JP4212977B2 - 樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は発泡樹脂シートの成形に適したポリオレフィン樹脂組成物、それから得られる発泡樹脂シートおよびそれを用いた壁紙に関する。さらに詳しくは、成形性、発泡性に優れた樹脂組成物であり、それから得られる柔軟性および耐傷付き性に優れ、かつ高厚みでも難燃性を備えた発泡樹脂シートおよびそれを用いた壁紙に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
壁紙は、紙基材の上に合成樹脂シートが表面側に貼り合わされた構造体になっているが、合成樹脂発泡シートとして塩化ビニル樹脂製のシートが広く使用されている。塩化ビニル樹脂シートは、成形加工性の良さ、難燃性を有すること、および低コストである利点が評価されて広く利用されている。しかし、塩化ビニル樹脂シートは、燃焼ガスのよる環境汚染、廃棄の困難性、および可塑剤による健康への影響が懸念され、環境への負荷の少ない代替材料への切替えが検討されている。
【0003】
環境面および健康面への配慮を考えると、ポリオレフィン樹脂はそれらの懸念が少なく安心できる材料であるが、成形加工性、発泡性が未だ不充分である。
【0004】
特開平5−200948号公報には、エチレン・α−オレフィン共重合体を使用した難燃性の高い壁紙が記載されている。しかしながら、このような壁紙は発泡性が不充分であり、厚い発泡シートを製造する場合、難燃性が不充分となり、難燃剤を大量に添加する必要があった。特開2000−281844号公報には、分子量の異なる少なくとも2種のエチレン・α−オレフィン共重合体を使用した難燃性の高い壁紙が記載されている。しかしながら同公報による発泡樹脂シートは表面の傷付き性に劣っており、壁紙として利用した場合、傷付き易いという問題点があった。(特許文献1,2)
【0005】
【特許文献1】
特開平5−200948号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2000−281844号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、成形加工性および発泡性に優れたポリオレフィン材料に関し鋭意検討した結果、特定のポリオレフィン成分と、フィラー成分とを組み合わせることにより本発明を完成するに至った。
【0008】
【問題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
密度が0.850〜0.900g/cm3、190℃で測定したメルトフローレートが0.1〜4g/10分のエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンの少なくとも1種からなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)5〜60重量%、密度が0.850〜0.900g/cm3、190℃で測定したメルトフローレートが3〜30g/10分のエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンの少なくとも1種からなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−2)5〜60重量%からなり、これらのメルトフローレート比[MFR(A−2)]/[MFR(A−1)]が1.5以上であり、(B)密度が0.900〜0.940g/cm3、190℃で測定したメルトフローレートが0.1〜50g/10分であって、かつメルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とが次の関係式
40×(MFR)-0.67 ≦ MT ≦ 250×(MFR)-0.67
を満たす低密度ポリエチレン10〜50重量%(ここで、(A−1)、(A−2)および(B)は合わせて100重量%となる。)、
さらに、上記(A−1)、(A−2)および(B)の合計量100重量部に対し、
(C)JIS R5202に準じて測定した強熱減量が5重量%以下である炭酸カルシウム10〜100重量部からなる樹脂組成物である。
【0009】
さらに本発明は、上記樹脂組成物を加熱溶融してシート状にし、さらに2〜10倍の倍率に発泡して得られる発泡樹脂シートであり、その発泡樹脂シートが基材に積層されてなることを特徴とする壁紙である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体、低密度ポリエチレンおよび無機フィラーから構成される樹脂組成物、またその組成物を用いた発泡シートおよび壁紙に関する。次にそれらの各構成について具体的に説明する。
【0011】
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)、(A−2)
本発明の樹脂組成物におけるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)、(A−2)としては、エチレンと炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体であり、その分子構造は、直鎖状であってもよいし、長鎖または短鎖の側鎖を有する分岐状であってもよい。
【0012】
コモノマーとして使用されるα−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンおよびそれらの組み合わせを挙げることができ、中でもプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。また、必要に応じて他のコノモマー、例えば1,6−ヘキサジエン、1,8−オクタジエン等のジエン類や、シクロペンテン等の環状オレフィン類等を少量含有してもよい。
【0013】
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)及び(A−2)中のエチレン含量は、60〜95、好ましくは70〜90(モル%)である。エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)及び(A−2)の密度は、0.850〜0.900g/cm3、好ましくは0.860〜0.890g/cm3である、低結晶性または非晶性エラストマーである。この密度範囲にあると、柔軟性と耐熱性とを備えており、シート表面のベタツキが少なく、柔らかい感触の成形品が得られる。
【0014】
またエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)は、ASTM D−1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下で測定したメルトフローレート(以下、MFRと略記する)が、0.1〜4、好ましくは0.3〜3.5(g/10分)の範囲にある。エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−2)のMFRは、3〜30、好ましくは3〜25(g/10分)の範囲にある。また、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)と(A−2)のメルトフローレート比[MFR(A−2)]/[MFR(A−1)]が1.5以上、好ましくは2〜20の範囲にある。MFRおよびMFR比がこの範囲内にあると、成形性に優れ、発泡性および耐傷付き性が良好なシートを得ることができる。
【0015】
尚、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)の密度がエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−2)の密度以下であると成形性と柔軟性、耐傷付き性等の物性のバランスが良く、好ましい。
【0016】
上記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体の製造法については特に制限はないが、ラジカル重合触媒、フィリップス触媒、チーグラー・ナッタ触媒、あるいはメタロセン触媒を用いて、エチレンとα−オレフィンとを共重合することによって製造することができる。
【0017】
本発明における上記エチレン・α−オレフィンランダム共重合体は、直鎖状であっても、長鎖分岐構造であってもよい。
【0018】
(B)低密度ポリエチレン
本発明の樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンとしては、その密度が0.900〜0.940、好ましくは0.900〜0.930g/cm3であり、MFR(190℃)は0.1〜50g/10分、好ましくは0.5〜30g/10分である。密度およびメルトフローレートがこの範囲にあると、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体の溶融張力を高め、その結果、樹脂組成物のシート成形加工性を助け、均一厚さに外観良好なシートが得られる。
【0019】
また、この低密度ポリエチレンの190℃で測定されたメルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とが次式を満たしている。
【0020】
40×(MFR)-0.67 ≦ MT ≦ 250×(MFR)-0.67
この関係式を満たすことで、この低密度ポリエチレンを含有する樹脂組成物は、適度の溶融張力を有し、シート成形性が良好となる。ここで、メルトテンション(MT)は、溶融させた低密度ポリエチレンを一定速度で延伸したときの応力を測定することにより求められる値である。実際のメルトテンションの測定は、東洋整機製MT測定器を用い、樹脂温度190℃、押出速度15mm/分、巻取り速度15m/分、ノズル径2.09mmφ、ノズル長さ8mmの条件で行われる。
【0021】
このような特性を有する低密度ポリエチレンの好ましい具体例としては、ラジカル重合法によって得られる、いわゆる高圧法低密度ポリエチレンを挙げることができる。
【0022】
(C)無機フィラー
本発明の樹脂組成物において使用される(C)無機フィラーとしては、JISR5202に準じて測定した強熱減量が5重量%以下である無機フィラーである。好ましくは強熱減量が4重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。強熱減量が上記値である無機フィラーであれば特に制限はないが、好ましい具体例としては、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等を挙げることができる。無機フィラーの平均粒径としては、0.1〜20μm、0.5〜15μm以下ある。ここで平均粒子径は、レーザー法により求めた値である。また、本発明で使用される無機フィラーはステアリン酸やオレイン酸等の脂肪酸等で表面処理されたものであっても好ましく利用でき、上記平均粒子径のもつ微粒子が凝集体を形成していてもよい。
【0023】
樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)および(A−2)、低密度ポリエチレン(B)、無機フィラー(C)とから主に構成されている。その混合割合としては、(A−1)5〜60重量%、(A−2)5〜60重量%、(B)10〜50重量%とし、(A−1)、(A−2)と(B)の合計量100重量部に対し、(C)が10〜100重量部である。(A−1)、(A−2)と(B)の好ましい重量%としては、(A−1)10〜50重量%、(A−2)10〜50重量%、(B)20〜40重量%、さらに好ましくは、(A−1)20〜40重量%、(A−2)20〜40重量%、(B)20〜30重量%である。(C)の好ましい重量部としては、(A−1)、(A−2)と(B)の合計量100重量部に対し、(C)20〜95重量部、さらに好ましくは(C)30〜90重量部である。
【0024】
本発明においては、本発明の樹脂組成物としての性能を損なわない範囲で、必要に応じて他の合成樹脂やゴム、または酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、結晶核剤等、顔料、塩酸吸収剤の添加物を含んでいてもよい。
【0025】
また、前記各成分および必要に応じて各種添加剤を、例えばヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、タンブラーミキサー、ロールや押出機等の混合機でブレンドした後、カレンダー成形、T−ダイ成形等の公知のシート成形機に供し、シートとすることが可能である。
【0026】
発泡樹脂シート
本発明における発泡樹脂シートは、前記本発明の樹脂組成物に発泡剤を添加し、発泡温度および圧力条件下におくことによって容易に製造することができる。その際、予め発泡剤を添加した樹脂組成物から一旦未発泡シートを成形し、その後温度を上げて発泡樹脂シートへと変える方法を採用してもよく、または発泡剤を添加した樹脂組成物から直接発泡樹脂シートを得る方法であってもよい。
【0027】
使用可能な発泡剤としては、前述した発泡樹脂シートの成形方法および成形温度を基準にして、化学発泡剤およびガス発泡剤の中から適宜選ばれる。
【0028】
化学発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゾスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p‘−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等のヒドラジド化合物、ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、またはこれらの混合物等を例示することができ、これらは成形条件でそれ自身が分解して発泡成形用にガスを発生するものである。また、必要に応じてこれらの発泡剤とともに発泡助剤を使用してもよい。発泡助剤としては、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、サリチル酸、フタル酸、しゅう酸等の有機酸などが挙げられる。
【0029】
ガス発泡剤としては、炭酸ガス、ジフルオロジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロブタン、シクロヘキサン等の炭化水素を例示することができ、これらは成形条件下でそれ自身がガスとなり、発泡成形に寄与するものである。発泡剤は、一種類を使用しても、あるいは複数種を併用してもかまわない。
【0030】
発泡シートの成形に際して、発泡剤を添加した樹脂組成物から一旦未発泡樹脂シートをロールまたはT−ダイを用いて成形し、その後その樹脂シートを発泡成形条件下に移すことによって発泡樹脂シートを製造する方法の場合には、ガス発泡剤よりも化学発泡剤の使用が好ましい。化学発泡剤の添加量としては、本発明の樹脂組成物の構成成分である(A)と(B)との合計量100重量部に対し、0.5〜20重量部、通常1〜10重量部である。発泡成形については、エアーオーブンや加熱ロールの使用によって行うことができる。
【0031】
一方、樹脂組成物を押出機へ供給するとともに発泡剤を押出機の別の供給口から圧入して、ダイから直接発泡樹脂シートを成形する場合には、一般にガス発泡剤が使用される。ガス発泡剤としては炭酸ガス、ブタンガス、フロンガスなどが適切である。また、予め化学発泡剤を添加した樹脂組成物を押出機に供給し、同様にダイから直接発泡樹脂シートを引き取ることもできる。
【0032】
得られた発泡樹脂シートの発泡倍率は、2〜10倍、好ましくは3〜10倍、さらに好ましくは3.5〜8倍である。
【0033】
このようにして得られる本発明の発泡樹脂シートは、柔軟性に優れ、発泡気泡が均一で、かつシート表面が平滑である。また、従来よりも高発泡が可能なため、樹脂目付け量が少なくても厚めの発泡樹脂シートとなる。従って、この発泡樹脂シートは後述する壁紙材料に適しているとともに、一般包装材、緩衝材など各種発泡体製品としても使用することができる。
【0034】
壁紙
本発明における壁紙は、前記発泡樹脂シートに基材を積層し、一体化した構造となっている。通常、基材は寸法および形状安定性を考慮して、0.1〜0.2mmの厚みを有する紙が使用され、発泡樹脂シート層と積層することによって、壁紙として使用される。発泡樹脂層は発泡倍率を2〜10倍、好ましくは3〜10倍、さらに好ましくは3.5〜8倍に調整することによって、厚み0.5〜2mmの壁紙となる。発泡シート層表面には印刷により、あるいはエンボス加工、シボ加工により壁紙としてのデザインが施される。さらにその外表面には、必要に応じて表面保護層を設けることもできる。
【0035】
本発明の壁紙における基材は不織布や紙基材が用いられる。好ましくは紙基材が用いられる。
【0036】
紙基材としては、天然パルプや合成パルプから抄造した紙、それらに無機物を混ぜて混抄した紙など、壁紙に使用目的に沿って選択される。前記した発泡樹脂シート層は、それ自身で耐水性、難燃性を有していることから、紙基材に特にその性質を要求しなくても一般用途に使用できるが、無機物を含む難燃紙、例えば水酸化アルミニウム紙を使用すると一層難燃性が向上するので、安全性を高める上で好ましい。
【0037】
壁紙の製造は、基材の上に予め発泡成形させた樹脂シートを重ね、両層間を接着剤を使用して積層してもよく、あるいは溶融ポリエチレン樹脂等を層間に押出すことによって圧着積層することもできる。また、別の方法として、紙基材の上に予め成形された未発泡の樹脂シートを積層接着しておき、あるいは紙基材上へ未発泡樹脂シートをラミネートして、その後この積層体を加熱炉や加熱ロールに通す等の発泡条件下におくことによって発泡させ、紙基材上に発泡樹脂シートが積層した壁紙を得ることができる。その他に、紙基材上に、発泡剤を添加した樹脂組成物を押出機またはカレンダーロールから直接ラミネートして積層することもできる。
【0038】
本発明の発泡樹脂シートは従来よりも高発泡が可能なため、目付け量を少なくしても厚い壁紙とすることができる。また、従来よりも難燃性が良好なため、目付け量を多くしても、燃焼試験による発熱量を少なくでき、より厚い壁紙の製造が可能となる。具体的には、壁紙の厚みとして0.5〜2mm、好ましくは0.55〜1.5mm、さらに好ましくは0.60〜1.5mmの厚みにおいても、燃焼試験による発熱量8MJ/m2を超える時間が600sec以上となり、燃焼試験による準不燃規格の一部を満足することができる。ここで、燃焼試験は、コーンカロリーメーターを使用し、ISO5660に準じておこなった。
【0039】
【実施例】
次に実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0040】
【実施例1】
MFR(190℃)が1.0g/10分、密度が0.860g/cm3のエチレン・1−ブテンランダム共重合体(1−ブテン含量19モル%)40重量%、MFR(190℃)が3.6g/10分、密度が0.885g/cm3のエチレン・1−ブテンランダム共重合体(1−ブテン含量11モル%)30重量%、MFR(190℃)が7.2g/10分、密度が0.917g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン30重量%、これら100重量部に対して、平均粒子径が10.0μmの炭酸カルシウム(強熱減量0.3重量%)70重量部、顔料としてチタンホワイト15重量部、さらに発泡剤としてアゾジカルボンアミド5重量部および発泡助剤としてステアリン酸亜鉛2.5重量部を加え、ラボプラストミルを用いて130℃で混練りし、樹脂組成物を得た。
【0041】
その後、電熱加熱式の6インチロールを用いて130℃の温度条件、ロール回転数10rpmの条件で前記樹脂組成物からシート成形を行い、厚み140μmのシートを得た。得られたシートを目付け量65g/m2の紙基材に140℃で熱プレスすることにより積層した。得られた未発泡積層体を220℃のエアーオーブンに1.5分間入れ、発泡剤を分解させて発泡シートとした。この発泡シートの物性を表−1に示す。 また、ロールでのシート成形の際、バンク(樹脂溜り)の状態を観察し、バンクが安定し、良好なものを○、バンクの波うちやバンク切れが生じたものを×とし、成形性評価の指標とした。
【0042】
さらに、この発泡シートを9.5mm厚の石膏ボードにでんぷん糊を用いて貼り合わせ、コーンカロリーメーターを使用し、ISO5660に準じて燃焼試験を行った。結果を表−1に示す。
【0043】
【比較例1】
無機フィラー成分として、炭酸カルシウムに代えて水酸化マグネシウム(強熱原料32重量%)を使用とした以外は実施例1と同様にして発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性および燃焼試験結果を表−1に示す。
【0044】
【比較例2】
表―1に記載の樹脂組成物を使用した以外は実施例1と同様にして発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性および燃焼試験結果を表−1に示す。
【0045】
【表1】
Claims (3)
- 密度が0.850〜0.900g/cm3、190℃で測定したメルトフローレートが0.1〜4g/10分のエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンの少なくとも1種からなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−1)5〜60重量%、密度が0.850〜0.900g/cm3、190℃で測定したメルトフローレートが3〜30g/10分のエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンの少なくとも1種からなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(A−2)5〜60重量%からなり、これらのメルトフローレート比[MFR(A−2)]/[MFR(A−1)]が1.5以上であり、(B)密度が0.900〜0.940g/cm3、190℃で測定したメルトフローレートが0.1〜50g/10分であって、かつメルトテンション(MT)とメルトフローレート(MFR)とが次の関係式
40×(MFR)-0.67 ≦ MT ≦ 250×(MFR)-0.67
を満たす低密度ポリエチレン10〜50重量%(ここで、(A−1)、(A−2)および(B)は合わせて100重量%となる。)、
さらに、上記(A−1)、(A−2)および(B)の合計量100重量部に対し、
(C)JIS R5202に準じて測定した強熱減量が5重量%以下である炭酸カルシウム10〜100重量部、からなることを特徴とする樹脂組成物。 - 請求項1に記載の樹脂組成物を加熱溶融してシート状にし、さらに2〜10倍の倍率に発泡して得られる発泡樹脂シート。
- 請求項2記載の発泡樹脂シートが基材に積層されてなることを特徴とする壁紙。
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