JP4216110B2 - 多重反射式セルおよび赤外線式ガス検知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、低濃度域の検知対象ガス(特定ガス成分)を検出するに際して好適に用いられる、多重反射式セルおよび多重反射式セルを備えたガス検知部を有する赤外線式ガス検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、赤外線が検知対象ガス(特定ガス成分)によって吸収されることによる赤外線量の減衰の程度に応じてガス濃度を検出する、非分散型赤外線吸収法を利用した赤外線式ガス検知装置が多数提案されている。
このような赤外線式ガス検知装置においては、ガス検知が行われる対象となる、例えば環境雰囲気の空気などの被検ガスが導入されるガスセル内における赤外光の光路長が大きくなるに従って、低濃度域の特定ガス成分に対して高い感度が得られることが知られている。
【0003】
従来より、ガスセルの容積を大幅に増大させることなしに、限られた空間内で必要とされる十分な大きさの光路長を得るための手段として、いわゆる『ホワイトセル』の動作原理を利用した多重反射式のガスセルが広く利用されている(例えば特許文献1参照)。
ホワイトセルの構成および原理について具体的に説明すると、図4に示されているように、ガスセル本体40A内において、球面状の反射面42を有する第1の凹面反射鏡41と、各々、第1の凹面反射鏡41における反射面42と同等の大きさの曲率半径を有する2つの球面状の反射面51、52を有する第2の凹面反射鏡50とが、第2の凹面反射鏡50における反射面の曲率中心位置O2、O3の各々が第1の凹面反射鏡41の反射面42上に位置されるよう、互いに対向して配置されると共に、第1の凹面反射鏡41の左右両側に光入射部55および光出射部56がそれぞれ対向する反射面からその曲率半径と同等の距離離間して位置されるよう形成されて、これにより、ガスセル40が構成されている。図4におけるO1は、第1の凹面反射鏡41の反射面42の曲率中心位置を示す。
上記のように凹面反射鏡が配置されたガスセル40においては、ガスセル本体40A内に入射される赤外光が第2の凹面反射鏡50における第1反射面51によって第1の凹面反射鏡41の反射面42上に集光され、第1の凹面反射鏡41上に集光された反射光は、第2の凹面反射鏡50における第2反射面52によって再び第1の凹面反射鏡41における反射面42上に集光される。
このような過程を繰り返して、ガスセル本体40A内に導入された光は、第2の凹面反射鏡50における第1反射面51および第2反射面52の曲率中心位置O2、O3の配置間隔に依存して配列される複数個の像を第1の凹面反射鏡41の反射面42上に形成した後、光出射部56よりガスセル本体40Aの外部に出射されることになる。図4においては、便宜上、赤外光I1〜I8の中心光軸のみが示されている。
そして、このようなホワイトセルの原理を利用した多重反射式ガスセルにおいては、ガスセル本体40A内におけるパス回数を4の倍数回(図4に示す例では8回)に設定することが必要とされる。
【0004】
【特許文献1】
特開平08−110472号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上記のような多重反射式のガスセルを用い、第1の凹面反射鏡および第2の凹面反射鏡による反射回数を目的に応じて適宜に設定することにより、必要とされる十分な大きさの光路長を得ることができるが、上記の特定の光学条件を満足する凹面反射鏡をガスセル本体内に配置することが必要とされるため、ガスセルは大寸法で容積が大きなのものとなってしまう。
一方、赤外線式ガス検知装置においては、ガスセル本体内に導入される被検ガスの置換を速やかに行い、ガス検知動作に対して高い応答性を得るためには、ガスセルは容積が小さいものであることが必要とされる。
【0006】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、必要とされる十分な大きさの光路長を得ることができ、しかも装置全体を大幅に小型化されたものとして構成することができる多重反射式セルおよび赤外線式ガス検知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の多重反射式セルは、光源からの光をセル本体内において多重反射させてセル本体の外部に出射する多重反射式セルであって、
セル本体内において、球面状の反射面を有する第1の凹面反射鏡と、この第1の凹面反射鏡における反射面と同等の大きさの曲率半径を有する球面状の反射面を有する第2の凹面反射鏡とが、第2の凹面反射鏡における反射面の曲率中心位置が第1の凹面反射鏡における反射面上に位置されるよう、互いに対向して配置されていると共に、平面反射鏡が、その反射面が第1の凹面反射鏡および第2の凹面反射鏡の離間方向に沿って伸び、第1の凹面反射鏡における反射面の曲率中心位置が当該反射面上に位置されるように配置されており、
第1の凹面反射鏡が位置されるセル本体の一端側には、光源よりの光がセル本体内に入射される光入射部と、セル本体内において多重反射された光がセル本体の外部に出射される光出射部とが、平面反射鏡における反射面に垂直な平面に対して垂直な方向に離間して並ぶよう形成されており、セル本体内に入射される光が第2の凹面反射鏡によって2n+1(nは自然数)回反射されてセル本体の外部に出射されることを特徴とする。
【0008】
本発明の多重反射式セルにおいては、第1の凹面反射鏡の反射面においては、第2の凹面反射鏡による反射光が、2つの凹面反射鏡の曲率中心位置の各々を含む、平面反射鏡の反射面に垂直な平面に対して、互いに異なるレベル位置に集光される。
【0009】
本発明の赤外線式ガス検知装置は、上記のような特定の多重反射式セルを備えたガス検知部を有してなることを特徴とする。
【0010】
【作用】
上記構成の多重反射式セルによれば、平面反射鏡の作用により、平面反射鏡を有さない従来のホワイトセルの原理を利用したものにおいて形成されるべきものと同等の大きさの光路が第1の凹面反射鏡および第2の凹面反射鏡の各々の反射面間に形成されるので、セル本体の容積が大幅に小型化されたものでありながら、必要とされる十分な大きさの光路長が得られる。
従って、このような多重反射式セルを備えたガス検知部を有するガス検知装置によれば、セル本体がその容積が小さいものであるので、導入される被検ガスの置換が速やかに行われてガス検知動作について高い応答性が得られる。
【0011】
また、セル本体内に入射される光が第2の凹面反射鏡によって2n+1(nは自然数)回反射されてセル本体の外部に出射される構成とされていることにより、セル本体内において多重反射された反射光が最終的に集光される光出射部を、平面反射鏡における反射面に垂直な平面に対して垂直な方向に光入射部と互いに離間して並んだ位置に形成することができ、これにより、光源および光検出部(例えば光センサーや赤外線センサー等)をその占有容積が可及的に小さくなる状態で合理的に配置することができるので、装置全体を小型のものとして構成することができる。
【0012】
さらに、セル本体の他端側に形成される単一の(一つの)反射面と、平面反射鏡の反射面に映し出される虚像の反射面とによって、必要とされる十分な大きさの光路が得られる多重反射構造が形成されるので、光源よりの光を多重反射させるために必要とされる光学調整を極めて容易に行うことができ、所期の機能を有する多重反射式セルおよびガス検知装置を有利に製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の赤外線式ガス検知装置は、赤外線光源からの赤外光を被検ガスが導入されるガスセル内において多重反射させてガスセルの外部に出射し、赤外線センサにより受光される赤外線量に応じたガス検知信号を出力するガス検知部を備えている。
【0014】
図1は、本発明の赤外線式ガス検知装置におけるガス検知部を構成する多重反射式ガスセルの一構成例を示す説明用上面図、図2は、図1に示す多重反射式ガスセルの説明用側面図である。本明細書においては、図1における上下方向を 「幅方向」、図1における左右方向を「長さ方向」、図2における上下方向を 「高さ方向」というものとする。
この多重反射式ガスセル(以下、単に「ガスセル」という。)10は、被検ガスが導入されるガスセル本体10A内において、球面状の反射面12を有する第1の凹面反射鏡11と、この第1の凹面反射鏡11における反射面12と同等の大きさの曲率半径を有する球面状の反射面22を有する、結像鏡として機能する第2の凹面反射鏡21とが、第2の凹面反射鏡21における反射面22の曲率中心位置C2が第1の凹面反射鏡11における反射面12上に位置されるよう、互いに対向して配置されていると共に、平面反射鏡25がその反射面26が第1の凹面反射鏡11および第2の凹面反射鏡21の離間方向(長さ方向)に沿って伸び、第1の凹面反射鏡11における反射面12の曲率中心位置C1が当該反射面26上に位置されるよう配置されて構成されている。
この例においては、例えば平面反射鏡25が第1の凹面反射鏡11および第2の凹面反射鏡12に当接された状態で設けられており、平面反射鏡25、第1の凹面反射鏡11および第2の平面反射鏡12の三者が一体に構成されている。これにより、平面反射鏡25、第1の凹面反射鏡11および第2の平面反射鏡12の煩雑な光学調整が不要となり、極めて容易に所期の多重反射構造を得ることができる。
【0015】
第1の凹面反射鏡11が位置されるガスセル本体10Aの一端側には、赤外線光源(図示せず)よりの赤外光がガスセル本体10A内に入射される光入射部30と、第1の凹面反射鏡11および第2の凹面反射鏡21により多重反射された赤外光がセル本体10Aの外部に出射される光出射部31とが、第1の凹面反射鏡における反射面の曲率中心位置C1および第2の凹面反射鏡における反射面の曲率中心位置C2を含む、平面反射鏡25における反射面26に垂直な平面(以下においては、「曲率中心位置配置面」という。)Xに対して垂直な方向(高さ方向)に離間して並ぶよう形成されている。
【0016】
このガスセル10においては、次のようにして各構成部材の諸元が設定される。すなわち、検知対象ガス(特定ガス成分)と測定濃度範囲とに基づいて所期のガス検知動作を行うために必要とされる、第1の凹面反射鏡11と第2の凹面反射鏡21との離間距離および第2の凹面反射鏡21における反射回数が設定されると共に、第1の凹面反射鏡11および第2の凹面反射鏡21の曲率半径の大きさが第1の凹面反射鏡11と第2の凹面反射鏡21との離間距離に基づいて設定される。
そして、例えば赤外線光源よりの赤外光の入射位置(光入射部30の形成位置)や赤外光のガスセル本体10A内への入射方向などの条件が適宜に設定され、これにより、ガスセル本体10A内に入射される赤外光が第2の凹面反射鏡21によって2n+1(nは自然数)回反射されてガスセル本体10Aの外部に出射されるよう構成される。また、光出射部31の形成位置は、曲率中心位置配置面Xに対して光入射部30と対称の位置に構成される。
また、第1の凹面反射鏡11の口径(開口縁の内径寸法)の大きさは、第2の凹面反射鏡21による像点のすべてが第1の凹面反射鏡11の反射面12上に形成されるよう設定され、第2の凹面反射鏡21の口径の大きさは、ガスセル本体10A内に導入される光および第1の凹面反射鏡11により反射される反射光の実質的に全部が受光されるよう構成される。
【0017】
この実施例のガスセル10においては、ガスセル本体10A内に導入される赤外線光源からの赤外光が第2の凹面反射鏡21により3回反射されてガスセル本体10Aの外部に出射される。
具体的に説明すると、所定の条件で光入射部30を介してガスセル本体10A内に入射される赤外線光源からの赤外光I1が、第2の凹面反射鏡21の反射面22により反射され、その反射光I2が平面反射鏡25により反射されて第1の凹面反射鏡11の反射面12上に集光されて光入射部30における開口の第1の像点が形成される。ここに、第1の凹面反射鏡11の反射面12上に形成される第1の像点の位置R1は、第2の凹面反射鏡22に係る曲率中心位置C2と同一の幅方向の位置であって、曲率中心位置配置面Xより下方の高さレベル位置とされる。
【0018】
そして、第1の凹面反射鏡11の反射面12上に集光された赤外光I3が第2の凹面反射鏡21の反射面22により反射され、その反射光I4が第1の凹面反射鏡11の反射面12上に集光されて第2の像点が形成される。ここに、第1の凹面反射鏡11の反射面12上に形成される第2の像点の位置R2は、第2の凹面反射鏡22に係る曲率中心位置C2と同一の幅方向の位置であって、曲率中心位置配置面Xに対して第1の像点と対称な位置(曲率中心位置配置面Xより上方の高さレベル位置)とされる。
【0019】
そして、第1の凹面反射鏡11の反射面12上に集光された赤外光I5が平面反射鏡25および第2の凹面反射鏡21により反射されて、その反射光I6が光出射部31に向かって集束されて光出射部31を介してガスセル本体10Aの外部に出射される。
【0020】
而して、上記構成のガスセル10によれば、ガスセル本体10Aの他端側において第2の凹面反射鏡21によって形成される一つの反射面と、平面反射鏡25の反射面に映し出される虚像の反射面とによって、必要とされる十分な大きさの光路が得られる多重反射構造が形成される。すなわち、平面反射鏡25を有さない従来のホワイトセルの原理を利用したものにおいて形成されるべきものと同等の大きさの光路が第1の凹面反射鏡11の反射面12および第2の凹面反射鏡21の反射面22の間に形成されるので、従来のものに比してガスセル本体10Aの容積が大幅に小型化されたものでありながら、必要とされる十分な大きさの光路長を確実に得ることができる。
従って、このようなガスセル10を備えたガス検知部を有する赤外線式ガス検知装置によれば、ガス検知部におけるガスセル本体10Aの容積が小さいので、導入される被検ガスの置換が速やかに行われてガス検知動作について高い応答性が得られる。
【0021】
また、ガスセル本体10A内に入射される光が第2の凹面反射鏡22によって2n+1(nは自然数)回反射されてガスセル本体10Aの外部に出射される構成とされていることにより、ガスセル本体10A内において多重反射された反射光が最終的に集光される光出射部31を、平面反射鏡25における反射面26に垂直な平面に対して垂直な方向に、ガスセル本体10Aに対する光入射部30と互いに離間して並んだ位置に形成することができ、これにより、赤外線光源および光検出部(赤外線センサー)をその占有面積が可及的に小さくなる状態で合理的に配置することができるので、装置全体を小型のものとして構成することができる。
【0022】
さらに、上記構成のガスセル10によれば、従来におけるホワイトセルの原理を利用した多重反射式セルのように、一端側から光源よりの光が入射されるガスセル本体の他端側において、二つの反射面が形成されるよう、例えば2つの凹面反射鏡が並列して配置された構造、あるいは、各々、互いに独立した2つの凹面反射鏡が適正な状態に調整された取り付け角度で配置された構造のものであれば、所期の多重反射を行うために必要とされる煩雑な光学調整を行うことが不要であり、第1の凹面反射鏡11、第2の凹面反射鏡21および平面反射鏡25の3者を上述したような関係を満足する状態に配置する、という極めて簡単な調整で所期の多重反射構造を得ることができ、所期の機能を有する多重反射式セルを極めて容易に製造することができる。
また、第1の凹面反射鏡11が実質上従来のものに比して1/2の大きさであればよく、また、第1の凹面反射鏡11に対する結像機能を有する反射面が一面(第2の凹面反射鏡)あればよい構成であるので、所期の機能を有するガスセルをコスト的にも有利に製造することができる。
【0023】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の態様に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、ガスセル本体内における光路長の大きさ、第2の凹面反射鏡による反射回数の設定およびその他の構成は、目的に応じて適宜に変更することができる。例えば、第2の凹面反射鏡21の曲率半径の中心位置を適宜に設定することにより第2の凹面反射鏡21における反射回数を調整することができ、例えば、図3には、第2の凹面反射鏡21における反射回数が5回に設定された構成の多重反射式ガスセル10が示されている。この多重反射式ガスセル10においては、光入射部30の開口の像点の、第1の凹面反射鏡11の反射面12上における形成位置は、反射光I2およびI6に係る第1の像点および第3の像点が、互いに幅方向に対して同一の位置において高さ方向に対して異なる高さレベル位置に形成されると共に、反射光I4およびI8に係る第2の像点および第4の像点が、互いに幅方向に対して同一の位置において高さ方向に対して異なる高さレベル位置に形成される。
【0024】
光入射部は、赤外線光源が配置される光源配置部をガスセルと一体的に形成して、赤外線光源よりの赤外光をガスセル本体内に直接的に入射させる構成であっても、あるいは、赤外線光源をガスセルの外部に配置して、赤外線光源よりの赤外光を適宜の光学反射系を介してガスセル本体内に入射させる構成であっても、いずれの構成であってもよい。
また、光出射部についても、同様に、例えば赤外線センサーなどが配置されるセンサ配置部をガスセルと一体的に形成して、ガスセル本体から出射される赤外光を直接的に受光する構成であっても、赤外線センサーをガスセルの外部に配置して、ガスセル本体から出射される赤外光を適宜の光学反射系を介して受光する構成であっても、いずれの構成であってもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明の多重反射式セルによれば、平面反射鏡の作用により、平面反射鏡を有さない従来のホワイトセルの原理を利用したものにおいて形成されるべきものと同等の大きさの光路が第1反射鏡および第2反射鏡の各々の反射面間に形成されるので、従来のホワイトセルの原理を利用したものに比してセル本体の容積が大幅に小型化されたものでありながら、必要とされる十分な大きさの光路長を得ることができる。
【0026】
また、セル本体内に入射される光が第2の凹面反射鏡によって2n+1(nは自然数)回反射されてセル本体の外部に出射される構成とされていることにより、セル本体内において多重反射された光が最終的に集光される光出射部を、平面反射鏡における反射面に垂直な平面に対して垂直な方向に光入射部と互いに離間して並んだ位置に形成することができ、これにより、光源および光検出部をその占有容積が可及的に小さくなる状態で合理的に配置することができるので、装置全体を小型のものとして構成することができる。
【0027】
さらに、セル本体の他端側に形成される一つの反射面と、平面反射鏡の反射面に映し出される虚像の反射面とによって、必要とされる十分な大きさの光路が得られる多重反射構造が形成されるので、光源よりの光を多重反射させるために必要とされる光学調整を極めて容易に行うことができ、所期の機能を有するガスセルを有利に製造することができる。
【0028】
本発明の赤外線式ガス検知装置によれば、上記の特定の構成の多重反射式セルを備えたガス検知部を有することにより、ガスセル本体が容積が小さいものであるので、導入される被検ガスの置換が速やかに行われてガス検知動作について高い応答性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外線式ガス検知装置におけるガス検知部を構成する多重反射式ガスセルの一構成例を概略的に示す説明用上面図である。
【図2】図1に示す多重反射式ガスセルの説明用側面図である。
【図3】本発明の赤外線式ガス検知装置におけるガス検知部を構成する多重反射式ガスセルの他の構成例を概略的に示す説明用上面図である。
【図4】従来におけるホワイトセルの原理を利用した多重反射式ガスセルの一構成例を概略的に示す説明用上面図である。
【符号の説明】
10 多重反射式ガスセル(ガスセル)
10A ガスセル本体
11 第1の凹面反射鏡
12 反射面
21 第2の凹面反射鏡
22 反射面
25 平面反射鏡
26 反射面
C1 第1の凹面反射鏡の反射面の曲率中心位置
C2 第2の凹面反射鏡の反射面の曲率中心位置
30 光入射部
31 光出射部
X 曲率中心位置配置面
40 ガスセル
40A ガスセル本体
41 第1の凹面反射鏡
42 反射面
50 第2の凹面反射鏡
51 第1反射面
52 第2反射面
55 光入射部
56 光出射部
O1 第1の凹面反射鏡の反射面の曲率中心位置
O2 第1反射面の曲率中心位置
O3 第2反射面の曲率中心位置
Claims (3)
- 光源からの光をセル本体内において多重反射させてセル本体の外部に出射する多重反射式セルであって、
セル本体内において、球面状の反射面を有する第1の凹面反射鏡と、この第1の凹面反射鏡における反射面と同等の大きさの曲率半径を有する球面状の反射面を有する第2の凹面反射鏡とが、第2の凹面反射鏡における反射面の曲率中心位置が第1の凹面反射鏡における反射面上に位置されるよう、互いに対向して配置されていると共に、平面反射鏡が、その反射面が第1の凹面反射鏡および第2の凹面反射鏡の離間方向に沿って伸び、第1の凹面反射鏡における反射面の曲率中心位置が当該反射面上に位置されるように配置されており、
第1の凹面反射鏡が位置されるセル本体の一端側には、光源よりの光がセル本体内に入射される光入射部と、セル本体内において多重反射された光がセル本体の外部に出射される光出射部とが、平面反射鏡における反射面に垂直な平面に対して垂直な方向に離間して並ぶよう形成されており、セル本体内に入射される光が第2の凹面反射鏡によって2n+1(nは自然数)回反射されてセル本体の外部に出射されることを特徴とする多重反射式セル。 - 第1の凹面反射鏡の反射面においては、第2の凹面反射鏡による反射光が、2つの凹面反射鏡の曲率中心位置の各々を含む、平面反射鏡の反射面に垂直な平面に対して、互いに異なるレベル位置に集光されることを特徴とする請求項1に記載の多重反射式セル。
- 請求項2に記載の多重反射式セルを備えたガス検知部を有してなることを特徴とする赤外線式ガス検知装置。
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