JP4217649B2 - アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法、およびアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備 - Google Patents

アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法、およびアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備 Download PDF

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Description

この発明は、アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法、およびアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備に関するものである。
一般的にアルミニウム合金連続鋳造棒は、アルミニウム合金溶湯から円柱状、角柱状あるいは中空柱状の長尺鋳塊を鋳造して製造する。
この鋳造方法には、気体加圧連続鋳造方法、気体加圧ホットトップ連続鋳造方法、水平連続鋳造方法などがある(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、鋳塊(アルミニウム合金連続鋳造棒)には、鋳造したままの状態では表面に逆偏析層を代表とした不均一組織が形成されている。
この不均一組織はアルミニウム合金連続鋳造棒を原材料として用いる塑性加工において割れなどの原因になるので、アルミニウム合金連続鋳造棒の製造工程には、切削加工で不均一組織の部分を除去する外周除去工程が必要である。
そのため、従来は、得られたアルミニウム合金連続鋳造棒を外周除去装置へ投入して鋳肌部分(“黒皮”とも称する。)を除去している。
さらに、鋳肌部分(外周部分)を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒は、人間の目視検査または渦電流による表面検査、超音波またはX線を用いた内部検査を組み合わせた非破壊検査工程によって品質検査が行われる(例えば、非特許文献1参照。)。
特開昭63−104751号公報 『超音波技術便覧』日刊工業新聞社、昭和60年12月30日発行、p721〜p737
しかしながら、従来は、アルミニウム合金連続鋳造棒を外周除去装置へ連続的に投入していなかったので、鋳肌部分の除去を生産性よく実施することが困難であった。
そして、前記各工程がバッチ的な作業で行われているため、定期的な原材料の溶解保持炉への供給、搬送作業のための束ね、後工程のためのばらしが必要となり、連続的に効率よくアルミニウム合金連続鋳造棒を製造することができなかった。
また、製造工程と検査工程とが別々にバッチ処理されていたので、その間の連携が不充分であり、また、検査結果の製造工程へのフィードバックにタイムラグが発生し、一定品質のアルミニウム合金連続鋳造棒を連続的に製造することができなかった。
そこで、鋳肌部分を効率よく除去でき、検査結果の製造工程へのフィードバックを素速く行って連続的に効率よくアルミニウム合金連続鋳造棒を製造することができないかとの要望がある。
この発明は、以下のような発明である。
(1)アルミニウム合金用の原材料を溶解させてアルミニウム合金溶湯を得る溶解工程と、この溶解工程からのアルミニウム合金溶湯中のアルミニウム酸化物および水素ガスを除去する溶湯処理工程と、この溶湯処理工程からのアルミニウム合金溶湯を鋳造してアルミニウム合金連続鋳造棒を得る連続鋳造工程と、この連続鋳造工程で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第1矯正工程と、この第1矯正工程で曲がりを矯正されたアルミニウム合金連続鋳造棒の外周部分を除去する外周除去工程と、この外周除去工程で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分および内部を検査する非破壊検査工程と、この非破壊検査工程の結果に基づいて良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を選別する選別工程と、この選別工程で良品として選別されたアルミニウム合金連続鋳造棒を梱包する梱包工程とを有し、少なくとも第1矯正工程以降を連続して行い、非破壊検査工程は、アルミニウム合金連続鋳造棒をプローブ内に貫通させる貫通型渦電流探傷検査工程、およびプローブをアルミニウム合金連続鋳造棒の円周方向へ回転させる回転型渦電流探傷検査工程でアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分を検査する第1非破壊検査工程と、アルミニウム合金連続鋳造棒の内部を検査する第2非破壊検査工程とを有し、貫通型渦電流探傷検査工程で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第1検出個数判定基準で比較し、また回転型渦電流探傷検査工程で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第2検出個数判定基準で比較して、当該アルミニウム合金連続鋳造棒が何れの欠陥分布集合に分類されるかを求め、この各欠陥分布集合に分類されたアルミニウム合金連続鋳造棒の個数を、何れの欠陥分布集合に分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒が多発しているかを判定する集合判定基準と比較して集合判定基準以上の欠陥分布集合を求め、その結果に基づいて溶湯処理工程の溶湯処理条件、連続鋳造工程の鋳造条件、第1矯正工程の矯正条件、および外周除去工程の切削条件を制御する制御工程を設けた、ことを特徴とするアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
(2)欠陥分布集合は、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Aとし、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Bとし、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Cとし、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Dとし、制御工程は、集合Aに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、連続鋳造工程の鋳造条件を制御し、集合Bに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、第1矯正工程の矯正条件および外周除去工程の切削条件を制御し、集合Cに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、溶湯処理工程の溶湯処理条件、および連続鋳造工程の鋳造条件を制御する、ことを特徴とする(1)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
(3)連続鋳造工程と第1矯正工程との間に、連続鋳造工程で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒に加熱処理を施す熱処理工程を設けたことを特徴とする(1)または(2)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
)外周除去工程と非破壊検査工程との間に、外周除去工程で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第2矯正工程を設けたことを特徴とする(1)から(3)の何れか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
)第2矯正工程でアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がり量を、0.5mm/1000mm以下にすることを特徴とする()に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法
(6)非破壊検査工程は、第1非破壊検査工程の後に第2非破壊検査工程を行うことを特徴とする(1)から(5)のいずれか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
)アルミニウム合金用の原材料を溶解させてアルミニウム合金溶湯を得る溶解保持炉と、この溶解保持炉からのアルミニウム合金溶湯中のアルミニウム酸化物および水素ガスを除去する溶湯処理装置と、この溶湯処理装置からのアルミニウム合金溶湯を鋳造してアルミニウム合金連続鋳造棒を得る連続鋳造装置と、この連続鋳造装置で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第1矯正装置と、この第1矯正装置で曲がりを矯正されたアルミニウム合金連続鋳造棒の外周部分を除去する外周除去装置と、この外周除去装置で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分および内部を検査する非破壊検査装置と、この非破壊検査装置の結果に基づいて良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を選別する選別装置と、この選別装置で良品として選別されたアルミニウム合金連続鋳造棒を梱包する梱包装置とを有し、少なくとも第1矯正装置以降を連続して行い、非破壊検査装置は、アルミニウム合金連続鋳造棒をプローブ内に貫通させる貫通型渦電流探傷検査装置、およびプローブをアルミニウム合金連続鋳造棒の円周方向へ回転させる回転型渦電流探傷検査装置でアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分を検査する第1非破壊検査装置と、アルミニウム合金連続鋳造棒の内部を検査する第2非破壊検査装置とを有し、貫通型渦電流探傷検査装置で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第1検出個数判定基準で比較し、また回転型渦電流探傷検査装置で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第2検出個数判定基準で比較して、当該アルミニウム合金連続鋳造棒が何れの欠陥分布集合に分類されるかを求め、この各欠陥分布集合に分類されたアルミニウム合金連続鋳造棒の個数を、何れの欠陥分布集合に分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒が多発しているかを判定する集合判定基準と比較して集合判定基準以上の欠陥分布集合を求め、その結果に基づいて溶湯処理装置の溶湯処理条件、連続鋳造装置の鋳造条件、第1矯正装置の矯正条件、および外周除去装置の切削条件を制御する制御装置を設けた、ことを特徴とするアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
(8)欠陥分布集合は、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Aとし、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Bとし、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Cとし、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Dとし、制御装置は、集合Aに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、連続鋳造装置の鋳造条件を制御し、集合Bに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、第1矯正装置の矯正条件および外周除去装置の切削条件を制御し、集合Cに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、溶湯処理装置の溶湯処理条件、および連続鋳造装置の鋳造条件を制御する、ことを特徴とする(7)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
)連続鋳造装置と第1矯正装置との間に、連続鋳造装置で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒に加熱処理を施す熱処理装置を設けたことを特徴とする(7)または(8)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
10)外周除去装置と非破壊検査装置との間に、外周除去装置で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第2矯正装置を設けたことを特徴とする(7)から(9)の何れか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
11)第2矯正装置におけるアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がり量は、0.5mm/1000mm以下である、ことを特徴とする(10)に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備
(12)非破壊検査装置は、第1非破壊検査装置の後に第2非破壊検査装置を配置したことを特徴とする(7)から(11)のいずれか1つに記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
この発明のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法またはアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備によれば、非破壊検査において、貫通型渦電流探傷検査の検査結果および回転型渦電流探傷検査の検査結果に基づいて、製造されたアルミニウム合金連続鋳造棒をその傷の形状と種類とで分類するので、欠陥情報を多次元に解析することができ、したがって、欠陥情報から製造工程の状況を推察することが容易にでき、その結果を製造工程の条件としてフィードバックすることにより、安定した品質の鋳造棒を製造できる。
以下、この発明の実施例ついて説明する。
図1および図2はこの発明の一実施例であるアルミニウム合金連続鋳造棒製造設備の工程図である。
図1または図2において、101は溶解保持炉(溶解工程)を示し、アルミニウム合金用の原材料を溶解させ、アルミニウム合金溶湯を得るためのものである。
201は溶湯処理装置(溶湯処理工程)を示し、溶解保持炉101からのアルミニウム合金溶湯中のアルミニウム酸化物および水素ガスを除去するためのものである。
301は連続鋳造装置(連続鋳造工程)を示し、溶湯処理装置201からのアルミニウム合金溶湯で、アルミニウム合金連続鋳造棒を鋳造するものである。
401は切断装置(切断工程)を構成する切断機構を示し、連続鋳造装置301で鋳造したアルミニウム合金連続鋳造棒を、定尺に切断するものである。
451は切断装置(切断工程)を構成する再スタート機構を示し、トラブルによって鋳造を停止した連続鋳造装置301の1本またはそれ以上の鋳造ラインを、他の鋳造ラインに影響を与えることなく再スタートさせるものである。
501は搬送装置(搬送工程)を示し、切断機構401で切断されたアルミニウム合金連続鋳造棒を、次工程の結束装置601へ搬送するものである。
601は結束装置(結束工程)を示し、搬送装置501で送られてくるアルミニウム合金連続鋳造棒を予め設定した荷姿、所定本数に段積みする段積み機構602と、この段積み機構602で段積みしたアルミニウム合金連続鋳造棒を結束し、次工程の熱処理装置701へ送る結束機構651とで構成されている。
701は熱処理装置(熱処理工程)を示し、結束装置601からの束ねたアルミニウム合金連続鋳造棒を、鋳塊組織の均質化および硬さを調整するために熱処理するものである。
801は解束装置(解束工程)を示し、熱処理装置701からのアルミニウム合金連続鋳造棒の結束を解き、アルミニウム合金連続鋳造棒を1本ずつ扱えるようにばらすものである。
901は整列装置(整列工程)を示し、解束装置801で結束を解いたアルミニウム合金連続鋳造棒を、その長手方向へ1列に整列させるものである。
1001は第1矯正機(第1矯正工程)を示し、整列装置901からのアルミニウム合金連続鋳造棒の外周部分、すなわち、鋳肌部分(“黒皮”とも称される。)を、次工程の外周除去装置1101で除去して所望の直径のアルミニウム合金連続鋳造棒を得るためにアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正するものである。
1101は外周除去装置(外周除去工程)を示し、第1矯正機1001で曲がりを矯正したアルミニウム合金連続鋳造棒の外周部分を除去するものである。
1201は切粉破砕機(切粉破砕工程)を示し、外周除去装置1101でアルミニウム合金連続鋳造棒の外周部分を除去する際に発生した切り粉を、溶解保持炉101へ戻すために連続的に破砕するものである。
1301は第2矯正機(第2矯正工程)を示し、外周除去装置1101で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の内部を次工程の非破壊検査装置1401で検査する場合、アルミニウム合金連続鋳造棒の内部を精度よく検査できるようにするためにアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正するものである。
1401は非破壊検査装置(非破壊検査工程)を示し、第2矯正機1301で曲がりを矯正したアルミニウム合金連続鋳造棒に、不合格とすべき欠陥があるかないかを検査するものであり、アルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分に欠陥があるかないかを検査する第1非破壊検査装置(第1非破壊検査工程)1410と、アルミニウム合金連続鋳造棒の内部に欠陥があるかないかを検査する第2非破壊検査装置(第2非破壊検査工程)である超音波探傷装置1450とで構成されている。
そして、第1非破壊検査装置(第1非破壊検査工程)1410は、貫通型渦電流探傷装置1420と、回転型渦電流探傷装置1430とで構成されている。
1501は選別装置(選別工程)を示し、貫通型渦電流探傷装置1420の検査の結果、良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を次の回転型渦電流探傷装置1430へ送り、貫通型渦電流探傷装置1420の検査の結果、不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を第1貯留場1610へ送る第1選別装置(第1選別工程)1510と、回転型渦電流探傷装置1430の検査の結果、良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を次の超音波探傷装置1450へ送り、回転型渦電流探傷装置1430の検査の結果、不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を第2貯留場1620へ送る第2選別装置(第2選別工程)1520と、超音波探傷装置1450の検査の結果、良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を次の梱包装置1701へ送り、超音波探傷装置1450の検査の結果、不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を第3貯留場1630へ送る第3選別装置(第3選別工程)1530とで構成されている。
1601は貯留場(貯留工程)を示し、第1選別装置1510で送られてくる不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を貯留する第1貯留場1610と、第2選別装置1520で送られてくる不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を貯留する第2貯留場1620と、第3選別装置1530で送られてくる不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を貯留する第3貯留場1630とで構成され、例えば、破砕した後に溶解保持炉101へ戻すためにアルミニウム合金連続鋳造棒を貯留させるものである。
1701は梱包装置(梱包工程)を示し、熱処理されるとともに外周部分が除去され、非破壊検査で良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を予め設定した荷姿、所定本数にて梱包するものである。
2001は切削制御装置(切削制御工程)を示し、第1非破壊検査装置1410の貫通型渦電流探傷装置1420と回転型渦電流探傷装置1430との検査結果に基づき、外周除去装置1101の切削条件を制御するものである。
2101は鋳造制御装置(鋳造制御工程)を示し、第2非破壊検査装置である超音波探傷装置1450の検査結果に基づき、連続鋳造装置301の鋳造条件を制御するものである。
図3および図4は溶解保持炉101の一例を示す説明図であり、縦断面図に相当する。
図3または図4において、101は溶解保持炉を示し、アルミニウム合金用の原材料を溶解させて得たアルミニウム合金溶湯1を、図示を省略した支持軸を中心に回動させることにより、出湯口102から溶湯処理装置201の樋202または樋202Aへ出湯するものである。
図3に示した溶解保持炉101は、溶湯処理装置201(溢れ防止壁202aを有する樋202)に対する出湯を、出湯面が溶湯処理装置201(樋202)の被出湯面よりも高いドロップ出湯方法(機構)で行うものである。
図4に示した溶解保持炉101は、溶湯処理装置201(樋202A)に対する出湯を、出湯面が溶湯処理装置201(樋202A)の被出湯面に連なるレベルフィード出湯方法(機構)で行うものである。
図5(a),(b)は溶湯処理装置201の一例を示す説明図であり、図5(a)は縦断面図に相当し、図5(b)は蓋を取り除いた貯留槽の平面図に相当する。
図5において、201は溶湯処理装置を示し、樋202または樋202Aから入湯口203aへ供給されるアルミニウム合金溶湯1を貯留部203bへ溜め、この貯留部203bから処理されたアルミニウム合金溶湯1を、出湯口203cを介して連続鋳造装置301へ出湯する貯留槽203と、この貯留槽203を覆う蓋204とで構成されている。
そして、貯留槽203には、図5(a)に示すように、蓋204で覆った状態で、アルミニウム合金溶湯1を処理することによって浮上したカスを取り出すためのカス取り出し開口203dが設けられている。
また、蓋204には、貯留槽203を覆った状態で、回転することによって貯留槽203内のアルミニウム合金溶湯1を攪拌しながら、下側(貯留槽203内の下側)から処理ガス(不活性ガス、例えば、アルゴンガス)を噴出する攪拌部材210を出し入れするための開口204aが設けられている。
この発明では、連続鋳造装置301へのアルミニウム合金溶湯1の供給量以上の溶解能力を有する溶解保持炉101を、溶湯処理装置201に対して複数、少なくとも2基並列に設置する。
そして、溶解保持炉101の出湯口102は、樋202または樋202Aによって溶湯処理装置201の入湯口203aと繋がっている。
したがって、溶解保持炉101から出湯したアルミニウム合金溶湯1は、樋202または樋202Aの中を通って溶湯処理装置201へ移送される。
なお、1つの溶解保持炉101から出湯している場合、溶湯処理装置201側へのみ、すなわち、他の溶解保持炉101の樋202または樋202A側へアルミニウム合金溶湯1が流れないように塞き止めるのが望ましい。
この発明においては、現在ある溶解保持炉101でアルミニウム合金溶湯1を供給している間に、他の溶解保持炉101にアルミニウム合金用の原材料を投入して必要な成分調整、温度調整を実施し、次のアルミニウム合金溶湯1の供給に備える。
そして、現在アルミニウム合金溶湯1を供給している溶解保持炉101内のアルミニウム合金溶湯1が所定量以下になった時点で、準備しておいた他の溶解保持炉101へ供給を切り替える。
このように各溶解保持炉101を交互運転することで、溶湯処理装置201へのアルミニウム合金溶湯1の供給を連続的なものにすることが可能になり、その結果、同品種のアルミニウム合金連続鋳造棒の連続鋳造が可能になる。
ここで重要な点は、交互運転の切り替え時に、連続鋳造装置301へ供給するアルミニウム合金溶湯1に不連続な状態を作らないことである。
この発明では、図3に示すように、樋202内の被出湯面より高い位置に溶解保持炉101の出湯口102を設けておき、溶解保持炉101を傾動させてアルミニウム合金溶湯1を樋202内へ供給する、出湯制御をドロップ出湯方法で行うことができる。
この時、樋202に供給されるアルミニウム合金溶湯1は攪乱して空気と接触するため、アルミニウム酸化物の発生があるものの、これは溶湯処理装置201で除去することができる。
なお、アルミニウム合金溶湯1の供給が終了した溶解保持炉101は、傾動状態が初期位置へ戻される。
ここで、アルミニウム合金溶湯1を供給している時、樋202内のアルミニウム合金溶湯1の被出湯面は溶解保持炉101内の出湯面と切り離されている。
したがって、溶解保持炉101の傾動状態と、樋202内のアルミニウム合金溶湯1の液面とは独立している。
また、溶解保持炉101を切り替えて交互運転する場合、切り替え時に複数の溶解保持炉101が樋202に繋がった状態となる恐れがある。
しかし、この方法では、樋202内のアルミニウム合金溶湯1の液面は溶解保持炉101内のアルミニウム合金溶湯1の液面と切り離されているので、樋202内のアルミニウム合金溶湯1の液面を意識することなく、アルミニウム合金溶湯1の供給が終了した溶解保持炉101を初期位置へ戻すとともに、次の溶解保持炉101を傾動させることができる。
その結果、溶解保持炉101の切り替えによる液面変動を抑えることができる。
液面変動が抑えられるので、連続鋳造装置301へのアルミニウム合金溶湯1の供給状態に不連続状態が発生するのを抑えることができる。
また、この方法の採用により、傾動を大きくして供給終了時の溶解保持炉101内におけるアルミニウム合金溶湯1の残湯量を減らすことができるので、効率がよくなる。
そして、この方法の採用により、特別な漏れ機構(部材)または溢れ防止機構(部材)を使用することなく、アルミニウム合金溶湯1が溶湯処理装置201(溢れ防止壁202a)の外に溢れ出たり、漏れるのを防止することができる。
次に、図4に示すレベルフィード出湯方法(出湯制御)は、溶解保持炉101内のアルミニウム合金溶湯1の出湯面(液面)と、樋202Aの被出湯面(液面)とが連なっている。
そのため、溶解保持炉101の切り替え時の傾動動作による液面変動が発生する恐れがあるが、樋202Aに供給されるアルミニウム合金溶湯1は攪乱されることがないため、ドロップ出湯方法に比べてアルミニウム酸化物の発生が少なくなる。
なお、出湯制御は、溶解保持炉101の台数と、溶解保持炉101の切り替え時の作業性と、溶湯処理装置201の処理能力とを考慮して選択する。
そして、複数の溶解保持炉101の出湯口102の状態を監視するため、監視カメラ・モニターを設置し、確認しながらアルミニウム合金溶湯1の供給操作を行うのが好ましい。
次に、溶湯処理装置201は、従来のもの、すなわち、貯留槽にカス取り出し開口のないものを用いることができるが、アルミニウム合金溶湯1が長期的に連続供給されるので、図5に示すように、カス取り出し開口203dを設けるのが好ましい。
従来の溶湯処理装置では、溶湯処理のためのアルゴンガスの供給を止め、蓋を開けてカスを除去しなければならず、作業効率が悪かった。
しかし、溶湯処理装置201は、カス取り出し開口203dが設けられているので、蓋204をしたままでカスの取り出しが行えることにより、カス取り作業を安全に行うことができる。
次に、溶解保持炉101の出湯口102は、樋202または樋202Aによって溶湯処理装置201の入湯口203aと繋がっている。
また、必要に応じて溶湯処理装置201の出湯口203cと連続鋳造装置301の入湯口とは樋によって繋がっている。
ここで重要な点は、溶湯処理装置201に供給されるアルミニウム合金溶湯1の温度変動を抑えること、および、連続鋳造装置301に供給されるアルミニウム合金溶湯1の温度変動を抑えることである。
なお、温度条件が変動すると、溶湯処理が不充分になる恐れがあり、溶解保持炉101の温度管理の制御を複雑にする恐れがある。
しかし、溶解保持炉101の切り替えによる温度変動を抑えることで、溶湯処理装置201および連続鋳造装置301に供給されるアルミニウム合金溶湯1の温度変動を抑えることが実現できる。
溶解保持炉101から溶湯処理装置201を経て連続鋳造装置301までの間の、アルミニウム合金溶湯1の温度変動を抑えることが好ましく、例えば、平均温度〔℃〕の降下率を15%以下(より好ましくは12%以下)に抑えることが好ましい。
これにより、各溶解保持炉101から連続鋳造装置301に供給されるアルミニウム合金溶湯1の温度のバラツキを抑えることができる。
また、温度低下が小さいので、各溶解保持炉101内の温度を低く保つことができ、溶解保持炉101の温度を必要以上に高温にする必要がないので、アルミニウム合金溶湯1の温度保持に必要なエネルギーを減少させることができる。
また、鋳造のためのアルミニウム合金溶湯1の温度を高温とすることが必要な合金種に対して、容易に充分な温度条件を満たして供給することができる。
そして、各溶解保持炉101から連続鋳造装置301までのアルミニウム合金溶湯1の温度降下を少なくするため、樋202,202Aの外側に断熱材を配設し、上部からの放熱を防ぐために開閉可能な蓋を設けることが好ましい。
さらに、複数の溶解保持炉101から溶湯処理装置201までの距離を短くしたり、または、距離をできるだけ等しくなるように樋202,202Aを配置したり、さらに、温度変化を抑えることができる距離にして、複数の溶解保持炉101から溶湯処理装置201に供給されるアルミニウム合金溶湯1の温度のバラツキを抑えるのが好ましい。
これにより、各溶解保持炉101内温度に影響する条件が等しくなるので、各溶解保持炉101の温度制御条件を共通にすることができる。
その結果、温度管理が容易になり、溶解保持炉101の切り替えによる炉の違いによる温度変動を抑えることができる。
そして、温度変動が抑えられるので、連続鋳造装置301へのアルミニウム合金溶湯1の供給状態に不連続状態が発生するのを抑えることができ、安定した品質の連続鋳造棒を安定して製造することができる。
図6は連続鋳造装置301の一例を示す説明図であり、縦断面図に相当する。
図6において、302はアルミニウム合金溶湯1を溜めるタンディッシュを示し、側壁に開口302aが設けられている。
303は耐火性板状体を示し、タンディッシュ302の外側に開口302aを囲むように取り付けられ、開口302aに連通する注湯孔303aが設けられている。
304は筒状の鋳型を示し、中心軸がほぼ水平となるように耐火性板状体303に取り付けられ、鋳型304とアルミニウム合金溶湯1との間の円周上へ、耐火性板状体303と鋳型304との間から気体を供給する気体供給路304aと、鋳型304とアルミニウム合金連続鋳造棒2との間の円周上へ潤滑油を供給する潤滑油供給路304bと、出口でアルミニウム合金連続鋳造棒2の周囲へ冷却水を供給する冷却水供給路304cとが設けられている。
なお、耐火性板状体303を介したタンディッシュ302と鋳型304との接続は、ねじやスプリング、バックルなどの機械的な締め付け機構の他に、電動モータやエアーシリンダなどの動力機構を用いることができる。
その結果、湯漏れによる鋳造停止を減少させることができ、長時間の連続運転を容易に実現できる。
そして、エアーシリンダは、構造的に簡単で設備費も安く、取付に要する時間が短縮でき、また、安定した押さえ力を得ることができる。
次に、アルミニウム合金連続鋳造棒2の鋳造について説明する。
図示を省略した溶湯処理装置201からタンディッシュ302内へ供給されたアルミニウム合金溶湯1は、耐火性板状体303の注湯孔303aから、中心軸がほぼ水平となるように保持された鋳型304内へ供給され、鋳型304の出口で強制冷却されてアルミニウム合金連続鋳造棒2となる。
なお、アルミニウム合金連続鋳造棒2の鋳造状態を監視するために監視室を設置し、この監視室で、連続鋳造装置301上部に設置した監視カメラによる鋳造状態を、監視できるようすることにより、連数が多い場合、監視カメラによって鋳造状態の全体が監視可能になる。
特に、アルミニウム合金連続鋳造棒2の鋳肌のシワの発生が大きくなると、鋳造状態が不安定となって連続運転の妨げとなるので、事前に運転条件の調整を行ってトラブルを未然に防止することが可能になる。
そして、鋳造時に発生する蒸気で鋳肌の監視が妨げられないように、観察箇所に排気ブロアーを設置し、充分に鋳肌の監視ができるようにするのが好ましい。
連続鋳造装置301は、ここで述べたもの以外に、従来のものを用いることができる。
ここで、タンディッシュ302内に貯留するアルミニウム合金溶湯1の組成について説明する。
アルミニウム合金溶湯1は、Siを7質量%〜14質量%(より好ましくは8質量%〜13質量%、さらに好ましくは12質量%〜13質量%)含有しているのが好ましい。
他の成分としては、鉄を0.1質量%〜0.5質量%、銅を1.0質量%〜9.0質量%、Mnを0質量%〜0.5質量%、Mgを0.1質量%〜1.0質量%含有しているのが好ましい。
特に、Siを7質量%〜14質量%含有するものは、アルミニウム合金連続鋳造棒2中のアルミニウムとケイ素とが微細な層状構造を構成するため、機械的特性に優れ、かつ、硬質なケイ素により耐摩耗性が向上するために好ましい。
アルミニウム合金連続鋳造棒2の合金成分の組成比は、例えば、JIS H 1305に記載されているような光電測光式発光分光分析装置により確認できる。
図7(a),(b)は切断機構401の一例を示す説明図であり、図7(a)は側面図に相当し、図7(b)は平面図に相当する。
図7において、305はガイドローラを示し、鋳型304の出口付近に設けられ、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列を支持して誘導するものである。
306はピンチローラ機構を示し、ガイドローラ305に隣接させて下流(アルミニウム合金連続鋳造棒2の移動する方向、以下、同じ)に設けられ、上下のローラでアルミニウム合金連続鋳造棒2の列を挟持し、図示を省略した駆動機構によって鋳型304の鋳造速度と同一速度でアルミニウム合金連続鋳造棒2の列を引き出して移送するものである。
402は同調クランプ機構を示し、ピンチローラ機構306に隣接させて下流に設けられ、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列を油圧機構によって押圧把持したり、解放するものである。
403は駆動機構を示し、同調クランプ機構402の下側に設けられ、同調クランプ機構402をアルミニウム合金連続鋳造棒2の列に沿って上流(アルミニウム合金連続鋳造棒2の移動する方向と逆方向、以下、同じ)へ駆動したり、同調クランプ機構402の動きを自由にするものである。
404は支持ローラを示し、同調クランプ機構402の移動に支障をきたさない下流に設けられ、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列を支持するものである。
405は移動架台を示し、支持ローラ404の下流に設けられ、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列に沿って往復動するものである。
406A,406Bは軌条を示し、移動架台405に、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列に直交させて所定間隔で設けられている。
407A,407Bはモータを示し、モータ407Aは軌条406Aに対応させてアルミニウム合金連続鋳造棒2の列の幅方向の外側の移動架台405に設けられ、モータ407Bは軌条406Bに対応させてアルミニウム合金連続鋳造棒2の列の幅方向の外側の移動架台405に設けられている。
408A,408Bは切断機を示し、モータ407A,407Bによって駆動され、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列の半分ずつを切断するものである。
409は移動架台クランプ機構を示し、移動架台405に設けられ、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列を油圧機構によって押圧把持したり、解放するものである。
410は駆動機構を示し、移動架台405の下側に設けられ、移動架台405をアルミニウム合金連続鋳造棒2の列に沿って上流へ駆動したり、移動架台クランプ機構409の動きを自由にするものである。
411は長さ検出器を示し、移動架台405の下流側に取り付けられ、切断するアルミニウム合金連続鋳造棒2の長さを検出するものである。
次に、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列の切断について説明する。
まず、鋳型304から出るアルミニウム合金連続鋳造棒2の列は、ガイドローラ305で支持されて誘導された後、ピンチローラ機構306によって平列に挟持され、図示を省略した駆動機構の駆動力によって鋳造速度で移送される。
そして、移送されるアルミニウム合金連続鋳造棒2の列は、同調クランプ機構402で押圧挟持される。
このとき、駆動機構403は同調クランプ機構402の移動を自由にしているので、同調クランプ機構402は、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列の移送に伴って移動する。
この間、移動架台405は駆動機構410によって上流側、すなわち、ピンチローラ機構306の方向へ移動させられ、所定の位置に達して停止し、駆動機構410が移動架台405に対して移動自由な待機状態となる。
そして、移送されているアルミニウム合金連続鋳造棒2の列の先端が長さ検出器411に当接すると同時に、移動架台クランプ機構409がアルミニウム合金連続鋳造棒2の列を把持し、切断機408A,408Bが作動するが、移動架台405はアルミニウム合金連続鋳造棒2の列とともに移動するので、アルミニウム合金連続鋳造棒2は移送方向に対して直角に切断される。
この際、切断機408A,408Bは平行に設けられた2条の軌条406A,406Bの上を移動し、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列の幅方向の外側から内側へ向かってアルミニウム合金連続鋳造棒2の列の半分ずつを切断するので、切断されたアルミニウム合金連続鋳造棒(3)列の先端は図示のように段違いとなるが、次の切断において切断機408A,408Bからアルミニウム合金連続鋳造棒(3)列の先端までの長さはいずれも同一になる。
そして、切断が終了すると、切断機408A,408Bは、元の位置へ戻り、同時に移動架台クランプ機構409が解放され、移動架台405は駆動機構410によって上流側へ移動させられ、所定の位置に達して停止するとともに、駆動機構410が移動自由となって待機状態になる。
一方、同調クランプ機構402は、移動架台クランプ機構409がアルミニウム合金連続鋳造棒2の列を把持した直後にアルミニウム合金連続鋳造棒2の列を解放し、駆動機構403によって上流側へ移動させられ、所定の位置に達して停止するとともに、駆動機構403が移動自由となって待機状態になる。
この待機状態の同調クランプ機構402は、切断機408A,408Bによるアルミニウム合金連続鋳造棒2の列の切断が終了し、移動架台クランプ機構409がアルミニウム合金連続鋳造棒2の列を解放する直前にアルミニウム合金連続鋳造棒2の列を把持し、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列とともに移動する。
なお、切断機408A,408Bの鋸刃送りをステップ送り(アルミニウム合金連続鋳造棒2間の送りなどの非切断時の送りを高速化)させることにより1サイクルの切断時間を短縮することができる。
このよう切断機408A,408Bの鋸刃送りをステップ送りすることにより、鋳造速度の高速化、難切削材の鋳造を可能にすることができる。
上述したように、この発明の一実施例によれば、一貫した連続工程によってアルミニウム合金連続鋳造棒2を鋳造し、定尺に切断してアルミニウム合金連続鋳造棒(3)を製造するので、長期間連続でアルミニウム合金連続鋳造棒(3)を効率よく製造することができる。
図8(a),(b)は切断機構401などに使用される搬送ガイド機構の一例を示す説明図であり、図8(a)は正面図に相当し、図8(b)は側面図に相当する。
図8において、421は搬送ガイド機構を示し、往復動させられることによってアルミニウム合金連続鋳造棒2(,3)を搬送、ガイドする複数の搬送ガイドローラ422と、この複数の搬送ガイドローラ422を回転可能に支持する支持軸423と、この支持軸423を支持する一対のブラケット424とで構成されている。
そして、各ブラケット424は、上側の前端が後ろへ向かって上昇する傾斜面424aとされ、上側の後端が前へ向かって上昇する傾斜面424bとされている。
このように各ブラケット424の上側の前端および後端にそれぞれ傾斜面424a,424bを設けることにより、前述したように、同調クランプ機構402および移動架台クランプ機構409の往復動に連動して、搬送ガイド機構421がアルミニウム合金連続鋳造棒2(,3)の長手方向へ往復動する際、アルミニウム合金連続鋳造棒2(,3)がブラケット424に衝合しても、アルミニウム合金連続鋳造棒2(,3)を折り曲げたり、アルミニウム合金連続鋳造棒2(,3)を列から外すなどのトラブルが発生するのを防止することができる。
したがって、アルミニウム合金連続鋳造棒2(,3)を折り曲げるなどのトラブルにより、鋳造を停止させるのを少なくすることができるので、より安定した長期間連続運転が可能となる。
図9(a),(b),(c)は再スタート機構451の一例を示す説明図であり、図9(a)は側面図に相当し、図9(b)は平面図に相当し、図9(c)は拡大側面図に相当する。
なお、図7におけるピンチローラ機構306の位置に再スタート機構451が設けられているが、再スタート機構451の後に、ピンチローラ機構306を設けてもよい。
図9において、452は架台を示し、ガイドローラ305の下流の、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列の両側に対向させて設けられている。
453A,453Bは軌条を示し、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列に直交させて所定間隔で、架台452間に設けられている。
454はスクリュー棒を示し、アルミニウム合金連続鋳造棒2の列に直交させて所定間隔で、架台452間に軌条453A,453Bに平行させて設けられている。
455は駆動モータを示し、一方の架台452に取り付けられ、スクリュー棒454を正回転または逆回転させるものである。
456は取付台を示し、螺合したスクリュー棒454の回転により、軌条453A,453Bに沿ってアルミニウム合金連続鋳造棒2の列に直交した方向へ移動できるものである。
457は支持台を示し、取付台456の上部に取り付けられている。
458はアームを示し、アルミニウム合金連続鋳造棒2と同一平面内で一端側が斜め下方の下流側へ延びるように、他端側(基端側:上端側)が支持台457に回動自在に取り付けられている。
459はシリンダを示し、中間部分が支持台457に回動自在に取り付けられ、ロッド459aの先端がアーム458の一端側に回動自在に取り付けられている。
460はフィードローラを示し、アーム458の一端に取り付けられ、外周がアルミニウム合金連続鋳造棒2の外周に当接し、アルミニウム合金連続鋳造棒2を下流側へ送るものである。
461は駆動モータを示し、取付台456に搭載され、外周がアルミニウム合金連続鋳造棒2の外周に当接するフィードローラ460を駆動するとともに、その送り速度をゼロから、少なくともアルミニウム合金連続鋳造棒2の鋳造速度(搬送速度)の範囲内で自由に調整できるものである。
462は支持ローラを示し、フィードローラ460が押圧するアルミニウム合金連続鋳造棒2を支持するものである。
次に、再スタート機構451の動作について説明する。
定常状態においては、前述したように、鋳造速度(搬送速度)でアルミニウム合金連続鋳造棒2を順次搬送し、所定の長さに切断している。
この際、アルミニウム合金連続鋳造棒2の一部(1本または複数本)にトラブルが発生した場合、あるいは、鋳型304の交換が必要になった場合、例えば、同調クランプ機構402および/または移動架台クランプ機構409を開放し、そのアルミニウム合金連続鋳造棒2を除去する。
そして、鋳型304を検査し、調整するとともに、必要に応じて鋳型304を交換し、スタート用のダミーバーを鋳型304にセットする。
次に、駆動モータ455でスクリュー棒454を回転させて取付台456をダミーバーの位置へ移動させるとともに、フィードローラ460をダミーバーの上方に位置させた後、シリンダ459を伸長させてアーム458の俯角を大きくし、フィードローラ460をダミーバーへ所定の押圧力で圧接させ、ダミーバーをフィードローラ460と支持ローラ462とで挟持する。
そして、鋳造をスタートさせると同時に、駆動モータ461でフィードローラ460を回転させ、ダミーバーを搬送方向へ搬送する。
この際、再スタート後の鋳造速度(搬送速度)を次第に高め、定常の搬送速度、すなわち、他のアルミニウム合金連続鋳造棒2の搬送速度になるように、駆動モータ461の回転数を調整する。
次に、定常の搬送速度にフィードローラ460の回転数が達したことを確認した後、同調クランプ機構402または移動架台クランプ機構409でダミーバーをクランプするとともに、シリンダ459を収縮させてフィードローラ460を持ち上げて駆動モータ461を停止させることにより、再スタートしたアルミニウム合金連続鋳造棒2をアルミニウム合金連続鋳造棒2の列に復帰させる。
このように、切断装置が再スタート機構451を備えていると、トラブルが発生した鋳型304を点検、調整、または、交換してアルミニウム合金連続鋳造棒2を鋳造させることができるので、設定本数のアルミニウム合金連続鋳造棒2を連続して効率よく鋳造することができる。
図10は搬送装置501の一例を示す説明図であり、平面図に相当する。
搬送装置501はアルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向に搬送する機構と、横方向に搬送する機構とを組み合わせたものである。
この組合せにより、次工程への搬送だけでなく、搬送時のバッファ効果も有するので、前後工程の処理スピード差の調整、トラブル発生時の滞留処理などができる。
この搬送装置501を製造工程間に適切に配設することにより、安定した長期間連続運転が可能となる。
図11(a),(b)は搬送機構501に使用する搬送ローラの一例を示す説明図であり、図11(a)は正面図に相当し、図11(b)は一部を拡大した側面図に相当する。
図10または図11において、502は長手方向へ搬送する機構の一例であるところの搬送ローラを示し、図示を省略した駆動機構により、切断されたアルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向へ搬送するものである。
そして、各搬送ローラ502には、アルミニウム合金連続鋳造棒3に引っ掛かるように接触してアルミニウム合金連続鋳造棒3を搬送し、送られてくるアルミニウム合金連続鋳造棒3が乗り越えられるように、上流側から下流側へ上昇する傾斜面503aを有する複数の突条503が、外周の軸方向へ所定間隔で設けられている。
504はストッパを示し、搬送ローラ502で長手方向へ搬送されるアルミニウム合金連続鋳造棒3を停止させるものである。
505は横方向へ搬送する機構の一例であるところの横搬送コンベアを示し、スラットコンベアで構成され、アルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向と直交する横方向へ搬送するものであり、アルミニウム合金連続鋳造棒3を一時的に貯える貯留機能を有している。
506は送り出し機構を示し、横搬送コンベア505で送られてくるアルミニウム合金連続鋳造棒3を、例えば、4本ずつ縦搬送コンベア507へ持ち上げて送り出すものであり、後述する結束装置601で使用する送り出し機構603と同様な構成とされている。
507は縦搬送コンベアを示し、送り出し機構506からのアルミニウム合金連続鋳造棒3を、次工程の結束装置601へ縦方向、すなわち、アルミニウム合金連続鋳造棒3の長手方向へ搬送するものである。
次に、アルミニウム合金連続鋳造棒3の搬送について説明する。
まず、各搬送ローラ502を回転させて切断されたアルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向へ送り、ストッパ504へ突き当てた後、搬送ローラ502を停止させる。
そして、図10において図示が省略されているが、搬送ローラ502の搬送経路内に位置させた横搬送コンベア505の部分を上昇させ、アルミニウム合金連続鋳造棒3を順次横方向へ送り出し機構506まで搬送する。
なお、アルミニウム合金連続鋳造棒3を横方向へ搬送している間に曲がり具合を監視し、あまりにも曲がりが大きかったりする不良品であるアルミニウム合金連続鋳造棒3を、例えば、目視で判定して取り出すのが好ましい。
次に、送り出し機構506を所定間隔、すなわち、アルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向へ重ねないで並べる間隔で作動させ、4本ずつのアルミニウム合金連続鋳造棒3を縦搬送コンベア507へ順次送り出し、次工程の結束装置601へアルミニウム合金連続鋳造棒3を搬送する。
例えば、搬送装置501を切断機構401と段積み機構602との工程間に配設すると、このように、横搬送コンベア505を使用してアルミニウム合金連続鋳造棒3を搬送するので、後工程の結束装置601などでトラブルが発生した場合、トラブルが解消されるまでの間、アルミニウム合金連続鋳造棒3を貯留させることにより、アルミニウム合金連続鋳造棒2,3の鋳造を連続運転させることができる。
図12、図13、図14は結束装置601の一例を示す説明図であり、図12は平面図に相当し、図13は正面図に相当し、図14は側面図に相当する。
これらの図において、結束装置601は、アルミニウム合金連続鋳造棒3を段積みする段積み機構602と、この段積み機構602で段積みされたアルミニウム合金連続鋳造棒3の複数個所を結束する結束機構651とで構成されている。
そして、結束機構651は、移送機構660により、アルミニウム合金連続鋳造棒3の長さ方向の所定位置へ移送され、停止させられる。
そして、段積み機構602は、縦搬送コンベア507で送られ、ストッパ508で停止させられているアルミニウム合金連続鋳造棒3を、例えば、4本ずつ持ち上げて送り出す送り出し機構603と、この送り出し機構603からのアルミニウム合金連続鋳造棒3の両端部分のみを支持して受け取り、アルミニウム合金連続鋳造棒3の自重を利用してアルミニウム合金連続鋳造棒3を回転および/または滑らせて移送する傾斜面を有した受渡機構604と、この受渡機構604からのアルミニウム合金連続鋳造棒3の両端部分のみを支持して受け取り、アルミニウム合金連続鋳造棒3の自重を利用してアルミニウム合金連続鋳造棒3を回転および/または滑らせて移送する傾斜面を有した移送機構605と、この移送機構605で送られてくるアルミニウム合金連続鋳造棒3を、移送機構605の中央部分で停止させる第1ストッパ606と、この第1ストッパ606で停止させられているアルミニウム合金連続鋳造棒3を1本ずつ計数して送り出す計数送り出し機構607と、この計数送り出し機構607で計数され、移送機構605で移送されてくるアルミニウム合金連続鋳造棒3を停止させる第2ストッパ608と、この第2ストッパ608で長さ方向と直交する方向へ連なるように停止させられているアルミニウム合金連続鋳造棒3の本数が設定本数になったならば、そのアルミニウム合金連続鋳造棒3を両端で支持して移送する移送機構609と、この移送機構609で移送したアルミニウム合金連続鋳造棒3を両端部分で支持して所定段数積み重ねる積み重ね機構610とで構成されている。
次に、結束装置601の動作について、後ろの工程がバッチ処理的な熱処理である例に基づいて説明する。
まず、縦搬送コンベア507で送られ、ストッパ508で停止させられているアルミニウム合金連続鋳造棒3は、図12に示すように、縦搬送コンベア507上では曲がりの方向がバラバラになっている。
このアルミニウム合金連続鋳造棒3を送り出し機構603で4本ずつ持ち上げ、傾斜面を利用して受渡機構604へ送り出すと、受渡機構604は、アルミニウム合金連続鋳造棒3の両端部分を支持しながらアルミニウム合金連続鋳造棒3の自重および傾斜面を利用してアルミニウム合金連続鋳造棒3を回転および/または滑らせ、移送機構605へと渡し、移送機構605にアルミニウム合金連続鋳造棒3の両端部分を支持させる。
そして、移送機構605がアルミニウム合金連続鋳造棒3の両端部分を支持しながらアルミニウム合金連続鋳造棒3の自重および傾斜面を利用してアルミニウム合金連続鋳造棒3を回転および/または滑らせることにより、各アルミニウム合金連続鋳造棒3は、第1ストッパ606の位置へ到達する前に、図13に示すように、曲がりが下側へ向くように揃えられた後、第1ストッパ606で停止させられる。
このようにして第1ストッパ606で停止させられたアルミニウム合金連続鋳造棒3は、計数送り出し機構607で1本ずつ計数された後、例えば、第1ストッパ606を乗り越えるように両端部を支持されて移送機構605の下流側へ送り出されるので、第2ストッパ608の位置まで滑って停止する。
そして、図13に示すように、曲がりが下側へ向くように揃った状態で、第2ストッパ608で停止させられたアルミニウム合金連続鋳造棒3が平面状に設定本数並んだ状態になると、移送機構609がそのアルミニウム合金連続鋳造棒3の両端を揃えるように挟んで積み重ね機構610まで移送して順次積み重ねる。
このようにして積み重ね機構610に積み重ねたアルミニウム合金連続鋳造棒3の段数が設定段数になると、段積みされたアルミニウム合金連続鋳造棒3は、移送機構660によってアルミニウム合金連続鋳造棒3の長さ方向へ移送される結束機構651によって長さ方向の数カ所を結束バンド652で結束された後、次工程の熱処理装置701へと搬送される。
この発明における、支持する両端部とは、この作用が得られる範囲で両端より内側の範囲を含む。
このように、結束装置601では、アルミニウム合金連続鋳造棒3の両端部分を支持して搬送したり、段積みするので、図13に示すように、アルミニウム合金連続鋳造棒3の曲がりが下側へ湾曲状態で搬送され、段積みされる。
したがって、結束した状態の各アルミニウム合金連続鋳造棒3は、曲がり方向が同じとなるので、隙間なく段積みすることができ、荷崩れがおきるのを防止することができる。
なお、移送機構605は、アルミニウム合金連続鋳造棒3の両端部分のみを支持するコンベアで構成してもよい。
また、計数送り出し機構607を単なる計数器とし、第2ストッパ608を、計数器の出力でアルミニウム合金連続鋳造棒3を停止させたり、アルミニウム合金連続鋳造棒3の移動を自由にさせて滑らせる構成にしてもよい。
さらに、処理の流れを管理するため、結束装置601付近に監視カメラを設置し、結束装置601周辺でのトラブルを監視できるようするのが好ましい。
上記のようにして段積みされたアルミニウム合金連続鋳造棒3は、熱処理装置701の熱処理炉内へ搬送され、バッチ熱処理を行った後、熱処理炉から搬出され、解束装置801へと搬送され、結束を解き、アルミニウム合金連続鋳造棒3を1本ずつ扱えるようにばらす。
なお、段積み、結束処理を省略する場合、熱処理は、アルミニウム合金連続鋳造棒3を1本ずつ移動熱処理炉内を通過させる方法で行ってもよい。
そして、図示は省略するが、結束を解いたアルミニウム合金連続鋳造棒3を、解束装置801から図10に示す搬送機構、または、横方向へコンベアで搬送してストッパへ突き当てて停止させた後、例えば、段積み機構602と同様の構成を有する整列装置901を用いて、アルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向へ搬送するコンベアに送り込み、アルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向に整列させ、その状態で、アルミニウム合金連続鋳造棒3を後工程(矯正機または外周除去装置または非破壊検査装置)へ投入する。
整列状態は、後工程の投入口に合わせるのが好ましく、例えば、1列とすることができる。
整列装置901はアルミニウム合金連続鋳造棒3を長手方向に搬送する機構と、横方向に搬送する機構とを組み合わせたものである。
この組合せにより、次工程への搬送だけでなく、搬送時のバッファ効果も有するので、前後工程の処理スピード差の調整、トラブル発生時の滞留処理などができる。
この整列装置901を製造工程間に適切に配設することにより、安定した長期間連続運転が可能となる。
以上のようにして鋳造、切断されたアルミニウム合金連続鋳造棒3は、表面に逆偏析層を代表とした不均一組織が形成されている。
この不均一組織の個所は、塑性加工で割れなどの原因になるので、除去する必要がある。
しかし、鋳造した状態の細径のアルミニウム合金連続鋳造棒3は長さ方向に曲がりを有しており、鋳造後に熱処理を施した場合、さらに曲がりは大きくなり、例えば、直径が60mm以下の細径では外周除去装置1101、非破壊検査装置1401へ投入するに際して無視できないレベルとなる。
例えば、外周除去装置1101の、外周面削加工において被切削材であるアルミニウム合金連続鋳造棒3に曲がりが、例えば、5mm/1000mm以上存在すると、外周切削時に偏芯が起こって外周部に削り残しが生じたり、削りが不均一になる原因となる。
そこで、表面状態の品質を一定に保ったアルミニウム合金連続鋳造棒3を連続一貫製造するためには、アルミニウム合金連続鋳造棒3の曲がりを5mm/1000mm未満(好ましくは、2mm/1000mm以下)にした状態で外周除去装置1101へ投入するのが望ましい。
その結果、安定した一貫連続運転をより容易に実施できる。
ここで、AAAmm/1000mmとは、長手方向1000mmに対して曲がり量がAAAmmであることを意味する。
また、曲がりが1mm/1000mm以上になると、非破壊検査装置1401としての渦電流探傷装置の検出器と被検査面であるアルミニウム合金連続鋳造棒3側面との隙間にバラツキが生じ、検出結果にバラツキが生じる恐れがある。
また、非破壊検査装置1401などの投入口に設けられている、隙間のバラツキを抑えるためのガイドブッシュを通過させる際、ガイドブッシュに接触してアルミニウム合金連続鋳造棒3の表面に傷が付いてしまう恐れがある。
そして、曲がりが5mm/1000mm以上になると、アルミニウム合金連続鋳造棒3の搬送ガタが大きく、ガイドブッシュ通過時の通材性が悪くなるので、超音波検査で表面波、底面波を欠陥エコーとして検出しまうなどの問題が生じる。
そこで、曲がりを5mm/1000mm未満(より好ましくは、2mm/1000mm以下、さらに好ましくは、0.5mm/1000mm以下)に抑えられていることが望ましい。
その結果、安定した一貫連続運転をより容易に実施できる。
上記のようにアルミニウム合金連続鋳造棒3の曲がりを矯正する矯正機は、ロール矯正機を用いることが好ましい。
これは、例えば、側面が凹形状のローラと、側面が凸形状のローラとの間にアルミニウム合金連続鋳造棒3を通過させることによって曲がりを小さくするものであり、凹形状ローラ、凸形状ローラを矯正条件に合わせて選択するのが好ましい。
そして、加工条件は、ロール角度、圧下荷重、ローラの回転数を調整することによって設定する。
その結果、曲がりが減少するので、搬送時、装置への投入持のトラブルが減少するため、一貫連続運転をより容易に実施できる。
図15(a),(b)は第1矯正機1001の一例を示す説明図であり、図15(a)は平面図に相当し、図15(b)は側面図に相当する。
図15において、1002はロール対を示し、平面に見て軸線が交差するように配設された上下一対の凹形ローラ1003、凸形ローラ1004で構成され、隣り合うロール対1002同士は、矯正すべきアルミニウム合金連続鋳造棒3の外径に対応させた最適値に設定されている。
αはロール角度を示す。
次に、アルミニウム合金連続鋳造棒3の曲がりの矯正について説明する。
まず、各ロール対1002の各ローラ1003,1004の少なくとも一方を、図示を省略した駆動機構で回転させる。
そして、例えば、右端のロール対1002の各ローラ1003,1004の間へアルミニウム合金連続鋳造棒3を導入することにより、アルミニウム合金連続鋳造棒3は回転しながら左側へ送られ、曲がりを矯正されるとともに、真円に矯正される。
ロール角度αを調整することにより、アルミニウム合金連続鋳造棒3と凹形ローラ1003との接触距離が調整されるので、鋳造された状態のアルミニウム合金連続鋳造棒3の断面が真円でなかった場合でも、効率よく曲がりを矯正することができる。
このようにして曲がりを矯正されたアルミニウム合金連続鋳造棒3の、除去すべき鋳肌の一例である逆偏析層は、鋳造時のアルミニウム合金連続鋳造棒3の組成、鋳型の構造、鋳造条件などによってその範囲がきまる。
例えば、その厚さは、表面から1mm程度までの範囲である。
なお、表面から1mm程度までの範囲は、アルミニウム合金溶湯1が鋳型304、潤滑油、気体と接触することによる欠陥が発生している可能性の有る範囲であり、除去すべき鋳肌の別の一例である。
したがって、上記の領域の2倍以上、すなわち、表面から2mm以上の鋳肌を除去するのが好ましい。
図16(a),(b)は外周除去装置1101の一例を示す説明図であり、図16(a)は切削刃駆動機構を除いた斜視図に相当し、図16(b)は支持ローラを示す側面図に相当する。
図16において、1111は搬送ローラを示し、側面から見てアルミニウム合金連続鋳造棒3を上下分割で搬送保持する4つで構成され、隣り合う搬送ローラ1111同士は、搬送するアルミニウム合金連続鋳造棒3の長さに応じて所定間隔に設定されている。
1116は切削刃を示し、搬送ローラ1111で長手方向へ搬送されるアルミニウム合金連続鋳造棒3の円周上に、外周部分を削り残しがなく切削できるように、90度分割で4つ配設され、図示を省略した切削刃駆動機構で回転駆動される。
1117は外周を除去されるアルミニウム合金連続鋳造棒3をガタつかないように支持する支持ローラ、1118は外周を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒4をガタつかないように支持する支持ローラを示し、各支持ローラ1117,1118はアルミニウム合金連続鋳造棒3,4を60度分割で支持する。
次に、アルミニウム合金連続鋳造棒3の外周除去について説明する。
まず、各搬送ローラ1111を、図示を略した駆動機構で回転させるとともに、図示を省略した切削刃駆動機構で切削刃1116を回転させる。
そして、搬送ローラ1111の間へアルミニウム合金連続鋳造棒3を導入することにより、アルミニウム合金連続鋳造棒3は、順次搬送ローラ1111で左側へ送られ、回転する切削刃1116で外周部分(不均一組織である鋳肌)を削り残しなく切削され、所定の外径のアルミニウム合金連続鋳造棒4となる。
この外周除去装置1101によれば、従来用いられている旋盤に比べ、被切削体(アルミニウム合金連続鋳造棒3)が旋回せず、切削機構部(カッターヘッド、切削刃)が回転し、被切削体は搬送ローラ1111対で推進力を与えられ、切削機構部を通過することで切削が完了するため、ハンドリング時間がゼロで連続的に加工を行えること、被切削体の旋回加工はハンドリングの制約上、被切削体の長さが有限になるが、この外周除去加工(ピーリング加工)は、理論的には被切削体の長さが無限であることから生産性がよく、ピーリングマシンが有利である。
特に細径材(例えば、直径20mm〜100mm)では被切削体自身が有する曲がりが大きいため、削り残しの問題の起き易い被切削体の旋回加工よりもピーリング加工の方が有利である。
また、外周除去装置1101において鋳肌を除去する際に発生した切粉を切粉破砕機1201で微小に連続的に破砕し、溶解保持炉101へ、例えば、加圧エアを用いて圧送するのが好ましい。
その結果、発生した切粉を一次的に貯留し、オペレータが貯留した切粉をフォークリフトなどで運搬する手間がなくなるため、一貫連続運転をより容易に実施できる。
上記のようにしてアルミニウム合金連続鋳造棒3の外周部分を外周除去装置1101で除去すると、切削時の抵抗などにより、例えば、3mm/1000mm以上の曲がりが、アルミニウム合金連続鋳造棒4に発生する場合がある。
また、外周除去装置1101で切削されたアルミニウム合金連続鋳造棒4には、表面に切削模様、例えば、100μm程度の凹凸が存在する。
この切削模様は、アルミニウム合金連続鋳造棒4の加工条件により、鍛造成形品に模様として残る場合がある。
そこで、第1矯正機1001と同じ構成の第2矯正機1301でアルミニウム合金連続鋳造棒4の曲がりを矯正したり、切削模様をなくす必要がある。
ロール角度αを調整することにより、アルミニウム合金連続鋳造棒4の曲がりが小さく、かつ、切削模様がほとんどなくなり、鏡面に近い状態となるので、一貫連続運転をより容易に実施できる。
上記のように外周部分を除去され、曲がりを矯正したアルミニウム合金連続鋳造棒4の表面部分および内部に欠陥があると、塑性加工した製品が不良品となるので、アルミニウム合金連続鋳造棒4の内部に欠陥があるかないかを非破壊検査装置1401で検査する必要がある。
この内部検査は、鋳塊のままで行うことも可能であるが、鋳塊表面の凹凸が外乱となり、検査精度に影響するので、アルミニウム合金連続鋳造棒4の表面状態が整った外周除去工程の後に行うのが好ましい。
そして、非破壊検査装置1401は、第1非破壊検査装置1410と、超音波探傷装置1450(第2非破壊検査装置)とで構成するのが好ましい。
また、第1非破壊検査装置1410は、貫通型渦電流探傷装置1420と、回転型渦電流探傷装置1430とで構成するのが好ましい。
しかし、第1非破壊検査方法(装置)は、アルミニウム合金連続鋳造棒4の表面画像を処理して表面部分欠陥を検出する画像処理検査方法(装置)、目視によってアルミニウム合金連続鋳造棒4の表面部分欠陥を検出する目視検査方法であってもよい。
そして、第1非破壊検査方法(装置)は、渦電流検査方法(装置)、画像処理検査方法(装置)、目視検査方法等の同種から選ばれる少なくとも1つを含むものであればよい。
まず、渦電流探傷装置は、電磁誘導現象を利用して被検査材表面に発生した渦電流の変化によって欠陥の有無を判定するものである。
渦電流探傷検査装置は、検出器であるコイルと、信号処理手段と、予め設定した条件と処理信号とを比較して合否判定し合否結果を出力する判定手段とを有する。
そして、貫通型渦電流探傷装置1420は、コイル内を被検査材(アルミニウム合金連続鋳造棒4)が貫通していく過程で発生する渦電流の変化を検出するものである。
この貫通型渦電流探傷装置1420は、表面から表層部の範囲、例えば、表面下3mm以内の範囲の検査に用いるのが好ましく、また、渦電流を発生させるために使用するコイルの励磁周波数を調整することにより、検査範囲を設定することができる。
一方、回転型渦電流探傷装置1430は、被検査材(アルミニウム合金連続鋳造棒4)の周囲に配置した小さなコイルが回転することにより、被検査材の表面に発生する渦電流の変化を検出するものである。
この回転型渦電流探傷装置1430は、プローブを小さくすることができるため、微小欠陥、例えば、表面下1mm以内(極表面)の範囲の欠陥の検出が可能であり、また、渦電流を発生させるために使用するコイルの励磁周波数を調整することにより、検査範囲を設定することができる。
なお、超音波探傷装置1450は表面部、例えば、表面下2mm以内に不感帯を有するので、この不感帯を補完するため、貫通型渦電流探傷装置1420と回転型渦電流探傷装置1430とからなる第1非破壊検査装置1410を用いる。
次に、第2非破壊検査装置として超音波探傷装置1450を用いるのが好ましい。
超音波探傷検査装置は、探触子と、信号処理手段と、予め設定した条件と処理信号とを比較して合否判定し合否結果を出力する判定手段とを有する。
この超音波探傷は探触子から照射された超音波の被検査体(アルミニウム合金連続鋳造棒4)中での挙動により内部検査を行うことができるからである。
内部検査の方式としては、他にX線透過検査があるが、X線を発生させるために高電圧装置が必要なことなど、設備の管理に手間がかかる。
また、X線透過検査は、その原理上、異物、空洞などの体積を有する欠陥の検出能力が高いが、例えば、X線を照射した時の透過面の大きさがアルミニウム合金連続鋳造棒4の直径の0.5%以下のような割れなどの欠陥が検出しにくいものである。
一方、超音波探傷は割れに対しても検出能力が高く、また、検出した電気信号を処理することにより、画像処理が必要なX線と比較して、欠陥の自動判定が容易に可能となり、検査の精度が高く安定した検査ができる。
なお、第2非破壊検査方法(装置)は、X線検査方法(装置)、超音波検査方法(装置)から選ばれる少なくとも1つであればよい。
この発明で利用する超音波探傷方法としては、反射法、透過法、斜角法、表面波法、共振法、直接接触法などがあり、媒質としては、例えば、水、機械油、水ガラス、グリース、ワセリンなどが用いられる。
また、測定方法としては、接触法、水浸法、パルス波法、連続波法、2探触子法、1探触子法、多重反射法などを挙げることができる。
この発明の方法としては、パルス状の超音波信号を送り出して反射もしくは透過する信号を受け、その受信信号の変化(反射、遮蔽、減衰)から欠陥の存在を検知する方法を用いることができる。
図17は非破壊検査方法である、超音波パルス反射法による垂直探傷方法の説明図である。
なお、アルミニウム合金連続鋳造棒4の下側には、表示部に表示される各反射波(エコー)をアルミニウム合金連続鋳造棒4に対応させて図示してある。
図17において、1451は信号処理手段の一例を有する反射型超音波探傷装置を示し、同期信号、掃引信号および距離目盛り信号を出力する同期部1452と、この同期部1452からの同期信号に同期した超高周波信号の電圧を出力する送信部1453と、この送信部1453からの超高周波信号の電圧に基づいた超高周波信号をアルミニウム合金連続鋳造棒4に向けて送出するとともに、アルミニウム合金連続鋳造棒4の表面、欠陥4aなどからの反射波を捕捉して電圧に変換する探触子1454と、送信部1453の出力を探触子1454へ供給したり、探触子1454の反射波を捕捉した電圧を、後述する受信部1456へ供給する切換部1455と、この切換部1455を介した、反射波を捕捉した探触子1454の電圧を増幅して出力する受信部1456と、この受信部1456の出力、同期部1452の掃引信号および距離目盛り信号に基づいて反射波の時間的変化を表示する表示部1457とで構成されている。
Ssは表面エコー範囲、Sはアルミニウム合金連続鋳造棒4の表面エコー、Fsはアルミニウム合金連続鋳造棒4の探傷エコー範囲、Fはアルミニウム合金連続鋳造棒4の欠陥4aに基づく欠陥エコー、Bsは底面エコー範囲、Bはアルミニウム合金連続鋳造棒4の底面エコー、Nは探傷エコー範囲Fsの両側に位置する不感帯を示す。
なお、表示部1457の波形は、表面エコーSで同期をとって表示したものである。
次に、アルミニウム合金連続鋳造棒4の欠陥4aの探傷について説明する。
まず、表面エコー範囲Ssの表面エコーSが閾値を越えると、探傷を開始する。
そして、底面エコー範囲Bsの底面エコーBが閾値を下回ると、探傷を終了する。
したがって、表面エコー範囲Ssと底面エコー範囲Bsとの間の探傷エコー範囲Fsに、閾値を越える欠陥エコーFがあると、この欠陥エコーFの位置に欠陥4aがあることを検出できる。
この反射型超音波探傷装置1451で探傷する場合、周波数は2MHz〜8MHzの範囲が好ましい。
探触子1454は直径、材質、指向角などを考慮し、適したものを選択する。
なお、アルミニウム合金連続鋳造棒4に入射した超音波は、直線的に進んだ後にやがて広がっていくが、直線進行距離が長すぎたり、近距離音場限界距離が長すぎると、細径の探傷には使えないので、アルミニウム合金連続鋳造棒4のサイズに応じて最適感度が得られるものを選択する必要がある。
また、S/N比をよくするため、低い増幅度でも十分な波形が得られるように材質などを考慮する必要がある。
また、探触子1454の数を減らしたり、探傷速度を速くするなどのため、指向角についても検討する必要がある。
探触子1454とアルミニウム合金連続鋳造棒4の表面との間に空隙を設け、その空隙を媒質で満たして探傷するのが好ましい。
これは、アルミニウム合金連続鋳造棒4の表面の粗さがばらついても、超音波を安定させて入射させることができるからである。
また、媒質は、水、マシン油とすると、超音波の減衰が小さくなるので、好ましい。
探傷感度の調整方法は、底面エコー方式、試験片方式のいずれかを用いることができる。
底面エコー方式とは、試験体の健全部における底面からのエコーが定められた出力値になるように探傷装置の感度を調整するものである。
底面エコー方式は、アルミニウム合金連続鋳造棒4の表面の粗さの影響を受け、感度が不安定になるので、注意が必要である。
試験片方式とは、標準穴を有する標準試験片のエコーの値が定められた出力値となるように探傷装置の感度を調整するものである。
この発明に係るアルミニウム合金連続鋳造棒4の場合、表面粗さにバラツキがあること、複数の探触子1454を併用するなどを考慮すると、試験片方式が好ましい。
次に、不感帯4nについて説明する。
図17において、アルミニウム合金連続鋳造棒4の外周部分(点線の外側の部分)が不感帯4nである。
この不感帯4nの発生する要因には、搬送ガタ、アルミニウム合金連続鋳造棒4の曲がりによるブレ、送信パルス(超音波)幅の広がり、近距離音場などを挙げることができる。
特に、搬送ガタを小さくすることが効果的である。
この搬送ガタが一番、不感帯4nへの影響の度合いが大きいからである。
ここで、不感帯4nを抑える方法の例を具体的に説明する。
なお、これらを適宜組み合わせることにより、不感帯4nの幅を所定の幅以下に抑えることができる。
まず、ガタの対策について説明する。
探触子1454の前後にガイドブッシュ、ガイドローラを設置し、アルミニウム合金連続鋳造棒4の曲がりや搬送時のガタを抑えることが挙げられる。
これにより、探傷中に被探傷体(アルミニウム合金連続鋳造棒4)が急激に振られて所定の波形が探傷エコー範囲Fsからはずれることがなくなる。
また、搬送ローラ乗り継ぎ時の振動を抑える構造とすることにより、ガタを所望の値より小さくすることができる。
次に、近距離音場の対策について説明する。
垂直探触子において、探触子1454の近傍で音波が広がらずに音場が乱れている範囲は近距離音場といわれている。
この近距離音場よりも遠い部分では超音波は、距離が大きくなると、音圧が小さくなる関係を有している。
その範囲を近距離音場限界(x)といい、x=d2/(4×λ)で一般的に表される。
なお、dは探触子1454の直径[mm]、λは超音波の波長[mm]である。
そのため、近距離音場の部分は探傷不可能または探傷結果が不安定となるので、その範囲は不感帯4nの一因となる。
近距離音場は表面波(S波)のダレ部分に相当しているからと推定されるからである。
しかし、被探傷体を挟んで対向位置に探触子1454を配置し、各探触子1454は被探傷体の中心から遠方側を探傷範囲とすることにより(表面波と底面波との中心から底面寄りで探傷)、近距離音場の影響を排除することができるので好ましい。
また、近距離音場の小さい探触子1454、周波数条件を採用することも重要なポイントとなる。
次に、曲がりによるブレの対策について説明する。
被探傷体は多少曲がっており、これが搬送装置によって分速数十メートルで長手方向に走行して、超音波検査の探触子1454が配置された測定個所に投入される。
例えば、曲がりが5mm/1000mm以上あると、探触子1454の設置してあるホルダへ出入りする時、被探傷体の曲がりによって多少なりともホルダへの接触が生じ、ガタが発生する。このガタが探傷上悪影響を及ぼす。
この対策としては、前述したように、矯正加工により曲がりを除去するのが好ましい。
また、探触子1454の被探傷体への倣いをよくすることも重要である。
その他の対策について説明する。
探触子1454から被探傷体への距離の大きい水浸式では探触子1454からの絶対位置で探傷エコー範囲Fsを設定すると、被探傷体の位置精度によって探傷領域が変化するなどの不具合が発生する。
そのため、予め表面波の発生位置近傍に十分な幅を持つ表面エコー範囲Ssを設定し、この位置を起点として探傷エコーFs範囲を設定する。
また、探傷エコー範囲Fsは常時、かつ、高速に表面エコー範囲Ssの情報によって設定する。
これにより被探傷体の搬送ガタ等による影響を除去できる。
超音波探傷検査方法の好ましい例について説明する。
超音波探傷検査方法は、図18に示すように、長手方向へ移動する被検査体(被探傷体:アルミニウム合金連続鋳造棒4)の円周上に配設した複数の探触子1454で被検査体の全領域をカバーするのが好ましい。
被検査体の搬送が長手方向への直線運動のみであるので、搬送装置が安価で済むからである。
被検査体を長手方向へ移動させる手段として、ローラコンベアを挙げることができる。
ここで、探触子1454の配置は傷(欠陥4a)の検出感度が所定の感度低下におさまる範囲となるように配置する。
この配置は許容される感度の低下幅、探触子1454の指向角などによって設定される。
超音波探傷検査方法は、図19に示すように、回転しながら長手方向へ移動する被検査体に対して固定した探触子1454が螺旋状にトレースして被検査体の全領域をカバーするのが好ましい。
探触子1454が少数で済むため、探傷装置が安価で済むからである。
被検査体を回転させながら長手方向へ移動させる手段は、図15に示した矯正装置、スパイラル送りコンベアを挙げることができる。
ここで、螺旋状とは、螺旋軌道のピッチが超音波の広がり幅以内であることが好ましい。
検出能力を低下させることなく全範囲を検査することができるからである。
超音波探傷検査方法は、図20に示すように、長手方向へ移動する被検査体の円周上で回転する探触子1454によって被検査体の全領域をカバーするのが好ましい。
探触子1454が少数で、被検査体の搬送は長手方向の直線運動となり、高速探傷が可能であるからである。
超音波探傷検査法は、図21に示すように、その場で回転する被検査体の長手方向へ探触子1454を移動させて被検査体の全領域をカバーするのが好ましい。
少数の探触子1454で探傷可能であり、また、場合によっては切削加工の後で加工しながら探傷することが可能となるからである。
被検査体を回転させる手段は、旋盤などを挙げることができる。
ここで、被検査体の回転速度と被検査体の長手方向への移動速度とは、1ピッチが超音波の広がり幅以内であることが好ましい。
検出能力を低下させることなく全範囲を検査することができるからである。
上記のように貫通型渦電流探傷装置1420で検査した結果、良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒4は第1選別装置1510によって次の回転型渦電流探傷装置1430へ送られ、貫通型渦電流探傷装置1420の検査の結果、不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒4は、第1選別装置1510によってを第1貯留場1610へ送られる。
また、回転型渦電流探傷装置1430の検査の結果、良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒4は第2選別装置1520によって次の超音波探傷装置1450へ送られ、回転型渦電流探傷装置1430の検査の結果、不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒4は、第2選別装置1520によって第2貯留場1620へ送られる。
また、超音波探傷装置1450の検査の結果、良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒4は第3選別装置1530によって次の梱包装置1701へ送られ、超音波探傷装置1450の検査の結果、不良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒4は、第3選別装置1530によって第3貯留場1630へ送られる。
次に、検査結果のフィードバックについて説明する。
まず、検査を実施したところ、渦電流検査で検出した表面傷欠陥は、主に外周除去工程によるものが多かった。
そして、貫通型渦電流探傷装置1420で検出する欠陥は、外周除去工程による表面傷以外に、深めの欠陥を検出できた。
この深めの欠陥に、外周除去工程における切削時にバイトが引っ掛かり、欠陥を誘発するが、これは外周除去装置1101の不具合でなく、鋳造工程によるものである。
また、回転型渦電流探傷装置1430で検出する欠陥は、外周除去工程による表面欠陥が多かった。
そこで、渦電流検査の検査結果に基づいて切削制御装置2001で外周除去装置1101へフィードバックをかけ、外周除去装置1101における主回転軸の回転数、被切削体の送り速度、バイトの交換タイミングを調整することにより、表面傷の発生を抑えることができる。
なお、貫通型渦電流探傷装置1420で検出する深めの欠陥は、鋳造工程によるものであるので、連続鋳造装置301へフィードバックをかけるのが好ましい。
また、超音波探傷装置1450で検出する内部欠陥は、主に鋳造工程によるものが多かった。
そこで、超音波検査の検査結果に基づいて鋳造制御装置2101で連続鋳造装置301へフィードバックをかけ、アルミニウム合金溶湯1の温度、鋳造速度(送り速度)、潤滑油の供給条件などを調整することにより、内部欠陥の発生を抑えることができる。
このように、渦電流検査の結果で外周除去工程へフィードバックをかけ、超音波検査の結果で鋳造工程へフィードバックをかけることにより、次のように欠陥の発生を抑えることができる。
まず、渦電流検査は一般的に100m/min.以上で検査が可能であるのに対し、超音波検査は10m/min.程度でなければ十分に検出能力を持たせることができないので、連続ラインとして処理能力を合わせ込むことができる。
次に、渦電流検査で検出する表面欠陥の方が、超音波検査で検出する内部欠陥よりも多いので、発生の多い表面欠陥を渦電流検査で先に除くことにより、全体の検査処理能力をバランスさせることができるとともに、欠陥の発生を抑えることが容易になる。
そして、超音波検査は水中で検査する水浸式であるため、超音波検査の被検査体の表面には水滴が付着し、この状態で渦電流検査を実施すると、測定精度が低下し易いという問題を回避することができる。
したがって、安定した一貫連続運転を容易に実現することができる。
上記のようにして検査され、曲がり量を0.5mm/1000mm以下にされたアルミニウム合金連続鋳造棒4の内、内部および表面に欠陥がなく、良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒4を搬送し、梱包する必要がある。
図22は梱包装置1701における移送ロボットの側面図である。
図22において、梱包装置1701は、移送ロボット1702と、この移送ロボット1702で移送したアルミニウム合金連続鋳造棒4を所定段数積み重ねる、例えば、搬送コンベアなどの積み重ね機構1731と、この積み重ね機構1731に積み重ねたアルミニウム合金連続鋳造棒4を梱包する、図示を省略した梱包機構1751とで構成されている。
そして、移送ロボット1702は、例えば、3関節を有し、垂直面内で回動することのできるアーム1703の先に、吸引することによって1本のアルミニウム合金連続鋳造棒4を保持することができ、吸引を解除することによって1本のアルミニウム合金連続鋳造棒4の保持を解除することのできる吸盤1704が、アーム1703の回動面に直交する直線状に複数設けられている。
次に、梱包装置1701の動作について説明する。
まず、縦搬送コンベアで順次1本ずつ送られてくるアルミニウム合金連続鋳造棒4は、ストッパで所定位置に停止させられる。
そして、ストッパで所定位置に停止させられているアルミニウム合金連続鋳造棒4を吸盤1704で吸引できるように、アーム1703を、例えば、図22に二点鎖線で示すように、移動させる。
次に、吸盤1704にアルミニウム合金連続鋳造棒4を保持させた後、図22に実線で示すように、アーム1703を移動させてアルミニウム合金連続鋳造棒4を移送し、積み重ね機構1731に順次積み重ねる。
そして、設定本数のアルミニウム合金連続鋳造棒4が設定段数に積み重ねられると、アルミニウム合金連続鋳造棒4は、図示を省略した梱包機構1751によって長さ方向の数カ所を結束バンドで結束された後、搬送され、製品となる。
このように、曲がり量が0.5mm/1000mm以下にされたアルミニウム合金連続鋳造棒4を移送ロボット1702で段積みすることにより、任意の形状に積み上げることができ、また、表面を傷つけたりすることを抑えることができる。
また、梱包機構1751で梱包することにより、結束力を一定にすることができ、荷崩れがおきるのを防止することができる。
なお、積み重ね機構1731は、結束装置601における積み重ね機構610と同様な構成にしてもよい。
次に、上記のようにして製造されるアルミニウム合金連続鋳造棒4について説明する。
まず、アルミニウム合金連続鋳造棒4の直径は、20mm〜100mmの範囲とすることができる。
この範囲以外でも対応は可能であるが、アルミニウム合金連続鋳造棒4の直径を20mm〜100mmの範囲内にすると、後工程の塑性加工、例えば、鍛造、ロールフォージング、引抜き加工、転動加工、インパクト加工などの設備が小規模、かつ、安価になるため、好ましい。
また、アルミニウム合金連続鋳造棒4は、外周除去装置1101で外周部分を除去した状態の表面粗さRmaxが100μm以下であって、表面に切削模様(ピーリング痕)が残らないものとなる。
ここで、切削模様(ピーリング痕)とは、外周除去装置1101で用いるバイトなどの切削工具に切りくずなどが挟み込まれることにより、発生するスクラッチ状の傷のことである。
非破壊検査方法の別の実施例について説明する。
図23はこの発明の他の実施例であるアルミニウム合金連続鋳造棒製造設備の部分工程図であり、図1および図2と同一または相当部分に同一符号を付して説明を省略する。
図23において、非破壊検査装置1401は、貫通型渦電流探傷装置1420と回転型渦電流探傷装置1430とを組み合わせ、被検査体の表面部分に欠陥があるかないかを検査する第1非破壊検査装置(第1非破壊検査工程)1410と、被検査体の内部に欠陥があるかないかを検査する超音波探傷装置(第2非破壊検査装置:第2非破壊検査工程))1450とで構成されている。
2201は判定制御装置(判定制御工程)を示し、貫通型渦電流探傷装置1420と回転型渦電流探傷装置1430との出力に基づき、後述するようにフィードバックをかけるものである。
図24は図23における第1非破壊検査装置1410を構成する渦電流探傷装置(貫通型渦電流探傷装置(貫通型渦電流探傷工程)1420、回転型渦電流探傷装置(回転型渦電流探傷工程)1430)の一例を示すブロックである。
図24において、3001は正弦波交流電圧を出力する発振器、3002は発振器3001の出力を増幅する電力増幅器、3003は電力増幅器3002から電力が供給されるブリッジを示し、このブリッジ3003には、プローブ(探触子)3004が組み込まれ、不平衡電圧を除去して信号を抽出するためのブリッジ平衡調節器3005が接続されている。
3006はブリッジ3003の出力を増幅する増幅器を示し、増幅度調節器3007によって増幅度を調節できるようになっている。
3008は発振器3001の出力の移相を変える移相器を示し、移相調節器3009によって移相が調節できるようになっている。
3010は移相器3008からの出力を90度進相させる90度移相器を示す。
3011は第1同期検波器を示し、増幅器3006および移相器3008から出力が供給され、特定の移相成分の信号(基準となる移相信号)を抽出するものである。
3012は第1同期検波器3011の出力から雑音を除去する第1フィルタ、3013は第1フィルタ3012から出力が供給される第1出力端子を示す。
3014は第2同期検波器を示し、増幅器3006および90度移相器3010から出力が供給され、特定の移相成分の信号(基準となる移相信号に対して90度進相した移相信号)を抽出するものである。
3015は第2同期検波器3014の出力から雑音を除去する第2フィルタ、3016は第2フィルタ3015から出力が供給される第2出力端子を示す。
このように、第1、第2同期検波器3011,3014を用いることにより、基準移相に対する複素電圧の実数部と虚数とを出力できるようにしている。
3017は第1、第2フィルタ3012,3015から出力が供給される表示器、3018は第2フィルタ3015から供給された信号の振幅に関連して一定レベル以下の信号の通過を抑制することによって雑音を抑制するリジェクションユニット、3019はリジェクションユニット3018からの出力を記録する記録計を示す。
この構成が、渦電流探傷装置の基本的な構成である。
なお、4001は被検査体(アルミニウム合金連続鋳造棒)を示す。
図25は図24に示したプローブを貫通型プローブとして使用している状態の説明図、図26(a),(b)は図24に示したプローブを回転型プローブとして使用している状態の説明図である。
図27は図23における貫通型渦電流探傷装置1420と回転型渦電流探傷装置1430とで検出した欠陥の集合を示す説明図である。
第1非破壊検査装置1410を構成する貫通型渦電流探傷装置1420の貫通型プローブ(探触子)、回転型渦電流探傷装置1430の回転型プローブ(探触子)は、予めそれぞれ感度が校正され、それぞれに欠陥検出判定基準、検出個数判定基準が設定されている。
貫通型プローブで検出した検出欠陥個数と回転型プローブで検出した検出欠陥個数とを、それぞれ対応する検出個数判定基準と比較することにより、例えば、図27に示すように、欠陥検出結果を集合A(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上)、集合B(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上)、集合C(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満)、集合D(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満)に分類できる。
さらに、各集合A〜Dに分類される被検査体4001(試験体、アルミニウム合金連続鋳造棒)の個数に集合判定基準を設け、この集合判定基準と比較してどの集合に分類される被検査体が多発しているかを判定する。
なお、検出個数判定基準、集合判定基準は、必要に応じて多段水準に設定してもよい。
上記した各集合A〜Dは、それぞれ傷の形状と種類とで分類したものになる。
貫通型プローブは、被検査体の表面の円周方向を精度よく検出でき、さらには回転型プローブと比較して被検査体中または表面の異物などの検出能力に優れている。
一方、回転型プローブは、微小な開口欠陥を精度よく検出でき、さらには貫通型プローブと比較して被検査体の表面の長手方向における欠陥の検出精度がよい。
その結果、それぞれの集合A〜Dは、欠陥の形状の方向性および異物の有無などの特徴で分類されたものとなる。
これらの欠陥は製造工程のいずれかの影響を受けているので、この分類された欠陥の発生状態は、製造工程の状況を反映したものとなる。
例えば、次にように製造条件にフィードバックをかけることにより、安定した製造方法になる。
鋳肌の状況が反映されている場合は、鋳造条件にフィードバックをかける。
機械加工の状況が反映されている場合は、加工条件にフィードバックをかける。
具体的には、以下のように判定してフィードバックをかける。
集合A(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上)に分類される被検査体が多い場合は、被検査体の表面に、大きな開放部を有する形状の欠陥が多発していることになる。
例えば、鋳肌が大きく荒れている状態では、このような欠陥が多発する。
このような状況の欠陥は鋳造段階で発生したものが多いので、図23に示すフィードバックF3のように連続鋳造装置301への鋳造条件のフィードバックが有効ある。
具体的には、鋳造時に供給する潤滑油や気体の量が不適当な状態であるので、これらを適正な量に調整することを挙げることができる。あるいは、連続鋳造装置301の機械的な状態の点検、補修を実施する。点検個所としては、例えば、同調クランプ機構402(図7参照)、切断機構401(図7参照)の速度、連続鋳造装置301からでてきた鋳塊を挟み込む力、振動の発生状況などを挙げることができる。
集合B(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上)に分類される被検査体が多い場合は、機械加工時に欠陥が多発している。
例えば、機械加工で刃物の当たり状態が不適切である場合、矯正が不充分でツールマークが残っている場合、逆に、矯正が強すぎて矯正機のロールのマークが転写されて傷になっている場合、搬送ライン上にアルミニウム合金連続鋳造棒の表面に傷を付けるような突起などがある場合、このような欠陥が多発する。
このような状況の欠陥は加工工程で発生したものが多いので、図23に示すフィードバックF1,F2のように矯正機1001および外周除去装置1101への機械加工条件のフィードバックが有効ある。
具体的には、外周面削条件(切削条件)および矯正条件(アルミニウム合金連続鋳造棒の外周面削後で検査前に実施する矯正)を調整する。あるいは、外周除去装置1101、矯正機1001、搬送ラインの機械的な状態の点検、補修を実施する。
集合C(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準以上、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満)に分類される被検査体が多い場合は、被検査体の表面に、円周方向の欠陥が多発していることになる。
例えば、鋳肌表面に焼き付や、酸化物や、鋳型を構成する耐火材の巻き込みが多発すると、このような欠陥が多発する。
このような状況の欠陥は異物系欠陥が多く、これらは溶解鋳造工程で発生するので、図23に示すフィードバックF3,F4のように溶湯処理装置201への溶湯処理条件、連続鋳造装置301への鋳造条件のフィードバックが有効ある。
この溶湯処理条件へのフィードバック処理としての具体例は、導入する不活性ガスの流量や攪拌部材の回転数の調整や、攪拌部材の劣化具合、ガス漏れの点検を挙げることができる。
また、鋳造条件へのフィードバック処理としての具体例は、鋳造時に供給する潤滑油や気体の量が過多の場合が多いので、それらの供給量を適正な量に絞ることを挙げることができる。
さらに、超音波検査結果の情報を付加するのが好ましい。
例えば、集合Cに分類される被検査体が多い場合において、超音波検査における欠陥が少ない場合は、アルミニウム合金連続鋳造棒の内部状態は健全であると判断でき、鋳造条件の調整を主に実施すればよいことになる。すなわち、フィードバックF3が主になる。
また、例えば、集合Cに分類される被検査体が多い場合において、超音波検査結果における欠陥が多い場合は、鋳塊全体に異物が含まれている可能性が大きいと判断できる。
したがって、溶湯が汚染されている可能性があるので、溶湯処理条件を主に調整すればよいことになる。すなわち、フィードバックF4が主になる。
集合D(貫通型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満、かつ、回転型プローブによる検出欠陥個数が検出個数判定基準未満)に分類される被検査体が多い場合は、品質条件を満足した状態であると考えることができる。
貫通型プローブは、例えば、検査信号周波数(コイルの励磁周波数)として二重周波数を使用し、高周波数チャンネル(10kHz〜100kHz:好ましくは20kHz〜50kHz)、低周波数チャンネル(1kHz〜10kHz:好ましくは1.5kHz〜5kHz)とすることができる。
一方、回転型プローブの検査信号周波数は、100kHz〜1000kHz(好ましくは300kHz〜700kHz)とすることができる。
ここで、(貫通型プローブの周波数)<(回転型プローブの周波数)とすることが肝要である。
なぜならば、回転型プローブは微小な傷を検出できる特性を活かすために検出周波数を貫通型プローブの周波数よりも高く設定することにより、表面の微小な傷をより精度よく検出できるからである。
一方、貫通型プローブは表面よりやや深めの検査ができるように、例えば、超音波の不感帯をカバーするように、回転型プローブの周波数よりも低めの周波数に設定するのが好ましい。
この検査方法を用いることにより、欠陥情報を多次元に解析することができ、その結果、欠陥情報から製造工程の状況を推察することが容易にでき、その結果を製造工程の条件としてフィードバックすることにより、安定した品質の鋳造棒を製造できる。
上記した実施形態は、アルミニウム合金連続鋳造棒としてアルミニウム合金水平連続鋳造棒を例示したが、アルミニウム合金連続鋳造棒はアルミニウム合金水平連続鋳造棒に限定されるものではなく、他のアルミニウム合金連続鋳造棒であってもよいことは言うまでもない。
この発明の一実施例であるアルミニウム合金連続鋳造棒製造設備の工程図である。 この発明の一実施例であるアルミニウム合金連続鋳造棒製造設備の工程図である。 溶解保持炉の一例を示す説明図である。 溶解保持炉の他の例を示す説明図である。 (a),(b)は溶湯処理装置の一例を示す説明図である。 連続鋳造装置の一例を示す説明図である。 (a),(b)は切断機構の一例を示す説明図である。 (a),(b)は切断機構などに使用される搬送ガイド機構の一例を示す説明図である。 (a),(b),(c)は再スタート機構の一例を示す説明図である。 搬送装置の一例を示す説明図である。 (a),(b)は搬送機構に使用する搬送ローラの一例を示す説明図である。 結束装置の一例を示す説明図である。 結束装置の一例を示す説明図である。 結束装置の一例を示す説明図である。 (a),(b)は第1矯正機の一例を示す説明図である。 (a),(b)は外周除去装置の一例を示す説明図である。 超音波パルス反射法による垂直探傷方法の説明図である。 超音波探傷検査方法の例を示す説明図である。 超音波探傷検査方法の例を示す説明図である。 超音波探傷検査方法の例を示す説明図である。 超音波探傷検査方法の例を示す説明図である。 梱包装置における移送ロボットの側面図である。 この発明の他の実施例であるアルミニウム合金連続鋳造棒製造設備の部分工程図である。 図23における第1非破壊検査装置を構成する渦電流探傷装置の一例を示すブロックである。 図24に示したプローブを貫通型プローブとして使用している状態の説明図である。 (a),(b)は図24に示したプローブを回転型プローブとして使用している状態の説明図である。 図23における貫通型渦電流探傷装置と回転型渦電流探傷装置とで検出した欠陥の集合を示す説明図である。
符号の説明
1 アルミニウム合金溶湯
2,3,4 アルミニウム合金連続鋳造棒
4a 欠陥
4n 不感帯
101 溶解保持炉(溶解工程)
201 溶湯処理装置(溶湯処理工程)
301 連続鋳造装置(連続鋳造工程)
401 切断機構(切断装置:切断工程)
451 再スタート機構(切断装置:切断工程)
501 搬送装置(搬送工程)
601 結束装置(結束工程)
602 段積み機構
651 結束機構
701 熱処理装置(熱処理工程)
801 解束装置(解束工程)
901 整列装置(整列工程)
1001 第1矯正機(第1矯正工程)
1101 外周除去装置(外周除去工程)
1201 切粉破砕機(切粉破砕工程)
1301 第2矯正機(第2矯正工程)
1401 非破壊検査装置(非破壊検査工程)
1410 第1非破壊検査装置(第1非破壊検査工程)
1420 貫通型渦電流探傷装置
1430 回転型渦電流探傷装置
1450 超音波探傷装置(第2非破壊検査装置:第2非破壊検査工程)
1501 選別装置(選別工程)
1510 第1選別装置(第1選別工程)
1520 第2選別装置(第2選別工程)
1530 第3選別装置(第3選別工程)
1601 貯留場(貯留工程)
1610 第1貯留装置(第1貯留工程)
1620 第2貯留装置(第2貯留工程)
1630 第3貯留装置(第3貯留工程)
1701 梱包装置(梱包工程)
2001 切削制御装置(切削制御工程)
2101 鋳造制御装置(鋳造制御工程)
2201 判定制御装置(判定制御工程)

Claims (12)

  1. アルミニウム合金用の原材料を溶解させてアルミニウム合金溶湯を得る溶解工程と、
    この溶解工程からのアルミニウム合金溶湯中のアルミニウム酸化物および水素ガスを除去する溶湯処理工程と、
    この溶湯処理工程からのアルミニウム合金溶湯を鋳造してアルミニウム合金連続鋳造棒を得る連続鋳造工程と、
    この連続鋳造工程で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第1矯正工程と、
    この第1矯正工程で曲がりを矯正されたアルミニウム合金連続鋳造棒の外周部分を除去する外周除去工程と、
    この外周除去工程で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分および内部を検査する非破壊検査工程と、
    この非破壊検査工程の結果に基づいて良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を選別する選別工程と、
    この選別工程で良品として選別されたアルミニウム合金連続鋳造棒を梱包する梱包工程とを有し、
    少なくとも第1矯正工程以降を連続して行
    非破壊検査工程は、アルミニウム合金連続鋳造棒をプローブ内に貫通させる貫通型渦電流探傷検査工程、およびプローブをアルミニウム合金連続鋳造棒の円周方向へ回転させる回転型渦電流探傷検査工程でアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分を検査する第1非破壊検査工程と、アルミニウム合金連続鋳造棒の内部を検査する第2非破壊検査工程とを有し、
    貫通型渦電流探傷検査工程で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第1検出個数判定基準で比較し、また回転型渦電流探傷検査工程で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第2検出個数判定基準で比較して、当該アルミニウム合金連続鋳造棒が何れの欠陥分布集合に分類されるかを求め、この各欠陥分布集合に分類されたアルミニウム合金連続鋳造棒の個数を、何れの欠陥分布集合に分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒が多発しているかを判定する集合判定基準と比較して集合判定基準以上の欠陥分布集合を求め、その結果に基づいて溶湯処理工程の溶湯処理条件、連続鋳造工程の鋳造条件、第1矯正工程の矯正条件、および外周除去工程の切削条件を制御する制御工程を設けた、
    ことを特徴とするアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
  2. 欠陥分布集合は、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Aとし、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Bとし、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Cとし、貫通型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷工程で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Dとし、
    制御工程は、
    集合Aに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、連続鋳造工程の鋳造条件を制御し、
    集合Bに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、第1矯正工程の矯正条件および外周除去工程の切削条件を制御し、
    集合Cに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、溶湯処理工程の溶湯処理条件、および連続鋳造工程の鋳造条件を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
  3. 連続鋳造工程と第1矯正工程との間に、連続鋳造工程で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒に加熱処理を施す熱処理工程を設けた、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
  4. 外周除去工程と非破壊検査工程との間に、外周除去工程で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第2矯正工程を設けた、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
  5. 第2矯正工程でアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がり量を、0.5mm/1000mm以下にする、
    ことを特徴とする請求項4に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
  6. 非破壊検査工程は、第1非破壊検査工程の後に第2非破壊検査工程を行う、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法。
  7. アルミニウム合金用の原材料を溶解させてアルミニウム合金溶湯を得る溶解保持炉と、
    この溶解保持炉からのアルミニウム合金溶湯中のアルミニウム酸化物および水素ガスを除去する溶湯処理装置と、
    この溶湯処理装置からのアルミニウム合金溶湯を鋳造してアルミニウム合金連続鋳造棒を得る連続鋳造装置と、
    この連続鋳造装置で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第1矯正装置と、
    この第1矯正装置で曲がりを矯正されたアルミニウム合金連続鋳造棒の外周部分を除去する外周除去装置と、
    この外周除去装置で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分および内部を検査する非破壊検査装置と、
    この非破壊検査装置の結果に基づいて良品と判定されたアルミニウム合金連続鋳造棒を選別する選別装置と、
    この選別装置で良品として選別されたアルミニウム合金連続鋳造棒を梱包する梱包装置とを有し、
    少なくとも第1矯正装置以降を連続して行い、
    非破壊検査装置は、アルミニウム合金連続鋳造棒をプローブ内に貫通させる貫通型渦電流探傷検査装置、およびプローブをアルミニウム合金連続鋳造棒の円周方向へ回転させる回転型渦電流探傷検査装置でアルミニウム合金連続鋳造棒の表面部分を検査する第1非破壊検査装置と、アルミニウム合金連続鋳造棒の内部を検査する第2非破壊検査装置とを有し、
    貫通型渦電流探傷検査装置で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第1検出個数判定基準で比較し、また回転型渦電流探傷検査装置で検出した欠陥の検出個数を予め設定した第2検出個数判定基準で比較して、当該アルミニウム合金連続鋳造棒が何れの欠陥分布集合に分類されるかを求め、この各欠陥分布集合に分類されたアルミニウム合金連続鋳造棒の個数を、何れの欠陥分布集合に分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒が多発しているかを判定する集合判定基準と比較して集合判定基準以上の欠陥分布集合を求め、その結果に基づいて溶湯処理装置の溶湯処理条件、連続鋳造装置の鋳造条件、第1矯正装置の矯正条件、および外周除去装置の切削条件を制御する制御装置を設けた、
    ことを特徴とするアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
  8. 欠陥分布集合は、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Aとし、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準以上を集合Bとし、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準以上、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Cとし、貫通型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第1検出個数判定基準未満、かつ回転型渦電流探傷装置で検出した欠陥の検出個数が第2検出個数判定基準未満を集合Dとし、
    制御装置は、
    集合Aに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、連続鋳造装置の鋳造条件を制御し、
    集合Bに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、第1矯正装置の矯正条件および外周除去装置の切削条件を制御し、
    集合Cに分類されるアルミニウム合金連続鋳造棒の個数が、集合判定基準以上であれば、溶湯処理装置の溶湯処理条件、および連続鋳造装置の鋳造条件を制御する、
    ことを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
  9. 連続鋳造装置と第1矯正装置との間に、連続鋳造装置で鋳造されたアルミニウム合金連続鋳造棒に加熱処理を施す熱処理装置を設けた、
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
  10. 外周除去装置と非破壊検査装置との間に、外周除去装置で外周部分を除去されたアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がりを矯正する第2矯正装置を設けた、
    ことを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
  11. 第2矯正装置におけるアルミニウム合金連続鋳造棒の曲がり量は、0.5mm/1000mm以下である、
    ことを特徴とする請求項10に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
  12. 非破壊検査装置は、第1非破壊検査装置の後に第2非破壊検査装置を配置した、
    ことを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載のアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備。
JP2004103945A 2003-03-31 2004-03-31 アルミニウム合金連続鋳造棒の製造方法、およびアルミニウム合金連続鋳造棒の製造設備 Expired - Lifetime JP4217649B2 (ja)

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