスプリッタ47といったレンズミラーの光学系をPBS50で一度に作製し、また、半導体レーザ41とフォトディテクタ43A,43B,43C,43DをSi基板44上に半導体プロセスによって同時に作製したものを採用している。PBS50は、偏光板51、レンズ52、λ/4板53、ミラー54、ハーフミラー55,56,57等で構成されている。なお、図6および図7において48A,48B,49A,49Bはミラーである。
この集積光学デバイスの機能・性能はディスクリート光学系と同じであるものの、半導体プロセスで一度に半導体レーザ41とフォトディテクタ43A,43B,43C,43Dを多数製作できるため大幅にコストを低減できる。また光学系もPBS50でレンズミラーの光学系を一度に製作できるため安価となる。光学系の位置決めもPBS50内で完結しているため半導体レーザ41およびフォトディテクタ43A,43B,43C,43Dと光学系との位置調整が一度で済むので、生産性も高められることからもコストダウンにつながる。図8は、クロック用センサー16Aおよびアーム用センサー16Bにそれぞれ集積光学デバイス61A,61Bを搭載した形態を示している。
次に、磁気ディスク(ハードディスク)上のサーボ信号とトラッキング制御について説明する。
図9に示すように、ハードディスク3には、回転方向に均等な間隔でサーボセクター21が設けられている。サーボセクター21の後にはデータセクター22がある。ハードディスク3の回転周期において、システムは、サーボセクター21が到来する度にトラッキング制御にかかわる作業に専念し、サーボセクター21間のデータセクター22において信号の記録再生を行う。
サーボセクター21は、プリアンブル23、SIM/SAM24、グレーコード25、サーボバースト26で構成される。
プリアンブル23は、サーボ情報の読み出しに使う検出クロックを生成するための情報である。SIM/SAM24において、SIM(Servo Index Mark)は、1回転に1回現れる数ビットの特定の固定パターン、SAM(Servo Address Mark)は、SIM以外のサーボセクター21の存在を示す特定の数ビットの固定パターンである。プリアンブル23でPLLがロックし、SIM/SAM24が検出されることが最も基本的に重要であるので、SIM、SAMの固定パターンは検出確度が高いものが選ばれる。
グレーコード25は、トラックナンバーとSIMから数えて何番目のセクターかを表すセクターナンバーのふたつが連結構成された数ビット〜数10ビットのパターンである。サーボバースト26は、ヘッドがトラックセンターからどのくらいずれているかを示す位置情報であり、これを使ってVCMのトラッキング制御が行われる。
図10は、サーボバースト26の構成を示す図である。このサーボバースト26は、6相(A,B,C,D,E,F)のバースト信号からなり、それぞれのバースト信号はトラックセンターに対して1/2あるいは1/3トラックピンチのズレをもって周期的に配列されている。これらのバースト信号間の振幅強度変化や位相情報を基にヘッド位置が決定され、この決定された位置情報に基づき、VCMに位置誤差信号を供給してトラック位置をセクターごとに修正する。尚バースト相は、また必ずしも6相である必要や、トラックピッチに対して1/2や1/3である必要はない。
図11は、本実施形態に用いたサーボバーストの時間の配分を示している。
ここで、カッコ内の各数字は、ビット数あるいは時間(T)あるいは周波数(1/T)を示している。HDDシステムでは、サーボ基準信号であるServo TGB(Time Base Generator))の周波数が決まっており、このServo TGB周波数の1/4の周波数をサーボバースト周波数(Fsevo)とすると、
1/T= Fservo = Servo TGB/4
という関係がある。
次に、本実施形態の変形例を説明する。
図12は、半円弧型回折格子5bを回転軸8上に支持基板5dを介して設置したものである。アーム7bは通常、弾性を有する薄板で作製されているため、外部からの衝撃等により振動しやすい。これに対して回転軸8は構造的に強固であり、衝撃等による影響が少なくて済む。また、サーボ信号の書き込み後に回折格子を取り外す場合、アーム7bから取り外すよりも簡単に取り外すことができ、回折格子の再利用性が向上する。ただし、磁気ヘッド4と回折格子との距離と位置分解能とは比例関係にあるので、アーム7bに回折格子を取り付けた方が高い位置分解能が得られる。
図13は、SPM30の回転軸31の端面上に固定した支持基板17の上にリング型回折格子2を配置したものである。この例によれば、リング型回折格子2のサイズ(半径)を回転軸31の端面サイズに制限されることなく選定できる。これにより、リング型回折格子2の格子ピッチを変更することなく1周分のクロックパルス数を増やす(時間分解能を高くする)ことができる。ただし、SPM30の負荷が大きくなるので、それだけ回転制御が難しくなる。また、基板半径が大きくなる分アキシャル方向(断面図に対して上下動)の機械的RRO(Repetable Run Out)が大きくなり、時間基準信号にRROジッターが混入する割合が多くなる。この構成ではサーボ信号の書き込み後に回折格子を取り外す場合、SPM30から取り外すよりも簡単に取り外すことができ、回折格子の再利用性が向上する。
図14は、VCM8の側面に扇型回折格子5を配置した例である。この構造によれば、クロック用センサー16Aとアーム用センサー16Bとの機械的干渉を避けることが容易になる。特に、サイズの小さなHDDに対して有効である。
また、磁気ディスク3の回転位置を示す回折格子と磁気ヘッド4の移動位置を示す回折格子をHDDの上下各面に別々に設置し、クロック用センサー16Aとアーム用センサー16BをHDDの上下に配置するようにしてもよい。
次に、本発明の妥当性について説明する。
図15は、本回路構成により発生したPre-ampへ送られる直前の場所でディジタルオシロスコープにより観察した0001h〜0005hの信号を1ビットずつ順にインクリメントさした場合のクロック信号である。同図より、実際に1nsecのクロック時間軸分解能が実現されていることがわかる。
図16は、本サーボライト装置のオープンループ特性である。測定にはレーザードップラー装置(Plolytec社: OFV3001 and OFV512)とFFTアナライザー(NF electronics instruments社: FRA5095).を用いた。同図より、従来の方式の3倍以上、2 kHzのサーボ帯域が実現されていることがわかる。(従来のプッシュピン式では3.5インチで600Hz程度が限界)
図17は、ヘッドアームを5nmの分解能でステップ送りしたときのヘッド位置制御特性を表す。
同図より、安定した5nmのVCM制御が実現していることが分かる。これをトラック密度に換算すると、アーム上の回折格子と先端の磁気ヘッドには回転中心に対して2.5倍の差があることを考慮すると
5 x 2.5 x 2=25 nm、即ち1/2トラックピッチ送りのサーボフォーマットを適用した場合、25nmピッチ(=100万TPI)という従来の10倍以上の高密度サーボトラックパターンが書き込める高精度制御ができることを示している。図18は本発明の最終的な性能の妥当性を示す結果であり、ドライブ筐体厚さ5mmの1インチのHDDに91.3kTPIで半径位置9.0mm(トラックナンバー"0000"から11.7mm(トラックナンバー"9250")まで記録したサーボトラック信号を4箇所のトラック位置からディジタルオシロスコープで抜き出して、それぞれの位置にけるPES(Position Error Signal)を1周分取り出してその標準偏差を求めた結果を示している。
サーボトラックライタ書き込み時間は、SPMの回転数5400rpmのもとで1/3パターンが2回転周期でディスク両面を同時に描けるので、1/90x2x9250x3=617秒と従来のセルフサーボライト方式での数千秒の時間に対してきわめて高速である。
トラックピッチは278nmであり、PESのzero−to−peakはσの3−4倍程度になるこことが推定されるが、これはトラックピッチの10%以内(本例では28nm)で記録が許容されるという書き込み基準に収まっており、十分余裕のある精度でサーボパターンが形成されていることが実証された。以上により、本発明は独立した2つのレーザースケールをSPM回転とヘッドに対する二つの位置基準として持つことによって今後ますます高密度化されるHDD技術においてサーボ情報を半径方向にも線速方向に同時に高精度にかつ高速に描けるという利点により、その工業的価値は計り知れない。特に機械的なスペースに制約のある5mm厚以下の薄型HDDにとって上記特徴は最大限発揮される。
以上説明した本実施形態によれば、SPM30の回転中心に対して同軸にリング型回折格子2を設け、これにクロック用センサー16Aよりレーザ光を照射し、その反射レーザ光の位相をディスク3の回転方向における位置を示す信号として得ることによって、SPM駆動回路の精度に依存することなく、高精度な基準クロック信号を得ることができる。
リング型回折格子2の中心と回転中心とにずれがあると、クロックパルスに回転周期に同期した周期的なジッターが発生するが、この周期的なジッターによる時間軸変動は、2段PLLの前段のPLLで検出され、書き込みタイミングを高い分解能(たとえば800ピコ秒)で補正することが可能である。同様に、スピンドルモータのコギングジッターも同様のPLL回路で取り除くことができる。
また常に同じ基準信号を用いてサーボ信号の書き込みが行われることで、Error propagation 現象は原理的に発生しないので、計測信号をソフトウェアで統計処理したりする必要がなく、きわめて高速にサーボ信号を書き込むことが可能となる。具体的には、本実施形態では、16,000トラック分のサーボ信号の記録時間は10−15分程度で済む。
さらに、リング型回折格子2は厚みをとらないため、たとえば1.8インチ以下のディスクを1枚内蔵した5mm厚以下の、小型で薄型のHDD内部に容易に取り付けられる。また、サーボ信号の書き込み環境としてクリーンルームを使用する必要がないため、設備投資が少なくて済む。
また、磁気ヘッド4を所定の位置に移動させるための手段として、アーム7bに扇型回折格子5を設け、これにアーム用センサー16Bよりレーザ光を照射し、その反射レーザ光の位相を磁気ヘッド4の移動位置を示す信号として得るようにしたので、トラック送り精度も確保される。
さらに、サーボ信号書き込み装置のクロック用センサー16Aおよびアーム用センサー16Bに集積光学デバイスを採用したことで、ディスクリート部品で構成された光学系に比べて、大幅な光学ヘッドの小型化によるスペースの低減とコスト低減を図ることができる。
本発明は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の一実施形態にかかるディスク記録再生装置およびサーボ信号書き込み装置の外観図である。 図1のディスク記録再生装置の構成を示す平面図である。 図2のディスク記録再生装置のa断面図である。 図1のディスク記録再生装置およびサーボ信号書き込み装置の断面図である。 本実施形態のサーボ信号書き込み装置の全体的な構成例を示すブロック図である。 クロック用センサーおよびアーム用センサーのディスクリート光学系の具体的な構成を示す図である。 集積光学デバイスを用いて構成された光学系の具体例を示す図である。 本実施形態のクロック用センサーおよびアーム用センサーにそれぞれ集積光学デバイスを搭載した形態を示す図である。 HDDのセクタフォーマットとサーボセクタの構成を示す図である。 図9のサーボセクタにおけるサーボバーストの構成を示す図である。 本実施形態に用いたサーボバーストの時間配分の例を示す図である。 本実施形態の第一の変形例を示す図である。 本実施形態の第二の変形例を示す図である。 本実施形態の第三の変形例を示す図である。 本発明の妥当性を評価した結果を示す図である。 本発明の妥当性を評価した結果を示す図である。 本発明の妥当性を評価した結果を示す図である。 本発明の妥当性を評価した結果を示す図である。
符号の説明
1 筐体
2 リング型回折格子
3 磁気ディスク
4 磁気ヘッド
5 扇型回折格子
6 VCM
7b アーム
8 回転軸
9,10 透明窓
16A クロック用センサー
16B アーム用センサー
31 モータ回転軸
33 SPMコントローラ
61A,61B 集積光学デバイス
71 ディテクタユニット
74 前段PLL&タイミング発生回路
75 PLD
76 DSP
77 VCMドライバ
79 後段PLL回路
100 ディスク記録再生装置
200 サーボ信号書き込み装置

Claims (7)

  1. ディスク記録再生装置の、ディスクを駆動するスピンドルモータの回転軸の回転中心に対して同軸にかつ前記回転軸と一体に回転するように配置され、前記ディスクの回転方向における位置を示す複数の回折格子を有するリング型かつ反射型の第一の回折格子部材に、レーザ光を照射する第一の光学系と、
    前記第一の回折格子部材に対して前記第一の光学系と同じ側に配置され、前記第一の回折格子部材からの反射レーザ光を2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における位置基準信号を得る第一の位置基準信号生成手段と、
    前記位置基準信号に基づいて、サーボ信号の書き込みタイミングを制御する第一の制御部と
    を具備することを特徴とするサーボ信号書き込み装置。
  2. 前記ディスク記録再生装置の、前記磁気ヘッドを支持しかつ回転軸を中心に前記ディスクの信号記録面に沿って半径方向に移動させるヘッド支持駆動機構に配置され、前記磁気ヘッドの移動位置を示す複数の回折格子を有する反射型の第二の回折格子部材に、レーザ光を照射する第二の光学系と、
    前記第二の回折格子部材からの反射レーザ光を2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における位置基準信号を得る第二の位置基準信号生成手段と、
    前記第二の位置基準信号に基づいて、前記ヘッド支持駆動機構を制御する第二の制御部と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のサーボ信号書き込み装置。
  3. 前記第一の光学系が、基板を共用して半導体プロセスにて作製された半導体レーザーおよび複数のフォトディテクタで構成された集積光学デバイスを含むことを特徴とする請求項1に記載のサーボ信号書き込み装置。
  4. 前記第二の光学系が、基板を共用して半導体プロセスにて作製された半導体レーザーおよび複数のフォトディテクタとで構成された集積光学デバイスを含むことを特徴とする請求項2に記載のサーボ信号書き込み装置。
  5. 前記第一の制御部は、前記第一の位置基準信号生成手段により生成された位置基準信号の、前記スピンドルモータの回転周期に同期した時間軸変動を検出する第一のPLL回路を有し、この第一のPLL回路による検出結果に基づき、サーボ信号の書き込みタイミングを補正する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーボ信号書き込み装置。
  6. ディスクを駆動する、回転軸を有するスピンドルモータと、
    前記スピンドルモータの回転軸の回転中心に対して同軸にかつ前記回転軸と一体に回転するように配置され、前記ディスクの回転方向における位置を示す複数の回折格子を有するリング型かつ反射型の第一の回折格子部材と
    を具備するディスク記録再生装置にサーボ信号を書き込む方法であって、
    前記第一の回折格子部材に、前記第一の回折格子部材に対して一方の側からレーザ光を照射して、前記第一の回折格子部材からの反射レーザ光を前記一方の側で2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における位置基準信号を得て、この位置基準信号に基づいて、サーボ信号の書き込みタイミングを制御する
    ことを特徴とするディスク記録再生装置のサーボ信号書き込み方法。
  7. ディスクを駆動する、モータ回転軸を有するスピンドルモータと、
    前記スピンドルモータの回転軸の回転中心に対して同軸にかつ前記回転軸と一体に回転するように配置され、前記ディスクの回転方向における位置を示す複数の回折格子を有するリング型かつ反射型の第一の回折格子部材と、
    磁気ヘッドを支持し、かつ回転軸を中心に、前記ディスクの信号記録面に沿って半径方向に移動させるヘッド支持駆動機構と、
    前記磁気ヘッドと一体に移動するように前記ヘッド支持駆動機構に配置され、前記磁気ヘッドの移動位置を示す複数の回折格子を有する反射型の第二の回折格子部材と
    を具備するディスク記録再生装置にサーボ信号を書き込む方法であって、
    前記第一の回折格子部材に一方の側からレーザ光を照射して、前記第一の回折格子部材からの反射レーザ光を前記一方の側で2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における第一の位置基準信号を得て、この第一の位置基準信号に基づいて、サーボ信号の書き込みタイミングを制御するとともに、
    前記第二の回折格子部材に前記一方の側からレーザ光を照射して、前記第二の回折格子部材からの反射レーザ光を前記一方の側で2回回折して前記レーザ光の1/4波長信号を得て、この1/4波長信号に基づいて、前記ディスクの回転方向における第二の位置基準信号を得て、この第二の位置基準信号に基づいて、前記ヘッド支持駆動機構を制御する
    ことを特徴とするディスク記録再生装置のサーボ信号書き込み方法。
JP2003435670A 2003-12-26 2003-12-26 サーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法 Expired - Fee Related JP4218521B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003435670A JP4218521B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 サーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003435670A JP4218521B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 サーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005196829A JP2005196829A (ja) 2005-07-21
JP4218521B2 true JP4218521B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=34815674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003435670A Expired - Fee Related JP4218521B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 サーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4218521B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002828A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 International Manufacturing & Engineering Services Co Ltd アクチュエータの位置検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005196829A (ja) 2005-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5339204A (en) System and method for servowriting a magnetic disk drive
JP3859282B2 (ja) 磁気ディスク装置のサーボパターン書き込み方法及び磁気ディスク装置
US7095575B2 (en) Magnetic disk apparatus, method for determining data track pitch, and self-servo write method
JP2008243266A (ja) 磁気記録媒体、磁気記録媒体へのサーボ記録方法、磁気記録装置
JPWO2009016683A1 (ja) 磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
JP2006031855A (ja) 磁気ディスクおよびこれを備えた磁気ディスク装置
US6707632B1 (en) Disc drive with self-contained servo data writing capability
US7202979B2 (en) Optical rotational position information detecting apparatus
JP4218521B2 (ja) サーボ信号書き込み装置およびサーボ信号書き込み方法
US20080239896A1 (en) Generation method of clock signal of patterned medium, patterned medium and storage device
JP2002124047A (ja) 磁気ディスク装置
JP4961408B2 (ja) サーボ情報書込み方法及びこれを用いる磁気ヘッド検査装置
JP4154377B2 (ja) 磁気ディスク装置、並びにそのデータトラックピッチ決定方法及びセルフサーボライト方法
JP3023206B2 (ja) サーボライタのヘッド位置決め装置
US7136241B2 (en) Information writing device
JP2616570B2 (ja) サーボトラック書き込み装置
JPH10320943A (ja) 光学ヘッド・サーボ・ライタ
Nakayama et al. Servotrack writing system using dual laser scales for high track-per-inch recording
JP2013206523A (ja) 磁気リードライト検査装置及びその検査方法
JP2000113467A (ja) 光ディスク媒体および光ディスク装置
JPWO2008084551A1 (ja) 磁気ディスク装置及び磁気ディスク媒体及びヘッド及びトラック追従方法
JPH052728A (ja) ハードデイスク装置のフオーマツト方法
EP0644533A1 (en) Artifact, method, and apparatus for clock signal generation for computer memory disks
JPH11353832A (ja) ディスク記録再生装置
JPH11353833A (ja) サーボ信号書込装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080610

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081021

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081103

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees