JP4214911B2 - 複合化用予備成形体、並びに該予備成形体及び複合部材の製造方法 - Google Patents

複合化用予備成形体、並びに該予備成形体及び複合部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム合金製部材を部分的に強化した複合部材の製造に用いられる予備成形体、該予備成形体の製造方法、及び該予備成形体を用いて複合化した複合部材の製造方法に関し、アルミニウム合金の鋳造技術の分野に属する。
金属部材の一部分に、セラミックや金属の繊維や粒子等でなる強化材を含有させることにより、該部材の強度、剛性、耐摩耗性等の材料物性を部分的に向上させる部分複合化技術がある。この技術は、特に軽量で、熱伝導性等に優れた性質を有する反面、上記強度等の材料物性が鋼や鋳鉄に劣るアルミニウム部材において有効に活用されており、例えば、軽量化が要請されるエンジンにおけるピストンのリング溝周辺部や、シリンダブロックのシリンダボア部等に適用される。
このような複合部材の製造方法として、特許文献1には、強化する部分に用いられる多孔質の予備成形体をアルミナ粉末の焼成により製作し、これに溶融させたアルミニウム合金を浸透させる方法が開示されている。
また、このような複合部材を鋳造により製造する場合は、上記のような多孔質の予備成形体を鋳造用の型内に配置し、この状態で溶湯を高圧で注湯することにより、上記予備成形体の気孔部に溶湯を浸透させて、複合、一体化するのが一般的である。
しかし、鋳造による場合、溶湯を例えば数10MPaの高圧下で注湯する必要があるため、設備が大掛かりになると共に、崩壊性中子や分割金型中子の使用が制限されるという問題がある。また、これに対しては、1MPa程度の低圧での注湯が検討されているが、この場合、予備成形体の体積率(全体積中の物質が占める体積の比率)を小さくし、溶湯が含浸され易くする必要があるため、複合部の材料物性を十分に向上させることができないという問題がある。
ここで、多孔質予備成形体の気孔部への溶湯含浸時の必要圧力(含浸圧力)Pについて説明すると、この圧力Pは、予備成形体の濡れ性に関する圧力、即ち溶湯がその表面張力に打ち勝って予備成形体の気孔部に浸透するために必要な圧力Pcと、該予備成形体の気孔部を溶湯が通過するために必要な圧力Pdとの和であり、繊維性強化材でなる予備成形体の場合、次式で示される。
(1)P=Pc+Pd
(2)Pc=−4Vf・ν・cosθ/(Df・(1−Vf))
Vf:体積率
ν:溶湯の表面張力
θ:溶湯と強化材の接触角
Df:繊維の直径
(3)Pd=μ・u・L/K
μ:溶湯の粘性係数
u:含浸速度
L:予備成形体の厚さ
K:予備成形体の透過率
上記式(2)における溶湯と強化材の接触角θは主として強化材表面の性状に依存するものであって、図8に示すように、強化材の表面に対する溶湯の接触部のなす角度として定義されるものであり、同図(1)に示すように、この接触角θが90°以下の場合は、圧力Pcはマイナスの値となる。この場合、溶湯は気孔部へ自ら浸透することになり、強化材表面の濡れ性が良いことになる。
これに対して同図(2)に示すように、上記接触角θが90°より大きな場合は、圧力Pcはプラスの値で、その角度θが大きくなるほど溶湯が気孔部に浸透するのに必要な圧力Pcが大きくなり、濡れ性が悪くなる。
したがって、式(2)からは、接触角θが90°より大きな場合、体積率Vfが小さく、溶湯の表面張力νが小さく、強化材の繊維の直径Dfが大きいことに加えて、強化材表面の濡れ性が良い(接触角θが小さい)ほど圧力Pcが小さくなり、溶湯が予備成形体の気孔部へ浸透し易すくなることがわかる。
また、上記式(3)からは、溶湯の粘性係数μが小さく、含浸速度uが小さく、予備成形体の厚さLが小さいほど、また、予備成形体の透過率Kが大きいほど圧力Pdが小さくなり、予備成形体の気孔部へ溶湯が含浸し易すくなることがわかる。その場合に、上記透過率Kは体積率Vfが大きくなるほど小さくなり、したがって、体積率Vfが大きくなると圧力Pc、Pdとも大きくなり、溶湯の含浸圧力Pが著しく増大して、含浸性が顕著に低下することになる。
以上の式(1)〜(3)からすれば、体積率Vfを低下させずに含浸圧力Pを低減させる方法として、まず、予備成形体を構成する強化材表面の濡れ性を良くすることが考えられ、その方法として、特許文献2には、強化材の繊維表面にメッキ等を用いて金属を被覆する方法が提案されている。
また、溶湯の粘性係数μを小さくすることも含浸圧力Pを低減させる方法として有効であり、その方法として、ニッケルやチタンといったアルミニウム合金溶湯と発熱反応を生じる金属の粉末を予め予備成形体に添加しておき、溶湯含浸時における発熱反応により溶湯温度の低下を抑制して、その粘性係数μを小さく維持する方法が提案されている。
しかし、前者の方法においては、強化材の繊維表面に金属を被覆するための工程が必要となって、予備成形体の製作工程が複雑化すると共に、予備成形体を型にセットする前の予熱工程で金属被覆が酸化して、充分な濡れ性が確保できないという問題がある。
また、後者の方法においては、予備成形体の焼成工程や型にセットする前の予熱工程において該成形体に添加したニッケル等の金属粉末が酸化し、そのために溶湯との発熱反応が十分に行われなくなるため、該予備成形体の焼成及び予熱工程を非酸化雰囲気で行わなければならず、大掛かりな設備が必要となるという問題がある。
特開平10−140263号公報 特開2002−285205号公報
以上のような実情に鑑み、本発明は金属部材の部分複合化技術において、予備成形体の体積率を低下させずに、即ち強化部分について所要の強度、剛性、耐摩耗性等を確保しながら、工程の複雑化を招いたり、大掛かりな設備を要することなく、比較的低い含浸圧力で良好な複合部材の製造を可能とすることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、アルミナを含有し、アルミニウム合金の溶湯が含浸されることにより複合化される多孔質の予備成形体に関するものであって、溶湯が含浸される被含浸気孔部の溶湯との接触部にCuAlで示される銅アルミニウム酸化物が生成されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、アルミニウム合金の溶湯が含浸されることにより複合化される多孔質予備成形体の製造方法に関するものであって、アルミナを含有する粉末状及び/又は繊維状の予備成形体構成材料に粉末状の酸化第1銅を添加し、これを焼成することにより、上記アルミナと酸化第1銅との反応によって溶湯が含浸される被含浸気孔部の溶湯との接触部にCuAlで示される銅アルミニウム酸化物が生成された予備成形体を得ることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、予備成形体を用いて部分強化した複合部材の製造方法に関するものであって、請求項1に記載の予備成形体を型内の所定位置にセットし、この状態で該型内にアルミニウム合金の溶湯を注湯すると共に、該溶湯に所定の圧力を作用させることにより、アルミニウム溶湯が上記予備成形体の被含浸気孔部に含浸されてなる複合部材を得ることを特徴とする。
以上の各発明によれば、次のような効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、アルミナを主成分とする多孔質の予備成形体において、該予備成形体の溶湯が含浸される被含浸気孔部の溶湯との接触部にCuAlで示される銅アルミニウム酸化物が生成されていることにより、該気孔部表面の溶湯に対する濡れ性が向上し、図8で定義する接触角θが小さくなる。したがって、この予備成形体を用いれば、前述の式(2)で示される圧力Pcが低下し、ひいては低い含浸圧力Pで溶湯が予備成形体の気孔部に良好に浸透することになる。
そして、請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1の発明に係る予備成形体が、アルミナを含有する粉末状や繊維状の予備成形体構成材料に粉末状の酸化第1銅を添加し、これを焼成することによって形成されるので、例えば強化材の濡れ性を向上させるために繊維表面にメッキ等により金属を被覆する場合や、溶湯との発熱反応を利用するためにニッケル等の金属粉末を添加した素材を非酸化雰囲気で焼成、予熱する場合等に比較して、簡素な設備や工程で濡れ性に優れた予備成形体を製作することが可能となる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、部分強化した複合部材の製造に際して、上記のような濡れ性に優れた予備成形体を用いるので、低い含浸圧力(例えば、約1MPaないしそれ以下)で溶湯を予備成形体の気孔部に良好に含浸させることができ、簡素な設備によって、所定部位が十分に強化された複合部材が製造されることになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係る部分強化用予備成形体(以下、「プリフォーム」という)の製造工程を示すもので、同図(1)に示すように、まず、水等の分散媒を用い、プリフォーム構成材となる少なくともアルミナ(Al)を含む繊維状及び/又は粒子状の強化材と、添加剤としての酸化第1銅(CuO)と、所要の無機質又は有機質のバインダとを所定の比率で混合して、スラリー状原液A1を生成する。
次に、同図(2)に示すように、下部にフィルター11が張設された漉器10に上記原液A1を注入し、該漉器10の底部の吸引口12からポンプ等によってフィルター11を透過した分散媒を吸引する。これにより、フィルター11上に上記強化材、添加剤及びバインダが混合されてなる板状の非固化中間成形体A2が形成される。
そして、この中間成形体A2を漉器10から取り出し、自然乾燥後、同図(3)に示すように、焼成器20を用いて焼成する。これにより、同図(4)に示すような固化した多孔質のプリフォームA3が得られる。
その場合に、上記焼成工程において、アルミナと酸化第1銅との反応により、次の化学式(4)に従ってCuAlで示される銅アルミニウム酸化物が生成される。
(4) 2Al+CuO+O→2CuAl
次に、上記のようにして製作されたプリフォームA3を用いて部分的に強化した複合部材が鋳造により製造される。
図2はその製造工程を示すもので、まず、同図(1)に示すように、加熱器30を用いてプリフォームA3を所定温度に予熱する。次に、同図(2)に示すように、このプリフォームA3を鋳造用型40内の所定位置にセットし、この状態でアルミニウム合金溶湯Bを注入し、その後、型40を密閉した上でエア入り口41から加圧エアを該型40内に供給する。
この加圧エアの圧力を受けて溶湯BはプリフォームA3の被含浸気孔部に浸透する。その場合に、プリフォームA3の気孔部に存在していた空気は、型40の底部に設けられた排気孔42から排出される。
そして、溶湯Bが凝固した後、型40を開いて鋳造品を取り出せば、同図(3)に示すように、所定の部位がプリフォームA3によって強化された複合部材Cが得られることになる。
その場合に、プリフォームA3は、上記のような銅アルミニウム酸化物を組成として含んでおり、その成分がプリフォームA3における被含浸気孔部の表面、即ちアルミニウム溶湯との接触面で、該溶湯に対する濡れ性を向上させるのである。これにより、プリフォームA3の体積率を比較的大きくしても、低い含浸圧力、例えば工場内に供給されている数気圧のエアの圧力で、溶湯BがプリフォームA3の被含浸気孔部に十分に浸透することになり、強化部が良好に複合化された複合部材Cが得られることになる。
次に、本発明の実施例を比較例と対比しながら説明する。
(1)プリフォームの製作
実施例に係るプリフォーム原材料の組成は、図3に示す通りであって、強化材として、アルミナ(Al)の短繊維20重量%と、炭化珪素(SiC)の粒子75重量%とを用い、これに添加剤として、粒径3μmの酸化第1銅(CuO)の粉末を5重量%加えた。
この原材料を分散媒としての水に溶融させてなる原液を用い、漉器により水分を吸引成形した後、その中間成形体を12時間、常温で乾燥し、その後、大気雰囲気で、1000°C、4時間の条件で焼成した。
これにより、体積率30%で、直径90mm、厚さ5mmの円板状のプリフォームを得た。
一方、比較例1の原材料は、強化材をアルミナ短繊維20重量%と炭化珪素粒子80重量%とし、添加剤は用いなかった。焼成時の雰囲気は大気で、その他の条件は実施例と同じであり、実施例と同様の体積率及び形状のプリフォームを得た。
比較例2の原材料は、実施例と同様に、強化材はアルミナ短繊維20重量%と炭化珪素粒子75重量%とし、添加剤も実施例と同様に、粒径3μmの酸化第1銅の粉末を5重量%加えた。焼成時の雰囲気は実施例と異なり、窒素雰囲気とした。その他の条件は実施例と同じであり、実施例と同様の体積率及び形状のプリフォームを得た。
比較例3の原材料は、強化材を、実施例と同様に、アルミナ短繊維20重量%と炭化珪素粒子75重量%とし、添加剤として粒径15μmの銅(Cu)の粉末を5重量%加えた。焼成時の雰囲気は窒素雰囲気で、その他の条件は実施例と同じであり、実施例と同様の体積率及び形状のプリフォームを得た。
比較例4の原材料も、強化材は実施例と同様で、アルミナ短繊維20重量%と、炭化珪素粒子75重量%とし、添加剤として粒径2〜3μmのニッケル(Ni)の粉末を5重量%加えた。焼成時の雰囲気は窒素雰囲気で、その他の条件は実施例と同じであり、実施例と同様の体積率及び形状のプリフォームを得た。
比較例5の原材料も、強化材はアルミナ短繊維20重量%と炭化珪素粒子75重量%とし、添加剤として粒径7μmの酸化ニッケル(NiO)の粉末を5重量%加えた。焼成時の雰囲気は大気で、その他の条件は実施例と同じであり、実施例と同様の体積率及び形状のプリフォームを得た。
ここで、上記実施例及び比較例1〜5において、原材料にはバインダとして適量のシリカゾル(日産化学製、商品名:スノーテックス30)を加えた。また、アルミナ短繊維は、サフィル製、商品名:RGミルド、嵩密度:0.25g/cmのものを用い、炭化珪素粒子は、昭和電工製、商品名:デンシックCを用い、さらに、酸化第1銅粉末、銅粉末、ニッケル粉末、酸化ニッケル粉末は、いずれも高純度化学研究所製のものを用いた。
(2)プリフォームの組成
以上により得られた各プリフォームについて、X線回折によりそのプリフォーム中の化合物を検出した。その結果は図4に示す通りであって、実施例のプリフォームでは、アルミナ及び炭化珪素の他に、前述の化学式(4)で示される反応により生成されたものと推測される銅アルミニウム酸化物(CuAl)が検出された。
これに対し、添加剤を用いなかった比較例1では、アルミナ及び炭化珪素以外の物質は検出されなかった。また、実施例と同じ添加剤(酸化第1銅)を用いて雰囲気のみを異ならせた比較例2、及び添加剤として銅を用いた比較例3では、酸化銅(CuO)の存在が確認されたが、上記の銅アルミニウム酸化物は生成されていなかった。
また、添加剤として、ニッケル及び酸化ニッケルを用いた比較例4、5では、酸化ニッケルが検出されたが、当然のことながら、上記のような銅アルミニウム酸化物は検出されなかった。
(3)鋳造による複合部材の製造
上記プリフォームを用いた鋳造による複合部材の製造の条件は、実施例及び比較例1〜5とも全て同じであって、母材としてのアルミニウム合金は、JISAC4Dであり、溶湯温度750°C、プリフォーム予熱温度600°C、加圧エアの圧力4kgf/cm(約0.4MPa)で、加圧鋳造を行った。
(4)溶湯の含浸深さ
上記の鋳造により得られた実施例及び比較例1〜5のプリフォームを用いた各複合部材について、プリフォーム内への溶湯の含浸深さを測定した。
その結果は図5に示す通りであって、実施例に係る複合部材では、溶湯の含浸深さは4.1mmであるのに対し、添加剤を用いなかった比較例1では、1.2mm、雰囲気を窒素に変更しただけの比較例2では、1.1mmであであった。さらに、添加剤として銅を用いた比較例3、ニッケルを用いた比較例4及び酸化ニッケルを用いた比較例5は、それぞれ、1.7mm、2.3mm、2.3mmであって、含浸深さは実施例のものが各比較例に対し、明らかに優れていることが判明した。これは、プリフォーム内に生成されたCuAlで示される銅アルミニウム酸化物が、被含浸気孔部の表面において溶湯に対する濡れ性を著しく向上させたことによるものと推測される。
なお、図6は、実施例に係る複合部材の組織断面写真であって、写真上部の母材との境界面から下部のプリフォーム下面までのほぼ全厚みにわたって、溶湯が気孔部に含浸されている(白っぽい個所)ことが確認された。
また、図7は、実施例と比較例2、3に係る複合部材についてのX線回折結果を示すグラフで、このグラフから明らかなように、実施例は比較例2、3に対して、X線の干渉によるピークが現れる角度(2θ)が、格子面間隔が広くなる方向へxだけ変位しており、実施例では分子構造の異なる化合物が生成されていることが判明した。
以上のように本発明によれば、アルミニウム合金溶湯に対して濡れ性に優れた複合化用予備成形体が得られるので、鋼や鋳鉄に比べて強度、剛性、耐摩耗性等の材料物性が劣るアルミニウム部材の一部を、大掛かりな設備や工程の複雑化等を招くことなく、効果的に強化することが可能となり、軽量化が要求されるエンジンの部品やその他の部分強化製品に有効に利用される。
プリフォームの成形工程図である。 プリフォームを用いた複合部材の製造工程図である。 実施例に係るプリフォームの材料等を比較例と共に示す表である。 実施例に係るプリフォームの組成を比較例と共に示す表である。 実施例に係る複合部材のプリフォーム内への溶湯の含浸深さを比較例と共に示すグラフである。 実施例に係るプリフォームへの溶湯の含浸状態を示す金属断面組織の顕微鏡写真である。 実施例に係る含浸後のプリフォームのX線回折データを比較例と共に示すグラフである。 濡れ性の定義の説明図である。
符号の説明
A3 プリフォーム
B 溶湯
C 複合部材

Claims (3)

  1. アルミナを含有し、アルミニウム合金の溶湯が含浸されることにより複合化される多孔質の予備成形体であって、溶湯が含浸される被含浸気孔部の溶湯との接触部にCuAlで示される銅アルミニウム酸化物が生成されていることを特徴とする複合化用予備成形体。
  2. アルミニウム合金の溶湯が含浸されることにより複合化される多孔質予備成形体の製造方法であって、アルミナを含有する粉末状及び/又は繊維状の予備成形体構成材料に粉末状の酸化第1銅を添加し、これを焼成することにより、上記アルミナと酸化第1銅との反応によって溶湯が含浸される被含浸気孔部の溶湯との接触部にCuAlで示される銅アルミニウム酸化物が生成された予備成形体を得ることを特徴とする複合化用予備成形体の製造方法。
  3. 予備成形体を用いて部分強化した複合部材の製造方法であって、請求項1に記載の予備成形体を型内の所定位置にセットし、この状態で該型内にアルミニウム合金の溶湯を注湯すると共に、該溶湯に所定の圧力を作用させることにより、アルミニウム溶湯が上記予備成形体の被含浸気孔部に含浸されてなる複合部材を得ることを特徴とする複合部材の製造方法。
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