JP4213268B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタのヘッドに関し、特にヘッドの素子のインク室を製造する際に用いる基板やその構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のOAの発達のもと、インクジェットプリンタが広く事務所、家庭等にて使用されている。
【0003】
ところで、インクジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッドにはいくつかの方式があるが、一般的には大きく2つの方式に分けることができる。
【0004】
第1の方式は流路の一部に圧電材料を接続し、その圧電材料に電気パルスを印加して圧電材料を変形させ、ひいては流路やインク室の一部を変形させることにより圧力パルスを発生させ、この圧力パルスによりノズルからインク滴を吐出させる方式である。
【0005】
第2の方式は、流路内に発熱抵抗体を形成し、電気パルスを印加することにより発熱抵抗体を発熱させて流路やインク室のインクを沸騰させて蒸気バブルを発生させ、この蒸気バブルによりノズルからインク滴を吐出させる方式である。
【0006】
以下、この2つの方式のインクジェットプリンタのうち、第1のタイプのものを、図を参照しつつ少し説明する。(なお、以下に記載する事項は、本発明の説明の都合で「従来の技術」欄に記載するものであり、必ずしも公知や周知の技術とは限らない。)
図2は、このタイプのインクジェットプリンタのヘッドの1素子(ノズル、インク室(圧力室)、アクチュエータ等の一揃いからなるインクジェットヘッドの素子)の縦方向(振動し、また紙面に直行する方向)の基本的な断面を示したものである。
【0007】
本図の(a)において、1は1〜50μm程度の厚さのCr、Si、ガラス、セラミック等からなる振動板である。2は、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTと記載する。)よりなる圧電素子である。3は、0.1〜10μm厚さのPt、Au、Al等からなる個別電極である。4は、50〜500μm厚さの感光性ガラス、SUS、Si、セラミック等からなるインク室(圧力室)部品である。5は、SUS、セラミック等からなるインク流路部品である。6は、15〜100μmのガラス、セラミック、SUS、Cr、Ni、樹脂、ポリイミド等からなるノズル板である。7は、ノズル孔である。8は、インクをノズルより吐出させるための圧力が発生するインク室(圧力室)である。
【0008】
次に、圧力の発生であるが、Cr製の共通電極とPt製の個別電極との間に所定のパルス状の電圧を加えると、PZTからなる圧電素子が薄膜の面方向に収縮し、いわゆるバイメタル効果によってこれら3つからなるアクチュエータが圧力室側へ凸形に突出するようになっている。
【0009】
そして、これにより生じた圧力で圧力室内の所定量のインクがインク流路部品内の吐出用インク流路9を経由してノズル板に設けられたノズル7より外部(被印字紙面上)へ吐出し、紙面にドット状にインクが付着する。
【0010】
さて、実際のインクジェットプリンタにおいては、このようなインクジェットヘッドの素子が所定のパターンで縦、横多数プリンタヘッド上に配列されている。
【0011】
例えば、図3に示す短冊状の素子の場合、これらの素子が縦一列に多数配設されている(ただし、図3では煩雑となるため、3つだけ示してある。)だけでなく、更にブラック、シアン、マゼンタ、イエロの各インク用の素子の列が何段にも、あるいは交互に横に配列されている等である。
【0012】
更にこのもとで、プリンタヘッドが紙送りと連動した所定のプログラムにのっとって紙面上を主走査方向及び又は副走査方向に動き、この際所定の位置で所定の素子がインクの吐出を行うことによりカラーの印字等がなされる。
【0013】
また、アクチュエータ部も、図3に例示しているものは、反インク室側の個別電極、個別の圧電素子、個別のCr製電極の順に面積が大きくなっているが、ほぼ同じ大きさであったり、Cr製電極は広い平面の膜であり、電極としては各素子に共通となっていたり等もされている。
【0014】
また、図2の(b)に示すように、インク室側電極1と振動板41が別体のものもある。本図において、40はセラミックのインク室部品兼振動板部品であり、50はドライフィルムや感光性ガラスからなるインク流路部品であり、60は流路抵抗部である。
【0015】
次に、この素子のインク室部分の製作であるが、アクチュエータ部と圧力室部品との接着やインク流路部品相互等の接着は、エポキシ系や感光性樹脂等各種の性質を有する接着剤を転写法でロールコータ、スピンコート、スクリーン印刷等の方法で塗布して行ったり、シート状の接着剤を使用して行ったりする方法にてなされていた。例えば、特公平3−32598号には、被着体の形状に合わせて加工された熱可塑製樹脂シートを介在させ、加熱、加圧することによって接着する方法が開示されている。また、例えば特公平4−15095号には、感光性樹脂を使用して露光によりパターンを形成し、しかる後圧力を加えつつ本硬化を行う方法が開示されている。
【0016】
以上の他、感光性樹脂の良好な接着性発揮のため被接着インク流路部品、ノズル板、アクチュエータ部等の表面処理、加熱のし方や押圧方法等に種々の工夫がなされている。ただし、これらについては本発明の趣旨に直接の関係はなく、また前掲の公報等にも記載されている周知技術や公知技術なので、その説明は省略する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年のインクジェットプリンタに対する高速、高品位印刷、その他低騒音化等の要求、そしてこれらに伴うインクジェットヘッドのノズルやヘッドそのものの小型化のもと、感光性樹脂は単に圧力室部品等の接着に使用されるのみならず、その良好なパターン性のため流路パターンを作るのに使用される等種々の用途に積極的に広く使用されている。
【0018】
流路パターン形成の方法の一例としては、
まず、感光性樹脂を基板や流路に低温で仮接着する。
【0019】
その後、感光性樹脂をヘッド上のノズル、そして素子の配列や各素子の流路等の形状にあわせて適当な形状とする、いわゆるパターンニングがなされる。
【0020】
ところで、この時点では、パターンニングされた感光性樹脂には付着性があるため、流路やノズル部材としての、あるいはインク流路部品としてのSUSの薄板や感光性ガラスを感光性樹脂を挟んで貼りあわせてから、感光性樹脂が完全に固まる温度まで加熱して、感光性樹脂を完全に硬化させることで接着を行う。
【0021】
等のことがなされている。
【0022】
しかしながら、感光性の樹脂を使用して単に上述のように接着等するだけでは、完全硬化の工程で感光性樹脂に含まれる溶剤の揮発等(その他、化学反応でも生じうる)のため、インク流路やノズル部材と感光性樹脂の界面に溶剤ガスの泡(以下、気泡とも記す)が発生し、インクのリークや接合の信頼性の低下等が生じる。
【0023】
この気泡の発生の様子を図4に示す。本図において、11はインク流路部品(含む、インク室部品)たる第1の基板であり、12は同じく第2の基板であり、13は感光性樹脂層であり、14は加熱硬化で発生した気泡であり、15はインク流路(含む、インク室)である。
【0024】
といって、感光性樹脂は、本来が接着用に使用されるものではないため溶剤を含有しており、また溶剤を含有しなければ塗布等の工程に差し障りが生じる。
【0025】
また、ガスが化学反応で発生する場合には、その発生そのものは防止のしようがない。
【0026】
また、この溶剤は分子量が大きい等のため、加熱に先立って樹脂を真空に晒したり、予備加熱する等の手段ではうまく除去しえない。
【0027】
このため、小型のインクジェットプリンタ、そしてそのヘッドの場合に特にそうであるが、感光性樹脂を単にインクジェットヘッドに多数配列されたその素子や個々の素子のインク流路の形状に沿ってのパターン化したインク流路壁の形成に使用するだけでなく、SUSやガラス等の被接着固体からなるインク流路部品の接着材としても使用した場合に、加熱硬化時に気泡が発生しないようにする技術やたとえ発生したとしてもその量を少くする技術の開発が望まれていた。
【0028】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明においては、外部へのガス抜き孔やガス溜まりを設けて、感光性樹脂が硬化時発生するガスによる気泡発生の防止を図ることとしている。具体的には、以下のようにしている。
【0036】
請求項1記載の発明は、互いに重なるように配置された第1の基板と第2の基板と、前記第1の基板と第2の基板の間に設けられ、パターンニング処理されてその膜厚部分にインク流路が形成された感光性樹脂層とを有し、前記第1の基板と第2の基板が前記感光性樹脂層で接着されているインクジェットヘッドにおいて、前記第1の基板又は前記第2の基板の、前記感光樹脂層と接触する面には、前記感光性樹脂層を加熱硬化して該第1及び第2の基板を接着する際に発生するガスを外部に逃がす若しくはその内部に溜めるための複数個の溝が形成されていることを特徴とする。
【0037】
上記構成により、以下の作用がなされる。
【0038】
上記は、感光性樹脂層内でなく、剛性の高い上記第1の基板若しくは上記第2の基板に設けられている。このため、どのような感光性樹脂を使用しても素子の剛性の低下の恐れもない。
【0045】
請求項記載の発明においては、上記溝は上記基板の厚み方向の一部に形成されていること、すなわち、上記溝は、それが設けられている第1の基板あるいは第2の基板の膜厚方向全体に及ぶものでないことを特徴としている。
【0046】
上記構成により、以下の作用がなされる。
【0047】
上記は、それが設けられている第1の基板あるいは第2の基板の膜厚方向全体に及ぶものでない。このため、剛性が確保され、またインク室の形状等パターンに対して柔軟に対応可能となる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づいて説明する。
【0049】
(第1の参考形態)
図1に、本発明に係わるインクジェットヘッドの第1の参考形態の構成を示す。
【0050】
本図は、図3に示す短冊状のインクジェットヘッド素子が4つ並列に設けられたヘッドのインク室、そしてインク流路を感光性樹脂にて形成した様子を示す。このため、アクチュエータ部及びノズル板は図示していない。
【0051】
本図において、11は第1の基板である。13は、インク室部品たる(を形成する)感光性樹脂層である。
【0052】
そして、この感光性樹脂層には、樹脂層の(図では)前後全長かつ層厚さ(図では上下)全てに渡ってのガス抜き用孔161と層厚さ全てではあるがインク室の配置との都合で一方のみ(図では手前側)が外部に導通したガス抜き用孔162とが設けられている。なお、8は、インク室であり、10は平行に4個並んだ素子に共通のインク供給路である。
【0053】
図5に、図1に示す感光性樹脂層からなるインク室部品が設けられた第1の基板上に更にインク流路部材としての第2の基板が設けられた状態でのガス抜き用の孔の様子を示す。本図において、12は第2の基板であり、15はインク流路(あるいはインク室)である。
【0054】
本図に示すように、感光性樹脂層13には、層に平行な方向の長さ(距離)160μm毎に(図で、t=160μm)、巾10〜100μmのガス抜き用孔16が形成されている。
【0055】
このため、感光性樹脂層を加熱硬化する際に、樹脂中に含まれていた溶剤ガスは、この孔を通って外部へ逃げ出すこととなる。
【0056】
従って、図4に示すような好ましくない気泡は形成されず、ひいてはインクのリーク、インク流路部品の接着不良による剥離等が生じない。
【0057】
次に、この図1及び図5に示すインクジェットヘッドの製造方法について、簡単に説明する。
【0058】
(1) PZTや発熱抵抗体等からなるアクチュエータの形成された基板やインク流路部材上に液状の感光性樹脂をスピンコートで塗布する。
【0059】
(2) 塗布後、後工程の作業の都合もあり、摂氏(但し、煩雑となるため以降略記する。)50〜130度で1〜60分加熱して、仮硬化を行う。
【0060】
(3) 感光性樹脂層に平行に、紫外線を遮るマスクをあわせる。この際、感光性樹脂層が光硬化性ならばマスクのパタンをインク流路溝壁部あるいは隣接するマスクのパタンから壁厚み方向に向かって光の通る幅を160μm以内とする。(光溶融性ならば光を遮断する幅を160μm以内とする)
(4) マスク上部より感光性樹脂に水銀ランプ等により紫外線を200〜600mj程度あてて露光する。
【0061】
(5) アルカリや溶剤等にてエッチングを行うと、インク流路溝壁部や隣接するマスクのパタンから壁厚み方向に向かっての幅(距離)が160μm以内となった感光性樹脂の形状、あるいは最大巾が160μm以内の感光性樹脂の層の列ができる。
【0062】
(6) 上記形状の列上にインク流路部材を接触させ加圧し、更に樹脂の種類や用途にもよるが、150〜350度で1〜4時間加熱して感光性樹脂を完全硬化させる。
【0063】
(第1の参考形態の変形例)
本例では、膜厚25〜100μmのドライフィルムタイプの感光性樹脂を使用する。
【0064】
これにより、感光性樹脂を積極的にインク流路部品として使用し、コストと工数の低減をはかるものである。
【0065】
上記(1)、(2)の工程で感光性樹脂がフィルム状の場合には、真空ラミネータやロールラミネータを用いて50〜130度で1〜60分加熱しながら加圧することより仮硬化をおこなう。
【0066】
なお、本参考形態では、感光性樹脂として、デュポン製リストン、パイロラックス1500、同2000、バクレル、日立化成工業製フォテックSR2300G、同3000、日合モートン製ダイナマスク5030等を使用したが、これは、後に説明する他の実施の形態でも同様である。
【0067】
(第2の参考形態)
図6に、本発明のインクジェットヘッドの第2の参考形態を示す。
【0068】
本図は、先の第1の参考形態における図1に対応するものであるが、ガス抜きの孔163が基板全長にわたるもの、わたらないもの164の何れもが外部に導通せず、ガス留りとなっているのが相違する。
【0069】
参考形態においては、発生した溶媒ガスの一部は、このガス留り内に停まることとなる。
【0070】
しかしながら、この場合においても、図4に示すような固体インク室流路部品の感光性樹脂との被接着面における気泡は発生せず、良好な接着性、液(インク)密性を示した。
【0071】
なお、ガス溜まり分だけの非接着部が生じるが、その部分の面積が少ない上に規則的な形状、配列であるため応力集中等生じないため、接着力の低下に繋がらない。
【0072】
次に、本参考形態における製造方法は、その他を除いては、先の第1の参考形態と同じである。
【0073】
(第3の参考形態)
図7に、本発明のインクジェットヘッドの第3の参考形態を示す。
【0074】
本図は、先の第1の参考形態における図5に相当するものである。
【0075】
しかしながら、図5と比較すれば明らかなように、ガス抜きとしての感光性樹脂層内の孔165はt=160μmの間隔で並んでいるのは同じであるが、この樹脂層全てにわたって存在するあるいは膜を貫通、言わば切断するのではなく、膜厚方向の一部にのみ(深さ5〜20μm)形成されているのが、先の第1の参考形態と異なる。
【0076】
なおこの場合の溝の形成であるが、切削やレーザ加工、また現像時間の調整、感光性樹脂のテーパ等をもちいてなされる。
【0077】
これにより、ガス抜きとしての役は充分担え、しかも反ガス抜き孔存在側の被接着のインク流路部品に形成されるインク流路等のパターンに弾力的に対応することが可能となる。また、感光性樹脂層の種類、素子の形状や寸法にもよるが、ガス抜き孔を層の一部に停めることにより感光性樹脂層の剛性の低下の防止も得られる。
【0078】
(第の実施の形態)
図8に、本発明のインクジェットヘッドの第の実施の形態を示す。
【0079】
本図は、先の第1の参考形態における図5に相当するものである。
【0080】
しかしながら、図5と比較すれば明らかなように、ガス抜きとしての孔166は、感光性樹脂層13でなく、被接着材たるインク室流路部品12内にその層の全厚さ方向にわたってではなく、一部の厚方向さに形成されているのが、異なる。
【0081】
なおこの場合の溝であるが、第2の基板たるインク流路部品は感光性ガラス、SUS等であり、エッチングや切削にて形成した。
【0082】
以上、本発明のいくつかの参考形態及び実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は何もこれらに限定されないのは勿論である。すなわち、例えば以下のようにしてもよい。
【0083】
(1) 感光性樹脂のメーカ、ネガ形かポジ形か等の材質は実施の形態とは別の物である。また、これらに伴い、加熱温度、加熱時間等は当然実施の形態とは異なった値である。
【0084】
(2) 素子の形状、寸法等に応じて感光性樹脂の層の厚さは、実施の形態より厚かったり、逆に薄かったりしている。
【0085】
(3) 孔は、四角形、正方形でなく三角形等ほかの形状としている。
【0086】
(4) インクジェットヘッドそのものは、従来の技術欄で説明したアクチュエータ型以外のものである。
【0087】
(5) 厚膜のシートを使用する場合、第1の基板と第1の基板の両方の樹脂接着界面にガス抜き孔を設けている。
【0088】
(6) 孔は、原則として外部に通じているが、パターンの都合でそれを成しえない場合のみガス溜まりとしている。
【0089】
(7) ドライフィルムタイプの樹脂の膜厚が大きい場合であって、ガス抜き孔がシート膜の一部のみのときやガラス流路部品にガス抜き孔を形成しているときには、ガス抜き孔の間隔に樹脂の膜厚を考慮している。
【0090】
(8) ヘッドの寸法その他、樹脂の種類、加熱時間、加熱温度等により、ガス抜き孔の間隔を適宜他の値としている。例えば、ヘッドの寸法が大きければインクのバイパス等まず生じない等のため、ガス抜き孔の間隔を大きくする等である。
【0091】
(9) 孔等は、直線状でなく、インク流路等のパターンの都合で曲がったり、分岐したりしている。
【0092】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、インク流路の接着にパターン化された感光性樹脂を接着材として用いたインクジェットヘッドにおいて、感光性樹脂を加熱硬化させるときに発生する溶剤ガスを各部へ逃したりガス貯りへ閉じ込めたりするため、接着面に意図せざる気泡が生ぜず、ひいてはインクのリークやインク流路部品の接着不良が生じない。このため、優れたインクジェットヘッドやその素子あるいはインクジェットプリンタを提供しうる。
【0093】
更に、特にヘッド上に多数の小さい素子が配列されたインクジェットプリンタにおいてこの効果が大きい。
【0094】
また、特にシート状の感光性樹脂を積極的にインク流路部品として使用する場合には、感光性樹脂そのものを圧力室品として使用しうるため、コストが低くなる。また、この場合には小さなインク吐出用ノズル孔に適応して小さなインク供給路を精度よく形成することも容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるインクジェットヘッドの第1の参考形態において、感光性樹脂膜が圧力室部品として使用され、この際160μm毎にスリットが設けられているのを概念的に示す図である。
【図2】 従来技術に係るインクジェットヘッドのインク室(圧力室)と圧電素子部を中心とした構成図である。
【図3】 インクジェットヘッドに短冊状の素子がパターン化されて多数配列されている様子の1例を示すである。
【図4】 従来技術に係わるインクジェットヘッドの製造において、硬化した感光性樹脂層の接着部に気泡が発生している様子を示す図である。
【図5】 本発明に係わるインクジェットヘッドの第1の参考形態において固体の構成部材間の感光性樹脂層内に気泡発生防止、発生したガスを逃す孔が160μm毎に設けられているのを示す図である。
【図6】 本発明に係わるインクジェットヘッドの第2の参考形態において、硬化した感光性樹脂層内の気泡逃しのための孔が外部に導通していない場合を示す図である。
【図7】 本発明に係わるインクジェットヘッドの第3の参考形態において、硬化した感光性樹脂層内の厚さ方向の一部にのみガス抜きのための孔が設けられているのを示す図である。
【図8】 本発明に係わるインクジェットヘッドの第の実施の形態において、感光性樹脂層にて接着される固体部品の厚さ方向の一部にのみガス抜きのための孔が設けられているのを示す図である。
【符号の説明】
1 振動板兼圧力室側電極
2 圧電素子
3 個別化された反圧力室側電極
4 インク室(圧力室)
5 インク流路部品
6 ノズル板
7 ノズル孔
8 インク室(圧力室)
9 インク流路
10 インク供給孔
11 第1の基板
12 第2の基板
13 感光性樹脂層
14 気泡
15 インク流路
161 ガス抜き用孔
162 ガス抜き用孔
163 ガス抜き用孔
164 ガス抜き用孔
165 ガス抜き用孔(溝)
166 ガス抜き用孔(溝)

Claims (2)

  1. 互いに重なるように配置された第1の基板と第2の基板と、
    前記第1の基板と第2の基板の間に設けられ、パターンニング処理されてその膜厚部分にインク流路が形成された感光性樹脂層とを有し、
    前記第1の基板と第2の基板が前記感光性樹脂層で接着されているインクジェットヘッドにおいて、
    前記第1の基板又は前記第2の基板の、前記感光樹脂層と接触する面には、前記感光性樹脂層を加熱硬化して該第1及び第2の基板を接着する際に発生するガスを外部に逃がす若しくはその内部に溜めるための複数個の溝が形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記溝は、前記基板の厚み方向の一部に形成されている請求項1記載のインクジェットヘッド。
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