JP4210874B2 - 化粧用マニキュア筆 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネールエナメルを塗布する平筆タイプの化粧用マニキュア筆に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧用マニキュア筆は、ネールエナメルを収容した小型のガラス瓶の蓋と、前記蓋に嵌入固定される軟質合成樹脂製の筆軸と、前記筆軸の先端部に形成した植毛穴の底にフィラメントをU字形の針金止め具で二つ折りにして打ち込んで植設形成された筆穂とで構成されており、丸筆と平筆の二種類に大別されている。
【0003】
従来、マニキュア筆の主流は丸筆であったが、丸筆は爪の面積に対し一度に塗れる面積が小さく塗布効率が悪いうえに、塗り重ねの部分が多くなり、その部分が塗りむらになり易いので、塗布効率の良い平筆が好まれる傾向にある。
【0004】
図7乃至図8は、従来の化粧用マニキュア用の平筆の筆軸50先端部とその植毛穴51の形状を示している。
【0005】
この植毛穴51は、断面形状が長円形の筆軸50の先端面に長円形の開口52が開設されており、開口52端から筆穂56の拡がりを規制する垂直部53を有し、垂直部53から穴底54にかけて長円長径方向が筆穂56を拡げる為のテーパー部55となっている。
【0006】
上記の植毛穴51の穴底に二つ折りにした毛束58を止め金57で打ち込み固定して植設形成された筆穂56は、図7に示すように、穂基56aから穂先56bにかけて所定の筆穂幅Hに開く断面形状が長円形の平筆となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の植毛穴51による筆軸50は、フィラメントが同じ量でも丸筆よりは穂先56bの幅が広くなるものの、特開平9ー252836号公報に開示された「ネールエナメル塗布用ブラシ」のように、更に穂先56bを広くしたい場合には、穂先56bにほぼ比例して穂基56aの幅も広くする必要がある。従って、筆軸56を従来よりも太くして植毛穴51の長円長径方向の幅を拡張をしなければならず、デザインが悪くなるうえに、従来のフィラメントの量の毛束58では穂先56bの密度や拡がりにばらつきが生じる。
【0008】
このばらつきを無くすためにフィラメントを無制限に増量すると、ネールエナメルの含浸量が多すぎて、爪の表面に所望の厚みのエナメル塗膜の形成が難しくなり、マニキュア筆本来の機能が低下してしまう。
【0009】
また、筆穂56の幅を拡張するために、筆軸50先端部の長円短径方向の幅を少さくして扁平度合いを高め、植毛穴51の開口52の短径方向の幅を極端に狭くすると、従来の止め金57を用いた植毛手段で機械的に筆穂56を植設形成することが難しくなる。
【0010】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、筆軸先端部を拡張することなく、筆穂の拡がり幅が大きく、筆穂の密度や拡がりにばらつきのない化粧用マニキュア筆を従来の止め金による植毛手段を使って製造できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
少なくとも筆軸の先端部の横断面形状が長円形であるとともに前記先端部の横断面長円形の植毛穴の穴底に二つ折りにした毛束を止め金で固定することにより筆穂を形成して成る化粧用マニキュア筆において、前記植毛穴の開口部の長円短径方向に対向する突部を設けることにより、穂基を前記両突部で弾性的に挟圧して筆穂を密度にばらつきのない安定した拡がりと厚みに制御できるようにした。
【0012】
また、前記植毛穴に穴底部を設けるとともに、前記穴底部上方の内壁の長円長径方向を対向するテーパー面とすると良い。
【0013】
植毛穴の長円長径方向の対向する内壁を穴底部から開口端にかけて外側に膨らむ緩曲面に形成し、開口部を筆穂が拡がる開放形状とするとともに筆穂の幅の拡がりを開口端で規制することにより、植毛穴の深さを変えて穂先方向の拡がり度合いを変えるようにした。
【0014】
更に、上記の植毛穴の開口部の長円短径方向に対向する円弧面の突縁を設けるて、穂基を突縁で弾性的に挟圧することにより、種々の拡がり幅や厚みを持つ筆穂を均一な密度の安定した拡がりに制御できるようにした。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1乃至図2は、本発明の化粧用マニキュア筆の第一の実施の形態を示しており、横断面形状が長円形のポリエチレン等軟質合成樹脂製の筆軸1の先端部に横断面長円形の植毛穴2が穿設され、植毛穴2の底に内壁が垂直壁の穴底部3が形成されており、二つ折りにした毛束8の折り返し部を底穴部3の底面にU字形の止め金6の針部6aを打ち込んで固定することにより筆穂7が形成されている。
【0017】
穴底部4上方の内壁は、長円短径方向が垂直壁となっているとともに、長円長径方向が対向するテーパー面4となっていて毛束8を穂幅の拡がり方向に仕向させており、更にその上方の開口部5の内壁は、長円長径方向が垂直壁5aとなっていて毛束8の穂幅の拡がりを規制しているとともに、長円短径方向には対向する円弧面の突部9、9を設けて穂基7aを弾性的に挟圧している。
【0018】
前記対向する突部9、9の間隔Tは、穂基7aを挟圧して穂先方向7bを拡げるために狭く設定されているが、開口部5開口端の間隔Wは、突部9、9の間隔Tよりも大きく機械植毛が可能な寸法に設定されている。植毛作業の際は、開口部5開口端に植毛手段(図示省略)を臨ませて開口部5を強制的に押し開き、毛束8を打ち込む。植毛後、開口部5は弾性復帰する。
【0019】
植毛形成された筆穂7は、その穂基7aを突部9、9によって弾性的に挟圧されることにより、毛束8は幅方向にも幅方向に直交する厚み方向にも毛の密度にばらつきのない安定した拡がりを持つ植毛強度の強化された平筆となる。従って、筆軸1を太くすることなく従来の平筆よりも拡がり幅の大きくネールエナメルの含浸機能の高いマニキュア筆とすることができる。
【0020】
図3乃至図4は、本発明の第二の実施の形態を示しており、以下図において、上記の実施の形態と同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。
【0021】
本実施の形態における植毛穴2は、その長円短径方向が垂直壁となっているとともに、長円長径方向の対向する内壁10、10を穴底部3から開口端5bにかけて外側に膨らむ緩曲面に形成されている。
【0022】
開口部5の長円長径方向に毛束8の拡がりを規制する垂直壁を設けることなく、長円長径方向の対向する内壁10、10を穴底部3から開口端5bにかけて筆穂7が拡がる開放形状とし、穂先方向7bの拡がり度合いを開口端5bで規制するようにしてある。
【0023】
本実施の形態にあっては、植毛穴2の深さを変えるだけで穂先方向7aの幅の拡がりを変えることが可能であり、筆穂7の多彩な拡がりの要望に対し従来の植毛手段で容易に対応することができる。
【0024】
図5乃至図6は、第三の実施の形態を示しており、植毛穴2の長円長径方向の対向する内壁10、10を穴底部3から開口端5bにかけて外側に膨らむ緩曲面に形成するとともに、開口部5の長円短径方向に対向する円弧面の突部9、9が設けてある。
【0025】
本実施の形態にあっては、植毛穴2の深さを変えるだけで筆穂7の拡がりを変えることが可能なうえに、筆穂7の穂基7aを突部9、9で挟圧することにより、筆穂7の幅方向だけでなく厚み方向の制御も可能となり、種々の拡がり幅や厚みを持つ筆穂7を均一な密度にして安定した拡がりに制御することができる。
【0026】
従って、様々な溶剤濃度のネールエナメルに対応した筆穂7が形成できるとともに、様々な爪の形に適応した平筆を提供することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したような形態で実施される本発明の化粧用マニキュア筆は、以下に記載されるような効果を奏する。
【0028】
本発明であるマニキュア筆によれば、植毛穴の開口部の長円短径方向に対向する円弧面の突部を設け、筆穂の穂基を弾性的に挟圧することにより、筆穂を幅方向にも厚み方向にも毛の密度にばらつきのない安定した拡がりを持たせることができるとともに、筆軸を太くすることなく従来の植毛手段で従来の平筆よりも筆先の拡がり幅を大きくすることができる。
【0029】
従って、デザインを悪化させることなくネールエナメルの含浸機能の高い使い易い平筆タイプのマニキュア筆を提供することができる。
【0030】
また、植毛穴の長円長径方向の対向する内壁を穴底部から開口端にかけて筆穂が拡がる開放形状にして筆穂の幅の拡がり度合いを開口端で規制し、植毛穴の深さを変えるだけで穂先方向の拡がり度合いを変えることを可能とした場合には、筆軸を太くすることなく従来の植毛手段で多様な拡がりの平筆の生産に容易に対応することができる。
【0031】
更に、上記の効果に加えて、種々の拡がり幅や厚みを持つ筆穂を毛の密度が均一にして安定した拡がりに制御することが可能となり、ネールエナメルの組成に対応した筆穂が形成できるとともに、様々な爪の形に適応した平筆とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の化粧用マニキュア筆の第一の実施の形態を示す(a)は(b)のAーA矢視方向の断面図、(b)は(a)のBーB矢視方向の断面図。
【図2】 図1の実施の形態における筆軸の先端部を示す、(a)は(c)のAーA矢視方向の断面図、(b)は(c)のBーB矢視方向の断面図、(c)は平面図。
【図3】 本発明の化粧用マニキュア筆の第二の実施の形態を示す断面図。
【図4】 図3の実施の形態における筆軸の先端部を示す、(a)は(c)のAーA矢視方向の断面図、(b)は(c)のBーB矢視方向の断面図、(c)は平面図。
【図5】 本発明の化粧用マニキュア筆の第三の実施の形態を示す断面図。
【図6】 図5の実施の形態における筆軸の先端部を示す、(a)は(c)のAーA矢視方向の断面図、(b)は(c)のBーB矢視方向の断面図、(c)は平面図。
【図7】 従来例を示す断面図。
【図8】 図7の従来例における筆軸の先端部を示す、(a)は(c)のAーA矢視方向の断面図、(b)は(c)のBーB矢視方向の断面図、(c)は平面図。
【符号の説明】
1 筆軸,2 植毛穴,3 底穴部,5 開口部,5b 開口端,6 止め金,7 筆穂,8 毛束,9 突部,10 内壁
Claims (4)
- 少なくとも筆軸の先端部の横断面形状が長円形であるとともに前記先端部の横断面長円形の植毛穴の穴底に二つ折りにした毛束を止め金で固定することにより筆穂を形成して成る化粧用マニキュア筆において、前記植毛穴の開口部の長円短径方向に対向する突部を設けたことを特徴とする化粧用マニキュア筆。
- 植毛穴に穴底部を設けるとともに、前記穴底部上方の内壁の長円長径方向を対向するテーパー面としたことを特徴とする請求項1記載の化粧用マニキュア筆。
- 前記植毛穴の長円長径方向の対向する内壁を穴底部から開口端にかけて外側に膨らむ緩曲面に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の化粧用マニキュア筆。
- 前記各突部の対向面が円弧面である請求項1,2または3記載の化粧用マニキュア筆。
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