JP4210678B2 - ディスペンサおよび樹脂モールド装置 - Google Patents
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Description
図7に示すディスペンサは、シリンダブロック10に、所定量の液材を収容するためのシリンダ部10aおよびシリンダ部10a内を摺動するプランジャ12と、液材の供給、吐出操作を制御するための供給バルブ14および吐出バルブ16を備える。シリンダブロック10には供給口19からシリンダ部10aを経由して吐出用のノズル18まで直線的に連通する流路20が設けられている。
シリンダ部10aに所要量の液材Pが吸引されたら、供給バルブ14を連通孔14aが流路20と重複しない退避位置まで後退させるとともに、駆動部160により、連通孔16aが流路20と重複する位置まで吐出バルブ16を前進させ、次いで、プランジャ12を前進させる。プランジャ12を前進させることによってシリンダ部10aに収容されていた液材Pがノズル18から吐出される。
すなわち、液材を収容するシリンダ部、該シリンダ部と液材を供給する容器とを連絡する流路、およびシリンダ部と吐出用のノズルとを連絡する流路が設けられたシリンダブロックと、前記シリンダ部内で摺動するプランジャと、前記シリンダ部と前記容器との間と、前記シリンダ部と前記ノズルとの間に、前記流路を開通する位置と前記流路を遮断する位置との間で摺動可能に、各々前記シリンダブロックに設けられた供給バルブおよび吐出バルブと、前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブの各々に別個に連結され、前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブを進退駆動する駆動部とを備えたディスペンサにおいて、前記供給バルブおよび吐出バルブは、前記プランジャを鉛直上下方向に挟む配置に設けられ、前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブの前記駆動部に連結される側の連結基部と前記各々の駆動部の連結端とが、各々の連結位置において、前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブの進退動方向には抜け止めされ、進退動方向とは直交する方向には抜き差し可能に嵌合し、前記シリンダブロックに前記プランジャ、前記供給バルブおよび前記吐出バルブを装着した状態において、前記シリンダブロックを支持する枠体に対して該シリンダブロックを鉛直方向に抜き差しする操作により、前記連結基部と前記連結端とが脱着嵌合することを特徴とする。
(樹脂モールド装置の構成)
図1および図2は、本発明に係るディスペンサを取り付けた樹脂モールド装置の全体構成を示す平面図および正面図である。この樹脂モールド装置は、短冊状に形成された基板に複数個の半導体チップが搭載された製品を被成形品として、基板の半導体チップ搭載面(片面)を樹脂モールドする装置である。基板の半導体チップが搭載された面に、所定量の液状樹脂を供給し、樹脂モールド金型により液状樹脂とともに被成形品をクランプし、圧縮成形によって樹脂モールドする。
ターンテーブル33に供給された被成形品30はフィーダーレール34aおよびレール34bを介してインローダ40によりX−Yテーブル35に移載される。
X−Yテーブル35により被成形品30を移動させながら計測することで、被成形品30に搭載されているすべての半導体チップの厚さを計測することができる。
ディスペンサ41a、41bは、X−Yテーブル42に支持される2枚の被成形品30の上方にノズルが位置するように配置されている。X−Yテーブル42は、X−Y方向(平面内)での移動位置が制御されるとともに、Z方向(高さ方向)への移動位置も制御可能に設けられている。
樹脂モールド部(D)の後方には、プレス部45で樹脂モールドされた成形品50、50の平面配置を維持した状態で金型から成形品50、50をピックアップし、X−Yテーブル60に移載する操作を行うアンローダー64が配置されている。
図3に、上述した樹脂モールド装置において使用されるディスペンサの構成を示す。図では一方のディスペンサ41aについて示すが、他方のディスペンサ41bについても構成はまったく同様である。
ディスペンサ41aは、図7に示す従来のディスペンサと同様に、シリンダブロック10と、シリンダブロック10に設けられたシリンダ部10a内を摺動するプランジャ12と、液状樹脂の供給、吐出操作を制御する供給バルブ14および吐出バルブ16とを備える。供給バルブ14および吐出バルブ16は、プランジャ12を鉛直上下方向で上下に挟む配置(供給バルブ14が上位置、吐出バルブ16が下位置)に設けられ、シリンダブロック10にはシリンダ部10aと軸線方向を平行にして供給バルブ14および吐出バルブ16を挿通する貫通孔10b、10cが設けられる。供給バルブ14および吐出バルブ16は貫通孔10b、10cに各々液密に摺入し、長手方向に可動となる。なお供給バルブ14と吐出バルブ16は断面形状が円形に限るものではなく、矩形等の適宜断面形状に形成される。
供給バルブ14および吐出バルブ16は流路20a、20bと交差する配置に設けられ、供給バルブ14および吐出バルブ16には、流路20a、20bと略同径に形成された連通孔14a、16aがバルブ部材を貫通して設けられる。供給バルブ14および吐出バルブ16は、流路20a、20bと連通孔14a、16aとの位置が一致する位置に移動することにより、流路20a、20bとシリンダ部10aとが連通し(連通位置)、流路20a、20bと連通孔14a、16aとが重複しない位置に移動することにより流路20a、20bとシリンダ部10aとの間が遮断される(遮断位置)。
本実施形態のディスペンサ41aにおいて特徴とする構成は、これらのプランジャ12、供給バルブ14および吐出バルブ16の駆動部120、140、160に連結される側の端部である連結基部12b、14b、16bを平面形状でT形(嵌合突部)に形成し、駆動部120、140、160のプランジャ12、供給バルブ14および吐出バルブ16との連結端に、これら連結基部12b、14b、16bと凹凸嵌合して長手方向(突出入方向)には抜け止めし、鉛直上下方向には抜き差し自在となるT形スロット(嵌合凹部)を形成したことにある。
供給バルブ14の連結基部14bがT形に形成され、駆動部140の供給バルブ14との連結端がT形スロット140bに形成されている。供給バルブ14のT形に形成された連結基部14bをT形スロット140bに係合することにより、駆動部140の突出入方向には供給バルブ14が抜け止めされ、鉛直上下方向には抜き差し自在となっている。なお、駆動部120、140、160の連結端に形成される嵌合凹部は鉛直上下方向に貫通する。
なお、駆動部120、140、160とはプランジャ12、供給バルブ14、吐出バルブ16に係合してプランジャ12、供給バルブ14、吐出バルブ16を進退動させる部材の意味であり、サーボモータあるいはエアシリンダ等の駆動部自体に設けられている駆動ロッド等の部材の他に、これらにアタッチメントとして連結して用いる部材を含む。
枠体25の前枠の部分にはシリンダブロック10の前側面に先端部が当接する固定ねじ26が装着される。この固定ねじ26は、先端がシリンダブロック10の前側面に当接し、シリンダブロック10の嵌合突起10dを枠体25の嵌合溝25aに係合させた状態で、シリンダブロック10を後方に押圧することにより、嵌合溝25aの内側面と嵌合突起10dの後側面が当接してシリンダブロック10を枠体25に締め付け固定する作用をなす。
枠体25からシリンダブロック10を取り外す際には、まず、シリンダブロック10の前側面に当接する固定ねじ26を緩め、シリンダブロック10を鉛直上下方向に可動として、シリンダブロック10を枠体25から上方へ引き抜くようにすればよい。
このように、本実施形態のディスペンサは、シリンダブロック10にプランジャ12、供給バルブ14および供給バルブ16を装着したまま、単に引き抜く操作によって取り外すことができるから、きわめて操作が簡単に行える。
シリンダブロック10を枠体25に装着する場合は、シリンダブロック10にプランジャ12、供給バルブ14および吐出バルブ16を装着し、プランジャ12、供給バルブ14、吐出バルブ16の連結基部12b、14b、16bとT形スロット120b、140b、160bと、を位置合わせし、枠体25の上方から位置合わせして差し込むようにすればよい。この装着操作もきわめて容易である。
シリンダブロック10が所定の高さに位置決めしたところで、枠体25の前部に取り付けた固定ねじ26により、シリンダブロック10を後方に押圧するように締め付けて固定する。こうして、枠体25にシリンダブロック10が位置決めされ、駆動部120、140、160にプランジャ12、供給バルブ14、吐出バルブ16が連結される。
また、上記実施形態ではプランジャ12と供給バルブ14と吐出バルブ16とは同一鉛直面内に位置するが、プランジャ12と供給バルブ14と吐出バルブ16とは同一鉛直面内に配置する場合に限らず、左右に位置ずれした状態でシリンダブロック10に配置することも可能である。
なお、本発明に係るディスペンサは樹脂モールド装置に利用する他、液状樹脂あるいはペースト状樹脂、あるいは各種液材を供給する装置として利用することも可能である。
10a シリンダ部
10b、10c 貫通孔
10d 嵌合突起
12 プランジャ
12b、14b、16b 連結基部
14 供給バルブ
16 吐出バルブ
14a、16a 連通孔
18 ノズル
20 流路
22 容器
25 枠体
25a 嵌合溝
26 固定ねじ
30 被成形品
35 X−Yテーブル
36 センサ部
41a、41b ディスペンサ
42 X−Yテーブル
45 プレス部
50 成形品
120、140、160 駆動部
120b、140b、160b T形スロット
Claims (5)
- 液材を収容するシリンダ部、該シリンダ部と液材を供給する容器とを連絡する流路、およびシリンダ部と吐出用のノズルとを連絡する流路が設けられたシリンダブロックと、
前記シリンダ部内で摺動するプランジャと、
前記シリンダ部と前記容器との間と、前記シリンダ部と前記ノズルとの間に、前記流路を開通する位置と前記流路を遮断する位置との間で摺動可能に、各々前記シリンダブロックに設けられた供給バルブおよび吐出バルブと、
前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブの各々に別個に連結され、前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブを進退駆動する駆動部とを備えたディスペンサにおいて、
前記供給バルブおよび吐出バルブは、前記プランジャを鉛直上下方向に挟む配置に設けられ、
前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブの前記駆動部に連結される側の連結基部と前記各々の駆動部の連結端とが、各々の連結位置において、前記プランジャ、前記供給バルブ、および前記吐出バルブの進退動方向には抜け止めされ、進退動方向とは直交する方向には抜き差し可能に嵌合し、
前記シリンダブロックに前記プランジャ、前記供給バルブおよび前記吐出バルブを装着した状態において、前記シリンダブロックを支持する枠体に対して該シリンダブロックを鉛直方向に抜き差しする操作により、前記連結基部と前記連結端とが脱着嵌合することを特徴とするディスペンサ。 - 前記供給バルブおよび吐出バルブは、前記シリンダ部と軸線方向を平行にして前記シリンダブロックに形成された貫通孔に挿通して設けられていることを特徴とする請求項1記載のディスペンサ。
- 前記プランジャ、前記供給バルブおよび前記吐出バルブの連結基部と、該連結基部と各々連結する前記駆動部の連結端とが、鉛直方向の相互の高さ位置が一致して設けられているとともに、前記プランジャ、前記供給バルブおよび前記吐出バルブの連結基部と、該連結基部と各々連結する前記駆動部の連結端との平面配置が一致して設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のディスペンサ。
- 前記枠体と前記シリンダブロックとが、枠体の開放側へ抜き差し可能とし、枠体の開放側とは直交する方向への移動を規制するよう凹凸嵌合し、
前記枠体に、前記シリンダブロックを前記シリンダブロックの移動を規制する側へ押圧して枠体にシリンダブロックを締め付け固定する固定手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のディスペンサ。 - ディスペンサにより液状樹脂等の液材を計量して被成形品に供給し、樹脂モールド金型により前記液材とともに前記被成形品をクランプして圧縮成形する樹脂モールド装置において、
前記ディスペンサが、請求項1〜4のいずれか一項記載のディスペンサであることを特徴とする樹脂モールド装置。
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