JP4214907B2 - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料供給ポンプより圧送供給された高圧燃料をコモンレール内に蓄圧すると共に、この蓄圧された高圧燃料をインジェクタを介してエンジンの気筒に噴射供給する蓄圧式燃料噴射装置に関するもので、特にコモンレール圧力制御の算出で用いるインジェクタ燃料温度およびインジェクタ静リーク量の計算精度の向上に係わる。
[従来の技術]
従来より、ディーゼルエンジン用の燃料噴射システムとして、加圧室内に吸入される燃料を加圧して高圧化する吸入調量型の燃料供給ポンプ(サプライポンプ)より圧送供給された高圧燃料をコモンレール内に蓄圧すると共に、この蓄圧された高圧燃料を、エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数のインジェクタを介してエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給する蓄圧式燃料噴射システムが知られている。
これは、燃料の噴射圧力に相当するコモンレール圧力を低圧から高圧へ昇圧させる昇圧性能に優れる吸入調量弁をサプライポンプに内蔵させて、例えば加速時またはエンジン始動時に、燃料タンク内の燃料を汲み上げるフィードポンプから吸入調量弁を経て加圧室に至る燃料吸入経路の開口度合を、吸入調量弁のソレノイドコイルに印加するポンプ駆動信号に対応して調整することで、サプライポンプよりコモンレールおよびインジェクタに向けて吐出される燃料吐出量を変更して速やかにコモンレール圧力を昇圧させるように構成されている。また、コモンレール圧力を高圧から低圧へ減圧させる降圧性能に優れる減圧弁をコモンレールの端部に設置して、例えば減速時またはエンジン停止時に、コモンレールと燃料タンクとを連通する燃料還流経路を開弁して、速やかにコモンレール圧力を減圧させるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムの場合には、フィードポンプから加圧室に至る燃料吸入経路を流れるポンプ吸入側の燃料温度を検出する燃料温度センサと、コモンレール圧力を検出する燃料圧力センサとが、コモンレール圧力制御を行うエンジン制御ユニット(ECU)に接続されている。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1に記載の蓄圧式燃料噴射システムにおいて、コモンレール圧力制御、いわゆるポンプ制御は、噴射量指令値(例えば指令噴射量:Q)、インジェクタ動リーク量およびインジェクタ静リーク量より、サプライポンプの基本吐出量(基準値)の算出を行って実施されている。なお、インジェクタ静リーク量の計算については、インジェクタ燃料温度、コモンレール圧力、燃料噴射量から演算式で求めている。そのため、エンジンの運転条件が安定していない領域、および燃料温度センサによって検出されたポンプ吸入側の燃料温度からインジェクタ燃料温度を推定し、この推定されたインジェクタ燃料温度を用いてインジェクタ静リーク量を算出する場合には、インジェクタ静リーク量の計算精度が高いとは言い難い。特に低温始動時においては、フリクションロス等のエンジン負荷が高く、当然低温始動性として悪化傾向にあり、エンジン始動までに相当な時間を必要とし、コモンレール圧力をエンジン始動時の圧力に安定させるには困難な状況である。
また、エンジン始動時または例えば定常走行から加速走行に移行する過渡時に、コモンレール圧力の実測値がエンジンの運転条件に対応して設定される目標値よりも異常に上回るオーバーシュートを抑制するため、上記のようにコモンレールの端部に減圧弁を設置したシステムが知られているが、減圧弁を用いないシステムにおいて、エンジン始動時のコモンレール圧力の制御精度は決して高いものではない。また、コモンレール圧力の制御精度の向上が、低温始動性の向上に大きく起因してくるため、燃料供給ポンプの吐出量制御の算出に用いるインジェクタ燃料温度およびインジェクタ静リーク量の計算精度の向上が特に期待されている。
特開2003−322067号公報(第1−9頁、図1−図10)
本発明は、エンジン制御ユニットの起動時またはエンジン始動時のインジェクタ燃料温度の計算精度の向上を目的とする。また、燃料供給ポンプの吐出量制御の算出に用いるインジェクタ静リーク量の計算精度を上げ、燃料供給ポンプの基本吐出量を実測値に近づけることにより、燃料供給ポンプの吐出量制御の制御精度の向上を目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、先ずコモンレール内の燃料圧力に基づいて、ポンプ燃料温度に対するインジェクタ燃料温度の上昇量の今回値を算出する。そして、エンジン制御ユニットが起動してから、2回目以降のインジェクタ燃料温度の計算時には、前回値記憶手段から前回値を読み込んで、前回値と今回値の加重平均値をポンプ燃料温度に加算することで、コモンレールから複数のインジェクタに分配供給されるインジェクタ燃料温度が精度良く算出される。また、エンジン制御ユニットが起動してから、最初のインジェクタ燃料温度の計算時には、前回値を消去するか、あるいは前回値を今回値に変換することで、インジェクタ燃料温度が精度良く算出される。これによって、インジェクタ燃料温度を実測することなく、エンジン制御ユニットの起動時またはエンジン始動時のインジェクタ燃料温度の計算精度を向上できるので、燃料供給ポンプの吐出量制御(ポンプ制御)の算出に用いるインジェクタ静リーク量の計算精度の向上を期待できる。また、インジェクタ燃料温度センサを必要としないので、部品点数や組付工数を軽減でき、低コスト化を図ることもできる。
請求項2に記載の発明によれば、低温始動時判定手段によってエンジン停止後長時間経過後の低温始動時であると判定された際に、前回値を消去して、インジェクタ燃料温度を算出することにより、インジェクタ燃料温度が過剰補正されることなく、エンジン停止後長時間経過後の低温始動時のインジェクタ燃料温度の計算精度の向上が可能となる。また、請求項3に記載の発明によれば、低温始動時判定手段によってエンジン停止後長時間経過後の低温始動時ではないと判定された際に、前回値を今回値に変換して、インジェクタ燃料温度を算出することにより、インジェクタ燃料温度が過剰補正されることなく、通常のエンジン始動時またはエンジン再始動時のインジェクタ燃料温度の計算精度の向上が可能となる。さらに、請求項4に記載の発明によれば、コモンレール内の燃料圧力から遅れ補正係数を算出し、{前回値×遅れ補正係数}+{今回値×(1−遅れ補正係数)}を演算して最終値を求め、ポンプ燃料温度に最終値を加算して、インジェクタ燃料温度を算出することにより、ポンプ燃料温度に対するインジェクタ燃料温度の上昇量の計算精度の向上が可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、インジェクタ燃料温度およびコモンレール内の燃料圧力に基づいて、インジェクタの内蔵部品の隙間から燃料系の低圧側に溢流する燃料リーク量であるインジェクタ静リーク量を算出することにより、燃料供給ポンプの吐出量制御の算出に用いるインジェクタ静リーク量の計算精度を上げることが可能となる。また、請求項6に記載の発明によれば、エンジンの運転状態または運転条件およびインジェクタ静リーク量に基づいて、燃料供給ポンプの基本制御量を算出し、コモンレール内の燃料圧力の実測値とエンジンの運転状態または運転条件に対応して設定された目標値との偏差に基づいて、基本制御量に対するフィードバック補正量を算出するポンプ制御の算出に用いるインジェクタ静リーク量の計算精度を上げ、燃料供給ポンプの基本吐出量を実測値に近づけることにより、燃料供給ポンプの吐出量制御の制御精度の向上が期待できる。これによって、燃料供給ポンプから圧送供給される、コモンレール内の燃料圧力の、内燃機関の運転状態または運転条件に対応して設定された目標値への収束性を改善できるので、コモンレール内の燃料圧力の実測値が目標値よりも大きく下回るアンダーシュートや、コモンレール内の燃料圧力の実測値が目標値よりも大きく上回るオーバーシュートを抑制することができる。
本発明を実施するための最良の形態は、ポンプ燃料温度に対するインジェクタ燃料温度の上昇量を算出し、このポンプ燃料温度に対するインジェクタ燃料温度の上昇量に基づいて、インジェクタ燃料温度を推定するエンジン制御ユニットを備えた蓄圧式燃料噴射装置において、エンジン制御ユニットの起動時またはエンジン始動時のインジェクタ燃料温度の計算精度を向上するという目的を、エンジン制御ユニットが起動してから、最初のインジェクタ燃料温度の計算時に、前回値を消去するか、あるいは前回値を今回値に変換して、インジェクタ燃料温度を推定することで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図9は本発明の実施例1を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した図で、図2はインジェクタの構造を示した図である。
本実施例の内燃機関用燃料噴射装置は、例えば自動車等の車両に搭載された多気筒ディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)であり、コモンレール1内に蓄圧された高圧燃料を、エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数のインジェクタ2を介してエンジンの各気筒の燃焼室内に高圧燃料を噴射供給するように構成されている。このコモンレール式燃料噴射システムは、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、エンジンの各気筒の燃焼室内に燃料を噴射する複数のインジェクタ2と、吸入調量弁(SCV)5を経て複数のプランジャ室(加圧室)内に吸入される燃料を加圧して高圧化する吸入燃料調量方式のサプライポンプ(燃料供給ポンプ)4と、複数のインジェクタ2の電磁弁3およびサプライポンプ4の吸入調量弁5を電子制御するエンジン制御ユニット(コモンレール圧力制御装置:以下ECUと呼ぶ)10とを備えている。なお、図1では、4気筒エンジンの1つの気筒に対応するインジェクタ2のみを示し、その他の気筒についてはインジェクタの図示を省略している。
コモンレール1は、サプライポンプ4からエンジンの各インジェクタ2に高圧燃料を圧送供給するための燃料供給配管12と燃料供給配管(分岐管)13との間に接続されている。このコモンレール1には、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を常時蓄圧する必要があるために、サプライポンプ4から燃料供給配管12を経て高圧燃料が圧送されている。そして、コモンレール1には、コモンレール圧力が限界設定圧力を超えた際に開弁してコモンレール圧力を限界設定圧力以下に抑えるためのプレッシャリミッタ6が設置されている。ここで、プレッシャリミッタ6から燃料系の低圧側に溢流するリーク燃料は、燃料還流配管14を経て燃料タンク7に戻される。
エンジンの各気筒毎に対応して搭載されたインジェクタ2は、コモンレール1より分岐する複数の燃料供給配管13の下流端に接続されて、エンジンの各気筒の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズル31、この燃料噴射ノズル31内に収容されたノズルニードル32を開弁方向に駆動する2方弁式電磁弁(以下電磁弁と略す)3、およびノズルニードル32を閉弁方向に付勢するスプリング33等のニードル付勢手段等から構成された電磁式燃料噴射弁である。燃料噴射ノズル31は、複数個の噴射孔34を有するノズルボデーと、このノズルボデー内に摺動自在に収容されて、複数個の噴射孔34を開閉するノズルニードル32とから構成されている。
なお、ノズルボデーおよびこれに連結するノズルホルダよりなるノズル本体35内には、ノズルニードル32に連動して図示上下方向に移動するコマンドピストン36が収容されている。ここで、41、42は通過する燃料の流量を調節するための入口側、出口側オリフィス(固定絞り)である。また、ノズル本体35には、燃料供給配管13の下流端に接続される継ぎ手部(図示せず)から燃料溜まり43および背圧制御室44に高圧燃料を供給するための燃料通路45が形成されている。また、燃料溜まり43からノズルニードル32とノズル本体35との摺動隙間を経て溢流した燃料、および背圧制御室44からコマンドピストン36とノズル本体35との摺動隙間を経て溢流した燃料は、スプリング33を収容するばね室46、燃料通路47を経て電磁弁3側の燃料通路56に流れ込むように構成されている。
電磁弁3は、車載電源(バッテリ)51とインジェクタ駆動回路(EDU)に内蔵された常開型スイッチ52を介して電気的に接続されたソレノイドコイル53、このソレノイドコイル53の起磁力により図示上方へ吸引されるアーマチャ付きの弁体(バルブ)54、およびこのバルブ54を閉弁方向に付勢するリターンスプリング55等のニードル付勢手段等から構成されている。なお、電磁弁3には、インジェクタ2内の各摺動部から燃料通路47を経て電磁弁3側の燃料通路56に排出された燃料や、背圧制御室44から出口側オリフィス42を経て電磁弁3側の燃料通路56に排出された燃料を、燃料系の低圧側に溢流させるためのリークポート57が設けられており、インジェクタ2内の各摺動部および背圧制御室44からのリーク燃料は、燃料還流配管14を介して燃料タンク7に戻される。
そして、インジェクタ2からエンジンの各気筒の燃焼室内への燃料の噴射は、ノズルニードル32と連動するコマンドピストン36の動作制御を行う背圧制御室44内の燃料圧力を増減制御する電磁弁3のソレノイドコイル53への通電および通電停止によって電子制御される。つまり、インジェクタ2の電磁弁3のソレノイドコイル53が通電されてノズルニードル32が複数個の噴射孔34を開弁している間、コモンレール1内に蓄圧された高圧燃料がエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給される。これにより、エンジンが運転される。
本実施例のサプライポンプ4は、吸入した低圧燃料を加圧して高圧化しコモンレール1内に圧送供給する圧送系統(ポンプエレメント)を2つ備え、1つの吸入調量弁5で、全ての圧送系統の燃料吐出量(ポンプ吐出量)を、吸入燃料量を調量することで制御するタイプ(吸入調量型)の高圧供給ポンプである。このサプライポンプ4は、エンジンのクランクシャフトの回転に伴ってポンプ駆動軸が回転することで、燃料タンク7から低圧燃料を汲み上げる周知のフィードポンプ(低圧供給ポンプ:図示せず)と、ポンプ駆動軸により回転駆動されるカム(図示せず)と、このカムに駆動されて上死点と下死点との間を往復運動する複数個(本例では2個)のプランジャ#1、#2とを有している。また、加圧室からコモンレール1に向けて高圧燃料を吐出する燃料吐出経路には、加圧室内の燃料圧力が所定値以上に上昇すると開弁する複数個(本例では2個)の吐出弁(図示せず)が設置されている。
そして、サプライポンプ4は、プランジャ#1、#2がポンプシリンダ内を往復摺動することで、燃料タンク7から燃料供給配管11を経て複数個(本例では2個)の加圧室(プランジャ室:図示せず)内に吸入された低圧燃料を加圧して高圧化する。なお、燃料供給配管11の途中には、燃料フィルタ8が設置されている。そして、サプライポンプ4は、図3に示したように、プランジャ#1、#2が上死点(TDC)位置から下死点位置を過ぎるまでの期間が加圧室内に低圧燃料を吸入するポンプ吸入期間とされ、その後に、吐出弁が開弁している間、つまりプランジャ#1、#2が上死点(TDC)位置に戻るまでの期間が加圧室内で加圧された高圧燃料を圧送するポンプ圧送期間とされている。また、サプライポンプ4には、内部の燃料温度が高温にならないように、リークポートが設けられており、サプライポンプ4からのリーク燃料は、図示しない燃料還流配管を介して燃料タンク7に戻される。なお、図3のタイミングチャートは、1回圧送する間に燃料噴射が2回(2気筒分)行われる1圧送2噴射のタイプを示す。
ここで、サプライポンプ4内に形成される、フィードポンプから加圧室に至る燃料吸入経路(図示せず)の途中には、その燃料吸入経路の開口度合(弁体のリフト量または弁孔の開口面積)を調整する吸入調量弁5が取り付けられている。この吸入調量弁5は、図示しないポンプ駆動回路を介してECU10から印加されるポンプ駆動電流(ポンプ駆動信号)によって電子制御されることにより、サプライポンプ4の加圧室内に吸入される燃料の吸入量(ポンプ吸入量)を調整することで、サプライポンプ4の加圧室からコモンレール1内に吐出される燃料吐出量を制御する。この吸入調量弁5は、リフト量に応じて燃料吸入経路の開口度合を変更する弁体(図示せず)、この弁体を閉弁方向(または開弁方向)に駆動するソレノイドコイル(図示せず)、および弁体を開弁方向(または閉弁方向)に付勢するスプリング等の弁体付勢手段(図示せず)を有している。そして、吸入調量弁5は、ソレノイドコイルに印加されるポンプ駆動電流の大きさに比例して、サプライポンプ4の加圧室からコモンレール1内に吐出される燃料吐出量を調整することで、インジェクタ2からエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給する燃料の噴射圧力に相当するコモンレール1内の燃料圧力(以下コモンレール圧力と呼ぶ)を変更する。
ECU10には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(EEPROM、RAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電源回路、インジェクタ駆動回路(EDU)、ポンプ駆動回路等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。なお、インジェクタ駆動回路(EDU)は、各気筒のインジェクタ2の電磁弁3にパルス状のインジェクタ駆動電流(噴射量指令値)を印加するインジェクタ駆動手段である。そして、ECU10は、図1に示したように、コモンレール1に設置された燃料圧力センサ(コモンレール圧力センサとも言う)26より出力された出力値(コモンレール圧力信号)や、その他の各種センサからのセンサ信号が、A/D変換器でA/D変換された後に、ECU10に内蔵されたマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。また、ECU10は、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、メモリ内に格納された制御プログラムに基づいて、例えば複数のインジェクタ2やサプライポンプ4等の各制御部品のアクチュエータ(電磁弁3や吸入調量弁5等)を電子制御するように構成されている。
ここで、マイクロコンピュータには、エンジンの運転状態や運転条件を検出する運転状態検出手段としての、エンジンのクランクシャフトの回転角度を検出するためのクランク角度センサ21、アクセル開度(ACCP)を検出するためのアクセル開度センサ(エンジン負荷検出手段)22、サプライポンプ4内に吸入されてフィードポンプから加圧室に至る燃料吸入経路中を流れるポンプ燃料温度(以下ポンプ燃温と呼ぶ:THF)を検出する燃料温度センサ23、エンジン冷却水温(THW)を検出するための冷却水温センサ24、およびエンジンの各気筒の燃焼室内に吸入される吸入空気の温度(吸気温)を検出する吸気温度センサ25等が接続されている。そして、ECU10は、燃料圧力センサ26によって検出されたコモンレール圧力(PC)に基づいて、燃料温度センサ23によって検出されたポンプ燃温に対するインジェクタ燃料温度(以下インジェクタ燃温と言う)の上昇量を算出し、ポンプ燃温に対するインジェクタ燃温の上昇量に基づいて、コモンレール1から複数のインジェクタ2に分配供給されるインジェクタ燃温を推定する燃料温度推定手段と、インジェクタ燃温を推定した後に、ポンプ燃温に対するインジェクタ燃温の上昇量の今回値を前回値に変換して記憶する前回値記憶手段(EEPROM等のメモリ)とを有している。
上記のセンサのうちクランク角度センサ21は、エンジンのクランクシャフト、あるいはサプライポンプ4のポンプ駆動軸またはカムシャフトに取り付けられたNEタイミングロータ(図示せず)の外周に対向するように設けられた電磁ピックアップコイルよりなる。そのNEタイミングロータの外周面には、所定角度毎に凸状歯が複数個配置されている。ここで、本実施例では、図3のタイミングチャートに示したように、基準とする各気筒の基準位置(上死点位置:気筒#1のTDC位置、気筒#3のTDC位置、気筒#4のTDC位置、気筒#2のTDC位置)を判別するための4個の凸状歯が所定回転角度(180°CA)毎に設けられている。また、サプライポンプ4の吸入開始時期(上死点:プランジャ#1のTDC位置、プランジャ#2のTDC位置)を判別するための2個の凸状歯が所定回転角度(360°CA)毎に設けられている。そして、クランク角度センサ21は、NEタイミングロータの各凸状歯がクランク角度センサ21に対して接近離反を繰り返すことにより、電磁誘導によってパルス状の回転位置信号(NE信号パルス)、特にサプライポンプ4の回転速度(ポンプ回転速度)と同期したNE信号パルスが出力される。なお、ECU10は、クランク角度センサ21より出力されたNE信号パルスの間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(以下エンジン回転数とも言う:NE)を検出するための回転速度検出手段として機能する。
そして、ECU10は、エンジンの運転状態に応じた最適な燃料噴射圧力を演算し、ポンプ駆動回路を介して吸入調量弁5のソレノイドコイルを駆動する燃料圧力制御装置を有している。これは、エンジン回転速度(NE)と基本噴射量(Q)または指令噴射量(QFIN)とによって目標コモンレール圧力(目標燃料圧力:PFIN)を算出する燃料圧力決定手段を有し、この目標燃料圧力(PFIN)を達成するために、吸入調量弁5のソレノイドコイルに印加するポンプ駆動電流を調整して、サプライポンプ4の加圧室よりコモンレール1内に吐出される燃料吐出量(ポンプ吐出量)をフィードバック制御するように構成されている。すなわち、燃料圧力センサ26によって検出されたコモンレール圧力(PC)が目標燃料圧力(PFIN)と略一致するように、PI(比例積分)制御によって、サプライポンプ4の燃料吐出量をフィードバック制御している。具体的には、燃料圧力センサ26によって検出されたコモンレール圧力(PC)が目標燃料圧力(PFIN)と略一致するように、PI(比例積分)制御によって、サプライポンプ4の燃料吐出量と相関関係を有する(吸入調量弁5のソレノイドコイルに印加する)ポンプ駆動電流をフィードバック制御している。
[実施例1の制御方法]
次に、本実施例のコモンレール圧力の制御方法を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。ここで、吸入調量弁5のソレノイドコイルに印加するポンプ駆動電流値(SCV駆動電流値)を、公知のPI(比例積分)制御を用いて算出する方法を、図4および図5(a)の制御ロジックに示す。
ECU10は、クランク角度センサ21等の回転速度検出手段によって検出されたエンジン回転速度(NE)とアクセル開度センサ22によって検出されたアクセル開度(ACCP)とに対応して設定された基本噴射量(Q)に、冷却水温センサ24によって検出されたエンジン冷却水温(THW)や、燃料温度センサ23によって検出されたポンプ燃温等の噴射量補正量を加味して指令噴射量(QFIN)を算出する(噴射量決定手段)。また、ECU10は、指令噴射量(QFIN)とエンジン回転速度(NE)とによって目標燃料圧力(PFIN)を算出する(燃料圧力決定手段)。また、ECU10は、指令噴射量(QFIN)とコモンレール圧力(PC)とによってインジェクタ2の電磁弁3のソレノイドコイル53の通電時間である噴射指令パルス長さ(指令噴射期間:TQFIN)を算出する(噴射期間決定手段)。
次に、2つの圧送系統のうちの少なくとも1つの圧送系統が燃料を圧送するポンプ圧送期間内における、ポンプ基本吐出量(QPMP)を算出する。すなわち、所定のクランク角度(例えば360°CA)間のポンプ基本吐出量(サプライポンプ4の基本制御量、1圧送系統の基本吐出量:QPMP)を、下記の数1の演算式に基づいて算出する。具体的には、所定のクランク角度(例えば360°CA)期間中の指令噴射量(QFIN)と、所定のクランク角度(例えば360°CA)期間中のインジェクタクリアランスリーク量(インジェクタ静的リーク量、以下インジェクタ静リーク量と言う:QSL)の総計と、所定のクランク角度(例えば360°CA)期間中のインジェクタスイッチングリーク量(インジェクタ動的リーク量、以下インジェクタ動リーク量と言う:QDL)の総計とを加算して、360°CA間のポンプ基本吐出量(QPMP)を求める。
ここで、360°CA期間中の指令噴射量(QFIN)は、図3に示したように、360°CA期間中には気筒#1、気筒#3または気筒#4、気筒#2の燃焼室内への燃料の噴射供給が実施されるため、指令噴射量(QFIN)×2となる。なお、指令噴射量(QFIN)×2の代わりに、基本噴射量(Q)×2を用いても良い。そして、インジェクタ静リーク量(QSL)は、エンジン回転速度(NE)とコモンレール圧力(PC)とインジェクタリーク温度(インジェクタ燃温:THF)とから、後述する図6の制御ルーチンに示した演算式を用いて算出することができる。
すなわち、インジェクタ静リーク量(QSL)は、インジェクタ2内の各摺動部、つまり燃料溜まり43からノズルニードル32とノズル本体35との摺動隙間を経てばね室46内に溢流した燃料、および背圧制御室44からコマンドピストン36とノズル本体35との摺動隙間を経てばね室46内に溢流した溢流し、そのばね室46、燃料通路47、電磁弁3側の燃料通路56、リークポート57、燃料還流配管14を経由して燃料系の低圧側である燃料タンク7に排出される(漏れる)燃料リーク量を指す。さらに、インジェクタ2の無噴射時(電磁弁3のソレノイドコイル53の通電停止時)に、電磁弁3のバルブ54が閉弁していても、背圧制御室44から電磁弁3のバルブ54と出口側オリフィス42との間を経て電磁弁3側の燃料通路56内に溢流する場合もあるので、このインジェクタ2の無噴射時に背圧制御室44から燃料系の低圧側に溢流する(漏れる)燃料リーク量も、インジェクタ静リーク量(QSL)に加えることが望ましい。
そして、インジェクタ動リーク量(QDL)は、噴射指令パルス長さ(TQFIN)とコモンレール圧力(PC)とインジェクタ動リーク量(QDL)との関係を予め実験等により求めて作成した特性図(2次元マップ)または演算式を用いて算出することができる。すなわち、インジェクタ動リーク量(QDL)は、コモンレール圧力(PC)×噴射指令パルス長さ(指令噴射期間:TQFIN)×係数によって求められ、背圧制御室44内の高圧燃料が、インジェクタ2の燃料噴射時(電磁弁3のソレノイドコイル53の通電時)に、電磁弁3のバルブ54が開弁することによって、背圧制御室44から出口側オリフィス42、電磁弁3側の燃料通路56、リークポート57、燃料還流配管14を径由して燃料系の低圧側である燃料タンク7に排出される(漏れる)燃料リーク量を指す。
[数1]
QPMP=(QSL×2)+(QDL×2)+(QFIN×2)
次に、コモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(ΔP=PC−PFINまたはΔP=PFIN−PC)を算出する。次に、比例ゲイン(Kp)に圧力偏差(ΔP)を乗算して、F/B補正値の算出に用いられる比例項(P項:FBP)を算出する。次に、積分ゲイン(Ki)に、コモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(ΔP)を乗算して積分項(I項:FBI)を算出する。次に、P項(FBP)とI項(FBI)とに基づいて、ポンプ基本吐出量(QPMP)に対するフィードバック補正量(F/B補正量:QFB)を算出する(フィードバック補正量算出手段)。また、F/B補正量(QFB)は、サプライポンプ4の機械的な個体差(ポンプ機差)または経時変化を要因とする、サプライポンプ4よりコモンレール1内に圧送供給される燃料吐出量のばらつきを吸収するための基準値に対する修正値である。
次に、ポンプ基本吐出量(QPMP)にF/B補正量(QFB)を加算してポンプ指令吐出量(QPMP)を算出する。次に、コモンレール圧力制御(燃料圧力制御)を実施する。具体的には、コモンレール圧力(PC)が目標燃料圧力(PFIN)と略一致するように、PI(比例積分)制御によって、吸入調量弁5のソレノイドコイルに印加するポンプ駆動電流(SCV駆動電流)をフィードバック制御する。これは、上記のポンプ指令吐出量(QPMP)を、所定の変換係数を用いて目標駆動電流値(指令駆動電流値:IPMP)に変換することで実施される。
例えばポンプ指令吐出量(QPMP)とコモンレール圧力(PC)とをパラメータとする2次元マップ(図示せず)を用いて、ポンプ指令吐出量(QPMP)を吸入指令量に変換し、更に、燃料吸入量とエンジン回転速度(NE)とをパラメータとする2次元マップ(図示せず)を用いて、吸入指令量を目標駆動電流値(ポンプ吐出量指令値:IPMP)に変換することで実施される。そして、図3および図5(a)に示したように、クランク角度センサ21より出力されるポンプ回転速度と同期したNE信号パルスを読み込んで、ポンプ回転速度(NP)を算出し、更に、サプライポンプ4の第1ポンプエレメントのプランジャ#1のTDC位置判別信号および第2ポンプエレメントのプランジャ#2のTDC位置判別信号を入力し、ポンプ回転速度(NP)と2つのTDC位置判別信号とからサプライポンプ4のポンプ吸入周期を算出する(吸入周期演算手段)。
次に、サプライポンプ4のポンプ吸入周期に応じて吸入調量弁5の駆動電流周期を算出する(駆動電流周期決定手段)。そして、その駆動電流周期と目標燃料圧力(PFIN)に対して必要な目標駆動電流値(IPMP)とからSCV駆動電流のDUTY比を算出する(DUTY比決定手段)。このDUTY比の算出方法は、ECU10内にて目標駆動電流値(IPMP)とDUTY値との関係を予め実験等により測定して作成した駆動電流値/DUTY値変換マップまたは演算式に基づいて、図5(b)に示したように、SCV駆動電流周期に対するDUTY値を算出する。そして、SCV駆動電流周期に対するDUTY値を所定の変換係数を用いて制御パルス信号(パルス状のポンプ駆動信号)に変換する。そして、ECU10は、パルス状のポンプ駆動信号(SCV駆動電流)を、ポンプ駆動回路を介して吸入調量弁5のソレノイドコイルに印加する。これによって、SCV駆動電流に対応して吸入調量弁5の弁体のリフト量、および燃料吸入経路の開口面積が調整され、加圧室内への燃料吸入量が制御可能となる。
したがって、サプライポンプ4の燃料吐出量が高精度に制御されるので、コモンレール圧力(PC)が目標燃料圧力(PFIN)と略一致するようにフィードバック制御される。また、コモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(ΔP)に応じて単位時間当たりの制御パルス信号(パルス状のポンプ駆動信号)のオン/オフの割合(通電時間割合・デューティ比)を調整して、吸入調量弁5の弁体のリフト量および吸入調量弁5の燃料吸入経路の開口面積を変化させるデューティ制御を用いることで、高精度なデジタル制御が可能になる。これによって、目標燃料圧力(PFIN)に対するコモンレール圧力(PC)の制御応答性および追従性を改善することができる。
次に、本実施例のインジェクタ燃温およびインジェクタ静リーク量の演算処理方法を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。ここで、図6はインジェクタ燃温およびインジェクタ静リーク量の演算処理方法を示したフローチャートで、図7はエンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時判定処理の詳細を示したフローチャートである。これらの図6の制御ルーチンおよび図7のサブルーチンは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)となった後に、所定の制御タイミング毎に実行される。
先ず、クランク角度センサ21等の回転速度検出手段によって検出されたエンジン回転速度(NE)、アクセル開度センサ22によって検出されたアクセル開度(ACCP)、燃料温度センサ23によって検出されたポンプ燃温、冷却水温センサ24によって検出されたエンジン冷却水温(THW)、および吸気温度センサ25によって検出された吸気温等のエンジンパラメータ(エンジン情報)を取り込む。また、燃料圧力センサ26によって検出されたコモンレール圧力(PC)を取り込む。次に、コモンレール圧力(PC)とポンプ燃温とインジェクタ内燃温上昇量(以下INJ燃温上昇量と言う)との関係を予め実験等により求めて作成した特性図(MAP)から、ポンプ燃温に対するインジェクタ内燃温上昇量(以下INJ燃温上昇量(今回値)と言う)を算出する(ステップS1)。なお、その特性図(MAP)は、予めROM等のメモリに格納されている。
次に、ECU10(ECU10に内蔵されたマイクロコンピュータ、あるいはECU10のROM等のメモリに格納された制御プログラム)が起動してから、最初のインジェクタ燃温(THF)およびインジェクタ静リーク量(QSL)の計算時であるか否かを判定する(ステップS2)。この判定結果がNOの場合、つまりECU10(ECU10に内蔵されたマイクロコンピュータ、あるいはECU10のROM等のメモリに格納された制御プログラム)が起動してから、2回目以降のインジェクタ燃温(THF)およびインジェクタ静リーク量(QSL)の計算時の場合には、EEPROM等のメモリからINJ燃温上昇量(前回値)を読み込む(ステップS3)。
次に、コモンレール圧力(PC)とポンプ燃温と遅れ補正係数との関係を予め実験等により求めて作成した特性図(MAP)から、遅れ補正係数を読み込む。その特性図(MAP)は、予めROM等のメモリに格納されている。そして、INJ燃温上昇量(前回値)に遅れ補正係数を乗算した値と、INJ燃温上昇量(今回値)に(1−遅れ補正係数)を乗算した値とを加算して、INJ燃温上昇量(最終値)を求める(ステップS4)。次に、燃料温度センサ23によって検出されたポンプ燃温に、INJ燃温上昇量(最終値)を加算して、インジェクタリーク温度(インジェクタ(INJ)燃温:THF)を求める(燃料温度推定手段:ステップS5)。
次に、インジェクタ(INJ)燃温(THF)とインジェクタ(INJ)静リーク燃温補正係数との関係を予め実験等により求めて作成した特性図(MAP)から、インジェクタ(INJ)燃温補正係数を読み込む(ステップS6)。なお、その特性図(MAP)は、予めROM等のメモリに格納されている。次に、インジェクタ(INJ)燃温補正係数に、燃料圧力センサ26によって検出されたコモンレール圧力(PC)をクランク角度センサ21等の回転速度検出手段によって検出されたエンジン回転速度(NE)で除算した値を乗算して、インジェクタ静リーク量(QSL)を求める(インジェクタ静リーク量算出手段:ステップS7)。次に、INJ燃温上昇量(今回値)をINJ燃温上昇量(前回値)に変換して、EEPROM等のメモリに記憶する(前回値記憶手段:ステップS8)。
また、ステップS2の判定結果がYESの場合、ECU10(ECU10に内蔵されたマイクロコンピュータ、あるいはECU10のROM等のメモリに格納された制御プログラム)が起動してから、最初のインジェクタ燃温(THF)およびインジェクタ静リーク量(QSL)の計算時である場合には、図7のサブルーチンの、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時判定処理に進入する。この図7のサブルーチンでは、先ず、燃料温度センサ23によって検出されたポンプ燃温、冷却水温センサ24によって検出されたエンジン冷却水温(THW)、および吸気温度センサ25によって検出された吸気温が一定温度範囲内であるか否かを判定する(ステップS21)。この判定結果がNOの場合には、低温ソークフラグをOFFして、図7のサブルーチンを抜ける。
また、ステップS21の判定結果がYESの場合には、燃料温度センサ23によって検出されたポンプ燃温、冷却水温センサ24によって検出されたエンジン冷却水温(THW)、および吸気温度センサ25によって検出された吸気温が一定値以下の偏差を持っているか否かを判定する(ステップS22)。この判定結果がNOの場合には、低温ソークフラグをOFFして、図7のサブルーチンを抜ける。
また、ステップS22の判定結果がYESの場合には、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時であると判断して、低温ソークフラグをONする(ステップS23)。その後に、図7のサブルーチンを抜ける。
そして、図6の制御ルーチンのステップS9の判定結果がNOの場合には、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時ではないと判断して、INJ燃温上昇量(今回値)をINJ燃温上昇量(前回値)に変換し(ステップS10)、ステップS4でINJ燃温上昇量(最終値)を算出する。この場合には、INJ燃温上昇量(今回値)に遅れ補正係数を乗算した値と、INJ燃温上昇量(今回値)に(1−遅れ補正係数)を乗算した値とを加算したものとがINJ燃温上昇量(最終値)となる。
また、ステップS9の判定結果がYESの場合には、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時であると判断して、INJ燃温上昇量(前回値)を消去(クリア)し(ステップS11)、ステップS4でINJ燃温上昇量(最終値)を算出する。この場合には、INJ燃温上昇量(今回値)に(1−遅れ補正係数)を乗算した値がINJ燃温上昇量(最終値)となる。
[実施例1の特徴]
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムの作動を図1ないし図9に基づいて簡単に説明する。ここで、図8は、エンジンの運転パターンに対する、ポンプ燃温およびインジェクタ燃温の変化、燃温補正値の変化を示したタイミングチャートで、図9は、ポンプ燃温とインジェクタ燃温との関係を示した図である。
エンジン停止(オフ)後長時間ソーク後、エンジンキーをキーシリンダ内に差し込んでSTまで回すと、図示しないスタータスイッチがオン(ON)して、スタータ通電回路のスタータリレーをオン(ON)する。これによって、エンジンがクランキングされて始動する。エンジンが始動されると、エンジンのクランクシャフトの回転に伴ってサプライポンプ4のポンプ駆動軸が回転することでフィードポンプが作動し、燃料タンク7から燃料フィルタ8を介してフィードポンプ内に汲み上げられた低圧燃料が、フィードポンプから吸入調量弁5を経てサプライポンプ4の2つの圧送系統の加圧室内に吸入される。
そして、プランジャ#1、#2がポンプシリンダ内を往復摺動することで、加圧室内に吸入された低圧燃料が加圧されて高圧化し、加圧室から燃料吐出経路を経てコモンレール1へ高圧燃料が圧送供給される。そして、コモンレール1内に蓄圧された高圧燃料は、エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数のインジェクタ2に分配供給される。そして、インジェクタ2からエンジンの各気筒の燃焼室内に、高圧燃料が所定の噴射タイミングで噴射供給されることで、エンジンが運転される。
このとき、図8のタイミングチャートに示したように、燃料温度センサ23によって検出されたポンプ燃温(実測値)は、エンジンの運転中、燃料還流配管14を介して燃料タンク7内に還流してくるインジェクタリーク燃料の温度上昇分だけ温度上昇する。また、インジェクタリーク燃料温度(INJ燃温:実測値)は、定常運転時には、図9(a)に示したように、ポンプ燃温(実測値)に対して略一定の温度差を示すのに対して、低温始動時(低温ソーク後のエンジン始動)においては、図9(b)に示したように、インジェクタ燃温(INJ燃温)=ポンプ燃温(他、外気温)となる傾向にある。
しかし、従来の技術のように、低温始動時であっても高温始動時であっても、常習的に、INJ燃温上昇量(前回値)×(遅れ補正係数)とINJ燃温上昇量(今回値)×(1−遅れ補正係数)とを加算してINJ燃温上昇量(最終値)を求め、ポンプ燃温(実測値)とそのINJ燃温上昇量(最終値)とから、インジェクタ(INJ)燃温を推定する場合には、図8の細い実線で示すINJ燃温(実測値)に対して、図8の細い破線で示すINJ燃温(従来)の推定値が大きく異なる。
これによって、従来の技術では、低温始動時のINJ燃温の計算精度が非常に悪く、このような計算精度の悪いINJ燃温を用いてINJ静リーク燃温補正係数を求めても、INJ静リーク燃温補正係数が悪くなる(従来ロジック)。さらに、このような計算精度の悪いINJ静リーク燃温補正係数を用いてインジェクタ静リーク量(QSL)を求め、このインジェクタ静リーク量(QSL)を用いてポンプ基本吐出量(QPMP)を求めると、ポンプ基本吐出量(QPMP)の実測値に対して大きく異なる値が算出されてしまい、コモンレール圧力制御の制御精度が悪いという問題があった。
これに対して、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時であると判断した場合、INJ燃温上昇量(前回値)を消去(クリア)し、INJ燃温上昇量(今回値)×(1−遅れ補正係数)をINJ燃温上昇量(最終値)としている。そして、ポンプ燃温(実測値)とそのINJ燃温上昇量(最終値)とから、インジェクタ(INJ)燃温を推定することで、図8の細い実線で示すINJ燃温(実測値)に対して、図8の太い破線で示すINJ燃温(改良後)の推定値が接近する。
これによって、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時のINJ燃温の計算精度が向上し、このような高精度のINJ燃温を用いてINJ静リーク燃温補正係数を求めると、INJ静リーク燃温補正係数の計算精度も向上する(改良後ロジック)。さらに、このような高精度のINJ静リーク燃温補正係数を用いてインジェクタ静リーク量(QSL)を求め、このインジェクタ静リーク量(QSL)を用いてポンプ基本吐出量(QPMP)を求めると、そのポンプ基本吐出量(QPMP)を、サプライポンプ4より吐出される燃料吐出量の実測値に近づけることができる。すなわち、コモンレール圧力制御を実施する際に、ポンプ制御の計算にインジェクタ(INJ)燃温およびインジェクタ(INJ)静リーク量の計算を行う制御ロジックにおいて、エンジン始動前のソーク条件に応じてインジェクタ(INJ)燃温およびインジェクタ(INJ)静リーク量の算出方法を切り分けることにより、コモンレール圧力制御の制御精度の向上を図ることができる。
また、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、インジェクタ燃料温度センサを必要とすることなく、ポンプ燃温およびコモンレール圧力(PC)からインジェクタ(INJ)燃温を精度良く推定できるので、ポンプ燃料温度センサとインジェクタ燃料温度センサとの両方をシステムに設置したものと比較して、部品点数や組付工数を軽減できる。これによって、システムの低コスト化を図ることもできる。
ここで、図7のサブルーチンにおいては、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動に限らず、常温下・高温下でもエンジン停止後長時間ソーク後の始動時であるか、イグニッションスイッチをオフ(IG・OFF)した直後にイグニッションスイッチをオン(IG・ON)する再始動であるかの判断も可能である。再始動時には、INJ燃温上昇量(今回値)をINJ燃温上昇量(前回値)に変換し、INJ燃温上昇量(今回値)×(遅れ補正係数)とINJ燃温上昇量(今回値)×(1−遅れ補正係数)とを加算してINJ燃温上昇量(最終値)を求めるようにしている。これによって、同じエンジン始動時であっても、エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時と再始動等の高温始動時とで、INJ燃温上昇量(最終値)の計算方法を変更することで、エンジン始動時のINJ燃温上昇量(最終値)の計算精度およびインジェクタリーク量の計算精度をより実測値に近づけることができる。
ここで、SCV駆動電流値(燃料吸入量)に応じてサプライポンプ4から吐出される燃料吐出量を変更する吸入調量弁5等の電磁弁の代わりに、サプライポンプ4の燃料吐出量を変更する他のアクチュエータを用いても良い。また、ポンプ基本吐出量(QPMP)を、指令噴射量(QFIN)と目標燃料圧力(PFIN)とインジェクタ静リーク量(QSL)とインジェクタ動リーク量(QDL)とから求めても良い。また、インジェクタ動リーク量(QDL)の算出に、インジェクタ燃温(THF)の代わりに、指令噴射量(QFIN)とコモンレール圧力(PC)とに対応して設定される噴射指令パルス長さ(指令噴射期間:TQ)または基本噴射量(Q)または指令噴射量(QFIN)を使用しても良い。
図10および図11は本発明の実施例2を示したもので、図10はインジェクタ動リーク量を算出するための特性図で、図11(a)はインジェクタ静リーク量の基準値を算出するための特性図で、図11(b)はインジェクタ(INJ)燃温に対するインジェクタ(INJ)静リーク燃温補正係数を示した図である。
本実施例では、コモンレール圧力(PC)と噴射指令パルス長さ(TQFIN)とインジェクタ動リーク量(QDL)との関係を予め実験等により求めて作成した特性図(図10参照)または演算式を用いて、インジェクタ動リーク量(QDL)を算出する。なお、噴射指令パルス長さ(TQ)は、指令噴射量(QFIN)とコモンレール圧力(PC)とから算出されるインジェクタ2の電磁弁3への通電時間(指令噴射期間)である。また、エンジン回転速度(NE)およびコモンレール圧力(PC)とインジェクタ静リーク量の基準値(QSLBASE)との関係を予め実験等により求めて作成した特性図(図11(a)参照)または演算式を用いて、インジェクタ静リーク量の基準値(QSLBASE)を算出する。そして、実施例1の図6の制御ルーチンのステップS5で推定したインジェクタ(INJ)燃温(THW)とインジェクタ(INJ)静リーク補正係数との関係を予め実験等により求めて作成した特性図(図11(b)参照)または演算式を用いて、インジェクタ(INJ)静リーク補正係数(α)を算出する。続いて、インジェクタ静リーク量の基準値(QSLBASE)にインジェクタ(INJ)静リーク補正係数(α)を乗算してインジェクタ静リーク量(QSL)を算出する。
[変形例]
本実施例では、INJ燃温上昇量(今回値)をINJ燃温上昇量(前回値)に変換して記憶する前回値記憶手段として、EEPROMを用いたが、EEPROMを用いずに、スタンバイRAM、EPROM、フラッシュ・メモリ等の不揮発性メモリ、DVD−ROM、CD−ROM、あるいはフレキシブル・ディスク等のような他の記憶媒体を用いて、INJ燃温上昇量(前回値)を記憶するようにしても良い。この場合にも、イグニッションスイッチをオフ(IG・OFF)した後、あるいはエンジンキーをキーシリンダより抜いた後も、記憶した内容は保存される。
本実施例では、本発明を、PI(比例積分)制御によってサプライポンプ4の吸入調量弁5のソレノイドコイルに印加する駆動電流値(ポンプ吸入量=ポンプ圧送量またはバルブのリフト量または弁開度)をフィードバック制御する燃料圧力制御方法に適用したが、本発明を、PID(比例積分微分)制御によってサプライポンプ4の吸入調量弁5のソレノイドコイルに印加する駆動電流値(ポンプ吸入量=ポンプ圧送量またはバルブのリフト量または弁開度)をフィードバック制御する燃料圧力制御方法に適用しても良い。
コモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した概略図である(実施例1)。 インジェクタの構造を示した概略図である(実施例1)。 NE信号パルス、サプライポンプのプランジャ#1位置、サプライポンプのプランジャ#2位置の推移を示したタイミングチャートである(実施例1)。 ECUの制御ロジックを示した図である(実施例1)。 (a)はECUの制御ロジックを示した図で、(b)はSCV駆動電流波形を示した図である(実施例1)。 インジェクタ燃温およびインジェクタ静リーク量の演算処理方法を示したフローチャートである(実施例1)。 エンジン停止後長時間ソーク後の低温始動時判定処理の詳細を示したフローチャートである(実施例1)。 エンジンの運転パターンに対する、ポンプ燃温およびインジェクタ燃温の変化、燃温補正値の変化を示したタイミングチャートである(実施例1)。 (a)、(b)はポンプ燃温とインジェクタ燃温との関係を示したイメージ図である(実施例1)。 インジェクタ動リーク量を算出するための特性図である(実施例2)。 (a)はインジェクタ静リーク量の基準値を算出するための特性図で、(b)はインジェクタ(INJ)燃温に対するインジェクタ(INJ)静リーク補正係数を示した対応図である(実施例2)。
符号の説明
1 コモンレール
2 インジェクタ(燃料噴射弁)
4 サプライポンプ(燃料供給ポンプ)
5 吸入調量弁(電磁弁)
10 ECU(燃料圧力制御装置)
12 燃料供給配管
13 燃料供給配管
23 燃料温度センサ
26 燃料圧力センサ

Claims (6)

  1. (a)エンジンの各気筒毎に対応して搭載されて、前記エンジンの各気筒に燃料を噴射供給する複数のインジェクタと、
    (b)燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧すると共に、この蓄圧された高圧燃料を前記複数のインジェクタに分配供給するコモンレールと、
    (c)吸入した燃料を加圧して高圧化して、前記コモンレール内に高圧燃料を圧送供給する燃料供給ポンプと、
    (d)この燃料供給ポンプ近傍または前記燃料供給ポンプに吸入されるポンプ燃料温度を検出する燃料温度センサと、
    (e)前記コモンレール内の燃料圧力を検出する燃料圧力センサと、
    (f)前記コモンレール内の燃料圧力に基づいて、前記ポンプ燃料温度に対するインジェクタ燃料温度の上昇量の今回値を算出し、このポンプ燃料温度に対するインジェクタ燃料温度の上昇量に基づいて、前記コモンレールから前記複数のインジェクタに分配供給されるインジェクタ燃料温度を推定する燃料温度推定手段、
    および前記インジェクタ燃料温度を推定した後に、前記ポンプ燃料温度に対するインジェクタ燃料温度の上昇量の今回値を前回値に変換して記憶する前回値記憶手段
    を有するエンジン制御ユニットと
    を備えた蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記燃料温度推定手段は、
    前記エンジン制御ユニットが起動してから、最初の前記インジェクタ燃料温度の計算時に、前記前回値を消去するか、あるいは前記前回値を前記今回値に変換して、前記インジェクタ燃料温度を算出すると共に、
    前記エンジン制御ユニットが起動してから、2回目以降の前記インジェクタ燃料温度の計算時に、前記前回値記憶手段から前記前回値を読み込んで、前記前回値と前記今回値の加重平均値を前記ポンプ燃料温度に加算して、前記インジェクタ燃料温度を算出することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記燃料温度推定手段は、エンジン停止後長時間経過後の低温始動時であるか否かを判定する低温始動時判定手段を有し、
    前記低温始動時判定手段によってエンジン停止後長時間経過後の低温始動時であると判定された際に、前記前回値を消去して、前記インジェクタ燃料温度を算出することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記燃料温度推定手段は、エンジン停止後長時間経過後の低温始動時であるか否かを判定する低温始動時判定手段を有し、
    前記低温始動時判定手段によってエンジン停止後長時間経過後の低温始動時ではないと判定された際に、前記前回値を前記今回値に変換して、前記インジェクタ燃料温度を算出することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射装置において、 前記燃料温度推定手段は、前記コモンレール内の燃料圧力から遅れ補正係数を算出し、 {前回値×遅れ補正係数}+{今回値×(1−遅れ補正係数)}を演算して最終値を求め、
    前記ポンプ燃料温度に前記最終値を加算して、前記インジェクタ燃料温度を算出することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の蓄圧式燃料噴射装置において、 前記インジェクタ燃料温度および前記コモンレール内の燃料圧力に基づいて、前記インジェクタの内蔵部品の隙間から燃料系の低圧側に溢流する燃料リーク量であるインジェクタ静リーク量を算出するインジェクタ静リーク量算出手段と
    を備えたことを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  6. 請求項5に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御ユニットは、
    前記エンジンの運転状態または運転条件および前記インジェクタ静リーク量に基づいて、前記燃料供給ポンプの基本制御量を算出する制御量算出手段、
    および前記コモンレール内の燃料圧力の実測値と前記エンジンの運転状態または運転条件に対応して設定された目標値との偏差に基づいて、前記基本制御量に対するフィードバック補正量を算出するフィードバック補正量算出手段
    を有していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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