JP4213972B2 - ネットワークのパス構成のための方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はサービス品質の要求に適合するネットワーク内のプリセットパスに関する。
【0002】
【従来の技術】
広域ネットワーク(WAN, Wide Area Network)、とくにインターネットは通信量の増加によるストレージと計算量の過負荷に悩まされており、この問題は憂慮すべき事態になってきている。
【0003】
資源予約プロトコル(RSVP, Resource ReSerVation Protocol)は、ネットワーク資源の予約メッセージと確認メッセージが接続される度にデータの通るノード全部で必要とされ、接続が確立される際に長い遅延を作り出すことが多い。RSVPおよびマルチプロトコル・ラベルスイッチング(MPLS, MultiProtocol Label Switching)ネットワークでは、ネットワークの規模が大きくなるにつれて、接続数とあるノードが処理しなければならない予約のトランザクション数が増大し、これに相応する大きな計算量が各ノードに求められ、またネットワークは必要とする接続やトランザクションを処理できなくなることもある。
【0004】
最近、インターネット・プロトコル(IP, Internet Protocol)基盤上で動作するアプリケーションが進化し、データの高バンド幅かつリアルタイム転送が必要とされるようになってきた。これらの要求が強いアプリケーションを、例えば、E−メールのダウンロード、Webページトランザクションのような従来のアプリケーションと区別ものとして、例えば、サービス品質(QoS, Quality of Service )属性例えばバンド幅、遅延、及びジッタなどを保証する仮想パス(以下単に「パス」と言う)が使用されうる。データ送信元は、データフローを割り当てるパスを指定してからそのパスにデータを送出して保証されたQoSを得るようにする。
【0005】
例えば、特許文献1などに記載されているように、従来技術のひとつの方法ではプリセットパスを設定する。プリセットパスは、広域ネットワーク(WAN)、例えばインターネットの最初のホップノードと最後のホップノードの間に設定され、最初のホップノードへ直接接続する端末からはじまり最後のホップノードへ直接又は間接に接続する端末で終わるあらゆるパスで使用できる。最初のホップノードと最後のホップノードへ直接接続する多数の端末が、それら自身のパスを設定した場合にはプリセットパスを共有できる。
【0006】
本明細書で用いているように、ネットワークのエッジ・ノード、サブネットワークのエッジ・ノード、ワークグループのエッジ・ノード、およびゲートウェイは広域ネットワークの最初のホップノードと最後のホップノードの例であり、これらは最初のホップノードと最後のホップノードの間のパスに沿って存在するトランジット(中間)ノードとは対照的である。
【0007】
ルーティング情報は、非特許文献1によれば、WANの最初のホップノードと最後のホップノードの間で交換される。最初のホップノードは宛先端末のIPアドレスをプリセットパスへリンクするパステーブルを必要とする。発信元の端末は宛先IPアドレスと一緒に最初のホップノードへパケットを送出する。最初のホップノードは宛先IPアドレスを使用してパステーブルからパスを抽出し、その後選択されたプリセットパスに沿ってパケットを転送する。
【0008】
特許文献2では、多数のサービス品質(QoS)パラメータを指定する接続要求に応答して宛先への第一のパスを選択している。第一のパスに沿った第一の信号の伝送が失敗した場合には、第二のパスがデータベースにしたがって選択される。プリセットパスはQoSについて最新に保持される。
【0009】
特許文献3では、端末のログオン時に利用可能なプリセットパスを説明している。発信元ネットワーク要素はパスの開始点であり、次のネットワーク要素に向かってパストレース値を送信し、このパストレース値はパストレース値を送信する要素の識別値を有する。受信側要素はパストレース値の識別子を自分自身の識別子に変更してから、変更したパストレース値を次の要素へ再送信すると言う具合にエンドポイントまで続く。それぞれの要素は相互接続情報を保持し相互接続情報を用いてパスを構築するネットワーク管理システムへ送信する。
【0010】
特許文献4は、同じIPネットワーク・アドレスを割り当てられた複数のルータ・インタフェースがIPワークグループを作成しホストの再設定を必要とすることなくワークグループ内のどこにでもホストを再配置できるようにしている。単一のアドレスを幾つかの物理ネットワークで使用する。
【0011】
特許文献5は、ネットワーク内の送信元ノードと宛先ノードの間で最小限しか重複しない複数のパスを決定するためのシステムを開示している。第一のパスと第二のパスが重複している場合、システムは、少なくとも一方のパスを変更してパスの重複を最小限にとどめるようにし、一つのパスでの障害が別のパスの障害を誘発する可能性を減少させるようにしている。
【0012】
上記従来技術から理解されるように、QoSパスのセットアップの改良の必要性がある。
【0013】
【特許文献1】
米国特許6,108,304号
【非特許文献1】
IETF, Multi-protocol label Switching Architecture, RFC3031, January 2001
【特許文献2】
米国特許5,933,425号
【特許文献3】
米国特許6,094,682号
【特許文献4】
米国特許5,751,971号
【特許文献5】
米国特許6,256,295B1号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ここに記載したニーズ、また、その他のニーズは、本発明により対処される。
【0015】
従来技術の分析の結果、本発明の発明者は、QoSパスの要求を処理する際にネットワーク上での計算負荷とストレージ要求を減少する必要性があることを発見した。
【0016】
したがって、本発明において問題とその原因として従来技術のシステムの分析を行なったことにより、QoSパスの要求をより効率的に処理する必要性があることが見出された。
【0017】
本発明以前においては、QoSパスの何らかの要求が受信されるのに先立ってパスのセットアップ手順の全部を完了することがQoSを実現する究極的な方法であると考えられてきた。
【0018】
本発明にあたり、プリセットパスのアプローチでは最初のホップノードがネットワーク内の全ての端末についてのプリセットパスを含むパステーブルを格納し管理する必要があり、これには非常に大きなテーブルの管理が必要になると言う問題があることが分った。テーブルの管理はQoSパスの要求が増大するにしたがって非常に大規模になることが予想される。本発明における分析によると、宛先端末の最後のホップノードが変化した場合、その宛先端末に対するプリセットパスのテーブルを管理している全ての最初のホップノードが当該プリセットパスをこれに合わせて変更する必要があり、これがノードにおける負荷増大の原因の一つであることが示される。宛先端末の最後のホップノードが変化する度に全ての最初のホップノードのパステーブルを更新しなければならないので、端末の位置が頻繁に変化すると問題はさらに悪化する。本発明において問題を分析し、主な原因を決定してこの原因を排除し、さらに宛先端末に関係するQoSの要求が存在した後でのみプリセットパスに対して最後のホップノードと宛先端末を関連付けることにより、このような確認された問題を解決するものである。
【0019】
サブネットIPアドレスを用いて端末を集約することができるが、問題はこれでは解決しない。端末サブネットが小さなグループに分割されサブネットの個数が多くなると、テーブルは巨大になる。
【0020】
本発明では、指定された宛先デバイスへのQoSパスの特定の要求で開始されるQoSパス選択のプロセスに応答して、当該宛先デバイス(サブネットのエッジノード、LAN、WANなど、または端末)からノードパスへの1つまたはそれ以上のプリセットノードへリンクすることにより問題を解決する。
【0021】
【課題を解決するための手段】
実施形態ではプリセットパスを使用するが、最初のホップノードは各々の宛先デバイスについてのパステーブルを格納しない。その代わり、最初のホップノードは各々の最後のホップノードに対するプリセットパスを表わすパステーブルを格納する。QoSパス要求の送信元デバイス、例えば、サブネットのエッジノードや端末などは、希望するデータフローのフロー情報とパスを拡張すべき宛先端末とを表わす最初のホップノードへの要求信号を送信する。これに応答して、最初のホップノードは次のような特徴にしたがって指定されたパスにフローを割り当てる:
1)最初のホップノードでは各最後のホップノードを各々のパスにリンクするテーブル(ノードパステーブル)を格納する。
【0022】
2)送信元及び宛先デバイスが最初のホップノード/最後のホップノードのIDを取得する。
【0023】
3)QoSパス要求に応答して、宛先デバイスが最初のホップノードへ最後のホップノードIDを送信する。
【0024】
4)宛先デバイス又は最初のホップノードで、特定の要求が最後のホップノードIDに関連付けられる。
【0025】
5)最初のホップノードは最後のホップノードIDを使ってノードパステーブルからプリセットパスを抽出し要求状態を送信元デバイスに通知する。
【0026】
本発明による上記の解決方法は後続のQoS要求を満たす従来技術のプリセットパスの利点の全部を提供することができ、しかも、QoSパスの急激に増大する使用を処理する際に生ずるネットワーク内の計算資源及びストレージ資源への従来技術で非常に大きかった要求に関連する従来技術での問題点を解消する。
【0027】
【発明の実施の形態】
インタラクティブ・ビデオ通信や高画質ビデオ配信などの用途でQoSを提供するのために、ネットワーク、例えば、図1のWANでの要求が多くなる。マルチプロトコル・ラベルスイッチング(MPLS)は、QoSを実現するようにネットワーク経由の専用パスを設定する。パケットスイッチング・ネットワークでは各パケットが宛先識別子を持っており、本明細書ではこれを宛先マシンIDと呼ぶことにする。ネットワークが大規模になるとMPLSパスも個数が増加する。
【0028】
本発明の実施形態は、図2に示したように、オンデマンド・サービス品質(QoS)保証サービスの一部として、ネットワーク・プリセットアップ・フェーズを使用する。ネットワーク・プリセットアップ・フェーズは、例えば、発明の背景で説明した従来技術に開示されているように従来技術によるものである。上記出願の基本的なパス設定技術は、特に本出願の図5及び図6に関連して以下で説明する。
【0029】
ネットワークは、ノード(ゲートウェイ、端末、エッジノード、中間ノード、スイッチなど)がリンク(幹線、回線など)で結合されるインライン通信で、素材管理システム(MMS、Material Management System)、ネットワーク管理システム(NMS, Network Management System)や幹線管理システム(TMS, Trunk Management System)を含むものである。TMSとMMSは、ネットワーク内の「資源」を予約するように機能し、これによって、ネットワークのリンクが特定のデータ処理能力(例えば100Mbps)を持っていると識別される。次に、各リンクのデータ処理能力がノードに対して全体として又は部分として割り当てられ、それらのノードは、ノードのデータ処理能力に基づいてデータ通信及びネットワークへの参加を管理する。
【0030】
TMSは図示していないが、図1のノードA1、A、B、C、Dに含まれシステムバスによってメモリへ結合されたプロセッサを含む。メモリは各種テーブルを保持し、これにはTMS準備テーブル、TMS幹線テーブル、TMS幹線状態テーブル、TMSパステーブルが含まれる。テーブルは本発明を理解するのに必要な場合にのみ本明細書で詳細に開示しており、それ以外の従来のテーブルは、不必要に詳細になることにより本発明が不明瞭にならないようにするために、説明しないこととする。
【0031】
エッジ又はゲートウェイ・ノードA1及びAは、ネットワーク・プリセットアップ・フェーズを実装するために使用され、ノードのインテリジェンスを提供し従来のノード・プロセッサにより実行される制御プログラムをストレージに含む。そして、このプログラムは、ノードパステーブル、ノード幹線テーブル、ノードインタフェース状態テーブル、ノード幹線状態テーブルを含む多数のテーブルでNMSから受信した情報を管理する。ノードインタフェーステーブルは、ノードに関連するアクセスネットワークなどのネットワーク・リンクへ接続するノードの別のインタフェースを識別する。
【0032】
ネットワーク上の発信元マシンから宛先マシンへ送出されたメッセージ(パケット)には、ノードがネットワーク資源とネットワークを通るパスを割り当てるのに使用するヘッダ情報が提供される。
【0033】
ネットワーク・プリセットアップ・フェーズ(期間)の間、所定の経路(パス)とあらかじめ設定されたリンク資源(例えば、バンド幅、クラスなど)がテーブル内でNMSにより割り当てられる。従来と同様に、パスのエッジ及び内部ノードはキューイングとバッファリングを含み、これによりある種のQoSクラスで転送レートの設定ができるようになる。NMSは、エッジノード(最初のホップノードと最後のホップノード)へ、また中継ノード(中間ノード)へ制御情報を送出してキュー制御を設定し、これによりリンクの資源を設定する。同様に、NMSから図2の最初のホップノード及び最後のホップノードへ送出された制御情報は、代表的にはノードが保持するルーティング情報を変更してこれにより特定のパスを割り当てる。
【0034】
TMSルーティングテーブルは、NMSが初期化の間に準備しTMSへ提供されるが、他のノードへ割り当てられたパスに関係する情報を含む。TMSルーティングテーブルの一例として、各パスについて、カラムには最初のホップノード、最後のホップノード、パスを形成するネットワークリンクがリストアップされる。TMSは各ノードに関係するTMSパステーブルの部分をそのノードへ送信する。
【0035】
NMSは、最初のホップノード、最後のホップノード、中間ノードを制御してこれらの出力のデータ通信特性を設定し実効的に通信クラスとして(この例ではもクラスA)パス又はリンクバンド幅を設定する。従来のディファレンシャル・サービス(DiffServ)アーキテクチャを用いて、または他のQoS実装を用いて、出力キューとこれに関係するキュー制御回路は、ノードにパケットを分類、マークづけ、監査、体系化、順位付けさせるように設定する。これによりNMSは、各方向に固有のリンクへ特定のバンド幅を割り当てる。このようなリンクは「暫定リンク」と呼ばれる。暫定テーブルはリンクが接続する二つのノードにより各暫定リンクを識別する。テーブル内で、各リンクには、例えば、バンド幅などの通信特性が割り当てられる。
【0036】
TMSによる資源の分散により、各ノードにはプリセットパスが提供され、その各々は特定のバンド幅が用意されたネットワークリンクを含む。ノードパステーブルは各ノードが保持して暫定リンクの各々のバンド幅を含む。特定の方向でバンド幅を配分するには、ネットワーク・プリセットアップの間にNMSとTMSにより設定されたパスによって変化するが、各ノードの準備に3、3未満、4又は4方向以上の数個のリンクにバンド幅を分割することが必要になる。
【0037】
資源をネットワークリンクに割り当てて、これらの資源をノードに配分した後、TMSは各ノードについてTMSパス状態テーブルを作成して保持し、これには以下のカラムが含まれる。すなわち、当該ノードで管理される各パス、各パスの暫定リンク識別、各パスのバンド幅、各パスが使用されているか否か、そのパスで利用できる未使用バンド幅の量である。
【0038】
ノードパス状態テーブルは、ノードの各々が保持しており基本的にTMSパス状態テーブルと同じ情報を含むが、各々のノードだけについてである点で異なる。また、TMSにより資源を割り当てた際に暫定リンクになるネットワークリンクが識別される。
【0039】
ノード幹線状態テーブルは、各ノードで処理される通信が変化するので連続的に変化する。ノードを通る通信が開始して停止すると、そのパスでテーブル内に格納されている「利用可能」と「使用中」の資源の量が、使用しているパスに合わせて変化する。さらに、パス状態情報はTMSへ定期的に送出されてTMSパス状態テーブルを変更し、様々なノードパスの状態も反映することができる。しかし、TMSパス状態テーブルの情報は、状態情報がTMSへどの位速く又どの位の頻度で送信されるかに依存した量だけ、ノードパス状態テーブルのそれを遅延させる。例えば、ノードは自分自身のノード幹線状態テーブルを変更した直後にパス状態情報を送信することがあり、又はもっと少ない頻度で例えば所定の時間間隔の後などで状態情報を送信することもあり、又は他のキーイング・イベントによって情報を送信することもある。
【0040】
各ノードは、ゲートウェイとして1つ以上のネットワークと接続することがあり、または、一つのネットワークに対して複数の接続を張ることもあり、その結果接続の各々についてインタフェースを有する。各ノードでノードフローパステーブルが作成されて保持され、各インタフェースの資源を識別する、すなわちバンド幅、使用中のバンド幅の量、未だ利用可能な未使用バンド幅の量である。この情報は、各ノードでノードパス状態テーブルにあるパスが保持される情報と同様である。
【0041】
各ノードの割り当てられたバンド幅は、送信元マシンが要求しQoSデータ転送を許可された場合に使用され、これによって図5に示したように転送が行なわれる長さのデータ通信パスを作成する。図5は図面のパスセットアップフェーズを実行する代表的な方法のフローチャートである。
【0042】
図5、ステップ152:図2のパスセットアップフェーズの第一の通信として最初のホップノードへ接続されたデバイス又はネットワーク上の実体(すなわち、送信元マシン、これは図1と図2の送信元端末である)からQoSパスの要求を最初のホップノードA1が受信する。要求は、パスの特性、例えば、バンド幅、クラスその他(フロー情報)についてのもので、宛先端末IDと最後のホップノードIDを含む。
【0043】
図5、ステップ156:最初のホップノードはノードフローパステーブルを検索して、ネットワークに接続して要求を承認するインタフェースで利用可能な資源があるかを判定する。資源がない場合、手順はステップ156からステップ184へ分岐し、ノードは要求元(送信元マシン)へ「拒絶」を返して手順を終了する。しかし、充分なインタフェース資源が利用できる場合には、手順はステップ160へ進む。
【0044】
図5、ステップ160:最初のホップノードは要求を承諾するとの想定の元でインタフェース資源を予約し、ノードはフローパステーブルを検索して要求の宛先IPアドレスに対応する宛先マシンへのプリセットパス又はパス群を検出する。プリセットパスが見つかれば、手順はステップ162へ進む。
【0045】
図5、ステップ162:ノードはパスが要求の資源と一致する必要のある資源を有しているか判定する。多数のパスが利用できる場合、最初のホップノードは、全部のパスの資源を調べる。要求された資源を備えたパスが見つからない場合、手順はステップ164へ進む。要求された資源を備えたパスが見つかった場合、手順はステップ170へ進む。
【0046】
図5、ステップ164:最初のホップノードはパス再設定手順(図6を参照してさらに完全には以下で説明する)を実行すべきか否か判定する。結果がイエスなら手順はステップ180に進みノーの結果なら手順はステップ184へ進み、ここで最初のホップノードは要求元へ「拒絶」を返して手順を終了する。パス再設定の決定は、初期化中又は資源状態に基づいて制限される(例えば、単位時間あたりで何らかの個数の要求だけを行なうように設定される)。
【0047】
図5、ステップ180:パス再設定は、希望のパスの暫定リンクの1つまたはそれ以上にバンド幅を一時的に再割り当てする。
【0048】
図5、ステップ182:ステップ180のパス再設定によって不十分な資源が復元される場合、手順はステップ184に進み、最初のホップノードは要求元(送信元端末)へ「拒絶」を返して手順を終了する。パス再設定処理が充分な資源を得られる場合、手順は後述のステップ170に進む。
【0049】
図5、ステップ170:最初のホップノードが要求を許可して資源とパスを予約した後、最初のホップノードは最後のホップノードへ制御信号を送信し要求を最後のホップノードへ通知する。
【0050】
図5、ステップ172:最後のホップノードは、これに関連する端末ポートテーブルを調べて通信を処理する資源を決定する。
【0051】
図5、ステップ174:資源が充分でない場合、手順はステップ186へ進む。資源が充分な場合手順はステップ176へ進む。
【0052】
図5、ステップ186:最後のホップノードは、送信元の第1のノードに拒絶を返し手順は前述のステップ184へ戻る。
【0053】
図5、ステップ176:最後のホップノードは、必要な設定をセットアップして要求で指定された最初のホップノードからの信号で記載された(フローポートテーブルを作成する)QoSパスに準じたパケットをマークし転送し、さらに最初のホップノードへACK(肯定応答)を返す。
【0054】
図5、ステップ178:最初のホップノードは、要求で指定されたQoS条件にしたがって、パケットをマークし転送するための設定をセットアップして送信元端末にACKを返す。手順はこの後ステップ190で終了する。
【0055】
その後、送信元端末は、図2のデータ転送フェーズにしたがって、パケットを送信し、通信を開始する。送信元端末が通信を終了するとき、「解放」メッセージを送出し(図2に図示していない)、これに影響を受けるノードは、適宜テーブルを変更する。
【0056】
図5に図示した処理のステップ180でパス再設定の主要ステップが図6に示してある。要約すると、図6のパス再設定処理は要求に応じてQoSパスを探している最初のホップノードのパスに少なくとも一時的に再割り当てすることが可能な余剰資源を特定するように機能する。すなわち、最初のホップノードによって管理されたプリセットパスのいずれにおいても充分な資源を持ったパスが見つからない場合、1つまたはそれ以上のパスの利用可能な資源を再割り当てすることでパスを見つけ出す試みがパス再設定により行なわれる。
【0057】
図6、ステップ202:最初のホップノードはTMSへ要求を送信し、これにはさらに多くの資源(例えばバンド幅)を必要とするリンクの識別と必要とされるバンド幅の量が含まれる。
【0058】
図6、ステップ204:TMSはTMSパス状態テーブルを検索して要求で識別されたパスと共通の暫定リンクを共有する別のリンク(他のノードが管理する)を探す。あるパスについて多数の共有リンクが存在する場合、パス再設定処理ではリンクの全てが候補となり、要求に対して不十分な資源を持っているパスは要求によりTMSへ通知される。したがって、パス状態テーブルを用いてTMSは、再設定要求で識別されたパスと同じように、同じ不十分な資源のリンクを共有するパスを特定しようとする。1つ以上のパスが見つかった場合、TMSはそのパスの利用可能な資源と要求の必要性に基づいてパスを選択する。
【0059】
図6、ステップ206:パス資源有効性の肯定的決定(イエス)では手順がステップ210に進み、それ以外ではステップ208に進む。
【0060】
図6、ステップ208:見つかったパスをいずれにしても使用すべきかを決定する。しない場合には、手順はステップ216に進む。前述したように、TMSパス状態テーブルの状態情報はノードによって維持されている状態情報を遅延させる。遅延量はノードがTMSの状態更新情報を送信する頻度によって変化する。すなわち、ステップ208の決定はTMSで利用可能な状態が不正確であり、特定のパスが必要とされる資源を本当に持っていると言う仮定で行なわれる。したがって、ステップ210の要求は、いずれにしても行なわれる。
【0061】
図6、ステップ216:TMSは最初のホップノードへ「拒絶」メッセージを返して手順を終了する。
【0062】
図6、ステップ210:TMSはパスの識別と必要とされるかあるいは希望するバンド幅の量で別のパスを管理するノードへ要求を送信する。
【0063】
図6、ステップ212:別の幹線上の資源についての要求を受信したノードは、これに付属するテーブルを検索して、要求された別の幹線の状態を調べる。その別の経路には要求の条件に適合するには不十分な資源しか存在しないとノードが判定した場合、ノードがTMSへ「拒絶」を送信した後で手順をステップ214へ進め、それ以外の場合手順はステップ218へ進む。
【0064】
図6、ステップ214:TMSは再試行するかどうかを決定する。再試行する場合、手順はステップ204へ戻る。決定は少なくとも部分的にパスを共有するのが二つ又はそれ以上のノードであると言う事実に基づいている。一方のノードが管理するパスに充分な資源がない場合でも他方にはある場合がある。したがってステップ214はステップ204へ戻って必要とされる資源について別のパスを発見しようと試みる。
【0065】
これ以外に、ステップ214でTMSが使用する決定処理は、充分な資源のある別のパスを特定しようとする試行のプリセット回数又は他の何らかの要因に基づくことができる。
【0066】
図6、ステップ218:別のパスを管理するノードが「承認」をTMSへ送信し付属するテーブルを調節する(別の幹線で「バンド幅」と「利用可能」のカラムの両方で示された資源の量を減少させる。
【0067】
図6、ステップ220:TMSはパス状態テーブルを変更して資源の再割り当てを反映させる。TMSは要求が認められた再設定要求を行なったノードに通知して、パス状態テーブルを変更させ再設定を適宜反映させる(すなわち資源の再割り当て)。
【0068】
図6、ステップ222:追加の資源を探している最初のホップノードもテーブルを変更して、問題の幹線について追加の資源を反映する。
【0069】
QoSパスの構築を使用する従来のネットワーク構成及びパケットスイッチング用アーキテクチャは代表的には「パス」と言う用語すなわちエンド間接続でネットワーク経由の資源を管理していた。上記の制御ではネットワーク内の資源を「リンク」単位で管理する。送信側ノードがパスを作成する場合、パスを作成できるかどうかはこれが管理しているリンク資源(幹線資源)情報に基づいて決定し追加の情報を他の実体に尋ねる必要はない。
【0070】
NMSとTMSは一つの要素に結合することができる。ゲートウェイ要素とこれに対応するエッジノードは単一の最初のホップノードとして統合することができ、これが前述したようなシグナリング、資源管理、承認制御などのゲートウェイ機能を有することになる。
【0071】
図5と図6に関連して説明したように、ネットワーク経由の図2のパスセットアップフェーズはデータ転送のQoSに特定の要求で開始する。最初のホップノードは要求のQoS要求に適合するのに資源が充分か否かをチェックする。資源が充分でない場合、追加の資源を他のノード割り当てから借り受けることができ、これは管理システムへの「再設定」要求により図2の従来のネットワーク・プリセットアップ・フェーズで行なった。充分な資源を再割り当てできた場合、送信元ノードは要求を許可でき、資源がない場合要求は拒否される。ネットワーク内で接続単位でネットワーク資源を予約し制御する必要性が排除される。
【0072】
図1において、簡略化した広域ネットワーク(WAN)例えばインターネットが図示してあるが、これは最初のホップノードA1と複数の最後のホップノードA、B、C、Dに対してだけである。中間ノード(図示していない)はネットワークの端に図示されたノード間の多数のパスに沿ってネットワーク内に存在する。送信元デバイス(図面の実施形態では送信元端末)は最初のホップノードに接続されるが、実際には例えば複数の送信元マシン、端末、サブネットのエッジノードが最初のホップノードA1のポートに接続される。各々の最後のホップノードは複数の宛先マシン(図面の実施形態では宛先端末)へ接続され、宛先マシンは、例えば、サブネットの端末やエッジノードであっても良い。
【0073】
図1において、各最初のホップノードはコンピュータ・システムを使用するが、これの詳細は周知であり従来のものであることから図示していない。コンピュータ・システムはコンピュータで読み取り可能なコードのストレージを含み、これはフローパステーブル、ノードパステーブル、端末ポートテーブル、フローポートテーブルを本発明による実施形態として含めるように一部分模式的な形で図示してある。
【0074】
図1は本発明の実施形態であるため図1には図示していないが、発明の背景で参照した従来技術はIPルーティングテーブルを備え、QoSの要求が行なわれる前にネットワークプリセットで作成される。従来技術のIPルーティングテーブルは一方のカラムにIPアドレス、例えば最初の3列で宛先端末T1,T2,T3のアドレス、また別のカラムでは、最初の3列でプリセットパスの識別例えばP1,P2,P3を含む。前述したように、このような従来技術のテーブルは巨大であり急激に大きくなるが、これはネットワークの個々のノードへ接続される全部の端末のためである。本発明ではプリセットパスへ接続される端末の識別を必要とせず、最後のホップノードの識別だけしか必要としない。
【0075】
プリセットパスの従来技術は、QoS要求の時点でのパスの従来のセットアップに対する改善である。本発明は、従来なら予想されない方法でプリセットパスの従来技術を改善するものであり、プリセットパスの宛先マシンリンクへの最後のホップの識別をその宛先マシンに関係するQoSパスの特定の要求時にセットアップすることによる。ネットワーク上での計算負荷及びストレージ要求を減少する点で本発明の利点は大きい。以下の説明は実施形態のこの部分の実装として、より詳細に記述するものである。
【0076】
図1において、各々の宛先デバイスはコンピュータ・システムを使用し(これの詳細は周知であり従来のものであることから図示していない)、コンピュータ・システムはコンピュータで読み取り可能なコードのストレージを含み、これは例えばフローポートテーブルなど実施形態のテーブルを含めるように一部分模式的な形で図示してある。当該テーブルは宛先マシンをこれに対応するネットワークノードA、B、C、又はDの接続ポートに関連付ける。
【0077】
図2に図示してあるように、本実施形態の処理には第1のフェーズがあり、これはネットワーク・プリセットアップ・フェーズである。最初のホップノードA1と1つまたは複数の最後のホップノード例えば図1の最後のホップノードA、B、C、Dがこれらの間でネットワークWANの介在ノードを含めた静的パス上で情報を交換し(介在ノードは、図2に図示してあり図1のネットワークでも含まれる)、プリセットパスを従来の方法で構築し、本発明によるセットアップでは宛先端末を含める必要がない点で異なっている。プリセットパスの構築時には、最初のホップノードは図1に図示したフローパステーブルとノードパステーブルを生成又は作成する。これらのテーブルは本発明でユニークなものだが、プリセットパスを構築するのに使用される方法は、例えば発明の背景で言及した従来技術に説明されているように、従来技術で周知のものであって、前記非特許文献1の中の広域ネットワークにおけるMPLSメソッドを含め、当該目的で本明細書に開示が含まれる。これによって多数のパスが最初のホップノードと最後のホップノードの間でセットアップされ、別の中間ノードを経由する別のパスが選択される。各プリセットパスは単方向又は双方向である。
【0078】
図2の処理で次のフェーズは従来の端末ログオンに関係し、ここで宛先及び送信元マシン例えば端末が各々のノードA1、A、B、C、Dに接続する。その結果宛先及び送信元デバイスは各々のノードIDを各々取得する。ノードの各々は、端末ポートテーブルを作成、更新、又は何らかの維持を行ない(ここでは最後のホップノードテーブルだけが本発明に関係する)、テーブルは各々のログオンしたデバイスと、結合されているエグレス/イングレス・ポートを関連付け又はリンクする。本発明で注目すべきこととしては、各々の宛先端末IDが宛先端末の接続された最後のホップノードのエグレス・ポートにリンクされることである。このフェーズは、ネットワークへの端末ログオン時又は端末がロケーションを変更し別のノードへ接続したときに完了する。このフェーズで本発明でことなっているのは、本実施形態で、端末がログオンした又はノードの関係を変更したネットワークについて他のノードや制御に通知する必要がないことである。
【0079】
図2に示した第3のフェーズはアプリケーションレベルの接続セットアップで、これはQoSパスのオンデマンド要求に関連して本発明で完全に独自のものである。例えば、送信元と宛先マシンに常駐するアプリケーションは、ビデオ会議用である。従来の方法では送信元と宛先マシンが従来のIPルーティングを使用して、例えばH.323及びSIP標準を使用してアプリケーションレベルの接続を確立する。送信元デバイスは宛先デバイスが直接接続されるべきノードを識別するように要求する。これに応答して、宛先デバイスは最後のホップノード経由で送信元端末へ、従来のIPルーティングを使用して、すなわちプリセットパスなしで、最後のホップノードのIDと宛先端末IDを含むメッセージを送信する。宛先端末IDと最後のホップノードIDを送信元端末へ通知するあらゆる手段が使用でき、上記の方法は通信を確立する手段の単なる代表例にすぎない。
【0080】
図2に図示した次のフェーズは、パスセットアップに関連するもので、これは図5及び図6に関連して詳細に前述した。送信元端末はQoSパスの要求を、オンデマンドQoSパスサービスの一部として、最初のホップノードへ送信する。要求には最後のホップノードのIDと希望する宛先デバイスの識別ID、例えば、各々AとT1が含まれる。このステップは、図1に図示していない。要求にはフロー特性例えば送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、送信元ポート番号、宛先ポート番号などのフロー特性を指定するフロー情報も含まれる。
【0081】
ノードパステーブルと最後のホップノードのIDを用いて最初のホップノードは要求を最適に満たし最後のホップノードへ接続するパスを決定する。最初のホップノードは、ノードパステーブル、選択パスから抽出した情報を使用して、プリセットパスへ各々のフローをリンクする図1のフローパステーブルを作成又は更新する。要求は最初のホップノードA1によって送信され、これは本実施形態において送信元デバイスがインターネットWAN上で宛先デバイスへ接続されるノードである。宛先端末のID、最後のホップノードのID、要求されたQoSパスのフロー情報は送信元デバイスによって最初のホップノードへ送信される。従来のIPルーティング又は選択されたQoSパスをこの通信に使用できる。
【0082】
最後のホップノードは、これに応答して図1に図示したフローポートテーブルを作成し、このフローポートテーブルは、各フローF1、F2などを関連するエグレス・ポートE1、E2などへ関連付ける又はリンクする。
【0083】
この後、最後のホップノードは処理において、これまでにその部分が更新を完了したことを表わす最初のホップノードへの肯定応答(ACK)を送信する。ACK受信時に、最初のホップノードは同様のACKを送信元デバイスへ送信する。
【0084】
図2に図示した次のフェーズはデータ転送である。送信元デバイスは最初のホップノードへデータ送信、パケットフローを開始する。受信時に、最初のホップノードはパスセットアップフェーズで選択されたQoSパスへ指定されたフローを割り当てる。これによって最初のホップノードと中間ノードは指定されたプリセットパスを要求されたQoSに使用する最後のホップノードへパケットを転送する。最後のホップノードはフローをエグレス・ポートへリンクし、データ、パケットフローを指定された宛先デバイスへ送信するフローポートテーブルを参照する。
【0085】
したがって、送信元端末(マシン又はデバイス)から宛先端末(マシン又はデバイス)へWAN経由でデータの転送を管理するため、最初のホップノードは、端末がログオンされるとデータベースの端末ポートテーブル(すなわち、フローポートテーブル)を更新して、最初のホップノードへ結合されたマシンについての状態情報を提供し、しかる後ログオンした各端末へこれのノードIDを渡す。
【0086】
次に、最初のホップノードは、WAN経由でサービス品質(QoS)を保証したプリセットパスを確立し、WAN経由のプリセットパス、パスのQoSが依存するネットワーク資源、各QoSパスのWAN最後のホップノードの識別子の間の関連性を提供するためにデータベースのノードパステーブルを更新する。なお、このときに、パスの各宛先端末の識別を必要としない。
【0087】
そして、最初のホップノードは、指定された送信元端末から指定された宛先端末へのオンデマンドQoS保証パスのアプリケーションレベル要求を受信して、要求において指定された宛先端末に対応付けられた最後のホップノードの識別についての問い合わせと応答をWAN上で送信することにより、従来のIPルーティングを使用するアプリケーションレベル接続を確立して、送信元端末と宛先端末で動作しているアプリケーションを支援する。(この支援は、要求で指定された宛先端末に対応付けられた最後のホップノードの識別に関して問い合わせる宛先端末へアプリケーションレベルの信号の送信する。また、応答が送信されるべき送信元端末から発信されたときに信号を識別する)。
【0088】
次に、最初のホップノードは、要求で指定された宛先端末へ結合された最後のホップノードを識別しまた最後のホップノードと宛先端末のうちの一方から発信されたものとして信号を識別する(後者の場合が実施形態である)。
【0089】
次に、最初のホップノードは、宛先マシンへ結合された最後のホップノードの識別を送信元端末から受信する。
【0090】
次に、最初のホップノードは、データベースのフローパステーブルを作成し最後のホップノードへ情報を送信してこれのデータベースのフローポートテーブルを作成し、完了時に送信元端末へ完了を肯定応答する。
【0091】
次に、最初のホップノードは、フローパステーブルの作成の一部として、ノードパスデータベースが検索されQoSパスが宛先マシンに対応付けられた最後のホップノードの要求及び識別子の両方に基づいて抽出される。
【0092】
その後、次に、最初のホップノードは、要求にしたがって宛先端末へ送信元端末のためのパケットを転送する。
【0093】
「最後のホップノード」A、B、C、Dは、全て通信で最初のホップノードとして機能し、「最初のホップノード」A1は最後のホップノードとして機能する。すなわち、QoSのオンデマンド要求をどの端末が行なうかに依存しており、それらのノードは、逆の役割のプログラムとテーブルを有することを意味する。
【0094】
本発明の更なる実施形態として、最初のホップノード端末が、上記の例の宛先端末と送信元端末によって実行されるアプリケーションレベルの作業の幾つかを肩代りすることもできる。本発明は、例えば、ネットワークがIPルータを含むネットワーク・サービスで使用可能である。本発明は、他のネットワーク、例えば、プリセットパスを有することがあるATM(非同期転送モード)ネットワークで使用可能である。
【0095】
本発明は多数の実施形態及び実装との関連で説明したが、これらにより本発明が限定されるものではなく添付の請求項の範囲に納まる各種の明白な変更及び等価な構成を包含する。
【0096】
本発明の態様、特徴、利点は、本発明を実現する上で発明者が意図した最良の態様である特定の実施形態及び実装を、変更及び変化を含めて簡略に図示することで、以上の詳細な説明から容易に明らかになった。本発明はその他の及び別の実施形態も可能であり幾つかの詳細は本明細書の教示にしたがえば各種の明白な態様で、全てが本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく変更が可能である。したがって図面及び説明は本質的に図示を目的としたものであって制限ではないと考えるべきである。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、最初のホップノードは宛先端末へプリセットパスをリンクする情報を格納また管理する必要がない。実施形態において最初のホップノードは、最初のホップノードへプリセットパスをリンクする情報を管理し、要求が行なわれ予備的なプリセットパスが選択されるまで宛先端末へのリンクを要求しない。端末数は最後のホップノードの個数の逓倍数であるから、これは要求されるテーブルサイズを大幅に減少させ、その上、最初のホップノードでのストレージ要求とデータベース管理処理負荷を大幅に減少させる。ここで、最初のホップノードは、理論的に例えばネットワークのエッジノードの全部とWANのゲートウェイ・ノードの全部である。
【0098】
また、宛先端末がロケーションを変更して別の最初のホップノードへ接続する場合には、最初のホップノードのパステーブルは再設定される必要がない。これは端末のロケーションが頻繁に変化する場合、また、ポータブル又は移動体端末の使用が増加して、最後のホップノードは、将来的にさらに頻繁に変化する場合に、最初のホップノードの計算負荷を大幅に減少させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネットワークとくにWANと、当該ネットワークに接続される端末の略図で、本発明の実施形態によりオンデマンドで割り当てられるQoSパスのテーブルの例は最初のホップノードと最後のホップノードに格納される。
【図2】図1のWANのノードすなわち図1の送信元端末と図1の宛先端末で送受信される信号のチャートで、上から下へ向かって本発明の実施形態を実装する際の信号の代表的順序を示す。
【図3】最初のホップノードテーブルの例で、エッジノードで記憶媒体に存在し図1の最初のホップノードとして動作するエッジノードで使用され、本発明の実施形態を実装するための代表的データを示す。
【図4】図4は、端末ポートテーブルの例で、エッジノードで記憶媒体に存在し図1の最後のホップノードとして動作するエッジノードで使用され、本発明の実施形態を実装するための代表的データを示す。
【図5】図2に開示した本発明のネットワーク・プリセットアップ・フェーズで動作し、ネットワーク内の最初のホップノード又は後続のホップノードで行なわれてネットワーク内でQoSパスをセットアップするためのステップを示すフロー図である。
【図6】QoSパス要求に対応する容量を備えたネットワーク経由のパスを取得しようとする際のパス再設定に関して、図5のステップ180をさらに詳細に示すフロー図である。
Claims (8)
- 広域ネットワーク(WAN)のホップノードによって実行され、前記WAN経由で送信元マシンから宛先マシンへのサービス品質(QoS)保証プリセットパスのデータ送信を管理するための方法であって、各ステップが前記QoS保証プリセットパスの最初のホップノードで実行される方法であり、
前記方法は、
前記WANを経由するQoS保証プリセットパスと各QoS保証プリセットパスの最後のホップノードの識別子とのリンクを提供するノードパスデータベースを記憶するステップと、
その後に、前記宛先マシンに対応付けられた前記最後のホップノードの識別子を含むメッセージを受信するステップと、
その後に、前記宛先マシンへリンクされたQoS保証プリセットパスについて前記ノードパスデータベースを検索し、前記宛先マシンに対応付けられた前記最後のホップノードの前記識別子に基づいてQoS保証プリセットパスを選択し抽出するステップと、
その後に、前記QoS保証プリセットパス特定の状況に関して前記送信元マシンへ通知するステップと
を含むことを特徴とする方法。 - 前記受信するステップは、前記送信元マシンから発信されるものとして識別されるアプリケーションレベルの信号として前記メッセージを受信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- さらに、前記受信するステップの前に、前記要求の宛先マシンに対応付けられた前記最後のホップノードを識別し、前記最後のホップノードと前記宛先マシンの一方から送信されるものとして前記信号を識別するアプリケーションレベル信号を前記送信元マシンへ送信するステップ
を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。 - さらに、前記送信の前に、前記要求の宛先マシンに対応付けられた前記最後のホップノードの識別に関して問い合わせ、前記送信元マシンから発信されるものとして前記信号を識別するアプリケーションレベル信号を前記宛先マシンへ送信するステップ
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。 - さらに、前記選択された保証プリセットパス上で、前記送信元マシンから前記宛先マシンへデータを転送するステップ
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記ノードパスデータベースを管理するステップは、各々のQoS保証プリセットパスについて前記パスのQoSが依存するネットワーク資源についての情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記受信するステップの前に、前記宛先マシンに対応付けられた前記最後のホップノードの識別子を要求する問い合わせを、前記WAN上で前記宛先マシンへあてて送信するステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 広域ネットワーク(WAN)の最初のホップノードに対応付けられた送信元マシンによってマシン上で実行され、前記WAN経由で前記送信元マシンから宛先マシンへオンデマンド・サービス品質(QoS)保証プリセットパスのデータ送信によって最適化されたアプリケーションを実行する方法であって、
前記方法は、
アプリケーションレベルで、前記宛先マシンに対応付けられた最後のホップノードの識別子を前記宛先マシンに要求して受信するステップと、
QoS保証プリセットパスの要求と、前記宛先マシンの識別子と、前記宛先マシンに対応付けられた前記最後のホップノードの識別子とを含む前記最初のホップノードへのメッセージを送信するステップと、
その後に、要求されたQoS保証プリセットパスの確立の肯定応答を受信するステップと、
前記肯定応答に応答して、前記QoS保証プリセットパスへのリンクとともに前記最初のホップノードへ前記データを送信するステップ
を含むことを特徴とする方法。
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